JP2011093180A - インクジェット記録装置のキャリッジ装置およびこれを備えたインクジェット記録装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】移動時の振動を抑え、吐出した光硬化型のインクの着弾位置のズレを防止するインクジェット記録装置のキャリッジ装置等を提供する。
【解決手段】記録媒体Wに対し光硬化型のインクを吐出する複数の記録ヘッド30を搭載した記録キャリッジ33を有するヘッドユニット21と、前記記録媒体W上のインクを光硬化させる複数の光硬化手段が搭載した光硬化キャリッジ44を有する光硬化ユニット22と、第1ガイド軸13にスライド自在に支持されたキャリッジベース23と、一端を前記キャリッジベース23に固定され、他端を第2ガイド軸14にスライド自在に支持された支持フレーム24と、を備え、ヘッドユニット21は、キャリッジベース23に片持ちで支持されている。
【選択図】図2
【解決手段】記録媒体Wに対し光硬化型のインクを吐出する複数の記録ヘッド30を搭載した記録キャリッジ33を有するヘッドユニット21と、前記記録媒体W上のインクを光硬化させる複数の光硬化手段が搭載した光硬化キャリッジ44を有する光硬化ユニット22と、第1ガイド軸13にスライド自在に支持されたキャリッジベース23と、一端を前記キャリッジベース23に固定され、他端を第2ガイド軸14にスライド自在に支持された支持フレーム24と、を備え、ヘッドユニット21は、キャリッジベース23に片持ちで支持されている。
【選択図】図2
Description
本発明は、インクジェット方式の記録ヘッドにより記録媒体に光硬化型のインクを吐出し、記録媒体に着弾したインクに光を照射して硬化させ、記録媒体上に画像を形成するインクジェット記録装置のキャリッジ装置およびこれを備えたインクジェット記録装置に関する。
従来、複数のインクジェットヘッドおよび一対の走査型紫外線照射装置を搭載したキャリッジと、キャリッジをガイドレールに沿って主走査方向に移動させる移動機構(モーター等)と、記録媒体の搬送経路上に臨み、画像形成後の記録媒体に対し紫外線を照射する非走査型紫外線照射装置と、を有し、キャリッジを主走査方向に移動させながら、記録媒体に対し、インクジェットヘッドから紫外線硬化型のインクを吐出し、画像を形成するインクジェット記録装置が知られている(特許文献1参照)。このインクジェット記録装置は、キャリッジの一方の端部に複数の記録ヘッドおよび一対の走査型紫外線照射装置が搭載され、他方の端部がガイドレールに支持され、ガイドレールに沿って往復動可能になっている。
しかし、上記したインクジェット記録装置では、キャリッジ(キャリッジ装置)の重心はインクジェットヘッド(記録ヘッド)および走査型紫外線照射装置(光硬化手段)が配設された部分にある。つまり、キャリッジ装置は、重心から離れた位置でガイドレールに片持ちで支持されているため、ガイドレールに沿って移動を開始する時(および移動停止時)に、慣性によりキャリッジ装置の自由端側が振動し、記録ヘッドから吐出したインクの着弾位置にズレが生じる虞があった。
本発明は、移動時の振動を抑え、吐出した光硬化型のインクの着弾位置のズレを防止するインクジェット記録装置のキャリッジ装置およびこれを備えたインクジェット記録装置を提供することを課題とする。
本発明のインクジェット記録装置のキャリッジ装置は、記録媒体に対し、相互に平行に配設した第1ガイド軸および第2ガイド軸に沿って移動しながら、光硬化型のインクを吐出すると共に吐出したインクを光硬化させて、記録媒体上に所望の画像を形成するインクジェット記録装置のキャリッジ装置であって、記録媒体に対しインクを吐出する複数の記録ヘッド、および複数の記録ヘッドを搭載した記録キャリッジを有するヘッドユニットと、記録媒体上のインクを光硬化させる複数の光硬化手段、および複数の光硬化手段を搭載した光硬化キャリッジを有する光硬化ユニットと、第1ガイド軸にスライド自在に支持されたキャリッジベースと、一端をキャリッジベースに固定され、他端を第2ガイド軸にスライド自在に支持された支持フレームと、を備え、ヘッドユニットは、キャリッジベースに片持ちで支持されていることを特徴とする。
この場合、ヘッドユニットおよび光硬化ユニットは、第1ガイド軸と第2ガイド軸との間に配設されていることが好ましい。
また、この場合、複数の記録ヘッドは、複数の記録部に組分けして記録キャリッジに搭載され、且つ複数の記録部は、第1ガイド軸から離れる方向において、記録ヘッドの搭載数が少ない順に配設されていることが好ましい。
これらの構成によれば、ヘッドユニットは、両持ちで支持されたキャリッジベースに片持ちで支持される。すなわち、第1ガイド軸および第2ガイド軸に、キャリッジ装置全体の重量を分散して支持することができる。これにより、キャリッジ装置全体として、移動開始時および移動停止時に振動することなく安定した姿勢を維持することができ、移動を安定させることができる。
また、ヘッドユニットを片持ち支持とすることで、ヘッドユニットに特有のギャップ調整や平行度調整を精度良く容易に行うことができる。しかも、ヘッドユニットは、記録ヘッドの搭載数の多い記録部が第1ガイド軸側に設けられているため、慣性の影響の少ない安定した移動が可能となり、移動の開始および停止の際の慣性による振動を防止することができる。これにより、記録キャリッジ(複数の記録部)のブレやオーバーランを抑制することができ、記録媒体上へのインクの着弾位置にズレが生じることがないため、高精度な画像形成が可能となる。
また、ヘッドユニットを片持ち支持とすることで、ヘッドユニットに特有のギャップ調整や平行度調整を精度良く容易に行うことができる。しかも、ヘッドユニットは、記録ヘッドの搭載数の多い記録部が第1ガイド軸側に設けられているため、慣性の影響の少ない安定した移動が可能となり、移動の開始および停止の際の慣性による振動を防止することができる。これにより、記録キャリッジ(複数の記録部)のブレやオーバーランを抑制することができ、記録媒体上へのインクの着弾位置にズレが生じることがないため、高精度な画像形成が可能となる。
この場合、複数の光硬化手段は、各記録部の移動方向両外側に位置するように配設されていることが好ましい。
この構成によれば、キャリッジ装置(各記録部)が往復移動する場合において、往動時にインクを吐出した直後に、そのインクを光硬化手段により光硬化させることができる。他にも、往動時にインクの吐出のみを行い、復動時に光硬化を行うこともできる。これにより、インクの光硬化までの時間を柔軟に制御することができ、形成される画像の表面粗さを任意に設定することができる。なお、インクが記録媒体上に着弾直後に光硬化を行うと表面は粗くなる。
また、この場合、各光硬化手段は、インクを表面硬化状態に半硬化させるものであり、光硬化ユニットは、光硬化キャリッジに搭載され、半硬化後のインクを本硬化させる本硬化手段を、更に有していることが好ましい。
この構成によれば、先ず、インクを半硬化させることで、記録媒体上のインク滴の濡れ広がりの程度を制御することが可能となる。また、記録媒体上のインクは半硬化状態であるため、本硬化のための光照射は短時間で足りる。また、本硬化手段を可動とすることにより、本硬化手段を小型なもので構成でき、形成(描画)された画像を記録媒体上に確実に定着させることができる。
