JP2011096400A - 燃料電池発電システム及び脱硫装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】所定の寿命期間に亘って脱硫剤の交換を不要、もしくは限られた回数とすることができる燃料電池発電システムを提供する。
【解決手段】硫黄化合物を含有する原燃料ガスPから硫黄化合物を除去するための脱硫装置Dと、脱硫装置Dによって脱硫処理された原燃料ガスPを改質して、水素を主成分とする改質ガスRを生成させる改質装置3と、改質装置3から供給される改質ガスRを燃料として用いて発電する燃料電池6と、を備えた燃料電池発電システムS。脱硫装置Dは、原燃料ガスPが通過可能に設けられた容器Cの内部に、硫黄化合物を吸着する脱硫剤1aを収容して備えると共に、容器C内の脱硫剤1aを50℃〜200℃の加温状態とするように加熱する加熱手段21を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、脱硫装置と改質装置と燃料電池とを備えた燃料電池発電システム、及びそのような燃料電池発電システムに用いられる脱硫装置に関する。
近年、都市ガスやLPG等の原燃料ガスを水素原料とし、この水素原料と空気中の酸素との電気化学反応により発電を行う燃料電池発電システムが、省エネルギや環境保護の点から注目を集めている。すなわち、このような燃料電池発電システムでは、電気化学反応によって原燃料ガスの持つ化学エネルギを直接電気エネルギに変換するため、エネルギ変換に伴って発生する損失が少なく、高い発電効率を得ることができる。また、発電に伴って生成する物質は水だけであり、大気汚染の原因となる窒素酸化物(NOx)の排出量は略ゼロであると共に、従来からある火力発電等と比較して単位発電量当たりの二酸化炭素(CO2)の排出量を低減することができる。更に、発電に伴う排熱を有効利用することにより、総合的なエネルギ効率の向上を図ることもできる。よって、今後、燃料電池発電システムが広く普及することが期待されている。
ところで、都市ガスやLPG等の原燃料ガスには、メタンやプロパン等の炭化水素が主成分として含まれている。そのため、そのような原燃料ガスを水素原料とする場合には、原燃料ガスを例えばルテニウム等の改質触媒を備えて構成される改質装置を通過させることにより水蒸気改質して、水素リッチなガスを得ることが通常行われる。但し、一般に都市ガスやLPGには、例えばジメチルスルフィド(DMS)等の硫黄化合物が、付臭剤として一定の濃度で混合されている。このような付臭剤としての硫黄化合物は改質触媒を被毒して性能劣化させるため、原燃料ガスが改質装置に流入する前に、硫黄化合物を除去してppbオーダーまで低減させておく必要がある。よって、燃料電池発電システムは、上記硫黄化合物を除去するための脱硫装置を備える。脱硫装置には、例えばゼオライト等、硫黄化合物を吸着して除去可能な脱硫剤が備えられる。
そのような脱硫剤の一例として、下記の特許文献1には、Y型ゼオライトに銀を担持させてなる脱硫吸着剤(以下、銀ゼオライト吸着剤と称する)が記載されている。一般に、ゼオライトは硫黄化合物と共に水分も吸着してしまうため、原燃料ガスに含まれる水分レベル(露点)が高くなるとゼオライトによる硫黄化合物の除去性能が低下するという問題がある。特許文献1に記載された銀ゼオライト吸着剤は、そのような問題を解決したものであって、原燃料ガスに含まれる水分レベルが高くなっても硫黄化合物の除去性能を確保することが可能とされている。しかも、銀ゼオライト吸着剤等のゼオライトを主成分とする脱硫吸着剤は、一般に常温においても硫黄化合物に対する吸着能を有する常温脱硫剤である。よって、燃料電池発電システムにおいて、特許文献1に記載されたような銀ゼオライト吸着剤を用いれば、常温又はその近辺で、脱硫装置により原燃料ガス中の硫黄化合物を有効に除去することができる。その結果、簡易かつ低コストに、改質装置ひいては燃料電池発電システム全体を良好な状態に維持することができる。
特開2002−066313号公報
しかし、特許文献1では、銀ゼオライト吸着剤が、原燃料ガスに含まれる水分レベルが高い場合にも優れた脱硫性能を発揮することを謳ってはいるものの、基本的には銀ゼオライト吸着剤自体が非飽和状態であってそのような脱硫性能を発揮し得る状態にあることを前提としている。
一方、今日、燃料電池発電システムは各家庭に設置されて、その家庭における電力需要・熱需要を賄うように運転される。このような各家庭に設置される燃料電池発電システムには、当然その寿命が存在する。そして、その寿命の間、可能であれば脱硫剤を交換することなく脱硫装置を使用できることが好ましい。或いは、その寿命期間において数回程度の脱硫剤の交換で、脱硫装置において所望の脱硫能力が維持されることが好ましい。この点、例えば脱硫装置の容器を大型化し、その容器内に多量の脱硫剤を収容しておけば、交換回数を極力少なく抑えることができるとも言える。しかし、例えば家庭用の燃料電池発電システムにおいては、当然ながら、その占有できる容積には限界がある。
これらの問題は、結局のところ脱硫剤の性能をいかに高い性能に維持できるかの問題に帰着する。しかし、例えば家庭用に使用する燃料電池発電システムを考えた場合、上記の課題を解決するための実質的に有効な方策は、これまで見出されていなかった。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、所定の寿命期間に亘って脱硫剤の交換を不要、もしくは限られた回数とすることができる燃料電池発電システムを提供することを目的とする。また、所定の寿命期間に亘って脱硫剤の交換を不要、もしくは限られた回数とすることができる脱硫装置を提供することを目的とする。
本発明に係る、硫黄化合物を含有する原燃料ガスから硫黄化合物を除去するための脱硫装置と、前記脱硫装置によって脱硫処理された原燃料ガスを改質して、水素を主成分とする改質ガスを生成させる改質装置と、前記改質装置から供給される改質ガスを燃料として用いて発電する燃料電池と、を備えた燃料電池発電システムの特徴構成は、前記脱硫装置は、前記原燃料ガスが通過可能に設けられた容器の内部に、硫黄化合物を吸着する脱硫剤を収容して備えると共に、前記容器内の前記脱硫剤を50℃〜200℃の加温状態とするように加熱する加熱手段を備えた点にある。
燃料電池発電システムに備えられる脱硫装置に用いられる脱硫剤として、常温(例えば、0℃〜30℃)で用いることができる脱硫剤(以下、常温脱硫剤と称する場合がある。)が知られている。そのような常温脱硫剤は、燃料電池発電システム全体の構成を単純化すると共に低コスト化を図るため、好適に用いられる。ところで、現状ではそのような常温脱硫剤は燃料電池発電システムと同じケーシング内に備えられる場合が多く、燃料電池発電システムの運転中における常温脱硫剤の温度は40℃程度まで上昇する場合がある。更に、外気温との関係等によっては、それ以上の温度になる場合もあり得る。しかし、常温脱硫剤の使用温度を積極的に一定の範囲内に維持することは考えられていなかった。
このような脱硫剤の使用に際して、本発明者らは、このような常温脱硫剤は独特の温度特性を有していることを明らかにし、それに基づいて本願発明を完成した。具体的には、本発明者らは、種々の検討の結果、特に原燃料ガス中に含まれる水分レベルが高い状態で、常温脱硫剤の温度が高いほどその脱硫性能が顕著に向上することをつきとめた。また、原燃料ガス中に含まれる水分レベルが比較的低い状態では、脱硫性能は略一定であるか、常温脱硫剤の温度の上昇とともにその脱硫性能が多少低下したとしても、その低下の程度は僅かであることをつきとめた。
