JP2011095687A5 - - Google Patents

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フォーカルプレンシャッタ装置および撮像装置
本発明は、一眼レフデジタルカメラ等の撮像装置に搭載されるフォーカルプレンシャッタ装置に関する。
フォーカルプレンシャッタ装置は、露光時にシャッタ開口を閉じる状態(以下、閉状態という)から開放する状態(以下、開状態という)に走行する先幕羽根群と、開状態から閉状態に走行する後幕羽根群とを有する。先幕羽根群(以下、単に先幕という)および後幕羽根群(以下、単に後幕という)はそれぞれ複数の遮光羽根により構成され、該複数の遮光羽根は平行リンクを構成するようにアームによって連結されることで走行方向に平行移動する。
アームは、バネにより付勢された駆動レバーによって駆動される。駆動レバーには、該バネがチャージされた位置(チャージ位置)にて、通電された電磁石によって吸着されるアマチャが設けられている。
電磁石への通電をカットすると、駆動レバーがバネの付勢力によって回動し、アームを介して複数の遮光羽根を走行させる。このようにして先幕および後幕の走行による露光が終了すると、モータを含むチャージ機構はバネをチャージしながら駆動レバーをチャージ位置に戻すとともに、先幕および後幕をそれぞれの走行開始位置に戻す。
特許文献1にて開示されたフォーカルプレンシャッタ装置は、先幕用および後幕用の駆動レバーをそれぞれのチャージ位置に戻すための先幕用および後幕用の2つのカム面が形成されたカム部材と、該カム部材を回転させるモータとを有するチャージ機構を備える。該チャージ機構は、モータを一方向に回転させて、チャージ位置にて電磁石により吸着された駆動レバーからカム面を退避させて電磁石への通電カットによる駆動レバーの回動を許容し、さらに露光後にカム面による駆動レバーのチャージ位置への復帰駆動を行う。先幕用および後幕用の2つのカム面はそれぞれ、該カム面がチャージ位置にある駆動レバーから退避する際に電磁石とアマチャとの吸着部にバネの付勢力による大きな衝撃が生じないように、駆動レバーから徐々に退避する傾斜部が形成されている。それぞれの傾斜部が形成されるカム部材の回動角度範囲は互いに等しい。
また、このようなシャッタ装置を搭載した一眼レフデジタルカメラには、撮影前においてシャッタ装置を開放し、撮像素子からの出力から生成した動画像をカメラの背面に設けられたモニタに表示する、いわゆるライブビュー表示機能を有するものがある。
ライブビュー表示を行う場合、先幕用の電磁石への通電はカットされ、先幕は開状態とされる。一方、後幕についても開状態に維持する必要があるが、後幕用の電磁石への通電を継続すると電力消費量が大きくなる。このため、特許文献1にて開示されたシャッタ装置では、カム部材における後幕用のカム面によって後幕用の駆動レバーをチャージ位置に保持することで、後幕用の電磁石への通電を不要としている。
特開平11−194394号公報
しかしながら、それぞれの傾斜部が形成されるカム部材の回動角度範囲は互いに等しいので、先幕用の駆動レバーをチャージ位置に戻す時間は、モータの回転速度が遅いために長くなる。このため、通常撮影ではレリーズから露光までのレリーズタイムラグが長くなってしまう。
本発明は、ライブビュー表示中の電力消費が少なく、レリーズタイムラグも短くすることができるようにしたフォーカルプレンシャッタ装置およびこれを備えた撮像装置を提供する。
本発明の一側面としてのフォーカルプレンシャッタ装置は、先幕羽根群と、後幕羽根群と、付勢部材による付勢力を受けて、先幕羽根群および後幕羽根群をそれぞれ走行駆動する先幕駆動部材および後幕駆動部材と、該付勢部材がチャージされた状態で先幕駆動部材および後幕駆動部材をそれぞれ電磁力を用いて保持する先幕電磁保持機構および後幕電磁保持機構と、モータと、該モータによって一方向に回動され、先幕駆動部材および後幕駆動部材のフォロワ部に当接して、該先幕駆動部材および該後幕駆動部材の付勢部材のチャージ方向への駆動と、該チャージ方向への駆動が完了するチャージ完了位置から走行駆動待機位置への移行とをそれぞれこの順で行わせる先幕カムおよび後幕カムが形成されたカム部材とを有する。先幕カムおよび後幕カムはそれぞれ、先幕駆動部材および後幕駆動部材をチャージ完了位置から走行駆動待機位置に移行させるための傾斜部を有する。そして、カム部材の回動方向において、先幕カムの傾斜部が形成されるカム部材の角度範囲は、後幕カムの傾斜部が形成されるカム部材の角度範囲より小さいことを特徴とする
なお、上記フォーカルプレンシャッタ装置と、該フォーカルプレンシャッタ装置により露光量が制御される撮像素子とを有する撮像装置も本発明の他の一側面を構成する。
本発明によれば、ライブビュー表示状態での電力消費を抑えつつ、通常撮影状態でのレリーズタイムラグを短縮することができる。
