JPH04277568A - 発水化処理組成物と発水化処理法 - Google Patents

発水化処理組成物と発水化処理法

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JPH04277568A
JPH04277568A JP6253891A JP6253891A JPH04277568A JP H04277568 A JPH04277568 A JP H04277568A JP 6253891 A JP6253891 A JP 6253891A JP 6253891 A JP6253891 A JP 6253891A JP H04277568 A JPH04277568 A JP H04277568A
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Japan
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water
composition
repellent
film
fins
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JP6253891A
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Seiji Kashiwada
清治 柏田
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Kansai Paint Co Ltd
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Kansai Paint Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、発水化処理組成物及び
該組成物を塗装して熱交換器フィンを発水化処理する方
法に関する。
【0002】
【従来の技術及びその課題】空調機の熱交換器は冷房時
に発生する凝縮水が水滴となってアルミニウムフィン間
に水のブリッジを形成し空気の通風路を狭めるため、通
風抵抗が大きくなって電力の損失、騒音の発生が生じ、
また、冷却効率の低下、水滴の飛散などの空調機として
の機能上の不具合が発生する。かかる現象を防止する方
策としてアルミニウムフィン(以下フィンと称す)の表
面を親水性にして水滴及び水滴によるブリッジの形成を
防止することがなされている。
【0003】フィン表面の親水化方法として、例えば、
(1)一般式mSiO2 /nNa2 Oで示される水
ガラスを塗布する(例えば特開昭59−13078号公
報など)、(2)水溶性ポリアミド樹脂のような有機高
分子樹脂溶液を塗布する(例えば特開昭61−2504
95号公報など)などが挙げられるが、これらはいずれ
も十分満足しうるものではなかった。
【0004】すなわち、水滴接触角が20°以下の親水
性を示す前記(1)の水ガラスで塗布したフィンは、経
時で膜面が粉状となり、通風時にこれが飛散してセメン
ト臭あるいは薬品臭を発生し、さらに、凝縮水によって
水ガラス塗膜が加水分解し、アルカリ性となるためフィ
ンに孔食が起こり易い。また、腐食生成物である水酸化
アルミニウム粉末(白粉)も飛散することがあり環境保
全上好ましくない。
【0005】前記(2)による塗膜は耐水性が十分でな
く、凝縮水によって溶解しやすく、親水性の持続性に乏
しい。さらに耐食性が十分でない、薬品臭が発生するな
どの問題がある。
【0006】最近は、快適居住空間の提供を目的とする
為に、特に臭気の発生が問題視されており、その対策と
して防菌剤や防腐剤を塗布液に配合することも提案され
ている(特開昭58−10051号、特開昭61−16
8675号公報など)が、未だ十分ではない。
【0007】このように、現在実用化されている親水化
処理剤では、多くの問題を有しており、熱交換機能を損
うことなく、臭気の発生もなく、耐食性にも優れるフィ
ン用被覆組成物、およびその被覆方法の開発が望まれて
いる。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記の問題を
解決するために鋭意研究を重ねた結果、フィン表面を親
水化処理するのではなく、逆に、特定の組成物を用いて
発水性にすることによって、臭気の発生がなく、耐食性
を顕著に高め、フィン間への水滴の滞留を防ぎ、熱交換
機能を損うことなく、発水効果の持続性が長い、フィン
材の好適な表面処理方法が得られることを見出し、本発
明を完成するに至った。
【0009】すなわち本発明は■水酸基価20〜400
mgKOH/gの水酸基含有フッ素樹脂とアミノ樹脂と
を主成分とし、さらに必要に応じて防菌化合物を配合し
てなり、かつ水滴接触角が95°以上である塗膜を形成