上記の特徴構成によれば、通常であれば常温で使用可能な脱硫剤を、加熱手段により積極的に加熱して50℃〜200℃の加温状態とする。よって、原燃料ガス中に含まれる水分レベルが高い場合でも、脱硫剤による脱硫性能を大幅に向上させることができる。なお、原燃料ガス中に含まれる水分レベルが比較的低い場合には、その脱硫性能は略一定であるか、仮に低下するにしてもその低下の程度は僅かである。よって、総合的に見て、脱硫剤による脱硫性能を向上させることができる。また、脱硫性能が向上するので、脱硫装置の容器内に収容して備えられる脱硫剤量を一定とした場合に、高い脱硫性能が維持される期間をその分だけ延長させることができる。
従って、所定の寿命期間に亘って脱硫剤の交換を不要、もしくは限られた回数とすることができる燃料電池発電システムを提供することができる。
ここで、前記容器の上流側に設けられ、前記容器に流入する原燃料ガスに含まれる水分レベルを検出する水分検出手段と、前記水分検出手段により検出される水分レベルに応じて前記加熱手段の動作を制御する加熱制御手段と、を更に備えた構成とすると好適である。
本発明者らの検討によれば、原燃料ガスに含まれる水分レベルが比較的低い状態では、常温脱硫剤を常温で使用し続けたとしても、十分に長期に亘って優れた脱硫性能を発揮し得る。よって、脱硫剤を加熱して加温状態とする必要性は低い。一方、原燃料ガスに含まれる水分レベルが比較的高い状態では、上記したように常温脱硫剤を常温で使用し続けると、長期に亘って優れた脱硫性能を発揮し得ない場合がある。よって、脱硫剤を加熱して加温状態とする必要性が高いと言える。
この構成によれば、加熱制御手段が、水分検出手段により検出される水分レベルに基づいて脱硫剤を加熱して加温状態とする必要性の有無を判断し、当該必要性の有無に応じて加熱手段の動作(加熱の有無)を適切に制御することができる。
より具体的には、前記加熱制御手段は、前記水分検出手段により検出される水分レベルが予め設定された所定の基準レベル未満の低湿状態である場合には、前記加熱手段による加熱を停止させるように制御し、前記水分検出手段により検出される水分レベルが予め設定された所定の基準レベル以上の高湿状態である場合に、前記加熱手段による加熱を実行させるように制御する構成とすると好適である。
この構成によれば、予め設定された所定の基準レベルと水分検出手段により検出される水分レベルとに基づいて、加熱手段による加熱の実行及び停止を適切に切り替えることができる。
なお、この場合の所定の基準レベルは、実験結果に基づいて例えば1000〜4000ppm(露点が−20〜−5℃)の水分レベルに設定することができる。ここで、所定の基準レベルは、常温脱硫剤に顕著な温度特性が現れるような水分レベル範囲の最小値に設定されていると、より好適である。具体的には、所定の基準レベルを、例えば4000ppm(露点が−5℃)の水分レベルに設定すると好適である。
ここで、前記加熱手段が、前記燃料電池から排出される排熱を熱源として前記脱硫剤を加熱可能に構成された構成とすると好適である。
この構成によれば、燃料電池から排出される排熱を利用して、脱硫剤を迅速かつ適切に加熱することができる。また、燃料電池から排出される排熱を、加熱手段が脱硫剤を加熱するための熱源として有効利用することができる。よって、脱硫剤を加熱するための熱源を別途設置する必要がなくなるので、燃料電池発電システム全体のエネルギ効率を向上させることができる。
また、前記加熱手段が、前記排熱を回収し当該回収された熱を蓄熱する蓄熱機構と、前記蓄熱機構により蓄熱された熱を前記容器へ供給する熱供給機構と、を備える構成とすると好適である。
この構成によれば、脱硫剤を加熱する必要性の有無に応じて、燃料電池から排出される排熱の蓄熱と、蓄熱された熱を利用した脱硫剤の加熱と、を適切に切り替えることができる。すなわち、燃料電池からの排熱を蓄熱装置に蓄熱しておくことで、必要に応じて、当該蓄熱された熱を利用して脱硫剤を迅速かつ適切に加熱することができる。
また、前記燃料電池が発電を開始する前、又は発電を停止した後の一定時間、前記加熱手段に前記脱硫剤を加熱させるように制御する非発電時加熱制御手段を備えた構成とすると好適である。
この構成によれば、非発電時加熱制御手段からの指令により、燃料電池が発電を開始する前に加熱手段により脱硫剤を加熱して、脱硫剤の温度を上昇させることができる。よって、改質装置が原燃料ガスを改質して改質ガスを生成させるよりも前に、脱硫剤が高い脱硫性能を発揮し得る状態を早期に作り出すことができる。また、燃料電池が発電を停止して脱硫剤の温度が低下していた間に硫黄化合物が脱着していた場合であっても、加温状態の脱硫剤により、これを再吸着して除去することが容易となる。従って、燃料電池発電システムの運転開始時に、原燃料ガス中の硫黄化合物が改質装置及び燃料電池に到達するのを極力抑制することができる。
同様に、非発電時加熱制御手段からの指令により、燃料電池が発電を停止した後も加熱手段により脱硫剤を加熱して、一定時間、脱硫剤の温度を加温状態に維持させることができる。ところで、燃料電池発電システムの停止に際しては、燃料電池による発電を停止した状態で燃料電池内にガスを充填し、その状態で燃料電池をシールすることが通常行われる。このとき、上記のように燃料電池による発電停止後も脱硫剤を一定時間だけ加熱して加温状態に維持することで、燃料電池発電システムの上流側からガスをシール用に供給する場合にも、脱硫剤を高い脱硫性能を発揮し得る状態に維持できる。従って、燃料電池の発電停止時に、硫黄化合物が改質装置及び燃料電池に到達するのを極力抑制することができる。
また、前記脱硫剤の温度を検出する温度検出手段と、前記加熱手段による加熱後、前記温度検出手段により検出される温度に基づいて、前記脱硫剤が前記加温状態となった後に前記燃料電池に発電を開始させる起動制御手段と、を更に備える構成とすると好適である。
この構成によれば、加熱制御手段と発電前加熱制御手段と起動制御手段とが協働することにより、燃料電池が発電を開始するよりも前に、脱硫剤を確実に加温状態とすることができる。よって、脱硫剤が常に高い脱硫性能を維持した状態で、燃料電池発電システムを作動させることができる。従って、改質装置及び燃料電池の状態を、長期に亘って確実に良好な状態に維持して、安定的に発電を行うことができる。
これまで説明してきた燃料電池発電システムの構成において、前記脱硫剤は、ゼオライトを主成分とするゼオライト系吸着剤であると好適である。
この構成によれば、常温において硫黄化合物を吸着することが可能な常温脱硫剤を、簡易かつ適切に使用することができる。
また、前記脱硫剤は、Y型ゼオライトを主成分とし当該Y型ゼオライトに銀が担持されてなる銀ゼオライト吸着剤であると好適である。
この構成によれば、原燃料ガスに含まれる水分レベルが高い場合であっても常温において硫黄化合物を吸着することが可能な常温脱硫剤を、簡易かつ適切に使用することができる。
本発明に係る、硫黄化合物を含有する、燃料電池に供給される原燃料ガスから硫黄化合物を除去するための脱硫装置の特徴構成は、前記原燃料ガスが通過可能に設けられた容器の内部に、常温において硫黄化合物を吸着する常温脱硫剤を収容して備えると共に、前記容器内の前記常温脱硫剤を50℃〜200℃の加温状態とするように加熱する加熱手段を備えた点にある。
