<A:第1実施形態>
<A−1:第1実施形態の構成>
図1は、本発明の第1実施形態に係る管理システム100のブロック図である。図1に示すように、管理システム100は、例えば遊技施設内に構築されたコンピュータネットワークシステムであり、クレジット管理サーバ12とゲーム管理サーバ22と複数のゲーム装置26と管理装置40とを含んで構成される。クレジット管理サーバ12やゲーム管理サーバ22は遊技施設の外部に設置され得る。
管理装置40は、通信網18を介してクレジット管理サーバ12と通信し、通信網28を介してゲーム管理サーバ22や各ゲーム装置26と通信する。通信網18および通信網28の各々は、例えば、遊技施設内に構築されたLAN(local area network)で実現される。なお、クレジット管理サーバ12やゲーム管理サーバ22が専用線を介して管理装置40に接続された構成も採用され得る。また、管理システム100の一部が遊技施設の外部に設置される構成では、通信網18や通信網28の各々の一部は、例えばインターネットを利用したWAN(wide area network)やVPN(virtual private network)で実現される。通信網18や通信網28の内部の通信経路にはゲートウェイやルータなどの通信機器が適宜に配置される。
クレジット管理サーバ12は、利用者が保有するクレジットの総量(以下「保有クレジット数」という)CAを管理するサーバ装置である。クレジット管理サーバ12による保有クレジット数CAの管理を利用しようとする利用者は、事前に登録(以下「第1登録」という)を受ける必要がある。第1登録を受けた利用者には識別情報UID(user ID)が付与される。利用者は識別情報UIDを記憶する。識別情報UIDは、利用者の正当性(第1登録の有無)の認証に適用されるパスワードである。
図1に示すように、クレジット管理サーバ12は、処理装置122と記憶装置124とを含んで構成される。記憶装置124は、第1登録毎にレコードRCを記憶する。各レコードRCは、第1登録を受けた利用者の識別情報UIDおよび生体情報BIDと、利用者の保有クレジット数CAとを含んで構成される。生体情報BIDは、利用者の生体的な特徴を示す情報である。例えば、手(掌や指)の静脈パターンを示す生体情報BIDが記憶装置124に記憶される。なお、識別情報UIDを各々に対応付けて生体情報BIDと保有クレジット数CAとを別個の記憶装置に格納した構成も採用される。処理装置122は、記憶装置124に格納されたレコードRCの管理(読出や書込)を実行する。
遊技施設内の各ゲーム装置26を利用しようとする利用者は事前に登録(以下「第2登録」という)を受けることが可能である。第2登録を受けた利用者には識別情報PID(player ID)が付与される。識別情報PIDは、例えば、利用者に対して発行されたICカードなどの可搬型の記録媒体(以下「ゲームカード」という)に記憶される。識別情報PIDは、利用者が過去に実行したゲームの進行の状況などゲームに関する各種の情報を含むゲームデータ(セーブデータ)を管理するゲームサーバ(図示略)にて各利用者のゲームデータを識別するために利用され得る。利用者は、例えばゲーム装置26の種類毎に第2登録を受けて識別情報PIDを取得することが可能である。
ゲーム管理サーバ22は、利用者が第2登録を受けているか否かを認証するためのサーバ装置であり、処理装置222と記憶装置224とを具備する。図1に示すように、記憶装置224は、第2登録毎にレコードRGを記憶する。各レコードRGは、第2登録を受けた利用者の識別情報PIDとパスワードPWDとを含んで構成される。パスワードPWDは、例えば第2登録時に利用者が設定する。処理装置222は、記憶装置224に格納された各レコードRGの管理(読出や書込)を実行する。
図2は、管理装置40およびゲーム装置26のブロック図である。なお、通信網28の図示が図2では省略されている。また、図2では1個のゲーム装置26のみが代表的に図示されている。管理装置40は、記憶装置124に記憶された保有クレジット数CAをゲーム装置26からの要求に応じて管理する装置であり、図2に示すように、演算処理装置42と記憶装置44と入力受付部46とを含むコンピュータシステムで実現される。
演算処理装置42は、記憶装置44に記憶されたプログラムの実行で複数の機能(第1認証部422,第2認証部424,管理部426,移行部434,判定部436)を実現する。記憶装置44は、演算処理装置42が実行するプログラムや各種のデータを記憶する。半導体記録媒体や磁気記録媒体などの公知の記録媒体または複数種の記録媒体の組合せが任意に記憶装置44として採用される。
入力受付部46は、利用者からの入力を受け付ける要素であり、受付部462と生成部464と受付部466と受付部468とを含んで構成される。受付部462は、利用者による識別情報UID_INの入力を受け付ける。例えば受付部462は、利用者が操作する複数の操作子(テンキー)で構成される。なお、タッチパネル機能付の表示装置が表示する操作子(テンキー)を受付部462として採用することも可能である。第1登録を正規に受けた利用者が入力する識別情報UID_INは、記憶装置124に記憶された識別情報UIDに合致する。
生成部464は、利用者の生体的な特徴を示す生体情報BID_INを生成する。例えば、利用者の手(掌や指)の静脈パターンを検出して生体情報BID_INを生成する公知の静脈センサが生成部464として採用される。第1登録を正規に受けた利用者の生体情報BID_INは記憶装置124に記憶された生体情報BIDに合致する。
受付部466は、利用者による識別情報PID_INの入力を受け付ける。例えばゲームカードに格納された識別情報PIDを識別情報PID_INとして読み取る公知の読取器が受付部466として採用される。受付部468は、利用者によるパスワードPWD_INの入力を受け付ける。例えば受付部468は、利用者が操作する複数の操作子(テンキー)で構成される。なお、タッチパネル機能付の表示装置が表示する操作子(テンキー)を受付部468として採用することも可能である。
図2の第1認証部422は、受付部462が受け付けた識別情報UID_INと生成部464が生成した生体情報BID_INとを利用した認証(以下「第1認証」という)の結果を取得する。第1認証は、第1登録の有無を判定する処理である。すなわち、第1認証は、識別情報UID_INと生体情報BID_INとの組合せが記憶装置124に記憶されているか否か(識別情報UID_INに符合する識別情報UIDと生体情報BID_INに符合する生体情報BIDとが1個のレコードRC内に対応付けて記憶装置124に格納されているか否か)を判定する処理に相当する。
他方、第2認証部424は、受付部466が受け付けた識別情報PID_INと受付部468が受け付けたパスワードPWD_INとを利用した認証(以下「第2認証」という)の結果を取得する。第2認証は、第2登録の有無を判定する処理である。すなわち、第2認証は、識別情報PID_INとパスワードPWD_INとの組合せが記憶装置224に記憶されているか否か(識別情報PID_INに符合する識別情報PIDとパスワードPWD_INに符合するパスワードPWDとが1個のレコードRG内に対応付けて記憶装置224に格納されているか否か)を判定する処理に相当する。
管理部426は、第1認証および第2認証の双方の結果が肯定である場合(すなわち、利用者が第1登録および第2登録を受けていることが確認された場合)に認証済情報Aを生成して記憶装置44の所定の記憶領域(以下「管理記憶部」という)442に記憶させる。認証済情報Aは、図2に示すように、受付部462が受け付けた識別情報UID_IN(UID)と、受付部466が受け付けた識別情報PID_IN(PID)と、生成部464が生成した生体情報BID_IN(BID)とを関連付けたレコード(データ列)である。相異なる利用者に対応する複数の認証済情報Aが順次に生成されて管理記憶部442に格納される。
管理記憶部442に記憶された認証済情報Aは、所定の条件の成立を契機として消去される。例えば、遊技施設の開店前や閉店後の所定の時刻が到来すると、管理部426は、管理記憶部442に記憶されている複数の認証済情報A(すなわち、遊技施設の直近の開店中に生成された認証済情報A)を消去する。
