JP2011102060A - ウエビング巻取装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】オーバーロード開放機構(トルクリミッタ機構)を備え、且つ、部品点数の少ないクラッチを有するウエビング巻取装置を得る。
【解決手段】本ウエビング巻取装置10のクラッチ70は、パウル120と従動ギヤ130との噛合状態でホルダスプリング150がパウル120に干渉してパウル120と従動ギヤ130との噛合状態を維持すると共にパウル120を介してリングギヤ102の回転を従動ギヤ130に伝える。但し、従動ギヤ130が回転できないことで従動ギヤ130がパウル120に不要する押圧反力が所定の大きさを越えると、ホルダスプリング150を弾性変形させて従動ギヤ130からパウル120が離間する。これにより、オーバーロードが開放される。
【選択図】図2

Description

本発明は、車両のシートベルト装置を構成するウエビング巻取装置に係り、特に、クラッチを介して駆動手段の駆動力をスプールに伝えてスプールを回転させるウエビング巻取装置に関する。
下記特許文献1に開示されたウエビング巻取装置では、クラッチを介してモータの駆動力をドラム(スプール)に伝え、ドラムを巻取方向に回転させることで乗員の身体に装着されたウエビング(ウエビングベルト)の僅かな弛み、所謂「スラック」を解消している。
このウエビング巻取装置に用いられているクラッチは、リング状のギヤ部材とベース部材とがトルクリミッタにより連結されており、モータの駆動力がギヤ部材に入力されると、このギヤ部材及びトルクリミッタと共にベース部材が回転する。ベース部材がパウルを伴い回転するとパウルがパウルガイドに干渉されて回動してパウルがラチェット歯に噛み合う。これにより、ギヤ部材に入力された回転力がラチェット歯に伝えられ、更に、ラチェット歯を介してドラムに伝わり、ドラムが回転する。
また、ドラムがそれ以上回転できない状態でギヤ部に一定の大きさ以上の回転力が入力されると、トルクリミッタを構成する板ばね部材が弾性変形してギヤ部材とベース部材との連結を一時的に解消して、入力された回転力によりギヤ部材がベース部材に対して滑るように回転する。これにより、ラチェット歯への回転力の伝達を規制し、ひいてはドラムへの回転力の伝達を規制している。
特開2006−282097の公報
このような構成のクラッチは、上記のようにモータからドラムへ回転力を伝達するため、実質的にクラッチ機構を構成する部材の他に上記のトルクリミッタを構成する部材を設けている。これにより、部品点数が多くなり、ひいては、ウエビング巻取装置全体のコストが高くなるうえ、小型化や軽量化が難しかった。
本発明は、上記事実を考慮して、オーバーロード開放機構(トルクリミッタ機構)を備え、且つ、部品点数の少ないクラッチを有するウエビング巻取装置を得ることが目的である。
請求項1に記載の本発明に係るウエビング巻取装置は、長尺帯状のウエビングベルトの長手方向基端側が係止されて巻取方向に回転することにより前記ウエビングベルトをその長手方向基端側から巻き取って格納するスプールと、出力した正転駆動力が前記スプールに伝わることで前記スプールを前記巻取方向又は前記巻取方向とは反対の引出方向に回転させる駆動手段と、前記駆動手段と前記スプールとの間に介在し、前記駆動手段と前記スプールとを機械的に連結させた状態では前記駆動手段の正転駆動力を前記スプールに伝え、前記駆動手段と前記スプールとの機械的連結を解除した状態では前記スプールに対する前記駆動手段の正転駆動力の伝達を遮断するクラッチと、を備え、更に、前記正転駆動力で正転し、前記正転駆動力とは反対の逆転駆動力で逆転する第1回転体と、前記スプールに連結されて自らの回転を前記スプールに伝えて前記スプールを前記巻取方向又は前記引出方向に回転させる第2回転体と、前記第2回転体に対して係合する係合方向及び当該係合方向とは反対の係合解除方向へ変位可能に前記第1回転体に設けられ、前記第1回転体の正転により前記第2回転体に係合し、前記第1回転体の正転を前記第2回転体に伝えて前記第2回転体を回転させると共に、前記第1回転体の正転回転力を前記第2回転体に伝えることで前記第2回転体から受ける反力により前記係合解除方向へ変位して前記第2回転体との係合を解消する連結手段と、前記第1回転体に設けられ、前記第1回転体と共に正転することで前記第2回転体に係合している前記連結手段に干渉して、前記係合解除方向への前記連結手段の変位を規制し、前記反力が所定の大きさを超えた場合に前記係合解除方向への第2回転体の変位を許容すると共に前記第2回転体に対する係合を解消した前記連結手段を保持し、更に、前記第1回転体と共に逆転することで前記連結手段の保持を解消する保持手段と、を含めて前記クラッチを構成した。
請求項1に記載の本発明に係るウエビング巻取装置は、モータ等の駆動手段からの正転駆動力が直接又は間接的に第1回転体に入力され、これにより第1回転体が正転すると、第1回転体に設けられた連結手段が係合方向へ変位して第2回転体に係合する。この状態では、第1回転体の正転(すなわち、駆動手段の正転駆動力)が連結手段を介して第2回転体に伝わり、これにより、第2回転体が回転する。この第2回転体はスプールに連結されているので、第2回転体が回転することでウエビングベルトを巻き取る際の回転方向である巻取方向又はこの巻取方向とは反対の引出方向にスプールが回転する。