本発明の実施例1であるフォーカルプレンシャッタ装置を搭載したカメラを斜め前方から見たときの斜視図。 実施例1のカメラを斜め後方から見たときの斜視図。 実施例1のカメラの電気的構成を示すブロック図。 実施例1のシャッタ装置とクイックリターンミラーの分解斜視図。 実施例1のシャッタ装置のチャージ完了状態を示す平面図。 実施例1のシャッタ装置のチャージ完了状態を示す側面図。 実施例1のシャッタ装置のライブビュー待機状態を示す平面図。 実施例1のシャッタ装置のライブビュー表示状態を示す平面図。 実施例1のシャッタ装置の先幕走行完了状態を示す平面図。 実施例1のシャッタ装置の後幕走行完了状態を示す平面図。 実施例1のシャッタ装置のカム形状を示す図。 実施例1のシャッタ装置の走行待機状態を示す平面図。 実施例1のシャッタ装置のモータ駆動の時間と回転数を示す図。 本発明の実施例2であるフォーカルプレンシャッタ装置のチャージ完了状態を示す平面図。 実施例2のシャッタ装置のカム形状を示す図。
以下、本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。
図1および図2にはそれぞれ、本発明の実施例1であるフォーカルプレンシャッタ装置を搭載した一眼レフデジタルカメラ(撮像装置)を斜め前方および斜め後方から見て示している。
1は一眼レフデジタルカメラ(以下、単にカメラという)であり、2はカメラ1に取り外し可能に装着された撮影レンズ(交換レンズ)である。3はユーザにより操作されるレリーズボタンである。レリーズボタン3は、測光やAF(オートフォーカス)の開始を指示する第1ストローク操作(半押し操作:以下、SW1ONという)と、撮影(露光)を指示する第2ストローク操作(全押し操作:以下、SW2ONという)とが可能である。
4はフォーカルプレンシャッタ装置(以下、単にシャッタという)であり、SW2ONに応じて開閉動作して後述する撮像素子の露光量を制御する。5はカメラの撮影モードを切り換えるためにユーザにより操作されるモードダイアルスイッチである。
6は画像を表示したり各種メニューを表示したりする画像表示部(背面モニタ)である。SW2ON(つまりは撮影)前にシャッタ4が開放状態とされることで、撮影レンズ2により形成された被写体像が撮像素子によって光電変換され、動画像が生成される。この動画像が画像表示部6に表示されることで、ユーザは被写体を観察することができる。7は光学的に被写体像を観察するための光学ファインダである。
図3には、カメラ1および撮影レンズ2の電気的構成を示している。撮影レンズ2には、複数の光学レンズ8と絞り9とにより構成される撮影光学系が収容されている。10は被写体像を光電変換するCCDセンサやCMOSセンサ等により構成される撮像素子である。
11は撮像素子10からのアナログ撮像信号をデジタル撮像信号に変換するA/D変換部である。また、12は撮像素子10およびA/D変換部11にクロック信号や制御信号を供給するタイミング発生回路であり、メモリ制御部13およびシステム制御部14により制御される。
15は画像処理部であり、A/D変換部11又はメモリ制御部13からのデジタル撮像信号に対して画素補間処理や色変換処理等の画像処理を行って画像データを生成する。また、画像処理部15は、A/D変換部11から出力されるデジタル撮像信号を用いて所定の演算処理を行い、得られた演算結果に基づいてTTL(スルーザレンズ)方式のAWB(オートホワイトバランス)制御処理を行う。
メモリ制御部13は、A/D変換部11、タイミング発生回路12、画像処理部15、画像表示メモリ16、表示制御部17、メモリ18および圧縮伸長部19を制御する。A/D変換部11又はメモリ制御部13から出力されたデジタル撮像信号に基づいて画像処理部15にて生成された画像データは、メモリ制御部13を介して画像表示メモリ16又はメモリ18に書き込まれる。
メモリ18は、撮影によって生成された画像データを格納するためのメモリである。19はメモリ18から読み出された画像データを所定の画像圧縮方法(例えば、適用離散コサイン変換)に従って圧縮・伸長する圧縮伸長部である。圧縮伸長部19は、メモリ18に格納された画像データを読み込んで圧縮処理あるいは伸長処理を行い、処理を終えた画像データをメモリ18に書き込む。処理を終えた画像データはさらに記録媒体20に記録される。記録媒体20は、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリによって構成されており、カメラ1に対して着脱が可能である。
記録媒体20からメモリ18に読み出された画像データを、画像処理部15やメモリ制御部13を介して画像表示メモリ16に書き込み、表示制御部17によって画像表示部6に表示することもできる。
14はカメラ1の全体の制御を司るシステム制御部である。システム制御部14は、CPUを含むマイクロコンピュータユニットにより構成されており、メモリ27に格納されたコンピュータプログラムを実行する。システム制御部14は、メモリ制御部13、画像処理部15、シャッタ制御部21、モータ制御部22、絞り制御部23、AF制御部24、フラッシュ制御部26および電源制御部28を制御する。
メモリ27は、システム制御部14の動作用の定数、変数、コンピュータプログラム等を記憶している。コンピュータプログラムには、撮像処理を行うプログラム、画像処理を行うプログラム、作成した画像ファイルデータを記録媒体に記録するプログラム、画像ファイルデータを記録媒体から読み出すプログラム等がある。