移行部434は、クレジット管理サーバ12とゲーム装置26との通信を仲介する。判定部436は、利用者がゲーム装置26に入力した識別情報PID_INが認証済情報Aとして管理記憶部442に記憶されているか否か(すなわち、ゲーム装置26でゲームを実行しようとする利用者について管理装置40での第1認証および第2認証が成功しているか否か)を判定する。
図2に示すように、ゲーム装置26は、演算処理装置52と記憶装置54と入力受付部56とメダル処理部62と操作部65とを含んで構成されるコンピュータシステムで実現される。演算処理装置52は、記憶装置54に記憶されたプログラムを実行することで複数の機能(端末側認証部522,ゲーム処理部524,照会部526,制御部528,クレジット処理部530)を実現する。
入力受付部56は、利用者による入力を受け付ける要素であり、受付部562と受付部564とを含んで構成される。受付部562は、管理装置40の受付部466と同様に、利用者による識別情報PID_INの入力を受け付ける。例えばゲームカードに格納された識別情報PIDを識別情報PID_INとして読み取る公知の読取器が受付部562として採用され得る。受付部564は、利用者によるパスワードPWD_INの入力を受け付ける。管理装置40の受付部468と同様に、受付部564は、利用者が操作する複数の操作子(テンキー)で構成される。なお、タッチパネル機能付の表示装置が表示する操作子(テンキー)を受付部564として採用することも可能である。
ゲームデータをゲームに適用しようとする利用者は、識別情報PID_INとパスワードPWD_INとを利用した端末側認証を受ける必要がある。端末側認証は、利用者が第2登録を受けているか否かの判定である。すなわち、端末側認証は、識別情報PID_INとパスワードPWD_INとの組合せがゲーム管理サーバ22の記憶装置224に格納されているか否か(識別情報PID_INに符合する識別情報PIDとパスワードPWD_INに符合するパスワードPWDとが1個のレコードRG内に対応付けて記憶装置224に格納されているか否か)を判定する処理に相当する。
図2の端末側認証部522は、端末側認証の結果を取得する。端末側認証の結果が肯定である場合(端末側認証が成功した場合)、識別情報PID_IN(PID)に対応するゲームデータがゲームサーバからゲーム装置26に送信される。ゲーム処理部524は、ゲームサーバから取得したゲームデータを適用して各種のゲーム処理(利用者にゲームを実行させるための処理)を実行する。したがって、利用者は、自身が過去にゲームを実行したときの状況からゲームを再開することが可能である。
照会部526は、ゲーム装置26でゲームを実行する利用者について管理装置40での第1認証および第2認証が成功しているか否かを確認する。具体的には、照会部526は、受付部562に入力された識別情報PID_INが認証済情報Aとして管理記憶部442に記憶されているか否かを管理装置40の判定部436に照会する。照会部526による照会は、端末側認証部522による認証の結果が肯定である場合に実行される。
記憶装置54は、演算処理装置52が実行するプログラムや各種のデータを記憶する。半導体記録媒体や磁気記録媒体などの公知の記録媒体または複数種の記録媒体の組合せが記憶装置54として任意に採用される。記憶装置54には、使用クレジット数CBを記憶する記憶領域(以下「貯留部」という)542が設定される。使用クレジット数CBは、ゲーム装置26におけるゲームの開始や進行(例えばイベントの発生)とともに増減するクレジットの数量を意味する。
図3は、使用クレジット数CBの増減に関する処理や指示の流れを示すブロック図である。図3に示すように、例えばゲームの開始やイベントの参加に必要な所定数のクレジットが使用されると使用クレジット数CBが減少し、ゲームの結果や進行中のイベントに応じてクレジットが付与されると使用クレジット数CBが増加する。ゲーム処理部524は、ゲームの開始や進行とともに貯留部542内の使用クレジット数CBを随時に更新する。
利用者は、投入口632に対するメダルMの投入で使用クレジット数CBを増加させ、払出口634からのメダルMの払出で使用クレジット数CBを減少させることが可能である。また、第1登録および第2登録の双方を受けた利用者は、記憶装置124に記憶された保有クレジット数CAと貯留部542に記憶された使用クレジット数CBとの間でクレジットを移行(クレジット移行)することが可能である。クレジット移行には、保有クレジット数CAから使用クレジット数CBに対するクレジットの移行(以下「引出」という)と、使用クレジット数CBから保有クレジット数CAに対するクレジットの移行(以下「預入」という)とがある。
図2のメダル処理部62は、ゲーム装置26にて使用されるメダルMの投入および払出を管理する。メダル処理部62は、投入部622と払出部624と貯留器(ホッパタンク)626とを含んで構成される。投入部622は、図3に示すように、投入口632に対するメダルMの投入を示す信号(以下「検出信号」という)qAを生成するセンサである。投入口632に投入されたメダルMは図2の貯留器626に収容される。払出部624は、貯留器626に収容されたメダルMから使用クレジット数CBに応じた枚数分のメダルMを払出口634に排出する。
操作部65は、利用者の操作を受付ける要素であり、図2に示すように、移行操作部67と払出操作部69とを含んで構成される。払出操作部69は、利用者が操作する操作子(例えば利用者が押下するボタン)で構成され、図3に示すように、払出口634に排出するメダルMの払出の指示(以下「払出指示」という)qBを利用者による操作に応じて生成する。
移行操作部67は、利用者による操作に応じてクレジット移行の指示(預入指示,引出指示)を生成する。移行操作部67は、預入操作部672と引出操作部674とを含んで構成される。第1実施形態の預入操作部672および引出操作部674は、タッチパネル機能付の表示装置に表示された図4の部分(B)の操作画面Wのコマンドボタンとして実現される。図3に示すように、預入操作部672に対する利用者の操作に応じて預入指示rAが生成される。預入指示rAは、使用クレジット数CBから保有クレジット数CAに対するクレジットの預入の指示を意味し、保有クレジット数CAに対する預入の数量(以下「預入数」という)NINの指定を含む。同様に、引出操作部674に対する利用者の操作に応じて引出指示rBが生成される。引出指示rBは、保有クレジット数CAから使用クレジット数CBに対するクレジットの引出の指示を意味し、保有クレジット数CAからの引出の数量(以下「引出数」という)NOUTの指定を含む。
図2のクレジット処理部530は、貯留部542に記憶された使用クレジット数CBを管理する要素であり、第1処理部531と第2処理部532とを含んで構成される。第1処理部531は、メダルMの投入および払出に応じて使用クレジット数CBを増減させる処理(以下「投入/払出処理」という)を実行する。図3に示すように、投入/払出処理は、投入部622が生成する検出信号qAが示すメダルMの投入数MINに応じて使用クレジット数CBを増加させる投入処理QA(図6のステップSB11)と、払出指示qBの生成時(払出操作部69の操作時)に払出口634に排出されるメダルMの数量(以下「払出数」という)MOUTに応じて使用クレジット数CBを減少させる払出処理QB(図6のステップSB13)とを含む。
第2処理部532は、保有クレジット数CAと使用クレジット数CBとの間でクレジットを移行するための処理(以下「預入/引出処理」という)Rを実行する。図3に示すように、預入/引出処理は、預入指示rAの発生時(預入操作部672の操作時)に、預入数NINに応じて、保有クレジット数CAを増加させるとともに使用クレジット数CBを減少させる預入処理RAと、引出指示rBの発生時(引出操作部674の操作時)に、引出数NOUTに応じて、保有クレジット数CAを減少させるとともに使用クレジット数CBを増加させる引出処理RBとを含む。
