JP2011099105A - 粉末色素の製造方法、粉末色素及び食品の着色方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】粉末色素を溶媒に溶解することなく粉末状態で着色する場合に、対象物に色むらが生じることなく均一に着色することができる粉末色素を提供する。
【解決手段】粉末色素の製造時、スピルリナ色素及び/又はリボフラビン色素粉末を、平均粒度3〜8μmに微粉砕したものを使用する。
【選択図】なし
【解決手段】粉末色素の製造時、スピルリナ色素及び/又はリボフラビン色素粉末を、平均粒度3〜8μmに微粉砕したものを使用する。
【選択図】なし
Description
本発明は、粉末色素の製造方法に関する。詳細には、粉末状態での色調に優れ、更には、色素を溶媒に溶解することなく粉末状態のまま対象物に添加しても、対象物の色むらの少ない粉末色素の製造方法に関する。
従来、粉末色素を製造する方法として種々の方法が検討されている。例えば、粉末色素を水系と油系存在下乳化し、噴霧乾燥、次いで微粉砕して製造する粉末色素の製造方法(特許文献1)がある。また、カロチノイド色素やパプリカ色素などの油溶性色素を使用する方法もある。例えば、微細化した後水性原料に分散させるか、または、水性原料に分散させた後微細化し、粉末化する方法(特許文献2)、同じく油溶性色素を水中で高分子分解酵素と反応させて、反応物を固液分離して得られた固形物を乾燥、微粉砕することにより製造する方法(特許文献3)、パプリカ色素などの水不溶性色素を水に分散させ、乾燥、粉砕、分級することにより製造する方法(特許文献4)がある。
これらはいずれも粉末状態における色調が悪くなることがあり、また、これらの方法で調製した粉末色素を溶媒に溶解することなく粉末状態のまま対象物に添加して着色する場合に、対象物に色むらが生じる問題もあり、なお改善の余地があった。
本発明は、かかる事情に鑑みて開発されたもので、粉末状態における色調が優れており、かつ、色素を溶媒に溶解することなく粉末状態のまま対象物に添加して着色する場合に、対象物の色むらを少なく均一に着色することができる粉末色素を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記従来技術の問題点に鑑み鋭意研究を重ねていたところ、色素粉末を平均粒度1〜10μmに微粉砕することにより、粉末状態における色調が優れ、色素を溶媒に溶解することなく粉末状態のまま対象物に添加しても、対象物を色むらを少なくすることができることを見いだした。更には、色素粉末の色価が5〜50に調整されたものを使用することにより対象物の色むらが更に少なくなり、また、色素粉末を色素溶解液に賦形剤を加えた後に粉末化したものを使用することにより、粉末状態における色調が更に良好な着色製品が得られることを見いだした。
即ち、本発明は以下の態様を有する粉末色素の製造方法、粉末色素及び食品の着色方法に関する。
項1.スピルリナ色素及び/又はリボフラビン色素粉末を、平均粒度3〜8μmに微粉砕することを特徴とする、粉末色素の製造方法。
項2.色素粉末として、スピルリナ色素及び/又はリボフラビン色素の溶解液にデキストリン、乳糖及びトレハロースから選ばれる1種以上の賦形剤を加えた後に粉末化したものを使用する、項1に記載の粉末色素の製造方法。
項3.項1又は2のいずれかに記載の製造方法により製造された粉末色素。
項4.項3に記載の粉末色素を粉末状態で添加して食品を着色する方法。
項1.スピルリナ色素及び/又はリボフラビン色素粉末を、平均粒度3〜8μmに微粉砕することを特徴とする、粉末色素の製造方法。
項2.色素粉末として、スピルリナ色素及び/又はリボフラビン色素の溶解液にデキストリン、乳糖及びトレハロースから選ばれる1種以上の賦形剤を加えた後に粉末化したものを使用する、項1に記載の粉末色素の製造方法。
