JP2011100603A - リチウムイオン二次電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】 信頼性に優れた高出力のリチウムイオン二次電池を提供する。
【解決手段】 負極の電位が0.05Vになったときに、一般式Li1−aNiMn(前記一般式中、Mは、Ti、Cr、Fe、Co、Cu、Zn、Al、Ge、Sn、MgおよびZrよりなる群から選択される少なくとも1種の元素であり、0.4≦a≦0.6、x+y+z=1、x≧y>0、x≧z>0)で表されるリチウムニッケル複合酸化物を正極活物質として含有する正極と、耐熱性微粒子を主成分として含み、厚みが3μm以上の耐熱多孔質層と、ポリオレフィン製の樹脂膜とを有するセパレータとを備えており、出力密度が1000W/kg以上であることを特徴とするリチウムイオン二次電池により、前記課題を解決する。
【選択図】 なし

Description

本発明は、信頼性に優れた高出力のリチウムイオン二次電池に関するものである。
リチウムイオン二次電池は他の電池に比べてエネルギー密度が高く、また、メモリー効果も見られないことから、携帯電話やノートパソコンなどの携帯機器用電源として幅広く利用されている。また、近年では、地球温暖化防止策として、CO削減を推進する動きが世界規模で展開されているが、その一環として、例えば自動車業界において、電気自動車やハイブリッド電気自動車のモータ駆動用バッテリーとしてのリチウムイオン二次電池の開発が進められている。
車載用リチウムイオン二次電池においては、例えば、大容量でかつ高出力特性を確保し得るような正極材料(正極活物質)が求められる。一般には、Ni系正極材料が、容量が大きいことが知られているが、その一方で、充電時の熱的安定性が低いため、これを用いた電池においては、信頼性の点で懸念がある。
ところで、現行のリチウムイオン二次電池では、正極と負極の間に介在させるセパレータとして、例えば厚みが15〜30μm程度のポリオレフィン系の多孔性フィルムが使用されている。また、セパレータの素材としては、電池の熱暴走温度以下でセパレータの構成樹脂を溶融させて空孔を閉塞させ、これにより電池の内部抵抗を上昇させて短絡の際などに電池の安全性を向上させる所謂シャットダウン効果を確保するため、融点の低いポリエチレンが適用されることがある。
こうしたセパレータとしては、例えば、多孔化と強度向上のために一軸延伸または二軸延伸したフィルムが用いられている。このようなセパレータは、単独で存在する膜として供給されるため、作業性などの点で一定の強度が要求され、これを前記延伸によって確保している。しかし、このような延伸フィルムでは結晶化度が増大しており、シャットダウン温度も、電池の熱暴走温度に近い温度にまで高まっているため、電池の安全性確保のためのマージンが十分とは言い難い。
また、前記延伸によってフィルムにはひずみが生じており、これが高温に曝されると、残留応力によって収縮が起こるという問題がある。収縮温度は、シャットダウン温度と非常に近いところに存在する。このため、ポリオレフィン系の多孔性フィルムセパレータを使用するときには、充電異常時などに電池の温度がシャットダウン温度に達すると、電流を直ちに減少させて電池の温度上昇を防止しなければならない。空孔が十分に閉塞せず電流を直ちに減少できなかった場合には、電池の温度は容易にセパレータの収縮温度にまで上昇するため、内部短絡による発火の危険性があるからである。
このようなセパレータの熱収縮による短絡を防止し、電池の信頼性を高める技術として、例えば、ベースとなる樹脂製の多孔質膜(微多孔膜)の表面に耐熱性の高い層を形成した多層構造のセパレータが提案されている(例えば、特許文献1〜5)。
また、リチウムイオン二次電池では、例えば製造工程において異物(導電性異物)が混入することがあり、このような場合に、圧力によってセパレータに小さな孔が形成されて内部短絡が起こり、電池の発熱が引き起こされる虞がある。そこで、こうした問題を解決し、電池の信頼性を高める技術として、正極の表面にカルボキシメチルセルロースの薄膜を形成した電池(特許文献6)や、集電体上に絶縁物を有し、かつこの絶縁物の上に活物質を設けた領域と設けない領域とを形成した電極を用いた電池(特許文献7)が提案されている。
特許文献1〜7の技術によれば、各種の異常事態に遭遇しても、熱暴走などの問題が生じ難い高い信頼性を有する電池を提供することができる。
特開2006−351386号公報 特開2007−273123号公報 特開2007−273443号公報 特開2007−280911号公報 国際公開第2009/44741号 特開2000−357505号公報 特開2008−282799号公報
ところで、前記のような大容量で高出力型のリチウムイオン二次電池の場合には、従来のリチウムイオン二次電池にも増して信頼性の向上が要求される。特に、正極材料に前記のNi系酸化物を使用することは、電池の高容量化、高出力化を図るには有効であるが、前記の通り、Ni系酸化物はその熱的安定性が低いため、こうした高容量正極材料を使用しつつ電池の信頼性を高く維持することは困難である。
本発明は前記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、信頼性に優れた高出力のリチウムイオン二次電池を提供することにある。
前記目的を達成し得た本発明のリチウムイオン二次電池は、正極活物質を含有する正極合剤層を集電体の片面または両面に有する正極と、負極活物質として炭素材料を含有する負極合剤層を集電体の片面または両面に有する負極と、セパレータとを備えた電極体、および非水電解液を有するリチウムイオン二次電池であって、前記正極は、前記負極の電位が0.05Vになったときに、下記一般式(1)で表されるリチウムニッケル複合酸化物を正極活物質として含有しており、前記セパレータは、耐熱性微粒子を主成分として含み、厚みが3μm以上の耐熱多孔質層と、ポリオレフィン製の樹脂膜とを有しており、出力密度が1000W/kg以上であることを特徴とするものである。
