JP2011093189A - スクライビングホイール及びその製造方法 - Google Patents

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【課題】スクライビングホイールにおいて、陵線部の回転振れ精度を極めて高い精度で製造すること。
【解決手段】スクライビングホイール1Aは中心に一平面内の円形の稜線を有する焼結ダイヤモンドにより形成された円板状のホイール本体部2Aと、ホイール本体部2Aの左右に同軸に形成された円柱軸部4、5とを有する。円柱軸部4,5の左右端面は同軸に研磨してテーパー部6,7を有し、ホイール本体部2Aは円板の稜線部を所定の角度となるように研磨して形成した刃先部3Aを有する。
【選択図】図1

Description

本発明はガラス板等の脆性材料基板をスクライブするためのスクライビングホイール及びその製造方法に関するものである。
従来ガラス板やセラミックス基板等の脆性材料基板を分断する場合は、まずこれらの基板に所望のラインに沿ってスクライブラインを形成し、スクライブした後にスクライブラインに沿って分断している。スクライブに用いるスクライビングホイールは、円板状でその外周部分がテーパー状に切欠かれたそろばん珠形状のスクライビングホイールの穴に軸支するためのピンを挿入して用いられている。
例えば特許文献1ではピンを2分割し、夫々にフランジ部分を設けて一対のピンをそろばん珠形状の焼結ダイヤモンドから成るホイール本体部に挟んでろう接などで接合して一体化したスクライビングホイールが用いられている。
又特許文献2には軸とスクライビングホイール本体部とを一体化して形成されたスクライビングホイールも知られている。このスクライビングホイールは断面菱形の形状を有し、両端部がチップホルダに保持されて用いられる。
特開平2001−58841号公報 国際公開WO2003/51784号公報
しかるにホイール本体にピンを挿入するものでは、ピンをホイール本体部の中心軸に芯ぶれすることなく正確に挿入して固定する必要があり、高精度を確保することが難しいという欠点があった。又ピンをろう接などでホイール本体部に固定する必要があり、ろう接時の加熱により焼結ダイヤモンド層が損傷をうけるという欠点もあった。更に軸とホイールとを一体化したスクライビングホイールについては、製造の自由度が少なく、刃先の稜線部分の角度や軸間の距離を任意に選択することができなくなるという問題点があった。
本発明はこのような従来の問題点に鑑みてなされたものであって、任意の寸法で芯ぶれすることなく高精度で容易に製造することができるスクライビングホイールとその製造方法を提供することを目的とする。
この課題を解決するために、本発明のスクライビングホイールは、中心に一平面内の円形の稜線を有する焼結ダイヤモンドにより形成された円板状のホイール本体部と、前記ホイール本体部の左右に同軸に焼結ダイヤモンド層により形成された円柱軸部と、を具備するスクライビングホイールにおいて、前記円柱軸部の夫々の外側端部に同軸に所定の角度となるように研磨して形成されたテーパー部と、前記ホイール本体部の稜線部の頂角が所定の角度となるように研磨して形成した刃先部と、を具備するものである。
ここで前記刃先部は、少なくとも2段のテーパー面を有し、稜線を形成するテーパー面のみを研磨して形成したものとしてもよい。
ここで前記刃先部は、ホイール本体部の中央に設けられた円板部と、前記円板部の先端のテーパー状部とを有するようにしてもよい。
ここで前記刃先部は、稜線に所定形状の溝を形成したものとしてもよい。
この課題を解決するために、本発明のスクライビングホイールの製造方法は、超硬合金による円柱状部材の一端に同軸に焼結ダイヤモンド層の円柱部が形成された円柱状の加工素材を用い、前記超硬合金の円柱部分を保持しつつ回転させ、ワイヤ放電加工により焼結ダイヤモンド層部分に一対の同軸の円柱軸部と該円柱軸部に挟まれたホイール本体部とを形成し、前記超硬合金の円柱部分を保持しつつ回転させ、前記円柱軸部の夫々の外側端部を研磨加工することによってテーパー状に形成し、前記超硬合金の円柱部分を保持しつつ回転させ、前記ホイール本体部の稜線部を所定の角度となるよう研磨して刃先部を形成したあと、前記焼結ダイヤモンド層の前記超硬合金層側を切断することにより製造されるものである。
