JP2011097790A - 加熱装置及びステータの製造方法 - Google Patents

加熱装置及びステータの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】簡単な構造で、ステータコア2に装着されたコイル4をコイルエンド部8、10まで短時間で、均一に昇温させる。
【解決手段】ステータコア2にコイル4を装着した状態で、ステータコア2内に誘導コイルICを位置させる。また、コイルエンド部8、10をヒートジャケットHJにより覆う。そして、電源装置21により誘導コイルICに通電することにより、ステータコア2及びヒートジャケットHJを誘導加熱する。これにより、コイルエンド部8、10が、ヒートジャケットHJからも加熱され、短時間で昇温させられる。
【選択図】図3

Description

本発明は、例えば、回転電機用のステータを構成するステータコア及びコイルの加熱装置、及び、ステータの製造方法に関する。
誘導モータ、直流モータ(ジェネレータを含む)等の回転電機に使用するステータ(固定子)は、ステータコアにコイルが巻回(装着)された状態で、曲げられたコイルの応力(ストレス)緩和のためのアニール処理を施し、ワニスを含浸させるなどして製造される。このアニール処理は、所定温度に昇温させた状態で、所定時間、コイルを均一に加熱する処理である。また、このようなアニール処理以外にも、ワニスを硬化させるための加熱工程などもある。このようにコイルを加熱する方法として、例えば、誘導コイルを使用して誘導加熱により加熱する構造が、従来から知られている(例えば、特許文献1ないし3参照)。
ステータコアに装着されたコイルを誘導コイルを使用して加熱する場合、例えば、図7に示すように、ステータコア2内に誘導コイルICを挿入した状態で、誘導コイルICに通電し、誘導加熱によりステータコア2を加熱し、主としてその熱によりコイル4を昇温させている。したがって、一端側、他端側コイルエンド部8、10がステータコア2の端部よりも突出している場合には、熱が外部雰囲気に奪われるため、コイルエンド部8、10が昇温しにくい。このため、コイルエンド部8、10とステータコア2の各スロット内に配置されるスロット導体部とで温度ムラが生じ、コイル4を均一に昇温させにくい。なお、コイルのみを誘導加熱や通電により加熱することも考えられるが、この場合、ステータコアの方が熱容量が大きいため、コイルの熱がステータコアに奪われてしまうため、結果として、コイルを所定の温度までに昇温させるの時間がかかってしまう。
このため、特許文献1には、2個の誘導コイルをコイルエンド部近傍にそれぞれ配置し、各誘導コイルを移動させる構造が記載されている。また、特許文献2には、コイルにも通電してこのコイルを加熱すると共に、ステータコアも誘導加熱により加熱する構造が記載されている。また、特許文献3には、ワニスを含浸した後の加熱工程で、誘導コイルをコイルエンド部に配置して加熱を行う構造が記載されている。
特開2008−193875号公報 特開2008−72825号公報 特開2008−172961号公報
上述の各特許文献に記載された構造の場合、コイルエンド部を効率良く加熱でき、ステータコア及びコイルを均一に加熱することができると考えられるが、それぞれ、コイルエンド部を加熱するために、誘導コイルを別に設けたり、誘導コイルを移動させる機構を設けたり、コイル自体に通電するようにしている。このため、各特許文献に記載された構造の場合、このような別の誘導コイルや移動機構、コイル自体に通電するための構造が必要になると共に、これらの電源が別に必要になるなど、装置が複雑になり、製造コストが高くなることが避けられない。
そこで、本発明は、簡単な構造で、ステータコアに装着されたコイルをコイルエンド部まで短時間で、均一に昇温させられる加熱装置、及び、ステータの製造方法を提供することを目的とするものである。
本発明は、ステータコア(2)にコイル(4)を装着した状態で、該ステータコア(2)及び該コイル(4)を加熱する加熱装置(20)において、
誘導コイル(IC)と、
前記コイル(4)の前記ステータコア(2)から突出したコイルエンド部(8、10、30)の少なくとも一部を覆うヒートジャケット(HJ)と、を備え、
前記誘導コイル(IC)への通電に基づき、前記ステータコア(2)及び前記ヒートジャケット(HJ)を加熱して、前記コイル(4)を加熱することを特徴とするものである。
