JP2011099177A - 繊維構造物および繊維布帛の加工方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】十分な赤外線反射性を有しているとともに、安価かつ容易に製造することが可能な繊維構造物、およびその製造方法を提供する。
【解決手段】ポリエチレンテレフタレートからなる加工糸をレース編みしてなるレースカーテン用の繊維布帛を、酸化錫水分散液、水分散型ポリウレタン、水を所定の割合で混合してなる混合溶液に浸漬した。しかる後、処理液の絞り率が所定の比率になるようにマングルで絞り、テンター内で幅方向に引っ張り皺を延ばしながら、所定の温度で所定の時間に亘って加熱処理することによって、繊維構造物を製造した。
【選択図】なし
【解決手段】ポリエチレンテレフタレートからなる加工糸をレース編みしてなるレースカーテン用の繊維布帛を、酸化錫水分散液、水分散型ポリウレタン、水を所定の割合で混合してなる混合溶液に浸漬した。しかる後、処理液の絞り率が所定の比率になるようにマングルで絞り、テンター内で幅方向に引っ張り皺を延ばしながら、所定の温度で所定の時間に亘って加熱処理することによって、繊維構造物を製造した。
【選択図】なし
Description
本発明は、赤外線の反射性に優れた繊維構造物、および、そのような繊維構造物を得るための繊維布帛の加工方法に関するものである。
赤外線を反射する性質(以下、赤外線反射性という)を有した布帛等の繊維構造物は、熱を遮断することにより一定の空間の内部の温度上昇を抑制したり、一定の空間の内部の保温性を高めたりする目的で好適に用いられる。そのような赤外線反射性の繊維構造物としては、アルミニウムを蒸着した繊維を用いるもの、銀メッキした繊維を用いたもの、繊維中に酸化チタン粒子を練り込んだものが知られている(特許文献1,2)。
しかしながら、上記の如く、アルミニウムを蒸着した繊維や、銀メッキした繊維を用いた繊維構造物は、繊維を製造する際に、大掛かりな装置を必要とするため、製造に手間がかかる上に、製造コストが非常に高い、という不具合がある。一方、繊維中に酸化チタン粒子を練り込んだ繊維構造物は、高濃度の酸化チタン粒子を樹脂中に均一に分散させなければ、十分な赤外線反射性を発現させることができない上、合成樹脂繊維としての特性が損なわれる虞れがある。
本発明の目的は、上記従来の繊維布帛が有する問題点を解消し、十分な赤外線反射性を有しているとともに、安価かつ容易に製造することが可能な繊維構造物、およびその製造方法を提供することにある。
本発明の内、請求項1に記載された発明は、繊維を織り込むことによって形成された繊維構造物であって、少なくとも一部の繊維に酸化錫を付着させたことを特徴とするものである。
請求項2に記載された発明は、請求項1に記載された発明において、酸化錫を付着させた繊維がポリエステル繊維であることを特徴とするものである。
請求項3に記載された発明は、請求項1、または請求項2に記載された発明において、ポリウレタン系のバインダーによって繊維に酸化錫を付着させたことを特徴とするものである。
請求項4に記載された発明は、繊維を織り込むことによって形成された繊維構造物の加工方法であって、前記繊維構造物を、酸化錫を水に分散させてなる水分散液中に含浸させ、加圧して余剰の水分散液を絞り出した後に、一定の温度に加熱することを特徴とするものである。
請求項1に記載の繊維構造物は、繊維に付着した酸化錫によって、きわめて高い赤外線の反射特性(遮熱性)を発現させることができる。また、酸化錫が付着していない同一の繊維と、ほとんど色が変わらない。したがって、カーテン等の製造材料として好適に用いることができる。
請求項2に記載の繊維構造物は、ポリエステル繊維によって形成されているため、繊維に対する酸化錫の接着性が良好であるので、長期間に亘って高い赤外線反射性を発現させることができる。