制御部528は、図3に示すように、第1処理部531による投入/払出処理と第2処理部532による預入/引出処理との一方を許可するとともに他方を禁止する。具体的には、制御部528は、利用者について管理装置40での認証の成功が確認されない段階では、投入/払出処理を許可するとともに預入/引出処理を禁止し、管理装置40での認証の成功が確認されると、預入/引出処理を許可するとともに投入/払出処理を禁止する。
投入/払出処理を禁止する場合、制御部528は、投入部622および払出操作部69を無効状態に制御する。例えば、投入口632にメダルMが投入された場合でもメダルMが投入部622を経由せずに直接に払出口634に排出されるようにメダル処理部62(メダルMの経路)を制御することで投入部622が無効状態に制御される。ただし、投入口632を閉鎖してメダルMの投入を禁止する構成も採用され得る。すなわち、投入部622の無効状態とは、検出信号qAを生成し得ない状態を意味する。他方、払出操作部69の無効状態とは、払出操作部69が払出指示qBを生成しない状態を意味する。第1処理部531による投入/払出処理は、検出信号qAや払出指示qBを契機として実行されるから、投入部622および払出操作部69が無効状態に設定された場合には、第1処理部531は投入/払出処理を実行しない(すなわち投入/払出処理が禁止される)。
預入/引出処理を禁止する場合、制御部528は、移行操作部67(預入操作部672,引出操作部674)を無効状態に制御する。移行操作部67の無効状態とは、預入指示rAや引出指示rBが生成されない状態を意味する。制御部528は、例えば、操作画面Wのコマンドボタン(預入操作部672,引出操作部674)が表示されないようにする(したがって利用者は操作できない)ことで移行操作部67を無効状態に設定する。第2処理部532による預入/引出処理は、預入指示rAや引出指示rBを契機として実行されるから、移行操作部67が無効状態に設定された場合には、第2処理部532は預入/引出処理を実行しない(すなわち預入/引出処理が禁止される)。
<A−2:第1実施形態の動作>
(1)認証時の動作
次に、以上に説明した管理システム100の動作を説明する。第1登録および第2登録の双方を受けた利用者は、遊技施設に来店すると、管理装置40が設置された場所に移動して第1認証および第2認証を受け得る。図5は、第1認証および第2認証に関する管理システム100の動作のフローチャートである。管理装置40に対する所定の操作を契機として図5の処理が開始される。
管理装置40の受付部466が識別情報PID_INの入力を受け付け(SA10)、受付部468がパスワードPWD_INの入力を受け付けると(SA11)、第2認証部424は、識別情報PID_INとパスワードPWD_INとを含む第2認証要求をゲーム管理サーバ22に送信する(SA12)。第2認証要求を受信すると(SA13)、ゲーム管理サーバ22の処理装置222は、第2認証要求内の識別情報PID_INおよびパスワードPWD_INが識別情報PIDおよびパスワードPWDとして記憶装置224に格納されているか否かの判定(第2認証)を実行する(SA14)。そして、処理装置222は、第2認証の結果(第2認証結果)を管理装置40に送信する(SA15)。
第2認証結果を受信すると(SA16)、第2認証部424は、第2認証結果が肯定であるか否かを判定し(SA17)、結果が否定である場合には、第2認証の失敗を利用者に通知して処理を終了する(図示略)。他方、第2認証結果が肯定である場合には、以下の手順で第1認証が実行される。
受付部462が識別情報UID_INを受け付け(SA18)、生成部464が生体情報BID_INを生成すると(SA19)、第1認証部422は、識別情報UID_INと生体情報BID_INとを含む第1認証要求をクレジット管理サーバ12に送信する(SA20)。第1認証要求を受信すると(SA21)、クレジット管理サーバ12の処理装置122は、第1認証要求内の識別情報UID_INと生体情報BID_INとが識別情報UIDおよび生体情報BIDとして記憶装置124に格納されているか否かの判定(第1認証)を実行する(SA22)。そして、処理装置122は、第1認証の結果(第1認証結果)を管理装置40に送信する(SA23)。
第1認証結果を受信すると(SA24)、第1認証部422は、第1認証結果が肯定であるか否かを判定し(SA25)、結果が否定である場合には、第1認証の失敗を利用者に通知して処理を終了する(図示略)。他方、第1認証結果が肯定である場合、管理部426は、ステップSA10で入力された識別情報PID_IN(PID)とステップSA18で入力された識別情報UID_IN(UID)とステップSA19で生成された生体情報BID_IN(BID)とを関連付けた認証済情報Aを生成して管理記憶部442に格納する(SA26)。前述のように、管理記憶部442に格納された認証済情報Aは、所定の時刻が到来すると消去される。
(2)ゲーム時の動作
利用者は、遊技施設内の所望のゲーム装置26に移動してゲームを開始する。利用者が管理装置40での認証に成功していることがゲーム装置26では確認されていない初期的な段階では、制御部528は、第1処理部531による投入/払出処理を許可するとともに第2処理部532による預入/引出処理を禁止する。預入/引出処理が禁止された状態では、預入操作部672および引出操作部674の双方が無効状態に設定されるから、第2処理部532は預入/引出処理を実行しない。他方、投入/払出処理が許可された第1処理部531は、図6の投入/払出処理を実行する。制御部528が投入/払出処理を禁止するまで、検出信号qAまたは払出指示qBの発生を契機として投入/払出処理が実行される。
第1処理部531は、検出信号qAを検出した場合(SB10)、貯留部542の使用クレジット数CBを投入数MIN(例えば1)だけ増加させる(SB11)。また、第1処理部531は、払出指示qBを受け付けた場合(SB12)、払出部624を制御することで貯留部542の使用クレジット数CBのうち払出数MOUT分のメダルMを払出口634に排出し(SB13)、使用クレジット数CBを払出数MOUTだけ減少させる(SB14)。第1実施形態では、払出指示qBを受け付けると使用クレジット数CBの全部(MOUT=CB)に相当する数量のメダルMを払出口634に排出する。具体的には、第1処理部531は、払出口634にメダルMが1枚ずつ排出されるように払出部624を制御し、1枚のメダルMが排出されるたびに使用クレジット数CBを1ずつ減少させる。使用クレジット数CBの全部に相当するメダルMが排出されると、使用クレジット数CBはゼロとなる。
管理装置40での認証の成功が未確認である状態では、以上に説明した投入/払出処理のみが許可される。したがって、例えば、第1登録または第2登録を受けていない利用者や、管理装置40での認証を受けていない(あるいは失敗した)利用者は、遊技施設内の貸出装置(図示略)から貸し出されたメダルMをゲーム装置26に投入することで使用クレジット数CBを増加させてゲームを実行し、ゲームの終了時には、払出操作部69を押下することで使用クレジット数CBに相当する枚数のメダルMをゲーム装置26から回収することが可能である。
他方、図5の処理で管理装置40での認証に成功した利用者は、遊技施設内の所望のゲーム装置26に移動し、保有クレジット数CAを利用したクレジット移行を可能とするために図7の処理をゲーム装置26に実行させ得る。例えば、受付部562に対するゲームカードの挿入を契機として図7の処理が開始される。なお、図7の処理が開始される時点では、投入/払出処理が許可されるとともに預入/引出処理が禁止された状態にある。
利用者が挿入したゲームカードから受付部562が識別情報PID_INを受け付け(SC10)、利用者によるパスワードPWD_INの入力を受付部564が受け付けると(SC11)、端末側認証部522は、識別情報PID_INとパスワードPWD_INとを含む端末側認証要求をゲーム管理サーバ22に送信する(SC12)。端末側認証要求を受信すると(SC13)、ゲーム管理サーバ22の処理装置222は、端末側認証要求内の識別情報PID_INおよびパスワードPWD_INが1個のレコードRGの識別情報PIDおよびパスワードPWDとして記憶装置224に格納されているか否かの判定(端末側認証)を実行する(SC14)。そして、処理装置222は、端末側認証の結果(端末側認証結果)をゲーム装置26に送信する(SC15)。