ここで前記ワイヤ放電加工による円柱軸部とホイール本体部の形成時に前記円柱軸部の外側にテーパー部を同時に形成し、前記円柱軸部のテーパー部の研磨時には、研磨することによってワイヤ放電加工による表面の変質層を除去するようにしてもよい。
このような特徴を有する本発明のスクライビングホイールによれば、加工ライン(ワイヤ放電加工機のワイヤの走行軌跡(加工部位))と中心軸との距離を適宜変更することによって円柱軸部の太さを任意に選択することができる。又円柱軸部間の間隔、ホイール本体部の厚さや刃先部の角度を任意に選択することができる。又高精度を要する円柱軸端部のテーパー部と刃先部のみを研磨し、他の部分は放電加工のままとしておくことにより、最小の工数及びコストで所望の精度のスクライビングホイールとすることができる。
図1は本発明の第1の実施の形態によるスクライビングホイールの正面図及び右側面図である。 図2Aは本実施の形態のスクライビングホイールの製造に用いる素材ブロック10を示す斜視図である。 図2Bは素材ブロックから切り取られた加工素材20を示す斜視図である。 図2Cは加工素材における放電加工の加工ライン(加工部位)を示す図である。 図2Dは放電加工後の焼結ダイヤモンド層を示す拡大図である。 図3は第1の実施の形態の変形例を示す図である。 図4は本発明の第2の実施の形態によるスクライビングホイールの正面図及び右側面図である。 図5は本発明の第3の実施の形態によるスクライビングホイールの正面図及び右側面図である。 図6は本発明の第4の実施の形態によるスクライビングホイールの正面図及び右側面図である。 図7は本発明の第5の実施の形態によるスクライビングホイールの正面図及び右側面図である。 図8は本発明の第5の実施の形態によるスクライビングホイールの刃先部の部分拡大図である。 図9は本発明の各実施の形態によるスクライビングホイールの刃先の溝の一例を示す部分拡大図である。
(第1の実施の形態)
本発明の第1の実施の形態によるスクライビングホイールについて説明する。図1(a)はこのスクライビングホイールの正面図、図1(b)はその右側面図である。これらの図に示すようにスクライビングホイール1Aは中央に円板状のホイール本体部2Aを有し、ホイール本体部2Aの厚さ方向の中央に一平面内に含まれる最大円周の稜線を含むテーパー状の部分が刃先部3Aとして形成されている。又ホイール本体部2Aの両側の側方に同軸に円柱軸部4及び5を有している。円柱軸部4及び5の夫々の外側の端部には同一の傾斜角度αを持つテーパー部6,7が夫々形成されている。このスクライビングホイール1Aは全てが焼結ダイヤモンドにより一体に形成されている。
次に本実施の形態によるスクライビングホイール1Aの製造方法について説明する。図2A〜図2Dは本実施の形態によるスクライビングホイール1Aの製造過程を示す図である。図2Aは素材ブロック10を示しており、円柱形状の超硬合金11の上部には所定の厚さの焼結ダイヤモンド層12が一体に形成されている。この素材ブロック10は例えば直径が30mmφ、高さが16mmであり、焼結ダイヤモンド層12の厚さは3mm、超硬合金層11の厚さは13mmとする。
(加工素材の形成)
さてこの素材ブロック10の中心軸に平行に円柱形の多数の部材をワイヤ放電加工によって切り取る。これによって図2Bに示すように細長い加工素材20を例えば40〜50本得ることができる。この加工素材20は例えば直径が2.0〜3.5mm、長さは16mmの円柱状の素材である。そしてこの加工素材20も超硬合金層21と焼結ダイヤモンド層22とから成り立っている。
(ワイヤ放電加工)