請求項3に記載の繊維構造物は、ポリウレタン系バインダーによって酸化錫が繊維表面に強固に接着されるため、繰り返し洗濯した後においても、高い赤外線反射性を発現させることができる。
請求項4に記載の繊維布帛の加工方法によれば、各種の繊維布帛に、安価かつ容易に、高い赤外線反射性を付与することが可能となる。
本発明に係る繊維構造物としては、ポリエステル系繊維、ポリエチレン系繊維、ポリプロピレン系繊維、ポリアミド系繊維、ポリビニルアルコール系繊維、ポリ塩化ビニル系繊維、ポリアクリロニトリル系繊維等の合成繊維、レーヨン、アセテート等の半合成繊維、木綿、麻、絹、羊毛等の天然繊維、あるいはそれらを単独または2種以上混合してなる混合繊維からなる織物、編物、不織布等の繊維布帛を好適に用いることができる。それらの中でも、繊維構造物として、合成繊維からなる繊維布帛を用いると、繊維表面に酸化錫を付着させるための加工がし易くなるので好ましく、ポリエステル系繊維を用いると、特に好ましい。
また、ポリエステル系繊維からなる繊維布帛を用いる場合には、当該ポリエステル系繊維として、芳香族成分を含む芳香族系ポリエステル繊維や脂肪族系ポリエステル繊維を好適に用いることができる。芳香族系ポリエステル繊維としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、あるいは、それらとイソフタル酸、イソフタル酸スルホネート、アジピン酸およびポリエチレングリコール等の第三成分とが共重合またはブレンドしたもの等を好適に用いることができる。また、脂肪族系ポリエステル繊維としては、ポリL乳酸、ポリD乳酸およびポリD、L乳酸からなるホモポリマー、またはポリ乳酸−グリコール酸共重合体等を好適に用いることができる。
さらに、ポリエステル系繊維からなる繊維布帛を用いる場合には、当該ポリエステル系繊維に、加工性、生産性向上や特性改善のために、通常使用されている熱安定剤、酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、着色剤、平滑剤、可塑剤、抗菌剤、防かび剤、消臭剤等の各種の添加剤を添加することも可能である。
また、本発明に係る繊維構造物に用いる繊維の太さは、特に限定されるものではないが、1〜1000デニールの太さであると、酸化錫の保持特性が良好となるので好ましい。
一方、繊維構造物を構成する繊維へ酸化錫を付着させる方法としては、酸化錫を分散させた水溶液、あるいは、酸化錫を分散させた水溶液にバインダーを加えた混合溶液中に繊維布帛を浸漬させる方法(含浸法)や、酸化錫を分散させた水溶液や酸化錫を分散させた水溶液にバインダーを加えた混合溶液を繊維布帛の表面に塗布する方法(コーティング法)等を採用することができる。
また、上記した各方法で繊維構造物を構成する繊維へ酸化錫を付着させる場合には、水溶液中に分散させる酸化錫の粒径(平均値、メジアン値)を30〜150nmに調整すると、繊維構造物に付着した酸化錫が剥がれにくくなるので好ましく、90〜135nmに調整すると特に好ましい。
含浸法としては、繊維布帛を溶液に浸漬させた後に2本マングルで絞る方法を好適に用いることができる。一方、コーティング法により、繊維布帛に水溶液や混合溶液を塗布する場合には、フローティングナイフやロールコーター等の塗布装置を好適に用いることができる。
また、繊維布帛の表面に酸化錫を付着させた後には、その酸化錫の付着性(繊維布帛表面からの剥がれにくさ)を向上させるために、繊維布帛を加熱処理するのが好ましい。かかる加熱処理方法としては、テンター内で加熱する方法や、赤外線を照射する方法を採用することができる。加えて、そのように繊維布帛に加熱処理を施す際には、繊維布帛に皺が入らないように、繊維布帛を緊張させた状態で保つのが好ましい。
また、酸化錫を繊維布帛に強固に付着させるためのバインダーとしては、各種の樹脂かなるバインダーを好適に用いることができるが、ウレタン樹脂系のバインダーを用いると、酸化錫を繊維布帛に非常に強固に付着させることが可能となるので好ましい。