21はシャッタ制御部であり、システム制御部14からのシャッタ制御信号に応じて先幕電磁石39と後幕電磁石40への通電を制御する。先幕電磁石39は、先幕コイルと先幕ヨークとにより構成され、先幕コイルに通電されることによって発生した電磁力を用いてシャッタ4の先幕羽根群をチャージ状態(後述する先幕駆動バネがチャージされた状態)で保持する。後幕電磁石40は、後幕コイルと後幕ヨークとにより構成され、後幕コイルに通電されることによって発生した電磁力を用いてシャッタ4の後幕羽根群をチャージ状態(後述する後幕駆動バネがチャージされた状態)で保持する。
41はモータであり、システム制御部14からのモータ制御信号を受けたモータ制御部22によってその駆動が制御される。システム制御部14は、レリーズボタン3の操作に応じてモータ制御部22を介してモータ41を動作させ、カム部材であるシャッタカムギア36やクイックリターンミラー30を所定位置に回動させる。
絞り制御部23は、絞り9を制御して撮像素子10に到達する光量を調整する。AF制御部24は、システム制御部14からのAF制御信号(フォーカスレンズの移動量情報)に応じて撮影レンズ2のフォーカシング(フォーカスレンズの移動)を制御する。25は被写体を照明するために発光するフラッシュであり、該フラッシュ25の発光はフラッシュ制御部26により制御される。
電源制御部28は、電源としてのバッテリの装着の有無やバッテリの種類やバッテリ残量の判定等を行う。電源制御部28は、該判定結果およびシステム制御回路14からの指示に応じて、必要な電圧を必要な期間の間、カメラ1および撮影レンズ2内の各部に供給する。
図4には、シャッタ4とクイックリターンミラー30を分解して示している。シャッタ地板29は、不図示のカメラ本体のミラーボックスに固定されており、先幕羽根群および後幕羽根群の駆動機構を構成する各部品が取り付けられている。
クイックリターンミラー30は、軸部30aを中心にダウン方向およびアップ方向に回動してミラーボックス内において撮影光路に対して進退する。ミラー駆動部材であるミラー駆動レバー31は、マグネット地板32の軸部32aを中心に回動可能であり、軸部31aにて撮影光軸より下側に配設されたクイックリターンミラー30の被駆動部である軸部30bと当接する。さらに、ミラー駆動レバー31は、軸部31bにてミラーカムギア33のカム面33aと当接する。クイックリターンミラー30は、ミラー駆動レバー31の動きに追従するように不図示のミラーアップバネによって付勢されている。
先幕駆動部材である先幕駆動レバー34と後幕駆動部材である後幕駆動レバー35はそれぞれ、シャッタ地板29に設けられた先幕軸29aと後幕軸29bに、これらを中心として回動可能に取り付けられている。シャッタカムギア36は、先幕軸29aと後幕軸29bとの間で、先幕軸29aと後幕軸29bとを結んだ線(図5中に一点鎖線で示す)に対して撮影光軸側とは反対側に配設されたシャッタカムギア軸29cに、これを中心として回動可能に取り付けられている。
先幕駆動レバー34に設けられたフォロワ部である先幕チャージコロ34aおよび後幕駆動レバー35に設けられたフォロワ部である後幕チャージコロ35aはそれぞれ、シャッタカムギア36に形成された2つのカム面(先幕カムおよび後幕カム)に接する。
また、先幕駆動レバー34および後幕駆動レバー35にはそれぞれ、先幕アマチャ37および後幕アマチャ38が取り付けられている。先幕アマチャ37および後幕アマチャ38はそれぞれ、マグネット地板32により保持された先幕電磁石39および後幕電磁石40に通電されることで発生した電磁力によって該先幕電磁石39および後幕電磁石40に吸着される。先幕電磁石39および先幕アマチャ37により先幕電磁保持機構が構成され、後幕電磁石40および後幕アマチャ38により後幕電磁保持機構が構成される。
さらに、ミラーカムギア33は、シャッタ地板29に撮影光軸に平行に延びるように設けられたミラーカムギア軸29dに、これを中心として回動可能に取り付けられている。ミラーカムギア33は、シャッタカムギア36に直接噛み合う。撮影光軸に平行に延びる出力軸を有するモータ41にて発生された駆動力は、駆動力伝達部材である減速ギア列42とミラーカムギア33とを介してミラー駆動レバー31およびシャッタカムギア36をそれぞれ一方向に回動させる。これにより、クイックリターンミラー30の回動(撮影光路に対する進退)と、シャッタ4のチャージ動作およびチャージ解除動作(先幕および後幕駆動レバー34,35のチャージ完了位置から走行駆動待機位置への移行)とがこの順で行われる。
次に、シャッタ4の構成について図5、図6、図7、図8、図9、図10および図12を用いて説明する。図5、図7〜図10および図12は、カメラに組み込まれたシャッタ4のうち被写体側から見て右半分の部分を示している。なお、これらの図において、マグネット地板32は図示を省略している。また、図6は図5に示したシャッタ4の右側面図であり、一部の部品の図示を省略している。
図5はオーバーチャージ状態、すなわちカメラが停止している状態(先幕駆動レバー34および後幕駆動レバー35がチャージ完了位置にあるチャージ完了状態)を示している。また、図7はライブビュー待機状態(先幕羽根群34cの走行待機状態であり、先幕駆動レバー34が走行駆動待機位置にある走行駆動待機状態)を示している。図8はライブビュー表示状態を、図9は先幕走行完了状態を、図10は後幕走行完了状態を、図12は走行待機状態をそれぞれ示している。