この場合、キャリッジベースとヘッドユニットとの間に介設され、記録媒体に対するヘッドユニットのギャップを調整するヘッドギャップ調整手段と、記録媒体に対するヘッドユニットの平行度を調整する平行度調整手段と、を更に備えたことが好ましい。
この構成によれば、ヘッドギャップ調整手段により、記録媒体の厚み等に応じて、各記録ヘッドと記録媒体とのギャップを適宜変更することができる。また、平行度調整手段により、ヘッドユニットに搭載されたそれぞれの記録ヘッドを平行に維持することができると共に、記録ヘッド毎の平行度を均一にすることができる。これにより、各記録ヘッドは、適切なギャップをもって平行に記録媒体に臨むことができるため、最適なインクの吐出を行うことがき、記録媒体上に高精度な画像を形成することができる。
この場合、光硬化ユニットは、光硬化ユニットの全域に分布させた複数本の支柱部材を介して、支持フレームに垂下支持されていることが好ましい。
この構成によれば、各光硬化手段(および本硬化手段)が発する熱により、光硬化キャリッジが歪む(熱変形)ことを防止することができる。したがって、各支柱部材は、各光硬化手段等の近傍に配設することが好ましい。これにより、各光硬化手段等は、光硬化キャリッジに適切な姿勢で安定に保持され、記録媒体上のインクに対し、所定の光を照射することができ、記録媒体上のインクを適切に硬化させることができる。
本発明のインクジェット記録装置は、上記したインクジェット記録装置のキャリッジ装置と、キャリッジ装置を、第1ガイド軸および第2ガイド軸に沿って主走査方向に移動させると共に、記録媒体を副走査方向に移動させる移動手段と、を備えたことを特徴とする。
この構成によれば、移動開始時および移動停止時の慣性による振動を防止可能なキャリッジ装置を搭載しているため、記録キャリッジのブレやオーバーランを抑制し、記録媒体上へのインクの着弾位置にズレのない高精度な画像形成が可能となる。
以下、添付の図面を参照して、本発明の実施形態に係るインクジェット記録装置について説明する。このインクジェット記録装置は、記録媒体に対し、記録ヘッドから紫外線硬化型インクを吐出した後、紫外線照射器から紫外線を照射して、記録媒体上に着弾した紫外線硬化型インクを硬化させ、記録媒体上に画像を形成(描画)するものである。
(第1実施形態)
図1に示すように、インクジェット記録装置1は、インクジェット方式の複数の記録ヘッド30を有するヘッドユニット21および光硬化ユニット22を、それぞれ搭載したキャリッジ装置2と、キャリッジ装置2および記録媒体Wを相対的に移動させる移動手段3と、描画前の記録媒体Wがセットされる媒体供給手段4と、複数の記録ヘッド30に複数の色の紫外線硬化型インク(以降、「インク」という。)を供給するインク供給手段5と、インクジェット記録装置1による画像の形成処理を制御する制御手段6と、を装置外装(図示省略)内に備えている。
また、図示は省略するが、キャリッジ装置2のホームポジションH側(図1(a)において下側)には、各記録ヘッド30のノズル詰り等を防止するための保守手段が配設されている。この保守手段には、各記録ヘッド30のノズル形成面を封止するキャッピングユニットと、各記録ヘッド30からインクを強制吸引する吸引ユニットと、各記録ヘッド30のノズル孔36の形成面を払拭するワイピングユニットと、が備えられている。
図1に示すように、インクジェット記録装置1は、インクジェット方式の複数の記録ヘッド30を有するヘッドユニット21および光硬化ユニット22を、それぞれ搭載したキャリッジ装置2と、キャリッジ装置2および記録媒体Wを相対的に移動させる移動手段3と、描画前の記録媒体Wがセットされる媒体供給手段4と、複数の記録ヘッド30に複数の色の紫外線硬化型インク(以降、「インク」という。)を供給するインク供給手段5と、インクジェット記録装置1による画像の形成処理を制御する制御手段6と、を装置外装(図示省略)内に備えている。
また、図示は省略するが、キャリッジ装置2のホームポジションH側(図1(a)において下側)には、各記録ヘッド30のノズル詰り等を防止するための保守手段が配設されている。この保守手段には、各記録ヘッド30のノズル形成面を封止するキャッピングユニットと、各記録ヘッド30からインクを強制吸引する吸引ユニットと、各記録ヘッド30のノズル孔36の形成面を払拭するワイピングユニットと、が備えられている。
図1に示すように、移動手段3は、キャリッジ装置2を主走査方向(以降、「X軸方向」という。)に移動させるヘッド移動機構11と、記録媒体Wを副走査方向(以降、「Y軸方向」という。)に移動させ、記録媒体Wをキャリッジ装置2に臨む位置(描画エリアDA)に送る媒体送り機構12と、を備えている。
ヘッド移動機構11は、キャリッジ装置2をX軸方向に移動自在に支持する第1ガイド軸13および第2ガイド軸14と、キャリッジ装置2を移動させる駆動源となるサーボモーター15と、サーボモーター15の回転動力をキャリッジ装置2に伝達し、キャリッジ装置2をX軸方向に往復動させるベルト伝達機構16と、を備えている。
ベルト伝達機構16は、サーボモーター15に連結されX軸方向の一方の端部に配設した駆動プーリー16aと、X軸方向の他方の端部に配設した従動プーリー16bと、駆動プーリー16aおよび従動プーリー16b間に掛け渡した無端のタイミングベルト16cと、を有している。タイミングベルト16cの一箇所には、後述するベルト固定部62を介してキャリッジ装置2の基部が連結されており、サーボモーター15が正逆回転すると、タイミングベルト16cを介してキャリッジ装置2がX軸方向に往復動する。
第1ガイド軸13は、上部を断面が半円形に形成した軸であり、描画エリアDAのY軸方向の上流側において、描画エリアDAに供給される記録媒体Wを幅方向(X軸方向)に横断するように配設されている。図示では省略したが、第1ガイド軸13は、その延在方向において複数の支持部材により、装置フレーム(図示省略)上に支持され、上下方向の撓みが防止されている。同様に、第2ガイド軸14は、断面が略矩形の軸であり、描画エリアDAのY軸方向の、下流側において第1ガイド軸13に平行に配設されている。第1ガイド軸13および第2ガイド軸14の長さは、供給可能な記録媒体Wの最大幅に合わせて設定されている。そして、キャリッジ装置2は、その基部側を第1ガイド軸13に、先端側を第2ガイド軸14に支持され、且つこれら第1ガイド軸13および第2ガイド軸14に案内されて、X軸方向に往復動する。
サーボモーター15は、キャリッジ装置2のX軸方向における位置制御が可能なものであり、キャリッジ装置2のホームポジションHとは反対側(図1(a)において上側)で、駆動軸をY軸方向の上流側に向けて配設されている。サーボモーター15の正逆回転駆動により、キャリッジ装置2は、タイミングベルト16cを介して、第1ガイド軸13および第2ガイド軸14に沿って往復移動する。そして、サーボモーター15は、記録媒体W上(描画エリアDA)をX軸方向に移動するキャリッジ装置2が定速となるように制御する。
媒体送り機構12は、記録媒体Wを裏面(非記録面)側から支持するプラテン17と、記録媒体Wを裏面に接触し、記録媒体WをY軸方向に送る送りローラー18と、記録媒体Wを介して送りローラー18に対峙する媒体押えローラー19(図1(b)参照)と、送りローラー18を回転させ記録媒体Wを間欠的に送る送りモーター(図示省略)と、を備えている。なお、記録媒体Wは、記録ヘッド30のノズル列NL(図4(b)参照)の長さ分の寸法を1ピッチとして間欠送りされる。
