JP2009000036A - コンバインの作業クラッチレバー - Google Patents

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Abstract

【課題】操作性の良いコンバインの作業クラッチレバーを提供するものである。
【解決手段】コンバイン1の脱穀クラッチ107及び刈取クラッチ121の断接を切り換える作業クラッチレバー40であって、作業クラッチレバー40の基部40aにおいて、水平方向に互いに直交する二つの支持軸41・42を具備し、支持軸41・42にそれぞれデテント機構を設け、作業クラッチレバー40の回動を検知する手段となるスイッチ(センサ)45・46を設け、スイッチ45・46をコンバイン1の作動を制御するコントローラ39と接続した。
【選択図】図7

Description

本発明は、コンバインの脱穀クラッチ及び刈取クラッチの断接を切り換える作業クラッチレバーに関する。
従来、コンバインの脱穀クラッチ及び刈取クラッチの断接を切り換える作業クラッチレバーであって、該作業クラッチレバーは前後揺動自在に設けられ、その揺動基部に一体揺動自在に作動カムが設けられるとともに、該作動カムの近傍前後にリミットスイッチからなる刈取スイッチと、作業機スイッチと、を設けて、前記作業クラッチレバーを前後に揺動することによってこれらのスイッチを「入切」操作する、こととした作業クラッチレバーの構成技術は公知となっている(例えば、特許文献1参照)。
また、作業クラッチレバーのレバーガイドを平面視L字状に構成し、単一のレバーで脱穀クラッチと刈取クラッチを入り切り操作可能に構成した技術も公知となっている(例えば、特許文献2参照)。
また、刈取クラッチレバー、脱穀クラッチレバーを別に設けて、それぞれのクラッチレバーを単独に操作可能にし、刈取クラッチレバーの「入」操作に連動して脱穀クラッチレバーを「入」操作し、脱穀クラッチレバーの「切」操作に連動して刈取クラッチレバーを「切」操作する、こととした作業クラッチレバーの構成技術は公知となっている(例えば、特許文献3参照)。
上述した特許文献1に開示された構成では、前記刈取スイッチ及び作業機スイッチを制御装置に接続することで、簡易に刈取、脱穀のクラッチ制御ができるので、該クラッチが「入」状態のままエンジンを停止した場合に、エンジンの再始動を規制することができる。また、上述した特許文献2に開示された構成では、単一の操作具にて脱穀クラッチ及び刈取クラッチを断接操作でき、脱穀クラッチと刈取クラッチの操作方向を別に設けることで、操作性も良好である。また、上述した特許文献3に開示された構成では、刈取クラッチレバー及び脱穀クラッチレバーを操作する際に一つの操作溝に沿って操作することができ、該クラッチレバーの着脱・加工が容易である。
しかし、特許文献1、特許文献2に開示される作業クラッチレバーは、刈取、脱穀作業時における緊急時等に刈取、脱穀共に「切」状態にするために、刈取・脱穀「入」から、刈取「切」・脱穀「入」を経て、刈取・脱穀「切」と、レバー操作が二回必要であり、レバー操作が一回の時と比べて遅れるという点で不利である。また、特許文献3に開示される作業クラッチレバーは、二つのレバーを操作する複雑さがあり、緊急時に遅れるという点で不利である。
特開2005−6586号公報 特許第3662189号公報 特開2007−89480号公報
本発明は、以上の如き状況を鑑みてなされたものであり、操作性の良いコンバインの作業クラッチレバーを提供するものである。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
即ち、請求項1においては、コンバインの脱穀クラッチ及び刈取クラッチの断接を切り換える作業クラッチレバーであって、前記作業クラッチレバーの基部に、軸方向の異なる二つの支持軸を設け、該支持軸にそれぞれデテント機構を設けるものである。
請求項2においては、前記作業クラッチレバーを案内するレバーガイドを略三角形状に形成し、前記デテント機構により該三角形の頂点位置に該作業クラッチレバーを規制するものである。
