JP2011101842A - 排気ガス浄化用触媒 - Google Patents

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【課題】ゼオライトをHC吸着材として用いる排気ガス浄化用触媒の上記耐水性の問題に対策し、低温での排気ガス浄化性能の向上を図る。
【解決手段】担体1上のゼオライト含有層2の上側に、Pt及びPdのうちの少なくとも一方が耐熱性粒子に担持されてなる貴金属担持耐熱性粉末とRhドープCeZr系複合酸化物粉末とを含有する触媒層3を設ける。
【選択図】図1

Description

本発明は、排気ガス浄化用触媒に関する。
エンジン排気ガス中のHC(炭化水素)、CO及びNOx(窒素酸化物)を浄化する触媒は約200℃から約1100℃までの広範な温度域で高い浄化率を有することが求められる。そのため、Pt、Pd、Rh等の希少金属を触媒金属として用いるとともに、これら触媒金属を活性アルミナ、酸化ジルコニウム、或いは酸素吸蔵放出能を有するCe系酸化物等の耐熱性酸化物粒子に担持させた状態で担体上の触媒層に含ませることが行なわれている。しかし、触媒が高温の排気ガスに晒されると、少しずつではあるが、触媒金属が凝集してその表面積が低下し、触媒性能が低下することが知られている。そのため、通常はこの凝集を見越して触媒金属を触媒層に多めに含ませることがなされている。
一方、最近では、触媒金属が凝集しないようにする工夫もなされ、例えば、特許文献1,2には、RhをCeZr系複合酸化物にドープさせるとともに、一部の触媒金属をその複合酸化物の表面に露出させることが記載されている。かかるRhドープCeZr系複合酸化物によれば、Rhの凝集が抑制されるだけでなく、CeZr系複合酸化物の酸素吸蔵放出量の増大及び酸素吸蔵放出速度の向上も同時に実現される。これは、排気ガス空燃比(A/F)の変動があっても、触媒まわりを排気ガスの浄化に好適なストイキ近傍の雰囲気に素早く戻すことができるという、自動車ならではの課題解決に大きな効果を奏する。
また、排気ガス浄化用触媒では、主に酸化触媒能が利用されるPtやPdと、主に還元触媒能が利用されるRhとを組み合わせることがなされている。例えば、PtとRh、PdとRh、という二種の触媒金属を組み合わせたバイメタル触媒、或いはPt、Pd及びRhの組み合わせであるトリメタル触媒が知られている。上記特許文献1,2ではPtやPdは活性アルミナに担持されている。
また、近年、エンジンのエミッションに関しては、エンジン冷間時におけるHC(炭化水素)の排出低減が強く望まれている。すなわち、エンジンの冷間始動時には、触媒温度が200℃程度にまで上昇するには20秒前後かかる。その間は、アルミナ等に触媒金属を担持させてなる三元触媒は十分に活性化していないので、HC、CO及びNOxを十分に浄化することができない。
これに対して、特許文献3には、HC吸着材と三元触媒とを組み合わせたHC吸着型触媒が開示されている。それは、ハニカム担体上のHC吸着材層の上に三元触媒層を形成しておき、三元触媒が活性化していないエンジン冷間時にHC吸着材によってHCを吸着し、その後の触媒温度の上昇に伴ってこのHC吸着材から脱離してくるHCを活性化した三元触媒によって浄化するというものである。HC吸着材としてはゼオライトが採用されている。
特開2006−35043号公報 特開2008−62156号公報 特開2003−13830号公報
しかし、HC吸着材としてのゼオライトは、アルミナ等の耐熱性酸化物に比べて耐熱性及び耐水性に劣るという問題がある。耐水性に関しては、排気ガス中の水分、特に高温の水蒸気によって、ゼオライトの結晶構造が崩れ、HC吸着能が低下することを問題にする。特許文献3に記載されているように、HC吸着材層を三元触媒層によって覆うと、ゼオライトが高温の排気ガスに直接晒されることがなくなるものの、それだけでは、上記水分(高温水蒸気)による結晶構造の崩壊を抑えることには十分でない。