プラテン17の表面には、マトリクス状(または千鳥状)に複数の小孔(図示省略)が裏面に向かって貫通形成されており、プラテン17の下側には、吸引ファン(図示省略)が設けられている。この吸引ファンを回転駆動することで、プラテン17上の記録媒体Wには、複数の小孔を介して吸引力が作用し、記録媒体Wは、プラテン17上に均一な平面度をもって位置決め固定される。これにより、歪みのない記録媒体Wに対し、描画処理を行えるため、インクの着弾位置にずれのない高精度な画像形成が可能となる。
送りローラー18および媒体押えローラー19は、第1ガイド軸13の下方、すなわち、描画エリアDAのY軸方向の上流側に位置している。媒体押えローラー19は、送りローラー18の回転による記録媒体Wの搬送に伴い回転する従動ローラーであり、送りローラー18上の記録媒体Wを上方から押さえ込んでいる。すなわち、送りローラー18および媒体押えローラー19は、それぞれ駆動ローラーと従動ローラーから成るニップローラーで構成され、キャリッジ装置2の移動停止時に記録媒体Wを送る。なお、プラテン17の下流側に、スリップ回転しながら記録媒体Wを送る排紙ローラーを設けるようにしてもよい。
媒体供給手段4は、描画に供される記録媒体Wがセットされ、記録媒体Wの供給源となっている。本実施形態に用いられる記録媒体Wの形態としては、ロール状やカットシート状等、どのような形態でもよく、特に図示しないが、前者の記録媒体Wに対してはロール・ツー・ロールで紙送りが行われ、後者の記録媒体Wに対しては給紙ローラーにより、用紙カセットから1枚ずつ紙送りが行われる。なお、記録媒体Wは、紙(普通紙,光沢紙等)、布(不織布)、樹脂、金属、ガラス等の材質からなるものが適用可能である。
インク供給手段5は、有色または無色のインクが、それぞれ封入された複数のインクパック5aから構成され、各インクパック5aは、インク供給流路(図示省略)を介して各記録ヘッド30に接続されている。各色のインクは、各インクパック5aを外側から加圧(大気圧)することで、各インク供給流路を通じて各記録ヘッド30に供給される。また、各インク供給流路および各記録ヘッド30は、各インク供給流路を流れるインクを加熱するフィルムヒーター(図示省略)で被覆されている。各色のインクは、フィルムヒーターによって加熱されることで、所定の粘度に調整されて各記録ヘッド30に供給される。
なお、紫外線硬化型インクは、重合性化合物として、ラジカル重合性化合物を含むラジカル重合系インクとカチオン重合性化合物を含むカチオン重合系インクとに大別されるが、本実施形態では、いずれを用いてもよい。また、本実施形態に用いられる紫外線硬化型インクは、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)、オレンジ(Or)、グリーン(Gr)、ライトマゼンタ(LM)、ライトシアン(LC)、ホワイト(W)、クリアー(CL)の10色であるが、色(色彩)および色数は、これに限定されるものではない。
続いて、図2ないし図6を参照して、キャリッジ装置2について詳細に説明する。図2に示すように、キャリッジ装置2は、記録媒体Wに対してインクを吐出するヘッドユニット21と、記録媒体W上に着弾したインクを硬化させる光硬化ユニット22と、第1ガイド軸13にスライド自在に支持されたキャリッジベース23と、第2ガイド軸14とキャリッジベース23と架け渡され、第2ガイド軸14にスライド自在に支持された支持フレーム24と、光硬化ユニット22を支持フレーム24に吊設するための複数の支柱部材25と、を備えている。このキャリッジ装置2は、プラテン17上に固定された記録媒体W上に臨み、ヘッド移動機構11によってX軸方向に往復移動しながら、記録媒体W上にヘッドユニット21からのインクの吐出し、光硬化ユニット22により、記録媒体W上に着弾したインクの硬化を行う。
また、キャリッジ装置2は、ヘッドユニット21と記録媒体Wとの間のギャップを調整するヘッドギャップ調整手段26と(図5参照)、ヘッドユニット21のロール角(記録媒体Wとの平行度)を調整する平行度調整手段27と(図5参照)、光硬化ユニット22と記録媒体Wとの間のギャップを調整する光ギャップ調整手段28と(図6参照)、を備えている。
図2および図3に示すように、ヘッドユニット21は、記録媒体Wに対して有色および無色のインクを吐出する複数の記録ヘッド30を有する第1記録部31と、記録媒体Wに対して任意のインクを吐出する1つの記録ヘッド30(第2記録ヘッド32a)を有する第2記録部32と、第1記録部31および第2記録部32をY軸方向に組分けして搭載する記録キャリッジ33と、を備えている。
図4に示すように、記録ヘッド30は、いわゆるインクジェット方式でインクを吐出するものであり、上記したインク供給流路が接続され、インクが供給されるポンプ部34と、ポンプ部34に連なるノズルプレート35と、を備えている。ノズルプレート35のノズル面には、2列のノズル列NLが相互に平行に列設されており、各ノズル列NLは、等ピッチで並べた多数個のノズル孔36で構成されている。なお、ノズル列NLの数およびノズル孔36の数は、任意である。また、ポンプ部34は、各列のノズル列NLに対応するように、それぞれ2連に形成されている。記録ヘッド30には、フレキシブルフラットケーブル(図示省略)を介して、上記した制御手段6が接続されており、制御手段6から出力された駆動波形がポンプ部34の圧電素子(図示省略)に印加されることで、各ノズル孔36からインクが吐出される。
図2および図3に示すように、第1記録部31は、ノズル列NLをY軸方向に向けて、X軸方向に10個の記録ヘッド30が等間隔で1列に並んだ状態で第1ヘッドプレート37aに固定されて構成されている。第1記録部31に搭載された10個の記録ヘッド30は、有色(C,M,Y,K,Or,Gr,LM,LC,W)のインクを吐出する複数の第1有色記録ヘッド31aと、無色(CL)のインクを吐出する単一の第1無色記録ヘッド31bとが、X軸方向に並んで配設されている。本実施形態では、図3において上端から、C,M,Y,K,Or,Gr,LM,LC,W,CLのインクが記録ヘッド30(各第1有色記録ヘッド31aおよび第1無色記録ヘッド31b)に導入(供給)され、各記録ヘッド30は、各色のインクを吐出するようになっている。なお、記録ヘッド30の個数は任意であり、また、供給するインクの色の順番も任意である。
一方、第2記録部32は、ノズル列NLをY軸方向に向けて、単一の記録ヘッド30(以降、第2記録ヘッド32aという。)が、第2ヘッドプレート38aに固定されて構成されている。第2記録ヘッド32aには、無色(CL)のインクが供給されている。なお、第2記録ヘッド32aの個数は任意である。しかし、詳細は後述するが、記録キャリッジ33の片持ち支持やミスト発生の抑制等を考慮すると、第1記録部31への搭載数よりも少数であることが好ましく、1個または2個が最適である。また、第2記録ヘッド32aに供給される無色のインクは、第1無色記録ヘッド31bに供給されるそれと同一のものを用いているが、それぞれ、粘性、硬化特性および硬化時の光沢等が異なるインクを用いてもよい。
記録キャリッジ33は、X軸方向に長辺を有する方形に形成された第1ヘッド保持部37と、第1ヘッド保持部37より小さい方形に形成された第2ヘッド保持部38と、第1ヘッド保持部37のX軸方向両端に立設した一対の立設部39(図5参照)と、で一体に形成されている。第2ヘッド保持部38は、第1ヘッド保持部37のY軸方向下流側に向かってX軸方向中央から突き出すように形成されている。すなわち、平面内において、記録キャリッジ33は階段状に形成されている。