Li1−aNiMn (1)
[前記一般式(1)中、Mは、Ti、Cr、Fe、Co、Cu、Zn、Al、Ge、Sn、MgおよびZrよりなる群から選択される少なくとも1種の元素であり、0.4≦a≦0.6、x+y+z=1、x≧y>0、x≧z>0である。]
本発明によれば、信頼性に優れた高出力のリチウムイオン二次電池を提供することができる。
実施例の導電性異物の混入による内部短絡試験で使用した導電性異物を模式的に示す斜視図である。
本発明のリチウムイオン二次電池は、負極の電位が0.05Vとなったときに前記一般式(1)で表される組成のリチウムニッケル複合酸化物を正極活物質とする正極、および耐熱性微粒子を主成分として含み、厚みが3μm以上の耐熱多孔質層と、ポリオレフィン製の樹脂膜とを有するセパレータを使用する。
前記リチウムニッケル複合酸化物は、通常のNi系酸化物と同様に容量が大きく、電池の高容量化および高出力化に寄与する。また、前記リチウムニッケル複合酸化物は、通常のNi系酸化物よりも熱的安定性が高められている。よって、本発明の電池は、高出力化を図りつつ、正極活物質の熱的安定性が不十分な場合に生じ得る内部短絡時の熱暴走などの発生を抑制し、高い信頼性を確保することができる。
また、例えば、出力密度が1000W/kg以上の高出力電池においては、金属片などの混入異物や、電池が高温に曝されることによるセパレータの熱収縮や破膜などによる内部短絡が発生した際に、出力密度の低い電池よりも、短絡箇所に瞬時に大電流が集中して、熱暴走に至る危険性が高い。
本発明の電池は、電池の出力密度を1000W/kg以上としても、短絡時に短絡箇所に大電流が流れた場合に、セパレータの有する耐熱性微粒子を含有する耐熱多孔質層が溶融または破壊することがないために短絡現象を極めて限局的とすることができ、また、異常発熱時においても、耐熱多孔質層の存在によってセパレータの熱収縮率が大幅に低減されているために正負極間に生じる短絡を抑制できる。
このように、本発明では、正極活物質として使用する前記リチウムニッケル複合酸化物による前記の作用と、セパレータによる前記の作用とによって、1000W/kg以上といった出力密度を備えつつ、高い信頼性を有する電池の提供を可能としている。
本発明の電池に係るセパレータにおいて、ポリオレフィン製の樹脂膜(多孔質の樹脂膜)は、正極と負極の短絡を防止しつつ、イオンを透過するセパレータ本来の機能を有する層であり、耐熱多孔質層はセパレータに耐熱性を付与する役割を担う層である。
耐熱多孔質層において、耐熱性微粒子は、その主体となり、基材となるポリオレフィン製の樹脂膜の熱収縮および破膜を防止する役割を担っている。また、電池内が異常に発熱し、ポリオレフィン製の樹脂膜が溶融した際にも、耐熱性微粒子を主成分として含む耐熱多孔質層によって、正極と負極とが隔てられ、電池の信頼性が確保される。
耐熱性微粒子における「耐熱性」とは、少なくとも150℃において変形などの形状変化が目視で確認されないことを意味している。耐熱性微粒子の有する耐熱性(耐熱温度)は、300℃以上であることがより好ましい。このような耐熱性微粒子を含有する耐熱多孔質層を、ポリオレフィン製の樹脂膜の表面に形成してセパレータを構成することで、例えば100〜150℃といった高温下においても、セパレータはその形態を維持することができる。
耐熱性微粒子としては、電気絶縁性を有しており、電気化学的に安定で、更に後述する非水電解液や、耐熱多孔質層形成用組成物(溶媒を含む組成物)に用いる溶媒に安定であり、高温状態で非水電解液に溶解しないものであれば、特に制限はない。
このような耐熱性微粒子の具体例としては、例えば、酸化鉄、SiO(シリカ)、Al(アルミナ)、TiO、BaTiO、ZrOなどの酸化物微粒子;窒化アルミニウム、窒化ケイ素などの窒化物微粒子;フッ化カルシウム、フッ化バリウム、硫酸バリウムなどの難溶性のイオン結晶微粒子;シリコン、ダイヤモンドなどの共有結合性結晶微粒子;タルク、モンモリロナイトなどの粘土微粒子;ベーマイト、ゼオライト、アパタイト、カオリン、ムライト、スピネル、オリビン、セリサイト、ベントナイトなどの鉱物資源由来物質またはそれらの人造物;などの無機微粒子が挙げられる。また、金属微粒子;SnO、スズ−インジウム酸化物(ITO)などの酸化物微粒子;カーボンブラック、グラファイトなどの炭素質微粒子;などの導電性微粒子の表面を、電気絶縁性を有する材料(例えば、前記の電気絶縁性の耐熱性微粒子を構成する材料など)で表面処理することで、電気絶縁性を持たせた微粒子であってもよい。また、更には、架橋ポリメタクリル酸メチル(架橋PMMA)などの高分子微粒子を用いることもできる。耐熱性微粒子には、これらを1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。耐熱性微粒子としては、シリカ、アルミナ、ベーマイトがより好ましく、ベーマイトが特に好ましい。
耐熱性微粒子は、大きすぎると、耐熱多孔質層を薄く形成することが難しくなり、また、リチウムイオンの運動の障害となって電池の出力密度の向上効果が小さくなる虞があることから、その平均粒子径が、2μm以下であることが好ましく、1μm以下であることがより好ましい。一方、耐熱性微粒子が小さすぎると、その表面積が大きくなるため、耐熱多孔質層中での耐熱性微粒子の分散性が低下したり、耐熱性微粒子の付着水が増加して、電池内の水分量の制御が困難となる。電池内の水分量が多くなると、電池特性が低下する虞がある。よって、こうした問題の発生を抑えて、良好な特性の電池を構成し得るようにする観点から、耐熱性微粒子の平均粒子径は、0.05μm以上であることが好ましく、0.1μm以上であることがより好ましい。