端末側認証結果を受信すると(SC16)、端末側認証部522は、端末側認証結果が肯定であるか否かを判定し(SC17)、結果が否定である場合には、端末側認証の失敗を利用者に通知して処理を終了する。したがって、投入/払出処理が許可されて預入/引出処理が禁止された状態は維持され、利用者は、投入口632に対するメダルMの投入でゲームを実行する。
他方、端末側認証結果が肯定である場合(SC17:YES)、照会部526は、利用者が管理装置40での認証(第1認証および第2認証)に成功しているか否かを照会するための照会要求を管理装置40に送信する(SC18)。照会要求は、ステップSC10で入力された識別情報PID_INを含む。また、端末側認証結果が肯定である場合、ゲーム処理部524がゲームサーバからゲームデータを取得してゲームに適用する(図示略)。
照会要求を受信すると(SC19)、管理装置40の判定部436は、管理記憶部442に記憶された各認証済情報Aの識別情報PID_INと照会要求内の識別情報PID_INとを順次に照合し(SC20)、照会要求に含まれる識別情報PID_INを識別情報UID_INおよび生体情報BID_INに関連付ける認証済情報Aが管理記憶部442に記憶されているか否か(すなわち、ゲーム装置26に識別情報PID_INを入力した利用者について管理装置40での第1認証および第2認証が成功しているか否か)を判定する(SC21)。
識別情報PID_INを含む認証済情報Aが管理記憶部442に記憶されている場合(SC21:YES)、移行部434は、その認証済情報Aの識別情報UID_INおよび生体情報BID_INを含む残量要求(保有クレジット数CAの確認の要求)をクレジット管理サーバ12に送信する(SC22)。残量要求を受信すると(SC23)、クレジット管理サーバ12の処理装置122は、残量要求内の識別情報UID_IN(UID)および生体情報BID_IN(BID)に対応した保有クレジット数CAを記憶装置124から検索し(SC24)、その保有クレジット数CAを含む残量通知を管理装置40に送信する(SC25)。管理装置40の移行部434は残量通知を受信する(SC26)。他方、識別情報PID_INを含む認証済情報Aが管理記憶部442に記憶されていない場合(SC21:NO)、ステップSC22からステップSC26の処理は実行されない。
管理装置40の判定部436は、照会結果(識別情報PID_INを含む認証済情報Aが管理記憶部442に記憶されているか否か)をゲーム装置26に送信する(SC27)。照会結果が肯定である場合(認証済情報AがステップSC20にて検索された場合)、ステップSC26にて受信した残量通知内の保有クレジット数CAが照会結果に含められる。
照会結果を受信すると(SC28)、照会部526は、照会結果が肯定であるか否かを判定する(SC29)。照会結果が否定である場合、照会部526は、認証の成功を確認できなかったことを利用者に通知して処理を終了する。したがって、投入/払出処理が許可されて預入/引出処理が禁止された状態は維持され、利用者は、投入口632に対するメダルMの投入でゲームを実行する。
他方、照会結果が肯定である場合(SC29:YES)、制御部528は、投入/払出処理を禁止するとともに預入/引出処理を許可する(SC30)。投入/払出処理が禁止されると、投入部622による検出信号qAの生成や払出操作部69による払出指示qBの生成が停止するから、第1処理部531による投入/払出処理は実行されない。すなわち、投入口632に投入されたメダルMは直接的に払出口634に排出され(したがって検出信号qAは発生しない)、払出操作部69は利用者による操作を受け付けない無効状態に設定される。したがって、使用クレジット数CBにメダルMの投入や払出は反映されない。
預入/引出処理を許可する場合、制御部528は、預入/引出処理の開始を利用者が指示するための移行ボタン(コマンドボタンやアイコンなどの指示子)をゲーム装置26の表示画面に表示させる。利用者が移行ボタンを操作すると、制御部528は、預入操作部672および引出操作部674を含む図4の操作画面Wを表示画面に表示させる。
操作画面Wは、保有クレジット数CAおよび使用クレジット数CBの数値と、預入操作部672および引出操作部674とを含む。図7のステップSC28で受信した照会結果内の保有クレジット数CA(残数)が、操作画面の保有クレジット数CAの初期値として採択される。預入操作部672は、使用クレジット数CBがゼロを上回る場合に有効状態(利用者による操作を受け付ける状態)に設定され、使用クレジット数CBがゼロである場合に無効状態(例え非表示やグレーアウトで利用者による操作を受け付けない状態)に設定される。同様に、引出操作部674は、保有クレジット数CAがゼロを上回る場合に有効状態に設定され、保有クレジット数CAがゼロである場合に無効状態に設定される。
ゲーム装置26でのゲームを開始した当初の段階では使用クレジット数CBはゼロである。したがって、図4の部分(A)に示すように、預入操作部672が無効状態に設定されるとともに引出操作部674が有効状態に設定される。クレジットの引出やゲームでの付与により使用クレジット数CBがゼロを上回ると、図4の部分(B)の例示のように、預入操作部672が有効状態に設定される。また、クレジットの引出で保有クレジット数CAがゼロになると、図4の部分(C)の例示のように引出操作部674が無効状態に設定される。
預入/引出処理が許可された第2処理部532は、図8の預入/引出処理を実行する。預入/引出処理は、制御部528が預入/引出処理を禁止するまで、預入指示rAまたは引出指示rBの発生を契機として順次に実行される。
図4の部分(A)や部分(B)のように有効状態に設定された引出操作部674を利用者が操作すると、引出数NOUTを含む引出指示rBが生成される(SD11)。第2処理部532は、ステップSC10で入力された識別情報PID_INとステップSD11で指定された引出数NOUTとを含む引出要求を管理装置40に送信する(SD12)。なお、引出数NOUTの指定の方法は任意である。例えば、保有クレジット数CAの範囲内の任意の数量を利用者が引出数NOUTとして指定する方法や、引出操作部674の1回の操作で所定の数量(例えば100枚)の引出数NOUTを指定する方法が採用され得る。また、所定の期間(例えば1日)内の引出数NOUTの合計を所定値(上限値)に制限する構成も好適である。
引出要求を受信すると(SD13)、管理装置40の移行部434は、この引出要求内の識別情報PID_INに対して認証済情報Aにて関連付けられた識別情報UID_INおよび生体情報BID_INを管理記憶部442から検索する(SD14)。そして、移行部434は、ステップSD14で検索した識別情報UID_INおよび生体情報BID_INと、引出要求に含まれる引出数NOUTとを含む引出要求をクレジット管理サーバ12に送信する(SD15)。
引出要求を受信すると(SD16)、クレジット管理サーバ12の処理装置122は、この引出要求内の識別情報UID_INおよび生体情報BID_INに対応して記憶装置124に記憶された保有クレジット数CAから引出要求内の引出数NOUTを減算し(SD17)、保有クレジット数CAの更新を意味する引出通知を管理装置40に送信する(SD18)。管理装置40の移行部434は、クレジット管理サーバ12から受信した引出通知をゲーム装置26に送信する(SD19)。
引出通知を受信すると(SD20)、ゲーム装置26の第2処理部532は、ステップSD11で指定された引出数NOUTを貯留部542の使用クレジット数CBに加算する(SD21)。以上の手順でクレジットの引出が完了する。なお、操作画面Wにおける保有クレジット数CAや使用クレジット数CBの表示は引出数NOUTに応じて更新される。
図4の部分(B)や部分(C)のように有効状態に設定された預入操作部672を利用者が操作すると、預入数NINを含む預入指示rAが生成される(SD31)。第2処理部532は、ステップSC10で入力された識別情報PID_INとステップSD31で指定された預入数NINとを含む預入要求を管理装置40に送信する(SD32)。なお、預入数NINの指定の方法は任意である。例えば、使用クレジット数CBの範囲内の任意の数量を利用者が預入数NINとして指定する方法や、預入操作部672の1回の操作で所定の数量(例えば100枚)の預入数NINを指定する方法が採用され得る。