第1ヘッド保持部37には、複数の第1有色記録ヘッド31aおよび第1無色記録ヘッド31bを位置決め固定した第1ヘッドプレート37aが臨む第1ヘッド開口37bが、厚み方向(Z軸方向)に貫通形成されている。同様に、第2ヘッド保持部38は、第2記録ヘッド32aを位置決め固定した第2ヘッドプレート38aが臨む第2ヘッド開口38bが、厚み方向に貫通形成されている。また、第1ヘッド開口37bおよび第2ヘッド開口38bの近傍には、各1本(計3本)の位置決めピンPが立設している。各位置決めピンPが、第1ヘッドプレート37aおよび第2ヘッドプレート38aの位置決め孔(図示省略)に嵌入することで、第1ヘッドプレート37aは、第1ヘッド保持部37に対し、一方、第2ヘッドプレート38aは、第2ヘッド保持部38に対し、X軸方向、Y軸方向およびヨーイング方向に、それぞれ位置決めされた状態で固定される(3本のねじ止め)。このように、第1記録部31と第2記録部32とは、組分けされて記録キャリッジ33に搭載され、各記録ヘッド30のノズルプレート35(のノズル面)は、プラテン17上に搬送された記録媒体Wに対峙する。
記録キャリッジ33は、第1ヘッド保持部37のY軸方向上流側でキャリッジベース23に片持ちで支持されており、第2ヘッド保持部38のY軸方向下流側は自由端となっている。すなわち、第1ガイド軸13から離れる方向において、記録ヘッド30の搭載数が少ない順に配設されている。このように、ヘッドユニット21を片持ち支持とすることで、記録媒体Wに対するヘッドユニット21のギャップ調整や平行度調整といった、ヘッドユニット21特有の調整を精度良く容易に行うことができる。しかも、ヘッドユニット21は、記録ヘッド30の搭載数の多い記録部が第1ガイド軸13側に設けられているため、慣性の影響の少ない安定した移動が可能となり、移動の開始および停止の際の慣性による振動を防止することができる。これにより、記録キャリッジ33のブレやオーバーランを抑制することができ、記録媒体W上へのインクの着弾位置にズレが生じることがないため、高精度な画像の形成(描画)が可能となる。
図2および図3に示すように、光硬化ユニット22は、第1記録部31が吐出したインクを半硬化させる第1半硬化部41と、第2記録部32が吐出したインクを半硬化させる第2半硬化部42と、第1記録部31および第2記録部32が吐出したインクを本硬化させる本硬化手段43と、第1半硬化部41、第2半硬化部42および本硬化手段43を搭載する光硬化キャリッジ44と、を備えている。
第1半硬化部41は、第1記録部31のX軸方向両端に位置した一対の第1半硬化手段45を有しており、X軸方向への往復移動に伴って、第1記録部31から吐出され、記録媒体W上に着弾した各インク滴に臨むようになっている。同様に、第2半硬化部42は、第2記録部32のX軸方向両端に位置した一対の第2半硬化手段46を有しており、第2記録部32により記録媒体W上に着弾した各インク滴に臨む。第1半硬化部41および第2半硬化部42は、記録媒体W上に着弾したインク滴を半硬化させることで、記録媒体W上において、インク滴の濡れ広がりの抑制や記録媒体Wの搬送時にインク滴が流れ出すことを防止している。これにより、記録媒体W上において、インク滴同士が混じり合うこと(混色)を防止することができると共に、各インク滴を一定の大きさに揃えることができる。なお、ここでいう半硬化とは、インク滴における部分的な硬化を意味し、部分的に硬化しているが完全に硬化していない状態をいうものであり、着弾したインク滴が隣合うインク滴と目視で遜色がない程度に混ざらないレベルで、かつある程度表面が光沢性を持つように平滑になった状態で硬化した状態である。
ここで、第2記録ヘッド32aから吐出された無色のインク滴は、その表面から内側深い位置まで硬化せず、濡れ広がり、滑らかな表面を有するコート層D3(詳細は後述する。)を形成することができる。なお、第2半硬化部42から照射される紫外線の放射照度は、第2記録ヘッド32aから吐出されるインクの硬化特性によって、適宜変更することが好ましい。
本硬化手段43は、第2記録部32のY軸方向下流に位置しており、X軸方向への往復移動に伴って、第1半硬化部41および第2半硬化部42によって半硬化した各インク滴に臨む。本硬化手段43は、着弾したインク滴の内部を完全に光硬化させ、記録媒体W上に定着させる。したがって、本硬化手段43の放射照度(照度)は、第1半硬化部41および第2半硬化部42よりも高く(強く)設定されている。本硬化手段43は、キャリッジ装置2の最も下流側に設けられており、第1記録部31および第2記録部32によって画像の描画が行われた後に、その画像を形成するインク滴を本硬化させる。また、記録媒体W上のインク滴は、既に半硬化されているため、本硬化手段43を比較的低出力な小型且つ軽量なもので構成することができる。
各第1半硬化手段45、各第2半硬化手段46および本硬化手段43は、略同一の構造であり、紫外線を照射する複数のLED(Light Emitting Diode)で構成された光照射部51と、光照射部51を冷却するための冷却部52と、をそれぞれ有している。光照射部51は、複数のチップ型の紫外線LEDがマトリクス状(または千鳥状)に配設したいわゆるLEDアレイであり、全体として面光源を構成している。また、各第1半硬化手段45、各第2半硬化手段46および本硬化手段43は、記録ヘッド30のノズル列NLの長さと略同長さの幅(Y軸方向の長さ)を有し、そのX軸方向の長さは、X軸方向の移動速度との関係で、所定の放射照度が得られるように設計されている。
冷却部52は、光照射部51の上面に密着するヒートシンク53と、ヒートシンク53に向けて風(空気)を吹き付ける冷却ファン54と、を備えている。ヒートシンク53は、いわゆるフィン型のものであり、立設した複数のフィン53aは、それぞれX軸方向に向かって延在し、Y軸方向に等間隔に配設されている。このヒートシンク53は、カバー53bで覆われており、カバー53bの上面に形成した開口部分には冷却ファン54が固定されている。冷却ファン54は、それぞれヘッドユニット21側に位置しており、各冷却ファン54により、吹き付けられた空気は、ヒートシンク53のフィン53aから吸熱しながらフィン53aに沿って外側に排気(排熱)される。これにより、各光照射部51から生じた熱が、有効に排熱されるため、熱による光照射部51の発光性能が低下することを防止し、インクを安定に光硬化させることができる。なお、詳細は後述するが、冷却ファン54からの排気(排熱)は、光硬化キャリッジ44の記録キャリッジ33側に立設されたリブ58により遮断される。
光硬化キャリッジ44は、記録キャリッジ33のX軸方向両側に対称に位置する一対のキャリッジ側部55と、一対のキャリッジ側部55を連結するキャリッジ連結部56と、を備えている。光硬化キャリッジ44は、適宜補強リブ部を配置した樹脂で一体に形成されているため、十分な強度を維持しつつ軽量に、且つ安価に構成することができ、更に、光硬化キャリッジ44内での熱の伝播を抑制することもできる。
