JP2011109922A - コンバイン - Google Patents
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Abstract
【解決手段】機体1の右側に運転操作部6と穀粒タンク7を併設し、機体1の左側に脱穀部4を搭載し、その前方に前処理部3を備えたコンバインにおいて、運転座席9の左側方に前後方向に操作する左操作レバー12cを設け、運転座席9の後方に前後方向の回動軸心X回りで左右若しくは上下方向に操作する後操作レバー13を設け、穀粒タンク7の前側に形成した凹状空間Yの前部に後操作レバー13を臨ませた。
【選択図】図3
Description
本発明の目的は上記従来の不具合を改善する点にある。
しかも、後操作レバー13を上下若しくは左右方向に操作(即ち、前後方向と直交する面方向に操作)するように構成したため、前後方向のレバー操作代の発生を抑えることで、穀粒タンク7が近接していても、後操作レバー13をより容易に操作することが可能となる。
また、後操作レバー13を操作しやすいように穀粒タンク7の前面全体を後方に離間させると、穀粒タンク7の容量が大きく減少するが、穀粒タンク7の前面上側7aに対してその前面下側7bを後方に入り込ませて凹状空間Yを形成して後操作レバー13の操作用空間としたから、後操作レバー13を容易に操作することができるものでありながら、上記穀粒タンク7の前面全体を後方に離間させる場合に比べ、穀粒タンク7の容量を大きくすることができる。
先ず、図1に基づいて本発明を採用したコンバインの基本的構造を説明すると、1は2条刈りコンバインの機体であり、機体1の下部にクローラ式の走行装置2を備え、機体1の左側前方(前進方向を基準にして左側前方)に前処理部3が上下回動昇降自在に装着され、前処理部3の後方に、前処理部3で刈取り搬送された穀稈を受け継ぎ脱穀選別処理する脱穀部4が搭載され、脱穀部4の後方には脱粒済みの排藁を切断処理する後処理部5が備えられている。
運転操作部6は、運転座席9と、ステップ10を挟んで運転座席9の前方に配置した前方操作パネル11と、運転座席9の左側方に配置した側方操作パネル12と、両操作パネル11、12上に突設された各種操作レバー、及び側方操作パネル12の後方に設けられた各種操作レバー等を有している。
また、前記作業機クラッチレバー12cの後方にはフィン開度調整用レバー13(本発明の後操作レバー)が、フィン開度調整用レバー13の左上方には前記縦排出オーガ8aを水平回動及び起伏操作するオーガ操作レバー14がそれぞれ設けられている。
また、運転座席9の下方はエンジンルーム15に構成されている。
脱穀部4は、図2における左側が機体前側に位置する状態でコンバインの機体1に搭載され、16は扱室で、該扱室16には多数の扱歯17aを植設した扱胴17が内装軸架されており、扱室16の下側外周には受網18が張設されている。また、扱室16の後部側方から後方に亘り処理室19が設けられ、処理室19には処理胴20が内装軸架されており、処理室19の下側外周には処理網20aが張設されている。そして、扱室16の後部側方に処理室19の前部が連通し、受網18から漏下しなかった処理物を扱室16から処理室19へ受け渡すように構成されている。
そして、前処理部3で刈取り搬送された穀稈の株元側を脱穀フィードチェン21で受継ぎ搬送しながら、穀稈の穂先側を扱室16内に挿入し回転する扱胴17により脱穀処理(脱粒処理)し、脱粒済みの排藁を排藁搬送体22の排藁チェン22aと挟持レール22bの間で挟持搬送するように構成されている。
揺動選別体26は、左右の揺動側板27a、27b間で前方側(移送始端)から後方側(移送終端)に順次固定された、無孔のグレンパン28、複数のフィン29aを漏下間隔Hを有して前後方向に連設して構成したチャフシーブ29、ストローラック30、及びチャフシーブ29下方の漏下網31等より構成されている。