上記の特徴構成によれば、燃料電池に供給される原燃料ガスの前処理を行うための脱硫装置の、全体構成を単純化すると共に低コスト化を図るべく、通常であれば常温脱硫剤は常温(例えば、0℃〜30℃)で使用されるところ、当該常温脱硫剤を加熱手段により積極的に加熱して、50℃〜200℃の加温状態とする。よって、上記した本発明者らの検討に鑑み、燃料電池に供給される原燃料ガス中に含まれる水分レベルが高い場合でも、常温脱硫剤による脱硫性能を大幅に向上させることができる。なお、原燃料ガス中に含まれる水分レベルが比較的低い場合には、その脱硫性能は略一定であるか、仮に低下するにしてもその低下の程度は僅かである。よって、総合的に見て、常温脱硫剤による脱硫性能を向上させることができる。また、脱硫性能が向上するので、容器内に収容して備えられる常温脱硫剤の量を一定とした場合に、高い脱硫性能が維持される期間をその分だけ延長させることができる。
従って、所定の寿命期間に亘って脱硫剤の交換を不要、もしくは限られた回数とすることができる脱硫装置を提供することができる。
第一の実施形態に係る燃料電池発電システムの概略構成図である。 第一の実施形態に係る加熱手段の概略構成図である。 原燃料ガスの露点と脱硫剤による硫黄化合物の相対吸着量との関係を示す図である。 脱硫器の下流側での硫黄化合物の検出量の経時変化を示す図である。 原燃料ガスの露点と脱硫剤の必要量との関係を示す図である。 第一の実施形態に係る起動制御処理の処理手順を示すフローチャートである。 第一の実施形態に係る加熱制御処理の処理手順を示すフローチャートである。 第二の実施形態に係る加熱手段の概略構成図である。
〔第一の実施形態〕
本発明の第一の実施形態について、図面を参照して説明する。本実施形態に係る燃料電池発電システムSは、硫黄化合物を含有する原燃料ガスPから硫黄化合物を除去するための脱硫装置Dと、脱硫装置Dによって脱硫処理された原燃料ガスPを改質して、水素を主成分とする改質ガスRを生成させる改質器3と、改質器3から供給される改質ガスRを燃料として用いて発電する燃料電池6と、を備えている。このような構成において、本実施形態に係る燃料電池発電システムSは、脱硫装置Dが、原燃料ガスPが通過可能に設けられた容器C内に、硫黄化合物を吸着する脱硫剤1aを収容して備えると共に、容器C内の脱硫剤1aを50℃〜200℃の加温状態とするように加熱する加熱手段21を備えた点に特徴を有する。これにより、所定の寿命期間に亘って脱硫剤1aの交換を不要、もしくは限られた回数とすることが可能となっている。以下、本実施形態に係る燃料電池発電システムSの各部の構成について、詳細に説明する。
1.燃料電池発電システムの全体構成
まず、本実施形態に係る燃料電池発電システムSの全体構成について説明する。燃料電池発電システムSは、図1に示すように、脱硫装置Dと、水蒸気生成器2と、改質器3と、一酸化炭素変成器4と、一酸化炭素除去器5と、燃料電池6と、を主要な構成要素として備えている。
脱硫装置Dは、硫黄化合物を含有する原燃料ガスPから硫黄化合物を除去する。脱硫装置Dには、メタンやプロパン等の炭化水素を主成分とする原燃料ガスPが供給される。本実施形態においては、原燃料ガスPとして用いられるメタンやプロパン等は、都市ガスやLPG等の形態で供給される。都市ガスやLPG等は一般に、例えばジメチルスルフィド(DMS)等の硫黄化合物を付臭剤として含有している。原燃料ガスPは、その流量を調節するガス流量調節弁11及び原燃料ガスPの流通を付勢するポンプ13を介して脱硫装置Dに流入する。原燃料ガスPに含まれる硫黄化合物は、当該脱硫装置Dに備えられる脱硫剤1aにより吸着除去される。これにより、原燃料ガスPは脱硫装置Dを通過する際に脱硫される。脱硫装置Dによって脱硫処理された原燃料ガスPは、改質器3に供給される。脱硫装置Dの詳細については、後述する。
改質器3は、脱硫装置Dによって脱硫処理された原燃料ガスPを改質して、水素を主成分とする改質ガスRを生成させる。本実施形態においては、改質器3が本発明における「改質装置」に相当する。改質器3は、ルテニウム、ニッケル、白金等の改質触媒(不図示)を有する。また、改質器3には、水蒸気生成器2で生成された水蒸気が脱硫処理後の原燃料ガスPに混合される形態で供給される。原燃料ガスPに混合される水蒸気量は、水蒸気流量調節弁12によって調節される。そして、改質器3は、原燃料ガスPを、水素と一酸化炭素と二酸化炭素とを含む改質ガスRに改質する。原燃料ガスPが、メタンを主成分とするガスである場合、メタンと水蒸気とが下記の反応式にて改質反応して、水素と一酸化炭素と二酸化炭素を含む改質ガスRに改質処理される。
〔化1〕
CH4+H2O→CO+3H2
〔化2〕
CH4+2H2O→CO2+4H2
改質器3によって改質処理された改質ガスRは、一酸化炭素変成器4に供給される。
一酸化炭素変成器4は、改質器3にて改質処理された改質ガスRに含まれる一酸化炭素を低減するように処理する。一酸化炭素変成器4は、鉄−クロム系、銅−亜鉛系等の一酸化炭素変成触媒(不図示)を有する。一酸化炭素変成器4においては、一酸化炭素変成触媒の触媒作用により、改質器3で生成された改質ガスR中に残留する一酸化炭素と水蒸気とが、例えば200℃〜300℃程度の反応温度で下記の反応式にて変成反応して、一酸化炭素が二酸化炭素に変成処理される。
〔化3〕
CO+H2O→CO2+H2
一酸化炭素変成器4によって変成処理された改質ガスRは、一酸化炭素除去器5に供給される。
一酸化炭素除去器5は、一酸化炭素変成器4にて変成処理された改質ガスR中に残留している一酸化炭素を選択的に酸化して除去する。一酸化炭素除去器5は、ルテニウムや白金、パラジウム、ロジウム等の一酸化炭素除去触媒(不図示)を有する。一酸化炭素除去器5においては、一酸化炭素除去触媒の触媒作用により、100℃〜200℃程度の反応温度で改質ガスR中に残留している一酸化炭素が、添加される空気中の酸素によって選択的に酸化される。その結果、一酸化炭素濃度の低い(例えば10ppm以下)、水素リッチな改質ガスR(燃料ガス)が生成される。生成された水素リッチな改質ガスRは、燃料電池6に供給される。
燃料電池6は、改質器3から供給される改質ガスRを燃料として用いて発電する。本実施形態では、上記のとおり改質器3から供給される改質ガスRは、一酸化炭素変成器4及び一酸化炭素除去器5を経ることで水素リッチな状態となっており、燃料電池6は、この水素リッチな改質ガスRを燃料として用いて発電を行う。このような燃料電池6としては、固体高分子形燃料電池(PEFC)、固体酸化物形燃料電池(SOFC)、リン酸形燃料電池(PAFC)、溶融炭酸塩形燃料電池(MCFC)等、各種方式のものを採用することができる。燃料電池6は、各方式に応じてそれぞれ常温よりも高い温度で運転される。本実施形態では、燃料電池6として固体高分子形燃料電池(PEFC)が採用されており、燃料電池6は80〜100℃の温度で運転される。本実施形態に係る燃料電池6では、白金触媒の存在下、一酸化炭素除去器5から供給される水素リッチな改質ガスRと、ブロア14から供給される酸素(空気)との反応により、直流電力DCが取り出される。
燃料電池6により発電されて取り出された直流電力DCは、電力変換器7へ送られる。電力変換器7は、直流電力DCを所定周波数の交流電力ACに変換する。交流電力ACは、商用電力系統と連系して電気機器等の電力負荷(不図示)に供給されるように構成されている。
2.脱硫装置の構成
次に、脱硫装置Dの構成について説明する。本実施形態に係る脱硫装置Dは、脱硫器1と加熱手段21とを備えている。脱硫器1は、硫黄化合物を含有する原燃料ガスPから硫黄化合物を除去するための中心的な機能を果たしている。脱硫器1は容器C(図2を参照)を備えており、当該容器C内に、硫黄化合物を吸着する脱硫剤1aが収容されている。容器Cは、その内部に原燃料ガスPが通過可能に設けられている。