項3.項1又は2のいずれかに記載の製造方法により製造された粉末色素。
項4.項3に記載の粉末色素を粉末状態で添加して食品を着色する方法。
本発明により、粉末状態での色調に優れ、更には、色素を溶媒に溶解することなく粉末状態のまま対象物に添加しても、対象物の色むらを少なく均一に着色することができる粉末色素を提供できるようになった。
本発明に係る粉末色素の製造方法は、色素粉末を平均粒度1〜10μm、好ましくは、3〜8μm、更に好ましくは、3〜5μmに微粉砕することを特徴とする。平均粒度が10μmを超えると対象物に添加した場合に色むらが生じる場合があり、また、平均粒度を1μm未満の粒度に粉砕することも可能であるが、静電気等により二次凝集を起こす場合があるので、上記粒度範囲が好ましい。但し、二次凝集等が生じるような粒子径であっても、リン酸三カルシウム、炭酸マグネシウム、微粒二酸化ケイ素、グァーガム、未焼成カルシウム、ステアリン酸カルシウム等を加えて対策を講じることが出来る。
また、色素の粒子について、粒子径の大きいものの方が沈降しやすいことから、色素の粒子径が不均一であると、色素の保管中に沈降が生じ、着色料としての商品価値が著しく損なわれることがあるため、できるだけ粒度を均一にしておくことが好ましい。
本発明における色素を微細化する方法は、色素の粒子径が上述の範囲になるものであれば特に制限無く、例えば従来使用されている粉砕機等を乾式・湿式を問わず使用することができる。乾式による粉砕機等の例示としては、ローラミルのローラ転動ミル(ロッシェミルなど)、遠心ローラミル(レイモンドミルなど);高速回転ミルのハンマーミル(アトマイザーなど)、ディスクピンミル(コロプレックスなど);分級機内蔵型高速回転ミルのターボ型ミル(スーパーミクロンミル、ターボミルなど);ジェットミルのジェット気流衝突型(マジャックパルペライザーなど)、固定衝撃板型(ウェトコミルなど)、衝突板型複合型(スーパーシングルトラックジェットミル、マジャックミルなど)が例示できる。
また、湿式の粉砕機の例示としては、媒体攪拌ミルの流通管式ミル(サンドグラインダー)、攪拌槽式ミル(アトライタなど);その他コロイドミルなどが挙げられる。これらの1種又は2種以上を組み合わせるか、同じ機器で微細化処理を繰り返し行っても良い。
具体的には、固体状態の色素を粉砕機に投入し、使用する粉砕機に応じた条件で粉砕処理を行い、粉末色素の粒子径が前記範囲になるように調製する方法により微細化を行えば良い。中でも、錠菓、錠剤、粉末ジュースなどの粉末製品用の粉末色素を製造するには、上記の中でも乾式のタイプの粉砕機を使用するのが好ましい。乾式タイプの粉砕機により前記の平均粒子径となるよう微粉砕を行うことにより、粉末状態の色調に優れ、かつ、今まで困難とされていた錠菓、錠剤、粉末ジュースなどの粉末製品に使用しても、色むらを少なくすることができ、更には、粉末のまま色素を添加することができるため、最終製品の製造工程を簡略化することができる。
更に、着色時の色むらを少なくさせるために、原料となる色素粉末の色価を5〜50、好ましくは10〜40、更に好ましくは、15〜25の範囲に調整することが好ましい。なお、色価は、厚生労働省の食品、添加物の規格基準(昭和34年12月28日、厚生省告示第379号)に記載の方法で測定することができる。具体的には、色素粉末を各色素
に適する緩衝液にて希釈した着色料溶液の可視部での極大吸収波長における吸光度を分光光度計により測定し、10w/v%溶液の吸光度に換算した数値(E10%、1cm)で算出する方法を挙げることができる。
に適する緩衝液にて希釈した着色料溶液の可視部での極大吸収波長における吸光度を分光光度計により測定し、10w/v%溶液の吸光度に換算した数値(E10%、1cm)で算出する方法を挙げることができる。
