JP2011102334A - 熱交換器フィン材用の着霜抑制処理組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】
特定のアクリル変性エポキシ樹脂(A)、アミノ樹脂(B)及びフッ素系重合体の水分散体(C)を含有し、アクリル変性エポキシ樹脂(A)とアミノ樹脂(B)の固形分合計100質量部に対して、フッ素系重合体の水分散体(C)の含有量が1〜30質量部であることを特徴とする熱交換器フィン材用の着霜抑制処理組成物。
【選択図】 なし
Description
熱交換器のフィン材表面を疎水化する方法は、フィン材表面に埃が溜まりやすく現在のところいまだに実用化されておらず、フィンは着霜するが除霜後に水濡れする、フィン材表面を親水化処理する方法が一般化されている。
上記、室外機用熱交換器におけるフィン材表面の親水化処理剤の代表例として、水ガラスを主体とする無機系皮膜を形成するものが知られており多用されている。しかしながら、水ガラスを主体とする親水化処理剤から形成された皮膜は、親水性は良好で水との接触角も20度以下を保つことができるが、着霜し易く耐食性が悪いという問題があり、さらに特有の臭気があって、皮膜の分解による微粉末の飛散、細菌やカビが発育し易く、これらによる異臭を発生し易い等の問題がある。
しかし、これらの特許文献1〜3に記載の組成物では、室外機の熱交換器フィン材表面に形成された皮膜の着霜防止能力が不十分であり、さらに耐食性についても十分ではなかった。
1.下記特徴のアクリル変性エポキシ樹脂(A)、アミノ樹脂(B)及びフッ素系重合体の水分散体(C)を含有し、アクリル変性エポキシ樹脂(A)とアミノ樹脂(B)の固形分合計100質量部に対して、フッ素系重合体の水分散体(C)の含有量が1〜30質量部であることを特徴とする熱交換器フィン材用の着霜抑制処理組成物、
アクリル変性エポキシ樹脂(A):数平均分子量4,000〜30,000のビスフェノール型エポキシ樹脂(a1)とカルボキシル基含有アクリル樹脂(a2)とをアミン化合物の存在下に反応させてなる樹脂
2.フッ素系重合体の水分散体(C)が、パーフルオロアルキル基及びパーフルオロアルケニル基のうち少なくとも1つのフッ素含有基と、アクリル酸基とメタクリル基及びα−置換アクリル酸基から選ばれる1つの重合性不飽和基とを有する化合物(i)を重合成分とする共重合体樹脂(c1)、及び下記式(1)で表される界面活性剤(c2)を含有する水分散体である請求項1に記載の着霜抑制処理組成物、
R1O−(CH2CH2O)p−(R2O)q−R3
式(1)
(式(1)中、R1は炭素数1〜22のアルキル基または炭素数2〜22のアルケニル基、R2は炭素数3以上のアルキレン基であり、R3は水素原子、炭素数1〜22のアルキル基または炭素数2〜22のアルケニル基、pは2以上の数、qは1以上の数であり、pおよびqはポリオキシエチレンブロックの質量割合が分子全体に対して5〜80質量%になるような数)
3.1項又は2項に記載の熱交換器フィン材用の着霜抑制処理組成物をアルミニウムフィン材表面に塗装して加熱乾燥し、乾燥膜厚0.1〜5μmの皮膜を形成することを特徴とする着霜抑制処理皮膜形成方法。
4.3項に記載の着霜抑制処理皮膜形成方法によって得られたアルミニウムフィン材、に関する。
低減できる為に、暖房効率が良く電力消費を抑えて省エネルギー化に貢献できる。
本発明の着霜抑制処理組成物は、得られる塗膜の加工性、密着性、耐湿性及び耐食性の点から、以下に述べる特定のアクリル変性エポキシ樹脂(A)を使用する。
上記ポリフェノール化合物としては、例えば、ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2,2−プロパン(ビスフェノールA)、4,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン(ビスフェノールF)、4,4−ジヒドロキシジフェニルスルホン(ビスフェノールS)等を挙げることができる。 ビスフェノール型エポキシ樹脂(a1)の中でも、耐食性の点からビスフェノールA型エポキシ樹脂を用いることが好ましい。