本実施形態においては、脱硫剤1aは、ゼオライトを主成分とするゼオライト系吸着剤とされている。例えばX型ゼオライト、Y型ゼオライト等を利用することができる。このようなゼオライト系吸着剤は、常温において硫黄化合物に対して優れた吸着性能を発揮する常温脱硫剤の一種である。更に、本実施形態においては、脱硫剤1aは、Y型ゼオライトを主成分とし当該Y型ゼオライトに銀が担持されてなる銀ゼオライト吸着剤とされている。このような銀ゼオライト吸着剤は、原燃料ガスPに含まれる水分レベル(原燃料ガスPの露点、以下同様)が比較的高い場合(例えば、露点が−20℃程度)であっても、常温において硫黄化合物に対して優れた吸着性能を発揮する。
図3は、原燃料ガスPの露点と脱硫剤1aによる硫黄化合物の相対吸着量を示す図である。この図に示すように、脱硫剤1aは、原燃料ガスPに含まれる水分レベルが低い場合(例えば、露点が−70℃の場合)には、原燃料ガスPに含まれる硫黄化合物の100%近くを吸着する性能を有している。このとき、脱硫剤1aは、性能を十分に発揮できる状態(すなわち、脱硫処理できる原燃料ガスP量が多い状態)にある。ところが、脱硫剤1aによる硫黄化合物の相対吸着量は、原燃料ガスPに含まれる水分レベルが高くなる(露点が高くなる)に従って低下する関係にある。つまり、原燃料ガスPに含まれる水分レベルが高くなると、脱硫剤1aが脱硫処理できる原燃料ガスP量が少なくなる。
図4は、脱硫器1の下流側での硫黄化合物の検出量の時間的変化を示す図である。この図に示すように、原燃料ガスPに含まれる水分レベルが低い場合(例えば、露点が−70℃の場合)には、脱硫器1の下流側での硫黄化合物の検出量が非常に少ない状態が長期に亘って継続する。一方、原燃料ガスPに含まれる水分レベルが高くなる(露点が高くなる)と、脱硫器1の性能は非常に短い期間で低下する。
図5は、原燃料ガスPの露点と脱硫剤1aの必要量との関係を示す図である。この図に示すように、原燃料ガスPに含まれる水分レベルが低いほど(露点が低いほど)脱硫剤1aの必要量が少なく、原燃料ガスPに含まれる水分レベルが高いほど(露点が高いほど)脱硫剤1aの必要量が多くなる。ここで、本実施形態において用いられている脱硫剤1aが、常温においても硫黄化合物に対して優れた吸着性能を発揮する銀ゼオライト吸着剤とされていることに注目して、常温(ここでは、25℃)における原燃料ガスPの露点と脱硫剤1aの必要量との関係について特に注目すると、原燃料ガスPの露点が−5℃未満の場合には、原燃料ガスPの露点が上昇するにしたがって脱硫剤1aの必要量が僅かずつ徐々に増大していることが分かる。一方、含まれる水分レベルが非常に高い状態でもある、原燃料ガスPの露点が−5℃以上の場合には、原燃料ガスPの露点が上昇するにしたがって脱硫剤1aの必要量が急激に増大していることが分かる。このことは、原燃料ガスPの露点が−5℃(原燃料ガスPに含まれる水分レベルが約4000ppm)付近を境界として、その境界値以上の状態が長期に亘って継続される場合等には、脱硫器1に備えられる脱硫剤1aの量が一定の条件の下では、比較的短期間で脱硫器1が性能劣化してしまう可能性があることを意味している。
一方、図5には、常温(ここでは、25℃)における原燃料ガスPの露点と脱硫剤1aの必要量との関係に加えて、脱硫器1の温度(すなわち、脱硫剤1aの温度)を所定温度にまで加温した場合における原燃料ガスPの露点と脱硫剤1aの必要量との関係が示されている。ここでは、脱硫剤1aの温度は、40℃、50℃、60℃、又は70℃まで加温されている。なお、図5においては、原燃料ガスPの露点が−40℃であってかつ脱硫剤1aの温度が25℃の場合における脱硫剤1aの必要量を「100」として、それぞれの状態における脱硫剤1aの必要量を算出している。なお、脱硫剤1aの温度を70℃とした場合においては、原燃料ガスPの露点が20℃の場合についてのみ検討を行なった。
この図に示すように、全体的に、脱硫剤1aの温度が高いほど脱硫剤1aの必要量が少なくなることが分かった。言い換えれば、脱硫剤1aの温度が高いほど脱硫剤1aによる脱硫性能が大幅に向上するのである。特に、常温の条件の下では原燃料ガスPの露点が上昇するにしたがって脱硫剤1aの必要量が急激に増大する、原燃料ガスPの露点が−5℃以上の状態にある場合には、脱硫剤1aの温度を高くするほど脱硫剤1aの必要量を効果的に減少させ得る(脱硫剤1aの脱硫性能を大幅に向上させ得る)ことが分かった。一方、原燃料ガスPの露点が−5℃未満の状態にある場合には、脱硫剤1aの温度を高くするほど脱硫剤1aの必要量が僅かに増大するか、又は略一定であることが分かった。なお、詳細なメカニズムは不明であるが、原燃料ガスPの露点が−5℃の付近を境界としてこのような顕著な差が生じるのは、露点が−5℃未満の状態では物理吸着が支配的となり、一方、露点が−5℃以上の状態では化学吸着が支配的となることに起因しているものと考えられる。
これらの検討を総合すると、原燃料ガスPの露点が−5℃以上の状態にある場合には、原燃料ガスPの露点が上昇するにしたがって脱硫剤1aの必要量が急激に増大し得るものの、脱硫剤1aの温度を上昇させることでその増大幅を比較的小さく抑えることが可能であると言える。一方、原燃料ガスPの露点が−5℃未満の状態にある場合には、脱硫剤1aの温度を上昇させるにしたがって脱硫剤1aの必要量が増大する場合があるが、その増大幅は僅かであって脱硫剤1aの性能劣化という観点からはほとんど問題のないレベルであると言える。なお、本発明者らが、容器Cの容積が許容できる水準であり、かつ、脱硫剤1aを交換することなく一定期間(例えば、10年間)燃料電池発電システムSの運転を継続できると考える脱硫剤1a必要量の一例を、図5において細い二点鎖線で示している。これは、原燃料ガスPの露点が−40℃であってかつ脱硫剤1aの温度が25℃の場合における脱硫剤1aの必要量を「100」として、「1100」程度のレベルに相当する。
そこで、本願にあっては、脱硫装置Dは加熱手段21を備えた構成とされている。加熱手段21は、容器C内に収容された脱硫剤1aを加熱する。本実施形態では、上記のとおり脱硫剤1aとして、常温において硫黄化合物を吸着可能な銀ゼオライト吸着剤が採用されている。このような脱硫剤1aは通常であれば常温(例えば、0℃〜30℃)で使用されるところ、加熱手段21は、容器C内の脱硫剤1aを50℃〜200℃の「加温状態」とするように積極的に加熱する。これにより、上記の検討から明らかなように、原燃料ガスP中に含まれる水分レベルが高い(原燃料ガスPの露点が高い)場合に、脱硫剤1aの必要量を効果的に減少させることができる。或いは、容器Cに収容される脱硫剤1aの量を一定とした場合に、長期に亘ってその脱硫性能を維持させることができる。
ここで、容器C内の脱硫剤1aを50℃以上に加熱するのは、図5を参照して良く理解できるように、そのようにすれば、容器C内に収容される脱硫剤1aの量とその長期耐久性との関係から見て、十分な長さの期間脱硫剤1aに高い脱硫性能を維持させることが期待できるからである。なお、図5を参照すれば、脱硫剤1aを60℃以上に加熱することにより脱硫剤1aの脱硫性能を大幅に向上させ得ることが読み取れ、そのようにすれば、より長期に亘って脱硫剤1aに高い脱硫性能を維持させ得ることが分かる。更に、脱硫剤1aを70℃以上に加熱することにより脱硫剤1aの脱硫性能をより一層大幅に向上させ得ることが読み取れ、そのようにすれば、より一層長期に亘って脱硫剤1aに高い脱硫性能を維持させ得ることが分かる。
一方、容器C内の脱硫剤1aを加熱する温度の上限を200℃とするのは、本実施形態における脱硫剤1aの主成分であるゼオライトは、200℃以上となると熱劣化を引き起こしてしまう可能性があるからである。なお、本実施形態においては、上記のとおり燃料電池6として固体高分子形燃料電池(PEFC)が採用されており、80〜100℃の温度で運転される。そして、後述するように加熱手段21は、燃料電池6から排出される排熱を熱源として脱硫剤1aを加熱する。従って、本実施形態においては、加熱手段21は脱硫剤1aを燃料電池6の運転温度以下の温度まで加熱することが可能とされており、実際には脱硫剤1aを50℃〜80℃の加温状態とするように加熱する。