次に図2Cにおいて、加工素材20の超硬合金層21の左側部分をチャックにより固定して一点鎖線で示す円柱の中心軸を中心として回転させ、ワイヤ放電加工機によって放電し、超硬合金層21と焼結ダイヤモンド層22の部分を図2Cに示すように切り取る。ここで放電加工の軌跡を加工ライン30〜39で示す。加工ライン30は一点鎖線で示す円柱の中心軸に対して所定の角度で切欠くものであり、加工ライン31は中心軸に平行、加工ライン32はこれよりやや太めにテーパー状のラインを形成するものである。加工ライン33は中心軸に平行、加工ライン34は加工ライン33の終了後に径を異ならせてテーパー状に形成することによって形成される加工ライン、加工ライン35はホイール本体部2Aに刃先部3Aを形成するためのテーパー状部分、加工ライン36もこの逆の傾きを有するテーパー状部分である。又加工ライン37は直径を小さくするためのライン、加工ライン38は加工ライン33と対称であり同一の太さを有する中心軸に平行な加工ライン、加工ライン39は加工ライン32と対称な傾きを有する加工ラインである。ここで加工ライン31〜39は全て焼結ダイヤモンド層22で成形される。又加工ライン32,39はテーパー部6,7の斜面よりもわずかに大きく設定され、後述する切削加工のための削りしろを残している。又加工ライン35,36は刃先部3Aの斜面よりもわずかに大きく設定され、後述する切削加工のための削りしろを残している。
そして放電加工を終了すると、図2Dに正面の部分拡大図を示すように焼結ダイヤモンド層22はほぼスクライビングホイールの形状の回転体となる。右側面図については図1(b)とほぼ同様である。
(粗形状成形(研磨)工程)
次に粗形状成形工程について説明する。放電加工の際には表面が高温になるため加工変質層が形成され、表面から数十μm内部まで変質している。このため、放電加工のままでは使用時に高精度を維持することはできない。特に図1(a)に示すテーパー部6,7は軸受と直接接触するため、加工変質層を除去した上、正確なテーパー状面とする必要がある。そこで加工ライン32とライン39に沿って放電加工した後に更に表面の精度を増すために研磨加工を行う。研磨工程ではワイヤ放電加工のときと同様に超硬合金層21の左側をチャックにより固定して円柱の軸を中心として回転させ、テーパー面の表面を研磨する。この研磨加工によって加工ライン32,39の加工時に形成された変質層を取り除き、左右の円柱軸部4,5の先端のテーパー部6,7のテーパー状部分の角度を正確に形成することができる。
更にホイール本体1Aの刃先部3Aについても同様に研磨加工を行う。特に図1(a)に示す刃先部3Aはスクライブの対象となるガラス板等と直接接触するため、正確な面とする必要がある。そこで加工ライン35,36に沿って形成された変質層を取り除くため、超硬合金層21をチャックにより固定して円柱の軸を中心として回転させ、研磨加工を行う。研磨加工によって変質層を取り除くと共に鋭利な刃先部3Aの角度を正確に設定することができる。刃先部3Aの角度は例えば75〜170°、特に90〜150°程度とする。
(切断工程)
図2Dにおいて一点鎖線で示す超硬合金層側の焼結ダイヤモンド層21の部分を切り離すことにより、図1に示すようにホイール本体部2A及び円柱軸部4,5の全部が焼結ダイヤモンド層22から成るスクライビングホイール1Aを得ることができる。この場合に切断した面を研磨して左右対称となるようにしてもよいが、テーパー状の更に先端部分は使用時には軸受の貫通孔に入り込むことになるため、図3に示すようにテーパー部6の先端を少し残しておいてもよく、研磨しなくてもよい。
こうして完成したスクライビングホイール1Aは超硬合金層21の左側部分をチャック保持し、回転させてワイヤ放電加工や切削加工しているため、ホイール本体部2A、円柱軸部4,5の軸芯を正確に合わせることができる。又加工ライン33,38と中心軸との距離を適宜変更することによって、円柱軸部4,5の太さを任意に選択することができる。円柱軸部4,5間の間隔、ホイール本体部2Aの厚さは、加工ライン34,37の間隔を変化させることにより、刃先部3Aの角度は加工ライン35,36の角度により任意に選択することができる。従来の軸とホイール本体とが一体となった側面が菱形形状のスクライビングホイールでは、刃先部のテーパー面の角度、円柱軸部のテーパー面の角度や間隔、刃先部の外径は自在に設定することができないが、本実施の形態ではこれらは夫々独立して任意に設定することができる。又高精度を要する円柱軸部のテーパー部と刃先部のみを研磨し、他の部分は放電加工のままとしておくことにより、最小の工数及びコストで所望の精度のスクライビングホイールとすることができる。