することを特徴とする発水化処理組成物、■該組成物を
アルミニウム製熱交換器のフィンに塗装することを特徴
とする発水化処理方法、■該組成物を固形分含有率2〜
20重量%に調整してなる表面処理組成物浴でアルミニ
ウム製熱交換器フィンを浸漬塗装することを特徴とする
発水化処理方法に関する。
【0010】本発明の発水化処理組成物(以下、「本組
成物」と略称することがある)で用いる水酸基含有フッ
素樹脂は、主鎖および(または)側鎖に水酸基およびフ
ッ素を有する樹脂であって、具体的には次の(イ)およ
び(ロ)の共重合体などがあげられる。 (イ)フルオロオレフィン(A)と水酸基含有ビニル単
量体(B)とを主成分とする共重合体。 (ロ)フッ化アルキル(メタ)アクリレートと水酸基含
有ビニル単量体とを主成分とする共重合体。
【0011】(イ)の共重合体について、フルオロオレ
フィン(A)としては、例えばヘキサフルオロプロペン
、テトラフルオロエチレン、モノクロロトリフルオロエ
チレン、ジクロロジフルオロエチレン、1,2−ジフル
オロエチレン、フッ化ビニリデン、モノフルオロエチレ
ンなどが挙げられ、これらのうちフッ化ビニリデン、テ
トラフルオロエチレン、モノフルオロエチレン及びモノ
クロロトリフルオロエチレンが共重合性の点から特に好
ましい。
【0012】水酸基含有ビニル単量体(B)は、該フル
オロオレフィンと共重合可能な二重結合と水酸基とを1
分子中にそれぞれ1個以上有するものであり、例えばヒ
ドロキシエチルビニールエーテル、ヒドロキシプロピル
ビニルエーテル、ヒドロキシブチルビニルエーテル、ヒ
ドロキシヘキシルビニルエーテル、ヒドロキシペンチル
ビニルエーテルなどの水酸基含有ビニルエーテル;2−
ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチル
メタクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒ
ドロキシプロピルメタクリレート、ヒドロキシブチルア
クリレート、ヒドロキシブチルメタクリレート等の水酸
基含有(メタ)アクリレートなどを挙げることが出来る
。これらのうち、水酸基含有ビニルエーテル、なかでも
炭素数2〜6のヒドロキシアルキルエーテル基を有する
ビニルエーテルがフルオロオレフィンとの共重合性等の
点から特に好ましい。
【0013】さらに、(イ)において、上記両モノマー
と共重合可能なその他の単量体(C)を必要に応じて併
用してもよく、かかる単量体としては、例えばメチル、
エチル、プロピル、n−ブチル、イソブチル、ヘキシル
、オクチル、デシル、ラウリル等のアルキル基やシクロ
ブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、等の脂環式
基を有するビニルエーテル;炭素数1〜18のアルキル
基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル;酢酸
ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、カプロン酸
ビニル、ラウリル酸ビニルなどのビニルエステル等が挙
げられる。
【0014】(イ)の共重合体における上記各成分の割
合は、目的とする形成塗膜の表面張力や化学的物理的性
質に応じて任意に選択できるが、例えば、フルオロオレ
フィン(A):水酸基含有ビニル単量体(B);その他
の単量体(C)はモル%比で、20〜90;1〜80:
79〜0の範囲が好ましい。
【0015】(イ)にもとずいて水酸基含有フッ素樹脂
の重量平均分子量は、通常2000〜100000、好
ましくは5000〜60000である。分子量が上記範
囲より小さくなると、硬化塗膜の耐水性、塗膜物性が低
下する傾向がみられ、上記範囲より大きくなると、溶解
させた時の粘度が高くなる傾向がある。また該樹脂の水
酸基価は20〜400mgKOH/g程度、更に好まし
くは40〜300mgKOH/gの範囲内である。水酸
基価が上記範囲より小さくなると、硬化性が不足し塗膜
の架橋が十分でなくなり、一方上記範囲より大きくなる
と、塗膜の耐水性が低下したり物性が低下する。上記(
イ)の共重合体を合成するための共重合反応は、通常有
機溶剤中で重合触媒を単量体合計100重量部に対して
通常0.01〜5重量部程度配合して、温度−20〜1
50℃程度、圧力は常圧ないしは30kg/cm2 G
程度までの加圧下で行われる。
【0016】(ロ)の共重合体について、フッ化アルキ
ル(メタ)アクリレート(D)の例としては、2,2−
ジフルオロエチル(メタ)アクリレート、2,2,2−
トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、2,2,3