上記エポキシ当量が比較的低いビスフェノールA型エポキシ樹脂は、エポキシ当量約160〜約2,000のものが一般的であり、その市販品としては例えば、ジャパンエポキシレジン社製の、jER828EL、jER1001、jER1004、jER1007;旭化成エポキシ社製の、アラルダイトAER250、アラルダイトAER260、アラルダイトAER6071、アラルダイトAER6004、アラルダイトAER6007;三井化学社製のエポミックR140、エポミックR301、エポミックR304、エポミックR307、旭電化社製のアデカレジンEP−4100、アデカレジンEP−5100等を挙げることができる。
本発明において、上記ビスフェノール型エポキシ樹脂(a1)と反応させてアクリル変性エポキシ樹脂(A)を製造するのに用いられるカルボキシル基含有アクリル樹脂(a2)(以下、「アクリル樹脂(a2)」と略称することがある)は、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、フマル酸などの重合性不飽和カルボン酸を必須の単量体成分とするアクリル共重合体である。
本明細書において重量平均分子量は、溶媒としてテトラヒドロフランを使用し、ゲルパーミュエーションクロマトグラフィにより測定した保持時間(保持容量)をポリスチレンの重量平均分子量を基準にして換算した値である。数平均分子量は、その重量平均分子量から計算によって求めた値である。
なおアクリル変性エポキシ樹脂(A)を分散する水性媒体は、水のみであってもよいし、水と有機溶剤との混合物であってもよい。この有機溶剤としては、アクリル変性エポキシ樹脂(A)の水性媒体中での安定性を損わない限り、従来公知のものをいずれも使用できる。
本発明の下地処理剤の架橋剤として用いるアミノ樹脂(B)としては、メラ
ミン樹脂、尿素樹脂、ベンゾグアナミン樹脂が挙げられるが、加工性、密着性の面からメラミン樹脂が好ましい。
フッ素系重合体の水分散体(C)
フッ素系重合体の水分散体(C)は、パーフルオロアルキル基及びパーフルオロアルケニル基のうち少なくとも1つのフッ素含有基と、アクリル酸基とメタクリル基及びα−置換アクリル酸基から選ばれる1つの重合性不飽和基とを有する化合物(i)を重合成分とする共重合体樹脂(c1)、及び下記式(1)で表される界面活性剤(c2)を含有する水分散体である。
式(1)
(式(1)中、R1は炭素数1〜22のアルキル基または炭素数2〜22のアルケニル基、R2は炭素数3以上のアルキレン基であり、R3は水素原子、炭素数1〜22のアルキル基または炭素数2〜22のアルケニル基、pは2以上の数、qは1以上の数であり、pおよびqはポリオキシエチレンブロックの質量割合が分子全体に対して5〜80質量%になるような数)
共重合体樹脂(c1)の原料である、パーフルオロアルキル基及びパーフルオロアルケニル基のうち少なくとも1つのフッ素含有基と、アクリル酸基とメタクリル基及びα−置換アクリル酸基から選ばれる1つの重合性不飽和基とを有する化合物(i)は、下記、式(1)〜式(6)が挙げられる。
R1は水素または炭素数1〜10のアルキル基、
R2は炭素数1〜10のアルキレン基、
R3は水素原子、メチル基、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、CFX1X2基(X1およびX2は、水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子である)、シアノ基、炭素数1〜21の直鎖状または分岐状のフルオロアルキル基、置換または非置換のベンジル基、置換または非置換のフェニル基、Arは置換基を有することも可能なアリール基、nは1〜10の整数を表わす)で示される(メタ)アクリレートエステルが挙げられる。
Rf基は、−CF3、−CF2CF3、−CF2CF2CF3、−CF(CF3) 2、−CF2CF2CF2CF3、−CF2CF(CF3)2、−C(CF3)3、−(CF2)4CF3、−(CF2)2CF(CF3)2、−CF2C(CF3)3、−CF(CF3)CF2CF2CF3、−(CF2)5CF3、−(CF2)3CF(CF3)2、−(CF2)4CF(CF3)2、−(CF2)7CF3、−(CF2)5CF(CF3)2、−(CF2)6CF(CF3)2、−(CF2)9CF3等が挙げられる。