シャッタ地板29には、先幕羽根群34cおよび後幕羽根群35cの駆動機構を構成する各部品が取り付けられている。29eはシャッタ地板29に開口として形成され、被写体からの光束が通過するアパーチャである。
シャッタ地板29に設けられた先幕軸29aには、先幕駆動レバー34が回動可能に取り付けられている。先幕軸29aの外周には、ねじりコイルバネにより構成される不図示の先幕駆動バネ(付勢部材)が配置されている。先幕駆動バネは、先幕駆動レバー34をその駆動方向である図5中の反時計回り方向(先幕羽根群34cを走行させる方向)に付勢している。
先幕駆動レバー34の先端部には、先幕駆動ピン34bが形成されている。先幕駆動ピン34bは、シャッタ地板29に形成された先幕溝部29fを貫通して不図示の先幕駆動アームと係合している。先幕駆動アームは、リンク機構を介して先幕羽根群34cと連結されている。先幕羽根群34cは、複数の遮光羽根により構成されている。
先幕駆動レバー34の回動によって先幕駆動ピン34bが先幕溝部29fに沿って移動すると、先幕駆動アームが回動して先幕羽根群34cをアパーチャ29eを閉じるように展開させたり、アパーチャ29eを開くように重畳させたりする。先幕羽根群34cによってアパーチャ29eを閉じた状態(被写体からの光束を遮断する状態)を以下、先幕羽根群34cの閉状態という。また、先幕羽根群34cによってアパーチャ29eを開いた状態(被写体からの光束を通過させる状態)を以下、先幕羽根群34cの開状態という。先幕駆動レバー34は、先幕溝部29fによってその回動範囲が制限されている。
また、図5に示すように、先幕駆動レバー34には先幕アマチャ支持部34dが設けられている。先幕アマチャ支持部34dに形成された不図示の貫通孔部には、該貫通孔部の内径よりも大きな外径のフランジ部を有し、先幕アマチャ37に一体的に取り付けられた先幕アマチャ軸37aが係合している。先幕アマチャ軸37aは、先幕アマチャ37の吸着面に直交する方向に延びている。
先幕アマチャ37と先幕アマチャ支持部34dの間であって、先幕アマチャ軸37aの外周には、不図示の圧縮バネが配置されている。圧縮バネは、先幕アマチャ37および先幕アマチャ支持部34dを互いに離す方向(図5の上下方向)に付勢している。
先幕電磁石39は、先幕ヨーク39aと、先幕ヨーク39aの外周に設けられた先幕コイル39bとで構成されている。先幕コイル39bに通電すると、先幕ヨーク39aに電磁力を発生させることができ、この電磁力によって先幕アマチャ37を吸着することができる。
シャッタ地板29に設けられた後幕軸29bには、後幕駆動レバー35が回動可能に取り付けられている。後幕軸29bの外周には、ねじりコイルバネにより構成された不図示の後幕駆動バネ(付勢部材)が配置されている。後幕駆動バネは、後幕駆動レバー35をその駆動方向である図5中の反時計回り方向(後幕羽根群35cを走行させる方向)に付勢する。
後幕駆動レバー35の先端部には後幕駆動ピン35bが形成されている。後幕駆動ピン35bは、シャッタ地板29に形成された後幕溝部29gを貫通して不図示の後幕駆動アームと係合している。後幕駆動アームは、リンク機構を介して後幕羽根群35c(図5、図7〜図9、図12では重畳状態にある)と連結されている。後幕羽根群35cは複数の遮光羽根で構成されている。
後幕駆動レバー35の回動によって後幕駆動ピン35bが後幕溝部29gに沿って移動すると、後幕駆動アームが回動して後幕羽根群35cをアパーチャ29eを閉じるように展開させたり、アパーチャ29eを開くように重畳させたりする。後幕羽根群35cによってアパーチャ29eを閉じた状態(被写体からの光束を遮断する状態)を以下、後幕羽根群35cの閉状態という。また、後幕羽根群35cによってアパーチャ29eを開いた状態(被写体からの光束を通過させる状態)を以下、後幕羽根群35cの開状態という。後幕駆動レバー35は、後幕溝部29gによってその回動範囲が制限されている。
後幕駆動レバー35には後幕アマチャ支持部35dが設けられている。後幕アマチャ支持部35dに形成された不図示の貫通孔部には、貫通孔部の内径よりも大きな外径のフランジ部を有し、後幕アマチャ38に一体的に取り付けられた後幕アマチャ軸38aが係合している。後幕アマチャ軸38aは、後幕アマチャ38の吸着面に対して直交する方向に延びている。
後幕アマチャ38と後幕アマチャ支持部35dの間であって、後幕アマチャ軸38aの外周には、不図示の圧縮バネが配置されている。圧縮バネは、後幕アマチャ38および後幕アマチャ支持部35dを互いに離す方向(図5の上下方向)に付勢している。
後幕電磁石40は、後幕ヨーク40aと、後幕ヨーク40aの外周に設けられた後幕コイル40bとで構成されている。後幕コイル40bに通電すると、後幕ヨーク40aに電磁力を発生させることができ、この電磁力によって後幕アマチャ38を吸着することができる。
シャッタカムギア36は、シャッタ地板29に設けられたシャッタカムギア軸29cに、これを中心に回動可能に取り付けられている。シャッタカムギア36に形成された先幕カム部36aと先幕カム傾斜部36bは、シャッタカムギア36の回動に応じて、先幕駆動レバー34に設けられた先幕チャージコロ34aに当接して先幕駆動レバー34を回動させる。