(第2の実施の形態)
次に本発明の第2の実施の形態について図4を用いて説明する。第2の実施の形態によるスクライビングホイール1Bもホイール本体部2B及び刃先部3B以外は第1の実施の形態と同様である。このスクライビングホイール1Bの製造工程では、加工ラインの一部とその後の研磨工程のみが異なる。第2の実施の形態では図2Cに示す加工ライン35及び36に代えて、図4(a)に示すように加工ライン41a,41bと加工ライン42a,42bにより2段のテーパー面となるようにしたものである。その他のワイヤ放電加工の加工ラインは第1の実施の形態と同様である。そして左右のテーパー部6,7の研磨は第1の実施の形態と同様である。ホイール本体部2Bの研磨は、刃先部3Bの稜線に近い傾斜部分である加工ライン41b,42bにより形成された左右の斜面の研磨加工で足りる。この場合には研磨加工の角度を刃先部3Bのみで適宜選択することができる。その後テーパー部6の先端で切断することによりスクライビングホイール1Bを完成させる。
(第3の実施の形態)
次に本発明の第3の実施の形態について図5を用いて説明する。第3の実施の形態によるスクライビングホイール1Cもホイール本体部2C及び刃先部3C以外は第1の実施の形態と同様である。このスクライビングホイール1Cの製造工程では、加工ラインの一部とその後の研磨工程のみが異なる。第3の実施の形態では図2Cに示す加工ライン34〜37に代えて、図5に示すように加工ライン43a,43bと加工ライン44a,44bにより2段のテーパー面となるようにしたものである。その他のワイヤ放電加工の加工ラインは第1の実施の形態と同様である。そして左右のテーパー部6,7の研磨は第1の実施の形態と同様である。ホイール本体部2Cの研磨は、稜線に近い刃先部3Cの傾斜部分である加工ライン43b,44bにより形成された斜面のみの研磨加工で足りる。この場合にも研磨加工の角度を刃先部3Cのみで適宜選択することができる。その後テーパー部6の先端で切断することによりスクライビングホイール1Cを完成させる。
(第4の実施の形態)
次に本発明の第4の実施の形態について図6を用いて説明する。第4の実施の形態によるスクライビングホイール1Dもホイール本体部2D及び刃先部3D以外は第1の実施の形態と同様である。このスクライビングホイール1Dの製造工程では、加工ラインの一部とその後の研磨工程のみが異なる。第4の実施の形態では図2Cに示す加工ライン34〜37に代えて、図6(a)に示すように加工ライン45a,45b,45cと加工ライン46a,46b,46cにより3段のテーパー面となるようにしたものである。その他のワイヤ放電加工の加工ラインは第1の実施の形態と同様である。そして左右のテーパー部6,7の研磨は第1の実施の形態と同様である。ホイール本体部2Dの研磨は、稜線に近い刃先部3Dの傾斜部分である加工ライン45c,46cにより形成された斜面のみの研磨加工で足りる。この場合にも研磨加工の角度を刃先部3Dのみで適宜選択することができる。その後テーパー部6の先端で切断することによりスクライビングホイール1Dを完成させる。
(第5の実施の形態)
次に本発明の第5の実施の形態について図7を用いて説明する。第5の実施の形態によるスクライビングホイール1Eもホイール本体部2E及び刃先部3E以外は第1の実施の形態と同様である。このスクライビングホイール1Eの製造工程では、加工ラインの一部とその後の研磨工程のみが異なる。第5の実施の形態では図2Cに示す加工ライン34〜37に代えて、図7及び図8の部分拡大図に示すように加工ライン47a〜47eと加工ライン48a〜48eとなるようにしたものである。その他のワイヤ放電加工の加工ラインは第1の実施の形態と同様である。この実施の形態では、刃先部3Eはホイール本体部2Eの中央に設けられた円板部49を有し、その稜線をテーパー状の刃先に構成したものである。左右のテーパー部6,7の研磨は第1の実施の形態と同様である。ホイール本体部2Eの研磨は加工ライン47e,48eにより形成された刃先部3Eの稜線を形成する斜面のみの研磨加工で足りる。この場合にも研磨加工の角度を刃先部3Eのみで適宜選択することができる。その後テーパー部6の先端で切断することによりスクライビングホイール1Eを完成させる。