CF3(CF2)6(CH2)OCOC(CH3)=CH2、
(CF3)2CF(CF2)6(CH2)2OCOCH=CH2、
CF3(CF2)7(CH2)2OCOC(CH3)=CH2、
CF3(CF2)7(CH2)2OCOCH=CH2、
CF3CF2(CH2)2OCOCH=CH2、
CF3(CF2)3 (CH2)2OCOCH=CH2、
CF3(CF2)7SO2N(CH3)(CH2)2OCOCH=CH2、
CF3(CF2)7SO2N(C2H5)(CH2)2OCOC(CH3)=CH2、
(CF3)2CF(CF2)6CH2CH(OCOCH3)CH2OCOC(CH3)=CH2、
(CF3)2CF(CF2)6CH2CH(OH)CH2OCOCH=CH2、
ハロゲン原子で水素原子を置換した(例えば、炭素数1〜21の)アルキル基
(例えば、モノフルオロメチル基およびジフルオロメチル基)、シアノ基、芳
香族基(例えば、置換または非置換のベンジル基、置換または非置換のフェニ
ル基)である。
また、フッ素系重合体の水分散体(C)の製造には、上記パーフルオロアルキル基及びパーフルオロアルケニル基のうち少なくとも1つのフッ素含有基と、アクリル酸基とメタクリル基及びα−置換アクリル酸基から選ばれる1つの重合性不飽和基とを有する化合物(i)、及びその他の重合性化合物とを反応して得られた共重合体樹脂も樹脂(c1)として用いることができる。
(1)アクリル酸およびメタクリル酸、並びにこれらのメチル、エチル、n−ブチル、イソブチル、t−ブチル、プロピル、2−エチルヘキシル、ヘキシル、デシル、ラウリル、ステアリル、イソボルニル、β−ヒドロキシエチル、グリシジル、フェニル、ベンジル、4−シアノフェニル等のエステル類、
(2)酢酸、プロピオン酸、カプリル酸、ラウリル酸、ステアリン酸等の脂肪酸のビニルエステル類、
(3)スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン等のスチレン系化合物、
(4)フッ化ビニル、塩化ビニル、臭化ビニル、フッ化ビニリデン、塩化ビニリデン等のハロゲン化ビニルまたはビニリデン化合物類、
(5)ヘプタン酸アリル、カプリル酸アリル、カプロン酸アリル等の脂肪族のアリルエステル類、
(6)ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン等のビニルアルキルケトン類、
(7)N−メチルアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド等のアクリルアミド類および
(8)2,3−ジクロロ−1,3−ブタジエン、イソプレン等のジエン類、等が挙げられる。
R1O−(CH2CH2O)p−(R2O)q−R3 式(1)
(式(1)中、R1は炭素数1〜22のアルキル基または炭素数2〜22のアルケニル基、R2は炭素数3以上のアルキレン基であり、R3は水素原子、炭素数1〜22のアルキル基または炭素数2〜22のアルケニル基、pは2以上の数、qは1以上の数であり、pおよびqはポリオキシエチレンブロックの質量割合が分子全体に対して5〜80質量%になるような数)で示される界面活性剤である。
C12H25O-(CH2CH2O)p-(C3H6O)q-H
C16H31O-(CH2CH2O)p-(C3H6O)q-H
C16H33O-(CH2CH2O)p-(C3H6O)q-H
C18H37O-(CH2CH2O)p-(C3H6O)q-H
C12H25O-(CH2CH2O)p-(C3H6O)q-H
C16H31O-(CH2CH2O)p-(C3H6O)q-H
C16H33O-(CH2CH2O)p-(C3H6O)q-C12H25
(式中、pおよびqは上記と同意義である)
界面活性剤(c2)(コポリマー)の分子量に対して、ポリオキシエチレンブロックの割合が5〜80質量%、好ましくは30〜75質量%、特に40〜70質量%であるとよい。界面活性剤(c2)の平均分子量は、一般に300〜5,000、例えば、500〜3,000である。界面活性剤(c2)は1種単独でも2種以上を併用することもできる。