加えて、繊維構造物全体における酸化錫の付着量は、0.01〜1g/m2であると好ましい。酸化錫の付着量が0.01g/m2 を下回ると、十分な赤外線反射性が得られないので好ましくなく、反対に、付着量が1g/m2 を上回ると、繊維構造物の柔軟性が損なわれる虞れがあるので好ましくない。
上記の如き方法によって得られる繊維構造物は、十分な赤外線反射性を発現することから、特に、カーテンとして好適に用いることができる。また、コート、ブルゾン、ウインドブレーカー、ブラウス、ドレスシャツ、スカート、スラックス、手袋、帽子、布団生地、布団カバー等の用途にも好適に用いることができる。
以下、実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例、比較例において使用した繊維布帛、加工剤の調整方法、酸化錫付着後の繊維布帛の評価方法は、以下の通りである。
[繊維布帛]
株式会社維研製の以下の2種類のレースカーテン用布を使用した。
<編みレース(FL−1)>
ポリエチレンテレフタレートからなる75デニール、150デニール、400デニールの加工糸を使用して、レース編みしたもの。
<織りボイル(53017)>
ポリエチレンテレフタレートからなる75デニールの90本の縦糸と、同じ75デニールの75本の横糸とを平織りしたもの。なお、織りボイルは、ソーダ灰等を利用して精練し、水洗し、酢酸で中和した後、再度、水洗して乾燥させてから使用した。
株式会社維研製の以下の2種類のレースカーテン用布を使用した。
<編みレース(FL−1)>
ポリエチレンテレフタレートからなる75デニール、150デニール、400デニールの加工糸を使用して、レース編みしたもの。
<織りボイル(53017)>
ポリエチレンテレフタレートからなる75デニールの90本の縦糸と、同じ75デニールの75本の横糸とを平織りしたもの。なお、織りボイルは、ソーダ灰等を利用して精練し、水洗し、酢酸で中和した後、再度、水洗して乾燥させてから使用した。
[加工剤の調整]
酸化錫水分散液(三菱マテリアル電子化成株式会社製 導電性分散液TDL−1 SnO2,(メジアン径=90〜135nm),SbO5を水中に分散させたもの、固形分濃度17〜18%)、水分散型ポリウレタン(日華化学株式会社製 エバファノール HA−107C 不揮発分40%)、および水を所定の量ずつ混合することによって、下記した6通りの加工剤A〜Fを調整した。なお、加工剤A〜Eは、酸化錫含有加工剤であり、加工剤Fは、酸化錫非含有加工剤である。
<酸化錫含有加工剤A>
・酸化錫水分散液 5重量部
・水分散型ポリウレタン 15重量部
・水 80重量部
<酸化錫含有加工剤B>
・酸化錫水分散液 10重量部
・水分散型ポリウレタン 15重量部
・水 75重量部
<酸化錫含有加工剤C>
・酸化錫水分散液 15重量部
・水分散型ポリウレタン 15重量部
・水 75重量部
<酸化錫含有加工剤D>
・酸化錫水分散液 10重量部
・水 90重量部
<酸化錫含有加工剤E>
・酸化錫水分散液 10重量部
・水分散型ポリウレタン 25重量部
・水 90重量部
<酸化錫非含有加工剤F>
・水分散型ポリウレタン 15重量部
・水 85重量部
酸化錫水分散液(三菱マテリアル電子化成株式会社製 導電性分散液TDL−1 SnO2,(メジアン径=90〜135nm),SbO5を水中に分散させたもの、固形分濃度17〜18%)、水分散型ポリウレタン(日華化学株式会社製 エバファノール HA−107C 不揮発分40%)、および水を所定の量ずつ混合することによって、下記した6通りの加工剤A〜Fを調整した。なお、加工剤A〜Eは、酸化錫含有加工剤であり、加工剤Fは、酸化錫非含有加工剤である。
<酸化錫含有加工剤A>
・酸化錫水分散液 5重量部
・水分散型ポリウレタン 15重量部
・水 80重量部
<酸化錫含有加工剤B>
・酸化錫水分散液 10重量部
・水分散型ポリウレタン 15重量部
・水 75重量部
<酸化錫含有加工剤C>
・酸化錫水分散液 15重量部
