<A:第1実施形態>
<A−1:第1実施形態の構成>
図1は、本発明の第1実施形態に係る管理システム100のブロック図である。図1に示すように、管理システム100は、第1システム10と第2システム20と第3システム30と管理装置40とを含んで構成されるコンピュータネットワークシステムである。第1システム10および第2システム20は、例えばゲームセンターなどの遊技施設内に構築され、第3システム30は、例えば遊技施設の外部に構築される。
第1システム10は、ゲームに使用されるメダルの管理(預入および払出)に利用されるシステムである。第1システム10によるメダルの管理を利用しようとする利用者は、事前に登録(以下「第1登録」という)を受ける必要がある。第1登録を受けた利用者には識別情報UID(user ID)が付与される。識別情報UIDは、例えば、利用者に発行されたICカードなどの可搬型の記録媒体(以下「クレジット管理カード」という)に記憶される。
図1に示すように、第1システム10は、クレジット管理サーバ12とメダル処理装置16とを具備する。クレジット管理サーバ12とメダル処理装置16とは通信網18を介して相互に通信する。通信網18は、例えば遊技施設内に構築されたLAN(local area network)である。ただし、第1システム10の一部は遊技施設の外部に設置され得る。第1システム10の一部が遊技施設の外部に設置される構成では、通信網18の一部は、例えばインターネットを利用したWAN(wide area network)やVPN(virtual private network)で実現される。
クレジット管理サーバ12は、利用者が保有するクレジットの総量(以下「保有クレジット数」という)CAを管理するためのサーバ装置であり、処理装置122と記憶装置124とを含んで構成される。図2に示すように、記憶装置124は、第1登録毎にレコードRCを記憶する。各レコードRCは、第1登録を受けた利用者の識別情報UIDおよび生体情報BIDと、利用者の保有クレジット数CAとを含んで構成される。生体情報BIDは、利用者の生体的な特徴を示す情報である。例えば、手(掌や指)の静脈パターンを示す生体情報BIDが記憶装置124に記憶される。なお、識別情報UIDを各々に対応付けて生体情報BIDと保有クレジット数CAとを別個の記憶装置に格納した構成も採用される。処理装置122は、記憶装置124に格納されたレコードRCの管理(読出や書込)を実行する。
図1のメダル処理装置16は、メダルの預入や払出のために利用者が操作する端末装置であり、制御部162と受付部164と生成部166とを含んで構成される。なお、メダルの預入と払出とを別個の装置が実行する構成も採用され得る。制御部162は、メダルの預入や払出に必要な各種の処理を実行する。
受付部164は、利用者による識別情報UID_INの入力を受付ける。例えばクレジット管理カードに格納された識別情報UIDを識別情報UID_INとして読取る公知の読取器が受付部164として採用される。第1登録を正規に受けた利用者が入力する識別情報UID_INは記憶装置124に記憶された識別情報UIDに合致する。
生成部166は、利用者の生体的な特徴を示す生体情報BID_INを生成する。例えば、利用者の手(掌や指)の静脈パターンを検出して生体情報BID_INを生成する公知の静脈センサが生成部166として採用される。第1登録を正規に受けた利用者の生体情報BID_INは記憶装置124の生体情報BIDに合致する。
図3は、メダル処理装置16を利用したメダルの預入および払出に関する動作のフローチャートである。メダル処理装置16に対する所定の操作を契機として図3の処理が開始される。メダル処理装置16によるメダルの預入または払出を希望する利用者は、識別情報UID_INを受付部164に入力する(SA10)とともに生体情報BID_INを生成部166に生成させる(SA11)。制御部162は、利用者が入力した識別情報UID_INと生体情報BID_INとを含む認証要求をクレジット管理サーバ12に送信する(SA12)。
認証要求を受信すると(SA13)、クレジット管理サーバ12の処理装置122は、その認証要求に含まれる識別情報UID_INと生体情報BID_INとを利用した認証(生体認証)を実行する(SA14)。具体的には、処理装置122は、識別情報UID_INと生体情報BID_INとの組合せが記憶装置124に格納されているか否か(識別情報UID_INに符合する識別情報UIDと生体情報BID_INに符合する生体情報BIDとが1個のレコードRC内に対応付けて記憶装置124に格納されているか否か)を判定する。処理装置122は、認証結果をメダル処理装置16に送信する(SA15)。メダル処理装置16の制御部162は認証結果を受信する(SA16)。
制御部162は、認証結果が否定である場合には認証の失敗を利用者に通知して処理を終了し、認証結果が肯定である場合(SA17:YES)にはメダルの払出および預入を許可する。例えば、利用者が所望の枚数(以下では「引出数」という)NOUTを指定してメダルの払出を要求すると(SA18)、制御部162は、識別情報UID_INと生体情報BID_INと引出数NOUTとを含む引出要求をクレジット管理サーバ12に送信する(SA19)。引出要求を受信すると(SA20)、クレジット管理サーバ12の処理装置122は、認証結果内の識別情報UID_INに対応して記憶装置124に記憶された保有クレジット数CAから引出数NOUTを減算し(SA21)、保有クレジット数CAの更新の完了を意味する引出通知をメダル処理装置16に送信する(SA22)。引出通知を受信した制御部162は、引出数NOUTに相当する枚数のメダルを払出機(ホッパ)から払出す(SA23)。
他方、利用者がメダル処理装置16の投入口(図示略)にメダルを投入してメダルの預入を指示すると、投入口に投入されたメダルの枚数(以下では「預入数」という)NINを計数器(図示略)が計数する(SA24)。制御部162は、識別情報UID_INと生体情報BID_INと預入数NINとを含む預入要求をクレジット管理サーバ12に送信する(SA25)。預入要求を受信したクレジット管理サーバ12の処理装置122は(SA26)、識別情報UID_INに対応して記憶装置124に記憶された保有クレジット数CAに預入数NINを加算し(SA27)、保有クレジット数CAの更新の完了を意味する預入通知をメダル処理装置16に送信する(SA28)。制御部162は、預入通知を受信する(SA29)。第1システム10を利用したメダルの払出および預入の手順は以上の通りである。
図1の第2システム20は、利用者がゲームを実行するためのシステムであり、通信網28に接続された複数のゲーム装置26を含んで構成される。第2システム20は、相異なるゲームを提供する2種以上のゲーム装置26を含む。通信網28は、通信網18と同様に、例えば遊技施設内に構築されたLANである。ただし、第2システム20の一部は遊技施設の外部に設置され得る。第2システム20の一部が遊技施設の外部に設置される構成では、通信網28の一部は、例えばインターネットを利用したWANやVPNで実現される。
第2システム20(各ゲーム装置26)を利用しようとする利用者は事前に登録(以下「第2登録」という)を受けることが可能である。第2登録を受けた利用者には識別情報PID(player ID)が付与される。識別情報PIDは、例えば、利用者に発行されたICカードなどの可搬型の記録媒体(以下「ゲームカード」という)に記憶される。識別情報PIDは、第2登録毎にゲームデータ(セーブデータ)を管理するゲームサーバ(図示略)にて各利用者のゲームデータを識別するために利用され得る。ゲームデータは、例えば、利用者が過去に実行したゲームの進行の状況などゲームに関する各種の情報を含んで構成される。
図1の第3システム30は、管理システム100の全体を管理するシステムであり、ゲーム管理サーバ32と決済サーバ34とID管理サーバ36とを含んで構成される。第3システム30内の各サーバは通信網38に接続される。通信網38は、例えばインターネットを利用したWANやVPNであり、第2システム20の通信網28に接続される。なお、第3システム30の一部は遊技施設内に設置され得る。また、通信網18や通信網28の内部の通信経路にはゲートウェイやルータなどの通信機器が適宜に配置され得る。
ゲーム管理サーバ32は、利用者が第2登録を受けているか否かを認証するためのサーバ装置であり、処理装置322と記憶装置324とを具備する。図4に示すように、記憶装置324は、第2登録毎にレコードRGを記憶する。各レコードRGは、第2登録を受けた利用者の識別情報PIDとパスワードPWDとを含んで構成される。パスワードPWDは、例えば第2登録時に利用者が設定する。処理装置322は、記憶装置324に格納された各レコードRGの管理(読出や書込)を実行する。
図1の決済サーバ34は、利用者が保有する電子マネーの残高(以下では単に「電子マネー残高」という)Bを管理するために例えば電子マネー事業者が運営するサーバ装置であり、処理装置342と記憶装置344とを具備する。図5に示すように、記憶装置344は、電子マネーの利用登録(口座)毎にレコードRMを記憶する。各レコードRMは、決済識別情報MIDと電子マネー残高Bとを含んで構成される。決済識別情報MIDは、電子マネーの利用者を識別するための符号である。電子マネー残高Bは、例えばクレジットカードを利用した入金(チャージ)で増加し得る。処理装置342は、記憶装置344に格納された各レコードRMの管理(読出や書込)を実行する。
第3システム30を利用しようとする利用者は、例えばWEBサイトを利用して事前に登録(以下「第3登録」という)を受けることが可能である。第3登録を受けた利用者には管理識別情報KIDが付与される。ID管理サーバ36は、第3システム30内で使用される各識別情報(KID,PID,MID)を管理するサーバ装置であり、処理装置362と記憶装置364とを具備する。図6に示すように、記憶装置364は、第3登録毎にレコードRKを記憶する。各レコードRKは、管理識別情報KIDと識別情報PIDと決済識別情報MIDとを含んで構成される。複数種のゲームについて複数回の第2登録を利用者が受けた場合(利用者に複数の識別情報PIDが付与された場合)、レコードRKには複数の識別情報PIDが含まれる。処理装置362は、記憶装置364に格納された各レコードRKの管理(読出や書込)を実行する。
図7は、管理装置40およびゲーム装置26のブロック図である。ゲーム装置26と管理装置40との間に介在する通信網28は図7では省略されている。図7に示すように、ゲーム装置26は、演算処理装置(CPU)52と記憶装置54と入力受付部56と操作部58とを含んで構成されるコンピュータシステムである。演算処理装置52は、記憶装置54に記憶されたプログラムの実行で複数の機能(端末側認証部524,ゲーム処理部522,照会部526,許可部528,制御部530)を実現する。