また、前記コロイダルシリカは、得られる皮膜に親水性を付与し、皮膜の水接触角を低下させるなどの目的で配合されるものであり、該コロイダルシリカとしては、いわゆるシリカゾル又は微粉状シリカであって、粒子径が5nm〜10μm、好ましくは7nm〜1μmで、通常、水分散液として供給されているものをそのまま使用するか、または微粉状シリカを水に分散させて使用することができる。
熱交換器用のアルミニウムフィン材の製造は、アルミニウム又はアルミニウム合金製のフィン材の表面に、本発明の着霜抑制組成物を塗装し、乾燥して皮膜を形成する。
n−ブタノール850部を窒素気流下で100℃に加熱し、その中に単量体混合物及び重合開始剤「メタクリル酸450部、スチレン450部、エチルアクリレート100部、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート 40部」を3時間で滴下し、滴下後1時間熟成した。次いで、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート10部とn−ブタノール100部との混合溶液を30分間かけて滴下し、滴下後2時間熟成した。次いで、n−ブタノール933部、エチレングリコールモノブチルエーテル400部を加え、固形分約30%のカルボキシル基含有アクリル樹脂No.1を得た。得られた樹脂は、樹脂酸価300mgKOH/g、重量平均分子量約17,000を有していた。
n−ブタノール1,400部を窒素気流下で100℃に加熱し、その中に単量体混合物及び重合開始剤「メタクリル酸 670部、スチレン250部、エチルアクリレート80部、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート50部 」を3時間で滴下し、滴下後1時間熟成した。次いで、 t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート10部とn−ブタノール100部との混合溶液を30分間かけて滴下し、滴下後2時間熟成した。次いで、 n−ブタノール373部、エチレングリコールモノブチルエーテル400部を加え、固形分約30%のカルボキシル基含有アクリル樹脂No.2を得た。得られた樹脂は、樹脂酸価450mgKOH/g、重量平均分子量約14,000を有していた。
製造例3 アクリル変性エポキシ樹脂No.1
jER828EL(ジャパンエポキシレジン(株)製、エポキシ樹脂、エポキシ当量約190、数平均分子量約380)513部、ビスフェノールA287部、テトラメチルアンモニウムクロライド0.3部及びメチルイソブチルケトン89部を仕込み、窒素気流下で140℃に加熱し、約4時間反応を行いエポキシ樹脂溶液を得た。得られたエポキシ樹脂はエポキシ当量3,700、数平均分子量約1,7000を有していた。
次いで、得られたエポキシ樹脂溶液に製造例1で得た固形分約30%のカルボキシル基含有アクリル樹脂No.1を667部仕込み、90℃に加熱して均一に溶解させた後、同温度で脱イオン水40部を30分かけて滴下し、ついでジメチルエタノールアミン30部を添加して1時間撹拌して反応を行った。
さらに、脱イオン水2380部を1時間かけて添加して固形分約25%のアクリル変性エポキシ樹脂No.1の水分散体を得た。得られた樹脂は、樹脂酸価48mgKOH/g、第4級アンモニウム塩量(明細書中の導電率滴定方法による)1.2×10−4mol/gを有していた。
jER828EL(ジャパンエポキシレジン(株)製、エポキシ樹脂、エポキシ当量約190、数平均分子量約380)519部、ビスフェノールA281部、テトラメチルアンモニウムクロライド0.3部及びメチルイソブチルケトン89部を仕込み、窒素気流下で140℃に加熱し、約4時間反応を行いエポキシ樹脂溶液を得た。得られたエポキシ樹脂はエポキシ当量2,800、数平均分子量約12,000を有していた。
次いで、得られたエポキシ樹脂溶液に製造例2で得た固形分約30%のカルボキシル基含有アクリル樹脂No.2を667部仕込み、90℃に加熱して均一に溶解させた後、同温度で脱イオン水40部を30分かけて滴下し、次いでジメチルエタノールアミン53部を添加して1時間撹拌して反応を行った。さらに、脱イオン水2,350部を1時間かけて添加して固形分約25%のアクリル変性エポキシ樹脂No.2の水分散体を得た。得られた樹脂は、樹脂酸価75mgKOH/g、第4級アンモニウム塩量(導電率滴定による結果)1.8×10−4mol/gを有していた。