又前述した第2〜第5の実施の形態においても切断した焼結ダイヤモンド面を研磨して左右対称となるようにしてもよいが、テーパー状の更に先端部分は使用時には軸受の貫通孔に入り込むことになるため、図3に示す第1の実施の形態の変形例と同様にテーパー部6の先端を少し残しておいてもよく、研磨しなくてもよい。
又前述した各実施の形態において、特許3074143号やWO2007/004700に示されているように、刃先の稜線部分に所定形状の溝を形成するようにしてもよい。ここで溝の所定形状は、例えば図9(a)〜(d)に示すようにU字状、V字状、のこぎり波状又は矩形状の溝とすることができる。このような溝は研削加工や微細放電、レーザー等の熱加工により形成することでスクライビングホイールの外周部に所定間隔の突起を形成することができる。ここで溝のピッチは外径に応じて例えば20μm以上とし、溝の深さは外形に応じて例えば2〜20μmとする。このような溝を形成しておくことによってガラス基板等の脆性材料基板にスクライブラインを形成したときに滑ることがなく、又垂直クラックを深く伸展させることができ、スクライブ後の分断が容易となる。このピッチ、溝の深さを適宜選択することでガラス面に対する食い付き(かかり)性能と、垂直クラックを深く伸展させる性能とのバランスをとることができる。
本発明は脆性材料基板をスクライブして分断するスクライブ装置に有用に用いることができる。
1A,1B,1C,1D,1E スクライビングホイール
2A,2B,2C,2D,2E ホイール本体部
3A,3B,3C,3D,3E 刃先部
4,5 円柱軸部
6,7 テーパー部
10 素材ブロック
11,21 超硬合金
12,22 焼結ダイヤモンド層
20 加工素材
30〜39,41a,41b,42a,42b,43a,43b,44a,44b,45a〜45c,46a〜46c,47a〜47e,48a〜48e 加工ライン
49 円板部

Claims (6)

  1. 中心に一平面内の円形の稜線を有する焼結ダイヤモンドにより形成された円板状のホイール本体部と、
    前記ホイール本体部の左右に同軸に焼結ダイヤモンド層により形成された円柱軸部と、を具備するスクライビングホイールにおいて、
    前記円柱軸部の夫々の外側端部に同軸に所定の角度となるように研磨して形成されたテーパー部と、
    前記ホイール本体部の稜線部の頂角が所定の角度となるように研磨して形成した刃先部と、を具備するスクライビングホイール。
  2. 前記刃先部は、少なくとも2段のテーパー面を有し、稜線を形成するテーパー面のみを研磨して形成したものである請求項1記載のスクライビングホイール。
  3. 前記刃先部は、ホイール本体部の中央に設けられた円板部と、前記円板部の先端のテーパー状部とを有する請求項1記載のスクライビングホイール。
  4. 前記刃先部は、稜線に所定形状の溝を形成したものである請求項1記載のスクライビングホイール。
  5. 超硬合金による円柱状部材の一端に同軸に焼結ダイヤモンド層の円柱部が形成された円柱状の加工素材を用い、
    前記超硬合金の円柱部分を保持しつつ回転させ、ワイヤ放電加工により焼結ダイヤモンド層部分に一対の同軸の円柱軸部と該円柱軸部に挟まれたホイール本体部とを形成し、
    前記超硬合金の円柱部分を保持しつつ回転させ、前記円柱軸部の夫々の外側端部を研磨加工することによってテーパー状に形成し、
    前記超硬合金の円柱部分を保持しつつ回転させ、前記ホイール本体部の稜線部を所定の角度となるよう研磨して刃先部を形成し、
    前記焼結ダイヤモンド層と前記超硬合金層とを切断することにより製造されるスクライビングホイールの製造方法。
  6. 前記ワイヤ放電加工による円柱軸部とホイール本体部の形成時に前記円柱軸部の外側にテーパー部を同時に形成し、
    前記円柱軸部のテーパー部の研磨時には、ワイヤ放電加工による表面の変質層を除去する請求項5記載のスクライビングホイールの製造方法。
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