入力受付部56は、利用者からの入力を受付ける要素であり、受付部562と受付部564とを含んで構成される。受付部562は、利用者による識別情報PID_INの入力を受付ける。例えばゲームカードに格納された識別情報PIDを識別情報PID_INとして読取る公知の読取器が受付部562として採用される。受付部564は、利用者によるパスワードPWD_INの入力を受付ける。例えば受付部564は、利用者が操作する複数の操作子(テンキー)で構成される。なお、タッチパネル機能付の表示装置が表示する操作子(テンキー)を受付部564として採用することも可能である。
ゲームデータをゲームに適用しようとする利用者は、識別情報PID_INとパスワードPWD_INとを利用した端末側認証を受ける必要がある。端末側認証は、利用者が第2登録を受けているか否かの判定である。すなわち、端末側認証は、識別情報PID_INとパスワードPWD_INとの組合せがゲーム管理サーバ32の記憶装置324に格納されているか否か(識別情報PID_INに符合する識別情報PIDとパスワードPWD_INに符合するパスワードPWDとが1個のレコードRG内に対応付けて記憶装置324に格納されているか否か)を判定する処理に相当する。
図7の端末側認証部524は、端末側認証の結果を取得する。端末側認証の結果が肯定である場合(端末側認証が成功した場合)、識別情報PID_IN(PID)に対応するゲームデータがゲームサーバからゲーム装置26に送信される。ゲーム処理部522は、ゲームサーバから取得したゲームデータを適用して各種のゲーム処理(利用者にゲームを実行させるための処理)を実行する。したがって、利用者は、自身が過去にゲームを実行したときの状況からゲームを再開することが可能である。
記憶装置54は、演算処理装置52が実行するプログラムや各種のデータを記憶する。具体的には、使用クレジット数CBを記憶する記憶領域(以下「貯留部」という)542が記憶装置54に設定される。使用クレジット数CBは、ゲーム装置26におけるゲームの開始や進行(例えばイベントの発生)とともに増減するクレジットの数量を意味する。例えば、ゲームの開始に必要な所定数のクレジットが消費されると使用クレジット数CBが減少し、ゲームの進行(例えばイベントのクリア)でクレジットを獲得すると使用クレジット数CBが増加する。ゲーム処理部522は、ゲームの開始や進行とともに貯留部542内の使用クレジット数CBを随時に更新する。なお、半導体記録媒体や磁気記録媒体などの公知の記録媒体または複数種の記録媒体の組合せが記憶装置54として任意に採用される。
利用者は、ゲーム装置26に対するメダルの投入で使用クレジット数CBを増加させ得る。さらに、第1登録および第2登録の双方を受けた利用者は、第1システム10で管理される保有クレジット数CAとゲーム装置26の貯留部542に記憶された使用クレジット数CBとの間でクレジットを移行すること(以下では「クレジット移行」という)が可能である。クレジット移行には、保有クレジット数CAから使用クレジット数CBにクレジットを移行してゲーム装置26でのゲームに利用する処理(引出)と、メダルの投入やゲームでの獲得で発生したクレジットを使用クレジット数CBから保有クレジット数CAに移行する処理(預入)とがある。
また、第1登録および第2登録に加えて第3登録を受けた利用者は、自身の電子マネー(決済サーバ34が管理する電子マネー残高B)を利用した電子決済で保有クレジット数CAをチャージ(追加)することが可能である。すなわち、電子マネーの利用額に応じた数量のクレジットが保有クレジット数CAに加算(以下「クレジットチャージ」という)される。以上のように、実際のメダルを利用者が取扱うことなくクレジット移行やクレジットチャージを実行することが可能である。図1の管理装置40は、クレジット移行を希望する利用者が登録を受けた本人であるか否かを認証(本人認証)したうえでクレジット移行やクレジットチャージを管理する。
図1に示すように、管理装置40は、遊技施設内に設置されて第1システム10と第2システム20とに接続される。具体的には、管理装置40は、専用線を介して第1システム10のクレジット管理サーバ12に接続されてクレジット管理サーバ12と通信する。なお、管理装置40が通信網18を介してクレジット管理サーバ12に接続された構成も採用され得る。また、管理装置40は、第2システム20内の各ゲーム装置26や第3システム30内の各サーバと通信する。なお、管理装置40が直接に第3システム30(通信網38)に接続された構成も採用され得る。
図7に示すように、管理装置40は、演算処理装置42と記憶装置44と入力受付部46と操作部47とを含んで構成されるコンピュータシステムである。演算処理装置42は、記憶装置44に記憶されたプログラムの実行で複数の機能(第1認証部422,第2認証部424,管理部426,決済処理部428,数量設定部430,チャージ処理部432,移行部434,判定部436)を実現する。記憶装置44は、演算処理装置42が実行するプログラムや各種のデータを記憶する。半導体記録媒体や磁気記録媒体などの公知の記録媒体または複数種の記録媒体の組合せが記憶装置44として任意に採用される。
入力受付部46は、利用者からの入力を受付ける要素であり、受付部462と生成部464と受付部466と受付部468とを含んで構成される。受付部462は、利用者による識別情報UID_INの入力を受付ける。例えば、受付部462は、受付部564と同様に、利用者が操作する複数の操作子(テンキー)で構成される。なお、タッチパネル機能付の表示装置が表示する操作子(テンキー)を受付部462として採用することも可能である。
生成部464は、利用者の生体的な特徴を示す生体情報BID_INを生成する。メダル処理装置16の生成部166と同様に、手(掌や指)の静脈パターンを検出して生体情報BID_INを生成する静脈センサが生成部464として採用される。
受付部466は、利用者による識別情報PID_INの入力を受付ける。ゲーム装置26の受付部562と同様に、例えばゲームカードの識別情報PIDを識別情報PID_INとして読取る読取器が受付部466として採用される。受付部468は、利用者によるパスワードPWD_INの入力を受付ける。例えば、受付部468は、受付部564と同様に、利用者が操作する複数の操作子(テンキー)で構成される。なお、タッチパネル機能付の表示装置が表示する操作子(テンキー)を受付部468として採用することも可能である。
第1認証部422は、受付部462に入力された識別情報UID_INと生成部464が生成した生体情報BID_INとを利用した認証(以下「第1認証」という)の結果を取得する。第1認証は、第1登録の有無を判定する処理である。すなわち、第1認証は、識別情報UID_INと生体情報BID_INとの組合せが記憶装置124に格納されているか否か(識別情報UID_INに符合する識別情報UIDと生体情報BID_INに符合する生体情報BIDとが1個のレコードRC内に対応付けて記憶装置124に格納されているか否か)を判定する処理に相当する。
他方、第2認証部424は、受付部466に入力された識別情報PID_INと受付部468に入力されたパスワードPWD_INとを利用した認証(以下「第2認証」という)の結果を取得する。第2認証は、第2登録の有無を判定する処理である。すなわち、第2認証は、識別情報PID_INとパスワードPWD_INとの組合せが記憶装置324に格納されているか否か(識別情報PID_INに符合する識別情報PIDとパスワードPWD_INに符合するパスワードPWDとが1個のレコードRG内に対応付けて記憶装置324に格納されているか否か)を判定する処理に相当する。
管理部426は、第1認証および第2認証の双方の結果が肯定である場合(すなわち、利用者が第1登録および第2登録を受けていることが確認された場合)に認証済情報Aを生成して記憶装置44の所定の記憶領域(以下「管理記憶部」という)442に記憶させる。認証済情報Aは、図7に示すように、受付部462に入力された識別情報UID_IN(UID)と、受付部466に入力された識別情報PID_IN(PID)と、生成部464が生成した生体情報BID_IN(BID)とを関連付けたレコード(データ列)である。相異なる利用者に対応する複数の認証済情報Aが順次に生成されて管理記憶部442に格納される。
管理記憶部442に記憶された認証済情報Aは、所定の時刻の到来を契機として消去される。例えば、遊技施設の開店前や閉店後の所定の時刻が到来すると、管理部426は、管理記憶部442に記憶されている複数の認証済情報A(すなわち、直近の開店時に生成された認証済情報A)を消去する。
操作部47は、利用者による操作を受付ける。利用者は、操作部47を適宜に操作することで、クレジットチャージに適用する電子マネーの利用額PYを指示する。本実施形態の操作部47は、タッチパネル機能付の表示装置であり、図8に例示した操作画面W1を表示する。操作画面W1には、相異なる利用額PYに対応する複数の操作子(コマンドボタン)472が配置される。各利用額PYの操作子472には、その利用額PYでチャージ可能なクレジットの数量(クレジットの数量に相当するメダルの枚数)が利用額PYとともに表示される。
図7の決済処理部428は、電子マネーで利用額PYを決済するための要素である。第1実施形態の決済処理部428は、電子マネー残高Bからの利用額PYの決済を決済サーバ34に要求する。数量設定部430は、操作部47が利用者から受付けた利用額PYに応じたクレジットの数量(以下「チャージ量」という)NCHを設定する。チャージ量NCHは、保有クレジット数CAにチャージされるクレジットの数量である。
図9に示すように、数量設定部430は、記憶部430Aと決定部430Bとを含んで構成される。記憶部430Aは、操作部47に対する操作で利用者が選択可能な複数の利用額PY(PY1,PY2,……)の各々についてチャージ量NCH(NCH1,NCH2,……)を記憶する。記憶部430Aに記憶される利用額PYとチャージ量NCHとの関係(貸出レート)は、外部からの指示(例えば遊技施設の管理者による操作や通信網を介した遠隔操作)に応じて利用額PY毎に可変に設定される。図8の例示から理解されるように、利用額PYとチャージ量NCHとの比率は利用額PY毎に相違し得る。具体的には、利用額PYが高いほど、利用額PYに対するチャージ量NCHの比率は高い数値に設定される。決定部430Bは、利用者から指示された利用額PYについて記憶部430Aに記憶されたチャージ量NCHを決定する。
図7のチャージ処理部432は、クレジットチャージを実行する。具体的には、チャージ処理部432は、数量設定部430(決定部430B)が設定したチャージ量NCHを保有クレジット数CAにチャージする。チャージ処理部432は、第1認証および第2認証の双方の結果が肯定である場合にクレジットチャージを実行し、第1認証および第2認証の片方または双方の結果が否定である場合にはクレジットチャージを実行しない。
図7の移行部434は、保有クレジット数CAと使用クレジット数CBとの間のクレジット移行を仲介する。判定部436は、ゲーム装置26の受付部562に入力された識別情報PID_INが認証済情報Aとして管理記憶部442に記憶されているか否か(すなわち、識別情報PID_INをゲーム装置26に入力した利用者について管理装置40での第1認証と第2認証とが成功しているか否か)を判定する。移行部434は、判定部436による判定の結果が肯定である場合(第1認証および第2認証の双方が肯定されている場合)に保有クレジット数CAと使用クレジット数CBとの間のクレジット移行を仲介し、判定部436による判定の結果が否定である場合にはクレジット移行を禁止する。
