JP2011097855A - ビール風味飲料用風味改善剤 - Google Patents
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Abstract
ビ−ルまたはビール風味飲料に添加することにより、これらの飲料におけるビール本来のコク味、甘味、うま味、濃厚感、すっきり感などを改善、付与または増強し、嗜好性を高めることができるビール風味飲料用風味改善剤を提供すること。さらにまた、ビール風味飲料製造工程において澱粉質原料の糖化工程の後、ビール酵母による発酵工程の前に添加して酵母発酵をおこなっても、これらの呈味性が残るビール風味飲料用風味改善剤を提供すること。
【解決手段】
麦芽を加熱して内在酵素を失活させた後、プロテアーゼおよびアミラーゼを加えて処理して得られるエキスからなる、ビール風味飲料用風味改善剤。
【選択図】なし
Description
次いで、麦芽と水の混合物にプロテアーゼおよびアミラーゼを加えて酵素処理を行う。
この酵素処理により、コク味、甘味、うま味に加えて、従来のビール製造などにおける麦汁とはタイプの異なる、独特の濃厚な風味が生成する。
以下に実施例、比較例および参考例を挙げて本発明を詳しく説明する。
市販の醸造用乾燥麦芽1Kgをハンマーミル(スクリーン1mm)にて粉砕し、水13Kgを加え、加熱して速やかに95℃に昇温して同温度で10分間保持し、麦芽中の内在酵素を失活させた。スラリーを45℃に冷却後、プロテアーゼM「アマノ」SD(天野エンザイム社製の麹菌由来プロテアーゼ)20gを添加し、45℃で30分間攪拌した後、45℃にて6時間静置した。その後、コクラーゼ(三菱化学フーズ社製のα−アミラーゼ)1gを添加し、45℃にて1時間攪拌反応を行った。引き続き、脱水機型遠心分離機により固形物を除去し、抽出液13.14Kgを得た(Bx6.4°、pH6.0)。引き続き90℃、1分間加熱して殺菌をかねて酵素失活を行った後、30℃に冷却し、セルロース粉末(ダイヤフロック:東京今野商店社製)250gをプレコートしたヌッチェ(No.2濾紙、30cm:アドバンテック社製)にて吸引濾過し、濾液13.0Kg(Bx6.3°、pH6.0)を得た。濾液をロータリーエバポレーターにてBx17°まで減圧濃縮し、濃縮液4.63Kgを得た。濃縮液を20℃に冷却後、遠心分離(800×g、6分)により不溶解物を除去し、上清液4.44Kg(Bx17.1°)を得た。上清液にイオン交換水を加え、Bxを15°に調整した後、90℃、1分間加熱殺菌した後、30℃に冷却し無菌的に密閉容器に充填し、本発明品1(5.04Kg、Bx15.0°、pH6.0)を得た。
市販の醸造用乾燥麦芽1Kgをハンマーミル(スクリーン1mm)にて粉砕し、水13Kgを加え、加熱して速やかに95℃に昇温して同温度で10分間保持し、麦芽中の内在酵素を失活させた。スラリーを45℃に冷却後、プロテアーゼM「アマノ」SD(天野エンザイム社製の麹菌由来プロテアーゼ)20gおよびコクラーゼ(三菱化学フーズ社製のα−アミラーゼ)1gを添加し、45℃で30分間攪拌した後、45℃にて6時間静置した。引き続き、脱水機型遠心分離機により固形物を除去し、抽出液13.14Kgを得た(Bx6.8°、pH6.0)。引き続き90℃、1分間加熱して殺菌をかねて酵素失活を行った後、30℃に冷却し、セルロース粉末(ダイヤフロック:東京今野商店社製)250gをプレコートしたヌッチェ(No.2濾紙、30cm:アドバンテック社製)にて吸引濾過し、濾液13.1Kg(Bx6.5°、pH6.0)を得た。濾液をロータリーエバポレーターにてBx17°まで減圧濃縮し、濃縮液4.86Kgを得た。濃縮液を20℃に冷却後、遠心分離(800×g、6分)により不溶解物を除去し、上清液4.68Kg(Bx17.0°)を得た。上清液にイオン交換水を加え、Bxを15°に調整した後、90℃、1分間加熱殺菌した後、30℃に冷却し無菌的に密閉容器に充填し、本発明品2(5.25Kg、Bx15.0°、pH6.0)を得た。