請求項3においては、前記作業クラッチレバーの基部に、前記二つの支持軸の回動を検知する検知手段を設け、該検知手段を前記コンバインの動作を制御するコントローラに接続するものである。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
請求項1の如く、作業クラッチレバーを二つの支持軸回りに回動可能に構成することで、レバーのポジションを4つ設けることができ、それぞれの切り換えを一回の操作で行なうことが可能となり、作業クラッチレバーの操作性が向上する。
請求項2の如く構成したので、レバーガイドの三角形の頂点位置それぞれに前記三段階の切り換えモードを設定することができ、簡単な作業クラッチレバーの操作が可能となり、クラッチ操作の確実性を担保できる。
請求項3の如く構成したので、作業クラッチレバーの操作を確実に脱穀クラッチ及び刈取クラッチに伝えることができる。
以下に、本発明に係るコンバインの脱穀クラッチ及び刈取クラッチの断接を切り換える作業クラッチレバーの実施の一形態である作業クラッチレバー40、及び作業クラッチレバー40を具備するコンバイン1について、図面を参照して説明する。
なお、以下において、図中における矢印Aの指す方向を前とし、前後方向を規定する。また、かかる前後方向と水平方向に直交する方向を左右方向と規定する。
以下では、図1乃至図5を参照して本発明に係る作業クラッチレバー40を具備するコンバイン1の全体構成について説明する。
図1及び図2に示す如く、コンバイン1は、クローラ式走行装置2上に機体3が配設される。機体3の前部には、刈取部4が配設される。機体3上の左側には、揺動選別装置6、フィードチェン7、扱胴8等を具備する脱穀部5が配設される。脱穀部5には、揺動選別装置6の前下方に唐箕ファン9が配設される。
機体3上の前部右側には、運転席11及びステアリングハンドル12等を具備する運転部10が配設される。運転部10の下方であって、機体3上の前部右側には、エンジン13が配設され、運転部10の後方であって、機体3上の後部右側には、グレンタンク14が配設される。グレンタンク14の底部には、排出コンベヤ15が前後方向に配設され、グレンタンク14の後部には、排出オーガ16の縦送りオーガ16aが立設される。グレンタンク14に貯溜された穀粒は、排出コンベヤ15により後方に搬送され、排出オーガ16先端部の排出口からトラック等へ排出される。グレンタンク14は、縦送りオーガ16aを中心として、機体側方へ開放回動可能に構成される。
フィードチェン7の後端には、排藁チェーン17が配設され、この排藁チェーン17後部下方には、排藁カッター18、拡散コンベヤ等からなる排藁処理部19が配設され、排藁が切断されて藁片にされた後、拡散されながら圃場に均一に放出される。
以下では、図3及び図4を参照して脱穀部5について説明する。
図3及び図4に示す如く、脱穀部5には、扱室20内に、扱胴8が前後方向に横架され、扱胴8の下方には、扱胴8の下部周囲を覆うように受網21が設けられる。また、扱胴8の側方下方であって、グレンタンク14側に二番処理室22が形成され、該二番処理室22内に、二番処理胴23が前記扱胴8と平行に機体の前後方向に横架される。
脱穀部5において、フィードチェン7により、株元部が挟扼されて、機体後方に搬送された穀稈は、その先端部が扱胴9の下方に挿入されて、扱胴9の回転により脱穀され、籾等が扱胴9の下方に配設される受網21を通過して下方へ漏下される。
受網21を通過して下方へ漏下された籾等は揺動選別装置6による揺動選別と、唐箕ファン9による風選別とが行なわれ、一番物と二番物と藁屑等に分別されるように構成される。前記一番物は、一番回収樋33内に回収されて、一番コンベヤ31、揚穀コンベヤ35等を介して、グレンタンク14内に搬送される。他方、扱胴9で処理できなかった枝梗付着粒等の未処理物(二番物)は、二番回収樋34に回収されて、二番コンベヤ32、還元コンベヤ36等を介して、二番処理室22内に搬送されて二番処理胴23により、藁屑に絡まった籾、枝梗付きの籾が分離されて、二番処理胴23先端部より下方の揺動選別装置6に落下される。
図3に示す如く、揺動選別装置6の前部には、前フィードパン24が設けられ、前フィードパン24の後下方には、後フィードパン25が設けられる。前後フィードパン24・25は、波形に成形された板状部材で構成され、受網21を通過した籾等は前後フィードパン24・25上に落下し、揺動選別装置6の揺動により後方に搬送される。