各ゲーム装置26の照会部526は、実際にゲーム装置26でゲームを実行している利用者について第1認証および第2認証が肯定されているか否かを確認する。具体的には、照会部526は、受付部562に入力された識別情報PID_INが認証済情報Aとして管理記憶部442に記憶されているか否かを管理装置40の判定部436に照会する。照会部526による照会は、端末側認証部524による認証の結果が肯定である場合に実行される。許可部528は、判定部436に対する照会の結果が肯定である場合にクレジット移行を許可し、照会の結果が否定である場合にはクレジット移行を禁止する。
操作部58は、クレジット移行の方向(預入/引出)と数量とを利用者からの操作に応じて指示する。本実施形態の操作部58は、タッチパネル機能付の表示装置であり、図10の部分(B)に例示された操作画面W2を表示する。操作画面W2には、預入操作部582と引出操作部584とが配置される。預入操作部582は、クレジットの預入(使用クレジット数CBから保有クレジット数CAへのクレジット移行)と預入数NINとを利用者からの操作に応じて指示する。引出操作部584は、クレジットの引出(保有クレジット数CAから使用クレジット数CBへのクレジット移行)と引出数NOUTとを利用者からの操作に応じて指示する。
図7の制御部530は、操作部58からの指示に応じてクレジット移行を実行する。操作部58による操作の受付と制御部530によるクレジット移行とは、許可部528がクレジット移行を許可した場合に実行され、許可部528がクレジット移行を許可しない場合には実行されない。
<A−2:第1実施形態の動作>
(1)認証時の動作
次に、以上に説明した管理システム100の動作を説明する。遊技施設に来店した利用者は、管理装置40が設置された場所に移動して第1認証および第2認証を受ける。図11および図12は、第1認証および第2認証に関する管理システム100の動作を示すフローチャートである。管理装置40に対する所定の操作を契機として図11の処理が開始される。
管理装置40の受付部466が識別情報PID_INの入力を受付け(SB10)、受付部468がパスワードPWD_INの入力を受付けると(SB11)、第2認証部424は、識別情報PID_INとパスワードPWD_INとを含む第2認証要求をゲーム管理サーバ32に送信する(SB12)。第2認証要求を受信すると(SB13)、ゲーム管理サーバ32の処理装置322は、第2認証要求内の識別情報PID_INおよびパスワードPWD_INが識別情報PIDおよびパスワードPWDとして記憶装置324に格納されているか否かの判定(第2認証)を実行する(SB14)。そして、処理装置322は、第2認証の結果(第2認証結果)を管理装置40に送信する(SB15)。
第2認証結果を受信すると(SB16)、第2認証部424は、第2認証の結果が肯定であるか否かを判定し(SB17)、結果が否定である場合には、第2認証の失敗を利用者に通知して処理を終了する(図示略)。他方、第2認証の結果が肯定である場合には以下の処理が実行される。
受付部462が識別情報UID_INを受付けると(SB18)、第1認証部422は、識別情報UID_INを含む予備認証要求をクレジット管理サーバ12に送信する(SB19)。予備認証要求を受信すると(SB20)、クレジット管理サーバ12の処理装置122は、予備認証要求内の識別情報UID_INが識別情報UIDとして記憶装置124に格納されているか否かを判定し(SB21)、予備認証の結果(予備認証結果)を管理装置40に送信する(SB22)。クレジット管理サーバ12から予備認証結果を受信すると(SB23)、管理装置40の第1認証部422は、予備認証の結果が肯定であるか否かを判定し(SB24)、結果が否定である場合には、予備認証の失敗を利用者に通知して処理を終了する。他方、予備認証の結果が肯定である場合には、以下の手順で第1認証が実行される。
生成部464が生体情報BID_INを生成すると(SB25)、第1認証部422は、ステップSB18で受付けた識別情報UID_INとステップSB25で生成された生体情報BID_INとを含む第1認証要求をクレジット管理サーバ12に送信する(SB26)。なお、静脈パターンの検出の方法や生体情報BID_INの生成の方法が相違する複数の動作モードの何れかを選択的に適用する構成も採用され得る。すなわち、生体情報BIDの生成時に実際に適用された動作モードを指定するモード情報が識別情報UIDおよび生体情報BIDとともに記憶装置124に格納され、モード情報を含む予備認証結果(SB22)がクレジット管理サーバ12から管理装置40に送信される。管理装置40の生成部464は、ステップSB25において、予備認証結果内のモード情報が指定する動作モードで生体情報BID_INを生成する。
第1認証要求を受信すると(SB27)、クレジット管理サーバ12の処理装置122は、第1認証要求内の識別情報UID_INと生体情報BID_INとが識別情報UIDおよび生体情報BIDとして記憶装置124に格納されているか否かの判定(第1認証)を実行する(SB28)。そして、処理装置122は、第1認証の結果(第1認証結果)を管理装置40に送信する(SB29)。
第1認証結果を受信すると(SB30)、第1認証部422は、第1認証結果が肯定であるか否かを判定し(SB31)、結果が否定である場合には、第1認証の失敗を利用者に通知して処理を終了する。他方、第1認証の結果が肯定である場合、管理部426は、ステップSB10で入力された識別情報PID_IN(PID)とステップSB18で入力された識別情報UID_IN(UID)とステップSB25で生成された生体情報BID_IN(BID)とを関連付けた認証済情報Aを生成して管理記憶部442に格納する(SB32)。前述のように、管理記憶部442に格納された認証済情報Aは、所定の時刻が到来すると消去される。なお、第1認証の結果が肯定である場合に、保有クレジット数CAの残量を表示装置に表示する構成も採用される。利用者は、保有クレジット数CAの残量(不足等)を確認してクレジットのチャージの必要性を判断することが可能である。
以上の手順で第1認証および第2認証の双方が成功すると、管理装置40の決済処理部428は、図12に示すように、ID管理サーバ36の記憶装置364内の複数のレコードRKのうちステップSB10で入力された識別情報PID_IN(PID)を含むレコードRKが決済識別情報MIDを含むか否か(すなわち、利用者が第3登録を受けているか否か)の照会(登録照会)をID管理サーバ36に送信する(SC10)。登録照会は、ステップSB10で入力された識別情報PID_INを含む。
登録照会を受信すると(SC11)、ID管理サーバ36の処理装置362は、登録照会内の識別情報PID_INを含むレコードRKに決済識別情報MIDが登録されているか否かを判定し(SC12)、判定の結果(照会結果)を管理装置40に送信する(SC13)。決済識別情報MIDを含むレコードRKが検索された場合、その決済識別情報MIDが照会結果に含められる。
照会結果を受信すると(SC14)、管理装置40の決済処理部428は、照会結果が肯定であるか否かを判定し(SC15)、照会結果が否定である場合には、第3登録が完了していないことを利用者に通知して処理を終了する(図示略)。他方、照会結果が肯定である場合(第3登録により決済識別情報MIDがレコードRKに登録されている場合)、決済処理部428は、電子マネー残高Bの確認の要求(残高要求)を決済サーバ34に送信する(SC16)。残高要求は、ステップSC14で受信した照会要求内の決済識別情報MIDを含む。
残高要求を受信すると(SC17)、決済サーバ34の処理装置342は、残高要求内の決済識別情報MIDに対応付けられた電子マネー残高Bを記憶装置344から検索し(SC18)、その電子マネー残高Bを含む残高通知を管理装置40に送信する(SC19)。残高通知を受信すると(SC20)、管理装置40の決済処理部428は、残高通知が示す電子マネー残高Bが所定の閾値(例えばゼロ)を上回るか否かを判定する(SC21)。
電子マネー残高Bが閾値以下である場合、決済処理部428は、残高の不足を利用者に通知して処理を終了する(図示略)。他方、電子マネー残高Bが閾値を上回る場合(SC21:YES)、決済処理部428は、図8の操作画面W1を操作部47に表示させる(SC22)。操作画面W1に配置される複数の操作子472のうち、残高通知で通知された電子マネー残高Bを下回る利用額PYの操作子472は有効状態(利用者からの操作を受付ける状態)に設定され、電子マネー残高Bを上回る利用額PYの操作子472は無効状態(例えば非表示やグレーアウトで利用者からの操作を受付けない状態)に設定される。
操作画面W1の何れかの操作子472が選択されると(SC23)、決済処理部428は、決済サーバ34に決済要求を送信する(SC24)。決済要求は、ステップSC14で取得した決済識別情報MIDと、ステップSC23で利用者から指示された利用額PYとを含む。決済要求を受信すると(SC25)、決済サーバ34の処理装置342は、決済要求内の決済識別情報MIDに対応して記憶装置344に記憶された電子マネー残高Bから利用額PYを決済し(SC26)、電子マネー残高Bの更新の完了を意味する決済完了通知を管理装置40に送信する(SC27)。
決済完了通知を受信すると(SC28)、管理装置40の数量設定部430は、ステップSC23で操作部47が受付けた利用額PYに対応するチャージ量NCHを決定する(SC29)。そして、チャージ処理部432は、クレジット管理サーバ12に対してチャージ要求を送信する(SC30)。チャージ要求は、管理記憶部442に記憶された認証済情報A内の識別情報UID_IN(ステップSB18で受付)および生体情報BID_IN(ステップSB25で生成)と、ステップSC29で決定されたチャージ量NCHとを含む。
チャージ要求を受信すると(SC31)、クレジット管理サーバ12の処理装置122は、チャージ要求内の識別情報UID_INおよび生体情報BID_INに対応して記憶装置124に記憶された保有クレジット数CAにチャージ要求内のチャージ量NCHを加算し(SC32)、保有クレジット数CAの更新の完了を意味する完了通知を管理装置40に送信する(SC33)。完了通知が管理装置40により受信されることで処理が完了する(SC34)。
以上に説明したように、第1認証および第2認証が肯定され、かつ、決済サーバ34での利用額PYの決済が可能である場合(レコードRKが決済識別情報MIDを含み、電子マネー残高Bが閾値を上回る場合)に、チャージ処理部432によるクレジットチャージが実行される。他方、第1認証および第2認証の少なくとも一方が否定された場合や、決済サーバ34にて利用額PYを決済できない場合(レコードRKが決済識別情報MIDを含まない場合または電子マネー残高Bが閾値を下回る場合)には、チャージ処理部432によるクレジットチャージは実行されない。
(2)ゲーム時の動作