なお、本明細書でいう耐熱性微粒子の平均粒子径は、レーザー散乱粒度分布計(例えば、HORIBA社製「LA−920」)を用い、微粒子を膨潤させたり溶解させたりしない媒体(例えば水)に分散させて測定した体積基準の積算分率における50%での粒径(D50)である。
耐熱多孔質層は耐熱性微粒子を主成分として含むが、ここでいう「主成分として含む」とは、耐熱性微粒子を、耐熱多孔質層の構成成分の全体積中、70体積%以上含むことを意味している。耐熱多孔質層における耐熱性微粒子の量は、耐熱多孔質層の構成成分の全体積中、80体積%以上であることが好ましく、90体積%以上であることがより好ましい。耐熱多孔質層中の耐熱性微粒子を前記のように高含有量とすることで、セパレータ全体の熱収縮を良好に抑制することができる。また、耐熱多孔質層には、耐熱性微粒子同士を結着したり耐熱多孔質層とポリオレフィン製の樹脂膜とを結着したりするためにバインダを含有させることが好ましく、このような観点から、耐熱多孔質層における耐熱性微粒子量の好適上限値は、例えば、耐熱多孔質層の構成成分の全体積中、99体積%である。なお、耐熱多孔質層における耐熱性微粒子の量を70体積%未満とすると、例えば、耐熱多孔質層中のバインダ量を多くする必要が生じるが、その場合には耐熱多孔質層の空孔がバインダによって埋められてしまい、例えばセパレータとしての機能を喪失する虞があり、また、開孔剤などを用いて多孔質化した場合には、耐熱性微粒子同士の間隔が大きくなりすぎて、熱収縮を抑制する効果が低下する虞がある。
耐熱多孔質層には、耐熱性微粒子同士を結着したり、耐熱多孔質層とポリオレフィン製の樹脂膜とを接着したりする目的で、バインダを含有させることが好ましい。バインダとしては、耐熱多孔質層の構成成分同士を良好に接着でき、電気化学的に安定で、更に非水電解液に対して安定であれば特に制限はない。具体的には、例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA、酢酸ビニル由来の構造単位が20〜35モル%のもの)、アクリレート共重合体、フッ素系ゴム、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリビニルブチラール(PVB)、ポリビニルピロリドン(PVP)、ポリウレタン、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)などの樹脂が挙げられ、また、これらの樹脂の一部に、非水電解液への溶解を防止するために架橋構造を導入したものも用いることができる。これらのバインダは1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、架橋構造を有するアクリレート共重合体が特に好ましい。
また、前記のバインダ以外にも、公知の樹脂にアミン化合物やポリアクリル酸樹脂などを混合して柔軟性を高めたり、ガラス転移温度(Tg)を下げたり、公知の可塑剤(フタル酸エステル類など)の柔軟性付与添加剤を配合したりするなどして、破断伸びを向上させたものを用いることができる。更に、カルボキシル基を導入することで、バインダの接着性を高めることもできる。なお、樹脂のTgを下げる方法としては、架橋密度の低い架橋構造の導入、長鎖の側鎖の導入などの公知の各種方法が採用できる。
耐熱多孔質層におけるバインダの量は、バインダの使用による耐熱多孔質層とポリオレフィン製の樹脂膜との接着性向上効果や、耐熱性微粒子同士の接着性向上効果をより良好に確保する観点から、耐熱性微粒子100質量部に対して、1質量部以上であることが好ましく、2質量部以上であることがより好ましい。ただし、耐熱多孔質層において、バインダの量が多すぎると、耐熱多孔質層の空孔が塞がれて、負荷特性に代表される電池特性が低下する虞がある。よって、耐熱多孔質層におけるバインダの量は、耐熱性微粒子100質量部に対して、20質量部以下であることが好ましく、10質量部以下であることがより好ましい。
耐熱多孔質層の厚み(セパレータが耐熱多孔質層を複数有する場合には、その合計厚み。耐熱多孔質層の厚みについて、以下同じ。)は、セパレータの熱収縮を制御し、かつ導電性の異物が混入した場合における内部短絡による発火などを防止して、電池の信頼性を高める観点から、3μm以上であり、4.5μmであることが好ましい。ただし、耐熱多孔質層が厚すぎると、セパレータの全厚みが大きくなってしまい、電池の負荷特性の低下が引き起こされたり、電池容量の向上が困難となったりする虞がある。よって、耐熱多孔質層の厚みは、6μm以下であることが好ましく、5.5μm以下であることがより好ましい。
本発明の電池で使用するセパレータに係る樹脂膜を構成するポリオレフィンとしては、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、超高分子量ポリエチレンなどのポリエチレン(PE);ポリプロピレン(PP);などが挙げられ、これらのうちの1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらのポリオレフィンは、JIS K 7121の規定に準じて、示差走査熱量計(DSC)を用いて測定される融解温度が80〜180℃の熱可塑性樹脂であり、セパレータが、このようなポリオレフィンで構成された樹脂膜を有していることで、80〜180℃でポリオレフィンが軟化してセパレータの空孔が閉塞される、いわゆるシャットダウン特性を確保することができる。
ポリオレフィン製の樹脂膜としては、例えば、従来から知られている溶剤抽出法や、乾式または湿式延伸法などにより形成された孔を多数有するイオン透過性の多孔質膜(電池のセパレータとして汎用されている微多孔膜)を用いることができる。