具体的には、シャッタカムギア36の先幕カム部36aは、先幕羽根群34cの走行を完了させた(すなわち、先幕羽根群34cを重畳させた)先幕駆動レバー34を、図5中の時計回り方向(チャージ方向)に回動させる。これにより、先幕駆動バネをチャージする。以下、先幕駆動バネをチャージする動作を、先幕羽根群34cまたは先幕駆動レバー34のチャージ動作ともいう。
先幕カム傾斜部36bは、先幕羽根群34cのチャージ動作を完了させた(すなわち、先幕羽根群34cを展開させた)先幕駆動レバー34を、図5中の反時計回り方向に徐々に回動させる。これにより、先幕駆動レバー34を走行駆動待機状態に徐々に移行させる。このように先幕カム傾斜部36bを設けることで、先幕駆動レバー34の走行駆動待機状態への移行時(以下、チャージ解除動作時という)に、チャージされた先幕駆動バネの付勢力によって先幕電磁石39と先幕アマチャ37に作用する衝撃を緩和する。これにより、先幕電磁石39による先幕アマチャ37の吸着が外れないようにすることができる。
シャッタカムギア36に形成された後幕カム部36cと後幕カム傾斜部36dは、シャッタカムギア36の回動に応じて、後幕駆動レバー35に設けられた後幕チャージコロ35aに当接して後幕駆動レバー35を回動させる。
具体的には、シャッタカムギア36の後幕カム部36cは、後幕羽根群35cの走行を完了させた(すなわち、後幕羽根群35cを展開させた)後幕駆動レバー35を、図5中の時計回り方向に回動させる。これにより、後幕駆動バネをチャージする。以下、後幕駆動バネをチャージする動作を、後幕羽根群35cまたは後幕駆動レバー35のチャージ動作ともいう。
後幕カム傾斜部36dは、後幕羽根群35cのチャージ動作を完了させた(すなわち、後幕羽根群35cを重畳させた)後幕駆動レバー35を、図5中の反時計回り方向に徐々に回動させる。これにより、後幕駆動レバー35を走行駆動待機状態へと徐々に移行させる。このように後幕カム傾斜部36dを設けることで、後幕駆動レバー35の走行駆動待機状態への移行時(以下、チャージ解除動作時という)に、チャージされた後幕駆動バネの付勢力によって後幕電磁石40と後幕アマチャ38に作用する衝撃を緩和する。これにより、後幕電磁石40による後幕アマチャ38の吸着が外れないようにすることができる。
ここで、シャッタカムギア36における先幕カム傾斜部36bが設けられたシャッタカムギア36の回転方向での角度範囲は、後幕カム傾斜部36dが設けられた角度範囲よりも小さい。ここにいう角度範囲は、シャッタカムギア36の中心と各傾斜部(36b,36d)の周方向両端とを結んだ直線により挟まれたシャッタカムギア36の回転方向での範囲である。本実施例では、先幕カム傾斜部36bの角度範囲は15°であり、後幕カム傾斜部36dの角度範囲は30°である。このような角度範囲の設定により、先幕チャージコロ34aが先幕カム傾斜部36bに沿って移動する距離は、後幕チャージコロ35aが後幕カム傾斜部36dに沿って移動する距離より短くなる。これにより、レリーズタイムラグを短くすることが可能となる(詳しくは後述する)。
ミラー駆動レバー31は、マグネット地板32の軸部32aに、これを中心として回動可能に取り付けられている。軸部32aの外周には、ねじりコイルバネにより構成された不図示のミラーアップバネが配置されている。ミラーアップバネは、ミラー駆動レバー31を図5中の時計回り方向、すなわちクイックリターンミラー30をアップさせる方向(撮影光路から退避させる方向)に付勢している。
ミラーカムギア33は、シャッタ地板29に設けられたミラーカムギア軸29dに、これを中心として回動可能に取り付けられている。ミラーカムギア33は、シャッタカムギア36に直接噛み合っている。
ミラーカムギア33に形成されたカム面33aは、ミラーカムギア33の回動に応じて、ミラー駆動レバー31に設けられた軸部31bに当接してミラー駆動レバー31を回動させる。
具体的には、ミラーカムギア33のカム面33は、クイックリターンミラー30がアップ位置にある状態からミラー駆動レバー31を図5中の反時計回り方向に回動させることによって、ミラーアップバネ(つまりはクイックリターンミラー30)をチャージする。このチャージ動作は、モータ41の回転力が減速ギア列42を介してミラーカムギア33とシャッタカムギア36に伝達されることで行われる。
次に、シャッタ4の動作について説明する。まず、カメラ1が、ライブビュー表示状態からSW2ONに応じて撮影を行うライブビューモードでのシャッタ4の動作について、図5および図7〜図11を用いて説明する。
図5の状態でモードダイアル5によってライブビューモードが選択されると、システム制御部14は先幕コイル39bへの通電を開始するとともに、モータ41を回転させる。モータ41の回転によりミラーカムギア33は時計回り方向に、シャッタカムギア36は反時計回り方向にそれぞれ回転する。これにより、図7に示すように、ミラー駆動レバー31の軸部31bがカム面33aのボトム部に落ちる(カムボトム状態になる)ことによって、ミラー駆動レバー31はクイックリターンミラー30を跳ね上げる。