以上のように管理装置40での手続を完了した利用者は、遊技施設内の所望のゲーム装置26に移動し、保有クレジット数CAと使用クレジット数CBとの間のクレジット移行を可能とするために図13および図14の処理をゲーム装置26に実行させる。ゲーム装置26に対する所定の操作を契機として図13の処理が開始される。
ゲーム装置26の受付部562が識別情報PID_INの入力を受付け(SD10)、受付部564がパスワードPWD_INの入力を受付けると(SD11)、端末側認証部524は、識別情報PID_INとパスワードPWD_INとを含む端末側認証要求をゲーム管理サーバ32に送信する(SD12)。端末側認証要求を受信すると(SD13)、ゲーム管理サーバ32の処理装置322は、端末側認証要求内の識別情報PID_INおよびパスワードPWD_INが1個のレコードRGの識別情報PIDおよびパスワードPWDとして記憶装置324に格納されているか否かを判定する(SD14)。そして、処理装置322は、端末側認証の結果(端末側認証結果)をゲーム装置26に送信する(SD15)。
端末側認証結果を受信すると(SD16)、端末側認証部524は、端末側認証結果が肯定であるか否かを判定し(SD17)、結果が否定である場合には、端末側認証の失敗を利用者に通知して処理を終了する。他方、端末側認証の結果が肯定である場合、照会部526は、利用者が管理装置40での第1認証および第2認証に成功しているか否かを照会するための照会要求を管理装置40に送信する(SD18)。照会要求は、ステップSD10で入力された識別情報PID_INを含む。また、端末側認証の結果が肯定である場合にはゲーム処理部522がゲームサーバからゲームデータを取得してゲームに適用する(図示略)。
照会要求を受信すると(SD19)、管理装置40の判定部436は、管理記憶部442に記憶された各認証済情報Aの識別情報PID_INと照会要求に含まれる識別情報PID_INとを順次に照合し(SD20)、照会要求に含まれる識別情報PID_INを識別情報UID_INおよび生体情報BID_INに関連付ける認証済情報Aが管理記憶部442に記憶されているか否か(すなわち、ゲーム装置26に識別情報PID_INを入力した利用者について管理装置40での第1認証および第2認証が成功しているか否か)を判定する(SD21)。
識別情報PID_INを含む認証済情報Aが管理記憶部442に記憶されている場合(SD21:YES)、移行部434は、その認証済情報Aの識別情報UID_INおよび生体情報BID_INを含む残量要求(保有クレジット数CAの確認の要求)をクレジット管理サーバ12に送信する(SD22)。残量要求を受信すると(SD23)、クレジット管理サーバ12の処理装置122は、残量要求に含まれる識別情報UID_IN(UID)および生体情報BID_IN(BID)に対応した保有クレジット数CAを記憶装置124から検索し(SD24)、この保有クレジット数CAを含む残量通知を管理装置40に送信する(SD25)。管理装置40の移行部434は残量通知を受信する(SD26)。他方、識別情報PID_INを含む認証済情報Aが管理記憶部442に記憶されていない場合(SD21:NO)、ステップSD22からステップSD26の処理は実行されない。
判定部436は、照会結果(識別情報PID_INを含む認証済情報Aが管理記憶部442に記憶されているか否か)をゲーム装置26に送信する(SD27)。照会結果が肯定である場合(認証済情報AがステップSD20にて検索された場合)、ステップSD26にて受信した残量通知内の保有クレジット数CAが照会結果に含められる。
照会部526が照会結果を受信すると(SD28)、許可部528は、照会結果が肯定であるか否かを判定する(SD29)。照会結果が肯定である場合(SD29:YES)、図14に示すように、クレジット移行を開始するための預入・引出ボタン(コマンドボタンやアイコンなどの指示子)がゲーム装置26の表示画面に表示されて操作可能(有効)な状態となる(SE10)。他方、照会結果が否定である場合(SD29:NO)には預入・引出ボタンは表示されない。したがって、利用者はクレジット移行の開始を指示できない。
照会結果が肯定である場合に表示された預入・引出ボタンを利用者が操作すると、許可部528は、照会結果に含まれる保有クレジット数CAの表示を含む図10の部分(A)の操作画面W2を操作部58に表示させる。図10の部分(A)の操作画面W2では、利用者からの引出の指示を受付け可能な状態で引出操作部584が表示(有効化)される。他方、ゲーム装置26の操作を開始した最初の段階では使用クレジット数CBはゼロである。したがって、図10の部分(A)に示すように、操作画面W2には使用クレジット数CBとしてゼロが表示され、使用クレジット数CBから保有クレジット数CAに対するクレジット移行を指示する預入操作部582は無効な状態(例えば非表示やグレーアウトで利用者からの操作を受付けない状態)に制御される。
以上のように引出操作部584が有効化されると、引出操作部584に対する利用者からの操作に応じて、保有クレジット数CAから使用クレジット数CBに対するクレジット移行(引出)が実行される。管理装置40の移行部434は、使用クレジット数CBを記憶する貯留部542と保有クレジット数CAを記憶する記憶装置124との間で、ゲーム装置26から送信されるクレジット移行の要求(引出要求)に応じて、保有クレジット数CAから使用クレジット数CBに対するクレジット移行を仲介する。
まず、クレジットの引出の指示と引出数NOUTの指定とを引出操作部584にて受付けると(SE11)、制御部530は、ステップSD10で入力された識別情報PID_INとステップSE11で指定された引出数NOUTとを含む引出要求を管理装置40に送信する(SE12)。なお、引出数NOUTの指定の方法は任意である。例えば、保有クレジット数CAの範囲内の任意の数量を利用者が引出数NOUTとして指定する方法や、引出操作部584の1回の操作で所定の数量(例えば100枚)の引出数NOUTを指定する方法が採用され得る。また、所定の期間(例えば1日)内の引出数NOUTの合計を所定値(上限値)に制限する構成も好適である。
引出要求を受信すると(SE13)、管理装置40の移行部434は、この引出要求に含まれる識別情報PID_INに対して認証済情報Aにて関連付けられた識別情報UID_INおよび生体情報BID_INを管理記憶部442から検索する(SE14)。そして、移行部434は、ステップSE14で検索した識別情報UID_INおよび生体情報BID_INと、引出要求に含まれる引出数NOUTとを含む引出要求をクレジット管理サーバ12に送信する(SE15)。
引出要求を受信すると(SE16)、クレジット管理サーバ12の処理装置122は、この引出要求内の識別情報UID_INおよび生体情報BID_INに対応して記憶装置124に記憶された保有クレジット数CAから引出要求内の引出数NOUTを減算し(SE17)、保有クレジット数CAの更新を意味する引出通知を管理装置40に送信する(SE18)。管理装置40の移行部434は、クレジット管理サーバ12から受信した引出通知をゲーム装置26に送信する(SE19)。引出通知を受信すると(SE20)、ゲーム装置26の制御部530は、ステップSE11で指定された引出数NOUTを貯留部542の使用クレジット数CBに加算する(SE21)。
以上に説明したクレジットの引出やゲームでの獲得により使用クレジット数CBに残数がある場合に利用者が預入・引出ボタンを操作すると、許可部528は、図10の部分(B)の例示のように現段階の保有クレジット数CAと使用クレジット数CBとを操作画面W2に表示し、利用者からのクレジット移行の指示を受付け可能な状態で預入操作部582および引出操作部584の双方を操作部58に表示(有効化)させる。なお、保有クレジット数CAの残数がない場合には、図10の部分(C)の例示のように、保有クレジット数CAとしてゼロが表示されるとともに引出操作部584は無効な状態(例えば非表示やグレーアウトで利用者からの操作を受付けない状態)に制御される。
以上のように預入操作部582が有効化されると、預入操作部582に対する利用者からの指示に応じて、使用クレジット数CBから保有クレジット数CAに対するクレジット移行(預入)が実行される。管理装置40の移行部434は、クレジットの引出の場合と同様に、使用クレジット数CBを記憶する貯留部542と保有クレジット数CAを記憶する記憶装置124との間で、ゲーム装置26から送信されるクレジット移行の要求(預入要求)に応じて、使用クレジット数CBから保有クレジット数CAに対するクレジット移行を仲介する。
まず、クレジットの預入の指示と預入数NINの指定とを預入操作部582にて受付けると(SE22)、制御部530は、ステップSD10で入力された識別情報PID_INとステップSE22で指定された預入数NINとを含む預入要求を管理装置40に送信する(SE23)。なお、預入数NINの指定の方法は任意である。例えば、使用クレジット数CBの範囲内の任意の数量を利用者が預入数NINとして指定する方法や、預入操作部582の1回の操作で所定の数量(例えば100枚)の預入数NINを指定する方法が採用され得る。
預入要求を受信すると(SE24)、管理装置40の移行部434は、ステップSE14およびステップSE15と同様に、預入要求に含まれる識別情報PID_INに認証済情報Aにて関連付けられた識別情報UID_INおよび生体情報BID_INを検索し(SE25)、預入数NINとともに預入要求に含ませてクレジット管理サーバ12に送信する(SE26)。
預入要求を受信すると(SE27)、クレジット管理サーバ12の処理装置122は、この預入要求内の識別情報UID_INおよび生体情報BID_INに対応して記憶装置124に記憶された保有クレジット数CAに預入要求の預入数NINを加算し(SE28)、保有クレジット数CAの更新を意味する預入通知を管理装置40に送信する(SE29)。預入通知は、管理装置40の移行部434を介してゲーム装置26に転送される(SE30)。預入通知を受信すると(SE31)、ゲーム装置26の制御部530は、ステップSE22で指定された預入数NINを貯留部542の使用クレジット数CBから減算する(SE32)。使用クレジット数CBの全数量が保有クレジット数CAに移行すると使用クレジット数CBはゼロとなる。使用クレジット数CBをゼロに設定することで、利用者は、受付部562(読取器)からゲームカードを排出してゲームを終了させることが可能となる。
なお、ゲームの終了時に使用クレジット数CBに残数がある場合に、利用者からの指示に応じて実行されるクレジットの預入で使用クレジット数CBがゼロに設定された段階でゲームカードの排出が可能となる構成が好適に採用される。また、ゲームカードの排出が利用者から指示された時点で使用クレジット数CBに残数がある場合に、自動的に(すなわち利用者からの指示を必要とせずに)クレジットの預入を実行し、この預入で使用クレジット数CBがゼロに設定された段階でゲームカードの排出が可能となる構成を採用することも可能である。