預入要求を受信すると(SD33)、管理装置40の移行部434は、ステップSD14およびステップSD15と同様に、預入要求に含まれる識別情報PID_INに認証済情報Aにて関連付けられた識別情報UID_INおよび生体情報BID_INを検索し(SD34)、預入数NINとともに預入要求に含ませてクレジット管理サーバ12に送信する(SD35)。
預入要求を受信すると(SD36)、クレジット管理サーバ12の処理装置122は、この預入要求内の識別情報UID_INおよび生体情報BID_INに対応して記憶装置124に記憶された保有クレジット数CAに預入要求内の預入数NINを加算し(SD37)、保有クレジット数CAの更新を意味する預入通知を管理装置40に送信する(SD38)。預入通知は、管理装置40の移行部434を介してゲーム装置26に転送される(SD39)。
預入通知を受信すると(SD40)、ゲーム装置26の第2処理部532は、ステップSD31で指定された預入数NINを貯留部542の使用クレジット数CBから減算する(SD41)。以上の手順でクレジットの預入が完了する。なお、操作画面Wにおける保有クレジット数CAや使用クレジット数CBの表示は預入数NINに応じて更新される。
以上のようにクレジット移行を利用したゲームの実行後に利用者が受付部562からゲームカードを排出すると(図7のステップSC40)、制御部528は、投入/払出処理を許可するとともに預入/引出処理を禁止する(SC41)。すなわち、制御部528は、検出信号qAや払出指示qBの生成を可能にする(投入/払出処理を許可する)とともに引出操作部674や預入操作部672を無効状態に設定する(預入/引出処理を禁止する)。
以上に説明したように、本実施形態においては、クレジット管理サーバ12が管理する保有クレジット数CAとゲーム装置26の貯留部542に保持された使用クレジット数CBとの一方から他方に対するクレジット移行が実行される。したがって、利用者が貸出装置からゲーム装置26にメダルMを持ち運ぶ作業や、ゲームの実行中の利用者がクレジットの不足時に貸出装置に移動してメダルMを受け取る作業は不要である。すなわち、メダルMを取り扱う利用者の負担を軽減できるという利点がある。
本実施形態においては、ゲーム装置26に入力された識別情報PID_INが認証済情報Aとして管理装置40の管理記憶部442に記憶されているか否かに応じてクレジット移行の許否が決定される。すなわち、ゲーム装置26での第1認証(生体認証)は不要である。したがって、生体情報BIDを生成する機器(例えば静脈センサ)を複数のゲーム装置26の各々に設置する必要はない。他方、ゲーム装置26に対する操作でクレジット移行が許可されるためには(識別情報PID_INを認証済情報Aとして管理記憶部442に記憶するためには)、利用者は管理装置40にて第1認証(生体認証)を受けておく必要があるから、ゲーム装置26での第1認証が不要である構成にも関わらず、クレジット管理の安全性は充分に確保される。すなわち、本実施形態によれば、クレジット管理の安全性の確保と認証に必要な構成や手続の簡素化とを両立することが可能である。
ところで、投入/払出処理および預入/引出処理の双方が並列に実行される構成では、例えば、投入口632に対するメダルMの投入で使用クレジット数CBを随時に増加させながら保有クレジット数CAにクレジットを移行(預入)する行為や、保有クレジット数CAからの引出で使用クレジット数CBを随時に増加させながらメダルMを払い出す行為が可能であるから、第三者に対するクレジット(メダルM)の譲渡が助長され得るという問題がある。これに対し、第1実施形態では、投入/払出処理と預入/引出処理とが択一的に許可される。したがって、第三者から譲渡されたメダルMを投入しながら随時にそのメダルMに相当するクレジットを保有クレジット数CAに移行(預入)する行為や、保有クレジット数CAのクレジットを使用クレジット数CBに移行しながらそのクレジットに相当するメダルMを随時に払い出して第三者に譲渡する行為が抑止される。すなわち、第1実施形態によれば、保有クレジット数CAと使用クレジット数CBとの間のクレジット移行が可能な環境にも関わらず、第三者に対するメダルMの譲渡を有効に抑制できるという利点がある。
<B:第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態について説明する。なお、以下の各例示において作用や機能が第1実施形態と同等である要素については、以上と同じ符号を付して各々の詳細な説明を適宜に省略する。
図9は、第2実施形態におけるゲーム装置26の受付部562のブロック図である。図9に示すように、第2実施形態の受付部562は、状態制御部566と媒体保持部568とを含んで構成される。媒体保持部568は、利用者が挿入したゲームカードを保持する。具体的には、媒体保持部568は、預入/引出処理が許可されている場合に、挿入されているゲームカードの排出が可能な状態(以下「解放状態」という)と、挿入されているゲームカードの排出が阻止される状態(以下「規制状態」という)との何れかに制御される。規制状態は、例えば、媒体保持部568がゲームカードを排出する機能を無効化した状態である。状態制御部566は、ゲームカードが挿入されている場合に、制御部528からの指示に応じて媒体保持部568を解放状態および規制状態の何れかに設定する。なお、規制状態から解放状態に遷移した時点でゲームカードを自動的に排出する構成や、解放状態にて利用者からの操作(例えばカード排出ボタンの押下)に応じてゲームカードを排出する構成も採用され得る。
媒体保持部568にゲームカードが挿入されていない状態では、利用者は任意の時点で媒体保持部568にゲームカードを挿入することが可能である。ただし、状態制御部566は、投入/払出処理の許可中には、媒体保持部568にゲームカードが挿入された場合でもゲームカードの読取を禁止する(識別情報PID_INの読取を実行しない)ことが可能である。
図10は、制御部528が状態制御部566を制御する処理のフローチャートである。図10の処理は、例えば所定の時間毎に実行される。図10の処理を開始すると、制御部528は、現時点で投入/払出処理を許可しているか否かを判定する(SE10)。投入/払出処理を許可している場合、制御部528は、貯留部542の使用クレジット数CBがゼロであるか否かを判定する(SE11)。第1実施形態の説明から理解されるように、投入/払出処理が許可されている状態では、媒体保持部568にゲームカードは挿入されていない。ただし、端末側認証結果(SC16)や照会結果(SC28)が否定である場合に媒体保持部568にゲームカードが挿入されたまま投入/払出処理が許可される構成も採用され得る。
メダルMの投入やゲームでの付与(獲得)によって貯留部542に記憶された使用クレジット数CBが、ゲームでの使用(消費)やメダルMの払出の結果としてゼロになっている場合(SE11:YES)、制御部528は、状態制御部566に対してゲームカードの読取を許可する(SE12)。以上の状態で媒体保持部568にゲームカードが挿入されて受付部562が識別情報PID_INを読み取ると(SC10)、図7の処理が実行され、管理装置40での認証が成功していることを条件として預入/引出処理が許可される(SC30)。したがって、保有クレジット数CAと使用クレジット数CBとの間のクレジット移行(預入/引出処理)が可能となる。なお、使用クレジット数CBがゼロとなった状態でも、利用者が媒体保持部568にゲームカードを挿入せずに投入口632にメダルMを投入すれば、それまでと同様に、メダルMの投入で使用クレジット数CBを増加させてゲームを継続することが可能である。
他方、使用クレジット数CBに残数がある場合(SE11:NO)、制御部528は、状態制御部566に対してゲームカードの読取を禁止する(SE13)。以上の状態では、図7の処理に必要な識別情報PID_INがゲームカードから読み取られない(したがって、預入/引出処理を許可するステップSC30に到達しない)ため、預入/引出処理の禁止は維持される。すなわち、状態制御部566は、制御部528が投入/払出処理(第1処理)を許可した状態で使用クレジット数CB(第1クレジット数)の残数がある場合には、受付部562(取得部)による識別情報PID_INの取得を禁止する。