また、連結手段が第2回転体に回転して第1回転体の正転を第2回転体に伝えている状態では、連結手段は第2回転体からの反力を受け、第2回転体との係合を解消する向きである係合解除方向へ変位しようとする。しかしながら、上記のように第1回転体が正転すると第1回転体に設けられた保持手段が連結手段に干渉し、係合解除方向への連結手段の変位を規制する。これにより、上記の反力が付与されても連結手段と第2回転体との係合が維持され、第1回転体の正転が第2回転体を介してスプールに伝わる。
一方、この状態で第2回転体の正転が規制され、第2回転体から連結手段に付与される反力が所定の大きさを越えると、保持手段は連結手段の係合解除方向への変位を許容する。これにより、連結手段が係合解除方向に変位すると連結手段と第2回転体との係合が解消され、更に、保持手段が連結手段を第2回転体との係合を解消した状態で保持する。これにより、第2回転体の回転が規制されている状態で第1回転体が回転しようとすることで生じる過荷重、所謂「オーバーロード」を開放できる。
また、このように、連結手段と第2回転体との係合が解消された状態で駆動手段から逆転駆動力が出力され、第1回転体と共に保持手段が逆転すると保持手段による連結手段の保持が解消され、連結手段は第2回転体への係合が可能になる。
このように、本発明に係るウエビング巻取装置のクラッチは、連結手段と第2回転体との係合を解消することでオーバーロードを開放するので、オーバーロードを開放するための特別な部材が不要である。これにより、コストを安価にできると共に、部品点数の削減が可能となり、ひいては、小型化や軽量化が可能になる。
請求項2に記載の本発明に係るウエビング巻取装置は、請求項1に記載の本発明において、前記第1回転体の回転軸方向と同方向を軸方向とする軸周りに回動可能に前記第1回転体に設けられ、当該軸周りの一方が前記係合方向とされて他方が前記係合解除方向とされると共に、前記第1回転体の軸方向に対して直交する向きに前記第1回転体に対して所定範囲相対変位可能に設けられ、前記第1回転体が正転している状態で逆転方向の側に応じた前記所定範囲の終端に到達していることで前記第1回転体と共に前記正転する連結部材を前記連結手段とし、前記所定範囲における前記逆転方向側の終端に前記連結部材が到達した状態では、前記連結部材に干渉して前記係合解除方向への前記連結部材の回動を規制し、前記連結部材と前記第2回転体との係合状態で前記連結部材が前記第2回転体から受ける反力が所定の大きさを越えることで前記連結部材によって弾性変形させられ、前記係合解除方向への前記連結部材の回動を許容すると共に、前記連結部材が前記係合解除方向へ移動した後に弾性により復元して前記第2回転体との係合を解消した前記連結部材を保持する保持部材を前記保持手段としている。
請求項2に記載の本発明に係るウエビング巻取装置によれば、連結手段としての連結部材は第1回転体の回転軸方向と同じ向きを軸方向とする軸周りに第1回転体に対して相対的に回動可能に設けられ、この軸周りの一方が係合方向とされ、他方が係合解除方向とされる。さらに、この回動とは別に第1回転体の軸方向に対して直交する向きに第1回転体に対して所定範囲相対変位可能とされている。第1回転体が正転して連結部材が第2回転体に係合すると共に、連結部材が上記の所定範囲における逆転方向側の終端に到達すると、この状態から連結部材は第1回転体と共に正転し、連結部材が第2回転体を回転させる。
一方、第2回転体から連結部材に付与される押圧反力が所定の大きさを越えると、連結部材によって保持部材が弾性変形させられる。このように、保持部材が弾性変形させられることで保持部材による連結部材の保持が解消され、連結部材は係合解除方向へ変位して第2回転体との係合を解消し、「オーバーロード」が開放される。さらに、連結部材が係合解除方向へ変位した後には、保持部材が自らの弾性で復元し、このように復元した保持部材によって連結部材は第2回転体との係合を解消した状態で保持される。
請求項3に記載の本発明に係るウエビング巻取装置は、請求項2に記載の本発明において、前記第2回転体の外周部に複数の外歯を形成して、周方向に隣り合う外歯の間に前記連結部材の先端に形成された爪部が入り込むことで前記第2回転体に対する前記連結部材の係合状態にすると共に、前記外歯と前記爪部との係合状態で前記外歯の逆転方向側の面と前記爪部との接触部分における前記第2回転体の回転中心側の端部から前記連結部材の回動中心への向きに対し、前記爪部が接触した前記外歯の逆転方向側の面が成す角度を90度以上に設定している。
請求項3に記載の本発明に係るウエビング巻取装置では、第2回転体の外周部には複数の外歯が形成されており、第2回転体の回転周方向に隣り合う外歯の間に連結部材の先端に形成された爪部が入り込んで、連結部材の爪部と第2回転体とが噛み合うことで第2回転体に対する連結部材の係合状態となり、連結部材を介して第1回転体の回転力を第2回転体に伝えることができる。