前記ヒートジャケット(HJ)は、前記コイルエンド部(8、10、30)全体を覆っていることを特徴とするものである。
前記ヒートジャケット(HJ)は、前記コイルエンド部(8、10、30)のうち、少なくとも前記ステータコア(2)からの熱伝導により最も温まりにくい個所を覆っていることを特徴とするものである。
本発明は、ステータコア(2)にコイル(4)を装着した状態で、該ステータコア(2)及び該コイル(4)への加熱、及び、該コイル(4)へのワニスの含浸を施してステータ(1)とするステータの製造方法において、
前記ステータコア(2)に前記コイル(4)を装着した後、誘導コイル(IC)と前記ステータコア(2)とが隣接するように配置すると共に、ヒートジャケット(HJ)を前記コイル(4)のコイルエンド部(8、10、30)の少なくとも一部を覆うように配置し、この状態で前記誘導コイル(IC)に通電して、前記ステータコア(2)及び前記ヒートジャケット(HJ)を誘導加熱し、該ステータコア(2)及び前記コイル(4)を加熱することを特徴とする方法である。
前記ステータコア(2)及び前記コイル(4)を加熱する工程が、該コイル(4)のストレスを緩和するための加熱を行うアニール処理の予備加熱工程であることを特徴とする方法である。
なお、上記カッコ内の符号は、図面と対照するためのものであるが、これにより各請求項の構成に何等影響を及ぼすものではない。
請求項1に係る本発明によると、コイルエンド部の少なくとも一部をヒートジャケットにより覆っているため、誘導コイルへの通電によりヒートジャケットが誘導加熱され、コイルエンド部がこのヒートジャケットからも加熱される。このため、昇温しにくいコイルエンド部を短時間で加熱できる。この結果、簡単な構成で、コイルをコイルエンド部まで短時間で、均一に昇温させられる。また、ヒートジャケットの加熱は、ステータコアを加熱するための誘導コイルを使用しているため、誘導コイルの磁束を有効的に活用でき、効率的である。
請求項2に係る本発明によると、ヒートジャケットによりコイルエンド部全体を覆っているため、コイルエンド部を効率良く加熱できる。
請求項3に係る本発明によると、ヒートジャケットにより覆う部分を、コイルエンド部のうち、少なくとも前記ステータコアからの熱伝導により最も温まりにくい部分としているため、コイルエンド部に温度ムラをより生じさせにくくできる。
請求項4に係る本発明によると、ステータコア及びコイルに施す加熱工程を短時間で行え、生産性を向上させられる。
請求項5に係る本発明によると、アニール処理の予備加熱工程を短時間で行えるため、生産性を向上させられる。
本発明の対象となるステータの1例を示す斜視図。 そのコイル(U相)を示す斜視図。 本発明の第1の実施形態に係るステータの加熱装置の概略を示す断面図。 誘導コイルを省略して、図3の上方から見た平面図。 本発明の第2の実施形態に係るステータの加熱装置の概略を示す、誘導コイルを省略して、図3の上方から見た図に相当する平面図。 丸線のコイルを有するステータの端面図。 従来のステータの加熱装置の概略を示す断面図。
本発明の実施の形態を図面に沿って説明する。まず、本発明の対象となる回転電機(モータ、ジェネレータ等)のステータの1例について、図1及び図2に沿って説明する。本ステータ1は、ロータと共に電気モータ(ジェネレータを含む)を構成し、該電気モータは、電気自動車及びハイブリッド車輌の駆動源となる電気モータ(含むジェネレータ)、特にブラシレスDCモータに適用して好適である。ステータ1は、図1に示すように、多数の珪素鋼板の薄板を積層したステータコア2、及び、マグネットワイヤ(導体、巻線)3を巻回したコイル4からなる。ステータコア2は、リング状からなり、内径側に開口するスロット5及びティース6が交互に多数形成されている。そして、所定ピッチ離れた2個のスロット5の間を分布巻きにて3相U,V,Wの各コイル4(4U,4V,4W)が巻かれている。
マグネットワイヤ3は、断面矩形状の平角線からなり、銅等からなる導体部の全周に絶縁樹脂等の絶縁被膜が形成されている。上記ワイヤ3からなる3相のコイル4U,4V,4Wは、同相のスロット5内においては、同相の複数本(例えば4本)のワイヤ3がステータコア2の径方向に並んで配置されており、かつステータコア2の軸方向Lの一端面7(図1の上端面)から突出した一端側コイルエンド部8においては、同相の複数本のワイヤ3がステータコア2の径方向内径側に屈曲すると共にステータコア2の径方向に並んで配置され、ステータコア2の軸方向Lの他端面9(図1の下端面)から突出した他端側コイルエンド部10においては、同相の複数本のワイヤ3がステータコア2の径方向(又は軸方向)に並んで配置されている。