また、先幕駆動レバー34に設けられた先幕チャージコロ34aは、シャッタカムギア36の先幕カム部36aに当接した状態から先幕カム傾斜部36bに当接する状態へと移る。これにより、先幕駆動レバー34のチャージ解除動作が行われ、先幕駆動レバー34が徐々に走行駆動待機状態に移行する。この状態でモータ41は停止する。一方、後幕駆動レバー35の後幕チャージコロ35aは後幕カム部36cに当接した状態にある。
図7の状態で先幕コイル39bへの通電がカットされると、先幕駆動レバー34が先幕駆動バネの付勢力によって先幕羽根群34cを走行させ、図8のライブビュー表示状態に移行する。ライブビュー表示状態では、後幕チャージコロ35aは後幕カム部36cに乗っているため、後幕コイル40bへの通電は不要であり、これにより電力消費を少なくすることができる。
ライブビュー表示状態では、撮像素子10上に形成された被写体像に対応する動画像が画像表示部6に表示される。
ライブビュー表示状態にてレリーズボタン3が全押し操作されると(SW2ON)、システム制御部14は、後幕コイル40bへの通電を開始するとともに、モータ41を回転させる。これにより、ミラーカムギア33は時計回り方向に、シャッタカムギア36は反時計回り方向にそれぞれ回転し、図9の状態に移行する。
その後、システム制御部14は、測光結果に応じて設定したシャッタ秒時に対応する電荷蓄積時間の間、撮像素子10の露光(電荷蓄積)を行わせる。そして、後幕コイル40bの通電をカットすることで図10の状態に移行する(以下、この撮影方法をハイブリッド撮影という)。
撮像素子10の露光終了後、システム制御部14はモータ41を回転させてチャージ動作を行わせ、図5および図7に示す状態を経て図8に示すライブビュー表示状態に戻る。
図11には、ミラーカムギア33およびシャッタカムギア36のカム形状(カム線図)と、モータ41の駆動タイミングとを示す。図5に示すカメラ停止位相(第1の位相)は、カム線図の0°〜70°の範囲に相当し、ミラーカムギア33のカム面33a、シャッタカムギア36の先幕カム部36aおよび後幕カム部36は全てカムトップ状態になっている。
各カムギアがカム線図の70°から85°の位相に回転することにより、ミラーカムギア33のカム面33aはミラー駆動レバー31の軸部31bの回動軌跡から退避する。これにより、クイックリターンミラー30のアップ動作が行われる。また、シャッタカムギア36の先幕カム傾斜部36bが先幕チャージコロ34aの回動軌跡から退避することで、先幕駆動レバー34のチャージ解除動作(以下、単に先幕解除ともいう)が行われる。これにより、各カムギアがカム線図の85°〜105°の間で示されるライブビュー位相(第2の位相)に移行する。
シャッタカムギア36が105°から135°の位相に回転することにより、シャッタカムギア36の後幕カム傾斜部36dは後幕チャージコロ35aの回動軌跡から退避する。これにより、後幕駆動レバー35のチャージ解除動作(以下、単に後幕解除もという)が行われる。このようにして、ライブビュー位相から135°〜185°の範囲の撮影位相(第3の位相)に移行する。185°から360°までの間では、各カムギアは順次カムボトム状態からカムトップ状態へと移行し、チャージ動作を行う。
ここで、カメラ停止位相から撮影位相に直接移行する際にモータ41に印加される電圧と、カメラ停止位相からライブビュー位相に移行する際にモータ41に印加される電圧とが同じであるとすると、ライブビュー位相は撮影位相と同程度の角度幅が必要となる。
一方、本実施例では、カメラ停止位相から撮影位相に直接移行する際にモータ41に印加される電圧に比べて、カメラ停止位相からライブビュー位相に遷移する際にモータ41に印加される電圧を低くしている。これにより、各カムギアがライブビュー位相で停止する際の各カムギアのオーバーランを小さくしている。オーバーランが小さいため、ライブビュー位相の幅を小さくすることができる。したがって、カメラ停止位相から撮影位相までの間隔(70°〜135°)は、モータ41に印加する電圧の切り替えを行わないときに比べて小さく設定されるので、通常撮影時のレリーズタイムラグの増加が抑えられる。このとき、公知のPWM制御を用いてモータ41に印加される実効電圧を低くしてもよい。
つぎに、光学ファインダ7で被写体を観察しながら撮影するモード(通常撮影モード)でのシャッタ4の動作について、図5、図7、図9、図10および図12を用いて説明する。
図5の状態でレリーズボタン3が全押しされると、システム制御部14は、先幕コイル39bおよび後幕コイル40bへの通電を開始する。また、これとともに、モータ41を回転させ、ミラーカムギア33を時計回り方向に、シャッタカムギア36を反時計回り方向にそれぞれ回転させる。これにより、ミラー駆動レバー31の軸部31bがカム面33aのボトムに落ちる(カムボトム状態になる)ことによって、ミラー駆動レバー31はクイックリターンミラー30を跳ね上げる。
また、先幕チャージコロ34aは、シャッタカムギア36の先幕カム部36aから先幕カム傾斜部36bへと移り、先幕カム傾斜部36bで徐々に退避動作されてチャージが解除され、図7に示す先幕羽根群34cの走行待機状態へと移行する。図7において、先幕アマチャ37が電磁的に吸着保持されているため、先幕駆動レバー34は回転しない。