市販の醸造用乾燥麦芽1Kgをハンマーミル(スクリーン1mm)にて粉砕し、水13Kgを加え、加熱して速やかに95℃に昇温して同温度で10分間保持し、麦芽中の内在酵素を失活させた。スラリーを45℃に冷却後、プロテアーゼM「アマノ」SD(天野エンザイム社製の麹菌由来プロテアーゼ)5gを添加し、45℃で30分間攪拌した後、45℃にて6時間静置した。その後、コクラーゼ(三菱化学フーズ社製のα−アミラーゼ)10gを添加し、45℃にて6時間攪拌反応を行った。引き続き、脱水機型遠心分離機により固形物を除去し、抽出液14.03Kgを得た(Bx6.5°、pH6.0)。引き続き90℃、1分間加熱して殺菌をかねて酵素失活を行った後、30℃に冷却し、セルロース粉末(ダイヤフロック:東京今野商店社製)250gをプレコートしたヌッチェ(No.2濾紙、30cm:アドバンテック社製)にて吸引濾過し、濾液13.8Kg(Bx6.4°、pH6.0)を得た。濾液をロータリーエバポレーターにてBx17°まで減圧濃縮し、濃縮液5.05Kgを得た。濃縮液を20℃に冷却後、遠心分離(800×g、6分)により不溶解物を除去し、上清液4.98Kg(Bx17.0°)を得た。上清液にイオン交換水を加え、Bxを15°に調整した後、90℃、1分間加熱殺菌した後、30℃に冷却し無菌的に密閉容器に充填し、本発明品3(5.59Kg、Bx15.0°、pH6.0)を得た。
市販の醸造用乾燥麦芽1Kgをハンマーミル(スクリーン1mm)にて粉砕し、水13Kgを加え、加熱して速やかに95℃に昇温して同温度で10分間保持し、麦芽中の内在酵素を失活させた。スラリーを45℃に冷却後、プロテアーゼM「アマノ」SD(天野エンザイム社製の麹菌由来プロテアーゼ)5gを添加し、45℃で30分間攪拌した後、45℃にて6時間静置した。その後、コクラーゼ(三菱化学フーズ社製のα−アミラーゼ)1gを添加し、45℃にて6時間攪拌反応を行った。引き続き、脱水機型遠心分離機により固形物を除去し、抽出液12.98Kgを得た(Bx6.4°、pH6.0)。引き続き90℃、1分間加熱して殺菌をかねて酵素失活を行った後、30℃に冷却し、セルロース粉末(ダイヤフロック:東京今野商店社製)250gをプレコートしたヌッチェ(No.2濾紙、30cm:アドバンテック社製)にて吸引濾過し、濾液12.77Kg(Bx6.3°、pH6.0)を得た。濾液をロータリーエバポレーターにてBx17°まで減圧濃縮し、濃縮液4.71Kgを得た。濃縮液を20℃に冷却後、遠心分離(800×g、6分)により不溶解物を除去し、上清液4.55Kg(Bx17.0°)を得た。上清液にイオン交換水を加え、Bxを15°に調整した後、90℃、1分間加熱殺菌した後、30℃に冷却し無菌的に密閉容器に充填し、本発明品4(5.12Kg、Bx15.0°、pH6.0)を得た。
市販の醸造用乾燥麦芽1Kgをハンマーミル(スクリーン1mm)にて粉砕し、水13Kgを加え、45℃に加温後、プロテアーゼM「アマノ」SD(天野エンザイム社製の麹菌由来プロテアーゼ)20gを添加し、45℃で30分間攪拌した後、45℃にて6時間静置した。その後、コクラーゼ(三菱化学フーズ社製のα−アミラーゼ)1gを添加し、45℃にて6時間攪拌反応を行った。引き続き、脱水機型遠心分離機により固形物を除去し、抽出液14.86Kgを得た(Bx4.1°、pH6.2)。引き続き90℃、1分間加熱して殺菌をかねて酵素失活を行った後、30℃に冷却し、セルロース粉末(ダイヤフロック:東京今野商店社製)250gをプレコートしたヌッチェ(No.2濾紙、30cm:アドバンテック社製)にて吸引濾過し、濾液14.7Kg(Bx3.9°、pH6.2)を得た。濾液をロータリーエバポレーターにてBx17°まで減圧濃縮し、濃縮液3.35Kgを得た。濃縮液を20℃に冷却後、遠心分離(800×g、6分)により不溶解物を除去し、上清液3.26Kg(Bx17.0°)を得た。上清液にイオン交換水を加え、Bxを15°に調整した後、90℃、1分間加熱殺菌した後、30℃に冷却し無菌的に密閉容器に充填し、比較品1(3.52Kg、Bx15.0°、pH6.2)を得た。