,3−テトラフルオロプロピル(メタ)アクリレート、
2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル(メタ)
アクリレート、2,2,3,3,4,4−ヘキサフルオ
ロブチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3,4,
4,5,5−オクタフルオロペンチル(メタ)アクリレ
ート、1,1−ジ(トリフルオロメチル)2,2,2−
トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、2,2,3
,3,4,4,5,5,6,6,7,7−ドデカフルオ
ロペンチル(メタ)アクリレート、3,3,4,4,5
,5,6,6,7,7,8,8,9,9,10,10,
10−ヘプタデカフルオロデカニル(メタ)アクリレー
トなどを挙げることが出来る。
【0017】水酸基含有ビニル単量体(E)は、水酸基
およびフッ化アルキル(メタ)アクリレートと共重合可
能な二重結合を有するものであればよく、例えば、2−
ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプ
ロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ
)アクリレートなどが挙げられる。
【0018】さらに、(ロ)において、上記両モノマー
(D)および(E)と共重合可能なその他の単量体(F
)を必要に応じて併用してもよく、かかる単量体として
は、例えば、炭素数が1〜10の低級アルキル(メタ)
アクリレート、炭素数が1〜6の低級アルコキシ(メタ
)アクリレート、シアノエチル(メタ)アクリレート、
アクリルアミド、アクリル酸、メタアクリル酸などのア
クリル単量体が好適であり、スチレン、アルキル置換ス
チレン、アクリルニトリルメタクリロニトリル等も使用
出来る。
【0019】(ロ)の共重合体における上記各成分の割
合は、目的とする形成塗膜の表面張力や化学的物理的性
質に応じて任意に選択できるが、例えば、フッ化アルキ
ル(メタ)アクリレート(D):水酸基含有ビニル単量
体(E);その他の単量体(F)はモル%比で、20〜
80;1〜80:79〜0の範囲が好ましい。また、該
共重合体の重量平均分子量および水酸基価などは前記(
イ)の共重合体で示した範囲内であることが好ましい。
【0020】本発明における水酸基含有フッ素樹脂に関
し、該樹脂固形分中のフッ素含有率が10重量%以上、
特に15重量%以上であることが好ましい。フッ素含有
率をこの範囲に調整することによって形成硬化被膜面の
水滴接触角(水滴側からの角度)を95°以上(特に好
ましくは98〜110°)にすることができる。その結
果、該表面において水滴が形成されても滞留することな
くすみやかに除去されて本発明の目的が達成できる。
【0021】本組成物におけるアミノ樹脂は上記水酸基
含有フッ素樹脂を硬化させるための架橋剤であって、具
体的には、メラミン、ベンゾグアナミン、アセトグアナ
ミン、ステログアナミン、スピログアナミン、ジシアン
ジアミド等のアミノ成分とアルデヒドとの反応によって
得られるメチロール化アミノ樹脂があげられる。アルズ
ヒドとしてはホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド
、アセトアルデヒド、ベンツアルデヒドなどがある。 また、このメチロール化アミノ樹脂を適当なアルコール
によってエーテル化したものも使用でき、変性に用いら
れるアルコールの例としてはメチルアルコール、エチル
アルコール、n−プロピルアルコール、i−プロピルア
ルコール、n−ブチルアルコール、i−ブチルアルコー
ル、2−エチルブタノール、2−エチルヘキサノール、
などがあげられる。
【0022】かかるアミノ樹脂の市販品としてはサイメ
ル303(フルメトキシ化メラミン樹脂、三井サイアナ
ミド社製)、ユーバン20SE−60(ブチル化メラミ
ン樹脂、三井東圧社製)、ニカラックMS−95(メチ
ル・イソブチル化メラミン樹脂、三和ケミカル社製)等
の商標名で市販されているアミノ樹脂を用いることがで
きる。
【0023】水酸基官能性フッ素含有樹脂とアミノ樹脂
の配合割合は固形分比で、水酸基官能性フッ素含有樹脂
100重量部に対して、アミノ樹脂10〜100重量部
、好ましくは20〜70部である。この範囲をはずれる
と塗膜の硬化性、物理的性能などが低下する。
【0024】本組成物は、前記水酸基含有フッ素樹脂と
アミノ樹脂とを必須成分とし、これらを有機溶剤に溶解
もしくは分散して用いられる。さらに、必要に応じて公
知の塗面調整剤、流動性調整剤、硬化触媒などを配合す
ることができる。硬化触媒として、例えばパラトルエン
スルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸などが好適で
ある。
【0025】さらに、本組成物には防菌剤を配合するこ
ともできる。防菌剤は次の条件を備えていることが必要
である。(1)低毒性で安全性が高いこと(2)熱、光
、酸、アルカリ、などに対して安定であり、水に対して
難溶性であり、かつ持続性に優れていること(3)低濃
度で殺菌性を有するか、または菌の発育を阻止する能力
を有すること(4)塗料に配合しても効力が低下しない
こと、また塗料の安定性を阻害しないこと(5)フィン
表面に形成した皮膜の撥水性およびフィンの耐食性を阻
害しないことなどである。
【0026】かかる条件に適合する防菌剤は既知の脂肪
族系や芳香族系の有機系防菌剤および無機防菌剤から選
択できる。たとえば、2−(4−チアゾリル)−ベンズ
イミダゾール、n−(フルオロジクロロメチルチオ)フ
タルイミド、N−ジメチル−N′−フェノール−N′−
(フルオロジクロロメチルチオ)−スルファミド、O−
フェニルフェノール、10,10′−オキシビスフェノ
キシアルシン、ジンクピリチオン、2,3,5,6−テ
トラクロロ−4−(メチルスルホニル)ピリジン、2,
4,5,6−テトラクロロイソフタロニトリル、ジョー
ドメチル−P−トルイルスルホン、2−ベンヅイミダゾ
ールカルバミン酸メチル、ビス(ジメチルチオカルバモ
イル)ジサルファイド、N−(トリクロロメチルチオ)
−4−シクロヘキセン、1,2−ジカルボキシイミドお
よびメタホウ酸バリウム、ホウ酸銅、ホウ酸亜鉛、亜鉛
−銅−銀−ゼオライトなどが代表的なものである。これ
らの防菌剤は、単独もしくは併用することが出来る。上
記防菌剤の配合割合は水酸基含有フッ素樹脂とアミノ樹
脂との合計量に対して、固形分重量比で1〜30、さら
には5〜20重量%の範囲にあることが好ましい。配合
量が30重量%を超えると、塗料の安定性、造膜性を阻
害し、また得られる皮膜の撥水性および耐食性を阻害す
る傾向がある。
【0027】本発明の発水処理方法は、このようにして
得られた本組成物の固形分濃度を適宜調整し、例えば浸
漬塗装、シャワー塗装、スプレー塗装、ロール塗装など
によって、フィンあるいは成形された熱交換器フィンに
塗布せしめ、乾燥させることによって行なわれる。
【0028】すなわち、発水処理するアルミニウム製熱
交換器フィン(以下、「アルミフィン」と略称すること
がある)は、例えばルームエアコンやパッケージエアン
などの熱交換器として使用されるものであって、主とし
てアルミニウムもしくはそれを含む合金からなっている
。アルミフィンのプレートの厚さは近年ますます薄肉化
され(0.03〜0.3mm)、フィンの間隔も一段と
縮少されている。
【0029】本発明の方法は、熱交換器組み立て後のア
ルミフィンに適用するか(ポストコート方式)、または
あらかじめ本発明の方法によって発水処理した後に成形
加工−組み立てする(プレコート方式)ことも可能であ
り、制限はない。
【0030】本発明の方法は、脱脂、洗浄のみを施した
無処理のアルミフィンへ本組成物を塗布せしめるかまた
は脱脂・洗浄処理を施した後、さらにリン酸クロメート
およびクロム酸クロメートなどの表面処理またはリン酸
亜鉛、リン酸鉄などによる防錆処理を施した上で、本組
成物を塗布せしめることも出来る。
【0031】特に従来の親水性処理においては、フィン
材への密着性、および耐食性の面から、脱脂処理に加え
てクロメート処理などによる防錆処理が必須であったが
、本発明による方法は、脱脂処理後直接、本組成物を塗
布せしめても、良好な密着性を得て、極めて優れた耐食
性を得ることが出来るので、工程短縮によるコスト低減
、無公害化など大きな利点がある。
【0032】アルミフィンを発水化処理するにあたり、
本組成物の固形分濃度を2〜20重量%、特に2〜10
重量%にしておき、これを前記した方法によって塗装す
ることが好ましい。濃度調整は、塗料に通常用いられて
いる有機溶剤が適用でき、例えば、トルエン、キシレン
などの炭化水素系、酢酸エチル、酸ブチル、エチレング
リコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレング
リコールモノエチルエーテルアセテートなどのエステル
系、エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレ
ングリコールジブチルエーテルなどのエーテル系、ブタ
ノール、プロパノール、ジエチレングリコールなどのア
ルコール系、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケ
トンなどのケトン系の有機溶剤があげられる。
【0033】アミルフィンへの塗装膜厚は任意に選択で
きるが、硬化塗膜に応じて0.2〜5μ、更には0.5