以上に説明したように、本実施形態においては、クレジット管理サーバ12が管理する保有クレジット数CAとゲーム装置26の貯留部542に保持された使用クレジット数CBとの一方から他方に対するクレジット移行が実行される。したがって、利用者がメダル処理装置16からゲーム装置26にメダルを持運ぶ作業や、ゲーム中の利用者がメダルの不足時にメダル処理装置16に移動してメダルを引出す作業は不要である。すなわち、メダルを取扱う利用者の負担を軽減することが可能である。しかも、電子マネー残高Bの決済(電子決済)で保有クレジット数CAがチャージされるから、現金の支払いはクレジットチャージに不要である。したがって、利用者の負担が有効に軽減される。
また、識別情報PIDと決済識別情報MIDとがID管理サーバ36にて対応付けて管理されるから、利用額PYが決済される電子マネー残高Bの決済識別情報MIDが、第2認証に利用される識別情報PIDから特定される。したがって、決済識別情報MIDを管理装置40に入力するための要素(例えばICカードの読取器)を管理装置40に設置する必要がないという利点もある。また、決済識別情報MIDを記憶する記録媒体を利用者が所持する必要はないから、利用者の負担が軽減されるという利点もある。なお、利用額PYの決済は第1認証および第2認証の成功を条件として実行されるから、識別情報PIDから決済識別情報MIDが特定されて決済に利用されるとは言っても、電子マネーの管理の安全性は担保される。
本実施形態においては、ゲーム装置26に入力された識別情報PID_INが認証済情報Aとして管理装置40の管理記憶部442に記憶されているか否かに応じてクレジット移行の許否が決定される。すなわち、ゲーム装置26での第1認証(生体認証)は不要である。したがって、生体情報BIDを生成する機器(例えば静脈センサ)を複数のゲーム装置26の各々に設置する必要はない。他方、ゲーム装置26に対する操作でクレジット移行が許可されるためには(識別情報PID_INを認証済情報Aとして管理記憶部442に記憶するためには)、利用者は管理装置40にて第1認証(生体認証)を受けておく必要があるから、ゲーム装置26での第1認証が不要である構成にも関わらず、クレジット管理の安全性は充分に確保される。すなわち、本実施形態によれば、クレジット管理の安全性の確保と認証に必要な構成や手続の簡素化とを両立することが可能である。
また、第2システム20のもとでゲームデータの管理に利用される識別情報PIDが、認証済情報Aにて識別情報UID_INに関連付けられてクレジット移行時の認証(第2認証)に流用される。したがって、識別情報PIDとは別の識別情報を第2認証用に各利用者に付与する場合と比較して、管理装置40の導入(クレジット移行の運用)に必要な負荷が軽減されるという利点がある。もっとも、識別情報PIDがゲームデータとともに利用される構成は必須ではない。すなわち、識別情報PIDは任意に選定され得る。
さらに、本実施形態における認証済情報Aは、識別情報UID_INおよび識別情報PID_INに加えて生体情報BID_INを含むから、管理装置40からクレジット管理サーバ12に送信される要求(図12のステップSC30のチャージ要求,図14のステップSE12の引出要求,図14のステップSE23の預入要求)に識別情報UID_INと生体情報BID_INとを含ませることが可能である。他方、メダル処理装置16でのメダルの払出や預入にも生体認証が必要であるため、メダル処理装置16からクレジット管理サーバ12に送信される要求(図3のステップSA19の引出要求やステップSA25の預入要求)にも識別情報UID_INと生体情報BID_INとが含められる。つまり、管理装置40からの要求およびメダル処理装置16からの要求の何れにも識別情報UID_INと生体情報BID_INとが含まれるから、管理装置40からの要求とメダル処理装置16からの要求とについてクレジット管理サーバ12での処理を共通化することが可能である。したがって、例えば第1システム10が存在する環境に、クレジット管理サーバ12の処理を改変することなく管理装置40を導入できる(第2システム20を統合できる)という利点がある。特に、管理装置40が通信網18を介してクレジット管理サーバ12に接続される構成では、クレジット管理サーバ12は、管理装置40とメダル処理装置16とを等価に取扱うことが可能である。
<B:第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態について説明する。第1実施形態では、決済サーバ34が管理する電子マネー残高Bから利用額PYを決済する構成(サーバ管理型)を例示した。第2実施形態では、可搬型の記録媒体に格納された電子マネー残高Bから利用額PYを決済する構成(カード管理型)を採用する。なお、以下の各例示において作用や機能が第1実施形態と同等である要素については、以上と同じ符号を付して各々の詳細な説明を適宜に省略する。
図15は、第2実施形態における管理装置40のブロック図である。なお、以下の各図面では、作用や機能が第1実施形態と同等である要素の図示が適宜に省略されている。図15の決済用記録媒体200は、利用者の決済識別情報MIDと電子マネー残高Bとを記憶する可搬型の記録媒体である。具体的には、非接触型の通信が可能なICカードや情報端末(例えば携帯電話機)が決済用記録媒体200として好適に採用され得る。管理装置40の決済処理部428は、以下に説明する手順で、決済用記録媒体200に記憶された電子マネー残高Bから利用額PYを決済する。なお、ゲームカードに電子マネー残高Bを格納することでゲームカードを決済用記録媒体200として利用する構成も好適である。
図16は、管理装置40の動作(図12のステップSC15からステップSC29に置換される部分)のフローチャートである。ステップSC15の結果が肯定である場合、決済処理部428は、決済用記録媒体200から電子マネー残高Bを取得する(SC40)。第1実施形態と同様の手順で利用者から利用額PYを受付けると(SC21〜SC23)、決済処理部428は、ステップSC40で取得した電子マネー残高Bから利用額PYを減算し(SC41)、決済用記録媒体200に記憶された既存の電子マネー残高Bを、利用額PYの減算後の数値に更新する(SC42)。また、決済処理部428は、今回の電子マネーの利用に関する情報(例えば、決済識別情報MIDや利用額PYや決済後の電子マネー残高B)を、電子マネー事業者が運営するサーバ装置(例えば決済サーバ34と同様に電子マネー残高Bを利用者毎に管理するのサーバ装置)に対して送信する(SC43)。以上の手順で利用額PYの決済が完了すると、利用額PYに応じたチャージ量NCHが第1実施形態と同様の手順(SC29〜SC34)で保有クレジット数CAにチャージされる。以上の構成においても第1実施形態と同様の効果が実現される。
<C:第3実施形態>
図17は、第3実施形態における管理装置40およびゲーム装置26のブロック図である。図17に示すように、第3実施形態のゲーム装置26は、第1実施形態と同様の要素に加えて操作部622と要求送信部624とを具備する。操作部622は、第1実施形態における管理装置40の操作部47と同様に、電子マネーの利用額PYを利用者から受付ける。操作部622は、照会部526による照会結果が肯定である場合(利用者が管理装置40での第1認証および第2認証に成功している場合)に有効状態(利用額PYの指示を有効に受付ける状態)に制御され、照会結果が否定である場合には無効状態に制御される。要求送信部624は、チャージ要求RCHを管理装置40に送信する。チャージ要求RCHは、操作部622が受付けた利用額PYと、受付部562が受付けた識別情報PID_INとを含む。
図17に示すように、第3実施形態の管理装置40は、第1実施形態の操作部47に代えて要求受付部48を具備する。要求受付部48は、チャージ要求RCHをゲーム装置26から受付ける。決済処理部428は、チャージ要求RCH内の利用額PYの決済を決済サーバ34に要求する。決済の対象となる電子マネー残高Bは、図12のステップSC10からステップSC20と同様の処理で、チャージ要求RCH内の識別情報PID_INから特定される。また、数量設定部430は、チャージ要求RCH内の利用額PYからチャージ量NCHを設定し、チャージ処理部432は、チャージ量NCHを指定したチャージ要求をクレジット管理サーバ12に送信する。クレジット管理サーバ12に対するチャージ要求には、チャージ要求RCH内の識別情報PID_INに対して認証済情報Aで関連付けられた識別情報UID_INおよび生体情報BID_INが含められる。以上のように、利用者がゲーム装置26の操作部622に指示した利用額PYに応じた利用額PYが電子マネー残高Bから決済されるとともに当該利用額PYに応じたチャージ量NCHが保有クレジット数CAにチャージされる。利用者は、第1実施形態と同様に、ゲーム装置26の操作部58を操作することで、チャージの完了後の保有クレジット数CAから使用クレジット数CBに対してクレジットを移行することが可能である。
以上の構成においても第1実施形態と同様の効果が実現される。また、第3実施形態においては、ゲーム装置26に対する操作に応じてクレジットチャージが実行されるから、例えばゲームの実行中に保有クレジット数CAおよび使用クレジット数CBの双方が不足した場合でも、利用者がゲーム装置26から移動せずに保有クレジット数CAをチャージすることが可能である。したがって、管理装置40に対する操作でクレジットチャージが実行される第1実施形態と比較すると、利用者の負担を軽減できるという効果は格別に顕著となる。
また、識別情報PIDと決済識別情報MIDとがID管理サーバ36にて対応付けて管理され、ゲーム装置26に入力された識別情報PID_IN(PID)から決済識別情報MIDが特定されて利用額PYが決済される。したがって、決済識別情報MIDを入力するための要素(例えばICカードの読取器)を各ゲーム装置26に設置することなく、電子マネーを利用したクレジットチャージが実現されるという利点もある。
<第3実施形態の変形例>
利用額PYの決済に決済用記録媒体200を使用する第2実施形態の構成は第3実施形態にも同様に適用される。例えば、図18に示すように、ゲーム装置26の演算処理装置52の機能として決済処理部626が追加される。決済処理部626は、第2実施形態の決済処理部428と同様に機能する。すなわち、決済処理部626は、操作部622が受付けた利用額PYを、決済用記録媒体200に記憶された電子マネー残高Bから決済する。したがって、管理装置40の決済処理部428は省略される。利用額PYを含むチャージ要求RCHが要求送信部624から管理装置40の要求受付部48に送信される構成は第3実施形態と同様である。
以上のようにゲーム装置26が利用額PYを決済する構成では、図19に示すように、数量設定部628をゲーム装置26に搭載した構成も採用され得る。数量設定部628は、第1実施形態の数量設定部430と同様に、操作部622が受付けた利用額PYに応じたチャージ量NCHを決定する。数量設定部628が設定したチャージ量NCHを含むチャージ要求RCHが要求送信部624から管理装置40に送信される。管理装置40の要求受付部48は、ゲーム装置26から受付けたチャージ要求RCH内のチャージ量NCHをチャージ処理部432に指示する。管理装置40の数量設定部430は省略される。