色価の調整方法は、前記粒子径に色素粉末を微粉砕する前に、色素溶解液にデキストリン、乳糖、トレハロース等の賦形剤の量を調整しながら添加、混合し、スプレードライやフリーズドライなどの粉末化を行う方法を挙げることができる。なお、後述する色素について、特にビートレッド、クチナシ青色素、リボフラビンについては、スプレードライ、スピルリナ色素についてはフリーズドライにより粉末化することが好ましい。
なお、本発明で使用する色素粉末としては、常法により色素を精製して粉末化したものであれば良いが、好ましくは、色素溶解液に賦形剤を加えた後に粉末化したものを使用する。粉末化の方法としては、スプレードライやフリーズドライが好ましい。従来、スプレードライなどにより粉末化した色素の粒度は上記のような微粉末とはならず、粉末状態の色調が悪くなることがあったが、色素溶解液に賦形剤を加えた後に粉末化した色素粉末を前記粒子系の範囲に微粉砕することにより、顕著に粉末状態での色調に優れた粉末色素を調製することができる。更には、粉末状態のまま対象物に添加して着色する場合に、色むらを少なくすることができる。
また、本発明では、水溶性色素、油溶性色素から選ばれる各種色素を1種類或いは2種類以上を組み合わせて使用することが出来る。例えば、天然食用色素としては、アントシアニン系色素、カロチノイド系色素、キノン系色素、フラボノイド系色素、ベタニン系色素、モナスカス色素、その他の天然物を起源とする色素が挙げられる。
アントシアニン系色素としては、赤ダイコン色素、赤キャベツ色素、赤米色素、エルダーベリー色素、カウベリー色素、グーズベリー色素、クランベリー色素、サーモンベリー色素、シソ色素、スィムブルーベリー色素、ストロベリー色素、ダークスィートチェリー色素、チェリー色素、ハイビスカス色素、ハクルベリー色素、ブドウ果汁色素、ブドウ果皮色素、ブラックカーラント色素、ブラックベリー色素、ブルーベリー色素、プラム色素、ホワートルベリー色素、ボイセンベリー色素、マルベリー色素、ムラサキイモ色素、ムラサキトウモロコシ色素、ムラサキヤマイモ色素、ラズベリー色素、レッドカーラント色素、ローガンベリー色素、その他のアントシアニン系色素が挙げられる。カロチノイド系色素としては、アナトー色素、クチナシ黄色素、その他のカロチノイド系色素が挙げられる。キノン系色素としては、コチニール色素、シコン色素、ラック色素、その他のキノン系色素が挙げられる。フラボノイド系色素としてはベニバナ黄色素、コウリャン色素、タマネギ色素、その他のフラボノイド系色素が挙げられる。ベタニン系色素としては、ビートレッド色素があげられる。モナスカス色素としては、ベニコウジ色素、ベニコウジ黄色素が挙げられる。その他の天然物を起源とする色素としてはウコン色素、クサギ色素、クチナシ赤色素、クチナシ青色素、スピルリナ色素などが挙げられる。
また、合成食用色素として、例えば、タール系色素、天然色素誘導体、天然系合成色素等が挙げられ、タール系色素としては、食用赤色2号、食用赤色3号、食用赤色40号、食用赤色102号、食用赤色104号、食用赤色105号、食用赤色106号、食用黄色4号、食用黄色5号、食用青色1号、食用青色2号、食用赤色2号アルミニウムレーキ、食用赤色3号アルミニウムレーキ、食用赤色40号アルミニウムレーキ、食用黄色4号アルミニウムレーキ、食用5号アルミニウムレーキ、食用青色1号アルミニウムレーキ、食用青色2号アルミニウムレーキ等、天然色素誘導体としては、銅クロロフィル、銅クロロフィリンナトリウム、ノルビキシンカリウム等、天然系合成色素としては、β-カロテン、リボフラビン等が挙げられる。