ポリアクリル酸「AC10LP」(日本純薬(株)製のポリアクリル酸、重量平均分子量25,000、酸価779mgKOH/g)80部を水535部に溶解させ、固形分13%のアクリル樹脂No.1水溶液を得た。
還流管、温度計、滴下ロート、攪拌機を装着した四つ口フラスコに、エチレングリコールモノブチルエーテル406部を仕込み、窒素気流下で100℃に加熱、保持し、アクリル酸196部、2−ヒドロキシエチルアクリレート49部、エチレングリコールモノブチルエーテル35部及び2,2'−アゾビスイソブチロニトリル14部の混合物を滴下ロートから3時間を要して滴下し、滴下後、さらに同温度で2時間攪拌を続け、ついで冷却し、固形分35%のアクリル樹脂溶液を得た。得られた樹脂(固形分)は、酸価623mgKOH/g、重量平均分子量25,000を有していた。得られた35%のアクリル樹脂溶液に水を徐々に添加、攪拌して固形分13%のアクリル樹脂No.2水溶液を得た。
1LオートクレーブにCnF2n+1CH2CH2OCOCH=CH2 (n=6,8,10,12,14(nの平均8)の化合物の混合物)150部、ステアリルアクリレート75部、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルメタクリレート3部、純水300部、トリプロピレングリコール80部、酢酸0.45部、オクタデシルトリメチルアンモニウムクロライド6部、ポリオキシエチレンラウリルエーテル9部、を入れ、撹拌下に60℃で15分間、超音波で乳化分散させた。乳化後n−ドデシルメルカプタン1.5部を添加し、さらに塩化ビニル45部を圧入充填した。さらに2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)2塩酸塩1.12部を添加し、60℃で5時間反応させて重合体の水性エマルションを得た。
さらにこの水性エマルションにC12H25O−(C2H4O)a−(C3H6O)b−H(ポリオキシエチレン鎖の平均が10モル、ポリオキシプロピレン鎖の平均が4モル)3部を入れ、1時間攪拌させて固形分を調整し、固形分40質量%のフッ素系重合体の水分散体No.1を得た。
1LフラスコにCnF2n+1CH2CH2OCOCH=CH2(n=6,8,10,12,14(nの平均8)の化合物の混合物)100部、ステアリルメタクリレート50部、N−メチロールアクリルアミド2部、純水200部、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル50部、酢酸0.3部、ポリオキシエチレンラウリルエーテル4部、ポリオキシエチレンセチルエーテル10部を入れ、撹拌下に60℃で15分間、超音波で乳化分散させた。
2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)2塩酸塩0.75部を添加し、60℃で5時間反応させ、重合体の水性エマルションを得た。
さらにこの水性エマルションにC16H33O−(C2H4O)a−(C3H6O)b−H(ポリオキシエチレン鎖の平均が8モル、ポリオキシプロピレン鎖の平均が4モル)2部を入れ、1時間攪拌させて固形分を調整し、固形分40質量%のフッ素系重合体の水分散体No.2を得た。
実施例1
製造例3で得たアクリル変性エポキシ樹脂No.1を90部(固形分)、サイメル325(注1)10部(固形分)、フッ素系重合体の水分散体No.1を5部(固形分)を加え、さらに脱イオン水を加えて固形分を調整して、固形分10%の着色抑制処理剤No.1を得た。
下記表1及び表2に示す配合に従って各成分を攪拌機で十分に混合し、脱イオン水を加えて固形分を調整して固形分10%の着霜抑制処理剤No.2〜No.13を作成した。
下記表3に示す配合に従って各成分を攪拌機で十分に混合し、脱イオン水を加えて固形分を調整して固形分10%の着霜抑制処理剤No.14〜No.20を作成した。
チルエーテル化メラミン樹脂、固形分80%。