・水分散型ポリウレタン 15重量部
・水 75重量部
<酸化錫含有加工剤D>
・酸化錫水分散液 10重量部
・水 90重量部
<酸化錫含有加工剤E>
・酸化錫水分散液 10重量部
・水分散型ポリウレタン 25重量部
・水 90重量部
<酸化錫非含有加工剤F>
・水分散型ポリウレタン 15重量部
・水 85重量部
[繊維布帛の評価方法]
<遮熱率(赤外線反射性)>
前面に440mm×440mmの透明な合成樹脂製の窓板を設けた発泡スチロール製の測定ボックス(高さ×幅×奥行き=600mm×600mm×410mm)内に、カトーテック株式会社製のサーモラボ装置(KES−F7)のBTボックス(熱源台)をセットし、その測定ボックスの前面の窓板に、試料である繊維布帛を貼り付けた(繊維布帛の周囲をビニールテープによって窓板に貼着した)。しかる後、サーモラボ装置を操作して、BTボックスと気温との温度差が38.6℃となるように調整し、30mm離れた光源(300Wレフランプ)から試料に光を照射したときの熱損失W(W/cm2・min)を測定した。そして、当該測定結果と試料の非セット状態での光の照射時の熱損失(Wb)との差を遮熱量(A)として求め、非照射時の熱損失と試料の非セット状態での光の照射時の熱損失(Wb)との差に対する遮熱量(A)の割合を遮熱率として算出した。
<遮熱率(赤外線反射性)>
前面に440mm×440mmの透明な合成樹脂製の窓板を設けた発泡スチロール製の測定ボックス(高さ×幅×奥行き=600mm×600mm×410mm)内に、カトーテック株式会社製のサーモラボ装置(KES−F7)のBTボックス(熱源台)をセットし、その測定ボックスの前面の窓板に、試料である繊維布帛を貼り付けた(繊維布帛の周囲をビニールテープによって窓板に貼着した)。しかる後、サーモラボ装置を操作して、BTボックスと気温との温度差が38.6℃となるように調整し、30mm離れた光源(300Wレフランプ)から試料に光を照射したときの熱損失W(W/cm2・min)を測定した。そして、当該測定結果と試料の非セット状態での光の照射時の熱損失(Wb)との差を遮熱量(A)として求め、非照射時の熱損失と試料の非セット状態での光の照射時の熱損失(Wb)との差に対する遮熱量(A)の割合を遮熱率として算出した。
[洗濯後の遮熱率]
自動反転渦巻き電気洗濯機内で、約60℃の水中に合成洗剤(花王株式会社製 アタック)を0.66g/lの割合で溶解させ、浴比1:30にて強条件で15分間洗濯し、脱水し、3分間溜め濯ぎをして脱水した後、再度、3分間の溜め濯ぎおよび脱水を2回繰り返した。さらに、その洗濯から最終的な脱水までのサイクルを5回繰り返した後に、風乾した。しかる後、上記した方法と同様な方法によって、遮熱率を評価した。
自動反転渦巻き電気洗濯機内で、約60℃の水中に合成洗剤(花王株式会社製 アタック)を0.66g/lの割合で溶解させ、浴比1:30にて強条件で15分間洗濯し、脱水し、3分間溜め濯ぎをして脱水した後、再度、3分間の溜め濯ぎおよび脱水を2回繰り返した。さらに、その洗濯から最終的な脱水までのサイクルを5回繰り返した後に、風乾した。しかる後、上記した方法と同様な方法によって、遮熱率を評価した。
<実施例1>
上記した編みレース(株式会社維研製 FL−1)を、180℃で30秒間プレセットした後に、上記した酸化錫含有加工剤A中に浸漬した(1dip)。しかる後、処理液の絞り率が50%になるようにマングルで絞り(1nip)、テンター内で幅方向に引っ張って皺を延ばしながら、160℃で120秒間加熱処理することによって、実施例1の繊維布帛(加工後)を得た。しかる後、得られた繊維布帛を用いて、遮熱率、洗濯後の遮熱率を評価した。評価結果を表1に示す。
上記した編みレース(株式会社維研製 FL−1)を、180℃で30秒間プレセットした後に、上記した酸化錫含有加工剤A中に浸漬した(1dip)。しかる後、処理液の絞り率が50%になるようにマングルで絞り(1nip)、テンター内で幅方向に引っ張って皺を延ばしながら、160℃で120秒間加熱処理することによって、実施例1の繊維布帛(加工後)を得た。しかる後、得られた繊維布帛を用いて、遮熱率、洗濯後の遮熱率を評価した。評価結果を表1に示す。