なお、ポリオレフィン製の樹脂膜においては、主成分となるポリオレフィンが、樹脂膜を構成する成分の全体積のうち、50体積%以上であることが好ましい。また、樹脂膜におけるポリオレフィンの含有量は、シャットダウン特性をより良好に確保する観点から、例えば、下記のようであることがより好ましい。セパレータの全構成成分中におけるポリオレフィンの体積は、10体積%以上であることが好ましく、20体積%以上であることがより好ましい。更に、ポリオレフィンの体積が、樹脂膜の全構成成分中、70体積%以上であることがより好ましく、80体積%以上であることが更に好ましい(ポリオレフィンが100体積%であってもよい。)。更に、耐熱多孔質層の空孔率が40〜70%であり、かつポリオレフィンの体積が、耐熱多孔質層の空孔体積の50%以上であることが好ましい。
ポリオレフィン製の樹脂膜の厚み(セパレータがポリオレフィン製の樹脂膜を複数有する場合には、その合計厚み。ポリオレフィン製の樹脂膜の厚みについて、以下同じ。)は、電池のシャットダウン特性を良好に確保する観点から、9μm以上であることが好ましく、12μm以上であることがより好ましい。また、セパレータの全厚みを小さくして、電池の容量や出力密度をより向上させる観点から、樹脂多孔質膜の厚みは、40μm以下であることが好ましく、30μm以下であることがより好ましい。
セパレータの全厚みは、十分な強度を確保する観点から、14μm以上であることが好ましく、17μm以上であることがより好ましい。ただし、セパレータが厚すぎると、電池の高出力化の効果が小さくなる虞があることから、セパレータの全厚みは、45μm以下であることが好ましく、35μm以下であることがより好ましい。
セパレータの空孔率としては、非水電解液の保液量を確保してイオン透過性を良好にするために、乾燥した状態で、30%以上であることが好ましく、40%以上であることがより好ましい。一方、セパレータ強度の確保と内部短絡の防止の観点から、セパレータの空孔率は、乾燥した状態で、70%以下であることが好ましく、60%以下であることがより好ましい。なお、セパレータの空孔率:P(%)は、セパレータの厚み、面積あたりの質量、構成成分の密度から、下記(2)式を用いて各成分iについての総和を求めることにより計算できる。
P = 100−(Σa/ρ)×(m/t) (2)
ここで、前記式中、a:質量%で表した成分iの比率、ρ:成分iの密度(g/cm)、m:セパレータの単位面積あたりの質量(g/cm)、t:セパレータの厚み(cm)である。
また、前記(2)式において、mをポリオレフィン製の樹脂膜の単位面積あたりの質量(g/cm)とし、tをポリオレフィン製の樹脂膜の厚み(cm)とすることで、前記(2)式を用いてポリオレフィン製の樹脂膜の空孔率:P(%)を求めることもできる。この方法により求められるポリオレフィン製の樹脂膜の空孔率は、30〜70%であることが好ましい。
更に、前記(2)式において、mを耐熱多孔質層の単位面積あたりの質量(g/cm)とし、tを耐熱多孔質層の厚み(cm)とすることで、前記(2)式を用いて耐熱多孔質層の空孔率:P(%)を求めることもできる。この方法により求められる耐熱多孔質層の空孔率は、30〜75%であることが好ましい。
本発明に係るセパレータの熱収縮率は、150℃の温度雰囲気下に静置したときの熱収縮率が、25%以下であることが好ましく、5%以下であることがより好ましく、0%であることが特に好ましい。セパレータの熱収縮率が大きすぎると、導電性異物が混入することによる内部短絡の発生時における問題の発生を抑制する効果が小さくなる虞がある。セパレータの前記熱収縮率は、セパレータを、これまで説明してきた構成とすることで確保することができる。
なお、本明細書でいう「150℃の温度雰囲気下に静置したときのセパレータの熱収縮率」は、具体的には、後述する実施例で用いた方法により測定する。
本発明に係るセパレータは、例えば、耐熱多孔質層を構成する耐熱性微粒子およびバインダなどを、水や有機溶媒といった媒体に分散させてスラリー状やペースト状の耐熱多孔質層形成用組成物(バインダは、媒体に溶解していてもよい)を調製し、これをポリオレフィン製の樹脂膜表面に塗布し、乾燥する方法により製造することができる。
なお、ポリオレフィン製の樹脂膜表面への耐熱多孔質層形成用組成物の塗布は、例えば、樹脂膜の表面に耐熱多孔質層形成用組成物を公知の塗工装置により塗布する方法や、樹脂膜を耐熱多孔質層形成用組成物中に含浸させる方法などによって実施することができる。
ポリオレフィン製の樹脂膜の表面に耐熱多孔質層形成用組成物を塗布する際に使用できる塗工装置としては、例えば、グラビアコーター、ナイフコーター、リバースロールコーター、ダイコーターなどが挙げられる。
耐熱多孔質層形成用組成物に用いられる媒体は、耐熱性微粒子などを均一に分散でき、また、バインダを均一に溶解または分散できるものであればよいが、例えば、トルエンなどの芳香族炭化水素、テトラヒドロフランなどのフラン類、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン類など、一般的な有機溶媒が好適に用いられる。なお、これらの媒体に、界面張力を制御する目的で、アルコール(エチレングリコール、プロピレングリコールなど)、または、モノメチルアセテートなどの各種プロピレンオキサイド系グリコールエーテルなどを適宜添加してもよい。また、バインダが水溶性である場合、エマルジョンとして使用する場合などでは、前記の通り水を媒体としてもよく、この際にもアルコール類(メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、エチレングリコールなど)を適宜加えて界面張力を制御することもできる。
耐熱多孔質層形成用組成物は、その固形分含量を、例えば10〜80質量%とすることが好ましい。
なお、ポリオレフィン製の樹脂膜には、耐熱多孔質層との接着性を高めるために、表面改質を行うことができる。ポリオレフィン製の樹脂膜は、表面の接着性が一般に高くないため、表面改質が有効であることが多い。
