JP2000166504A - 飲食品の味質改良効果のある糖組成物 - Google Patents
飲食品の味質改良効果のある糖組成物Info
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Abstract
した糖組成物で、最終製品にコク味等を付与する、味質
に優れた糖質を提供すること。 【解決手段】 固形物当たりのマルトヘキサオース(G
6)以上の含量が30〜50重量%で、75重量%水溶
液の20℃における粘度が8,000〜12,000c
pである飲食品の味質改良効果のある糖組成物。好まし
くは固形物当たりのグルコースが3重量%以下、マルト
ース(G2)〜マルトペンタオース(G5)の含量が5
0〜70重量%であり、さらに20糖以上が10重量%
以下である上記の飲食品は好ましくはアルコール飲料で
ある。
Description
は飲料の味質改良効果のある糖組成物に関する。
て、近年の低甘味嗜好から、甘味が低く、しかも最終製
品の味質(コク)が良好なものが求められている。糖組
成物としてでんぷんの加水分解物が広く用いられている
が、分解率が低いものは、味がもったりと重いものにな
り、分解率が高いと甘味が強くなる。また、アルコール
飲料製品は高アルコール濃度・高糖液濃度の原液を水で
適度に濃度調整し、製造されており、従って、高アルコ
ール濃度下で白濁しない糖組成物が望まれている。しか
しながら、これまで上記条件を満たす糖については知ら
れていなかった。アルコール飲料製品用の糖組成物とし
て特公平7−110224号公報で開示されている多糖
類組成物はコク味を付けるという点では十分でなかっ
た。
品、特にアルコール飲料製品に適した糖組成物で、最終
製品でコク味を付けることができる、味質に優れた糖質
を提供することにある。
めには、酵素や酸で適宜糖化した糖液をクロマト分離の
手法を用いて、低分子成分あるいは高分子成分を除去す
るなどして糖組成を調整することも可能であるが、クロ
マト分離工程が加わることによるコスト増や収率低下が
工業生産において問題となる。本発明者らは、鋭意検討
を加えた結果、短鎖や長鎖のマルトオリゴ糖が混在する
酵素糖化液そのままの糖組成でも、ある特定の糖組成お
よび粘度をもつ組成物が、すべての課題を解決し、しか
もコスト面からも工業的価値の高い組成物が得られるこ
とを見出し、本発明を完成した。本発明は、固形物当た
りのマルトヘキサオース(G6)以上の含量が30〜5
0重量%で、75重量%水溶液の20℃における粘度が
8,000〜12,000cpである飲食品の味質改良
効果のある糖組成物である。固形物当たりのグルコース
が3重量%以下、マルトース(G2)〜マルトペンタオ
ース(G5)の含量が50〜70重量%であり、したが
って本発明は、固形物当たりのグルコースが3重量%以
下、マルトース(G2)〜マルトペンタオース(G5)
の含量が50〜70重量%、マルトヘキサオース(G
6)以上の含量が30〜50重量%で、75重量%水溶
液の20℃における粘度が8,000〜12,000c
pである飲食品の味質改良効果のある糖組成物である。
重量%以下であることが好ましく、したがって本発明
は、固形物当たりのマルトヘキサオース(G6)以上の
含量が30〜50重量%、20糖以上が10重量%以下
で、75重量%水溶液の20℃における粘度が8,00
0〜12,000cpである飲食品の味質改良効果のあ
る糖組成物である。また本発明は、固形物当たりのグル
コースが3重量%以下、マルトース(G2)〜マルトペ
ンタオース(G5)の含量が50〜70重量%、マルト
ヘキサオース(G6)以上の含量が30〜50重量%、
20糖以上が10重量%以下で、75重量%水溶液の2
0℃における粘度が8,000〜12,000cpであ
る飲食品の味質改良効果のある糖組成物である。
て本発明は、固形物当たりのマルトヘキサオース(G
6)以上の含量が30〜50重量%で、75重量%水溶
液の20℃における粘度が8,000〜12,000c
pであるアルコール飲料の味質改良効果のある糖組成物
である。また本発明は、固形物当たりのグルコースが3
重量%以下、マルトース(G2)〜マルトペンタオース
(G5)の含量が50〜70重量%、マルトヘキサオー
ス(G6)以上の含量が30〜50重量%で、75重量
%水溶液の20℃における粘度が8,000〜12,0
00cpであるアルコール飲料の味質改良効果のある糖
組成物である。
トヘキサオース(G6)以上の含量が30〜50重量
%、20糖以上が10重量%以下で、75重量%水溶液
の20℃における粘度が8,000〜12,000cp
であるアルコール飲料の味質改良効果のある糖組成物で
ある。また本発明は、固形物当たりのグルコースが3重
量%以下、マルトース(G2)〜マルトペンタオース
(G5)の含量が50〜70重量%、マルトヘキサオー
ス(G6)以上の含量が30〜50重量%、20糖以上
が10重量%以下で、75重量%水溶液の20℃におけ
る粘度が8,000〜12,000cpであるアルコー
ル飲料の味質改良効果のある糖組成物である。
粉の酵素糖化液を精製することにより調製することがで
きる。使用する澱粉は、トウモロコシ、馬鈴薯、甘薯、
小麦、コメ、タピオカ、サゴ等を用いることができる。
物は、例えば、コーンスターチ30重量%の懸濁液をp
H6とした後、αアミラーゼを添加して105℃に10
分間加熱処理して得た澱粉液化液を50℃に冷却し、さ
らにαアミラーゼと枝切り酵素を添加して40時間保持
して、酸を添加し反応を終了させ、得られた糖化液につ
いて活性炭およびイオン交換樹脂による通常の脱色・精
製を行い、所定濃度になるまで濃縮することにより調製
することができる。
薯、小麦、コメ、タピオカ、サゴ等を用いることができ
る。これらの澱粉は、酸やα−アミラーゼなどを用いて
液化する。α−アミラーゼの起源は、植物起源や微生物
起源など、食品に利用できるものであれば何れも利用で
きる。 (2)澱粉の液化液を糖化させる酵素は、α−アミラー
ゼとプルラナーゼやイソアミラーゼなどの枝切り酵素を
組み合わせて用いる。酵素の起源は、植物起源や微生物
起源など、食品に利用できるものであれば何れも利用で
きる。 (3)酵素の反応は、通常10〜35重量%の澱粉を酸
または酵素で液化した液化液に(2)の酵素を作用させ