ここで、本発明に係るウエビング巻取装置では、第2回転体の外歯と連結部材の爪部との係合状態で、外歯の逆転方向側の面と爪部との接触部分における第2回転体の回転中心側の端部から連結部材の回動中心への向きに対し、爪部が接触した外歯の逆転方向側の面が成す角度が90度以上に設定される。このような形状に外歯が設定されることで、保持部材による連結部材の保持が解消された状態では、外歯から大きな干渉を受けることなく第2回転体との噛み合い(係合)を解消する向き、すなわち、係合解除方向に連結部材が回動できる。
請求項4に記載の本発明に係るウエビング巻取装置は、請求項2又は請求項3に記載の本発明において、前記所定範囲内の前記逆転方向側へ変位する前記連結部材に当接して前記係合方向へ前記連結部材を押圧する当接部と、一方の側に前記連結部材が位置する状態では前記連結部材に干渉して前記係合方向への前記連結部材の回動を規制し、前記反力で弾性変形されることにより他方の側に前記連結部材が到達し、この他方の側に前記連結部材が位置する状態では前記連結部材に干渉して前記係合方向への前記連結部材の回動を規制する規制部と、を有し、前記当接部及び前記規制部を含めて1つの弾性体により構成された制御部材を前記保持部材としている。
請求項4に記載の本発明に係るウエビング巻取装置では、第1回転体が正転することで、上記の所定範囲における逆転方向側の終端へ連結部材が変位すると、保持部材を構成する当接部に連結部材が当接する。この状態では、当接部からの押圧力で連結部材が係合方向へ回動し、連結部材が第2回転体に係合すると共に保持部材を構成する規制部の一方の側に連結部材が位置する。
このようにして、連結部材が第2回転体に係合した状態では、連結部材が係合解除方向へ回動しようとすると、連結部材が規制部に干渉されて連結部材の回動が規制される。これにより、連結部材が第2回転体との係合が維持され、連結部材を介して第1回転体の回転を第2回転体に伝えることができる。
一方、連結部材に付与される第2回転体からの反力が所定の大きさを越えると、連結部材が保持部材を弾性変形させつつ回動し、規制部の他方の側に連結部材が移動する。これにより、連結部材が第2回転体との連結が解消される。この状態で係合方向に連結部材が回動しようとすると、連結部材が規制部に干渉されて連結部材の回動が規制される。これにより、連結部材が第2回転体との不用意な連結が規制され、連結部材と第2回転体との連結が解消された状態を維持できる。
ここで、本発明に係るクラッチでは、連結部材が当接部や規制部を含めて1つの弾性体により構成されるので、より一層部品点数を少なくでき、効果的に小型化、軽量化を図ることができる。
以上説明したように、本発明は、オーバーロードを開放する機能を有しているにも関わらず、少ない部品で構成でき、コストを安価にできる。
本発明の一実施の形態に係るウエビング巻取装置の構成の概略を示す分解斜視図である。 本発明の一実施の形態に係るウエビング巻取装置のクラッチの構成の概略を示す分解斜視図である。 連結部材の初期状態を示すクラッチの一部を拡大した側面図である。 連結部材が保持部材に当接した状態を示す図3に対応した側面図である。 保持部材における規制部の一方の側に連結部材が位置して連結部材が第2回転体に係合した状態を示す図3に対応した側面図である。 図3の要部を拡大した側面図である。 保持部材における規制部の他方の側に連結部材が位置して連結部材と第2回転体との係合が解消されて、オーバーロードが開放された状態を示す図3に対応した側面図である。 オーバーロード開放状態から連結部材が初期位置へ戻る際の状態を示す図3に対応した側面図である。
<本実施の形態の構成>
(ウエビング巻取装置10の全体構成の概略)
図1には、本発明の実施形態に係るウエビング巻取装置10の全体構成が概略的な分解斜視図にて示されている。先ず、この図を用いてウエビング巻取装置10の全体構成の概略を説明した後に、本ウエビング巻取装置10の要部の構成であるクラッチ70の構成について説明する。
この図に示されるように、本ウエビング巻取装置10は車体又は車両の座席を構成する骨格部材等に固定されるフレーム12を備えている。フレーム12は各々の厚さ方向に互いに対向した平板状の一対の側壁14、16を含めて構成されており、平面視では全体的に側壁14、16の幅方向に開口した凹形状に形成されている。側壁14の上端と側壁16の上端との間には連結片18が架け渡されており、この連結片18がフレーム12の本体部分と同様に車体又は車両の座席を構成する骨格部材等に固定される。
フレーム12の側壁14と側壁16との間にはスプール20が設けられている。スプール20は略筒形状(円筒形状)に形成されており、その軸方向が側壁14と側壁16との対向方向に沿っている。このスプール20には長尺帯状に形成されたウエビングベルト22の長手方向基端側が係止されており、スプール20が自らの軸周りの一方である巻取方向に回転するとウエビングベルト22が基端側からスプール20の外周部に巻き取られて格納される。このウエビングベルト22はスプール20から側壁14、16の長手方向一方(上方)へ引き出されて、連結片18に形成された貫通孔24を通過している。
一方、スプール20の内側にはトーションシャフト(図示省略)が設けられている。トーションシャフトは軸方向がスプール20の軸方向に沿った棒形状に形成されている。このトーションシャフトは側壁14側でスプール20に対して相対回転不能な状態でスプール20に繋がっている。