ポリオレフィン製の樹脂膜の表面改質方法としては、例えば、コロナ放電処理、プラズマ放電処理、紫外線照射処理などが挙げられる。なお、環境問題への対応の観点から、例えば耐熱多孔質層形成用組成物の媒体には水を用いることがより望ましく、このことからも、表面改質によって、樹脂膜表面の親水性を高めておくことは非常に好ましい。
本発明のリチウムイオン二次電池は、出力密度が、1000W/kg以上であり、1300W/kg以上であることが好ましい。本発明の電池が主要な用途として想定している自動車用途や電動工具の電源用途においては、高い出力密度が要求され、出力密度が1000W/kg未満の場合には出力不足となり、こうした用途に適用し難くなる。
なお、本発明の電池における出力密度は、以下の方法により測定される値である。まず、電池を定格容量まで充電後(すなわち、満充電状態とした後)、所定の電流で11秒間放電する。放電電流は、1A、3A、5Aおよび10Aとする。そして、それぞれの放電時に、放電開始から10秒後の電池電圧を測定する。前記の各放電電流値を横軸に、電池電圧値を縦軸にプロットし、前記4点を結ぶ近似曲線から、所定の下限電圧の時の電流値を算出する。そして、この下限電圧のときの電流値と電圧(下限電圧)の積とから出力を求め、電池質量で規格化した値を出力密度とする。
本発明のリチウムイオン二次電池では、正極活物質を含有する正極合剤層を集電体の片面または両面に有する正極を用いるが、前記正極活物質として、電池に係る負極の電位が0.05Vになったときに、前記一般式(1)で表される組成のリチウムニッケル複合酸化物を使用する。このような正極活物質の使用によって、電池の出力密度を前記のように高い値とすることができる。また、このような正極活物質の使用によって、昇温脱離ガス分析による酸素の検出イオン強度(詳しくは後述する。)が後述する値であり、更に、DSCにより求められる発熱の総量(詳しくは後述する。)を後述する値である正極を構成することができる。なお、a値、x値、y値およびz値が、前記一般式(1)における規定値を満たさない場合には、かかるリチウムニッケル複合酸化物を使用した電池において、信頼性の低下や容量低下を招く虞がある。
特定の金属元素について定量測定するには、一般に、誘導結合プラズマ(ICP)分析が有効とされている。本発明に係る前記リチウムニッケル複合酸化物においても、前記一般式(1)の組成を満たすことは、ICP分析によって各金属元素量を測定することで確認する。
正極は、例えば、正極活物質、導電助剤および結着剤などを含有する正極合剤を、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)などの溶剤に混練するなどして分散(結着剤は溶剤に溶解していてもよい)させて調製した正極合剤含有組成物(スラリーなど)を、アルミニウム箔などからなる集電体の片面または両面に塗布し、乾燥した後に必要に応じて圧縮成形を行い、更に必要に応じて所望の大きさに裁断する工程を経て製造することができる。なお、前記正極合剤に含有させるリチウムニッケル複合酸化物には、LiNiMn(前記一般式中、Mは、Ti、Cr、Fe、Co、Cu、Zn、Al、Ge、Sn、MgおよびZrよりなる群から選択される少なくとも1種の元素であり、0.4≦a≦0.6、x+y+z=1、x≧y>0、x≧z>0)で表される組成のものを使用する。このような組成のリチウムニッケル複合酸化物を使用し、好ましくは、後述するように、正極に係る正極合剤層の質量を、正極集電体の片面あたり12.6〜15.8mg/cmとし、負極に係る負極合剤層の質量を、負極集電体の片面あたり4〜6mg/cmとすることで、電池に係る負極の電位が0.05Vになったときに、リチウムニッケル複合酸化物が前記一般式(1)で表される組成となる。
また、正極活物質には、電池に係る負極の電位が0.05Vになったときに、前記一般式(1)で表されるリチウムニッケル複合酸化物とともに、リチウムイオンを吸蔵・放出可能な他の活物質を併用することもできる。このような他の活物質としては、Li1+xMO(−0.1<x<0.1、M:Co、Ni、Mn、Al、Mg、Zr、Ti、Snなど)の一般式で代表される層状構造のリチウム含有遷移金属酸化物、LiMnやその元素の一部を他元素で置換したスピネル構造のリチウムマンガン酸化物、LiMPO(M:Co、Ni、Mn、Feなど)で表されるオリビン型化合物などが挙げられる。なお、前記層状構造のリチウム含有遷移金属酸化物の具体例としては、LiCoOやLiNi1−xCox−yAl(0.1≦x≦0.3、0.01≦y≦0.2)などのほか、少なくともCo、NiおよびMnを含む酸化物(LiMn1/3Ni1/3Co1/3、LiMn5/12Ni5/12Co1/6、LiNi3/5Mn1/5Co1/5など)などを例示することができる。
なお、正極活物質に、電池に係る負極の電位が0.05Vになったときに、前記一般式(1)で表されるリチウムニッケル複合酸化物と、他の活物質とを併用する場合には、前記リチウムニッケル複合酸化物の使用による効果を良好に確保する観点から、正極活物質全量中の前記リチウムニッケル複合酸化物の量を、50質量%以上とすることが好ましく、80質量%以上とすることがより好ましい。
正極の導電助剤としては、例えば、黒鉛、カーボンブラック、炭素繊維などの炭素材料などが挙げられる。また、正極の結着剤としては、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)などのフッ素樹脂などが挙げられる。
正極の正極合剤層における組成は、例えば、正極活物質が82〜90質量%であることが好ましく、導電助剤が10.3〜11.4質量%であることが好ましく、結着剤が2.9〜3.2質量%であることが好ましい。また、正極合剤層の厚みは、集電体の片面あたり、18〜40μmであることが好ましい。更に、正極集電体の厚みは、15〜20μmであることが好ましい。
本発明に係る正極は、昇温脱離ガス分析による酸素の検出イオン強度が、10A/mg以下であることが好ましい。酸素の検出イオン強度が高すぎる正極を用いると、導電性異物が混入することによる内部短絡の発生時における問題の発生を抑制する効果が小さくなる虞がある。