代表してU相のコイル4Uを示すと、コイル4Uは、図2に示すように、隣接する2個のスロット5,5を占めるように、2組4U1,4U2がセットとなって、隣接する2個のスロット5,5の近い方同士、遠い方同士が所定間隔隔てて連結するようかつ上記2組が交互に連結するように構成されている。各組のコイル4U1,4U2は、スロット5内に配置されるスロット導体部11と、ステータコア2の一端面7から突出して、所定間隔離れたスロット導体部11と連結するように、内径方向R1に屈曲して周方向Mに延びる一端側コイルエンド部8(図2の上側のコイルエンド部)と、ステータコア2の他端面9から突出して、所定間隔隔てたスロット導体部11を連結するように、周方向Mに延びる他端側コイルエンド部10(図2の下側のコイルエンド部)と、からなる。両コイルエンド部8,10は、それぞれが軸方向L又は径方向Rに互いに干渉することなく並ぶように、周方向に(例えばY)又は軸方向に(例えばX)複数に屈曲して(折り曲げて)いる。
このようなステータ1を得るためには、ステータコア2にコイル4を装着した状態で、コイル4のストレス(応力)を緩和するための加熱を行うアニール処理を施し、その後、ワニスを含浸し、ワニスを乾燥させる工程を経る。また、アニール処理は、例えば、遠赤外線などにより全体をムラなく加熱した状態で、所定時間、所定の温度に保つ処理であるが、遠赤外線による加熱では、昇温しにくいため、アニール処理に先立って予備加熱工程を行う場合がある。次述する本発明に係る第1の実施形態では、このような予備加熱工程を加熱装置20により行っている。
<第1の実施形態>
本発明に係る第1の実施形態について、図3、4を用いて説明する。本実施形態の加熱装置20は、電源装置21と、誘導コイルICと、ヒートジャケットHJとを備える。このうちの電源装置21は、交流電源で、誘導コイルICに電力の供給を行う。誘導コイルICは、螺旋状に形成され、外径をステータコア2の内径よりも小さくしている。このような誘導コイルICは、ステータコア2の内側に配置される。なお、誘導コイルICが固定されている場合には、ステータコア2を誘導コイルICの周囲に配置する。何れにしても、この状態で、誘導コイルICとステータコア2とが隣接するように配置される。
また、ヒートジャケットHJは、それぞれ片端面に凹部22を有する円輪状に形成された素子23a、23bを備えている。このような素子23a、23bは、例えば、鉄などの、コイル4を構成する銅線などよりも電気抵抗が大きい金属材料により形成され、コイルエンド部8、10の外接円よりも大きい外径と、コイルエンド部8、10の内接円よりも小さい内径を有する。また、素子23a、23bの凹部22の径方向の幅は、コイル4のコイルエンド部8、10の径方向の幅よりも大きい。そして、素子23aを凹部22内に一端側コイルエンド部8が進入するように配置し、素子23bを凹部22内に他端側コイルエンド部10が進入するように配置する。これにより、一端側コイルエンド部8が、図4に示すように、全周に亙って素子23aにより覆われ、同様に、他端側コイルエンド部10が全周に亙って素子23bにより覆われる。即ち、コイルエンド部8、10全体がヒートジャケットHJにより覆われる。なお、ヒートジャケットHJの形状は、上述の形状に限らず、コイルエンド部8、10の形状に合わせて、コイルエンド部8、10を覆えるものであれば良い。
上述のように誘導コイルICとヒートジャケットHJを配置した状態で、電源装置21により誘導コイルICに高周波電流を流す。すると、図3に矢印イで示すように、誘導コイルICの周囲に磁束が発生し、ステータコア2、コイル4、ヒートジャケットHJに渦電流が発生し、これらステータコア2、コイル4、ヒートジャケットHJが電気抵抗により加熱される。但し、コイル4はステータコア2及びヒートジャケットHJに比べて電気抵抗が小さいため、渦電流による発熱量は少ない。このため、コイル4のスロット導体部11は、主としてステータコア2からの熱伝導により加熱される。また、コイルエンド部8、10は、ステータコア2の端部から突出しているため、ステータコア2からの熱伝導だけでは昇温しにくいが、本実施形態では、ヒートジャケットHJにより覆われているため、このヒートジャケットHJからの熱伝導によっても昇温する。即ち、図3に矢印ロで示すように、コイルエンド部8、10は、ステータコア2からの熱伝導とヒートジャケットHJからの熱伝導とにより昇温する。