前フィードパン24の後部には、篩線26が設けられる。篩線26の下方より後方に向けて第一の選別部である櫛状のチャフシーブ27が配設され、後フィードパン25の後部には、第二の選別部である網状のグレンシーブ28が配設され、チャフシーブ27の後方にはストローラック29が配設される。
揺動選別装置6の前下方には、唐箕ファン9が配設され、チャフシーブ27及びグレンシーブ28に選別風を送風するように構成される。また、揺動選別装置6の後部上方には、吸引ファン30が揺動選別装置6の全幅(左右方向)に横設され、唐箕ファン9からの選別風に乗ってきた塵挨が吸引されて機外に排出される。
揺動選別装置6下方の前後中途部であって、唐箕ファン9の後方には、一番コンベヤ31が左右方向に横設され、一番コンベヤ31の後方には、二番コンベヤ32が左右方向に横設される。一番コンベヤ31は、唐箕ファンケースの後端から流穀板を介して連設される凹状の一番回収樋33内に横設され、二番コンベヤ32は、一番回収樋33の後部に連設される凹状の二番回収樋34内に横設される。
一番コンベヤ31には、搬送方向が略上下方向とされる揚穀コンベヤ35が連結され、揚穀コンベヤ35の上端は、グレンタンク14内と連通される。二番コンベヤ32には、搬送方向が上下方向とされる還元コンベヤ36が連結される。還元コンベヤ36の上端には、二番処理胴23が連結されて、篩線26上に処理後の二番物が放出されるように構成される。
以上の如く構成される脱穀部5により、チャフシーブ27の隙間を通過した籾や細かい藁屑等は、グレンシーブ28上に落下する。一方、チャフシーブ27の隙間を通過しなかった藁屑等は、揺動選別装置6の揺動により後方に搬送されて、ストローラック29を経て機外に放出される。グレンシーブ28上に落下した穀粒、未熟穀粒、枝梗付着粒及び細かい藁屑等の内、穀粒、未熟穀粒、細かい藁屑等は、グレンシーブ28を通過して下方に落下する。その際、チャフシーブ27及びグレンシーブ28には、唐箕ファン9からの選別風が送風され、細かい藁屑等の一部は、後方に吹き飛ばされて穀粒と分離される。
重量が大きい穀粒は、前記選別風により後方に吹き飛ばされずに、手前側の一番回収樋33に回収され、一番コンベヤ31、揚穀コンベヤ35を経て、グレンタンク14に搬送される。他方、未熟穀粒や枝梗付着粒等は、前記選別風により後方へ吹き飛ばされて、奥側の二番回収樋34に回収され、二番コンベヤ32、還元コンベヤ36を経て、二番処理胴23に搬送され、二番処理胴23により枝梗が処理された後、篩線26上に放出される。篩線26上に分散される処理物は唐箕ファン9により風選別される。
以下では、図5を参照して、本実施例に係るコンバイン1の動力伝達構成について説明する。
図5に示す如く、エンジン13の左右方向に出力軸100が突設される。エンジン13の左側の出力軸100には、駆動プーリ101・102・103が設けられる。駆動プーリ101より動力伝達機構を介して、エンジン13からの動力がクローラ式走行装置2に伝達可能に構成される。
エンジン13の右側の出力軸100には、駆動プーリ104が設けられる。駆動プーリ104より動力伝達機構を介して、エンジン13からの動力が排出コンベヤ15と、排出コンベヤ15に連動連結される排出オーガ16に伝達可能に構成される。
駆動プーリ102と、唐箕軸9aの一端に設けられる従動プーリ105と、にはベルト106が巻回され、このベルト106に脱穀クラッチ107が設けられる。これらのプーリ102・105とベルト106から動力伝達機構108・116を介して脱穀部5への動力伝達が可能に構成され、脱穀部5は脱穀クラッチ107の断接操作により駆動又は停止されるように構成される。
唐箕軸9aの他端にはプーリ109が設けられ、一番コンベヤ入力軸31aの一端にはプーリ110が設けられ、二番コンベヤ入力軸32aの一端にはプーリ111が設けられ、揺動駆動軸6aの一端にはプーリ112aが設けられ、吸引駆動軸30aの一端にはプーリ113aが設けられる。これらのプーリ109・110・111・112a・113aにはベルト114が巻回される。
プーリ110、一番コンベヤ入力軸31aを経て、一番コンベヤ31にエンジン13からの動力が伝達可能に構成され、一番コンベヤ軸31aの他端側よりベベルギア等を介して揚穀コンベヤ35にエンジン13からの動力が伝達可能に構成される。