本発明は、ゼオライトをHC吸着材として用いる排気ガス浄化用触媒の上記耐水性の問題に対策し、低温での排気ガス浄化性能の向上を図る。
本発明は、上記は課題を解決するために、RhドープCeZr系複合酸化物をHC吸着型触媒に利用した。
すなわち、上記課題を解決する手段は、担体上に、ゼオライトを含有する層と、Pt及びPdのうちの少なくとも一方とRhとを含有する触媒層とを備え、且つ上記ゼオライトを含有する層が上記触媒層よりも下側になるように配置された排気ガス浄化用触媒であって、
上記触媒層では、上記Rhが、CeとZrとを含有するCeZr系複合酸化物粒子に固溶されてRhドープCeZr系複合酸化物粉末を構成しており、上記Pt及びPdのうちの少なくとも一方は、耐熱性粒子に担持されて貴金属担持耐熱性粉末を構成していることを特徴する。
上記排気ガス浄化用触媒の触媒層は、RhドープCeZr系複合酸化物粉末の有する優れた酸素吸蔵放出能により、貴金属担持耐熱性粉末がHC、CO及びNOxを浄化する三元触媒として効率良く働く。また、ゼオライト含有層は、触媒層が活性化していない低温時に排気ガス中のHCを吸着する。その後の温度上昇に伴って、ゼオライト含有層のゼオライトからHCが脱離し、該HCは上側の活性化した触媒層で酸化浄化される。
このとき、RhドープCeZr系複合酸化物粉末は、排気ガス中のHCと水蒸気とを反応させてCOとHとを生成する水蒸気改質反応の触媒として働き、或いはCOと水蒸気とを反応させてCOとHとを生成する水性ガスシフト反応の触媒として働く。これにより、排気ガス中の水分が触媒層からその下側のゼオライト含有層に入っていくことが少なくなり、該水分によるゼオライト結晶構造の崩壊ないしHC吸着能の低下が抑制される。従って、長期間にわたって、ゼオライト含有層がHC吸着層として良好に働き、エンジン冷間時のHC排出量低減が図れる。
ここに、Rhが固溶していないCeZr系複合酸化物粉末、或いはその表面にRhを担持したCeZr系複合酸化物粉末も、酸素吸蔵放出能を有し、また、上記水蒸気改質反応の触媒として働き得ると考えられるが、後述する実施例及び比較例の冷間HC浄化率データによれば、それらの働きは上記RhドープCeZr系複合酸化物粉末に劣ると推察される。
また、上述のRhドープCeZr系複合酸化物粉末による水蒸気改質反応は排気ガス中のHCを触媒層において分解するものであるから、それだけゼオライト含有層のHC吸着負荷が軽減される。そのことは、嵩高なゼオライトの使用量低減、ひいてはゼオライト含有層の厚さの低減につながり、排気ガス浄化用触媒の小型化ないしはエンジン背圧の上昇抑制に有利になる。また、水蒸気改質反応ないしは水性ガスシフト反応によって生成するHによるNOxの還元が図れる。
上記Pt及びPdのうちの少なくとも一方を担持する耐熱性粒子は、Laを含有する活性Al粒子、BaSO粒子、並びにCeZr系複合酸化物とAlとの複合化物粒子から選ばれる少なくとも一種であることが好ましい。これにより、良好な触媒性能と耐熱性が得られる。耐熱性粒子としては、La含有Al粒子が最も好ましく、これにCeZr系複合酸化物とAlとの複合化物粒子、及びBaSO粒子が順に続く。
La含有Al粒子の場合、その耐熱性が高く且つ多数の細孔を有し表面積が大であることから、PtやPdを高分散に担持することができ、該PtやPdのシンタリングが抑制される。CeZr系複合酸化物とAlとの複合化物粒子は、CeZr系複合酸化物一次粒子とAl一次粒子とが凝集してなるものであり、Al一次粒子が立体障害となるによってCeZr系複合酸化物一次粒子のシンタリングが抑制され、長期間の使用によっても高い比表面積が維持される。BaSO粒子の場合、活性Alほどの大きな比表面積は備えていないが、高温の排気ガスに晒されても、比表面積の低下が実質的になく、PtやPdのサポート材としては極めて安定であり、しかも、エンジンオイルから排気ガス中に混入するP、Zn、Sによる被毒(触媒の劣化)も少なくなる。