なお、本実施形態では、誘導コイルICの軸方向(図3の上下方向)の長さは、ステータコア2による加熱能力と、ヒートジャケットHJによる加熱能力とを勘案して定める事が好ましい。即ち、ヒートジャケットHJによる加熱能力を高めるためには、誘導コイルICの軸方向長さを長くして、誘導コイルICをヒートジャケットHJに近づける方が良い。これは、誘導コイルICからの磁束が多くヒートジャケットHJを通過するためである。但し、電源装置21からの電力が同じであれば、誘導コイルICをヒートジャケットHJに近づける分、ステータコア2を通過する磁束が減少し、ステータコア2の加熱能力が下がる。このため、ステータコア2からの熱伝導によるスロット導体部11の昇温に時間がかかり、結果としてコイル4を所望の温度まで昇温させるのに時間がかかってしまう可能性がある。一方、誘導コイルICの軸方向長さを短くした場合、誘導コイルICがヒートジャケットHJから離れてしまい、ヒートジャケットHJの加熱能力が下がり、コイルエンド部8、10の昇温に時間がかかってしまう可能性がある。
このため、例えば、誘導コイルICの巻き数は図7の構造と同じとしつつ、間隔を広げることにより誘導コイルICの軸方向長さを図7の構造よりも長くして、誘導コイルICをヒートジャケットHJに近づけることが考えられる。この場合、誘導コイルICの軸方向長さをヒートジャケットHJに隣接させる位置まで長くすることもできる。これに対して、誘導コイルICによるステータコア2への加熱をより十分に確保するために、誘導コイルICの軸方向長さをヒートジャケットHJを構成する素子23a、23bの軸方向間隔よりも小さくすることも考えられる。何れにしても、誘導コイルICの軸方向長さは、ステータコア2とヒートジャケットHJとを適切に加熱できるように定めることが好ましい。特に、前述の図7に示したようなヒートジャケットを設けずに、誘導コイルICによりステータコア2を主として加熱する構造と同じ電力で、ステータコア2とヒートジャケットHJとを適切に加熱できるように、誘導コイルICの軸方向長さを規制することが好ましい。なお、前述の図7で使用した誘導コイルICをそのまま使用しても、ヒートジャケットHJによる加熱能力を確保できれば、同じものを使用しても良い。この結果、従来から存在する誘導コイルICを使用でき、装置の低コスト化を図れる。
本実施形態によると、上述のように、誘導コイルICはステータコア2に隣接して配置されるため、誘導コイルICへの通電によりステータコア2が誘導加熱され、コイル4の主としてスロット導体部11が加熱される。また、コイルエンド部8、10全体をそれぞれヒートジャケットHJにより覆っているため、誘導コイルICへの通電によりヒートジャケットHJが誘導加熱され、コイルエンド部8、10がこのヒートジャケットHJからも加熱される。このため、昇温しにくいコイルエンド部8、10を短時間で加熱できる。この結果、コイルエンド部8、10をヒートジャケットHJにより覆うと言う簡単な構成で、コイル4をコイルエンド部8、10まで短時間で、均一に昇温させられる。
例えば、ヒートジャケットHJを設けずに、前述の図7に示した構造で、誘導コイルICによる加熱温度を高くし、ステータコア2を高温にして、コイルエンド部8、10を短時間で昇温させることが考えられる。但し、温度を高くし過ぎると、ステータコア2の表面の絶縁層が劣化して絶縁性能が低下してしまうため、昇温させられる上限温度が存在する。したがって、ステータコア2を高温にしてコイルエンド部8、10を短時間で昇温させることは難しい。また、この場合、スロット導体部11とコイルエンド部8、10で温度ムラが生じ易い。これに対して本実施形態の場合、コイルエンド部8、10をヒートジャケットHJにより覆っているため、ステータコア2を高温にしなくても、コイルエンド部8、10を短時間で昇温させられる。また、ステーコア2を高温にしなくても良いため、スロット導体部11とコイルエンド部8、10とで温度ムラが生じにくい。