なお、図19のように数量設定部628をゲーム装置26に搭載した構成では、遊技施設内で適用される貸出レート(利用額PYとチャージ量NCHとの関係)を変更する場合に、遊技施設内の複数のゲーム装置26の各々について個別に数量設定部628内の記憶部の内容を変更する必要がある。他方、第1実施形態や図17および図18の構成のように管理装置40が数量設定部430を具備する構成では、管理装置40内の記憶部430Aの内容を変更すれば足りるから、図19の構成と比較して遊技施設の運営の負担が軽減されるという利点がある。
<D:第4実施形態>
次に、本発明の第4実施形態について説明する。第1実施形態では、電子マネー残高Bから決済される利用額PYに応じたチャージ量NCHを、クレジット管理サーバ12が管理する保有クレジット数CAにチャージした。第4実施形態では、ゲーム装置26の貯留部542に記憶された使用クレジット数CBにチャージ量NCHがチャージされる。
図20は、第4実施形態の管理装置40およびゲーム装置26のブロック図である。電子マネーの利用額PYに応じたチャージ量NCHが指示されると、管理装置40のチャージ処理部432は、チャージ量NCHの指定を含むチャージ要求QCHをゲーム装置26に送信する。チャージ要求QCHを受信すると、ゲーム装置26の制御部530は、貯留部542に記憶された使用クレジット数CBにチャージ要求QCH内のチャージ量NCHを加算する。すなわち、電子マネー残高Bから決済される利用額PYに応じたチャージ量NCHが使用クレジット数CBにチャージされる。
以上の構成においても、第1実施形態と同様の効果が実現される。また、保有クレジット数CAに対してクレジットチャージが実行される第1実施形態では、ゲーム装置26でのゲームの実行中に保有クレジット数CAおよび使用クレジット数CBが不足した場合に、保有クレジット数CAにチャージ量NCHをチャージしたうえで使用クレジット数CBにクレジットを移行(引出)する必要がある。第4実施形態においては、使用クレジット数CBに対して直接的にチャージ量NCHがチャージされるから、保有クレジット数CAに対するクレジットチャージや使用クレジット数CBに対するクレジット移行を必要とせずに、使用クレジット数CBの不足を回避できるという利点がある。
なお、使用クレジット数CBにチャージ量NCHをチャージされる第4実施形態の構成は、利用額PYを決済サーバ34から決済する構成(図7,図17)および利用額PYを決済用記録媒体200から決済する構成(図15,図18,図19)の何れにも適用され得るし、利用者による利用額PYの指示を管理装置40の操作部47が受付けられる構成(図7,図15)および利用額PYの指示をゲーム装置26の操作部622が受付ける構成(図17,図18,図19)の何れにも適用され得る。ただし、使用クレジット数CBに対するチャージが必要となるのは、基本的には、利用者がゲーム装置26でゲームを実行している状況(すなわち、ゲーム装置26の近傍に利用者が位置する状況)である。したがって、ゲーム装置26の操作部622が利用者から利用額PYを受付ける図17から図19の構成(第3実施形態)に対して、第4実施形態は好適に適用される。
<E:第5実施形態>
次に、本発明の第5実施形態について説明する。図21は、第5実施形態における認証済情報Aの模式図である。図21に示すように、認証済情報Aは、識別情報PID_INと識別情報UID_INと生体情報BID_INとに加えて認証時刻TAを含んで構成される。認証時刻TAは、第1認証および第2認証が完了した時刻(認証済情報Aが生成される時刻)を指定する情報である。
図22は、管理装置40の動作の一部(図11のステップSB30からステップSB32に置換される部分)のフローチャートである。図22に示すように、クレジット管理サーバ12からステップSB30にて受信した第1認証結果が肯定である場合(SB31:YES)、管理装置40の管理部426は、時刻を計時する計時回路(図示略)から現時点の時刻(認証時刻)TAを取得する(SB35)。管理部426は、ステップSB35で取得した認証時刻TAを識別情報PID_INと識別情報UID_INと生体情報BID_INとに関連付けた認証済情報Aを生成して管理記憶部442に格納する(SB36)。
管理部426は、管理記憶部442に記憶された複数の認証済情報Aのうち認証時刻TAから所定の時間T0が経過した認証済情報Aを管理記憶部442から消去する。すなわち、第1実施形態では管理記憶部442の全部の認証済情報Aを所定の時刻に一斉に消去したのに対し、第5実施形態では、認証時刻TAを始点として時間T0にわたる有効期間が認証済情報A毎に設定され、有効期間の満了を契機として各認証済情報Aが個別に消去される。なお、有効期間の時間T0は認証済情報A毎に可変に設定され得る。
所定の時刻の到来を契機として各認証済情報Aを消去する第1実施形態では、管理装置40による第1認証および第2認証の時刻が早いほど認証済情報Aの消去までの時間が長いから、例えばゲームカードを紛失して他人に利用される可能性が高まる(すなわち、クレジット管理の安全性の確保が困難となる)。他方、第5実施形態では、認証時刻TAから所定の時間T0が有効期間として認証済情報A毎に個別に設定されるから、認証時刻TAの先後に関わらずクレジット管理の安全性を充分に確保できるという利点がある。もっとも、所定の時刻に認証済情報Aを消去する第1実施形態によれば、認証済情報A毎の有効期間の管理が不要であるから、管理部426による処理の負荷が第5実施形態と比較して軽減されるという利点がある。また、第1実施形態においては認証時刻TAを認証済情報Aに含ませる必要がないから、認証済情報Aのデータ量が削減される(さらには管理記憶部442に必要な容量が削減される)という利点もある。
なお、認証済情報A毎に有効期間を設定する第5実施形態の構成は、第1実施形態から第4実施形態の何れにも適用され得る。また、認証済情報A毎に有効期間の満了を契機として認証済情報Aを消去する方法は以上の例示に限定されない。例えば、第1認証および第2認証の完了後に所定の計数値TBを認証済情報Aに含ませて管理記憶部442に格納するとともに計数値TBを順次に減少させ、計数値TBが所定の下限値(例えばゼロ)に到達した認証済情報Aを管理記憶部442から消去する構成も採用される。以上の構成によれば、認証済情報Aの有効期間を計数値TBに応じて認証済情報A毎に個別に設定できるという利点がある。
<F:第6実施形態>
図23は、管理装置40およびクレジット管理サーバ12の動作の一部(図11のステップSB26からステップSB32に置換される部分)のフローチャートである。図23に示すように、管理装置40からの第1認証要求(SB26,SB27)に応じて第1認証を実行すると(SB28)、クレジット管理サーバ12の処理装置122は、特定情報αを生成する(SB40)。特定情報αは、第1認証毎に個別に設定される符号である。例えば、第1認証毎に変化するワンタイムパスワードが特定情報αとして好適に採用される。処理装置122は、第1認証要求内の識別情報UID_INに特定情報αを対応付けて記憶する(SB41)。さらに、処理装置122は、第1認証結果に特定情報αを含ませて管理装置40に送信する(SB42)。
クレジット管理サーバ12からステップSB30にて受信した第1認証結果が肯定である場合(SB31:YES)、管理装置40の管理部426は、図24に示すように、第1認証結果に含まれる特定情報αを識別情報PID_INと識別情報UID_INとに関連付けた認証済情報Aを生成して管理記憶部442に格納する(SB32)。すなわち、認証済情報Aに生体情報BID_INは含まれない。
クレジット管理サーバ12に対して要求(図12のステップSC30のチャージ要求や、図14のステップSE12の引出要求や図14のステップSE23の預入要求)を送信する場合、管理装置40の移行部434は、第1実施形態での生体情報BID_INの代わりに、認証済情報Aに含まれる特定情報αを当該要求に含ませる。クレジット管理サーバ12の処理装置122は、管理装置40からの要求に含まれる識別情報UID_INおよび特定情報αの組合せに対応する保有クレジット数CAを記憶装置124から検索して要求に応じたクレジットの増減を実行する。
以上の構成においては、クレジットチャージやクレジット移行の実行時に管理装置40とクレジット管理サーバ12との間で生体情報BID_INが授受されないから、利用者の個人情報である生体情報BID_INの流出の危険性が低減されるという利点がある。また、生体情報BID_INは、例えば特定情報αと比較してデータ量が大きくなり易いという傾向がある。第6実施形態においては、生体情報BID_INの代わりに特定情報αが認証済情報Aに含められるから、第1実施形態と比較して認証済情報Aのデータ量が削減される(さらには管理記憶部442に必要な容量が削減される)という利点がある。もっとも、生体情報BID_INおよび特定情報αの双方を認証済情報Aに含ませる構成も採用される。なお、認証済情報Aに特定情報αを含ませる第6実施形態の構成は、第1実施形態から第5実施形態の何れにも適用され得る。
<G:第7実施形態>
図25は、第7実施形態における管理装置40およびゲーム装置26のブロック図である。図25に示すように、各ゲーム装置26は、第1実施形態と同様の要素に加えて受付部560を具備する。受付部560は、管理装置40の受付部462と同様に、利用者による識別情報UID_INの入力を受付ける。受付部560は、例えば、利用者が操作する複数の操作子(テンキー)で構成される。なお、タッチパネル機能付の表示装置が表示する操作子(テンキー)を受付部560として採用することも可能である。
第7実施形態における管理装置40およびゲーム装置26の動作は、図11から図14を参照して説明した第1実施形態の動作と同様である。ただし、第1認証および第2認証の双方の結果が肯定である場合(図11のステップSB31)、管理装置40の管理部426は、図25に示すように、ステップSB18で入力された識別情報UID_IN(UID)とステップSB25で生成された生体情報BID_IN(BID)とを関連付けた認証済情報Aを生成して管理記憶部442に格納する(SB32)。すなわち、認証済情報Aに識別情報PID_IN(PID)は含まれない。
図26は、ゲーム装置26および管理装置40の動作の一部(図13のステップSD17からステップSD29に置換される部分)のフローチャートである。図26に示すように、ゲーム装置26での端末側認証が成功すると(SD17:YES)、ゲーム装置26の受付部560が識別情報UID_INの入力を受付ける(SD40)。照会部526は、利用者が管理装置40での第1認証および第2認証に成功しているか否かを照会するための照会要求を管理装置40に送信する(SD41)。照会要求には、ステップSD40で入力された識別情報UID_INが含まれる。
照会要求を受信すると(SD42)、管理装置40の判定部436は、照会要求内の識別情報UID_INを含む認証済情報Aが管理記憶部442に記憶されているか否か(すなわち、識別情報UID_INをゲーム装置26に入力した利用者について管理装置40での第1認証および第2認証が成功しているか否か)を判定する(SD43,SD44)。以後の動作は第1実施形態と同様である。管理装置40からクレジット管理サーバ12に対する要求(図12のステップSC30のチャージ要求や図14のステップSE15の引出要求や図14のステップSE26の預入要求)には、第1実施形態と同様に、認証済情報A内の識別情報UID_INと生体情報BID_INとが含まれる。