チャフシーブ29で漏下しなかった比較的大きな被選別物は後方のストローラック30に移送されて分離処理され、穀粒と屑が混在した被選別物がストローラック30から下方に落下し二番物となり、二番ラセン43で回収され側方に移送された後、二番還元筒(図示せず)により揺動選別体26のグレンパン28上に還元され再選別される。
ストローラック30から落下しなかった屑は、ストローラック30で後方に移送されながら吸引ファン25により吸引排出される。
チャフシーブ29を構成する複数のフィン29aは、上部支持ピン29bを中心に同時に回動して、フィン29aの漏下間隔Hを調節できるように構成されている。即ち、各フィン29aの上辺左右には上記上部支持ピン29bがそれぞれ固着され、左右の上部支持ピン29bはそれぞれ左右の揺動側板27a、27bに枢支されている。また、各フィン29aの下辺左右には下部支持ピン29cが固着され、左右の下部支持ピン29cは左右の揺動側板27a、27bに穿設された長孔27cを貫通し、各下部支持ピン29cの先端が左右の揺動側板27a、27bの外側で伝動リンク32に枢着されている。
左の伝動リンク32の前端は、連結ピン32aを介して揺動リンク33に枢着され、該揺動リンク33は、ピン33aを介して左の揺動側板27aに上部一端を枢支されて揺動自在に構成されている。揺動リンク33の他端には第一コントロールワイヤ34のインナーワイヤ34aが連結され、インナーワイヤ34aの反対側は、前述した排藁搬送体22の挟持レール22bを支持するロッド22cに連結されている。
ロッド22cは軸方向に摺動自在に選別室23に支持されて、スプリング22dにより排藁チェン22a方向(上方)に付勢されており、これにより、挟持レール22bが排藁チェン22aに向け常に付勢される構成となっている。
尚、33bは揺動リンク33の戻しスプリングであり、33cは揺動リンク33と接当して揺動リンク33の戻し位置を規制するストッパーである。
左の揺動側板27aには支軸35aにより調節リンク35が揺動可能に軸着され、調節リンク35には前記第一コントロールワイヤ34のアウターワイヤ34bが固定されている。また、調節リンク35の先端側には第二コントロールワイヤ36のインナーワイヤ36aが接続され、インナーワイヤ36aの反対側は前記フィン開度調整用レバー13側に連結されている。即ち、フィン開度調整用レバー13は、先端操作部13aと、基端側のアーム13bと、先端操作部13aとアーム13bを連結固定する板状のスプリング13cで構成され、アーム13bに上記インナーワイヤ36aの反対側が接続されている。そして、アーム13bは機体に固定されたレバー支持ブラケット13dに、前後方向の枢支軸13eにより回動自在に枢着されている。
また、35bは調節リンク35の戻しスプリングであり、35cは調節リンク35と接当して調節リンク35の戻し位置を規制するストッパーである。
の孔35dが設けられ、一方、左の揺動側板27aの前記孔35cに対応する位置にも孔27dが設けられている。そして、外方からピン等のストッパーを孔35cと孔27dに貫通挿入して、調節リンク35を揺動側板27aに仮止めして位置保持し、この状態で、フィン29aの漏下間隔Hが適正な設定間隔となるように、第一コントロールワイヤ34のアウターワイヤ34b前後端の取付位置を調整する。次に、フィン開度調整用レバー13が適正位置になるように第二コントロールワイヤ36のアウターワイヤ36b前後端の取付位置を調整する。これにより、第一、第二コントロールワイヤ34、36の取付位置調整を容易に行うことができ、フィン29aの適正な漏下間隔Hを維持して良好に選別できる。