<実施例2>
繊維布帛を浸漬させる加工剤を酸化錫含有加工剤Bに変更した以外は実施例1と同様にして、実施例2の繊維布帛(加工後)を得た。しかる後、得られた繊維布帛を用いて、遮熱率、洗濯後の遮熱率を評価した。評価結果を表1に示す。
繊維布帛を浸漬させる加工剤を酸化錫含有加工剤Bに変更した以外は実施例1と同様にして、実施例2の繊維布帛(加工後)を得た。しかる後、得られた繊維布帛を用いて、遮熱率、洗濯後の遮熱率を評価した。評価結果を表1に示す。
<実施例3>
繊維布帛を浸漬させる加工剤を酸化錫含有加工剤Cに変更した以外は実施例1と同様にして、実施例3の繊維布帛(加工後)を得た。しかる後、得られた繊維布帛を用いて、遮熱率、洗濯後の遮熱率を評価した。評価結果を表1に示す。
繊維布帛を浸漬させる加工剤を酸化錫含有加工剤Cに変更した以外は実施例1と同様にして、実施例3の繊維布帛(加工後)を得た。しかる後、得られた繊維布帛を用いて、遮熱率、洗濯後の遮熱率を評価した。評価結果を表1に示す。
<実施例4>
繊維布帛を浸漬させる加工剤を酸化錫含有加工剤Dに変更した以外は実施例1と同様にして、実施例4の繊維布帛(加工後)を得た。しかる後、得られた繊維布帛を用いて、遮熱率、洗濯後の遮熱率を評価した。評価結果を表1に示す。
繊維布帛を浸漬させる加工剤を酸化錫含有加工剤Dに変更した以外は実施例1と同様にして、実施例4の繊維布帛(加工後)を得た。しかる後、得られた繊維布帛を用いて、遮熱率、洗濯後の遮熱率を評価した。評価結果を表1に示す。
<実施例5>
繊維布帛を浸漬させる加工剤を酸化錫含有加工剤Eに変更した以外は実施例1と同様にして、実施例5の繊維布帛(加工後)を得た。しかる後、得られた繊維布帛を用いて、遮熱率、洗濯後の遮熱率を評価した。評価結果を表1に示す。
繊維布帛を浸漬させる加工剤を酸化錫含有加工剤Eに変更した以外は実施例1と同様にして、実施例5の繊維布帛(加工後)を得た。しかる後、得られた繊維布帛を用いて、遮熱率、洗濯後の遮熱率を評価した。評価結果を表1に示す。
<実施例6>
加工前の繊維布帛を織りボイル(株式会社維研製 53017)に変更した以外は実施例1と同様にして、実施例6の繊維布帛(加工後)を得た。しかる後、得られた繊維布帛を用いて、遮熱率、洗濯後の遮熱率を評価した。評価結果を表1に示す。
加工前の繊維布帛を織りボイル(株式会社維研製 53017)に変更した以外は実施例1と同様にして、実施例6の繊維布帛(加工後)を得た。しかる後、得られた繊維布帛を用いて、遮熱率、洗濯後の遮熱率を評価した。評価結果を表1に示す。
<実施例7>
加工前の繊維布帛を織りボイル(株式会社維研製 53017)に変更した以外は実施例2と同様にして、実施例7の繊維布帛(加工後)を得た。しかる後、得られた繊維布帛を用いて、遮熱率、洗濯後の遮熱率を評価した。評価結果を表1に示す。
加工前の繊維布帛を織りボイル(株式会社維研製 53017)に変更した以外は実施例2と同様にして、実施例7の繊維布帛(加工後)を得た。しかる後、得られた繊維布帛を用いて、遮熱率、洗濯後の遮熱率を評価した。評価結果を表1に示す。
<実施例8>
加工前の繊維布帛を織りボイル(株式会社維研製 53017)に変更した以外は実施例3と同様にして、実施例8の繊維布帛(加工後)を得た。しかる後、得られた繊維布帛を用いて、遮熱率、洗濯後の遮熱率を評価した。評価結果を表1に示す。
加工前の繊維布帛を織りボイル(株式会社維研製 53017)に変更した以外は実施例3と同様にして、実施例8の繊維布帛(加工後)を得た。しかる後、得られた繊維布帛を用いて、遮熱率、洗濯後の遮熱率を評価した。評価結果を表1に示す。
<実施例9>