各キャリッジ側部55は、第1半硬化手段45と第2半硬化手段46とを保持する2つの保持部57を有している。2つの保持部57は、それぞれ方形に形成されており、コーナー部分59で連結されている。すなわち、キャリッジ側部55は、階段状に形成されている。そして、一対のキャリッジ側部55は、平面内において、X軸方向両側から記録キャリッジ33を挟むようにして対称に位置しており、Y軸方向下流側でキャリッジ連結部56により連結されている。また、キャリッジ連結部56も方形に形成されており、本硬化手段43を保持している。したがって、記録キャリッジ33に搭載された第1記録部31および第2記録部32と、光硬化キャリッジ44に搭載された本硬化手段43とは、Y軸方向に向かって、X軸方向中央に整列している。つまり、Y軸方向上流側から順に、第1記録部31、第2記録部32および本硬化手段43が、同一中心線上に整列している。このため、X軸方向の重量バランスの良いキャリッジ装置2を構成することができると共に、記録媒体Wの幅に対して最短距離でX軸方向に往復移動させることができる。これにより、キャリッジ装置2のX軸方向へ安定した移動が可能となると共に、キャリッジ装置2の大型化を抑制することができる。
また、記録ヘッド30からインクを吐出した際に発生するミスト(霧状のインク)は、より多くの記録ヘッド30が搭載された第1記録部31から多く発生する。しかし、本実施形態において本硬化手段43は、第2記録部32挟んで第1記録部31から離れた位置に設けられている。すなわち、本硬化手段43は、多くのミストが生じる発生源から離れた位置に、しかもY軸方向に離れた位置に設けられている。したがって、本硬化手段43にミストが付着するリスクを減らすことができる。これにより、本硬化手段43の発光性能(放射照度)の低下を適切に防止して、記録媒体W上のインクを確実に本硬化させることができ、インク未硬化による描画不良を有効に防止することができる。
また、第2記録部32は、ミストの発生源が少ないため(単一の第2記録ヘッド32a)、そのY軸方向下流側に位置する本硬化手段43にミストが付着する可能性は低くなる。さらに、上述したように第2記録ヘッド32aには、無色のインクが供給されているため、発生するミストは、無色のインクのミストである。無色のミストは、光(紫外線)を遮ることがないため、本硬化手段43にミストが付着したとしても、紫外線の照射量の低下が無い(または照射量の低下を最小限に止めることができる。)。これにより、本硬化手段43の発光性能を長期間に渡り良好に維持することができ、保守(払拭・洗浄)の頻度を削減することができる。
また、各保持部57において、記録キャリッジ33に対峙する辺(面)には、保持部57に直交して立設するリブ58が立設されている(図3参照)。このリブ58は、光硬化キャリッジ44の構造上の強度を増加させると共に、各保持部57に搭載された第1半硬化手段45または第2半硬化手段46の冷却部52による排熱を遮断する障壁として機能する。これにより、各記録ヘッド30(各第1有色記録ヘッド31a、第1無色記録ヘッド31bおよび第2記録ヘッド32a)、各第1半硬化手段45および各第2半硬化手段46の熱による性能低下を有効に防止することができる。
光硬化キャリッジ44は、記録キャリッジ33の外側に所定の間隙を存して配設されており、光硬化キャリッジ44と記録キャリッジ33とが相互に対峙する辺(面)は、相補的に形成されている。つまり、光硬化キャリッジ44は、Y軸方向下流側から記録キャリッジ33を覆うようにして、「V」字型の階段状に形成されており、巨視的に見れば、記録キャリッジ33と光硬化キャリッジ44とは、一辺をキャリッジベース23(または第1ガイド軸13)に添うように配設された三角形状に構成されている(図1および図2参照)。このように、記録キャリッジ33と光硬化キャリッジ44とは、接触することなく物理的に離間して配設されているため、光硬化キャリッジ44に搭載された第1半硬化部41、第2半硬化部42および本硬化手段43から発生した熱が、記録キャリッジ33(および各記録ヘッド30)に伝播することがない。したがって、熱の影響によって、各インクの吐出量の変化や記録キャリッジ33の歪み等が生じることを防止することができる。これにより、記録媒体W上において各インクの着弾位置がずれる等の問題を防止でき、高精度なインクの吐出を行うことができる。なお、詳細は後述するが、光硬化キャリッジ44(光硬化ユニット22)は、光硬化ユニット22の全域に分布させた複数本の支柱部材25を介して、支持フレーム24に垂れ下がるようにして支持されている。
また、光硬化キャリッジ44(キャリッジ側部55)は、保持部57と保持部57とが、コーナー部分59で連結しているため、保持部57相互間の伝熱面積が非常に小さくなっており、保持部57相互間の熱の伝播も抑制することができる。これにより、第1半硬化部41、第2半硬化部42および本硬化手段43の相互間の熱的影響を排除することができるため、各光硬化手段の発光性能が低下することがない。したがって、インクの硬化が良好に行われ、画像の描画品質を良好に維持することができる。
図2および図5に示すように、キャリッジベース23は、樹脂製の部材であり、第1ガイド軸13にスライド自在に係合する軸係合部61と、タイミングベルト16cが挟み込まれて固定されるベルト固定部62と、ヘッドユニット21を片持ち支持する片持ち支持機構63と、を備えている。
軸係合部61は、第1ガイド軸13(半円形軸)と相補的な形状に略円形に凹設され、第1ガイド軸13に対して上方から被さるようにしてスライド自在に係合する(図2(b)参照)。また、ベルト固定部62は、キャリッジベース23のX軸方向中央において、Y軸方向上流側に突設されており、タイミングベルト16cを挟持している(図1(a)参照)。そして、キャリッジ装置2は、サーボモーター15の駆動により、タイミングベルト16cに引っ張られるようにしてX軸方向に往復移動する。
また、図5に示すように、片持ち支持機構63は、Y軸方向下流側において、ヘッドユニット21を片持ちで支持している。片持ち支持機構63は、ヘッドユニット21を上方に引き上げる一対の引上げばね64と、ヘッドユニット21をキャリッジベース23側に引き付ける一対の第1引付ばね65および一対の第2引付ばね66と、を有している。
一対の引上げばね64は、一端を第1ヘッド保持部37のX軸方向両端に設けられたフックにそれぞれ係合し、他端をキャリッジベース23のX軸方向両端に突設された凸部にそれぞれ係合している。また、一対の第1引付ばね65は、一端を立設部39のX軸方向両端の上端部に設けられたフックにそれぞれ係合し、他端をキャリッジベース23のX軸方向両側面上側に設けられたフックにそれぞれ係合している。同様に、一対の第2引付ばね66は、一端を立設部39のX軸方向両端の下端部に設けられたフックにそれぞれ係合し、他端をキャリッジベース23のX軸方向両側面下側に設けられたフックにそれぞれ係合している。
そして、ヘッドユニット21は、一対の引上げばね64によって引き上げられると共に、ヘッドギャップ調整手段26(詳細は後述する。)によって押え付けられて(押し下げられて)いる。また、ヘッドユニット21は、一対の第1引付ばね65および一対の第2引付ばね66によって、Y軸方向上流側に引き付けられていると共に、平行度調整手段27(詳細は後述する。)によって押し付けられている。これにより、ヘッドユニット21は、キャリッジベース23に片持ち状態で支持されている。なお、ヘッドユニット21(記録キャリッジ33)のX軸方向の位置調整を行うX軸引付ばね67が、図5(a)において左側の引上げばね64の下側に設けられている。