なお、本明細書でいう正極の昇温脱離ガス分析による酸素の検出イオン強度は、正極を10mm×10mmに切り出した試験片を、真空中で、昇温速度20℃/minで400℃まで加熱したときに、Oのイオン電流値を計測することで求められる値である。
また、本発明に係る正極は、DSCにより求められる発熱の総量が、1.2kJ/g以下であることが好ましい。前記発熱の総量が大きすぎる正極を用いると、導電性異物が混入することによる内部短絡の発生時における問題の発生を抑制する効果が小さくなる虞がある。
なお、本明細書でいう正極における発熱の総量は、以下の方法により求められる値である。正極をφ3.5mmのポンチで打ち抜き、DSC測定用のステンレス鋼(SUS)製密閉容器に、1.0μLの非水電解液(電池に使用する非水電解液)とともに入れ、密閉して測定サンプルを作製する。基準サンプルには、前記DSC測定用のSUS製密閉容器にArガスを封入したものを使用する。これらを、DSCを用いて昇温速度5℃/minで400℃まで加熱し、基準サンプルとの温度差から測定サンプルの吸熱・発熱ピークを検出する。そして、JIS K 7122の規定に準じてピーク面積を算出し、このピーク面積から正極の発熱の総量を求める。
本発明のリチウムイオン二次電池では、負極活物質として天然黒鉛、メソフェーズカーボン、非晶質カーボンなどの炭素材料を含有する負極合剤層を集電体の片面または両面に有する負極を使用する。
負極は、例えば、負極活物質および結着剤、更には必要に応じて導電助剤などを含有する負極合剤を、NMPなどの溶剤に混練するなどして分散(結着剤は溶剤に溶解していてもよい)させて調製した負極合剤含有組成物(スラリーなど)を、銅箔などからなる集電体の片面または両面に塗布し、乾燥した後に必要に応じて圧縮成形を行い、更に応じて所望の大きさに裁断する工程を経て製造することができる。
また、負極の結着剤および導電助剤としては、正極に使用し得るものとして先に例示した各種結着剤および各種導電助剤と同じものを使用することができる。
負極の負極合剤層における組成は、例えば、炭素材料が86〜95質量%であることが好ましく、結着剤が5〜6質量%であることが好ましい。また、導電助剤を使用する場合、負極合剤層における導電助剤の量は、4〜5質量%であることが好ましい。更に、負極合剤層の厚みは、集電体の片面あたり、20〜45μmであることが好ましい。また、負極集電体の厚みは、7〜10μmであることが好ましい。
本発明のリチウムイオン二次電池は、例えば、前記の正極と前記の負極とを、前記のセパレータを介して重ね合わせた積層電極体や、更にこれを渦巻状に巻回した巻回電極体を、電池容器内に挿入し、乾燥空気中または不活性ガス雰囲気中の作業容器内において、電池容器内に非水電解液を注入した後電気容器を封止する工程を経て製造される。電池容器には、SUS製、アルミニウム製などの電池缶や、アルミニウムラミネートフィルムからなるラミネートフィルム外装体などを使用することができる。
なお、電池を構成するにあたっては、負極活物質が吸蔵可能なLiの量を基準に、実際に吸蔵させる量が100%以下であることが好ましい。この値を上回ると、Liが完全に負極に吸蔵されずに残存し、Liデンドライトの発生などの問題を引き起こす虞がある。前記一般式(1)における0.4≦a≦0.6を満たすには、正極に係る正極合剤層の質量を、正極集電体の片面あたり12.6〜15.8mg/cmとし、負極に係る負極合剤層の質量を、負極集電体の片面あたり4〜6mg/cmとすることで、吸蔵させるLiの全てが負極に吸蔵可能となる。ちなみに、後記の実施例では、負極合剤層の質量を一定(負極集電体の片面あたり5.0mg/cm)とし、正極合剤層の質量を変えることで、リチウムニッケル複合酸化物におけるLi量を変化させた。
非水電解液には、例えば、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、プロピオン酸メチル、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、γ−ブチロラクトン、エチレングリコールサルファイト、1,2−ジメトキシエタン、1,3−ジオキソラン、テトラヒドロフラン、2−メチル−テトラヒドロフラン、ジエチルエーテルなどの1種のみからなる有機溶媒、または2種以上の混合溶媒に、例えば、LiClO、LiPF、LiBF、LiAsF、LiSbF、LiCFSO、LiCFCO、LiC2F(SO、LiN(CFSO、LiC(CFSO、LiC2n+1SO(n≧2)、LiN(RfOSO〔ここで、Rfはフルオロアルキル基〕などのリチウム塩から選ばれる少なくとも1種を溶解させることによって調製したものが使用される。このリチウム塩の電解液中の濃度としては、0.5〜1.5mol/lとすることが好ましく、0.9〜1.25mol/lとすることがより好ましい。
本発明のリチウムイオン二次電池は、自動車用途や電動工具の電源用途など、特に高出力であることが要求される用途に好適である他、各種電子機器の電源用途など、従来から知られているリチウムイオン二次電池が用いられている各種用途と同じ用途にも適用することができる。
以下、実施例に基づいて本発明を詳細に述べる。ただし、下記実施例は本発明を制限するものではない。
実施例1
<セパレータの作製>
水1000g中に、耐熱性微粒子である多面体形状のベーマイト合成品(アスペクト比1.4、D50=0.63μm)1000gと、バインダであるアクリレート共重合体(モノマー成分としてブチルアクリレートを主成分とする市販のアクリレート共重合体;耐熱性微粒子100質量部に対して3質量部)とを、スリーワンモーターを用いて1時間攪拌させて分散させ、均一なスラリー(耐熱多孔質層形成用組成物)を調製した。