また、上記の側壁16の外側(側壁16の側壁14とは反対側)にはロック機構26のハウジング28が取り付けられており、上述したトーションシャフトの側壁16側の端部は、直接又は間接的にハウジング28に回転自在に支持されている。ハウジング28の内側には、トーションシャフトの側壁16側でトーションシャフトに対して相対回転不能な状態でトーションシャフトに繋げられたロックベース(図示省略)を含むロック機構26の構成部品が収容されている。
ロック機構26は車両が急減速した場合に作動する所謂「VSIR機構」や、上記の巻取方向とは反対の引出方向へスプール20が急激に回転した際に作動する所謂「WSIR機構」等により構成されており、「VSIR機構」及び「WSIR機構」の少なくとも何れか一方が作動するとロック機構26を構成するロックパウル(図示省略)がロックベースに係合してロックベースの引出方向への回転を規制する。
上記のように、ロックベースはトーションシャフトに対する相対回転不能で、トーションシャフトはスプール20に対する相対回転が不能であるため、引出方向へのロックベースの回転が規制されることでスプール20の引出方向への回転が規制され、これにより、スプール20からのウエビングベルト22の引き出しが規制される。
一方、フレーム12の側壁14の外側(側壁14の側壁16とは反対側)には、ギヤハウジング40が取り付けられている。ギヤハウジング40は側壁14とは反対側へ向けて開口した箱状に形成されており、その開口側に設けられたカバー42によって閉止されている。このギヤハウジング40の底部には貫通孔44が形成されており、上記のトーションシャフトの側壁14側の端部にトーションシャフトに対して相対回転不能な状態で装着されたアダプタ46が側壁14に形成された貫通孔48とギヤハウジング40の貫通孔44とを通過してギヤハウジング40の内側に入り込んでいる。
このアダプタ46はクラッチ装着部50を備えている。クラッチ装着部50は外周形状が六角形や八角形等の多角形状、星形やセレーション形状等の非円形(本実施の形態では六角形)とされており、アダプタ46のうちクラッチ装着部50がギヤハウジング40の内側に位置している。さらに、アダプタ46は軸部52を備えている。軸部52はクラッチ装着部50からトーションシャフトとは反対側へ突出形成されており、アダプタ46がトーションシャフトに装着された状態ではスプール20に対して同軸となる。この軸部52はカバー42に形成された貫通孔54を通過してギヤハウジング40の外側に突出している。
また、カバー42のギヤハウジング40とは反対側にはスプリングハウジング56が設けられており、カバー42と同様にギヤハウジング40に支持されている。カバー42の貫通孔54を通過したアダプタ46の軸部52はスプリングハウジング56の内側に入り込んでスプリングハウジング56に回転自在に支持されている。このスプリングハウジング56の内側にはスプール付勢手段としての渦巻きばね(図示省略)が収容されている。渦巻きばねの渦巻き方向外側の端部はスプリングハウジング56に直接又は間接的に係止され、渦巻き方向内側の端部は軸部52に直接又は間接的に係止されている。
この渦巻きばねは軸部52が引出方向に回転すると巻き締められ、軸部52を巻取方向に付勢する付勢力が増加する。上記のように、軸部52を有するアダプタ46はトーションシャフトに対して相対回転不能であり、トーションシャフトはスプール20に対して相対回転不能であるので、スプール20からウエビングベルト22が引き出されることでスプール20と共に軸部52が引き出し方向へ回転すると渦巻きばねの付勢力が増加し、この付勢力でスプール20を巻取方向に回転させてウエビングベルト22をスプール20に巻き取らせることができる。
一方、上記のギヤハウジング40の内側には減速ギヤ列60が収容されている。この減速ギヤ列60はクラッチ70を備えている。クラッチ70の詳細については後に詳述するが、クラッチ70はアダプタ46に対して同軸的にアダプタ46のクラッチ装着部50に支持されている。このクラッチ70の回転半径方向外側には伝達ギヤ72が設けられている。伝達ギヤ72はギヤハウジング40の底部からスプール20の軸方向と同じ向きに突出形成されたシャフト74に回転自在に支持されており、伝達ギヤ72の外歯がクラッチ70の外周部に係合している。
また、伝達ギヤ72の側方には伝達ギヤ76が設けられている。伝達ギヤ76はギヤハウジング40の底部からスプール20の軸方向と同じ向きに突出形成されたシャフト78に回転自在に支持されている。この伝達ギヤ76は外歯の入力ギヤ部と入力ギヤ部や伝達ギヤ72よりも歯数が少ない外歯の出力ギヤ部とが同軸的且つ一体的に形成された2段ギヤとされており、伝達ギヤ76の出力ギヤ部が伝達ギヤ72の外歯に噛み合っている。
さらに、伝達ギヤ76の側方には伝達ギヤ80が設けられている。伝達ギヤ80はギヤハウジング40の底部からスプール20の軸方向と同じ向きに突出形成されたシャフト82に回転自在に支持されている。この伝達ギヤ80は外歯の入力ギヤ部と入力ギヤ部や伝達ギヤ76の入力ギヤ部よりも歯数が少ない外歯の出力ギヤ部とが同軸的且つ一体的に形成された2段ギヤとされており、伝達ギヤ80の出力ギヤ部が伝達ギヤ76の入力ギヤ部に噛み合っている。