好ましい実施形態では、上記触媒層は、積層された複数の層を有し、上記RhドープCeZr系複合酸化物粉末と上記貴金属担持耐熱性粉末とは異なる層に含まれ、上記RhドープCeZr系複合酸化物粉末を含有する層は、上記貴金属担持耐熱性粉末を含有する層よりも上側に配置されていることを特徴とする。これにより、RhドープCeZr系複合酸化物粉末が排気ガスの熱によって高温になり易く、そのため、上記水蒸気改質反応ないしは水性ガスシフト反応を生じ易くなり、ゼオライトを排気ガス中の水蒸気から保護する上で有利になる。また、貴金属担持耐熱性粉末の貴金属(Pt又はPd)はRhに比べてシンタリングを生じ易いところ、該貴金属担持耐熱性粉末を含有する層はRhドープCeZr系複合酸化物粉末を含有する層の下側にあるから、Pt又はPdのシンタリングの抑制に有利になる。
以上のように、本発明によれば、担体上のゼオライト含有層の上側に、Pt及びPdのうちの少なくとも一方が耐熱性粒子に担持されてなる貴金属担持耐熱性粉末とRhドープCeZr系複合酸化物粉末とを含有する触媒層が設けられているから、RhドープCeZr系複合酸化物粉末による水蒸気改質反応ないしは水性ガスシフト反応により、排気ガス中の水蒸気が水素の生成に使用されてゼオライト結晶構造の崩壊ないしHC吸着能の低下が抑制され、よって、冷間時にHCが排出されてしまうことを、ゼオライト含有層により、長期間にわたって抑制することができる。
また、上記水蒸気改質反応ないしは水性ガスシフト反応により、排気ガス中のHC及びCOの浄化が図れるとともに、生成する水素によるNOxの還元が図れ、よって、ゼオライト含有層のHC吸着負荷が軽減され、嵩高なゼオライトの使用量低減、ひいてはゼオライト含有層の厚さの低減が図れ、排気ガス浄化用触媒の小型化ないしはエンジン背圧の上昇抑制に有利になる。
本発明の実施形態1に係る排気ガス浄化用触媒の触媒層構成を示す断面図である。 本発明の実施形態2に係る排気ガス浄化用触媒の触媒層構成を示す断面図である。
以下、本発明を実施するための形態を図面に基づいて説明する。尚、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
<実施形態1>
図1に示すエンジンの排気ガス浄化用触媒において、1はハニカム担体であり、該ハニカム担体1のセル壁面1aに、HC吸着材としてのゼオライト粉末を含有するゼオライト含有層2が形成され、その上にRhドープCeZr系複合酸化物粉末と貴金属担持耐熱性粉末とを混合状態で含有する触媒層3が形成されている。
RhドープCeZr系複合酸化物粉末は、CeとZrとを含有するCeZr系複合酸化物粒子にRhが固溶したものである。このCeZr系複合酸化物粒子は、さらにNd、Pr、La及びYから選ばれる少なくとも一種を含有するものとすることができ、又はAlが複合されたものとすることができる。Alが複合されたCeZr系複合酸化物粒子(二次粒子)は、CeZr系複合酸化物の一次粒子とAlの一次粒子とが凝集してなるものである。
貴金属担持耐熱性粉末は、耐熱性酸化物粒子にPt及びPdの少なくとも一方の貴金属が担持されたものである。その耐熱性粒子は、Laを含有する活性Al粒子(La含有Al)、BaSO粒子、並びにCeZr系複合酸化物とAlとの複合化物粒子(CeZrAl)から選ばれる少なくとも一種とすることができる。
ゼオライト粉末は、アルミノシリケートからなり、ケイバン比が10〜100であるものが好ましい。例えば、β型ゼオライト、モルデナイト型ゼオライト、超安定化Y(USY)型ゼオライト、ペンタシル型ゼオライト等が挙げられる。
[実施例及び比較例]
−RhドープCeZr系複合酸化物粉末−