図2に示すように、支持フレーム24は、キャリッジベース23の上端面に一方の端部を接続し、Y軸方向の下流側に延在する一対の梁部材71と、各梁部材71の上面に直交して接続固定された桁部材72と、一対の梁部材71の他方の端部に吊設された壁部材73と、を備えている。また、各梁部材71と壁部材73との上面には、一対の筋交い74が接続されており、支持フレーム24の構造体としての強度を増加させている。壁部材73のY軸方向下流側の面には、第2ガイド軸14上に転接する複数(5個)のローラー75が、X軸方向に等間隔に並んで、回転自在に片持ちで支持されている。なお、梁部材71、桁部材72および筋交い74は、アルミニウム合金製のチャンネル材で構成され、壁部材73は、樹脂で構成されている。また、梁部材71、桁部材72および筋交い74の配設数は任意である。
複数(4本)の支柱部材25は、桁部材72の両端と、各梁部材71のY軸方向中央からやや下流側とに、それぞれ一端を接続し、下方に延在した他端を光硬化キャリッジ44に連結している。すなわち、4本の支柱部材25により、光硬化キャリッジ44(光硬化ユニット22)は、支持フレーム24に対して垂れ下がるように吊設されている。4本の支柱部材25は、各第1半硬化手段45と各第2半硬化手段46との近傍において、それぞれ光硬化キャリッジ44と連結している。光硬化キャリッジ44は、4本の支柱部材25を介して強固な支持フレーム24に支持されることとなり、各第1半硬化手段45および各第2半硬化手段46が発する熱により、光硬化キャリッジ44が歪む(熱変形)ことを有効に防止することができる。これにより、光硬化ユニット22を設定した平面度(姿勢)に維持することができる。なお、詳細は後述するが、各支柱部材25には、光ギャップ調整手段28が構成されている。また、支柱部材25の配設数は任意である。
このように、光硬化ユニット22は、キャリッジベース23および支持フレーム24(複数の支柱部材25)を介して、第1ガイド軸13と第2ガイド軸14とで両持ちでスライド自在に支持されており、ヘッドユニット21および光硬化ユニット22は、第1ガイド軸13と第2ガイド軸14との間に位置している(図1参照)。すなわち、キャリッジ装置2は、第1ガイド軸13と第2ガイド軸14とに全体の重量を分散して安定支持されている。これにより、キャリッジ装置2全体として、移動開始時および移動停止時に振動することなく安定した姿勢を維持して、X軸方向へ移動させることができる。
また、ヘッドユニット21および光硬化ユニット22は、キャリッジ装置2として一体化され、同時にX軸方向に移動させることができるため、画像の描画動作と半硬化動作(および本硬化動作)とを、同一の移動時に連続して行うことができる。これにより、効率良く短時間で画像の描画および硬化を行うことができる。さらに、キャリッジ装置2の移動により、ヘッドユニット21と光硬化ユニット22とを、記録媒体Wの記録面F全域(記録すべき全ての領域)に臨ませることができるため、ヘッドユニット21と光硬化ユニット22とを小型に構成することができ、もってキャリッジ装置2全体を小型にすることができる。
図5に示すように、ヘッドギャップ調整手段26は、ギヤ列81(図1(b)参照)を介して調整モーター(図示省略)に接続する調整ギヤ82(遊星歯車から成る減速歯車列)と、調整ギヤ82から回転が伝達されるギャップ調整軸83と、ギャップ調整軸83に接続された一対の偏心カム84と、を備えている。
このギャップ調整では、先ず、キャリッジ装置2がホームポジションHに移動すると、調整モーターの駆動軸がギヤ列81に連結すると共にギヤ列81が回動し、調整ギヤ82に係合する。そして、調整モーターの駆動により、キャリッジベース23に軸回転自在に支持されたギャップ調整軸83を介して各偏心カム84が回転する。各偏心カム84は、記録キャリッジ33(の第1ヘッド保持部37)の各立設部39の上端面に、それぞれ当接している。このため、各偏心カム84の回転に伴って、記録キャリッジ33(ヘッドユニット21)は、上記した片持ち支持機構63の各引上げばね64に抗して押し下げられたり、各引上げばね64により引き上げられたりして、上下動(昇降)することとなる。したがって、記録媒体Wの厚みや種類(インクが浸透する又は浸透しない等)に応じて、ヘッドユニット21(各記録ヘッド30)と記録媒体Wとのギャップを適宜変更することができる。これにより、最適なインクの吐出を行うことがき、記録媒体W上に高精度な画像の描画が行える。なお、調整モーターを省略して手動で調整可能に構成してもよいし、また、各偏心カム84を別々に回転可能として、ピッチ角の微調整を行えるように構成してもよい。
図5に示すように、平行度調整手段27は、各立設部39のY軸方向上流側(後側)に当接した偏心軸85を備えている。偏心軸85は、キャリッジベース23に回転自在に支持されており、偏心軸85の回転に伴って、記録キャリッジ33(ヘッドユニット21)は、上記した片持ち支持機構63の各第1引付ばね65および各第2引付ばね66に抗して押し出されたり、各第1引付ばね65および各第2引付ばね66により引き付けられたりして、ローリング方向に回動することとなる。このようにして、ヘッドユニット21(各記録ヘッド30)を平行に維持することができると共に、記録ヘッド30毎の平行度を均一にすることができる。これにより、各記録ヘッド30(各第1有色記録ヘッド31a、第1無色記録ヘッド31bおよび第2記録ヘッド32a)は、適切なギャップをもって平行に記録媒体Wに臨むことができるため、最適なインクの吐出が可能となる。
図6に示すように、光ギャップ調整手段28は、ギヤードモーター86からの回転が伝達される2本の調整回転軸87と、調整回転軸87に接続された一対2組のピニオン88と、各ピニオン88が係合する複数のラック89と、各ラック89と各ピニオン88との係合状態を維持し、上下動(昇降)をガイドする複数のガイド機構(図示省略)と、を備えている。
各ラック89は、支柱部材25に形成されており、各調整回転軸87は、光硬化キャリッジ44に対して回転自在に支持されている(図6(c)参照)。この光ギャップ調整は、キャリッジ装置2がホームポジションHに移動すると、各ギヤードモーター86の駆動軸が各調整回転軸87に接続する。そして、Y軸方向上流側でX軸方向に並ぶ一対のピニオン88(図6(a)参照)は、調整回転軸87の一端に接続されたギヤードモーター86の駆動により、各ラック89に沿って回動する。Y軸方向下流側でX軸方向に並ぶ一対のピニオン88も同様である。このようにして、各ピニオン88の回動により、光硬化キャリッジ44は各ラック89に沿って上下動(昇降)する。このため、記録媒体Wの厚みや種類に応じて、光硬化ユニット22と記録媒体Wとのギャップを適宜変更することができ、インクの種類等や記録媒体Wの種類等に応じて、最適な強度(放射照度)の光を照射して記録媒体W上のインク滴を適切に硬化させることができる。なお、光ギャップ調整手段28を各支柱部材25の上側(またはZ軸方向中程)に設けてもよい。また、調整回転軸87を省略して、各ピニオン88を個別に回転させる構成としてもよい。他にも、各支柱部材25を入れ子式のスライド構造として、内側の支柱と外側の支柱とを螺合させて、ねじを回転させる(リードねじ機構)ことで昇降させてもよいし、各支柱部材25をシリンダー・ピストン構造としてスライドさせるようにしてもよい。