プーリ111、二番コンベヤ入力軸32aを経て、二番コンベヤ32にエンジン13からの動力が伝達可能に構成され、二番コンベヤ入力軸32aの他端側よりプーリ、ベベルギア等を介して、還元コンベヤ36、二番処理胴23にエンジン13からの動力が伝達可能に構成される。
揺動駆動軸6aの他端にはプーリ112bが設けられ、揺動選別装置6の揺動入力軸6bの一端にはプーリ112cが設けられ、これらのプーリ112b・112cにはベルトが巻回されて、揺動駆動軸6aからの動力が揺動入力軸6bに伝達可能に構成される。
吸引駆動軸30aの他端にはプーリ113bが設けられ、吸引入力軸30bの一端にはプーリ113cが設けられ、これらのプーリ113b・113cにはベルトが巻回されて、吸引駆動軸30aからの動力が吸引入力軸30bに伝達可能に構成される。
唐箕軸9aの左右中途部にはプーリ115が設けられ、扱胴駆動軸8aの一端にはプーリ116が設けられる。これらのプーリ115・116にはベルトが巻回される。
扱胴駆動軸8aの他端側よりベベルギア等を介して、扱胴入力軸8bにエンジン13からの動力が伝達可能に構成される。また、扱胴入力軸8bよりプーリ、ベベルギア等を介して排藁チェーン入力軸17aにエンジン13からの動力が伝達可能に構成される。
駆動プーリ103と従動プーリ117との間にはベルト118が巻回される。従動プーリ117の支持軸は変速ケース120内に挿入され、高低変速可能としている。該変速ケース120から刈取入力軸4aが突出され、刈取入力軸4aの一端には刈取プーリ119が設けられ、この刈取プーリ119よりベルトを介して刈取部4へ動力伝達を可能としている。刈取プーリ119に巻回されるベルトには、ベルトテンション式の刈取クラッチ121が設けられる。こうしてプーリ103、刈取クラッチ121、ベルト118、従動プーリ117等の動力伝達機構を介して刈取部4への動力伝達が可能に構成され、刈取部4は刈取クラッチ121の断接操作により駆動又は停止されるように構成される。
また、前記変速ケース120からフィードチェン入力軸7aが突出され、該フィードチェン入力軸7aから変速ギア、フィードチェンクラッチ7bを経てフィードチェン7にエンジン13からの動力が伝達可能に構成される。フィードチェン7はフィードチェンクラッチ7bの入切操作により駆動又は停止されるように構成される。
図6に示す如く、以上の如く構成される動力伝達構成において、脱穀クラッチ107、刈取クラッチ121、フィードチェンクラッチ7b、変速ケース120内の変速装置は、それぞれアクチュエータにより断接、または、高低変速操作され、該アクチュエーターはコントローラ39と接続される。コントローラ39はコンバインの作動を制御する制御装置であり、CPU、ROM、RAM、A/D変換器及び入出力インタフェイス等を含んで構成される。コントローラ39は、作業クラッチレバー40、主変速レバー、副変速レバー等のレバー操作位置等を検知する検知手段と接続され、該検知手段により検知されたレバー位置等に基づいて前記アクチュエータ等を作動させるように構成される。以上の如き制御構成により、オペレータはこれらのレバー等を操作することによって所望の作動を得ることができる。
以下では、図7乃至図9(a)を参照して本発明に係る作業クラッチレバーの実施の一形態である作業クラッチレバー40について説明する。
本実施例に係る作業クラッチレバー40は、脱穀クラッチ107及び刈取クラッチ121の断接の切り換え操作可能に構成される。
図7及び図8に示す如く、作業クラッチレバー40は主としてレバー基部40a、レバー40b、レバー握り部40cを具備する。
図7及び図8に示す如く、レバー基部40aは、二つの支持軸41・42と、二つのボス部43・44と、図示しないデテント機構等を具備する。第一の支持軸41が機体に固定され、第一の支持軸41上に第一のボス部43が回動可能に支持され、第一の支持軸41と第一のボス部43の間に「入」位置と「切」位置に保持する第一のデテント機構が配置される。第一のボス部43の下端部に当接片40dが下方に突出され、後述する検知手段に当接可能とされる。