〜3μの範囲が好ましい。膜厚が0.2μ未満であると
、撥水性が十分でなくなったり、また5μを越えるとフ
ィンの放熱効率が低下するおそれがある。塗膜の硬化は
、例えば、120〜200℃で10〜30分間焼付ける
ことによって行なわれる。
【0034】本組成物はプラスチック製のフィルム、成
型品、セラミックス成型品、ほか建造物、器物などの成
型物の結露防止、着雪氷防止の皮膜剤として使用するこ
ともできる。
【0035】発明の効果 本組成物は水酸基含有フッ素樹脂およびアミノ樹脂を主
成分とし、かつ形成硬化塗膜の水滴接触角が95°以上
である発水性塗膜を形成する。該塗膜は密着性、耐食性
に優れているので、従来の親水化処理方法で必須であっ
たクロメート処理などの防錆処理を省くことが可能とな
り、工程短縮、公害対策に適合する。また硬化塗膜のゲ
ル分率が95%以上という良好な熱硬化性を有すること
から、親水性皮膜にみられるような、臭気の発生、水へ
の溶解・溶出から生じる皮膜機能の低下などの現象も認
められず、塗膜臭の極めて少ない、持続性に優れた発水
性皮膜を形成することができる。
【0036】次に、水滴接触角が95°以上という高撥
水性の皮膜により、フィン間に水のブリッジを形成した
り、水滴の状態でフィン間に滞留することなどがないた
め、冷却効率の低下や水滴の飛散などの熱交換器として
の機能上の不具合を生じることもない。
【0037】よって本組成物を塗装したアルミフィンは
、撥水性、耐食性に優れ、さらに防菌剤を配合すること
によって、上記性能を維持しながら防菌性の向上、臭気
発生の抑制という効果を示す。かくして本発明の撥水化
処理組成物および撥水化処理方法は、熱交換器の省エネ
ルギー対策および省資源対策さらには臭気、公害など環
境衛生対策に適合するものである。以下に実施例及び比
較例を示す。これらの例は本発明をより詳細に説明する
ためのものであって、本発明に何ら制限を加えるもので
はない。「部」および「%」は「重量部」および「重量
%」を示す。
【0038】水酸基含有フッ素樹脂(1)製造製造例1 1000mlのガラス製オートクレーブにヒドロキシプ
ロピルビニルエーテル20部、キシレン64.3部、メ
チルイソブチルケトン21.4部及びN−ジメチルベン
ジルアミン0.36部を仕込み、空間部を窒素で置換し
た後、フッ化ビニリデン80部を加え、65℃まで加熱
した。温度が安定した時の圧力は6.2kg/cm2 
Gであった。次いでアゾビスイソブチロニトリル0.9
部を溶解したキシレン/メチルイソブチルケトン(重量
で3/1)の混合物14.3部を加え、重合を開始した
。撹拌しながら65℃に20時間保持した。20時間経
過後のオートクレーブの圧力は0.2kg/cm2 G
であった。得られた水酸基含有フッ素樹脂(1)のワニ
スの固形分含有率は約50%であり、水酸基価(樹脂固
形分)は約110mgKOH/g、重量平均分子量は1
5000、フッ素含有率は47%であった。
【0039】水酸基含有樹脂(2)〜(5)の製造重合
性単量体の組成および配合部数を表−1に示したとおり
とする以外、製造例1と同様に行って、水酸基含有フッ
素樹脂ワニスを得た。
【表1】
【0040】実施例1 製造例1で得た固形分50%の水酸基含有フッ素樹脂(
1)ワニス200部にニカラックMS−95(メチル・
イソブチル混合エーテル化メラミン樹脂、三和ケミカル
社製)40部、Nacure5225(KING  I
NDUSTRIES社製、ドデシルベンゼンスルホン酸
のアミンブロック触媒)1.5部を撹拌下で加え、更に
、混合有機溶剤(トルエン/酢酸ブチル/エチレングリ
コールモノエチルエーテルアセテート=3/1/1)で
希釈して固形分10%の撥水化処理組成物を得た。つい
でアルミニウム板(A−1050、板厚0.1mm)を
アルカリ脱脂剤(日本シービーケミカル(株)製、商品
名「ケミクリーナー561B」)で脱脂して、水洗後乾
燥したものを被塗物として、上記撥水化処理組成物を乾
燥皮膜で1μになるように塗布し、140℃で30分間
焼付けし、撥水化処理皮膜を形成させた。得られた撥水
化処理板について、撥水性、耐食性、防菌性などの試験
を行った。その試験結果を表−3に示す。
【0041】実施例2 固形分50%の水酸基含有フッ化アクリル共重合体AS
−1301〔三菱レーヨン(株)製、フッ素含有率17
.5%(対ポリマー)、水酸基価52、重量平均分子量
20000〕200部にサイメル303(フルメトキシ
化メラミン樹脂、三井サイアナミド社製)30部、さら
に硬化触媒としてNacure5225を2部加えて、
よく撹拌し、混合有機溶剤(トルエン/酢酸ブチル/エ
チレングリコールモノエチルエーテルアセテート=3/
1/1)で希釈して固形分10%の撥水性処理組成物を
得た。ついでアルミニウム板(A−1050、板厚0.