続いて、図7ないし図9を参照して、本実施形態に係るインクジェット記録装置1の制御手段6により制御される画像形成方法について説明する。以降の説明では、第1記録部31に供給されている無色(CL)のインクを除く9色の有色のインクを「第1有色インク91」といい、無色のインクを「第1無色インク92」という。同様に、第2記録部32に供給されている無色のインクを「第2インク93」という。そして、第1記録部31の複数の第1有色記録ヘッド31aには、第1有色インク91が供給され、第1無色記録ヘッド31bには、第1無色インク92が供給されている。また、第2記録部32の第2記録ヘッド32aには、無色の第2インク93が供給されている。さらに、画像形成の動作に先立ち、キャリッジ装置2は、ホームポジションHに位置しており、ヘッドギャップ調整手段26、平行度調整手段27および光ギャップ調整手段28により、記録媒体W(の記録面F)に対するヘッドユニット21(各記録ヘッド30)のギャップ調整および平行度調整、光硬化ユニット22のギャップ調整が行われている。
図7に示すように、この画像形成方法は、第1有色インク91および第1無色インク92を吐出して記録媒体W上に可視画像D1と共に、可視画像D1以外の部分を埋めるように非可視画像D2を形成する画像形成工程S1と、第1半硬化部41により、可視画像D1を構成する第1有色インク91および非可視画像D2を構成する第1無色インク92を半硬化させる画像半硬化工程S2と、第2インク93を吐出し、可視画像D1上および非可視画像D2上にコート層D3を形成するコート層形成工程S3と、第2半硬化部42により、コート層D3を構成する第2インク93を半硬化させる第2半硬化工程S4と、本硬化手段43により、可視画像D1、非可視画像D2およびコート層D3を本硬化させる本硬化工程S5と、を備えている。
画像形成工程S1(画像形成動作)では、第1記録部31に臨む位置に搬送された記録媒体Wに対し、キャリッジ装置2をX軸方向に往復移動させながら、画像データに基づいて、第1記録部31から第1有色インク91を吐出して可視画像D1を形成(描画)する。これと同時並行して、画像データにおいて第1有色インク91が吐出されない部分、すなわち、可視画像D1の背景部分には、第1無色インク92を吐出して非可視画像D2を描画する(図8(a)参照)。このように、可視画像D1と非可視画像D2とが形成された記録媒体Wの記録面Fは、第1有色インク91および第1無色インク92によって埋め尽くされている(図9(a)参照)。したがって、記録媒体W上において、インクの着弾の有無による凹凸が生じることがない。なお、本実施形態では、往復移動時(往動時および復動時)においてヘッドユニット21から各インクの吐出(描画)が行われるが、往動時または復動時の一方でのみ描画を行うようにしてもよい。
画像半硬化工程S2(画像半硬化動作)では、キャリッジ装置2をX軸方向に往復移動させながら、画像形成工程S1において、記録媒体W上に着弾した第1有色インク91および第1無色インク92(のインク滴)を半硬化させる。例えば、キャリッジ装置2が往動時に可視画像D1および非可視画像D2を描画している場合には、往動方向の下流側(図8において右側)の第1半硬化手段45を用いて紫外線を照射しながら往動させる(図8(b)参照)。つまり、第1有色インク91および第1無色インク92が吐出された直後に、半硬化を行うことができる。この場合、描画のための移動に伴って連続的に、記録媒体W上の各インク滴の半硬化を行うことができるため、可視画像D1および非可視画像D2を短時間で形成(描画および半硬化)することができる。
他にも、往動時に描画のみを行い、復動時に、復動方向の下流側の第1半硬化手段45を用いて半硬化を行うこともできる。この場合、記録媒体W上での各インク滴は、紫外線が照射されるまで時間がかかるため、大きく濡れ広がり、凹凸が更に抑えられた滑らかな表面となる。このように、第1有色インク91および第1無色インク92の半硬化までの時間を制御することができ、可視画像D1および非可視画像D2の各表面粗さを任意に設定することができる。また、半硬化させることで、各インクの混色防止だけでなく、各インク滴の大きさが均一化されるため、可視画像D1および非可視画像D2の表面の凹凸を抑制し、平坦にすることができる。これにより、後工程において平滑なコート層D3を形成することができる。
画像形成工程S1および画像半硬化工程S2が終了すると、媒体送り機構12により、記録媒体Wの可視画像D1および非可視画像D2が描画された部分は、第2記録部32に臨む位置までY軸方向下流側に移動され、再びプラテン17上に固定される。そして、描画された可視画像D1および非可視画像D2に対して、続くコート層形成工程S3が行われる。
コート層形成工程S3(コート層形成動作)では、キャリッジ装置2をX軸方向に往復移動させながら、第2記録部32から第2インク93を吐出して、可視画像D1および非可視画像D2を保護すると共に光沢を与えるための透明なコート層D3を形成する(図8(c)参照)。上記したように、記録媒体W上(記録面F)は、半硬化した可視画像D1および非可視画像D2で埋め尽くされており、記録媒体W上において、インク滴による凹凸は生じていない。これにより、第2インク93は、凹凸のない下地(可視画像D1および非可視画像D2)の上に吐出されることとなるため、凹凸のない、良好な光沢を有するコート層D3を形成することができる。なお、画像形成工程S1と同様に、コート層形成工程S3も往復移動時(往動時および復動時)に第2インク93の吐出が行われるが、往動時または復動時の一方でのみコート層形成動作を行うようにしてもよい。
第2半硬化工程S4(コート層半硬化動作)では、画像半硬化工程S2と同様に、キャリッジ装置2をX軸方向に往復移動させながら、第2半硬化手段46を用いて、コート層形成工程S3において可視画像D1上および非可視画像D2上に着弾した第2インク93を半硬化させる(図8(d)参照)。これにより、コート層形成動作に伴って且つ連続して、または時間を隔てて、第2インク93の半硬化を行うことができ、コート層D3の表面粗さを調整することができる。なお、可視画像D1(第1有色インク91)および非可視画像D2(第1無色インク92)は、半硬化しているため、第2インク93が混色してしまうことはない。
上記したように第2半硬化手段46が照射する紫外線の放射照度は、第1半硬化手段45より低く設定されているため、第2半硬化工程S4において、第2インク93の各インク滴は、濡れ広がり易い状態で半硬化する。これにより、コート層D3は、可視画像D1および非可視画像D2の上で凹凸のない滑らかな表面を有し、より美しい光沢を有することができる。また、紫外線の放射照度を制御し、第2インク93の濡れ広がりを調整することで、マット調(つや消し)またはグロス調(つや有り)等、任意の光沢調整を行う構成としてもよい。
コート層形成工程S3および第2半硬化工程S4が終了すると、媒体送り機構12により、記録媒体Wの可視画像D1、非可視画像D2およびコート層D3が形成された部分は、本硬化手段43に臨む位置まで、Y軸方向下流側に移動され、再びプラテン17上に固定される。そして、形成された可視画像D1、非可視画像D2およびコート層D3に対して、続く本硬化工程S5が行われる。
本硬化工程S5(本硬化動作)では、キャリッジ装置2をX軸方向に往復移動させながら、本硬化手段43により、可視画像D1、非可視画像D2およびコート層D3を本硬化させる(図8(e)参照)。この場合、可視画像D1、非可視画像D2およびコート層D3は、既に半硬化が行われているため、本硬化動作にかかる時間を短くすることができる。また、可視画像D1、非可視画像D2およびコート層D3は、完全に硬化するため、描画済みの記録媒体Wを次々重ねたとしても、描画結果(画像)が崩れたり、インク汚れが写ることがない。