このようにコイルエンド部8、10を短時間で昇温させられれば、ステータ1に施す加熱工程を短時間で行え、生産性を向上させられる。また、本実施形態では、この加熱工程をアニール処理の予備加熱工程として行っているため、この予備加熱工程を短時間で行え、やはり生産性を向上させられる。このように生産性を向上させられれば、製造コストの低減を図れる。
また、本実施形態の場合、ヒートジャケットHJを設けることによりコイルエンド部8、10を加熱しており、このヒートジャケットHJの加熱は、ステータコア2を加熱するための誘導コイルICを使用している。このため、誘導コイルICの磁束を有効的に活用でき、効率的である。また、コイルエンド部8、10を加熱するために誘導コイルを別途設けたり、コイルに通電する必要がなく、装置が複雑になることがない。この結果、装置の低コスト化を図れる。
<第2の実施形態>
本発明に係る第2の実施形態について、図5を用いて説明する。本実施形態では、ヒートジャケットHJを構成する素子23は、一端側、他端側コイルエンド部8、10の一部を覆うように構成している。本実施形態では、コイルエンド部8、10のうち、ステータコア2の端面7、9から最も軸方向に突出する部分或は相を素子23により覆っている。例えば、図1に示した構造の場合、U相のコイル4Uのコイルエンド部8、10が軸方向に最も突出しているため、この部分を覆うようにしている。図1から明らかなように、U相のコイルエンド部8、10は、それぞれ円周方向に4個所あるため、素子23は、この4個所を覆えるような形状としている。このように、軸方向に最も突出している部分は、ステータコア2からの熱伝導により最も温まりにくい個所である。このため、本実施形態では、この部分をヒートジャケットHJにより覆い、他の部分は覆わないようにしている。
図5に示す素子23は、コイルエンド部8、10の外接円よりも外径が大きい支持円筒部24と、コイルエンド部8、10の内接円よりも内径が小さく、この支持円筒部24の内周面の4個所に径方向内方に突出するように設けた覆い部25、25とを備えている。これら各覆い部25、25は、上述の第1の実施形態で説明した図3の素子23a、23bと同様に、片端面にコイルエンド部8、10の径方向の幅よりも大きい幅を有する凹部を形成している。そして、各凹部内にU相のコイルエンド部8、10を進入させるように、素子23を配置することにより、このU相のコイルエンド部8、10を覆い部25、25により覆っている。本実施形態の場合、覆い部25、25の凹部の深さを、コイルエンド部8、10のうち、他の部分より突出した部分のみがこの凹部内に進入できる程度としている。但し、この凹部の深さは、適宜変更可能で、例えば、図3の素子23a、23bの凹部と同じ深さにし、素子23の位置(端面7、9までの距離)を調整することにより、上述の他の部分より突出した部分の凹部への進入量を調整するようにしても良い。このように構成すれば、コイルエンド部8、10の他の部分よりも突出した部分の突出量に拘らず、同一の素子23を使用可能となる。
本実施形態にによると、ヒートジャケットHJにより覆う部分を、コイルエンド部8、10のうち、ステータコア2からの熱伝導により最も温まりにくい、ステータコア2の端面7、9から最も突出している部分としている。このため、コイルエンド部8、10で温度ムラを生じにくくできる。例えば、前述の第1の実施形態のように、コイルエンド部8、10全体をヒートジャケットHJで覆うと、コイルエンド部8、10のステータコア2からの熱伝導により温まり易い部分と、同じく温まりにくい部分とで温度ムラが生じる可能性がある。これに対して本実施形態の場合、コイルエンド部8、10のステータコア2からの熱伝導により最も温まりにくい部分を、ヒートジャケットHJにより覆って、このヒートジャケットHJにより加熱し、他の部分を主としてステータコア2からの熱伝導により加熱しているため、コイルエンド部8、10の温度ムラを生じにくくできる。