一方、上述したスプール20の回転半径方向外側(図1におけるスプール20の下側)では駆動手段としてのモータ90がギヤハウジング40及びフレーム12の少なくとも何れかの一方に取り付けられている。このモータ90は駆動軸92の軸方向がスプール20の軸方向と同じ向きとされており、その先端側はギヤハウジング40の底部に形成された透孔94を通過してギヤハウジング40の内側に入り込んでいる。
ギヤハウジング40内に位置する駆動軸92の先端側には、上述した伝達ギヤ80の入力ギヤ部より小径で歯数が少ない外歯の駆動ギヤ96が駆動軸92に対して同軸的且つ一体的に取り付けられており、モータ90が作動して駆動軸92が回転すると、駆動軸92の回転が駆動ギヤ96から伝達ギヤ80の入力ギヤ部に入力される。
(クラッチ70の構成)
次に、クラッチ70の構成について説明する。
図2にはクラッチ70の構成の概略が分解斜視図によって示されている。
この図に示されるように、クラッチ70は第1回転体としてのリングギヤ102を備えている。リングギヤ102は軸方向寸法が比較的短い円筒形状に形成されており、その外周部には外歯が形成されている。このリングギヤ102の外歯に上記の伝達ギヤ72の外歯が噛み合っている。このリングギヤ102の内側には中底部104が設けられている。中底部104は円板状に形成されており、リングギヤ102の軸方向中間部でリングギヤ102の内周部に一体的に繋がっている。この中底部104には一対の長孔106が貫通形成されている。これらの長孔106はリングギヤ102の中心を曲率の中心として湾曲していると共に、双方の長孔106がリングギヤ102と同心の同一円周上に位置するように形成されている。
また、中底部104と図1に示されるギヤハウジング40の底部との間にはばね片108が配置されており、更に、ばね片108の中底部104側にはパウル支持体110が設けられている。ばね片108は長手方向がリングギヤ102の周方向に沿い厚さ方向がリングギヤ102の軸方向に沿った細幅板状に形成されている。このばね片108の長手方向略中央部には支持体側圧接部112が形成されている。支持体側圧接部112はばね片108の長手方向略中央部をギヤハウジング40の底部の側へ向けて開口する略半円の凹形状に変形させることで形成されている。
この支持体側圧接部112に対応してパウル支持体110にはプレート部114が形成されている。プレート部114は長手方向がリングギヤ102の周方向に沿い厚さ方向がリングギヤ102の軸方向に沿った細幅板状に形成されている。このプレート部114におけるギヤハウジング40の底部側の面の長手方向略中央ではばね片108の支持体側圧接部112が圧接している。
一方、ばね片108の長手方向両端側には底部側圧接部116が形成されている。底部側圧接部116はばね片108の長手方向両端側を中底部104側へ向けて開口する略半円の凹形状に変形させることで形成されている。プレート部114に支持体側圧接部112が接した状態でリングギヤ102の軸方向に沿ったプレート部114の中底部104側の面から底部側圧接部116の最も膨らんだ部分までの長さは、カバー42によってギヤハウジング40の底部から離間する向きへのリングギヤ102の変位が直接又は間接的に規制された状態での中底部104とギヤハウジング40の底部との間隔よりも短い。
したがって、中底部104とギヤハウジング40の底部との間に配置されたばね片108及びパウル支持体110は、ばね片108が弾性変形して長孔106がギヤハウジング40の底部に圧接すると共に支持体側圧接部112がプレート部114に圧接してプレート部114を長孔106に圧接させている。
中底部104に圧接するプレート部114の長手方向及び幅方向の各中央からはシャフト118が中底部104側へ向けて突出形成されている。シャフト118は軸方向が概ねリングギヤ102の軸方向に沿っており、上記の長孔106を通過して中底部104におけるギヤハウジング40の底部とは反対側に突出している。
また、中底部104におけるギヤハウジング40の底部とは反対側ではリングギヤ102の内側に、各々が連結部材としての一対のパウル120が設けられている。パウル120はパウル本体122を備えている。このパウル本体122には孔部124が形成されている。孔部124はリングギヤ102の軸方向にパウル本体122を貫通している。孔部124にはシャフト118が圧入されており、シャフト118(すなわち、パウル支持体110)とパウル本体122(すなわち、パウル120)とが孔部124の内周部とシャフト118の外周部との間にシャフト118に対するパウル120の回転を抑制するような所定の大きさの抵抗を有する状態(すなわち、抵抗に抗する回転力がパウル120に付与されればシャフト118に対するパウル120の回転が可能な状態)で繋がっている。
また、パウル本体122におけるリングギヤ102の回転周方向巻取方向側の端部126近傍には爪部128が形成されている。爪部128はリングギヤ102の中央側へ向けて突出するように形成されている。この爪部128に対応してリングギヤ102の中央には第2回転体としての従動ギヤ130が設けられている。従動ギヤ130の中央には内周形状が六角形や八角形等の多角形状、星形やセレーション形状等の非円形(本実施の形態では六角形)の嵌合孔132が形成されている。この嵌合孔132の内周形状は上述したアダプタ46における軸部52の外周形状に略等しく、軸部52が嵌合孔132に嵌り込む。これにより、従動ギヤ130が回転すると、この回転力がアダプタ46及びトーションシャフトを介してスプール20に伝わる。
