JP2011096910A - 回路基板構造体、これを用いた回路モジュールおよび回路モジュールの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】そこで本発明の回路基板構造体Sは、絶縁性材料で構成され、素子搭載領域を有する基板部10Sと、前記基板部10Sに形成された回路パターン部21とを具備してなる回路基板ユニットU1と、前記基板部10Sと一体成型され、前記回路基板ユニットU1を相互に接続するとともに、分断可能部14を具備するフレーム部11とを具備し、素子チップ搭載後、分断可能部14で個々の回路モジュールに分割したことを特徴とする。
【選択図】図1
Description
このような背景のもと、MID技術が脚光をあびている。
MIDは、金型を用いた、樹脂やセラミックスの成形品表面に立体的に銅箔パターンを形成した部品(パッケージ)であり、機構部品としての機械的機能と、プリント配線基板としての電気的機能とを持ち合わせていることから、機能の複合化、電子部品の小型化、モジュール部品点数の削減、回路モジュール基板の組み立て工数の削減が可能となる。
本出願人は、特許文献1では、MIDの工法を用いて圧力センサが形成されており、また特許文献2では、MIDの工法を用いたカメラモジュールなど、種々のデバイスを提案している。
このようにMIDの工法を用いることで電子部品を理想の位置に配置できるため、高密度実装だけでなく、電気的なノイズや周囲環境の影響を最小に抑えることが可能となる。このような回路モジュール102の一例を図20に示す、また実装基板100へ実装状態を図21に示す。110は回路基板、121は回路パターンであり、素子搭載部としての凹部113に素子チップ120が搭載され、ボンディングワイヤ122を介して回路パターン121に電気的に接続されるとともに、実装基板100上のパッド101に対してもボンディングワイヤ122を介して電気的に接続される。
また、実装効率を向上するために複数個のパッケージに対して一度に素子を実装する場合は、パーツフィーダなどを用いてパッケージを整列させる必要がある。
さらにまた、図22に示すような、円柱などのパッケージでは、回転防止や位置決めが困難であり、MIDの特徴である三次元形状の自由度に制約が発生する。
また、図23に示すように、素子チップの実装に先立ち、パッケージとしての回路基板110の電気的な特性検査を行うために回路パターン部121のパッド部にプローブ123をあてると、パッド部を傷つけてしまい、後に、ワイヤボンディングやフリップチップ(ダイレクトボンディング)などにより、素子を実装する際、接続不良を生じ易いという問題が生じている。
しかしながら、この方法では素子チップ搭載後に樹脂封止工程が必要であり、実装作業性が充分ではなかった。
また、大量生産にあたり、プローブ検査を容易にするとともに、プローブ検査に起因するパッドの損傷を低減し、歩留まりを向上することは、深刻な問題であった。
本発明は、前記実情に鑑みてなされたもので、実装作業性が良好な、回路基板構造体を提供することを目的とする。
本発明は、前記実情に鑑みてなされたもので、実装作業性が良好で、信頼性の高い回路モジュールを提供することを目的とする。
この構成によれば、フレーム部によって回路基板ユニットが相互に接続されているため、微細化に際しても、ばらばらになることがなく、取扱が容易である。
また、複数の回路基板ユニットを一体形成で形成する構造であるため、チャッキングによって個片を傷つけたりすることなく形成可能である。
さらにまた、多数個取りのシートで一括して実装や組み立てを行うことができるため、生産性が向上する。また素子チップの搭載や、ワイヤボンディングなどの電気的接続時における、位置決めも容易であり、実装精度の向上をはかることができる。
この構成によれば、凹部を有する立体配線基板においても、フレーム部で固定されているため、安定で取り扱いが容易である。
この構成によれば、2本の平行なサイドレールによって基板部の両側が接続されているため、安定でかつ位置精度良く作業や搬送を行うことができる。
この構成によれば、送り穴の活用により、位置合わせがより容易となり、実装精度の向上が可能となる。
この構成によれば、小型の回路基板であっても、実装時の安定性が良好で、作業性の向上を図ることができる。
この構成によれば、プローブテストを行った後に、切除することができるため、本来ワイヤボンディングなどで用いられるパッドの損傷による接続不良を低減することができる。
この構成によれば、分断が容易となる。
この構成によれば、分断溝を超えてプローブ用パッドでのプローブテストを実現することが出来、その後に切除すればよいものとなる。
この構成によれば、射出成型や、プレス成型、押し出し成型、テープ成型などの方法で容易に成形することができ、成形性が容易である。
この構成によれば、樹脂またはセラミック上に印刷などの方法でパターンを形成し、焼成することにより、容易に回路パターン部を形成することができる。
この構成によれば、回路基板構造体に、素子チップを実装した後、フレーム部を分離することで、個別に分断することで、基板部の少なくとも1つの面の一部に、破断によって形成された粗面部を有するため、この領域を、実装基板との接続部とすることで接合性を向上することができる。