図7及び図8に示す如く、第一のボス部43上に、略水平方向に第一の支持軸41と直交する第二の支持軸42の一端が固設されている。第二の支持軸42他側に第二のボス部44が回動可能に支持され、第二の支持軸42と第二のボス部44の間に「入」位置と「切」位置に保持する第二のデテント機構が配置されている。第一・第二のデテント機構の構造は限定されるものではなく、支持軸上に「入」位置と「切」位置に合わせて平面を形成してボス部から弾性部材によりボールを付勢して当接させたり、ボス部外周に「入」位置と「切」位置に合わせて平面を形成してバネ部材を当接する構成としたり、レバーガイドに凹部を形成したりすることで形成できる。
第二のボス部44の上部には、レバー40bの下端が固設され、レバー40bは操作パネル56(またはレバーガイド47)に開口した孔より上方に突出させて、レバー40bの上端にはレバー握り部40cを固設される。
図6、図7及び図8に示す如く、作業クラッチレバー40の左右方向の回動位置(「入」または「切」位置)と前後方向の回動位置(「入」または「切」位置)をそれぞれ検知する手段が操作パネル56下方に配置される。具体的には、前後方向(図7中矢印Bの指す方向)の「入」位置を検知する検知手段としてスイッチ45が作業クラッチレバー40を脱穀・刈取「入」(接続)位置に回動したときの当接片40dの回動位置(図7中の二点鎖線位置)に機体側に固定して配置され、スイッチ45がONされる構成である。また、左右方向(図8中矢印Cの指す方向)の「入」位置を検知する検知手段としてスイッチ46が作業クラッチレバー40を脱穀「入」(接続)位置に回動したときのレバー40bの回動位置(図8中の二点鎖線位置)に機体側に固定して配置され、スイッチ46がONされる構成である。
なお、検知手段はスイッチに限定するものではなく、光センサや電磁式センサ、静電センサ等で構成することも、回転角度を検出するポテンショメータ等で構成することも可能である。また、リニアスケールから構成して、作業クラッチレバー40の直線的な位相を検知する構成としてもよい。また、検知手段の配置位置も限定するものではなく、第一・第二の支持軸42・43近傍に配置することも可能である。そして、スイッチ45・46はコントローラ39と接続されて、コントローラ39は、その入力を受けて脱穀クラッチ107又は刈取クラッチ121の断接を切り換えるアクチュエータ等に出力信号を送るように構成される。
以上の如く、作業クラッチレバー40は、水平方向に互いに直交する二つの支持軸41・42を具備し、支持軸41・42にそれぞれデテント機構を設けたので、作業クラッチレバー40の回動は、前後方向(図7中矢印Bの指す方向)二箇所、左右方向(図8中矢印Cの指す方向)二箇所、の合計四箇所に規制され、それぞれの切り換えを一回の操作で行なうことが可能となり、作業クラッチレバー40の操作性を向上させることができる。
また、作業クラッチレバー40の回動を検知する手段となるスイッチ(センサ)45・46を設け、スイッチ45・46をコンバイン1の作動を制御するコントローラ39と接続したので、作業クラッチレバー40の操作を確実に脱穀クラッチ及び刈取クラッチに伝えることができる。
以下では、図2及び図9(a)を参照して本発明に係るレバーガイドの実施の一形態であるレバーガイド47について説明する。
図2に示す如く、レバーガイド47は、運転部10において、運転席11の左右一側(本実施例では左側)に配置される操作パネル56に設けられる。
図9(a)に示す如く、作業クラッチレバー40を案内するレバーガイド47は平面視において略直角三角形状に形成され、作業クラッチレバー40の回動保持位置がレバーガイド47の三箇所の頂点位置(47a・47b・47c)にそれぞれ規制されるように、前記デテント機構が構成される。
具体的には、図9(a)に示す如く、レバーガイド47の頂点位置(後右位置)47aは「脱穀クラッチ・刈取クラッチ切断位置」、前位置47bは「脱穀クラッチ・刈取クラッチ接続位置」、後左位置47cは「脱穀クラッチ接続位置」、とそれぞれ設定される。つまり、センサ45・46により作業クラッチレバー40の回動を上記の如く検知し、コントローラ39に出力して、コントローラ39によりそれぞれの頂点位置47a・47b・47cに対応する脱穀クラッチ107及び刈取クラッチ121の断接が制御されるように構成する。