市販の醸造用乾燥麦芽1Kgをハンマーミル(スクリーン1mm)にて粉砕し、水13Kgを加え、45℃に加温後、45℃にて6時間静置し、その後1時間攪拌反応を行った。引き続き、脱水機型遠心分離機により固形物を除去し、抽出液13.95Kgを得た(Bx3.2°、pH6.3)。引き続き90℃、1分間加熱して殺菌をかねて酵素失活を行った後、30℃に冷却し、セルロース粉末(ダイヤフロック:東京今野商店社製)250gをプレコートしたヌッチェ(No.2濾紙、30cm:アドバンテック社製)にて吸引濾過し、濾液13.78Kg(Bx3.1°、pH6.3)を得た。濾液をロータリーエバポレーターにてBx17°まで減圧濃縮し、濃縮液2.44Kgを得た。濃縮液を20℃に冷却後、遠心分離(800×g、6分)により不溶解物を除去し、上清液2.40Kg(Bx17.1°)を得た。上清液にイオン交換水を加え、Bxを15°に調整した後、90℃、1分間加熱殺菌した後、30℃に冷却し無菌的に密閉容器に充填し、比較品2(2.68Kg、Bx15.0°、pH6.3)を得た。
市販の醸造用乾燥麦芽1Kgをハンマーミル(スクリーン1mm)にて粉砕し、水13Kgを加え、加熱して速やかに95℃に昇温して同温度で10分間保持し、麦芽中の内在酵素を失活させた。スラリーを45℃に冷却後、プロテアーゼM「アマノ」SD(天野エンザイム社製の麹菌由来プロテアーゼ)20gを添加し、45℃で30分間攪拌した後、45℃にて6時間静置し、その後1時間攪拌反応を行った。引き続き、脱水機型遠心分離機により固形物を除去し、抽出液12.55Kgを得た(Bx6.1°、pH6.0)。引き続き90℃、1分間加熱して殺菌をかねて酵素失活を行った後、30℃に冷却し、セルロース粉末(ダイヤフロック:東京今野商店社製)250gをプレコートしたヌッチェ(No.2濾紙、30cm:アドバンテック社製)にて吸引濾過し、濾液12.31Kg(Bx6.0°、pH6.0)を得た。濾液をロータリーエバポレーターにてBx17°まで減圧濃縮し、濃縮液4.31Kgを得た。濃縮液を20℃に冷却後、遠心分離(800×g、6分)により不溶解物を除去し、上清液4.25Kg(Bx17.1°)を得た。上清液にイオン交換水を加え、Bxを15°に調整した後、90℃、1分間加熱殺菌した後、30℃に冷却し無菌的に密閉容器に充填し、比較品3(4.81Kg、Bx15.0°、pH6.0)を得た。
市販の醸造用乾燥麦芽1Kgをハンマーミル(スクリーン1mm)にて粉砕し、水13Kgを加え、加熱して速やかに95℃に昇温して同温度で10分間保持し、麦芽中の内在酵素を失活させた。スラリーを45℃に冷却後コクラーゼ(三菱化学フーズ社製のα−アミラーゼ)1gを添加し、45℃で30分間攪拌した後、45℃にて6時間静置し、その後、45℃にて1時間攪拌反応を行った。引き続き、脱水機型遠心分離機により固形物を除去し、抽出液13.05Kgを得た(Bx6.4°、pH6.0)。引き続き90℃、1分間加熱して殺菌をかねて酵素失活を行った後、30℃に冷却し、セルロース粉末(ダイヤフロック:東京今野商店社製)250gをプレコートしたヌッチェ(No.2濾紙、30cm:アドバンテック社製)にて吸引濾過し、濾液12.95Kg(Bx6.3°、pH6.0)を得た。濾液をロータリーエバポレーターにてBx17°まで減圧濃縮し、濃縮液4.77Kgを得た。濃縮液を20℃に冷却後、遠心分離(800×g、6分)により不溶解物を除去し、上清液4.66Kg(Bx17.1°)を得た。上清液にイオン交換水を加え、Bxを15°に調整した後、90℃、1分間加熱殺菌した後、30℃に冷却し無菌的に密閉容器に充填し、比較品4(5.21Kg、Bx15.0°、pH6.0)を得た。