中でも、ビートレッド、クチナシ青色素、クチナシ赤色素、スピルリナ色素、カラメル、アントシアニン色素、フラボノイド色素、カロチノイド色素、紅麹色素、コチニール色素、ラック色素、リボフラビンから選ばれる1種又は2種以上を組み合わせて使用するのが好ましい。中でも、ビートレッド、クチナシ青色素、クチナシ赤色素、カラメル、アントシアニン色素、フラボノイド色素、カロチノイド色素、紅麹色素、コチニール色素、ラック色素から選ばれる1種以上を使用する場合には、色価を5〜50に調整しておくことが好ましい。なお、これら色素の中から1種類を選択して使用しても良いし、色調の似通った色素や異なる色素を2種類以上組み合わせて使用しても良い。例えば、色調の異なる色素として、クチナシ青色素とフラボノイド色素とを組み合わせると緑色の色調となり、また、色調の似通った色素として、ビートレッドとコチニール色素を組み合わせて、1種類の赤色色素とは異なる赤色の色調にすることもできる。
このようにして得られた粉末色素は、粉末のまま対象物に添加しても、対象物に色むらが生じず、均一に着色することができ、また、粉末のまま他の原料に添加して製造することができるため、製造工程を短縮化することができる。対象物としては、固形の食品、医薬品、医薬部外品、化粧品などであり、特に限定はされないが、特に、錠菓、錠剤、粉末ジュース、干菓子などの粉末製品やチョコレートなどの、粉末色素を粉末状態のまま他の原料に添加して製造するのが好ましい製品に適している。更には、前記粒子径に微粉砕された粉末色素は錠菓、粉末ジュース、チョコレートなどの食品の着色に適している。
以下に、実験例及び実施例を用いて本発明を更に詳しく説明する。ただし、これらの例は本発明を制限するものではない。なお、実施例中の「部」「%」は、それぞれ「重量部」「重量%」、文中*印は、三栄源エフ・エフ・アイ株式会社製、※印は、三栄源エフ・エフ・アイ株式会社の登録商標であることを意味する。
実施例1:微細化ビート粉末色素の調製
色価50のビート色素*(液体)に、出来上がり粉末が色価20となるようにデキストリン粉末を添加、混合する。その後スプレードライヤーにて粉末化し、ハンマーミルにて平均粒子径を約5μmに粉砕することにより、微細化ビート色素(色価20)を調製した(実施例1)。
色価50のビート色素*(液体)に、出来上がり粉末が色価20となるようにデキストリン粉末を添加、混合する。その後スプレードライヤーにて粉末化し、ハンマーミルにて平均粒子径を約5μmに粉砕することにより、微細化ビート色素(色価20)を調製した(実施例1)。
色価50のビート色素*をハンマーミルにて平均粒子径を約5μmに粉砕して、微細化ビート色素(色価50)を調製した(実施例2)。
色価300のビート色素*(液体)に、出来上がり粉末が色価200となるようにデキストリン粉末を添加、混合する。その後スプレードライヤーにて粉末化し、ハンマーミルにて平均粒子径を約5μmに粉砕することにより微細化ビート色素(色価200)を調製した(比較例1)。
得られた実施例及び比較例の微細化ビート色素各1部をソルビット粉末99部に添加混合し、色伸びを評価した。結果を表1に示す。
色伸びの評価方法としては、実施例1及び2のソルビット混合品(実施例1は色価20の粉末色素1部:ソルビット99部混合品、実施例2は色価50の粉末色素1部:ソルビット99部混合品)と同等の色素濃度になるまで、比較例のソルビット混合品(色価200の粉末色素1部:ソルビット99部混合品)にソルビット粉末に添加し、着色効率を確認した。
計算上は実施例1と色素濃度が同等になるにはソルビットを比較例1の10倍量加えればよいのであるが、実際はソルビットの添加量が粉末色素の15倍量必要であった。また、実施例2の場合は、色素濃度が同等になるには、計算上ソルビットを4倍量加えればよいが、実際にはソルビットの添加量が粉末色素の5倍量必要であった。即ち着色効率が比較例1と比べて、実施例1の粉末色素は着色効率が1.5倍良く、また、実施例2の場合は1.2倍良好であった。