本実施形態においては、加熱手段21は、燃料電池6から排出される排熱を熱源として脱硫剤1aを加熱可能に構成されている。このような構成を可能とするべく、燃料電池発電システムSは、図2に示すように、燃料電池6から排出される排熱を回収する排熱回収機構22を備えている。排熱回収機構22は、燃料電池6から排出される排熱を回収すると共に、当該回収された熱を脱硫剤1aへ供給するための機構である。排熱回収機構22は、燃料電池6からの排ガスと排熱回収回路27内を流通する排熱回収水との間の熱交換を行わせるための熱交換器23を備えている。ポンプ25を作動させることにより、排熱回収回路27内を流通する排熱回収水は、熱交換器23で燃料電池6からの排ガスとの間で熱交換を行う。熱交換器23を通過する際に加熱された排熱回収水は、脱硫器1(容器C内の脱硫剤1a)に供給されて脱硫剤1aを加熱する。脱硫剤1aを加熱した後の排熱回収水は、貯湯タンク24に貯えられる。すなわち、貯湯タンク24に貯えられる排熱回収水が有する熱量の形態で、回収された熱が蓄熱される。
貯湯タンク24は、上部に高温の湯水が滞留する高温層を形成すると共に、その高温層の下部に低温の湯水が滞留する形態で湯水を貯留する、所謂温度成層型に構成されている。本実施形態では、脱硫剤1aを加熱した後の比較的高温の排熱回収水は、貯湯タンク24の上端近傍に供給される。そして、ポンプ25が作動することにより、貯湯タンク24の上端部に滞留する高温層から比較的高温の湯水が排熱回収水として熱交換器23に供給される。以上の動作を繰り返すことにより、燃料電池6から排出される排熱を回収すると共に脱硫剤1aを加熱することが可能とされている。なお、燃料電池6が発電を開始する前であっても、貯湯タンク24の上端部に滞留する比較的高温の湯水が容器C内の脱硫剤1aに供給されることにより、脱硫剤1aを加熱することが可能である。すなわち、貯湯タンク24内の排熱回収水が有する熱量の形態で蓄熱された熱が、容器C内の脱硫剤1aに供給される。従って、本実施形態においては、排熱回収機構22が本発明における「蓄熱機構」及び「熱供給機構」の双方の機能を果たしている。
本実施形態では、回収された熱は、更に熱負荷26へも供給されるように構成されている。すなわち、貯湯タンク24の上端部に滞留する比較的高温の湯水は、更に熱負荷26へも供給されるように構成されている。このように、燃料電池6の発電に伴う排熱を有効利用することにより、燃料電池発電システムSの総合的なエネルギ効率の向上が図られている。なお、排熱回収機構22が、貯湯タンク24から供給される湯水を加熱するためのバックアップヒーターを備える構成としても好適である。このようにすれば、貯湯タンク24から湯水が脱硫剤1aや熱負荷26に供給される際に、湯水温度が脱硫剤1aや熱負荷26において要求される温度に達していない場合に、湯水を適切に加熱することができる。
本実施形態に係る脱硫装置Dでは、上記のとおり加熱手段21により、容器C内に収容された脱硫剤1aを50℃〜200℃の加温状態とする。これにより、脱硫剤1aに長期に亘ってその脱硫性能を良好に維持させることが可能となっている。その結果、所定の寿命期間に亘って脱硫剤1aの交換を不要、もしくは限られた回数とすることが可能となっている。
また、脱硫剤1aが長期に亘ってその脱硫性能が良好に維持されるので、脱硫装置Dが組み込まれた燃料電池発電システムSに備えられた改質器3の改質触媒が、DMS等の硫黄化合物によって被毒して性能劣化を引き起こすのを長期に亘って有効に抑制することも可能となる。従って、改質器3及び燃料電池6の状態が長期に亘って良好な状態に維持されるので、本実施形態に係る燃料電池発電システムSは、長期に亘って安定的に発電を行うことが可能となっている。
3.制御装置の構成
次に、制御装置30の構成について説明する。燃料電池発電システムSが備える制御装置30は、図1に示すように、燃料電池発電システムSの各部の動作制御を行う中核部材としての機能を果たしており、脱硫制御部31とシステム制御部36との各機能部を備えて構成されている。本実施形態においては、脱硫制御部31は加熱制御部32を備え、システム制御部36は、発電前加熱制御部37と起動制御部38と停止後加熱制御部39とを備えている。また、制御装置30は、CPU等の演算処理装置を中核部材として備えるとともに、当該演算処理装置からデータを読み出し及び書き込みが可能に構成されたRAM(ランダム・アクセス・メモリ)や、演算処理装置からデータを読み出し可能に構成されたROM(リード・オンリ・メモリ)等の記憶装置等を有して構成されている(不図示)。そして、ROM等に記憶されたソフトウェア(プログラム)又は別途設けられた演算回路等のハードウェア、或いはそれらの両方により、制御装置30の各機能部が構成される。各機能部は、互いに情報の受け渡しを行うことができるように構成されている。
また、この燃料電池発電システムSは、システム内の各部に設けられた複数のセンサ、具体的には、露点センサSe1及び温度センサSe2を備えている。露点センサSe1は、容器Cの上流側の原燃料ガスPの供給路に設けられている。この露点センサSe1は、容器Cに流入する原燃料ガスPの露点を検出するセンサであり、例えば静電容量式露点計等を用いて実現できる。原燃料ガスPの露点は、当該原燃料ガスPに含まれる水分レベルを表す情報となる。従って、本実施形態においては、露点センサSe1が本発明における「水分検出手段」に相当する。温度センサSe2は、容器Cの近傍に設けられている。この温度センサSe2は、容器C内に収容された脱硫剤1aの温度を検出するセンサであり、放射温度計等の非接触式温度計や、表面温度計等の接触式温度計等を用いて実現できる。本実施形態においては、温度センサSe2が本発明における「温度検出手段」に相当する。これらの露点センサSe1及び温度センサSe2による検出結果を示す情報は、制御装置30へ出力される。以下では、制御装置30の各機能部の詳細について説明する。
脱硫制御部31は、燃料電池発電システムSに備えられた脱硫装置Dの動作を制御する機能部である。脱硫制御部31は、加熱制御部32をその下位の機能部として更に備えている。加熱制御部32は、加熱手段21の動作を制御する機能部である。本実施形態においては、加熱制御部32は、露点センサSe1により検出される原燃料ガスPの露点に応じて、加熱手段21の動作を制御するように構成されている。より具体的には、加熱制御部32は、露点センサSe1により検出される原燃料ガスPの露点に基づいて原燃料ガスPが低湿状態又は高湿状態のいずれの状態にあるかを判定し、原燃料ガスPの状態(低湿状態又は高湿状態)に応じて加熱手段21の動作を制御する。
ここで、原燃料ガスPの状態を判定するに際しては、所定の基準温度Tsが予め設定されている。そして、露点センサSe1により検出される露点が当該基準温度Ts未満である場合には、原燃料ガスPは「低湿状態」にあるものとされ、一方、露点センサSe1により検出される露点が当該基準温度Ts以上である場合には、原燃料ガスPは「高湿状態」にあるものとされる。このような所定の基準温度Tsとしては、上記で説明した実験結果に基づいて、例えば1000〜4000ppm(露点が−20〜−5℃)等の水分レベルに設定することができる。本実施形態においては、このような所定の基準温度Tsとして、脱硫剤1aの温度が常温の条件の下では原燃料ガスPの露点が上昇するにしたがって脱硫剤1aの必要量が急激に増大する境界温度である「−5℃」が設定されている(図5を参照)。