なお、本実施形態の場合、ヒートジャケットHJの熱伝導により上述の部分を昇温させ過ぎると、逆に温度ムラが生じてしまうため、誘導コイルICとヒートジャケットHJとの距離を適切にしたり、ヒートジャケットHJの形状を適切にして、コイルエンド部8、10全体を温度ムラが生じないようにしている。但し、ヒートジャケットHJの形状は、コイルエンド部8、10全体の温度ムラをなくすことができれば良く、このため、ヒートジャケットHJにより覆う部分は、上述のようにコイルエンド部8、10の最も突出している部分に限らず、この部分を中心とした所定の範囲でも良い。また、コイルエンド部8、10全体を覆うようにしつつ、最も突出している部分を最も加熱できるように、ヒートジャケットHJの形状を工夫することもできる。例えば、コイルエンド部8、10を覆う分の肉厚を変えたり、凹部の深さを変えるなどして、各部分の熱容量や渦電流による発熱量などをコイルエンド部8、10の周方向位置によって変えることができる。
また、本実施形態の場合、他の部分をヒートジャケットHJにより加熱する必要がない分、誘導コイルICによりヒートジャケットHJを加熱する部分を、前述の第1の実施形態よりも少なくできる。このため、より少ない電力で効率良くコイルエンド部8、10を加熱することも可能である。例えば、第1の実施形態の構造では電力が大きくなってしまうようなステータを加熱する場合には、本実施形態を採用することにより、電力を大きくすることなく、適切に、コイルエンド部8、10も昇温させることができる。その他の構造及び作用は、第1の実施形態と同様である。
なお、上述した各実施形態では、本発明を平角線で構成されたコイルを使用したステータに適用した構造について説明したが、本発明は、丸線(断面円形)で構成されたコイルを使用したステータにも適用可能である。この場合に、例えば、図6に示すように、スリーブ(或は自己融着テープ)31により覆われる各層のコイルエンド部30の一部、及び、中性点32は、ヒートジャケットにより覆わないようにする。即ち、スリーブ31により覆われるコイルエンド部30の一部及び中性点32は、放熱しにくいため、この部分をヒートジャケットHJにより覆うと、コイルエンド部30全体で温度ムラが生じる可能性がある。したがって、これらコイルエンド部30の一部及び中性点32から外れた部分、即ち、コイルエンド部30のうち、スリーブや自己融着テープで覆われていない部分を、ヒートジャケットにより覆う。
また、上述した各実施形態では、外側にステータを、内側にロータを有する回転電機のステータに本発明を適用した構造について説明したが、本発明は、勿論、内側にステータがある構造にも適用可能である。
1 ステータ
2 ステータコア
3 巻線(マグネットワイヤ)
4 コイル
8 一端側コイルエンド部
10 他端側コイルエンド部
20 加熱装置
21 電源装置
22 凹部
23、23a、23b 素子
24 支持円筒部
25 覆い部
30 コイルエンド部
31 スリーブ
32 中性点
IC 誘導コイル
HJ ヒートジャケット

Claims (5)

  1. ステータコアにコイルを装着した状態で、該ステータコア及び該コイルを加熱する加熱装置において、
    誘導コイルと、
    前記コイルの前記ステータコアから突出したコイルエンド部の少なくとも一部を覆うヒートジャケットと、を備え、
    前記誘導コイルへの通電に基づき、前記ステータコア及び前記ヒートジャケットを加熱して、前記コイルを加熱することを特徴とする加熱装置。
  2. 前記ヒートジャケットは、前記コイルエンド部全体を覆っていることを特徴とする、請求項1に記載の加熱装置。
  3. 前記ヒートジャケットは、前記コイルエンド部のうち、少なくとも前記ステータコアからの熱伝導により最も温まりにくい個所を覆っていることを特徴とする、請求項1に記載の加熱装置。
  4. ステータコアにコイルを装着した状態で、該ステータコア及び該コイルへの加熱、及び、該コイルへのワニスの含浸を施してステータとするステータの製造方法において、
    前記ステータコアに前記コイルを装着した後、誘導コイルと前記ステータコアとが隣接するように配置すると共に、ヒートジャケットを前記コイルのコイルエンド部の少なくとも一部を覆うように配置し、この状態で前記誘導コイルに通電して、前記ステータコア及び前記ヒートジャケットを誘導加熱し、該ステータコア及び前記コイルを加熱することを特徴とするステータの製造方法。
  5. 前記ステータコア及び前記コイルを加熱する工程が、該コイルのストレスを緩和するための加熱を行うアニール処理の予備加熱工程であることを特徴とする、請求項4に記載のステータの製造方法。
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