更に、ソルビットに添加混合した際の色むらについてもみたが、実施例1及び2は色むらがみられず良好であったが、比較例1は斑点状となっており、色むらが起こっていた。
また、Hunter Labで比較した場合の結果を表2に示す。なお、表2に掲げる数値について、通常L値は明度(色の明暗)を表し、数値が高いほど色調が明るくなることを、a−b座標は色相を表し、aの数値が高いほど赤色度が高く、bの数値が高いほど緑色度が高いことを、CHROMAは彩度(色みの強弱、鮮やかさの度合い)を表し、数値が高いほど色が鮮やかであることを示す。
実施例1及び2は比較例1と比べて、L値より色調が明るく、a−b座標より色相において赤色傾向が強く、また、CHROMA値より色みが鮮やかであることがわかる。
実施例3:クチナシ青微粉末色素の調製
色価20のクチナシ青色素*を、ターボ型ミルにて平均粒度10μmに微細化し、クチナシ青微粉末色素(実施例3)を調製した。
色価20のクチナシ青色素*を、ターボ型ミルにて平均粒度10μmに微細化し、クチナシ青微粉末色素(実施例3)を調製した。
また、色価20のクチナシ青色素*を、ターボ型ミルにて平均粒度0.7μmに微細化し、クチナシ青微粉末色素(比較例2)を調製した。
実施例4:クチナシ赤微粉末色素の調製
色価20のクチナシ赤色素*を、ローラミルにて平均粒度7μmに微細化し、クチナシ赤微粉末色素(実施例4)を調製した。
色価20のクチナシ赤色素*を、ローラミルにて平均粒度7μmに微細化し、クチナシ赤微粉末色素(実施例4)を調製した。
実施例5:スピルリナ微粉末色素の調製
色価30のスピルリナ色素*を、ローラミルにて平均粒度5μmに微細化し、スピルリナ微粉末色素(実施例5)を調製した。
色価30のスピルリナ色素*を、ローラミルにて平均粒度5μmに微細化し、スピルリナ微粉末色素(実施例5)を調製した。
実施例6:カラメル微粉末色素の調製
色価5のカラメル色素*を、ローラミルにて平均粒度5μmに微細化し、カラメル微粉末色素(実施例6)を調製した。
色価5のカラメル色素*を、ローラミルにて平均粒度5μmに微細化し、カラメル微粉末色素(実施例6)を調製した。
実施例7:アントシアニン微粉末色素の調製
色価35のアントシアニン色素*を、ローラミルにて平均粒度7μmに微細化し、アントシアニン微粉末色素(実施例7)を調製した。
色価35のアントシアニン色素*を、ローラミルにて平均粒度7μmに微細化し、アントシアニン微粉末色素(実施例7)を調製した。
実施例8:フラボノイド微粉末色素の調製
色価15のフラボノイド色素*を、ローラミルにて平均粒度3μmに微細化し、フラボノイド微粉末色素(実施例8)を調製した。
色価15のフラボノイド色素*を、ローラミルにて平均粒度3μmに微細化し、フラボノイド微粉末色素(実施例8)を調製した。
また、色価15のフラボノイド色素*を、ローラミルにて平均粒度0.7μmに微細化し、フラボノイド微粉末色素(比較例3)を調製した。
実施例9:カロチノイド微粉末色素の調製
色価10のカロチノイド色素*を、ローラミルにて平均粒度7μmに微細化し、カロチノイド微粉末色素(実施例9)を調製した。
色価10のカロチノイド色素*を、ローラミルにて平均粒度7μmに微細化し、カロチノイド微粉末色素(実施例9)を調製した。
実施例10:紅コウジ微粉末色素の調製
色価30の紅コウジ色素*を、ローラミルにて平均粒度5μmに微細化し、紅コウジ微粉末色素(実施例10)を調製した。
色価30の紅コウジ色素*を、ローラミルにて平均粒度5μmに微細化し、紅コウジ微粉末色素(実施例10)を調製した。
実施例11:コチニール微粉末色素の調製
色価20のコチニール色素*を、ローラミルにて平均粒度8μmに微細化し、コチニール微粉末色素(実施例11)を調製した。
色価20のコチニール色素*を、ローラミルにて平均粒度8μmに微細化し、コチニール微粉末色素(実施例11)を調製した。
実施例12:ラック微粉末色素の調製