以上に説明したように、投入/払出処理が許可された状態では、使用クレジット数CBがゼロとなった場合に限って、投入/払出処理が許可された状態から預入/引出処理が許可された状態への遷移が可能となり、使用クレジット数CBが残存する場合には預入/引出処理の禁止が維持される。すなわち、メダルMの投入で発生したクレジットを保有クレジット数CAに移行(預入)することは禁止される。したがって、第三者から譲渡されたメダルMを投入口632に投入し、これに相当するクレジットを保有クレジット数CAに移行するという行為(クレジットの譲渡)を有効に抑止できるという利点がある。
ステップSE10の判定の時点で預入/引出処理が許可されている場合(SE10:NO)、制御部528は、貯留部542の使用クレジット数CBがゼロであるか否かを判定する(SE14)。預入/引出処理が許可されている状態では、媒体保持部568にゲームカードが挿入されている。
保有クレジット数CAからの引出やゲームでの付与(獲得)によって貯留部542に記憶された使用クレジット数CBが、ゲームでの使用(消費)や保有クレジット数CAに対する預入の結果としてゼロになっている場合(SE14:YES)、制御部528は、状態制御部566に対して解放状態を指示する(SE15)。状態制御部566は、制御部528からの指示に応じて媒体保持部568を解放状態に設定する。したがって、利用者は、媒体保持部568からゲームカードを排出してゲームを終了することが可能である。ゲームカードが排出されると、預入/引出処理が禁止されるとともに投入/払出処理が許可される(SC40,SC41)。
他方、使用クレジット数CBに残数がある場合(SE14:NO)、制御部528は、状態制御部566に対して規制状態を指示する(SE16)。状態制御部566は、制御部528からの指示に応じて媒体保持部568を規制状態に設定する。したがって、媒体保持部568からのゲームカードの排出が禁止される。投入/払出処理は、ゲームカードの排出を条件として許可されるから(SC40,SC41)、使用クレジット数CBがゼロとならない限り、投入/払出処理の禁止は維持される。
以上に説明したように、預入/引出処理が許可された状態では、使用クレジット数CBがゼロとなった場合に限って、預入/引出処理が許可された状態から投入/払出処理が許可された状態への遷移が可能となり、使用クレジット数CBが残存する場合には投入/払出処理の禁止が維持される。すなわち、保有クレジット数CAからの引出で発生した使用クレジット数CBをメダルMとして払い出すことは禁止される。したがって、保有クレジット数CAに相当するメダルMを払い出して第三者に譲渡するという行為を有効に抑止できるという利点がある。
また、保有クレジット数CAから移行したクレジットを使用クレジット数CBに残したまま、媒体保持部568内のゲームカードを排出して第三者のゲームカードに入替えることで、第三者のゲームカードを利用したゲームに自身の保有クレジット数CAを利用させる行為(クレジットの譲渡)を有効に抑止することが可能である。同様に、使用クレジット数CBを残したままゲームカードを排出して、ゲームカードを持たない第三者にゲームを実行させる行為も有効に禁止される。
<C:第3実施形態>
投入/払出処理と預入/引出処理とを択一的に許可するという規則を過度に厳格に適用すると、利用者の利便性が低下する可能性がある。そこで、第3実施形態では、預入/引出処理を許可した状態でも、所定の条件(以下「許可条件」という)が成立した場合には投入/払出処理を許可する。
例えば、第1実施形態や第2実施形態において、預入/引出処理が許可された状態(投入/払出処理が禁止された状態)で保有クレジット数CAがゼロになると、保有クレジット数CAから使用クレジット数CBに対するクレジットの引出が不可能となり、使用クレジット数CBがゼロとなった場合にはゲームを継続できなくなる。そこで、以下の例示では、預入/引出処理が許可されている状態でも、保有クレジット数CAがゼロになることを許可条件として投入/払出処理を一時的に許可する。
具体的には、制御部528は、図11の処理を実行する。図11の処理は、例えば、保有クレジット数CAから使用クレジット数CBに対するクレジットの引出後(例えば図8のステップSD20の直後)に実行される。制御部528は、直前の引出の結果として保有クレジット数CAがゼロになったか否かを判定する(SD50)。引出後の保有クレジット数CAは、図7のステップSC28で受信した照会結果内の保有クレジット数CA(残量)から引出数NOUTを減算することで算定される。
保有クレジット数CAがゼロになった場合(すなわち、許可条件が成立した場合)、制御部528は、預入/引出処理の許可を維持したまま、第1処理部531による投入/払出処理を許可する(SD51)。したがって、第1処理部531は、図6を参照して説明したように、検出信号qAや払出指示qBに応じた使用クレジット数CBの更新(投入/払出処理)を実行する。他方、保有クレジット数CAが残存する場合(SD50:NO)、ステップSD51の処理は実行されない。すなわち、投入/払出処理の禁止は維持される。
ステップSD51で許可された投入/払出処理は、所定の条件が成立した場合に再び禁止される。例えば、利用者によるメダルMの投入時に実行される投入/払出処理で使用クレジット数CBが所定の閾値を上回ると、制御部528は、投入/払出処理を再び禁止する。また、投入/払出処理の許可の時点から所定の時間が経過した場合に投入/払出処理を再び禁止する構成も採用され得る。
第3実施形態においても、第1実施形態と同様の効果が実現される。また、第3実施形態においては、保有クレジット数CAがゼロになった場合には例外的に投入/払出処理が許可されるから、ゲームカードの排出により投入/払出処理を許可させなくても、メダルMの投入による使用クレジット数CBの補充(さらには預入/引出処理による保有クレジット数CAの補充)が可能となる。したがって、第三者に対するメダルMの譲渡を抑止しながら、利用者の利便性を高めることが可能である。
<D:第4実施形態>
第3実施形態においては、許可条件(CA=0)の成立時に預入/引出処理に加えて投入/払出処理を許可した。第4実施形態では、図12に示すように、許可条件が成立した場合に、投入/払出処理および預入/引出処理の何れかを利用者に選択させる。図12の処理は、第3実施形態と同様に、保有クレジット数CAから使用クレジット数CBに対するクレジットの引出後に実行される。
図12に示すように、保有クレジット数CAがゼロになった場合(SD60:YES)、制御部528は、利用者による選択を受け付ける(SD61)。利用者は、操作部65を適宜に操作することで、投入/払出処理および預入/引出処理の何れかを選択することが可能である。制御部528は、投入/払出処理および預入/引出処理のうち利用者が選択した一方の処理を許可するとともに他方を禁止する(SD62)。例えば、利用者が投入/払出処理を選択すると、制御部528は、投入/払出処理を許可するとともに預入/引出処理を禁止する。したがって、第1処理部531は、メダルMの投入/払出に応じた使用クレジット数CBの更新(投入/払出処理)を実行する。他方、利用者が預入/引出処理を選択すると、制御部528は、投入/払出処理が禁止されて預入/引出処理が許可された状態を維持する。したがって、使用クレジット数CBがゼロになると、メダルMの投入による補充(投入/払出処理)や保有クレジット数CA(CA=0)からの補充が実施されることなくゲームは終了する。
第4実施形態においても第1実施形態と同様の効果が実現される。また、第4実施形態においては、許可条件の成立時に投入/払出処理および預入/引出処理の何れかを利用者が選択できるから、個々の利用者の意図に合った使用クレジット数CBの取扱が可能となる。
<E:第5実施形態>