RhドープCeZr系複合酸化物粉末として、CeZrNd複合酸化物粒子にRhが固溶したRh−CeZrNd粉末を準備した。すなわち、Ce、Zr、Nd及びRhの各硝酸塩を含む溶液にアンモニア水を攪拌しながら添加して中和させ、得られた共沈物を水洗した後、大気雰囲気において150℃の温度で一昼夜乾燥させ、粉砕し、さらに500℃の温度に2時間保持する焼成を行なうことにより、当該Rh−CeZrNd粉末を得た。ドープされたRhのうちの少なくとも一部は当該複合酸化物粒子の表面に露出している。このRhドープCeZr系複合酸化物のRhを除く組成比はCeO:ZrO:Nd=45:45:10(質量%)であり、Rhドープ量は0.1質量%である。
−貴金属担持耐熱性粉末−
貴金属担持耐熱性粉末として、各々Ptを担持したLa含有Al、BaSO、及びCeZrAlの各粉末を準備した。CeZrAlは次の方法によって得た。すなわち、硝酸Al水溶液にアンモニア水を攪拌しながら添加して、アルミナ粒子の前駆体である水酸化Alの沈殿を得た。この沈殿を生じた溶液に、NaOH水溶液を添加した後、Ce及びZrの各硝酸塩水溶液を添加して混合し、Ce及びZrの各水酸化物の共沈物と上記水酸化Alとの混合物を得た。この混合沈殿物を水洗し、大気雰囲気において150℃の温度で一昼夜乾燥させ、粉砕し、さらに500℃の温度に2時間保持する焼成を行なった。これにより、Ce及びZrを含有するCeZr複合酸化物の一次粒子とアルミナの一次粒子とが凝集してなる当該CeZrAl粉末を得た。その組成比はCeO:ZrO:Al=25:25:50(質量%)である。また、La含有Alは、Laを4質量%含有するものである。
−ゼオライト粉末−
ゼオライト粉末として、ケイバン比40の市販のβ型ゼオライトを準備した。
−Rh担持CeZr系複合酸化物粉末−
CeZrNd複合酸化物粒子にRhを蒸発乾固によって担持させることにより、Rh担持CeZr系複合酸化物粉末を得た。CeZrNd複合酸化物粒子の組成比はCeO:ZrO:Nd=45:45:10(質量%)であり、Rh担持量は、0.1質量%となるようにした。
−実施例1に係る触媒の調製−
β型ゼオライト粉末をハニカム担体にコーティングすることによりゼオライト含有層2を形成した後、RhドープCeZr系複合酸化物粉末と、Pt担持耐熱性粉末(Pt担持La含有Al、Pt担持BaSO、Pt担持CeZrAlのいずれか一)とを組み合わせて混合し、ゼオライト含有層2の上にコーティングすることにより、触媒層3を形成した。この方法により、実施例1に係る貴金属担持耐熱性粉末の種類が異なる3種類の触媒を調製した。
ハニカム担体1L当たりの担持量は、β型ゼオライト粉末が100g/L、RhドープCeZr系複合酸化物粉末が100g/L、Pt担持耐熱性粉末が50g/L、Ptが1.0g/Lである。なお、β型ゼオライト粉末や触媒粉末のコーティングは、それら粉末にバインダ及び水を加えてスラリー化して行なった(以下、同じ)。ハニカム担体としては、いずれもセル壁厚さ3.5mil(8.89×10−2mm)、1平方インチ(645.16mm)当たりのセル数600のコージェライト製であり、直径25.4mm、長さ50mmの円柱形状のもの(容量25ml)を用いた。この点は後述する他の実施例及び比較例も同じである。
−比較例1に係る触媒の調製−
RhドープCeZr系複合酸化物粉末に代えてRh担持CeZr系複合酸化物粉末を採用し、他は実施例1と同様にして比較例1に係る貴金属担持耐熱性粉末の種類が異なる3種類の触媒を調製した。ハニカム担体1L当たりの担持量は、β型ゼオライト粉末が100g/L、Rh担持CeZr系複合酸化物粉末が100g/L、Pt担持耐熱性粉末が50g/L、Ptが1.0g/Lである。
−冷間HC浄化率の測定−