色価20のラック色素*を、ローラミルにて平均粒度7μmに微細化し、ラック微粉末色素(実施例12)を調製した。
色価20のラック色素*を、ローラミルにて平均粒度7μmに微細化し、ラック微粉末色素(実施例12)を調製した。
実施例13:リボフラビン微粉末の調製
色価50のリボフラビン*を、ローラミルにて平均粒度3μmに微細化し、リボフラビン微粉末(実施例13)を調製した。
色価50のリボフラビン*を、ローラミルにて平均粒度3μmに微細化し、リボフラビン微粉末(実施例13)を調製した。
実施例14:緑色微粉末色素の調整
実施例3のクチナシ青微粉末色素と、実施例9のフラボノイド微粉末色素を、重量比で1:2の割合で混合し、緑色微粉末色素(実施例14)を調整した。
実施例3のクチナシ青微粉末色素と、実施例9のフラボノイド微粉末色素を、重量比で1:2の割合で混合し、緑色微粉末色素(実施例14)を調整した。
実施例15:橙色微粉末色素の調整
実施例1の微細化ビート色素と、実施例13のリボフラビン微粉末を、重量比で1:5の割合で混合し、橙色微粉末色素(実施例15)を調整した。
実施例1の微細化ビート色素と、実施例13のリボフラビン微粉末を、重量比で1:5の割合で混合し、橙色微粉末色素(実施例15)を調整した。
実施例16〜18:粉末色素を用いた食品の着色(錠菓)
下記処方に掲げる原料を全て混合し、打錠機にて打錠して、錠菓を調製した。
下記処方に掲げる原料を全て混合し、打錠機にて打錠して、錠菓を調製した。
実施例16の錠菓は、クチナシ青色とビートの赤色が合わさった紫色となり、また、斑点なども見られず良好な色調であった。また、実施例17及び18も、それぞれ、良好な青色、赤色を呈しており、斑点などもなく良好であった。それに対して、平均粒度が0.7μmである比較例2の粉末色素を使用した比較例4は錠菓にした時斑点を生じ、その斑点を分析した結果、粉末が凝集しているのが原因であることが判明した。
実施例19:粉末色素を用いた食品の着色(チョコレート)
下記処方に掲げる原料のうち、ビート微細粉末色素を食用油脂中に十分に分散させた後、予め溶解したホワイトチョコレートに添加混合して、着色チョコレートを調製した。
下記処方に掲げる原料のうち、ビート微細粉末色素を食用油脂中に十分に分散させた後、予め溶解したホワイトチョコレートに添加混合して、着色チョコレートを調製した。
実施例19のチョコレートは、色むらも少なく均一に赤色に着色されたが、比較例5のチョコレートは色むらがあり、均一な赤色に着色することができなかった。
実施例20:粉末色素を用いた食品の着色(粉末発泡ジュース(メロン))
下記処方に掲げる原料を全て混合して、着色粉末発泡ジュースを調製した。
下記処方に掲げる原料を全て混合して、着色粉末発泡ジュースを調製した。
実施例20の粉末発泡ジュースは、色むらも少なく均一にメロン色に着色されたが、比較例6の粉末発泡ジュースは所々に黄色と青色の斑点が生じた。
本発明により、粉末状態での色調に優れ、粉末色素を溶媒に溶解することなく、対象物を着色する場合に、対象物に生じる色むらが少なく、均一に着色することができる粉末色素が提供できる。
Claims (4)
- スピルリナ色素及び/又はリボフラビン色素粉末を、平均粒度3〜8μmに微粉砕することを特徴とする、粉末色素の製造方法。
- 色素粉末として、スピルリナ色素及び/又はリボフラビン色素の溶解液にデキストリン、乳糖及びトレハロースから選ばれる1種以上の賦形剤を加えた後に粉末化したものを使用する、請求項1に記載の粉末色素の製造方法。
- 請求項1又は2のいずれかに記載の製造方法により製造された粉末色素。
- 請求項3に記載の粉末色素を粉末状態で添加して食品を着色する方法。
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