図13は、第5実施形態における管理装置40およびゲーム装置26のブロック図である。図13に示すように、ゲーム装置26の入力受付部56は、第1実施形態の受付部562および受付部564に代えて受付部560を具備する。受付部560は、管理装置40の受付部462と同様に、利用者による識別情報UID_INの入力を受け付ける。例えば受付部560は、利用者が操作する複数の操作子(テンキー)で構成される。なお、タッチパネル機能付の表示装置が表示する操作子(テンキー)を受付部560として採用することも可能である。
第5実施形態における管理装置40およびゲーム装置26の動作は、図5から図8を参照して説明した第1実施形態の動作と概略的には同様である。ただし、第1認証および第2認証の双方の結果が肯定である場合(図5のステップSA25:YES)、管理装置40の管理部426は、図13に示すように、ステップSA18で入力された識別情報UID_IN(UID)とステップSA19で生成された生体情報BID_IN(BID)とを関連付けた認証済情報Aを生成して管理記憶部442に格納する(SA26)。すなわち、認証済情報Aに識別情報PID_IN(PID)は含まれない。
他方、クレジット移行を希望する利用者は、受付部560から識別情報UID_INを入力する(図7のステップSC10)。すなわち、識別情報UID_INの入力を契機として図7の処理が実行される。端末側認証(SC11〜SC17)は省略される。
照会部526は、識別情報UID_INを含む照会要求を管理装置40に送信する(SC18)。照会要求を受信すると(SC19)、管理装置40の判定部436は、照会要求内の識別情報UID_INを含む認証済情報Aが管理記憶部442に記憶されているか否か(すなわち、識別情報UID_INをゲーム装置26に入力した利用者について管理装置40での第1認証および第2認証が成功しているか否か)を判定する(SC20,SC21)。以後の動作は第1実施形態と同様である。
第5実施形態においても第1実施形態と同様の効果が実現される。また、第5実施形態の構成は、第2実施形態から第4実施形態にも同様に適用され得る。なお、受付部560と受付部562とをゲーム装置26に併設し、受付部560が受け付けた識別情報UID_INと受付部562が受け付けた識別情報PID_INとの双方をゲーム装置26での認証に利用する構成も採用され得る。具体的には、第1実施形態と同様に識別情報UID_INと識別情報PID_INとが認証済情報Aに含まれ、ゲーム装置26の照会部526は、受付部560が受け付けた識別情報UID_INと受付部562が受け付けた識別情報PID_INとを含む認証済情報Aが管理記憶部442に記憶されているか否かを管理装置40に照会する。
<F:変形例>
以上の各形態は多様に変形され得る。具体的な変形の態様を以下に例示する。以下の例示から任意に選択された2以上の態様は適宜に併合され得る。
(1)変形例1
以上の各形態では、投入口632から投入されたメダルMを投入部622による検知前に払出口634に排出することで投入処理QAを禁止し、払出操作部69による払出指示qBの生成を停止することで払出処理QBを禁止したが、投入/払出処理を禁止する方法は任意である。例えば、投入部622による検出信号qAの生成を停止させることで投入処理QAを禁止する構成が採用され得る。また、検出信号qAや払出指示qBの生成を停止しない場合でも、第1処理部531が検出信号qAや払出指示qBを受信しない構成や、第1処理部531が検出信号qAや払出指示qBを受信しても無視する構成を採用することで、以上の各形態と同様に投入/払出処理を禁止することが可能である。したがって、投入部622や払出操作部69の有効/無効を可変に制御する構成は省略され得る。また、投入/払出処理の禁止時に検出信号qAの生成を停止させる構成は第1実施形態の例示に限定されない。例えば、投入口632を機構的に塞ぐ(メダルMの投入を阻止する)ことで検出信号qAの生成を停止させる構成も採用され得る。
同様に、預入/引出処理を禁止する具体的な方法も任意である。すなわち、以上の各形態では、預入指示rAや引出指示rBの生成を停止する(預入操作部672や引出操作部674を無効状態に設定する)ことで預入/引出処理を禁止したが、預入/引出処理を禁止する方法は任意である。例えば、預入指示rAや引出指示rBの生成を停止しない場合(預入操作部672や引出操作部674を有効状態のまま維持する場合)でも、第2処理部532が預入指示rAや引出指示rBを受信しない構成や、第2処理部532が預入指示rAや引出指示rBを受信しても無視する構成を採用することで、預入/引出処理を禁止することが可能である。したがって、預入操作部672や引出操作部674の有効/無効を可変に制御する構成は省略され得る。
(2)変形例2
預入/引出処理を許可する図7の処理の契機はゲームカードの挿入に限定されない。例えば、利用者による所定の操作を契機として図7の処理を開始する構成や、第5実施形態の例示のように利用者による識別情報UID_INの入力を契機として図7の処理を開始する構成も採用され得る。以上の説明から理解されるように、以上の各形態においてゲームカードは必須の要素ではない。
また、以上の各形態では、ゲームカードの排出を契機として、許可対象を預入/引出処理から投入/払出処理に変更したが(SC41)、許可対象の変更の条件はゲームカードの排出に限定されない。例えば、預入/引出処理が許可された状態で、利用者がゲームを継続しているか否かを制御部528が判定し、ゲームの継続中でない(終了後)と判定した場合に、預入/引出処理を禁止するとともに投入/払出処理を許可する構成も好適である。利用者がゲームを継続しているか否かを判定する方法は任意であるが、例えば、使用クレジット数CBが残っている場合にゲームの継続中と判定する構成や、利用者による最後の操作から所定の時間が経過していない場合にゲームの継続中と判定する構成が採用され得る。
(3)変形例3
第3実施形態や第4実施形態では、保有クレジット数CAがゼロになることを許可条件としたが、許可条件は適宜に変更される。例えば、保有クレジット数CAが所定の閾値を下回ることや、保有クレジット数CAと使用クレジット数CBとの総和が所定値を下回ることも、第3実施形態や第4実施形態の許可条件として採用され得る。また、許可条件をゲームの状態に応じて適宜に変更する構成も採用され得る。
(4)変形例4
以上の各形態では、預入/引出処理を許可する場合に、投入処理QAおよび払出処理QBの双方を禁止したが、投入処理QAおよび払出処理QBの片方のみを禁止する構成も採用され得る。同様に、投入/払出処理を許可する場合に、預入処理RAおよび引出処理RBの片方のみを禁止する構成も採用され得る。
また、禁止の対象となる処理を可変に設定し得る構成も好適である。例えば、預入/引出処理を許可する場合の投入処理QAの許可/禁止と払出処理QBの許可/禁止とを、例えば遊技施設の店員による操作に応じて可変に設定する構成が好適である。また、使用クレジット数CBがゼロにならない限りゲームカードの挿入および排出を許可しない第2実施形態の機能や、許可条件が成立した場合に投入/払出処理を許可する第3実施形態や第4実施形態の機能を有効にするか否かを、例えば遊技施設の店員による操作に応じて可変に設定する構成も採用され得る。
(5)変形例5
以上の各形態では、投入/払出処理(第1処理)および預入/引出処理(第2処理)の一方を許可するとともに他方を禁止したが、以上の例示のように投入/払出処理(第1処理)および預入/引出処理(第2処理)を択一的に許可する第1モードと、投入/払出処理(第1処理)および預入/引出処理(第2処理)の双方を許可する第2モードとを選択可能な構成も採用され得る。以上の構成によれば、第三者に対するメダルMの譲渡の防止を優先する場合には第1モードに設定し、利用者の利便性を優先する場合には第2モードに設定するという運用が可能である。具体的には、遊技施設の店員からの指示(操作)に応じてゲーム装置26の動作モードを第1モードおよび第2モードの何れかに設定する構成が採用される。