(注2)サイメル701:日本サイテックインダストリーズ社製、商品名、メチルエーテル化メラミン樹脂、固形分82%。
(注3)ユニダインTG−500S:ダイキン株式会社製、商品名、フッ素系重合体の水分散体、固形分30質量%
(注4)ユニダインTG−580:ダイキン株式会社製、商品名、フッ素系重合体の水分散体、固形分30質量%
(注5)SWK−601:セイミケミカル社製、商品名、フッ素系重合体の水分散体、固形分11質量%。
アルミニウムフィン材(JIS−A1100)を200×250mmに切断し、濃度2質量%の脱脂剤(ケミクリーナー561B、日本シービーケミカル社製)を用いて脱脂を行った後にリン酸クロメート処理を行い、その表面に上記各着霜抑制処理剤を乾燥皮膜が1μmになるように塗布した。その後、素材到達最高温度(PMT)が150℃になるようにして10秒間焼付け乾燥して、試験板No.1〜No.20を得た。
〇は、循環後、30分間を越えて、かつ1時間未満で霜の発生なし
△は、循環後、10分間を越えて、かつ30分間未満で霜の発生なし
×は、循環後、10分間未満で霜が発生する。
◎は、塗面に白サビ、フクレの発生が全く認められない 、
〇は、白サビ又はフクレの少なくとも一方がわずかに発生したが、現状製品として問題のないレベル
△は、白サビ又はフクレの少なくとも一方が発生
×は、白サビ又はフクレが著しく発生した。
各着霜抑制処理組成物を100mLのガラス容器に入れ、40℃の恒温室にて1ヶ月間貯蔵し、処理組成物の状態を目視で観察し、下記基準で評価した。
〇は、相分離、沈降、凝集のいずれも確認できない
△は、相分離、沈降、凝集の少なくともいずれかが発生する
×は、相分離、沈降、凝集の少なくともいずれかが著しく発生する。
各試験板を温度50℃で相対湿度95%の環境に240時間放置した後、塗膜の変色の程度を下記基準で評価した。
○は、変色が平面部の面積の5%未満
△は、平面部の面積の5%以上、80%未満で変色
×は、平面部の面積の80%以上で変色。
Claims (4)
- 下記特徴のアクリル変性エポキシ樹脂(A)、アミノ樹脂(B)及びフッ素系重合体の水分散体(C)を含有し、アクリル変性エポキシ樹脂(A)とアミノ樹脂(B)の固形分合計100質量部に対して、フッ素系重合体の水分散体(C)の含有量が1〜30質量部であることを特徴とする熱交換器フィン材用の着霜抑制処理組成物。
アクリル変性エポキシ樹脂(A):数平均分子量4,000〜30,000のビスフェノール型エポキシ樹脂(a1)とカルボキシル基含有アクリル樹脂(a2)とをアミン化合物の存在下に反応させてなる樹脂 - フッ素系重合体の水分散体(C)が、パーフルオロアルキル基及びパーフルオロアルケニル基のうち少なくとも1つのフッ素含有基と、アクリル酸基とメタクリル基及びα−置換アクリル酸基から選ばれる1つの重合性不飽和基とを有する化合物(i)を重合成分とする共重合体樹脂(c1)、及び下記式(1)で表される界面活性剤(c2)を含有する水分散体である請求項1に記載の着霜抑制処理組成物。
R1O−(CH2CH2O)p−(R2O)q−R3
式(1)
(式(1)中、R1は炭素数1〜22のアルキル基または炭素数2〜22のアルケニル基、R2は炭素数3以上のアルキレン基であり、R3は水素原子、炭素数1〜22のアルキル基または炭素数2〜22のアルケニル基、pは2以上の数、qは1以上の数であり、pおよびqはポリオキシエチレンブロックの質量割合が分子全体に対して5〜80質量%になるような数) - 請求項1又は2に記載の熱交換器フィン材用の着霜抑制処理組成物をアルミニウムフィン材表面に塗装して加熱乾燥し、乾燥膜厚0.1〜5μmの皮膜を形成することを特徴とする着霜抑制処理皮膜形成方法。
- 請求項3に記載の着霜抑制処理皮膜形成方法によって得られたアルミニウムフィン材。
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JP2009256653A JP5554544B2 (ja) | 2009-11-10 | 2009-11-10 | 熱交換器フィン材用の着霜抑制処理組成物 |
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