第7実施形態においても第1実施形態と同様の効果が実現される。また、認証済情報Aに識別情報PID_IN(PID)を含ませない第7実施形態の構成は、第2実施形態から第6実施形態にも同様に適用される。
なお、第7実施形態では、受付部560と受付部562とをゲーム装置26に併設し、受付部560が受け付けた識別情報UID_INと受付部562が受け付けた識別情報PID_INとの双方をゲーム装置26での認証に利用する構成も採用され得る。具体的には、第1実施形態と同様に識別情報UID_INと識別情報PID_INとが認証済情報Aに含まれ、ゲーム装置26の照会部522は、受付部560が受け付けた識別情報UID_INと受付部562が受け付けた識別情報PID_INとを含む認証済情報Aが管理記憶部342に記憶されているか否かを管理装置40に照会する。
<H:第8実施形態>
図27は、第8実施形態に係る管理システム100における管理装置40およびゲーム装置26のブロック図である。第8実施形態は、第7実施形態の変形として位置付けられる。第7実施形態では、識別情報UID_INと生体情報BID_INとを対応させた認証済情報Aを生成したのに対し、第8実施形態では、識別情報UID_INの代わりに識別情報XIDを生体情報BID_INと対応させた認証済情報Aが生成される。識別情報XIDは、第1登録毎(すなわち記憶装置124のレコードRC毎)に固有に付与される符号である。例えば第6実施形態の特定情報αと同様に、可変に設定されるワンタイムパスワードが識別情報XIDとして好適に採用される。
図27に示すように、第8実施形態の管理システム100における管理装置40は、第7実施形態の要素に加えて取得部72および報知部74を具備する。取得部72は、クレジット管理サーバ12の処理装置122が生成した識別情報XIDを取得する。報知部74は、管理装置40による認証を受ける利用者に対し、取得部72が取得した識別情報XIDを報知する。例えば、識別情報XIDを表示する表示機器や識別情報XIDを印刷する印刷機器、あるいは識別情報XIDを音声で出力する放音機器が報知部74として採用される。なお、利用者に報知される識別情報XIDの形態は任意である。例えば、識別情報XIDを表す文字列を利用者に報知する方法のほか、光学的に読取可能な図表(例えばバーコードやQRコード(登録商標))の形態で識別情報XIDを利用者に報知する方法が採用され得る。
図28は、管理装置40による認証時の動作のフローチャート(図11のステップSB26からステップSB32に置換される部分)である。管理装置40が送信した第1認証要求を契機として第1認証を実行すると(SB26〜SB28)、クレジット管理サーバ12の処理装置122は、第1認証の結果が肯定であるか否かを判定する(SB60)。第1認証の結果が肯定である場合、処理装置122は識別情報XIDを生成する(SB61)。さらに、処理装置122は、図29に示すように、記憶装置124に記憶された複数の識別情報UIDのうち第1認証要求内の識別情報UID_INに合致する識別情報UIDに対して識別情報XIDを対応させて記憶する(SB62)。すなわち、識別情報XIDが保有クレジット数CAに対応付けられる。そして、処理装置122は、ステップSB61で生成した識別情報XIDを含む第1認証結果を管理装置40に送信する(SB63)。他方、第1認証の結果が否定である場合(SB60:NO)、処理装置122は、識別情報XIDの生成および記憶(SB61,SB62)を実行せずに、第1認証の失敗を示す第1認証結果を管理装置40に送信する(SB63)。
第1認証結果を受信すると(SB30)、第1認証部422は、第1認証の結果が肯定であるか否かを判定し(SB31)、結果が否定である場合には第1認証の失敗を利用者に報知して処理を終了する。他方、第1認証の結果が肯定である場合(SB31:YES)、第1認証結果から取得部72が取得した識別情報XIDを報知部74が利用者に報知する(SB64)。利用者は、報知部74による報知で識別情報XIDを知得する。管理部426は、取得部72が取得した識別情報XIDと、ステップSB25にて生成部が生成した生体情報BID_INとを対応させた認証済情報Aを生成して管理記憶部442に格納する。
以上の手順で管理装置40による認証が完了すると、第1実施形態の識別情報UIDの代わりに識別情報XIDを利用して図13および図14の処理が実行される。遊技施設内の所望のゲーム装置26に移動した利用者は、識別情報PID_INおよびパスワードPWD_INを入力して端末側認証(SD10〜SD16)を受け、管理装置40での認証時に報知部74から報知された識別情報XIDを識別情報XID_INとして受付部560に入力する(図26のステップSD40)。照会部526は、識別情報XID_INを含む照会要求を管理装置40に送信する(SD41)。管理装置40の判定部436は、識別情報XID_INに合致する識別情報XIDを含む認証済情報Aが管理記憶部442に格納されているか否かを判定する(SD43,SD44)とともに判定の結果(照会結果)をゲーム装置26に送信する(SD27)。
照会結果が肯定である場合、ゲーム装置26の制御部530は、識別情報XID_INとクレジットの移行数N(引出数NOUTまたは預入数NIN)とを含む移行要求(図14のステップSE12の引出要求やステップSE23の預入要求)を操作部58に対する操作に応じて生成して管理装置40に送信する。管理装置40の移行部434は、識別情報XID_IN(XID)および移行数Nと、認証済情報Aにて当該識別情報XID_INに対応する生体情報BID_INとを含む移行要求(図14のステップSE15の引出要求やステップSE26の預入要求)をクレジット管理サーバ12に送信する。クレジット管理サーバ12の処理装置122は、移行要求内の識別情報XID_INおよび生体情報BID_INに対応して記憶装置124に記憶された保有クレジット数CAを移行数Nに応じて更新する(SE17,SE28)。
他の動作は第7実施形態と同様である。第8実施形態においても第7実施形態と同様の効果が実現される。認証済情報Aに識別情報UID_IN(UID)を含ませない第8実施形態の構成は、第2実施形態から第6実施形態にも同様に適用される。
なお、第7実施形態や第8実施形態においては、管理装置40での第2認証(図11のステップSB10からステップSB17)やゲーム装置26での端末側認証(図13のステップSD10からステップSD17)は省略され得る。ただし、決済識別情報MIDと識別情報PIDとがID管理サーバ36にて対応付けられた構成を前提とすると、識別情報PID_IN(PID)を利用しない場合には利用者の決済識別情報MIDを特定できない。したがって、決済サーバ34が電子マネー残高Bを管理するサーバ管理型のシステムに第7実施形態や第8実施形態を採用する場合には、利用者の決済識別情報MIDを管理装置40にて特定するための仕組が必要である。例えば、ID管理サーバ36にて決済識別情報MIDを識別情報UIDに対応付ける構成や、管理装置40に対する決済識別情報MIDの入力を利用者に要求するとともに当該決済識別情報MIDを認証済情報Aに含ませる構成が採用され得る。
<I:変形例>
以上の各形態には多様に変形され得る。具体的な変形の態様を以下に例示する。以下の例示から任意に選択された2以上の態様は適宜に併合され得る。
(1)変形例1
以上の各形態においては、決済サーバ34や決済用記録媒体200に事前に設定された電子マネー残高Bから利用額PYを決済する構成(プリペイド方式)を例示したが、利用額PYの決済の方法は任意に変更される。例えば、利用額PYを事後的に利用者に請求するポストペイ方式も利用額PYの決済に適用され得る。すなわち、本出願における「電子マネーでの決済」は、電子的な情報(電子マネー)を利用した決済を意味し、サーバ管理型/カード管理型の区別や、プリペイド方式/ポストペイ方式の区別は不問である。
(2)変形例2
以上の各形態では、数量設定部430の記憶部430A(図9)が利用額PY毎にチャージ量NCHを可変に記憶する構成を例示したが、数量設定部430の構成は適宜に変更される。例えば、電子マネーの利用額PYに対するチャージ量NCHの比率RTを記憶部430Aが記憶する構成も採用され得る。比率RTは、例えば、利用額PYの単位量(例えば100円)に対応するチャージ量NCHに相当し、外部からの指示に応じて可変に設定される。利用者から利用額PYが指示されると、数量設定部430の決定部430Bは、その利用額PYに比率RTを乗算することでチャージ量NCHを算定する。ゲーム装置26に搭載された数量設定部628(図19)についても同様の構成が採用される。以上の構成によれば、利用者が任意の利用額PYをクレジットチャージに利用できるという利点がある。他方、複数種の利用額PYの各々についてチャージ量NCHを記憶する構成(図9)によれば、利用額PYとチャージ量NCHとの関係を利用額PY毎に細かく設定できるという利点がある。
ただし、利用者が利用額PYを任意に設定できる構成は本発明にとって必須ではない。例えば、利用者からクレジットチャージの指示(例えば所定の操作子472に対する操作)が付与されると、所定の利用額PY(利用者が変更できない固定額)が電子マネーから決済され、この利用額PYに応じたチャージ量NCHが保有クレジット数CAまたは使用クレジット数CBにチャージされる構成も採用され得る。以上の構成では利用額PYが固定であるから、利用額PYをチャージ量NCHに変換する数量設定部430は省略され得る。
(3)変形例3
遊技施設への来店の特典として、所定のチャージ量NCH_Pを利用者に付与(贈与)する構成も採用され得る。例えば、管理装置40での第1認証および第2認証が成功すると(SB31:YES)、チャージ処理部432は、利用者の識別情報UID_IN(ステップSB18で受付)と所定のチャージ量NCH_Pとを含むチャージ要求をクレジット管理サーバ12に送信する。クレジット管理サーバ12の処理装置122は、チャージ要求内の識別情報UID_IN(UID)に対応して記憶装置124に記憶された保有クレジット数CAにチャージ量NCH_Pを加算する。以上の構成によれば、管理装置40での手続によりチャージ量NCH_Pが付与されるから、遊技施設への来店を促進することが可能である。
なお、例えば、保有クレジット数CAが所定値を下回る利用者(例えば保有クレジット数CAがゼロである利用者)に限定してチャージ量NCH_Pを付与する構成も好適である。以上の構成によれば、例えば、保有クレジット数CAを充分に利用した(例えば使い切った)利用者は、チャージ量NCH_Pの付与という特典を次回の来店時に享受できるから、クレジットの利用が促進されるという利点がある。なお、利用者の来店日を例えば管理装置40の記憶装置42に記憶し、直近の来店日から再来店までの時間が短いほどチャージ量NCH_Pが増加するようにチャージ量NCH_Pを可変に設定する構成も採用され得る。