また、前述の変形例4のように、預入/引出処理を許可する場合の投入処理QAの許可/禁止と、預入/引出処理を許可する場合の払出処理QBの許可/禁止とを可変に設定し得る構成によっても、ゲーム装置26の動作モードを第1モードまたは第2モードに設定することが可能である。すなわち、預入/引出処理の許可時に投入処理QAおよび払出処理QBの双方が禁止されるように設定すれば、投入/払出処理および預入/引出処理を択一的に許可する第1モードに設定され、預入/引出処理の許可時に投入処理QAおよび払出処理QBの双方が許可されるように設定すれば、投入/払出処理および預入/引出処理の双方を許可する第2モードに設定される。また、預入/引出処理の許可時に投入処理QAよ払出処理QBの片方のみを常に許可する構成も採用され得る。
(6)変形例6
以上の各形態においては、払出操作部69に対する操作に応じてメダルMを払出口634に払い出す構成を例示したが、払出操作部69に対する操作に応じて遊技施設の店員を呼び出す構成(店員の呼出指示として払出指示qBを利用する構成)も採用され得る。すなわち、例えば払出数MOUT(使用クレジット数CB)が所定の上限値を上回る結果としてメダルMの払出が制限される場合に、利用者が、メダルMを直接に受け取る(いわゆるアテンダントペイ)ために店員を呼び出す操作子として払出操作部69が利用され得る。
以上のように払出操作部69を店員の呼出に利用する構成を第3実施形態や第4実施形態に採用した場合、利用者が店員からメダルMを直接に受け取る必要が発生したこと(例えば払出数MOUTが貯留部626の容量を越える大量の枚数であること)が、預入/引出処理の許可時にも関わらず払出操作部69に対する操作を有効に受け付けるための許可条件として採択され得る。すなわち、預入/引出処理が許可された状態でも、払出部624による払出口634に対するメダルMの排出は禁止されるが、払出操作部69の操作によるアテンダントペイは許可される。
(7)変形例7
以上の各形態では、管理装置40での認証時に受付部466が識別情報PID_INの入力(読取器による読取)を受け付ける構成を例示したが、第2登録で利用者に事前に付与された識別情報PIDの有効/無効を利用者が指示する構成も採用され得る。例えば、識別情報PID(単数または複数)が第2登録時に識別情報UIDと対応付けられ、管理装置40での第1認証のために識別情報UID_IN(UID)が入力されると、その識別情報UID_INに対応する各識別情報PIDについて利用者から有効/無効が指示される。識別情報PIDの有効化が以上の各形態における識別情報PID_INの入力に相当する。すなわち、管理装置40での識別情報の受付は、識別情報の直接的な入力(例えば読取や手入力)のほか、事前に登録された識別情報を利用者が有効化(選択)する操作をも包含する。
(8)変形例8
以上の各形態では、利用者が操作する複数の操作子(テンキー)を受付部462や受付部560として例示したが、識別情報UID_INを受け付ける方法は任意である。例えば、可搬型の記録媒体(例えばICカードや携帯端末)に記憶された識別情報UID_INを読み取る読取器(例えば識別情報UID_INを非接触で読み取る非接触読取器)、読取面に印刷された識別情報UID_INを光学的に読み取る読取器、利用者が発声した音声から識別情報UID_INを認識する音声認識装置など、識別情報UID_INの入力を受け付ける各種の要素が受付部462や受付部560として採用される。識別情報PID_INの入力を受け付ける受付部(466,562)やパスワードPWD_INの入力を受け付ける受付部468についても同様に、受付部462や受付部560について例示した各種の要素(操作子,非接触型読取器,光学的読取器,音声認識装置)が採用され得る。
(9)変形例9
以上の各形態では、第1認証要求の送信(図5のステップSA20)と第1認証結果の受信(ステップSA24)とを第1認証部422が実行し、クレジット管理サーバ12が第1認証(ステップSA22)を実行したが、第1認証部422が第1認証を実行する構成も採用され得る。例えば、受付部462に入力された識別情報UID_INに対応する生体情報BIDを第1認証部422がクレジット管理サーバ12から取得する。第1認証部422は、クレジット管理サーバ12から取得した生体情報BIDと生成部464が生成した生体情報BID_INとを照合(第1認証)し、照合の結果が肯定である場合に認証済情報Aを生成する。以上の説明から理解されるように、第1認証部422は、第1認証の結果を取得する要素として包括され、第1認証が実行される場所(例えば管理装置40およびクレジット管理サーバ12の何れで第1認証が実行されるか)は不問である。
識別情報PID_INを利用した第2認証についても同様であり、ゲーム管理サーバ22から取得した識別情報PIDおよびパスワードPWDを第2認証部424が識別情報PID_INおよびパスワードPWD_INと照合(第2認証)する構成も採用される。すなわち、第2認証部424は、識別情報PID_INを利用した第2認証の結果を取得する要素(第2認証の主体は不問)として包括される。同様に、端末側認証はゲーム装置26の端末側認証部524が実行し得る。なお、以上の各形態において、管理装置40での第2認証(受付部466,受付部468,第2認証部424)やゲーム装置26での端末側認証(端末側認証部522)は省略され得る。また、第2認証や端末側認証にパスワードPWD_INを利用しない構成も採用される。
(10)変形例10
以上の各形態では、ゲームカードに記憶された識別情報PID(PID_IN)を管理システム100内の各処理に使用したが、識別情報PIDがゲームデータとともに利用される構成は必須ではない。すなわち、識別情報PIDは任意に選定され得る。
また、識別情報PID_IN(PID)に対応付けられた他の識別情報(以下「参照用識別情報」という)RID(reference ID)を、識別情報PID_IN(PID)の代わりに管理システム100内の各処理に使用する構成も採用される。具体的には、利用者に付与された参照用識別情報RIDとゲームカードの識別情報PIDとを例えばID管理サーバ(図示略)が対応付けて管理し、管理装置40やゲーム装置26での処理には、前述の各形態での識別情報PID_IN(PID)の代わりに、利用者から受け付けた識別情報PID_INに応じてID管理サーバが特定した参照用識別情報RIDが適用される。
例えば、管理装置40の管理部426は、受付部466が受け付けた識別情報PID_INに対応する参照用識別情報RIDをID管理サーバから取得し、この参照用識別情報RIDを識別情報UID_IN(UID)や生体情報BID_IN(BID)に関連付けた認証済情報Aを管理記憶部442に格納する。また、ゲーム装置26の照会部526は、受付部562が受け付けた識別情報PID_INに対応する参照用識別情報RIDをID管理サーバから取得し、この参照用識別情報RIDを含む照会要求を管理装置40に送信する。以上の構成によれば、例えば利用者がゲームカードを紛失した場合でも、新規に発行されたゲームカードを参照用識別情報RIDに対応付けることで、利用者が紛失したゲームカードに対応するゲームデータを、新規なゲームカードの識別情報PIDで特定することが可能である。
以上の例示から理解されるように、本発明の「確認用識別情報」は、利用者から直接的に受け付けた識別情報(PID_IN)に加えて、利用者から受け付けた識別情報(PID_IN)に対応して管理された他の識別情報(RID)を含む概念である。したがって、利用者から識別情報PID_INを受け付ける受付部562や、識別情報PID_INに対応する参照用識別情報RIDをID管理サーバから取得するゲーム装置26の要素(照会部526)は、本発明の確認用識別情報(PID_IN,RID)を取得する要素(取得部)として包括される。
(11)変形例11
第1実施形態から第4実施形態のもとで、識別情報PID_INをゲーム装置26に入力した利用者について管理装置40での認証の成否を判定するためには、認証済情報Aにおいて識別情報UID_INと識別情報PID_INとが関連付けられていれば足りる。同様に、第5実施形態のもとで、識別情報UID_INをゲーム装置26に入力した利用者について管理装置40での認証の成否を判定するためには、認証済情報Aが識別情報UID_INを含んでいれば足りる。したがって、認証済情報Aが生体情報BID_INを含む構成は適宜に省略され得る。また、生体情報BID(BID_IN)は静脈パターンに限定されない。例えば、指紋や虹彩や音声(声紋)など利用者に固有な特徴量が生体情報BID(BID_IN)として任意に採用される。