市販の醸造用乾燥麦芽1Kgをハンマーミル(スクリーン1mm)にて粉砕し、水13Kgを加え、加熱して速やかに95℃に昇温して同温度で10分間保持し、麦芽中の内在酵素を失活させた。スラリーを45℃に冷却後、脱水機型遠心分離機により固形物を除去し、抽出液11.85Kgを得た(Bx5.3°、pH6.2)。引き続き90℃、1分間加熱殺菌を行った後、30℃に冷却し、セルロース粉末(ダイヤフロック:東京今野商店社製)250gをプレコートしたヌッチェ(No.2濾紙、30cm:アドバンテック社製)にて吸引濾過し、濾液11.11Kg(Bx5.0°、pH6.0)を得た。濾液をロータリーエバポレーターにてBx17°まで減圧濃縮し、濃縮液3.25Kgを得た。濃縮液を20℃に冷却後、遠心分離(800×g、6分)により不溶解物を除去し、上清液3.14Kg(Bx17.0°)を得た。上清液にイオン交換水を加え、Bxを15°に調整した後、90℃、1分間加熱殺菌した後、30℃に冷却し無菌的に密閉容器に充填し、比較品5(3.55Kg、Bx15.0°、pH6.0)を得た。
市販の第三のビールに、得られた麦芽エキスを0.2%添加し、それぞれの飲料を、10名の良く訓練されたパネラーにより、官能評価を行い評点をつけた。評価項目は、コク味、甘味、旨味、濃厚感、すっきり感について評価し、それぞれ−5:非常に悪い、−2:やや悪い、0:変化無し、+2:良い、+5:非常に良いとして採点した。その平均点および平均的な風味評価結果を表1に示す。
本発明のビール風味飲料の酵母発酵前に添加することを想定して、本発明のビール酵母処理を行い、風味評価を行った。本発明品1、比較品1、比較品3および比較品5をそれぞれBx5.0°に希釈したものを100g調製し、ビール酵母(Saccaromyces pastrianus)を加え(約5〜10×105個/ml)、15℃、1週間静置した。その後、遠心分離処理して(5000×G、10分間)酵母菌体の大部分を除き、ついで0.45μmの滅菌フィルターにて濾過、除菌し、酵母処理サンプルとした。
市販の焙煎麦芽(L値39)1Kgをハンマーミル(スクリーン1mm)にて粉砕し、水13Kgを加え、90℃にて1分間加熱殺菌した。スラリーを45℃に冷却後、プロテアーゼM「アマノ」SD(天野エンザイム社製の麹菌由来プロテアーゼ)20gを添加し、45℃で30分間攪拌した後、45℃にて6時間静置した。その後、コクラーゼ(三菱化学フーズ社製のα−アミラーゼ)1gを添加し、45℃にて1時間攪拌反応を行った。引き続き、脱水機型遠心分離機により固形物を除去し、抽出液12.7Kgを得た(Bx5.7°、pH5.0)。引き続き90℃、1分間加熱して殺菌をかねて酵素失活を行った後、30℃に冷却し、セルロース粉末(ダイヤフロック:東京今野商店社製)250gをプレコートしたヌッチェ(No.2濾紙、30cm:アドバンテック社製)にて吸引濾過し、濾液12.45Kg(Bx5.6°、pH5.0)を得た。濾液をロータリーエバポレーターにてBx17°まで減圧濃縮し、濃縮液4.05Kgを得た。濃縮液を20℃に冷却後、遠心分離(800×g、6分)により不溶解物を除去し、上清液3.96Kg(Bx17.0°)を得た。上清液にイオン交換水を加え、Bxを15°に調整した後、90℃、1分間加熱殺菌した後、30℃に冷却し無菌的に密閉容器に充填し、本発明品5(4.42Kg、Bx15.0°、pH5.0)を得た。
市販の焙煎麦芽(L値39)1Kgをハンマーミル(スクリーン1mm)にて粉砕し、水13Kgを加え、90℃にて1分間加熱殺菌した。スラリーを45℃に冷却後、コクラーゼ(三菱化学フーズ社製のα−アミラーゼ)1gを添加し、45℃で30分間攪拌した後、45℃にて6時間静置し、その後、45℃にて1時間攪拌反応を行った。引き続き、脱水機型遠心分離機により固形物を除去し、抽出液12.0Kgを得た(Bx5.5°、pH5.0)。引き続き90℃、1分間加熱して殺菌をかねて酵素失活を行った後、30℃に冷却し、セルロース粉末(ダイヤフロック:東京今野商店社製)250gをプレコートしたヌッチェ(No.2濾紙、30cm:アドバンテック社製)にて吸引濾過し、濾液11.85Kg(Bx5.3°、pH5.0)を得た。濾液をロータリーエバポレーターにてBx17°まで減圧濃縮し、濃縮液3.64Kgを得た。濃縮液を20℃に冷却後、遠心分離(800×g、6分)により不溶解物を除去し、上清液3.61Kg(Bx17.0°)を得た。上清液にイオン交換水を加え、Bxを15°に調整した後、90℃、1分間加熱殺菌した後、30℃に冷却し無菌的に密閉容器に充填し、比較品6(4.09Kg、Bx15.0°、pH5.0)を得た。