続いて、後幕チャージコロ35aは、シャッタカムギア36の後幕カム部36cから後幕カム傾斜部36dへと移り、後幕カム傾斜部36dで徐々に退避動作されてチャージが解除される。これにより、図12に示す先幕羽根群34cおよび後幕羽根群35cの走行待機状態へと移行する。ここでモータ41は停止する。図12においで、後幕アマチャ38が電磁的に吸着保持されているため、後幕駆動レバー35は回転しない。
ここで、モータ41は、通常撮影モードでは、図11に示すカム線図の第1の位相から第3の位相まで回転し続ける。図13は、モータ41を駆動したときの時間と回転数を表す。また、図13には、先幕解除、第2の位相および後幕解除のタイミングを示している。このように、モータ41の回転速度は、動き始めの第1の位相から第2の位相(先幕解除)の間より、動き始めてから所定時間後の第2の位相から第3の位相(後幕解除)の間の方が大きい。
仮に先幕カム傾斜部36bが形成されるシャッタカムギア36の角度範囲と後幕カム傾斜部36dが形成されるシャッタカムギア36の角度範囲とを同一とすると、後幕駆動レバー35のチャージ解除動作時の衝撃は、先幕駆動レバー34と比較して、後幕チャージコロ35aの後幕カム傾斜部36dに沿った移動時間が短い分、大きくなる。後幕駆動レバー35のチャージ解除動作時の衝撃が大きく、後幕アマチャ38が電磁的に吸着されていない場合は露光が途中で終了してしまう。このため、後幕アマチャ38の電磁的吸着による保持を確実に行うために後幕カム傾斜部36dが形成される角度範囲を大きくし、かつ先幕カム傾斜部36bおよび後幕カム傾斜部36dを同一形状に形成すると、先幕駆動レバー34のチャージ解除動作の時間が長くなり、この結果、レリーズタイムラグが長くなってしまう。
本実施例では、先幕駆動レバー34と後幕駆動レバー35のチャージ解除動作時の衝撃を同等に抑えつつ、先幕カム傾斜部36bが形成されるシャッタカムギア36の角度範囲を後幕カム傾斜部36dが形成されるシャッタカムギア36の角度範囲よりも小さく設定している。先幕カム傾斜部36bおよび後幕カム傾斜部36dのカムリフト量は同一である。具体的には、図5および図11のカム線図のように、先幕カム傾斜部36bが形成されるシャッタカムギア36の角度範囲を15°に、後幕カム傾斜部36dが形成されるシャッタカムギア36の角度範囲を30°にそれぞれ設定している。これにより、先幕カム傾斜部36bの距離が短い分、レリーズタイムラグを短くすることができる。
なお、先幕カム傾斜部36bが形成されるシャッタカムギア36の角度範囲と後幕カム傾斜部36dが形成されるシャッタカムギア36の角度範囲は、次のように決定される。チャージ解除動作時の衝撃には、駆動レバーや羽根群の質量やオーバーチャージ状態から走行駆動待機状態となる駆動レバーの回転角度、チャージ解除時間といった複数の要素が関係している。本実施例では、先幕解除時と後幕解除時とで各電磁石と各アマチャが該衝撃に耐えて吸着状態を維持するのに必要な最小の電磁力が同一となるように、先幕カム傾斜部36bが形成されるシャッタカムギア36の角度範囲と後幕カム傾斜部36dが形成されるシャッタカムギア36の角度範囲を決定する。ここにいう電磁力が同一とは、同一とみせる程度の小さい差しか有さない場合も含む。
その後、システム制御部14は、設定されたシャッタ秒時に対応する時間間隔を設けて、先幕コイル39bおよび後幕コイル40bの通電をオフにする。先幕コイル39bの通電がオフされることにより、先幕駆動レバー34が反時計回り方向に回転し、図9の先幕走行完了状態となる。後幕コイル40bの通電がオフされることにより、後幕駆動レバー35が反時計回り方向に回転し、図10の後幕走行完了状態となる。
撮像素子10の露光終了後、システム制御部14はモータ41を回転させ、ミラーカムギア33を時計回り方向に、シャッタカムギア36を反時計回り方向に回転させる。この回転により、カム面33aが軸部31bを、カム部36a,36cが先幕チャージコロ34aおよび後幕チャージコロ35aを押してチャージ動作を行う。これにより、図10の状態から図5の状態に戻る。
次に、本発明の実施例2について、図14および図15を用いて説明する。図14は、オーバーチャージ状態、すなわちカメラが停止している状態を示している。なお、本実施例において、実施例1と共通する構成要素には実施例1と同一符号を付してその説明を省略する。また、図5、図7〜10および図12に示したシャッタ4の動作は、本実施例においても同じであり、その説明は省略する。
本実施例のシャッタカムギア36の先幕カム傾斜部36bと後幕カム傾斜部36dは同一の角度範囲に形成されている。具体的には、図15にカム線図に示すように、先幕カム傾斜部36bが形成されるシャッタカムギア36の角度範囲も後幕カム傾斜部36dが形成されるシャッタカムギア36の角度範囲も15°に設定している。