本実施形態においては、加熱制御部32は、原燃料ガスPが低湿状態にある場合には、加熱手段21による脱硫剤1aに対する加熱を停止させるように制御する。これは、原燃料ガスPが低湿状態にある場合には、加熱手段21により脱硫剤1aを加熱して脱硫剤1aの温度を高くしても、脱硫剤1aによる脱硫性能はほとんど変化しないか、むしろ僅かに低下する可能性があるからである。一方、加熱制御部32は、原燃料ガスPが高湿状態である場合には、加熱手段21による脱硫剤1aに対する加熱を実行させるように制御する。これは、原燃料ガスPが高湿状態にある場合には、加熱手段21により脱硫剤1aを加熱して脱硫剤1aの温度を高くすることにより、脱硫剤1aの脱硫性能を大幅に向上させることができるからである。脱硫剤1aの脱硫性能を大幅に向上させることにより、脱硫剤1aの必要量を効果的に減少させることができる。或いは、容器Cに収容される脱硫剤1aの量を一定とした場合に、長期に亘ってその脱硫性能を維持させることができる。その結果、脱硫剤1aについて、所定の寿命期間に亘って交換を不要、もしくは限られた回数とできると共に、燃料電池発電システムSは長期に亘って安定的に発電を行うことが可能となる。
上記のとおり、本実施形態においては、燃料電池発電システムSは、燃料電池6から排出される排熱を回収する排熱回収機構22を備えており、当該排熱回収機構22に備えられる貯湯タンク24に貯えられた高温の湯水が容器C内の脱硫剤1aに供給されることにより、脱硫剤1aを加熱することができるように構成されている。従って、本実施形態では、加熱制御部32は排熱回収機構22の排熱回収回路27に備えられたポンプ25の動作(ポンプ25のオン/オフ)を切り替えることにより、脱硫剤1aに対する加熱の実行又は停止の切り替えを制御する。本実施形態においては、この加熱制御部32が本発明における「加熱制御手段」に相当する。
なお、本実施形態では、排熱回収機構22は、原燃料ガスPの露点とは無関係に燃料電池6から排出される排熱を回収することができるように構成されている。従って、排熱回収機構22による排熱回収動作に伴って、原燃料ガスPの露点とは無関係に脱硫剤1aが加熱される場合があり得る。しかし、そのような動作は本発明の「加熱制御手段」によるものではないことを明記しておく。
システム制御部36は、脱硫制御部31と協調して燃料電池発電システムS全体の動作を制御する機能部である。システム制御部36は、発電前加熱制御部37と起動制御部38と停止後加熱制御部39とをその下位の機能部として更に備えている。
発電前加熱制御部37は、燃料電池6が発電を開始する前における加熱手段21の動作を制御する機能部である。発電前加熱制御部37は、燃料電池6が発電を開始する前の一定時間、加熱手段21に脱硫剤1aを加熱させるように制御する。このときの「一定時間」としては、任意の時間を設定することができ、例えば1〜10〔分〕等とすることができる。或いは、特に固定された時間とはせずに、例えば脱硫剤1aの温度が所定温度以上となるまでの時間としても良い。本実施形態では後者が採用されている。本実施形態においては、発電前加熱制御部37は、排熱回収機構22の排熱回収回路27に備えられたポンプ25を作動させることにより脱硫剤1aを加熱させる。本実施形態においては、発電前加熱制御部37が本発明における「非発電時加熱制御手段」の一部を構成している。
起動制御部38は、燃料電池6の起動動作を制御する機能部である。起動制御部38は、加熱手段21による加熱後、温度センサSe2の検出結果に基づいて、脱硫剤1aが加温状態となった後に燃料電池6に発電を開始させるように制御する。ここで、既に上記で説明したように、本実施形態では脱硫剤1aの「加温状態」とは、脱硫剤1aの温度が50℃〜200℃の状態にあることを意味する。従って、起動制御部38は、燃料電池6が発電を開始する前に発電前加熱制御部37と加熱手段21とが協働することにより脱硫剤1aの温度が徐々に上昇し、温度センサSe2により検出される脱硫剤1aの温度がやがて50℃に達した時点で燃料電池6に対して起動信号を出力し、燃料電池6に発電を開始させる。本実施形態においては、起動制御部38が本発明における「起動制御手段」に相当する。
停止後加熱制御部39は、燃料電池6が発電を停止した後における加熱手段21の動作を制御する機能部である。停止後加熱制御部39は、燃料電池6による発電の停止後、温度センサSe2の検出結果に基づいて、一定時間、加熱手段21に脱硫剤1aを加熱させるように制御する。このときの「一定時間」としては、任意の時間を設定することができ、例えば1〜30〔分〕等とすることができる。或いは、特に固定された時間とはせずに、例えば脱硫剤1aの温度が所定温度以下となるまでの時間としても良い。本実施形態においては、停止後加熱制御部39は、排熱回収機構22の排熱回収回路27に備えられたポンプ25を作動させることにより脱硫剤1aを加熱させる。本実施形態においては、停止後加熱制御部39が本発明における「非発電時加熱制御手段」の一部を構成している。
本実施形態においては、発電前加熱制御部37を備えたことにより、燃料電池6が発電を開始するよりも前に脱硫剤1aの温度を上昇させることができる。よって、改質器3が原燃料ガスPを改質して改質ガスRを生成させるよりも前に、脱硫装置Dに備えられた脱硫剤1aが高い脱硫性能を発揮し得る状態を早期に作り出すことができる。また、燃料電池6が発電を停止して脱硫剤1aの温度が低下していた間に硫黄化合物が脱着していた場合であっても、加温状態の脱硫剤1aによりこれを再吸着して除去することが容易となる。従って、本実施形態に係る燃料電池発電システムSでは、改質器3に備えられる改質触媒が原燃料ガスP中に含まれるDMS等の硫黄化合物によって被毒して性能劣化を引き起こすのを、より有効に抑制することができる。
更に本実施形態においては、起動制御部38を備えたことにより、当該起動制御部38と発電前加熱制御部37と加熱手段21とが協働して、燃料電池6が発電を開始するよりも前に、脱硫装置Dに備えられた脱硫剤1aを確実に50℃以上の加温状態とすることができる。よって、脱硫剤1aが常に高い脱硫性能を維持した状態で燃料電池発電システムSを作動させることができる。従って、改質器3及び燃料電池6の状態を、長期に亘って確実に良好な状態に維持して、燃料電池発電システムSに安定的に発電を行わせることができるようになっている。
また、本実施形態においては、停止後加熱制御部39を備えたことにより、燃料電池6が発電を停止した後も、一定時間、脱硫剤1aの温度を比較的高い状態に維持させることができる。ところで、燃料電池発電システムSの停止に際しては、燃料電池6による発電を停止した状態で燃料電池6内にガスを充填し、その状態で燃料電池6をシールすることが通常行われる。このとき、上記のように燃料電池6による発電停止後も脱硫剤1aを一定時間だけ加熱して加温状態に維持することで、燃料電池発電システムSの上流側からガスをシール用に供給する場合にも、脱硫剤1aを高い脱硫性能を発揮し得る状態に維持できる。従って、燃料電池6の発電停止時に、硫黄化合物が改質器3及び燃料電池6に到達するのを極力抑制することができる。
なお、制御装置30は、ガス流量調節弁11及び水蒸気流量調節弁12の開度、ポンプ13の動作、ブロア14の動作、並びに電力変換器7の動作等の制御も行なうように構成されている。
4.燃料電池発電システムの制御処理の手順
次に、本実施形態に係る制御装置30による燃料電池発電システムSの制御処理の内容について説明する。以下では、燃料電池発電システムSに備えられた燃料電池6が発電を開始する前の制御処理である起動制御処理と、燃料電池発電システムSに備えられた脱硫装置Dに対する制御処理である加熱制御処理と、に分けて説明する。以下に説明する起動制御処理及び加熱制御処理の手順は、制御装置30の各機能部により実行される。