実施例1及び比較例1の各触媒に対して、エンジンベンチにて、水蒸気、HC、COを含む排ガス条件にて24時間の水熱エージング(触媒温度800℃)を行なった。しかる後、トルエン含有ガス(トルエン 2500ppmC,残N)を50℃の温度で900秒間流してトルエンを吸着させた(HC吸着)。そのときの900秒間で流したトルエン量をA、触媒(HC吸着層)に吸着されたトルエン量をBとする。トルエン吸着量Bは、触媒を素通りしたトルエン量より求めた。次に、A/F=14.7の模擬排気ガス(CO:13.9%,O:0.6%,CO:0.6%,H:0.2%,NO:1000ppm,HO:10%,残:N(HC不含))を触媒に流しながら、そのガス温度を30℃/分の速度で600℃まで上昇させていき、触媒から流出するトルエン量Cを測定した(HC脱離、浄化)。そうして、[(B−C)×100/A]を各触媒の冷間HC浄化率として求めた。
結果は表1のとおりである。表1において、「RhドープOSC」は「RhドープCeZr系複合酸化物粉末」、「Rh担持OSC材」は「Rh担持CeZr系複合酸化物粉末」、「Al2O3」は「Al」、「BaSO4」は「BaSO」である。この点は後述する表2も同じである。
Figure 2011101842
Ptを担持する耐熱性粉末がLa含有Al、BaSO、及びCeZrAlのいずれである場合でも、RhドープCeZr系複合酸化物粉末を使用した実施例1は、Rh担持CeZr系複合酸化物粉末を使用した比較例1よりも、冷間HC浄化率が高い。これは、RhドープCeZr系複合酸化物粉末の方が、Rh担持CeZr系複合酸化物粉末よりも、水熱エージング時の水蒸気を水蒸気改質反応ないしは水性ガスシフト反応によって水素に効率良く転換したため、つまり、β型ゼオライトの結晶構造の崩壊ないしHC吸着能の低下を抑制する効果が大きいためと考えられる。
<実施形態2>
本実施形態のエンジンの排気ガス浄化用触媒に係る触媒層構造は図2に示されている。ハニカム担体1のセル壁面1aに形成されている触媒層3は、実施形態1とは違って、上層3a及び下層3bの二層構造になっている。当該触媒は、ゼオライト含有層2を合わせると三層構造になっている。触媒層3は、上層3aがRhドープCeZr系複合酸化物粉末を含有し、下層3bが貴金属担持耐熱性粉末を含有する。ゼオライト含有層2はHC吸着材としてのゼオライト粉末を含有する。
[実施例及び比較例]
上記RhドープCeZr系複合酸化物粉末、Rh担持CeZr系複合酸化物粉末、Pt担持耐熱性粉末、β型ゼオライト粉末に加えて、貴金属担持耐熱性粉末として、各々Pdを担持したLa含有Al、BaSO、及びCeZrAlの各粉末を準備した。
−実施例2に係る触媒の調製−
β型ゼオライト粉末をハニカム担体にコーティングすることによりゼオライト含有層2を形成した後、Pd担持耐熱性粉末(Pd担持La含有Al、Pd担持BaSO、Pd担持CeZrAlのいずれか一)をゼオライト含有層2の上にコーティングすることにより下触媒層3bを形成し、さらに、RhドープCeZr系複合酸化物粉末を下触媒層3bの上にコーティングすることにより上触媒層3aを形成した。この方法により、実施例2に係る貴金属担持耐熱性粉末の種類が異なる3種類の触媒を調製した。
ハニカム担体1L当たりの担持量は、β型ゼオライト粉末が100g/L、RhドープCeZr系複合酸化物粉末が100g/L、Pd担持耐熱性粉末が50g/L、Pdが1.0g/Lである。
−実施例3に係る触媒の調製−
下触媒層3bに関し、Pd担持耐熱性粉末に代えて、Pt担持耐熱性粉末(Pt担持La含有Al、Pt担持BaSO、Pt担持CeZrAlのいずれか一)を採用する他は実施例2と同様にして実施例3に係る貴金属担持耐熱性粉末の種類が異なる3種類の触媒を調製した。ハニカム担体1L当たりの担持量は、β型ゼオライト粉末が100g/L、RhドープCeZr系複合酸化物粉末が100g/L、Pt担持耐熱性粉末が50g/L、Ptが1.0g/Lである。
−比較例2に係る触媒の調製−
上触媒層3aに関し、RhドープCeZr系複合酸化物粉末に代えてRh担持CeZr系複合酸化物粉末を採用し、他は実施例2と同様にして比較例2に係る貴金属担持耐熱性粉末の種類が異なる3種類の触媒を調製した。ハニカム担体1L当たりの担持量は、β型ゼオライト粉末が100g/L、Rh担持CeZr系複合酸化物粉末が100g/L、Pd担持耐熱性粉末が50g/L、Pdが1.0g/Lである。