一方、本実施例では、図15に示すように、後幕解除時(後幕駆動レバー35をチャージ完了位置から走行駆動待機位置に移行させる際)のモータ41の駆動にPWM制御を用いてモータ41に印加する実効電圧を低くしている。すなわち、後幕解除時のシャッタカムギア36の回動速度を先幕解除時(先幕駆動レバー34をチャージ完了位置から走行駆動待機位置に移行させる際)の回動速度とは異ならせ(低速とし)、後幕駆動レバー35のチャージ解除時間を長くしている。これにより、後幕解除時に後幕電磁石40および後幕アマチャ38に作用する衝撃を抑えている。このPWM制御におけるデューティー比は、以下のように決定される。すなわち、後幕解除時に衝撃に耐えて後幕電磁石40と後幕アマチャ38が吸着状態を維持するために必要な最小の電磁力が、先幕解除時に先幕電磁石39と先幕アマチャ37が吸着状態を維持するために必要な最小の電磁力と同一となるように設定される。ここにいう電磁力が同一とは、同一とみせる程度の小さい差しか有さない場合も含む。
本実施例によれば、実施例1の効果と同様の効果を得ることができるとともに、後幕解除時のシャッタカムギア36のカム角度を小さくできるために、その分を他のシーケンスに使うことができる。例えば、チャージ動作の角度を長くしてチャージ動作においてモータ41に印加する電圧(または電流)を低くすることができる。
以上説明した各実施例は代表的な例にすぎず、本発明の実施に際しては、各実施例に対して種々の変形や変更が可能である。
ライブビュー表示中の電力消費が少なく、レリーズタイムラグも短いフォーカルプレンシャッタ装置およびこれを備えた撮像装置を提供できる。
1 カメラ
2 撮影レンズ
4 フォーカルプレンシャッタ装置
34 先幕駆動レバー
34a 先幕チャージコロ
35 後幕駆動レバー
35a 後幕チャージコロ
36 シャッタカムギア
36a 先幕カム部
36b 先幕カム傾斜部
36c 先幕カム部
36d 先幕カム傾斜部
37 先幕アマチャ
38 後幕アマチャ
39 先幕電磁石
40 後幕電磁石
41 モータ

Claims (4)

  1. 先幕羽根群と、
    後幕羽根群と、
    付勢部材による付勢力を受けて、前記先幕羽根群および前記後幕羽根群をそれぞれ走行駆動する先幕駆動部材および後幕駆動部材と、
    前記付勢部材がチャージされた状態で前記先幕駆動部材および前記後幕駆動部材をそれぞれ電磁力を用いて保持する先幕電磁保持機構および後幕電磁保持機構と、
    モータと、
    該モータによって一方向に回動され、前記先幕駆動部材および前記後幕駆動部材のフォロワ部に当接して、該先幕駆動部材および該後幕駆動部材の前記付勢部材のチャージ方向への駆動と、該チャージ方向への駆動が完了するチャージ完了位置から走行駆動待機位置への移行とをそれぞれこの順で行わせる先幕カムおよび後幕カムが形成されたカム部材とを有し、
    前記先幕カムおよび前記後幕カムはそれぞれ、前記先幕駆動部材および前記後幕駆動部材を前記チャージ完了位置から前記走行駆動待機位置に移行させるための傾斜部を有しており、
    前記カム部材の回動方向において、前記先幕カムの前記傾斜部が形成される前記カム部材の角度範囲は、前記後幕カムの前記傾斜部が形成される前記カム部材の角度範囲より小さいことを特徴とするフォーカルプレンシャッタ装置。
  2. 前記先幕カムの前記傾斜部が形成される前記カム部材の角度範囲および前記後幕カムの前記傾斜部が形成される前記カム部材の角度範囲は、前記先幕駆動部材および前記後幕駆動部材を前記チャージ完了位置から前記走行駆動待機位置に移行させる際に前記先幕電磁保持機構および前記後幕電磁保持機構において前記先幕駆動部材および前記後幕駆動部材の保持に必要となる電磁力が同一となるように設定されていることを特徴とする請求項1に記載のフォーカルプレンシャッタ装置。
  3. 先幕羽根群と、
    後幕羽根群と、
    付勢部材による付勢力を受けて、前記先幕羽根群および前記後幕羽根群をそれぞれ走行駆動する先幕駆動部材および後幕駆動部材と、
    前記付勢部材がチャージされた状態で前記先幕駆動部材および前記後幕駆動部材をそれぞれ電磁力を用いて保持する先幕電磁保持機構および後幕電磁保持機構と、
    モータと、
    該モータによって一方向に回動され、前記先幕駆動部材および前記後幕駆動部材のフォロワ部に当接して、該先幕駆動部材および該後幕駆動部材の前記付勢部材のチャージ方向への駆動と、該チャージ方向への駆動が完了するチャージ完了位置から走行駆動待機位置への移行とをそれぞれこの順で行わせる先幕カムおよび後幕カムが形成されたカム部材と、
    前記モータを制御する制御手段とを有し、
    前記制御手段は、前記先幕駆動部材および前記後幕駆動部材を前記チャージ完了位置から前記走行駆動待機位置に移行させる際に前記先幕電磁保持機構および前記後幕電磁保持機構において前記先幕駆動部材および前記後幕駆動部材の保持に必要となる電磁力が同一となるように、前記先幕カムにより前記先幕駆動部材が駆動されるときと前記後幕カムにより前記後幕駆動部材が駆動されるときとで前記モータの回動速度を異ならせることを特徴とするフォーカルプレンシャッタ装置。
  4. 請求項1から3のいずれか一項に記載のフォーカルプレンシャッタ装置と、
    該フォーカルプレンシャッタ装置により露光量が制御される撮像素子とを有することを特徴とする撮像装置。
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