ポリオレフィン製の樹脂膜として、厚みが16μm、空孔率が40%で、片面にコロナ放電処理を施したPE製微多孔膜を用意した。PE製微多孔膜のコロナ放電処理を施した側の表面に、前記のスラリーを、ダイコーターを用いて、乾燥後の厚みが3.0μmになるように均一に塗布し、乾燥してセパレータを作製した。前記のセパレータに係る耐熱多孔質層では、ベーマイトの比重を3g/cm、バインダの比重を1g/cmとして算出した耐熱性微粒子の体積比率が、92体積%であった。
<正極の作製>
正極活物質であるLiNi0.6Mn0.2Co0.2:86.17質量%と、導電助剤である黒鉛:9.03質量%およびアセチレンブラック:1.8質量%とを混合し、ここに、正極活物質、導電助剤および結着剤からなる正極合剤中において3質量%となる量のPVDF(結着剤)を含むNMP溶液を加え、よく混練して正極合剤含有スラリーを調製した。正極集電体となる厚みが20μmのアルミニウム箔の両面に、乾燥後の正極合剤層の質量が、正極集電体の片面あたり12.6mg/cmとなる量で前記のスラリーを均一に塗布し、その後80℃で乾燥し、更にロールプレス機で圧縮成形して正極を得た。なお、正極合剤含有スラリーをアルミニウム箔に塗布する際には、アルミニウム箔の一部が露出するようにした。前記正極の正極合剤層の厚みは、集電体(アルミニウム箔)の片面あたり、26μmであった。
前記の正極を、正極合剤層の大きさが800mm×48mmで、かつアルミニウム箔の露出部を含むように裁断し、更に、電流を取り出すためのアルミニウム製リード片を、アルミニウム箔の露出部に溶接した。
<負極の作製>
負極活物質である天然黒鉛:90質量%と、導電助剤であるアセチレンブラック:4.7質量%とを混合し、ここに、負極活物質、導電助剤および結着剤からなる負極合剤中において5.3質量%となる量のPVDF(結着剤)を含むNMP溶液を加え、よく混練して負極合剤含有スラリーを調製した。負極集電体となる厚みが20μmの圧延銅箔の両面に、乾燥後の負極合剤層の質量が、負極集電体の片面あたり5.0mg/cmとなる量で前記のスラリーを均一に塗布し、その後80℃で乾燥し、更にロールプレス機で圧縮成形して負極を得た。なお、負極合剤含有スラリーを圧延銅箔に塗布する際には、圧延銅箔の一部が露出するようにした。前記負極の負極合剤層の厚みは、集電体(圧延銅箔)の片面あたり、21μmであった。
前記の負極を、負極合剤層の大きさが850mm×52mmで、かつ圧延銅箔の露出部を含むように裁断し、更に、電流を取り出すためのニッケル製リード片を、圧延銅箔の露出部に溶接した。
<電池の組み立て>
前記の正極と前記の負極とを、間に前記のセパレータを介在させつつ重ね合わせ、渦巻状に巻回して巻回電極体とした。この巻回電極体を、アルミニウムラミネートフィルム外装体に挿入し、非水電解液(エチレンカーボネートとジメチルカーボネートとメチルエチルカーボネートとを2:4:4の体積比で混合した溶媒に、LiPFを1mon/lの濃度で溶解させた溶液)を外装体内に注入した後に、外装体の開口部を熱融着して、長さ65mm、直径18mmの円筒形のラミネート形リチウムイオン二次電池を作製した。得られた電池の定格容量は900mAhであった。
また、25℃の環境下で、電池を1/3Cの電流値(330mA)で充電して、負極の電位が0.05Vとなったときに、前記の方法により求めた正極活物質の組成は、Li0.4Ni0.6Mn0.2Co0.2[前記一般式(1)におけるa=0.6、x=0.6、y=0.2、z=0.2]であった。
実施例2
耐熱多孔質層の厚みを4.8μmとした以外は、実施例1と同様にしてセパレータを作製し、このセパレータを作製した以外は、実施例1と同様にして円筒形のラミネート形リチウムイオン二次電池を作製した。この電池の定格容量、および負極の電位が0.05Vとなったときの正極活物質の組成は、実施例1の場合と同じである。
実施例3
耐熱多孔質層の厚みを10.0μmとした以外は、実施例1と同様にしてセパレータを作製し、このセパレータを作製した以外は、実施例1と同様にして円筒形のラミネート形リチウムイオン二次電池を作製した。この電池の定格容量、および負極の電位が0.05Vとなったときの正極活物質の組成は、実施例1の場合と同じである。
比較例1
正極合剤層の質量を、正極集電体の片面あたり11.6mg/cmに変更した以外は、実施例2と同様にして円筒形のラミネート形リチウムイオン二次電池を作製した。この電池の定格容量は1100mAhであった。また、実施例1の電池と同様にして求めた負極の電位が0.05Vとなったときの正極活物質の組成は、Li0.3Ni0.6Mn0.2Co0.2[前記一般式(1)におけるa=0.7、x=0.6、y=0.2、z=0.2]であった。
比較例2
正極合剤層の質量を、正極集電体の片面あたり10.5mg/cmに変更した以外は、実施例2と同様にして円筒形のラミネート形リチウムイオン二次電池を作製した。この電池の定格容量は1200mAhであった。また、実施例1の電池と同様にして求めた負極の電位が0.05Vとなったときの正極活物質の組成は、Li0.2Ni0.6Mn0.2Co0.2[前記一般式(1)におけるa=0.8、x=0.6、y=0.2、z=0.2]であった。
比較例3
厚みが30μmで、空孔率が45%のPE製微多孔膜を、耐熱多孔質層を形成することなくセパレータに使用した以外は、実施例1と同様にして円筒形のラミネート形リチウムイオン二次電池を作製した。この電池の定格容量、および負極の電位が0.05Vとなったときの正極活物質の組成は、実施例1の場合と同じである。
実施例1〜3および比較例1〜3の電池、並びに、これらの電池に用いたセパレータおよび正極について、以下の各評価を行った。これらの結果を表1に示す。
<セパレータの熱収縮率測定>