1mm)をアルカリ脱脂剤で脱脂したのち、クロメート
処理剤〔日本パーカーライジング(株)製、商品名「ア
ルクロム713」〕で処理(クロム換算塗着量100m
g/m2 )を行ない、これを被塗物として、上記撥水
化処理組成物を、乾燥皮膜で1μになるように塗布し、
140℃で30分間焼付けし、撥水化処理皮膜を形成さ
せた。得られた処理板についての試験結果を表−3に示
す。
【0042】実施例3〜6,比較例1〜3表−2に示す
配合および方法を実施例1準じて行い、固形分10%の
撥水化処理組成物を得て、実施例1と同様にして撥水化
処理被膜を形成させた。尚、表−2の配合量は固形分表
示である。得られた撥水化処理板についての試験結果は
表−3のとおりである。
【0043】表−2において、 (*1)名称 (1)〜(5):前記製造例と一致する。 (6):AS−1301(前掲) (*2)名称 (A):サイメル303(前掲)(固形分100%)(
B):ユーバン20SE−60(前掲  固形分60%
) (C):ニカラックMS−95 (*3)Nacure  5225(酸触媒,キングイ
ンダストリー社,商品名)
【表2】
【表3】
【0044】表−3における試験方法は下記方法にて行
なった。 (※1)ゲル分率:膜厚10〜20μの遊離皮膜をアセ
トン中に浸漬して、環流下8時間沸騰させた後十分乾燥
させて、皮膜の減量を求め、下記の式にてゲル分率を算
出した。
【数1】
【0045】(※2)水滴接触角:焼付直後の試験板の
塗面に約0.03ccの脱イオン水の水滴を形成し、2
0℃にて水滴の接触角を協和科学(株)製コンタクタン
グルメーターDCAA型にて測定した。接触角の測定は
上記のほか、水道水流水中に120時間浸漬したもの、
および塩水噴霧試験(JIS  Z  2371)30
0時間後のものについて、水道水で洗浄後、20℃,7
5%RHの環境下に24時間放置した各試験板について
も行った。 (※3)耐溶剤性:3枚重ねのガーゼにキシレンをしみ
込ませて、試験板の手面部を10往復こすった後の塗膜
の傷付き、溶け落ちの程度を判定した。 ○:異常がみられない △:すり傷が生じる ×:塗膜が溶け落ち、素地が露出する (※4)耐食性:JIS  Z  2371塩水噴霧試
験300時間後の手面部における白錆発生の面積率で評
価した。 ◎:白錆発生面積率  0〜1%未満 ○:      〃        1〜10%未満△
:      〃        10〜30%未満×
:      〃        30%以上(※5)
防菌性:JIS  Z  2911に準ずる。それぞれ
の塗板に対して下記の試験菌の混合胞子懸濁液を噴霧し
、27℃の温度下に28日間静置した後塗板面の黴の繁
殖度合を目視観察する。塗面に黴の発生、付着がない状
態のものを良好(○)とし、塗面に黴の発生、付着があ
る状態のものを不良(×)とした。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  水酸基価20〜400mgKOH/g
    の水酸基含有フッ素樹脂とアミノ樹脂とを主成分とし、
    かつ水滴接触角が95°以上である塗膜を形成すること
    を特徴とする発水化処理組成物。
  2. 【請求項2】  請求項1の組成物に防菌化合物を含有
    させてなる発水化処理組成物。
  3. 【請求項3】  請求項1または2の組成物をアルミニ
    ウム製熱交換器のフィンに塗装することを特徴とする発
    水化処理法。
  4. 【請求項4】  請求項1または2の組成物を固形分含
    有率2〜20重量%に調整してなる表面処理組成物浴で
    アルミニウム製熱交換器フィンを浸漬塗装することを特
    徴とする発水化処理法。
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