この構成によれば、回路パターン部が粗面部に隣接する領域まで伸長しているため、半田接合を行う場合にも半田接合性が向上する。
この構成によれば、フレーム部によって回路基板ユニットが相互に接続されているため、微細化に際しても、取扱が容易である。
さらにまた多数個取りのシートで一括して実装や組み立てを行うことができるため、生産性の向上をはかることができる。また素子チップの搭載や、ワイヤボンディングなどの電気的接続時における、位置決めも容易であり、実装精度の向上をはかることができる。
この構成によれば、プローブテストを行った後、プローブテスト用のパッドを含めてフレーム部を切除すればよいため、テスト用パッドを大きく取ることができ、テスト工程が容易となる。また、プローブテストに際してワイヤボンディング用のパッドを使用するのではなく、別途プローブテスト用のパッドが設けられており、完成時には切除されるため、大型化を招くことなく、またワイヤボンディング用のパッドに損傷を与えることなく、プローブテストを実施することができる。
また、一体形成であるため、チャッキングによって個片を傷つけたりすることがない。
さらにまた、素子チップの搭載や、ワイヤボンディングなどの電気的接続時における、位置決めも容易であり、実装精度の向上をはかることができる。
加えて、検査用のプローブパッドをフレーム部に形成しておき、検査後、最後に切除すればよいため、本来のボンディングパッドを検査に使用する必要がなく、信頼性の向上を図ることができる。
図1は本発明の実施の形態1の回路基板構造体を示す斜視図、図2は、この回路基板構造体に搭載される素子チップを示す斜視図、図3は、図1に示した回路基板構造体に素子チップを搭載した状態(回路モジュール構造体)を示す斜視図、図4は同回路モジュール構造体の検査工程を示す斜視図、図5は同回路モジュール構造体の切断工程を示す断面図、図6は同回路モジュール構造体を示す斜視図、図7及び8は同回路モジュール構造体の切断工程を示す説明図である。
この実装に用いられる回路基板構造体Sは、絶縁性の樹脂材料で構成され、素子搭載領域となる凹部13を有する基板部10Sと、基板部10Sに形成された回路パターン部21とを具備してなる回路基板ユニットU1と、基板部10Sと一体成型され、回路基板ユニットU1を相互に接続するとともに、分断可能部14を具備する2本の平行なサイドレール11a、11bからなるフレーム部11とを具備したことを特徴とする。
そして、図4(b)に示すように、プローブ201を検査用パッド21Pに接触させ、検査装置200でプローブ検査を行う。
そして不良品を判別し、マーキングを行う。
こののち図5に示すように個別の回路モジュールに分断し、図6に示すような回路モジュールを得る。図示しないが、素子チップ実装後、凹部13には封止樹脂を充填しておく。
次に本発明の実施の形態2について説明する。
本実施の形態の回路モジュールは、図11に個々の回路モジュールに分割前の回路モジュール構造体Mの斜視図および図12に同回路モジュールの断面図を示すように、フリップチップにより、LEDなどの素子チップ20Sを基板部10Sに搭載したものである。ここでは回路パターン部21は、素子搭載部から両側に導出され、2端子素子を構成している。他は前記実施の形態1の回路モジュールと同様に形成されており、複数の回路基板ユニットをフレーム部11で連結された状態で実装がなされ、最後に分断可能部14で分断されるように構成されている。
次に本発明の実施の形態3について説明する。
本実施の形態では、回路基板構造体にジャイロセンサなどの素子チップを搭載し、個々の回路モジュールを形成するための、分割方法に関するものである。図13および図14は本発明の実施の形態3の分割方法を示す要部拡大断面図である。
次に本発明の実施の形態4について説明する。
図15は本発明の実施の形態1の回路モジュール1を実装基板100上に実装した状態を示す図、図16はその要部拡大断面図である。
前記実施の形態1で、得られた回路モジュールは、切断領域が他の領域よりも粗となっている。この粗面領域10Rに、半田層30をなじませ、接合を強固にしている。
ここでは、スペーサ部材として、弾性体である、発泡ウレタンに、銅などのメタルを含浸させた、メタル含浸ウレタン42を用いている。
そして半田層30と回路基板10の第1の面10Aおよび第3の面10Cを当接させる。ここでは第1の面10Aが素子搭載面を構成し、第2の面10Bは第1の面10Aに対向する面であり、第3の面10Cは側面である。
また、熱伝導性を有しかつ弾性体であるメタル含浸ウレタン42が回路基板と実装基板との熱膨張率の差を吸収し、かつ熱伝導性を有するため、ボンディング時の熱伝導性も良好でかつ、放熱性も良好であり、信頼性の高い実装構造を実現することができる。
図17は本発明の実施の形態5の回路基板構造体を示す斜視図、図18は、この回路基板構造体を用いた回路モジュールであるカメラモジュールを示す断面図、図19(a)乃至(e)は、この回路基板構造体を用いた回路モジュールであるカメラモジュールの製造工程を示す工程断面図である。