なお、本発明に係るレバーガイドの実施の一形態であるレバーガイド47は上記の如き構成に限定されず、例えば略正三角形状等でもよく、作業クラッチレバー40の回動操作を三箇所に規制可能、かつ、一の規制位置から他の規制位置に直接操作可能な構成であれば良い。
以上の如く、作業クラッチレバー40を案内するレバーガイド47は略直角三角形状に形成され、前記デテント機構によりその頂点位置47a・47b・47cに作業クラッチレバー40の回動操作が規制されるので、頂点位置47a・47b・47cのそれぞれに脱穀クラッチ107及び刈取クラッチ121の断接の切り換えを制御するように設定することができ、一の頂点位置から他の頂点位置へ直接回動操作可能となり、簡単な作業クラッチレバー40の操作が可能となる。
図7及び図8に示す如く、レバーガイド47からレバー40bの上下中途部にかけて、作業クラッチレバー40の保護やレバーガイドの孔からの塵埃等の浸入防止等のためにブーツ48が設けられる。ブーツ48は、例えばビニル系樹脂、ゴム等によって蛇腹状に形成される部材である。ブーツ48の下端部は、レバーガイド47の外縁に固定され、上端部は、レバー40bの上下中途部に固定される。
以上の如く構成されるブーツ48により、上述のデテント機構に加えて、作業クラッチレバー40を操作する際に、ブーツ48による付勢力が働くので、作業クラッチレバー40の操作性をさらに向上させることができる。
以下では、図9(b)を参照して本発明に係る作業クラッチレバーの別実施例であるレバーガイド49について説明する。レバーガイド49は、作業クラッチレバー40を案内する部材である。
図9(b)に示す如く、作業クラッチレバー40をガイドするレバーガイド49は平面視において略直角三角形状に形成され、作業クラッチレバー40の回動保持位置がレバーガイド49の三箇所の頂点位置(49a・49b・49c)にそれぞれ規制されるように、前記デテント機構が構成される。
具体的には、図9(b)に示す如く、レバーガイド49の頂点位置(後位置)49aは「脱穀クラッチ・刈取クラッチ切断位置」、前右位置49bは「脱穀クラッチ接続位置」、前左位置49cは「脱穀クラッチ・刈取クラッチ接続位置」、とそれぞれ設定される。つまり、センサ45・46により作業クラッチレバー40の回動を上記の如く検知し、コントローラ39に出力して、コントローラ39によりそれぞれの頂点位置49a・49b・49cに対応する脱穀クラッチ107及び刈取クラッチ121の断接が制御されるように構成する。
また、本実施例において作業クラッチレバー40の回動基部40aには、左右一側に付勢する機構が設けられる。該付勢機構は、例えば、左右方向の回動軸となる第二の支持軸42と第二のボス部44との間に板バネ(不図示)等を介装し、前記デテント機構による規制位置に付勢して作業クラッチレバー40の回動を規制するものである。なお、これに限らず、左右一側に付勢する割り振り機能を有する構成であれば適用可能であり、係る付勢機構を前後方向の回動支軸となる第一の支持軸41と第一のボス部43との間にも設ける構成としてもよい。
以上の如く、作業クラッチレバー40を案内するレバーガイド49は略直角三角形状に形成され、前記デテント機構によりその頂点位置49a・49b・49cに作業クラッチレバー40の回動操作が規制されるとともに、前記付勢機構により左右一側に付勢されて設けられるので、操作時に誤って意図しない方向(左右方向)に作業クラッチレバー40が操作される虞がなくなる。
以下では、図10を参照して本発明に係る作業クラッチレバーの別実施例である作業クラッチレバー50について説明する。
図10に示す如く、作業クラッチレバー50は主として支持軸51、レバー部52、レバー握り部53、バネ54・54等を具備する。
支持軸51は、例えば左右方向(または前後方向)に軸を有するものとし、機体側に固定され、作業クラッチレバー50は、前後方向にのみ回動自在な構成とする。支持軸51の外周部には支持部材55が回動自在に外嵌される。レバー部52の下端は支持部材55の上部に固設され、レバー部52の上端にはレバー握り部53が固設される。バネ54・54の一端はレバー部52の上下中途部であって、操作パネル56より下方側にそれぞれ前後に固定され、他端は操作パネル56の内側(下方側)に固定され、レバー部52を前後方向より引っ張り、レバー部52を中立状態(直立状態)に付勢する。すなわち、作業クラッチレバー50に外力が加えられていない時は、作業クラッチレバー50は前後に設けられるバネ54・54により中立状態(直立状態)に保持される構成である。但し、バネ54・54の代わりに捩じりバネを支持軸51上に配置して作業クラッチレバー50を中立位置に付勢する構成であってもよい。