従動ギヤ130の外周部には複数の外歯134が形成されている。これらの外歯134は引出方向側の斜面136と巻取方向側の斜面138とを有しており、互いに隣り合う外歯134の互いに対向する一方の外歯134の斜面136と他方の斜面138との間の谷部は上記の爪部128の形状に対応している。ここで、従動ギヤ130の外歯134やパウル120の爪部128の形状は、図6に示されるように、爪部128と斜面136との接触位置での従動ギヤ130の中心側における斜面136の端部と、シャフト118の中心と、を結ぶ仮想直線Cに対して、斜面136が成す角度θが90度を越える鈍角になるように設定されている。
一方、図2に示されるように、リングギヤ102には保持部材としてのホルダスプリング150が設けられている。ホルダスプリング150は幅方向がリングギヤ102の軸方向に沿った細幅の板材を、その幅方向を軸方向とする軸周りに適宜に屈曲又は湾曲させることで形成された一種の板ばねである。
このホルダスプリング150は基部152を備えている。基部152はその基端部が長孔106よりも引出方向側でリングギヤ102の内周部に固定されている。この基部152の先端からは連続して干渉部154が形成されている。干渉部154はホルダスプリング150を構成する板材をその幅方向を軸方向とする軸周りに引出方向側へ向けて開口する略U字形状に屈曲又は湾曲させることで形成されている。ここで、この干渉部154においてU字の底部及びその近傍は特許請求の範囲で言う干渉部に相当する部位となり、U字の底部近傍よりも先端側が規制部に相当する構成になる(すなわち、干渉部154は干渉部及び規制部の機能を兼ね備える構成になっている)。
さらに、この干渉部154の基部152とは反対側の端部からは連続して保持部156が形成されている。この保持部156は端部126とは反対側のパウル本体122(パウル120)の端部158に対応して湾曲して概ね巻取方向側へ向けて開口するように湾曲しており、長孔106の引出方向側の端部にシャフト118が到達した状態で、パウル120が孔部124周りの所定の回動位置(図7参照)では端部158が保持部156の内側に位置できるようになっている。
一方、リングギヤ102におけるホルダスプリング150が設けられた位置よりも巻取方向ではリングギヤ102の内周部に干渉突起172が形成されている。干渉突起172はシャフト118が長孔106の巻取方向の端部に到達する直前にパウル本体122(パウル120)の端部126に当接するように形成位置が設定されている。
以上のようなパウル120やホルダスプリング150が設けられたリングギヤ102は、中底部104よりもギヤハウジング40の底部とは反対側が図1に示される蓋174により閉止されている。
<本実施の形態の作用、効果>
(クラッチ70における通常の連結及び連結解除)
次に、本実施の形態の作用並びに効果について説明する。
本ウエビング巻取装置10では図3に示されるパウル120の初期状態で図1に示されるモータ90が作動(正転駆動)して駆動軸92が回転(正転)すると、この駆動軸92の回転が駆動ギヤ96、伝達ギヤ80、76、72を介してクラッチ70のリングギヤ102に伝わり、リングギヤ102を巻取方向(各図の矢印A方向)に回転(正転)させる。パウル120の初期状態では長孔106の長手方向にシャフト118が変位可能であるので、中底部104とギヤハウジング40との摩擦によりばね片108及びパウル支持体110は回動せずリングギヤ102のみが巻取方向に回転する。
このようにリングギヤ102が巻取方向に回転すると、ホルダスプリング150がパウル本体122(パウル120)の端部158に接近して、図4に示されるように、パウル本体122の端部158にホルダスプリング150の干渉部154が当接する。この状態で更にリングギヤ102と共にホルダスプリング150が巻取方向に回転すると、干渉部154が端部158をリングギヤ102の半径方向外方へ押圧してシャフト118を中心にパウル120を巻取方向(図4の矢印D方向で、特許請求の範囲で言う「係合方向」)へ回動させる。
これにより、図5に示されるように、リングギヤ102の内周部と干渉部154との間にパウル本体122の端部158が位置してパウル120の爪部128が従動ギヤ130において互いに隣り合う外歯134の間に入り込む(すなわち、パウル120と従動ギヤ130とが噛み合う)。
この状態でリングギヤ102が更に巻取方向に回転すると、ホルダスプリング150がパウル120を巻取方向に押圧して更にパウル120の爪部128が従動ギヤ130における外歯134の引出方向側の斜面138を巻取方向に押圧するので、従動ギヤ130が巻取方向に回転する。このように従動ギヤ130が巻取方向に回転すると、この回転力はアダプタ46及びトーションシャフトを介してスプール20に伝わり、スプール20を巻取方向に回転させる。
これにより、スプール20にウエビングベルト22が巻き取られ、例えば、この状態で車両の乗員の身体にウエビングベルト22が装着されているのであれば、ウエビングベルト22の僅かな弛み、所謂「スラック」が解消されて、ウエビングベルト22によって更に強く乗員の身体を拘束できる。