本実施の形態では、図17に示すように、前記実施の形態1乃至4と同様にフレーム部11で連結した回路基板構造体Sを構成している。そして本発明は、この回路基板構造体Sを用い、図18に示すように、貫通穴23を有する回路基板10上に素子チップ20を搭載するとともに両面を透光性部材50およびレンズ部60で封止した回路モジュール2を構成するものである。回路基板構造体の状態で素子チップ20の搭載だけでなく、フィルタなどの透光性部材50および、レンズ部60を装着する工程を、フレーム部11で一体形成された状態で行い、最後に分断可能部14で分断するようにしたことを特徴とする。
まず、図19(a)に示すように、貫通穴23を有する射出成型などの方法により樹脂製の回路基板構造体の形状加工を行う。
そして、図19(b)に示すように、回路パターン部21のパターンに一致した下地層の上に電気めっきにより銅などのめっき層を厚付けすることで表面導体層を形成し、下地層のある部分以外の不要なめっき層をエッチングで除去すれば、所望の回路パターン部21が形成された回路基板ユニットU1を含む回路基板構造体Sを得ることができる。
こののち、図19(d)に示すように、透光性部材50を固着するとともにレンズ部60を固着する。
そして不良品を判別し、マーキングを行う。
こののち図19(e)に示すように分断可能部14にパンチをあて、個別の回路モジュールに分断し、回路モジュール2を得る。
M 回路モジュール構造体
10 回路基板
10S 基板部
S 回路基板構造体
10A 第1の面
10B 第2の面
10C 第3の面
10R 粗面領域
11 フレーム部
11a,11b サイドレール
13 凹部
14 分断可能部
15 送り穴
20 素子チップ
21 回路パターン部
21P 検査用パッド
21B ボンディングパッド
22 ボンディングワイヤ
23 貫通穴
25 バンプ
30 半田層
100 実装基板(プリント配線基板)
101 パッド
110 回路基板
200 検査装置
201 プローブ
Claims (14)
- 絶縁性材料で構成され、素子搭載領域を有する基板部と、
前記基板部に形成された回路パターン部とを具備してなる回路基板ユニットと、
前記基板部と一体成型され、前記回路基板ユニットを相互に接続するとともに、分断可能部を具備するフレーム部とを具備した回路基板構造体。 - 請求項1に記載の回路基板構造体であって、
前記基板部は、素子搭載領域に相当する領域に凹部を形成しており、
前記回路パターン部は、前記凹部から、前記凹部を囲む領域に伸張する回路パターンを含む回路基板構造体。 - 請求項1または2に記載の回路基板構造体であって、
前記フレーム部は、2本の平行なサイドレールを具備し、
前記基板部の両端で接続された回路基板構造体。 - 請求項3に記載の回路基板構造体であって、
前記サイドレールの内の少なくとも一方に、所定の間隔で配設された送り穴を形成してなる回路基板構造体。 - 請求項4に記載の回路基板構造体であって、
前記サイドレールは、前記基板部よりも肉厚となるように構成された回路基板構造体。 - 請求項4に記載の回路基板構造体であって、
前記回路パターンは、前記サイドレール上まで到達するように形成されており、前記サイドレール上に、プローブ用パッドを構成する回路基板構造体。 - 請求項6に記載の回路基板構造体であって、
前記サイドレールと前記基板部との間に、前記分断可能部としての分断溝が形成され、肉薄部を構成してなる回路基板構造体。 - 請求項7に記載の回路基板構造体であって、
前記回路パターンは、前記分断溝に沿って形成された回路基板構造体。 - 請求項1乃至8のいずれかに記載の回路基板構造体であって、
前記絶縁性材料は、樹脂またはセラミックである回路基板構造体。 - 請求項9に記載の回路基板構造体であって、
前記回路パターン部は、前記基板部に形成された厚膜導体層である回路基板構造体。 - 絶縁性材料で構成され、素子搭載領域を有する基板部と、
前記基板部に形成された回路パターン部とを具備してなるパッケージ構造体と、
前記素子搭載領域に搭載された素子チップとを具備した回路モジュールであって、
前記基板部の少なくとも1つの面の一部に、破断によって形成された粗面部を有する回路モジュール。 - 請求項11に記載の回路モジュールであって、
前記回路パターン部は、前記粗面部に隣接する領域まで伸長してなる回路モジュール。 - 絶縁性材料で構成され、素子搭載領域を有する基板部を具備してなる回路基板ユニットと、
前記基板部と一体成型され、前記回路基板ユニットを相互に接続するとともに、分断可能部を具備するフレーム部とを具備した回路基板構造体の形状加工を行う工程と、
前記回路基板構造体に回路パターン部を形成する工程と、
前記素子搭載部に、素子チップを搭載するとともに前記回路パターン部に前記素子チップとを電気的に接続する素子搭載工程と、
前記分断可能部で、前記フレーム部を分断し、前記回路基板ユニット毎に分割する工程とを含む回路モジュールの製造方法。 - 請求項13に記載の回路モジュールの製造方法であって、
前記回路パターン部を形成する工程は、前記フレーム部まで到達するように回路パターンを形成するとともに、前記フレーム部上に、プローブ用パッドを構成するものであり、
前記素子搭載工程後、前記プローブ用パッドを用いて、プローブテストを行う工程を含み、
前記分割する工程は、前記プローブ用パッドとともに、前記フレーム部を切除する工程とを含む回路モジュールの製造方法。
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