加工前の繊維布帛を織りボイル(株式会社維研製 53017)に変更した以外は実施例4と同様にして、実施例9の繊維布帛(加工後)を得た。しかる後、得られた繊維布帛を用いて、遮熱率、洗濯後の遮熱率を評価した。評価結果を表1に示す。
加工前の繊維布帛を織りボイル(株式会社維研製 53017)に変更した以外は実施例4と同様にして、実施例9の繊維布帛(加工後)を得た。しかる後、得られた繊維布帛を用いて、遮熱率、洗濯後の遮熱率を評価した。評価結果を表1に示す。
<実施例10>
加工前の繊維布帛を織りボイル(株式会社維研製 53017)に変更した以外は実施例5と同様にして、実施例10の繊維布帛(加工後)を得た。しかる後、得られた繊維布帛を用いて、遮熱率、洗濯後の遮熱率を評価した。評価結果を表1に示す。
加工前の繊維布帛を織りボイル(株式会社維研製 53017)に変更した以外は実施例5と同様にして、実施例10の繊維布帛(加工後)を得た。しかる後、得られた繊維布帛を用いて、遮熱率、洗濯後の遮熱率を評価した。評価結果を表1に示す。
<比較例1>
繊維布帛を浸漬させる加工剤を酸化錫非含有加工剤Fに変更した以外は実施例1と同様にして、比較例1の繊維布帛(加工後)を得た。しかる後、得られた繊維布帛を用いて、遮熱率、洗濯後の遮熱率を評価した。評価結果を表1に示す。
繊維布帛を浸漬させる加工剤を酸化錫非含有加工剤Fに変更した以外は実施例1と同様にして、比較例1の繊維布帛(加工後)を得た。しかる後、得られた繊維布帛を用いて、遮熱率、洗濯後の遮熱率を評価した。評価結果を表1に示す。
<比較例2>
繊維布帛を浸漬させる加工剤を酸化錫非含有加工剤Fに変更した以外は実施例6と同様にして、比較例2の繊維布帛(加工後)を得た。しかる後、得られた繊維布帛を用いて、遮熱率、洗濯後の遮熱率を評価した。評価結果を表1に示す。
繊維布帛を浸漬させる加工剤を酸化錫非含有加工剤Fに変更した以外は実施例6と同様にして、比較例2の繊維布帛(加工後)を得た。しかる後、得られた繊維布帛を用いて、遮熱率、洗濯後の遮熱率を評価した。評価結果を表1に示す。
表1から、実施例1〜10の繊維布帛は、比較例1,2の繊維布帛に比べて、赤外線を照射したときの遮熱率が高く、赤外線反射性に優れていることが分かる。また、洗濯を施した後でも、その傾向が変わらないことが分かる。
本発明に係る繊維構造物は、上記の如く優れた効果を奏するものであるから、室内の温度上昇を抑えるためのカーテン等の繊維製品として好適に用いることができる。また、本発明に係る繊維布帛の加工方法は、各種の繊維布帛の赤外線反射性を高めるための方法として好適に用いることができる。
Claims (4)
- 繊維を織り込むことによって形成された繊維構造物であって、
少なくとも一部の繊維に酸化錫を付着させたことを特徴とする繊維構造物。 - 酸化錫を付着させた繊維がポリエステル繊維であることを特徴とする請求項1に記載の繊維構造物。
- ポリウレタン系のバインダーによって繊維に酸化錫を付着させたことを特徴とする請求項1、または請求項2に記載の繊維構造物。
- 繊維を織り込むことによって形成された繊維布帛の加工方法であって、
前記繊維布帛を、酸化錫を水に分散させてなる水分散液中に含浸させ、加圧して余剰の水分散液を絞り出した後に、一定の温度で加熱することを特徴とする繊維布帛の加工方法。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101580181B1 (ko) * | 2014-07-02 | 2015-12-24 | 이상민 | 자동차용 무독성 블라인드 및 그 제조방법 |
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KR101580181B1 (ko) * | 2014-07-02 | 2015-12-24 | 이상민 | 자동차용 무독성 블라인드 및 그 제조방법 |
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