フィン開度調整用レバー13は作業機クラッチレバー12cの直ぐ後方で運転座席9より後方に位置し、回動軸心Xを中心に機体前後方向とほぼ直交する面方向に操作可能となるように構成されている。具体的には、フィン開度調整用レバー13の回動軸心Xを運転座席9より左側に位置させ、フィン開度調整用レバー13の先端操作部13aを回動軸心Xから右方向に延設して、先端操作部13aが後方の穀粒タンク7前面と運転座席9の背もたれ部9aの間の空間に臨んで入り込むようにし、フィン開度調整用レバー13を運転座席9の背もたれ部9aの後側でほぼ上下方向に操作するように構成されている。そして、フィン開度調整用レバー13を上方に操作するほどフィン29aの漏下間隔Hが大きい状態でフィン開度自動調節手段により漏下間隔Hが自動調節される。
そして、フィン開度調整用レバー13の先端操作部13aは、穀粒タンク7の前面下側7bの上記左側7c前方で凹状空間Yの前部に臨むように位置している。具体的には、凹状空間Yの前後方向において、凹状空間Yの前面部とほぼ同じ位置(穀粒タンク7の前面上側7aとほぼ同じ位置でその下方)に先端操作部13aが位置している。
また、穀粒タンク7は上下方向の縦排出オーガ8a(縦軸心)を中心に外側方のメンテナンス位置へ水平回動可能に構成されている。
即ち、運転座席9の左側方に前後方向に操作する作業機クラッチレバー12cを設け、運転座席9のより後方にフィン開度調整用レバー13を設けると共に、穀粒タンク7の前面上側7aに対してその前面下側7bを後方に入り込ませて穀粒タンク7の前側に凹状空間Yを形成し、フィン開度調整用レバー13の少なくとも先端操作部13aを凹状空間Yの前部に臨むように位置させたから、コンバインの運転操作部6の操作レバー数が増加しても対応できるものでありながら、フィン開度調整用レバー13を把持操作する時に、オペレータの手が凹状空間Y内を通過するように凹状空間Yに臨ませてフィン開度調整用レバー13を配置することで、凹状空間Yをフィン開度調整用レバー13の操作用空間とすることができる。従って、穀粒タンク7に邪魔されずにフィン開度調整用レバー13を容易に操作できる。
また、後操作レバーは、左右若しくは上下方向、即ち、機体前後方向とほぼ直交する面方向に操作されるレバーであればよく(請求項3の発明は上下方向に操作されるレバーが特定される)、例えば、フィン開度自動調節手段を有しない形態で、フィンの漏下間隔Hを手動のみで調節するためのレバー、排藁の細断と長藁排出の切換レバー、穀粒排出オーガの駆動クラッチレバー他、コンバインに装備されるレバーであれば何れでもよい。
4 脱穀部
6 運転操作部
7 穀粒タンク
9 運転座席
12c 作業機クラッチレバー(左操作レバー)
13 フィン開度調整用レバー(後操作レバー)
X 回動軸心
Y 凹状空間
Claims (3)
- 機体(1)の右側に運転操作部(6)を備え、その後方に穀粒タンク(7)を併設し、機体(1)の左側に脱穀部(4)を搭載し、その前方に前処理部(3)を備えたコンバインにおいて、前記運転操作部(6)に備えられた運転座席(9)の左側方に前後方向に操作する左操作レバー(12c)を設け、運転座席(9)より後方に、基端側を前後方向の回動軸心(X)回りに回動自在に枢着して左右若しくは上下方向に操作する後操作レバー(13)を設けると共に、前記穀粒タンク(7)の前面上側(7a)に対してその前面下側(7b)を後方に入り込ませて穀粒タンク(7)の前側に凹状空間(Y)を形成し、前記後操作レバー(13)を凹状空間(Y)の前部に臨むように位置させて、該凹状空間(Y)を後操作レバー(13)の操作用空間としたことを特徴とするコンバイン。
- 穀粒タンク(7)の上記前面下側(7b)は、右側(7d)に対して左側(7c)が後方に入り込むように形成し、後操作レバー(13)を、穀粒タンク(7)の前面下側(7b)の上記左側(7c)前方に位置させた請求項1記載のコンバイン。
- 後操作レバー(13)の回動軸心(X)を運転座席(9)より左側に位置させ、後操作レバー(13)の先端操作部(13a)を右方向に延設して運転座席(9)と穀粒タンク(7)との間に臨ませ、後操作レバー(13)を運転座席(9)の後側で上下方向に操作するように構成した請求項1または2記載のコンバイン。
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