市販の焙煎麦芽(L値39)1Kgをハンマーミル(スクリーン1mm)にて粉砕し、水13Kgを加え、90℃にて1分間加熱殺菌した。スラリーを45℃に冷却後、プロテアーゼM「アマノ」SD(天野エンザイム社製の麹菌由来プロテアーゼ)20gを添加し、45℃で30分間攪拌した後、45℃にて6時間静置し、その後1時間攪拌反応を行った。引き続き、脱水機型遠心分離機により固形物を除去し、抽出液12.1Kgを得た(Bx5.1°、pH4.8)。引き続き90℃、1分間加熱して殺菌をかねて酵素失活を行った後、30℃に冷却し、セルロース粉末(ダイヤフロック:東京今野商店社製)250gをプレコートしたヌッチェ(No.2濾紙、30cm:アドバンテック社製)にて吸引濾過し、濾液11.74Kg(Bx5.0°、pH4.8)を得た。濾液をロータリーエバポレーターにてBx17°まで減圧濃縮し、濃縮液3.28Kgを得た。濃縮液を20℃に冷却後、遠心分離(800×g、6分)により不溶解物を除去し、上清液3.26Kg(Bx17.0°)を得た。上清液にイオン交換水を加え、Bxを15°に調整した後、90℃、1分間加熱殺菌した後、30℃に冷却し無菌的に密閉容器に充填し、比較品7(3.69Kg、Bx15.0°、pH4.8)を得た。
市販の焙煎麦芽(L値39)1Kgをハンマーミル(スクリーン1mm)にて粉砕し、水13Kgを加え、90℃にて1分間加熱殺菌した。スラリーを45℃に冷却後、脱水機型遠心分離機により固形物を除去し、抽出液10.56Kgを得た(Bx4.4°、pH5.0)。引き続き90℃、1分間加熱殺菌を行った後、30℃に冷却し、セルロース粉末(ダイヤフロック:東京今野商店社製)250gをプレコートしたヌッチェ(No.2濾紙、30cm:アドバンテック社製)にて吸引濾過し、濾液9.84Kg(Bx4.0°、pH5.0)を得た。濾液をロータリーエバポレーターにてBx17°まで減圧濃縮し、濃縮液2.25Kgを得た。濃縮液を20℃に冷却後、遠心分離(800×g、6分)により不溶解物を除去し、上清液2.14Kg(Bx17.0°)を得た。上清液にイオン交換水を加え、Bxを15°に調整した後、90℃、1分間加熱殺菌した後、30℃に冷却し無菌的に密閉容器に充填し、比較品8(2.40Kg、Bx15.0°、pH5.0)を得た。
市販の第三のビールに、得られた麦芽エキスを0.2%添加し、それぞれの飲料を、10名の良く訓練されたパネラーにより、官能評価を行い評点をつけた。評価項目は、コク味、甘味、旨味、濃厚感、すっきり感について評価し、それぞれ−5:非常に悪い、−2:やや悪い、0:変化なし、+2:良い、+5:非常に良いとして採点した。その平均点および平均的な風味評価結果を表3に示す。
本発明のビール風味飲料の酵母発酵前に添加することを想定して、本発明のビール酵母処理を行い、風味評価を行った。本発明品5、比較品6、比較品7および比較品8をそれぞれBx5.°に希釈したものを100g調製し、ビール酵母(Saccaromyces pastrianus)を加え(約5〜10×105個/ml)、15℃、1週間静置した。その後、遠心分離処理して(5000×G、10分間)酵母菌体の大部分を除き、ついで0.45μmの滅菌フィルターにて濾過、除菌し、酵母処理サンプルとした。
Claims (3)
- 麦芽を加熱して内在酵素を失活させた後、プロテアーゼおよびアミラーゼを加えて処理して得られるエキスからなる、ビール風味飲料用風味改善剤。
- 請求項1に記載のビール風味飲料用風味改善剤を含有することを特徴とする、ビール風味飲料用風味改善剤組成物。
- 麦芽を加熱して内在酵素を失活させた後、プロテアーゼおよびアミラーゼを加えて処理してエキスを得ることを特徴とする、ビール風味飲料用風味改善剤の製造方法。
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