なお、コート層形成工程S3および第2半硬化工程S4が行われている時、Y軸方向上流側では、画像形成工程S1および画像半硬化工程S2が並行して行われている(図9(b)参照)。同様に、本硬化工程S5が行われている時、Y軸方向上流側では、コート層形成工程S3および第2半硬化工程S4、画像形成工程S1および画像半硬化工程S2が、それぞれ並行して行われている(図9(c)参照)。すなわち、本実施形態のインクジェット記録装置1では、(1)可視画像D1および非可視画像D2の描画とそれらの半硬化、(2)コート層D3の形成とその半硬化、(3)可視画像D1、非可視画像D2およびコート層D3の本硬化が、同一の主走査(X軸方向への移動)において、並行して且つ連続的に行うことができる。これにより、可視画像D1、非可視画像D2およびコート層D3を効率良く記録媒体W上に形成することができる。
なお、上述した画像形成方法(の手順)は一例であり、各工程は、少なくともキャリッジ装置2の往動時または復動時のいずれかで行えばよい。例えば、キャリッジ装置2を往動時に画像形成工程S1、画像半硬化工程S2および本硬化工程S5を行い、復動時にコート層形成工程S3および第2半硬化工程S4を行うようにしてもよい。
以上の構成によれば、キャリッジ装置2の移動開始時および移動停止時の慣性による振動を有効に防止することができるため、記録キャリッジ33(各記録ヘッド30)のブレやオーバーランを抑制し、記録媒体W上への各インクの着弾位置にズレのない高精度な画像形成が可能となる。
(第2実施形態)
紫外線硬化型インクは、受ける紫外線の放射照度(照度)だけではなく、受けた紫外線の積算量(紫外線を受けた時間)によっても、その硬化の仕方を制御することができる。
そこで、各第2半硬化手段46のX軸方向の長さを、各第1半硬化手段45よりも短く(小型)にすることで、記録媒体W上の第2インク93に対し、紫外線を照射する時間を短くしてもよい。つまり、各第2半硬化手段46の光照射部51の面積を小さくすることで、記録媒体W上の第2インク93が、受ける紫外線の積算量を減少させる。これにより、第1実施形態と同様に、第2インク93は濡れ広がりやすくなり、平滑なコート層D3を形成することができる。なお、逆に第2インク93の硬化に高い放射照度を必要とするのであれば、各第2半硬化手段46のX軸方向の長さを、各第1半硬化手段45よりも長く(光照射部51の面積大)してもよい。
紫外線硬化型インクは、受ける紫外線の放射照度(照度)だけではなく、受けた紫外線の積算量(紫外線を受けた時間)によっても、その硬化の仕方を制御することができる。
そこで、各第2半硬化手段46のX軸方向の長さを、各第1半硬化手段45よりも短く(小型)にすることで、記録媒体W上の第2インク93に対し、紫外線を照射する時間を短くしてもよい。つまり、各第2半硬化手段46の光照射部51の面積を小さくすることで、記録媒体W上の第2インク93が、受ける紫外線の積算量を減少させる。これにより、第1実施形態と同様に、第2インク93は濡れ広がりやすくなり、平滑なコート層D3を形成することができる。なお、逆に第2インク93の硬化に高い放射照度を必要とするのであれば、各第2半硬化手段46のX軸方向の長さを、各第1半硬化手段45よりも長く(光照射部51の面積大)してもよい。
1:インクジェット記録装置、2:キャリッジ装置、3:移動手段、13:第1ガイド軸、14:第2ガイド軸、21:ヘッドユニット、22:光硬化ユニット、23:キャリッジベース、24:支持フレーム、25:支柱部材、26ヘッドギャップ調整手段、27:平行度調整手段、28:光ギャップ調整手段、30:記録ヘッド、31:第1記録部、31a:第1有色記録ヘッド、31b:第1無色記録ヘッド、32:第2記録部、32a:第2記録ヘッド、33:記録キャリッジ、41:第1半硬化部、42:第2半硬化部、43:本硬化手段、44:光硬化キャリッジ、W:記録媒体
Claims (8)
- 記録媒体に対し、相互に平行に配設した第1ガイド軸および第2ガイド軸に沿って移動しながら、光硬化型のインクを吐出すると共に吐出したインクを光硬化させて、前記記録媒体上に所望の画像を形成するインクジェット記録装置のキャリッジ装置であって、
前記記録媒体に対し前記インクを吐出する複数の記録ヘッド、および前記複数の記録ヘッドを搭載した記録キャリッジを有するヘッドユニットと、
前記記録媒体上の前記インクを光硬化させる複数の光硬化手段、および前記複数の光硬化手段を搭載した光硬化キャリッジを有する光硬化ユニットと、
前記第1ガイド軸にスライド自在に支持されたキャリッジベースと、
一端を前記キャリッジベースに固定され、他端を前記第2ガイド軸にスライド自在に支持された支持フレームと、を備え、
前記ヘッドユニットは、前記キャリッジベースに片持ちで支持されていることを特徴とするインクジェット記録装置のキャリッジ装置。 - 前記ヘッドユニットおよび前記光硬化ユニットは、前記第1ガイド軸と前記第2ガイド軸との間に配設されていることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置のキャリッジ装置。
- 前記複数の記録ヘッドは、複数の記録部に組分けして前記記録キャリッジに搭載され、
且つ前記複数の記録部は、前記第1ガイド軸から離れる方向において、前記記録ヘッドの搭載数が少ない順に配設されていることを特徴とする請求項2に記載のインクジェット記録装置のキャリッジ装置。 - 前記複数の光硬化手段は、前記各記録部の移動方向両外側に位置するように配設されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のインクジェット記録装置のキャリッジ装置。
- 前記各光硬化手段は、前記インクを表面硬化状態に半硬化させるものであり、
前記光硬化ユニットは、前記光硬化キャリッジに搭載され、前記半硬化後の前記インクを本硬化させる本硬化手段を、更に有していることを特徴とする請求項4に記載のインクジェット記録装置のキャリッジ装置。 - 前記キャリッジベースと前記ヘッドユニットとの間に介設され、
前記記録媒体に対する前記ヘッドユニットのギャップを調整するヘッドギャップ調整手段と、
前記記録媒体に対する前記ヘッドユニットの平行度を調整する平行度調整手段と、を更に備えたことを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載のインクジェット記録装置のキャリッジ装置。 - 前記光硬化ユニットは、前記光硬化ユニットの全域に分布させた複数本の支柱部材を介して、前記支持フレームに垂下支持されていることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載のインクジェット記録装置のキャリッジ装置。
- 請求項1ないし7のいずれかに記載のインクジェット記録装置のキャリッジ装置と、
前記キャリッジ装置を、前記第1ガイド軸および前記第2ガイド軸に沿って主走査方向に移動させると共に、前記記録媒体を副走査方向に移動させる移動手段と、を備えたことを特徴とするインクジェット記録装置。
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