4−1.起動制御処理の処理手順
まず、起動制御処理の処理手順について説明する。図6は、本実施形態に係る燃料電池発電システムSにおける起動制御処理の処理手順を示すフローチャートである。起動制御処理においては、燃料電池6に対する発電要求があった場合には(ステップ#01:Yes)、まず発電前加熱制御部37は、加熱手段21に脱硫剤1aを加熱させる(ステップ#02)。本実施形態では、発電前加熱制御部37は、排熱回収機構22の排熱回収回路27に備えられたポンプ25を作動させて貯湯タンク24に貯えられた高温の湯水を容器Cに供給し、湯水と脱硫剤1aとを熱交換させることにより脱硫剤1aを加熱する。次に、起動制御部38は、温度センサSe2により検出される脱硫剤1aの温度を取得する(ステップ#03)。起動制御部38は、取得された脱硫剤1aの温度に基づいて、脱硫剤1aが加温状態にあるか否かを判定する(ステップ#04)。
脱硫剤1aが加温状態に達していないと判定された場合、すなわち、脱硫剤1aの温度が50℃未満であると判定された場合には(ステップ#04:No)、引き続き加熱手段21による脱硫剤1aの加熱が行われ、再度ステップ#04の処理が行われる。やがて脱硫剤1aが加温状態に達したと判定された時点、本例では脱硫剤1aの温度が50℃以上になったと判定された時点で(ステップ#04:Yes)、起動制御部38は、燃料電池6に発電を開始させる(ステップ#05)。以上で、起動制御処理を終了する。
4−2.加熱制御処理の処理手順
次に、加熱制御処理の処理手順について説明する。図7は、本実施形態に係る燃料電池発電システムSにおける加熱制御処理の処理手順を示すフローチャートである。加熱制御処理においては、まず加熱制御部32は、露点センサSe1により検出される原燃料ガスPの露点を取得する(ステップ#21)。加熱制御部32は、取得された原燃料ガスPの露点に基づいて、原燃料ガスPが高湿状態にあるか否かを判定する(ステップ#22)。
原燃料ガスPが高湿状態にあると判定された場合、すなわち、原燃料ガスPの露点が予め設定された基準温度Ts(本例では、−5℃)以上であると判定された場合には(ステップ#22:Yes)、加熱制御部32は、加熱手段21に脱硫剤1aを加熱させる(ステップ#23)。本実施形態では、加熱制御部32は、発電前加熱制御部37と同様、排熱回収機構22の排熱回収回路27に備えられたポンプ25を作動させることにより脱硫剤1aを加熱させる。一方、原燃料ガスPが低湿状態にあると判定された場合、すなわち、原燃料ガスPの露点が予め設定された基準温度Ts(本例では、−5℃)未満であると判定された場合には(ステップ#22:No)、加熱制御部32は、加熱手段21による脱硫剤1aの加熱を停止する(ステップ#24)。本実施形態では、加熱制御部32は、ポンプ25を停止させることにより脱硫剤1aの加熱を停止する。以上のステップ#21〜#24の処理は、燃料電池6による発電が行われている間(ステップ#25:No)、逐次繰り返して実行される。
燃料電池6による発電が停止されると(ステップ#25:Yes)、停止後加熱制御部39は、直近のステップ#21で取得された原燃料ガスPの露点に基づいて、その時点における原燃料ガスPが高湿状態にあるか否かを判定する(ステップ#26)。具体的な判定内容は、ステップ#22におけるものと同様である。原燃料ガスPが低湿状態にあると判定された場合には(ステップ#26:No)、ステップ#24において既に加熱手段21による脱硫剤1aの加熱が停止されているので、そのまま加熱制御処理を終了する。一方、原燃料ガスPが高湿状態にあると判定された場合には(ステップ#26:Yes)、ステップ#23において実行された加熱手段21による脱硫剤1aの加熱を継続したまま、停止後加熱制御部39は、所定時間が経過したか否かを判定する(ステップ#27)。その後、所定時間が経過すると(ステップ#27:Yes)、停止後加熱制御部39は、加熱手段21による脱硫剤1aの加熱を停止する(ステップ#28)。本実施形態では、停止後加熱制御部39は、排熱回収機構22の排熱回収回路27に備えられたポンプ25を停止させることにより脱硫剤1aの加熱を停止する。以上で、加熱制御処理を終了する。
〔第二の実施形態〕
本発明の第二の実施形態について、図面を参照して説明する。本実施形態においては、燃料電池発電システムSの脱硫装置Dが備える加熱手段21の構成が、上記第一の実施形態における加熱手段21の構成と一部相違している。その他の構成に関しては、上記第一の実施形態と同様である。以下では、本実施形態に係る燃料電池発電システムSについて、主に上記第一の実施形態との相違点を中心に説明する。
加熱手段21は、上記第一の実施形態と同様、燃料電池6から排出される排熱を熱源として脱硫剤1aを加熱可能に構成されている。但し、本実施形態においては、脱硫剤1aが燃料電池6との間で直接的に熱交換可能に設置されている点で、排熱回収機構22を循環する排熱回収水を介して間接的に脱硫剤1aが燃料電池6との間で熱交換可能とされている上記第一の実施形態とは異なっている。すなわち、本実施形態においては、図8に示すように、脱硫剤1aを収容する容器Cと燃料電池6の本体部とが互いに近接して対向する状態で設置されており、加熱手段21は、燃料電池6の本体部の熱により容器Cのみを介して脱硫剤1aを加熱可能に構成されている。この場合、容器Cは熱伝導性の高い材料を用いて構成されていると好適である。なお、本実施形態においては、燃料電池6として固体高分子形燃料電池(PEFC)が採用されており、燃料電池6の本体部は、その運転温度である80〜100℃に達し得る。また、それに応じて、脱硫剤1aは少なくとも80℃程度までは加熱され得る。従って、本実施形態に係る加熱手段21は、燃料電池6の定常運転中において、脱硫剤1aを比較的高温の70〜80℃の加温状態とする。このような温度は、常温から見てかなり高い。
ところで、本実施形態では、容器Cと燃料電池6の本体部とが互いに近接して対向する状態で設置されているだけであるので、燃料電池6が継続して発電を行っている定常運転中は容器Cを介して容易に脱硫剤1aを加熱可能であるが、燃料電池6が発電を行う前や燃料電池6が発電を開始してから間もない間は、本体部が十分に暖まっておらず脱硫剤1aを十分に加熱することができない場合がある。そこで、本実施形態においては、加熱手段21は、容器C内に収容された脱硫剤1aを直接的に加熱するための電熱器(不図示)を更に備えて構成されている。そして、起動制御処理において、発電前加熱制御部37(図1を参照)は、燃料電池6が発電を開始する前の一定時間、電熱器に脱硫剤1aを加熱させるように当該電熱器を制御する。
また、本実施形態に係る加熱手段21の構成では、脱硫剤1aが燃料電池6との間で常時熱交換可能な状態に維持されているので、原燃料ガスPの露点に応じて加熱手段21の動作(脱硫剤1aに対する加熱の実行又は停止)を切り替えることはできない。すなわち、本実施形態に係る加熱手段21は、原燃料ガスPの露点とは無関係に常に脱硫剤1aを加温状態とするように加熱する。よって、制御装置30には上記第一の実施形態で説明したような加熱制御部32は備えられていない。但し、この場合であっても、加熱手段21は、少なくとも上記のとおり燃料電池6の定常運転中において脱硫剤1aを比較的高温の70〜80℃の加温状態とすることができるので、脱硫剤1aに長期に亘ってその脱硫性能を良好に維持させることができる。よって、本実施形態においても、所定の寿命期間に亘って脱硫剤1aの交換を不要、もしくは限られた回数とすることが可能となっている。また、脱硫剤1aの脱硫性能が長期に亘って良好に維持されるので、改質器3及び燃料電池6の状態も、長期に亘って良好な状態に維持される。従って、本実施形態に係る燃料電池発電システムSは、非常に簡単な構成で、長期に亘って安定的に発電を行うことが可能となっている。