図10に示す如く、操作パネル56の下方側であって、レバー部52の前後には、例えばスイッチからなるセンサ57・58がそれぞれ設けられる。センサ57・58はコントローラ39と接続され、センサ57・58に接触された回数をコントローラ39に出力するように構成される。例えば、前方のセンサ57に一回接触すると、脱穀クラッチ107及び刈取クラッチ121を駆動、つまりクラッチ接続とし、一回接触した状態で前方のセンサ57にもう一回接触すると、脱穀クラッチ107をクラッチ接続に設定され、後方のセンサ58に一回接触すると、脱穀クラッチ107及び刈取クラッチ121を停止、つまりクラッチ切断に設定される。
以上の如く、作業クラッチレバー50は、支持軸51を中心とし前後方向に回動可能に構成され、外力が加えられていない時は前後に設けられるバネ54・54により中立状態(直立状態)に保持され、その前後にセンサ57・58を設け、作業クラッチレバー50が回動操作されると、センサ57・58に接触し、それぞれの接触回数をコントローラ39に出力し、それに基づいて脱穀クラッチ107及び刈取クラッチ121の断接を切り換えることで、作業クラッチレバー50の操作性を向上させることができる。さらには、外力が加えられていない時は中立状態に保持されるので、エンジン13を停止した場合、コントローラ39により、脱穀クラッチ107及び刈取クラッチ121を停止する構成にすることもでき、エンジン13の再始動の際の手間が省ける。また、作業クラッチレバー50は一つの支持軸51回りに回動操作されるので、作業クラッチレバー50を案内するレバーガイド59を直線に形成することができ、簡単な構造を実現できる。
本発明に係るコンバインの側面図。 同じく平面図。 同じく脱穀部の側面断面図。 同じく背面図。 同じく動力伝達構成を示すスケルトン図。 同じく制御構成を示すブロック図。 本発明に係る作業クラッチレバーの側面図。 同じく背面図。 (a)本発明に係るレバーガイドを示す平面図(b)本発明に係るレバーガイドの別実施例を示す平面図。 作業クラッチレバーの別実施例を示す側面図。
符号の説明
1 コンバイン
4 刈取部
5 脱穀部
10 運転部
39 コントローラ
40 作業クラッチレバー
41 第一の支持軸
42 第二の支持軸
47 レバーガイド
107 脱穀クラッチ
121 刈取クラッチ

Claims (3)

  1. コンバインの脱穀クラッチ及び刈取クラッチの断接を切り換える作業クラッチレバーであって、
    前記作業クラッチレバーの基部に、軸方向の異なる二つの支持軸を設け、該支持軸にそれぞれデテント機構を設ける、
    ことを特徴とするコンバインの作業クラッチレバー。
  2. 前記作業クラッチレバーを案内するレバーガイドを略三角形状に形成し、前記デテント機構により該三角形の頂点位置に該作業クラッチレバーを規制する、
    ことを特徴とする請求項1に記載のコンバインの作業クラッチレバー。
  3. 前記作業クラッチレバーの基部に、前記二つの支持軸の回動を検知する検知手段を設け、該検知手段を前記コンバインの動作を制御するコントローラに接続する、
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のコンバインの作業クラッチレバー。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011092092A (ja) * 2009-10-29 2011-05-12 Kubota Corp コンバイン
JP2011092091A (ja) * 2009-10-29 2011-05-12 Kubota Corp コンバイン
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