次いで、この状態で、モータ90が逆転駆動することでクラッチ70のリングギヤ102が引出方向に回転(逆転)すると、従動ギヤ130における外歯134の斜面138がパウル120の爪部128を押圧して、シャフト118を中心にパウル120を引出方向に回動させる。さらに、このようにリングギヤ102が引出方向に回転すると、中底部104とギヤハウジング40との摩擦によりばね片108及びパウル支持体110は回動せずリングギヤ102のみが引出方向に回転するので、ホルダスプリング150はパウル120の端部158から離間する。
したがって、パウル120はシャフト118を中心に引出方向(図5の矢印E方向特許請求の範囲で言う「係合解除方向」)に回動でき、爪部128と従動ギヤ130との噛み合いが解消されて、パウル120が図3に示されるような初期状態に戻る。
(オーバーロード開放動作)
一方、図5に示されるように、従動ギヤ130にパウル120の爪部128が噛み合った状態では爪部128が従動ギヤ130における外歯134の斜面138を押圧するが、この際、斜面138は爪部128に対して押圧反力を付与している。
ここで、本ウエビング巻取装置10では、上記のように、爪部128と斜面136との接触位置での従動ギヤ130の中心側における斜面136の端部と、シャフト118の中心と、を結ぶ仮想直線Cに対して斜面136が成す角度θは、90度を越える鈍角に設定されている。このため、従動ギヤ130とパウル120の爪部128とが噛み合いつつも従動ギヤ130の巻取方向への回転が不能な状態、例えば、それ以上スプール20がウエビングベルト22を巻き取れないような状態になり、この状態で更に、従動ギヤ130が爪部128に付与する押圧反力がホルダスプリング150の剛性を超えると、パウル本体122(パウル120)の端部158側が干渉部154を押圧してホルダスプリング150を弾性変形させつつシャフト118周りにパウル本体122が引出方向に回動する。
このように、パウル120がホルダスプリング150を弾性変形させつつ回動することで、パウル本体122の端部158側が干渉部154よりもリングギヤ102の回転中心側に位置すると、パウル本体122による押圧が解消されてホルダスプリング150が元の形状に復元し、図7に示されるように、パウル本体122の端部158側がホルダスプリング150の保持部156に保持される。
この状態では、爪部128が従動ギヤ130から離間して爪部128と従動ギヤ130との噛み合いが解消されると共に、シャフト118周りにパウル120が巻取方向に回動することが干渉部154に規制される。この状態では、爪部128と従動ギヤ130との噛み合いが解消されているので、それまで爪部128が従動ギヤ130に付与していた過剰な押圧力が解消される(すなわち、オーバーロードが開放される)。
次いで、この状態で、モータ90が逆転駆動することでクラッチ70のリングギヤ102が引出方向(図8の矢印B方向)に回転すると、中底部104とギヤハウジング40との摩擦によりばね片108及びパウル支持体110は回動せずリングギヤ102のみが引出方向に回転し、ホルダスプリング150がパウル本体122(パウル120)の端部158から離間する。
さらに、長孔106の巻取方向側の端部にシャフト118が到達する直前になると、図8に示されるように、パウル本体122の端部126に干渉突起172が当接する。この状態で更に回転すると干渉突起172がパウル本体122の端部126をリングギヤ102の回転中心側へ押圧する。これにより、パウル120がシャフト118を中心に巻取方向(図8の矢印A方向)へ回動する。これにより、パウル120が図3に示されるような初期状態に戻る。
このように、本ウエビング巻取装置10では、一定の大きさ以上の押圧反力が爪部128に付与されると、パウル120が回動して爪部128と従動ギヤ130との噛み合いを解消させ、これにより、オーバーロードを開放するので、オーバーロードを開放するためだけの特別な部品が不要である。このため、本ウエビング巻取装置10は部品コストを低減できると共に、部品点数が少なくなることでクラッチ70の小型化、軽量化を図ることができ、ウエビング巻取装置10の全体的な小型化、軽量化を図ることが可能になる。
しかも、オーバーロードを開放した際には、リングギヤ102が引出方向に回転するまでパウル120の爪部128と従動ギヤ130との噛み合いは解消された状態で維持される。このため、例えば、上記のトーションシャフトを捩じって荷重を吸収する場合や、ウエビング巻取装置10に別途設けられたプリテンショナ機構が作動した後に、モータ90の駆動力に基づく荷重が作用しない。このため、予め想定されたトーションシャフトによる荷重吸収効果やプリテンショナによる効果を得ることができる。
さらに、オーバーロードを開放した状態では、パウル120の爪部128と従動ギヤ130との噛み合いは解消された状態で維持されるので、モータ90の駆動力が出力され続けても、リングギヤ102や伝達ギヤ76〜80が単に回転するだけであって、特に部品の係合と係合の解消が行なわれるわけではない。このため、静粛性能に優れる。