る(糖化反応)。糖化反応の条件は、用いる酵素の性質
や添加量によって適宜定めるが、通常50〜70℃、p
H4〜7の条件下で20〜100時間反応させる。 (4)糖化液は、活性炭やイオン交換樹脂等公知の方法
によって脱色、脱塩等の精製処理をして濃縮してシラッ
プを得る。
品例を以下に例示する。 (a)清涼飲料やコーヒー、ココアなどの嗜好飲料、低
アルコール飲料 (b)たれ、液体調味料 (c)ゼリー、キャンディー、アイスクリームなどの菓
子、冷菓類 (d)パン、乳製品、ジャム (e)羊羮やどらやき等の和菓子 (f)漬物、煮豆類、ハム・ソーセージ類などの加工食
品
明はこれら実施例によって何ら限定されるものではな
い。
α−アミラーゼとプルラナーゼを添加し、50℃で20
〜120時間反応させ、経時的にサンプリングし、活性
炭処理およびイオン交換樹脂による脱塩をして糖組成物
を得た。 《評価》得られた糖組成物の組成と粘度、味質およびア
ルコールによる沈殿生成の有無を評価した。結果を表1
に示した。表1中、組成物1、組成物2、組成物5、組
成物6は比較例であり、組成物3および組成物4は本発
明の実施例である。組成物1〜5は経時的サンプリン
グ、組成物6は組成物4 100重量部にぶどう糖5重
量部を添加し、調製した。本発明の組成物はコク味があ
ってしかもデキストリンの特有の臭い(糊臭)がなく、
またアルコール溶液中でも沈殿を生成しないので、アル
コール飲料に適している。
B型粘度計で測定した。 コク味:糖組成物を5重量%含むエタノール水溶液(エ
タノール濃度5重量%)を調製し、試飲した。 ◎;コクがあってほど良い後味 △;コク味はあるが物足りない味又はもったり感が残る ×;もったりと重い感じで舌に残る 沈殿生成:エタノール濃度30重量%、糖濃度30重量
%となるような糖溶液を作り、4℃に72時間保存後の
沈殿生成の有無を評価した。 〇;沈殿生成無し ×;沈殿生成有り 糊臭:〇;無し、△;少々有り、×;有り
に適した糖組成物を提供することができる。飲食品、特
にアルコール飲料最終製品にコク味を付与し、味質に優
れた糖質を提供することができる。
Claims (4)
- 【請求項1】 固形物当たりのマルトヘキサオース(G
6)以上の含量が30〜50重量%で、75重量%水溶
液の20℃における粘度が8,000〜12,000c
pである飲食品の味質改良効果のある糖組成物。 - 【請求項2】 固形物当たりのグルコースが3%重量以
下、マルトース(G2)〜マルトペンタオース(G5)
の含量が50〜70重量%である請求項1の糖組成物。 - 【請求項3】 固形物当たりの20糖以上が10%以下
である請求項1または2の糖組成物。 - 【請求項4】 飲食品がアルコール飲料である請求項
1、2または3の糖組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35224798A JP3969511B2 (ja) | 1998-12-11 | 1998-12-11 | 飲食品の味質改良効果のある糖組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35224798A JP3969511B2 (ja) | 1998-12-11 | 1998-12-11 | 飲食品の味質改良効果のある糖組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JP2000166504A true JP2000166504A (ja) | 2000-06-20 |
JP3969511B2 JP3969511B2 (ja) | 2007-09-05 |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP35224798A Expired - Fee Related JP3969511B2 (ja) | 1998-12-11 | 1998-12-11 | 飲食品の味質改良効果のある糖組成物 |
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Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3969511B2 (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008061593A (ja) * | 2006-09-08 | 2008-03-21 | Kirin Beverage Corp | 苦渋味の低減された高ポリフェノール含有飲料 |
JP2010104371A (ja) * | 2009-12-21 | 2010-05-13 | Nissei Co Ltd | 水中油型乳化組成物、ホイップクリーム |
JP2011097855A (ja) * | 2009-11-05 | 2011-05-19 | T Hasegawa Co Ltd | ビール風味飲料用風味改善剤 |
JP2012034654A (ja) * | 2010-08-10 | 2012-02-23 | T Hasegawa Co Ltd | 飲食品の呈味改善剤 |
JP2017086018A (ja) * | 2015-11-13 | 2017-05-25 | サッポロビール株式会社 | アルコール飲料、アルコール飲料の製造方法、及びアルコール飲料にアルコール吸収抑制効果を付与する方法 |
-
1998
- 1998-12-11 JP JP35224798A patent/JP3969511B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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JP2011097855A (ja) * | 2009-11-05 | 2011-05-19 | T Hasegawa Co Ltd | ビール風味飲料用風味改善剤 |
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---|---|
JP3969511B2 (ja) | 2007-09-05 |
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