セパレータを縦5cm、横10cmの長方形に切り取り、黒インクで縦方向に平行に3cm、横方向に平行に3cmの十字線を描いた。なお、セパレータを長方形に切り取るにあたっては、その縦方向または横方向が、セパレータの製造方向(例えば、セパレータを構成する樹脂膜が、延伸工程を経て得られたものの場合、その延伸方向)となるようにし、前記十字線は、その交点が、セパレータ片の中心となるようにした。その後、セパレータ片を恒温槽に吊るし、槽内温度を5℃/分の割合で150℃まで上昇させ、更に150℃で1時間温度を保った。その後、セパレータ片を取り出して冷却した後、十字線のうちのより短い方の長さd(mm)を計測し、下記式によって熱収縮率(%)を算出した。
熱収縮率 = 100×(30−d)/30
<正極の昇温脱離ガス分析>
電子科学社製「EMD−WA1000」を使用し、正極を10mm×10mmに切り出した試験片を、真空中で、昇温速度20℃/minで400℃まで加熱して、Oのイオン電流値を計測した。
<正極の発熱総量測定>
正極をφ3.5mmのポンチで打ち抜き、DSC測定用のステンレス鋼(SUS)製密閉容器に、1.0μLの非水電解液(電池に使用したものと同じ非水電解液)とともに入れ、密閉して測定サンプルを作製した。基準サンプルには、前記DSC測定用のSUS製密閉容器にArガスを封入したものを使用した。これらを、DSC(セイコーインスツルメンツ社製「DSC6100」)を用いて昇温速度5℃/minで400℃まで加熱し、検出した発熱ピークのピーク面積から、発熱の総量を求めた。
<出力密度測定>
各電池を定格容量まで充電後、所定の電流で11秒間放電した。放電電流は、1A、3A、5Aおよび10Aとした。そして、それぞれの放電時に、放電開始から10秒後の電池電圧を測定した。前記の各放電電流値を横軸に、電池電圧値を縦軸にプロットし、前記4点を結ぶ近似曲線から、下限電圧2.8Vの時の電流値を算出した。そして、この下限電圧(2.8V)のときの電流値と電圧2.8Vの積とから出力を求め、電池質量(0.041kg)で規格化した値を出力密度とした。
<導電性異物の混入による内部短絡試験>
内部短絡試験は、JIS C 8714を参考に行った。定格容量まで充電した各電池を開封して、巻回電極体を取り出した。取り出した巻回電極体の最外周の負極と対向する正極の正極合剤層表面に、厚み50μm×幅15mmのポリイミドテープを、試験前の短絡防止のために配置し、更に、ポリイミドテープ面にセパレータを介して導電性異物を配置した後に、電極体を再度巻回した。そして、巻回電極体外面に、導電性異物の配置箇所が判別できるように油性ペンで印を付けた。
なお、使用した導電性異物の斜視図を図1に示すが、導電性異物1は、垂直部1aと水平部1bとの内角が90°のL字型で、図中a=b=1mm、c=0.2mm、d=0.1mmのサイズのニッケル片であり、図中手前側の面(L字の側面)がセパレータと対向するように配置した。
前記の各巻回電極体に、電圧測定端子および熱電対の端子を取り付け、油性ペンで印を付けた箇所で巻回電極体と加圧治具(底面が10mm×10mmのステンレス鋼製の角柱に、2mm厚のニトリルゴムを貼り付けたもの)とが接触するように、巻回電極体を圧力印加装置の台上に設置して、45℃に設定した試験用恒温槽内に入れた。その後、短絡防止用のポリイミドテープを引き抜いて恒温槽を閉じ、巻回電極体の表面温度が40℃以上となったときに加圧治具を0.1mm/secの速度で降下させて巻回電極体を加圧し、50mV以上の電圧降下が観測された時点で加圧治具を停止し、30秒保持した。その後の巻回電極体表面の最高温度を測定した。
Figure 2011100603
表1から明らかなように、負極の電位が0.05Vとなったときの組成が適正なリチウムニッケル複合酸化物を正極活物質に使用し、かつ適正な構成のセパレータを備えた実施例1〜3のリチウムイオン二次電池は、高い出力密度を備えつつ、内部短絡時における巻回電極体の発熱が抑制されており、優れた信頼性も有している。
これに対し、負極の電位が0.05Vとなったときの組成が適正でないリチウムニッケル複合酸化物を正極活物質に使用した比較例1、2のリチウムイオン二次電池、およびセパレータが耐熱多孔質層を有していない比較例3のリチウムイオン二次電池では、内部短絡時における巻回電極体の発熱が大きく、信頼性が劣っている。
1 導電性異物
1a 垂直部
1b 水平部

Claims (5)

  1. 正極活物質を含有する正極合剤層を集電体の片面または両面に有する正極と、負極活物質として炭素材料を含有する負極合剤層を集電体の片面または両面に有する負極と、セパレータとを備えた電極体、および非水電解液を有するリチウムイオン二次電池であって、
    前記正極は、前記負極の電位が0.05Vになったときに、一般式Li1−aNiMn(前記一般式中、Mは、Ti、Cr、Fe、Co、Cu、Zn、Al、Ge、Sn、MgおよびZrよりなる群から選択される少なくとも1種の元素であり、0.4≦a≦0.6、x+y+z=1、x≧y>0、x≧z>0)で表されるリチウムニッケル複合酸化物を正極活物質として含有しており、
    前記セパレータは、耐熱性微粒子を主成分として含み、厚みが3μm以上の耐熱多孔質層と、ポリオレフィン製の樹脂膜とを有しており、
    出力密度が1000W/kg以上であることを特徴とするリチウムイオン二次電池。
  2. セパレータは、150℃の温度雰囲気下に静置したときの熱収縮率が25%以下である請求項1に記載のリチウムイオン二次電池。
  3. 正極の昇温脱離ガス分析による酸素の検出イオン強度が10A/mg以下である請求項1または2に記載のリチウムイオン二次電池。
  4. 正極の示差走査熱量計により求められる発熱の総量が1.2kJ/g以下である請求項1〜3のいずれかに記載のリチウムイオン二次電池。
  5. セパレータにおける耐熱多孔質層の有する耐熱性微粒子は、耐熱温度が300℃以上の無機微粒子である請求項1〜4のいずれかに記載のリチウムイオン二次電池。
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