なお、本実施の形態では、パウル120や干渉突起172等を一対(2つ)設けた構成であるが、これらの数に関しては何ら限定されるものではなく、パウル120や干渉突起172等が1つであってもよいし、3つ以上であってもよい。
また、本実施の形態は本発明に係るクラッチをウエビング巻取装置10に適用した構成であるが、本発明に係るクラッチの適用がウエビング巻取装置10に限定されるものではなく、回転力の伝達に経路に介在するクラッチ全般に本発明に係るクラッチの適用は可能である。
10 ウエビング巻取装置
20 スプール
22 ウエビングベルト
70 クラッチ
90 モータ(駆動手段)
102 リングギヤ(第1回転体)
120 パウル(連結部材)
128 爪部
130 従動ギヤ(第2回転体)
134 外歯
136 斜面
138 斜面
150 ホルダスプリング(保持部材)
154 干渉部(当接部、規制部)

Claims (4)

  1. 長尺帯状のウエビングベルトの長手方向基端側が係止されて巻取方向に回転することにより前記ウエビングベルトをその長手方向基端側から巻き取って格納するスプールと、
    出力した正転駆動力が前記スプールに伝わることで前記スプールを前記巻取方向又は前記巻取方向とは反対の引出方向に回転させる駆動手段と、
    前記駆動手段と前記スプールとの間に介在し、前記駆動手段と前記スプールとを機械的に連結させた状態では前記駆動手段の正転駆動力を前記スプールに伝え、前記駆動手段と前記スプールとの機械的連結を解除した状態では前記スプールに対する前記駆動手段の正転駆動力の伝達を遮断するクラッチと、
    を備え、更に、
    前記正転駆動力で正転し、前記正転駆動力とは反対の逆転駆動力で逆転する第1回転体と、
    前記スプールに連結されて自らの回転を前記スプールに伝えて前記スプールを前記巻取方向又は前記引出方向に回転させる第2回転体と、
    前記第2回転体に対して係合する係合方向及び当該係合方向とは反対の係合解除方向へ変位可能に前記第1回転体に設けられ、前記第1回転体の正転により前記第2回転体に係合し、前記第1回転体の正転を前記第2回転体に伝えて前記第2回転体を回転させると共に、前記第1回転体の正転回転力を前記第2回転体に伝えることで前記第2回転体から受ける反力により前記係合解除方向へ変位して前記第2回転体との係合を解消する連結手段と、
    前記第1回転体に設けられ、前記第1回転体と共に正転することで前記第2回転体に係合している前記連結手段に干渉して、前記係合解除方向への前記連結手段の変位を規制し、前記反力が所定の大きさを超えた場合に前記係合解除方向への第2回転体の変位を許容すると共に前記第2回転体に対する係合を解消した前記連結手段を保持し、更に、前記第1回転体と共に逆転することで前記連結手段の保持を解消する保持手段と、
    を含めて前記クラッチを構成したウエビング巻取装置。
  2. 前記第1回転体の回転軸方向と同方向を軸方向とする軸周りに回動可能に前記第1回転体に設けられ、当該軸周りの一方が前記係合方向とされて他方が前記係合解除方向とされると共に、前記第1回転体の軸方向に対して直交する向きに前記第1回転体に対して所定範囲相対変位可能に設けられ、前記第1回転体が正転している状態で逆転方向の側に応じた前記所定範囲の終端に到達していることで前記第1回転体と共に前記正転する連結部材を前記連結手段とし、前記所定範囲における前記逆転方向側の終端に前記連結部材が到達した状態では、前記連結部材に干渉して前記係合解除方向への前記連結部材の回動を規制し、前記連結部材と前記第2回転体との係合状態で前記連結部材が前記第2回転体から受ける反力が所定の大きさを越えることで前記連結部材によって弾性変形させられ、前記係合解除方向への前記連結部材の回動を許容すると共に、前記連結部材が前記係合解除方向へ移動した後に弾性により復元して前記第2回転体との係合を解消した前記連結部材を保持する保持部材を前記保持手段とした請求項1に記載のウエビング巻取装置。
  3. 前記第2回転体の外周部に複数の外歯を形成して、周方向に隣り合う外歯の間に前記連結部材の先端に形成された爪部が入り込むことで前記第2回転体に対する前記連結部材の係合状態にすると共に、前記外歯と前記爪部との係合状態で前記外歯の逆転方向側の面と前記爪部との接触部分における前記第2回転体の回転中心側の端部から前記連結部材の回動中心への向きに対し、前記爪部が接触した前記外歯の逆転方向側の面が成す角度を90度以上に設定した請求項2に記載のウエビング巻取装置。
  4. 前記所定範囲内の前記逆転方向側へ変位する前記連結部材に当接して前記係合方向へ前記連結部材を押圧する当接部と、
    一方の側に前記連結部材が位置する状態では前記連結部材に干渉して前記係合方向への前記連結部材の回動を規制し、前記反力で弾性変形されることにより他方の側に前記連結部材が到達し、この他方の側に前記連結部材が位置する状態では前記連結部材に干渉して前記係合方向への前記連結部材の回動を規制する規制部と、
    を有し、前記当接部及び前記規制部を含めて1つの弾性体により構成された制御部材を前記保持部材とした請求項2又は請求項3に記載のウエビング巻取装置。
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