〔その他の実施形態〕
(1)上記第一の実施形態においては、制御装置30が加熱制御部32を備え、当該加熱制御部32が、原燃料ガスPの露点に応じて加熱手段21の動作を制御するように構成されている場合を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。すなわち、上記第一の実施形態において、上記第二の実施形態と同様に、加熱手段21が原燃料ガスPの露点(水分レベル)とは無関係に常に脱硫剤1aを加温状態とするように加熱する構成とすることも、本発明の好適な実施形態の一つである。
(2)上記第一の実施形態においては、原燃料ガスPの状態(低湿状態又は高湿状態)を判定するための基準温度Tsとして、「−5℃」が設定されている場合を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。すなわち、そのような基準レベルTsの設定はあくまで一例であり、例えば「−20℃」、「−15℃」、「−10℃」等、基準温度Tsとしてその他の温度を設定することも可能である。
(3)上記の実施形態においては、加熱手段21が、燃料電池6から排出される排熱を熱源として脱硫剤1aを加熱可能に構成されている場合を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。すなわち、例えば燃料電池6から排出される排熱とは無関係な専用ヒーター等により加熱手段21を構成することも、本発明の好適な実施形態の一つである。
(4)上記の各実施形態においては、加熱手段21が容器C内の脱硫剤1aを直接的に加熱する場合を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。すなわち、例えば加熱手段21が原燃料ガスPを加熱することにより、容器C内の脱硫剤1aを間接的に加熱する構成とすることも、本発明の好適な実施形態の一つである。
(5)上記の各実施形態においては、燃料電池6として固体高分子形燃料電池(PEFC)を用いる場合を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。すなわち、これ以外にも各種方式のものを採用することができ、例えば固体酸化物形燃料電池(SOFC)を用いて燃料電池発電システムSを構成しても好適である。この場合、燃料電池6は800〜1000℃の温度で運転されることになるので、上記第二の実施形態のように脱硫剤1aが燃料電池6との間で直接的に熱交換可能に設置された構成を採用する場合には、脱硫剤1aの熱劣化を防止する目的で、脱硫剤1aを収容する容器Cと燃料電池6の本体部との間に断熱部材を介挿して備える構成とすると好適である。この場合、断熱部材を構成する材質やその厚み等は、燃料電池6の本体部から熱が移動したとしても脱硫剤1aの温度が200℃以下に抑えられるような設定とすると好適である。
(6)上記の実施形態においては、脱硫剤1aとして、常温において硫黄化合物に対して優れた吸着性能を発揮する常温脱硫剤の一種である、銀ゼオライト吸着剤を用いている場合を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。すなわち、少なくとも常温において硫黄化合物に対して優れた吸着性能を発揮するものであれば好適であり、その他の常温脱硫剤を用いることも当然に可能である。
本発明は、都市ガスやLPG等の原燃料ガスを水素原料とし、この水素原料と空気中の酸素との電気化学反応により発電を行う燃料電池発電システムに好適に利用することができる。
1a 常温脱硫剤(脱硫剤)
3 改質器(改質装置)
6 燃料電池
21 加熱手段
22 排熱回収機構(蓄熱機構、熱供給機構)
32 加熱制御部(加熱制御手段)
37 発電前加熱制御部(非発電時加熱制御手段)
38 起動制御部(起動制御手段)
39 停止後加熱制御部(非発電時加熱制御手段)
S 燃料電池発電システム
D 脱硫装置
C 容器
P 原燃料ガス
R 改質ガス
Se1 露点センサ(水分検出手段)
Se2 温度センサ(温度検出手段)

Claims (10)

  1. 硫黄化合物を含有する原燃料ガスから硫黄化合物を除去するための脱硫装置と、
    前記脱硫装置によって脱硫処理された原燃料ガスを改質して、水素を主成分とする改質ガスを生成させる改質装置と、
    前記改質装置から供給される改質ガスを燃料として用いて発電する燃料電池と、を備えた燃料電池発電システムであって、
    前記脱硫装置は、前記原燃料ガスが通過可能に設けられた容器の内部に、硫黄化合物を吸着する脱硫剤を収容して備えると共に、
    前記容器内の前記脱硫剤を50℃〜200℃の加温状態とするように加熱する加熱手段を備えた燃料電池発電システム。
  2. 前記容器の上流側に設けられ、前記容器に流入する原燃料ガスに含まれる水分レベルを検出する水分検出手段と、
    前記水分検出手段により検出される水分レベルに応じて前記加熱手段の動作を制御する加熱制御手段と、
    を更に備えた請求項1に記載の燃料電池発電システム。
  3. 前記加熱制御手段は、
    前記水分検出手段により検出される水分レベルが予め設定された所定の基準レベル未満の低湿状態である場合には、前記加熱手段による加熱を停止させるように制御し、
    前記水分検出手段により検出される水分レベルが予め設定された所定の基準レベル以上の高湿状態である場合に、前記加熱手段による加熱を実行させるように制御する請求項2に記載の燃料電池発電システム。
  4. 前記加熱手段が、前記燃料電池から排出される排熱を熱源として前記脱硫剤を加熱可能に構成された請求項1から3のいずれか一項に記載の燃料電池発電システム。
  5. 前記加熱手段が、前記排熱を回収し当該回収された熱を蓄熱する蓄熱機構と、前記蓄熱機構により蓄熱された熱を前記容器へ供給する熱供給機構と、を備える請求項4に記載の燃料電池発電システム。
  6. 前記燃料電池が発電を開始する前、又は発電を停止した後の一定時間、前記加熱手段に前記脱硫剤を加熱させるように制御する非発電時加熱制御手段を備えた請求項1から5のいずれか一項に記載の燃料電池発電システム。
  7. 前記脱硫剤の温度を検出する温度検出手段と、
    前記加熱手段による加熱後、前記温度検出手段により検出される温度に基づいて、前記脱硫剤が前記加温状態となった後に前記燃料電池に発電を開始させる起動制御手段と、
    を更に備えた請求項1から6のいずれか一項に記載の燃料電池発電システム。
  8. 前記脱硫剤は、ゼオライトを主成分とするゼオライト系吸着剤である請求項1から7のいずれか一項に記載の燃料電池発電システム。
  9. 前記脱硫剤は、Y型ゼオライトを主成分とし当該Y型ゼオライトに銀が担持されてなる銀ゼオライト吸着剤である請求項8に記載の燃料電池発電システム。
  10. 硫黄化合物を含有する、燃料電池に供給される原燃料ガスから硫黄化合物を除去するための脱硫装置であって、
    前記原燃料ガスが通過可能に設けられた容器の内部に、常温において硫黄化合物を吸着する常温脱硫剤を収容して備えると共に、
    前記容器内の前記常温脱硫剤を50℃〜200℃の加温状態とするように加熱する加熱手段を備えた脱硫装置。
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