−比較例3に係る触媒の調製−
上触媒層3aに関し、RhドープCeZr系複合酸化物粉末に代えてRh担持CeZr系複合酸化物粉末を採用し、他は実施例3と同様にして比較例3に係る貴金属担持耐熱性粉末の種類が異なる3種類の触媒を調製した。ハニカム担体1L当たりの担持量は、β型ゼオライト粉末が100g/L、Rh担持CeZr系複合酸化物粉末が100g/L、Pt担持耐熱性粉末が50g/L、Ptが1.0g/Lである。
−冷間HC浄化率の測定−
上記実施例及び比較例の各触媒について、実施形態1と同じ条件で水熱エージングを行ない、同じ条件で冷間HC浄化率を測定した。結果を表2に示す。
Figure 2011101842
先に実施例3をみるに、これを表1の実施例1と比較すると、Ptを担持する耐熱性粉末が同じ種類であるときはいずれも、実施例3の冷間HC浄化率が実施例1のそれよりも高い。これは、実施例3の場合は、RhドープCeZr系複合酸化物粉末が上触媒層3aに集中して設けられていて、排気ガスの熱によって高温になり易く、そのため、上記水蒸気改質反応ないしは水性ガスシフト反応を生じ易くなり、それだけ、ゼオライト含有層2のβ型ゼオライトの劣化が抑制されたためと考えられる。また、下触媒層3bのPt担持耐熱性粉末のシンタリングが上触媒層3aによって抑制されたことも、実施例1と実施例3との上記冷間HC浄化率差に寄与していると考えられる。
次に実施例2と実施例3とを比較すると、実施例2の冷間HC浄化率が実施例3のそれよりも高い。これから、冷間HC浄化性を高めるには、耐熱性粉末に担持する貴金属としてPdを採用することが好ましいということができる。
比較例2,3をみると、いずれも触媒成分の種類が対応する実施例2,3よりも冷間HC浄化率が低い。これは、実施形態1の実施例1と比較例1との比較からも推察されたことであるが、RhドープCeZr系複合酸化物粉末の方が、Rh担持CeZr系複合酸化物粉末よりも、水熱エージング時の水蒸気を水蒸気改質反応ないしは水性ガスシフト反応によって水素に効率良く転換するためと考えられる。
なお、貴金属担持耐熱性粉末は、実施形態1,2では、貴金属としてPt及びPdのいずれかを担持したものであるが、Pt及びPdの両者を担持したものとすることもできる。
1 ハニカム担体
1a セル壁面
2 触媒層
2a 上層
2b 下層
2c 中層

Claims (3)

  1. 担体上に、ゼオライトを含有する層と、Pt及びPdのうちの少なくとも一方とRhとを含有する触媒層とを備え、且つ上記ゼオライトを含有する層が上記触媒層よりも下側になるように配置された排気ガス浄化用触媒であって、
    上記触媒層では、上記Rhが、CeとZrとを含有するCeZr系複合酸化物粒子に固溶されてRhドープCeZr系複合酸化物粉末を構成しており、上記Pt及びPdのうちの少なくとも一方は、耐熱性粒子に担持されて貴金属担持耐熱性粉末を構成していることを特徴する排気ガス浄化用触媒。
  2. 請求項1において、
    上記Pt及びPdのうちの少なくとも一方を担持する耐熱性粒子は、Laを含有する活性Al粒子、BaSO粒子、並びにCeZr系複合酸化物とAlとの複合化物粒子から選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする排気ガス浄化用触媒。
  3. 請求項1又は請求項2において、
    上記触媒層は、積層された複数の層を有し、上記RhドープCeZr系複合酸化物粉末と上記貴金属担持耐熱性粉末とは異なる層に含まれ、上記RhドープCeZr系複合酸化物粉末を含有する層は、上記貴金属担持耐熱性粉末を含有する層よりも上側に配置されていることを特徴とする排気ガス浄化用触媒。
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