(4)変形例4
第1実施形態から第6実施形態では、認証済情報Aにおいて1個の識別情報UID_INに1個の識別情報PID_INを関連付けた。しかし、例えばゲーム装置26が提供するゲームの種類毎に相異なる識別情報PIDが利用者に付与されるような環境では、図30に示すように、認証済情報Aにおいて1個の識別情報UID_INに複数の識別情報PID_IN(PID_IN1,PID_IN2,PID_IN3,……)を関連付ける構成も採用される。具体的には、図11のステップSB10からステップSB17までの処理が識別情報PID_IN毎に順次に実行され、ステップSB32では、利用者が入力した複数の識別情報PID_INを識別情報UID_INと生体情報BID_INとに対応付けた認証済情報Aが管理記憶部442に格納される。
識別情報PID_INを指定した照会要求を図13のステップSD19にて受信すると、判定部436は、照会要求で指定された識別情報PID_INを含む認証済情報Aが管理記憶部442に記憶されているか否かを判定する(SD20,SD21)。以上の構成によれば、相異なる種類の複数のゲーム装置26の各々におけるクレジット移行が管理装置40での1回の操作で可能となるから、識別情報PID_IN毎に(すなわち、相異なる種類のゲーム装置26でゲームを実行するたびに)第1認証と第2認証が必要となる構成(例えば、第1実施形態のように1個の識別情報UID_INに対して1個の識別情報PID_INのみが関連付けられる構成)と比較して、利用者の負担を軽減することが可能である。
(5)変形例5
以上の各形態では、管理装置40での認証時に受付部466が識別情報PID_INの入力(読取器による読取)を受付ける構成を例示したが、第2登録で利用者に事前に付与された識別情報PIDの有効/無効を利用者が指示する構成も採用され得る。例えば、識別情報PID(単数または複数)が第2登録時に識別情報UIDと対応付けられ、管理装置40での第1認証のために識別情報UID_IN(UID)が入力されると、その識別情報UID_INに対応する各識別情報PIDについて利用者から有効/無効が指示される。識別情報PIDの有効化が以上の各形態における識別情報PID_INの入力に相当する。すなわち、本出願における「識別情報の受付」は、識別情報の入力(例えば読取や手入力)のほか、識別情報を利用者が有効化(選択)する操作をも包含する概念である。
(6)変形例6
以上の各形態においては、生成部464が生成した生体情報BID_INを認証済情報Aに含ませたが、記憶装置124に記憶された生体情報BIDを管理部426がクレジット管理サーバ12から取得して認証済情報Aに含ませる構成も採用される。なお、第1実施形態から第6実施形態において、識別情報PID_INをゲーム装置26に入力した利用者について管理装置40での第1認証および第2認証が完了しているか否かを判定するためには、認証済情報Aにおいて識別情報UID_INと識別情報PID_INとが関連付けられていれば足りる。同様に、第7実施形態や第8実施形態において、識別情報UID_INをゲーム装置26に入力した利用者について第1認証および第2認証が完了しているか否かを判定するためには、認証済情報Aが識別情報UID_INを含んでいれば足りる。したがって、認証済情報Aが生体情報BID_INを含む構成は適宜に省略され得る。もっとも、第1認証や第2認証は、本発明にとって必須の要件ではない。
(7)変形例7
以上の各形態においては利用者が操作する複数の操作子(テンキー)を受付部462や受付部560として例示したが、識別情報UID_INの入力を受付ける方法は任意である。例えば、可搬型の記録媒体(例えばICカードや携帯通信端末)に記憶された識別情報UID_INを読取る読取器(例えば識別情報UID_INを非接触で読み取る非接触読取器)、読取面に印刷された識別情報UID_INを光学的に読取る読取器、利用者が発声した音声から識別情報UID_INを認識する音声認識装置など、識別情報UID_INの入力を受付ける各種の要素が受付部462や受付部560として採用される。識別情報PID_INの入力を受付ける受付部(466,562)やパスワードPWD_INの入力を受付ける受付部(468,562)についても同様に、受付部462や受付部560について例示した各種の要素(操作子,非接触型読取器,光学的読取器,音声認識装置)が採用され得る。
(8)変形例8
以上の各形態においては、第1認証要求の送信(図11のステップSB26)と第1認証結果の受信(ステップSB30)とを第1認証部422が実行し、クレジット管理サーバ12が第1認証(ステップSB28)を実行したが、第1認証部422が第1認証を実行する構成も採用され得る。例えば、受付部462に入力された識別情報UID_INに対応する生体情報BIDを第1認証部422がクレジット管理サーバ12から取得する。第1認証部422は、クレジット管理サーバ12から取得した生体情報BIDと生成部464が生成した生体情報BID_INとを照合(第1認証)し、照合の結果が肯定である場合に認証済情報Aを生成する。以上の説明から理解されるように、第1認証部422は、識別情報UID_INと生体情報BID_INとを利用した第1認証の結果を取得する要素として包括され、第1認証が実行される場所(例えば管理装置40およびクレジット管理サーバ12の何れで第1認証が実行されるか)は不問である。識別情報PID_INを利用した第2認証についても同様であり、ゲーム管理サーバ32から取得した識別情報PIDおよびパスワードPWDを第2認証部424が識別情報PID_INおよびパスワードPWD_INと照合(第2認証)する構成も採用される。同様に、端末側認証はゲーム装置26の端末側認証部524が実行し得る。
また、以上の各形態では、管理装置40の第2認証部424による第2認証に識別情報PID_INおよびパスワードPWD_INの双方を利用したが、第2認証についてパスワードPWD_INの利用は省略され得る。すなわち、識別情報PID_INを含む第2認証要求(パスワードPWD_INは含まない)を図11のステップSB12にて第2認証部424がゲーム管理サーバ32に送信し、第2認証要求で指定された識別情報PID_INが記憶装置324に格納されているか否かをステップSB14にて処理装置322が判定(第2認証)する。以上の説明から理解されるように、第2認証部424は、識別情報PID_INを利用した第2認証の結果を取得する要素(第2認証の主体やパスワードPWD_INの利用の有無は不問)として包括される。同様に、ゲーム装置26における端末側認証についてパスワードPWD_INの利用は省略され得る。したがって、端末側認証部524は、識別情報PIDを利用した端末側認証の結果を取得する要素(端末側認証の結果やパスワードPWD_INの利用の有無は不問)として包括される。
(9)変形例9
以上の各形態では、ゲームカードに記憶された識別情報PID(PID_IN)を管理システム100内の各処理に使用したが、識別情報PID_IN(PID)に対応付けられた他の識別情報(以下「参照用識別情報」という)RID(reference ID)を、識別情報PID_IN(PID)の代わりに管理システム100内の各処理に使用する構成も採用される。具体的には、利用者に付与された参照用識別情報RIDとゲームカードの識別情報PIDとを例えばID管理サーバ36が対応付けて管理し、管理装置40やゲーム装置26での処理には、前述の各形態での識別情報PID_IN(PID)の代わりに、利用者から受付けた識別情報PID_INに応じてID管理サーバ36が特定した参照用識別情報RIDが適用される。
例えば、管理装置40の管理部426は、受付部466が受付けた識別情報PID_INに対応する参照用識別情報RIDをID管理サーバ36から取得し、この参照用識別情報RIDを識別情報UID_IN(UID)や生体情報BID_IN(BID)に関連付けた認証済情報Aを管理記憶部442に格納する。また、ゲーム装置26の照会部526は、受付部562が受付けた識別情報PID_INに対応する参照用識別情報RIDをID管理サーバ36から取得し、この参照用識別情報RIDを含む照会要求を管理装置40に送信する。以上の構成によれば、例えば利用者がゲームカードを紛失した場合でも、新規に発行されたゲームカードを参照用識別情報RIDに対応付けることで、利用者が紛失したゲームカードに対応するゲームデータを、新規なゲームカードの識別情報PIDで特定することが可能である。
以上の例示から理解されるように、本発明の「第2識別情報」は、利用者から直接的に受付けた識別情報(PID_IN)に加えて、利用者から受付けた識別情報(PID_IN)に対応して管理された他の識別情報(RID)を含む概念である。したがって、利用者から識別情報PID_INを受付ける受付部466や、識別情報PID_INに対応する参照用識別情報RIDをID管理サーバ36から取得する管理装置40の要素(管理部426)は、本発明の第2識別情報(PID_IN,RID)を取得する要素(取得部)として包括される。
(10)変形例10
第1実施形態では所定の時刻の到来を条件として認証済情報Aを消去し、第5実施形態では有効期間の満了を条件として認証済情報Aを消去したが、認証済情報Aを消去する条件(契機)は適宜に変更される。例えば、管理装置40の起動や停止を契機として(例えば起動の直後や停止の直前に)管理記憶部442の認証済情報Aを消去する構成や、管理装置40に対する所定の操作(例えば遊技施設の店員による消去ボタンの操作)を契機として認証済情報Aを消去する構成も採用され得る。
また、以上の各形態においては認証済情報Aを消去したが、認証済情報Aを無効化する方法(管理部426が参照できない状態に遷移させる方法)は適宜に変更される。例えば、有効/無効を示す情報(以下「状態フラグ」という)を認証済情報Aに付加した構成も好適である。管理部426は、第1認証および第2認証が完了すると状態フラグを有効に設定し、所定の条件の成立(例えば所定の時刻の到来や有効期間の満了)を契機として状態フラグを無効に設定する。ただし、以上の各形態のように認証済情報Aを消去する構成によれば、認証済情報A毎の状態フラグの管理が不要であるから、管理部426の負荷が軽減されるという利点がある。
以上の説明から理解されるように、管理部426は、所定の条件の成立(例えば所定の時刻の到来や有効期間の満了)を契機として認証済情報Aを無効とする(例えば認証済情報Aを消去したり状態フラグを無効に設定したりする)要素として包括される。ただし、認証済情報Aの無効化は本発明にとって必須の要件ではない。
(11)変形例11
第4実施形態において識別情報XIDを生成する要素はクレジット管理サーバ12に限定されない。例えば、管理装置40の取得部72が識別情報XIDを生成する構成も採用される。取得部72が生成した識別情報XIDはクレジット管理サーバ12に通知され、ステップSC15で入力された識別情報UID_INに対応する保有クレジット数CAに対応付けて記憶装置124に記憶される。
(12)変形例12
生体情報BID(BID_IN)は静脈パターンに限定されない。例えば、指紋や虹彩や音声(声紋)など利用者に固有な特徴量が生体情報BID(BID_IN)として任意に採用される。