JP2011091163A - 半導体集積素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】テーパー領域を用いずに、導波光の接続損失を抑制することが可能な半導体集積素子を提供すること。
【解決手段】第一半導体光素子S1及び第二半導体光素子S2を含み、第一半導体光素子S1は、所定の軸方向に延びる第一メサ部M1と、埋め込み層6と、第一メサ部M1と埋め込み層6との間に設けられた第一調整層A1とを備え、第一メサ部M1は第一コア層10を含み、第一調整層A1は第一コア層10に接して第一半導体光素子S1の一端から他端まで所定の軸方向に延在し、第一調整層A1の屈折率は第一コア層10の屈折率より低く埋め込み層6の屈折率より高い。第二半導体光素子S2は、所定の軸方向に延びる第二メサ部M2を備え、第二メサ部M2は第二コア層20を含み、第一メサ部M1の幅は第二メサ部M2の幅と異なり、第一コア層10は第二コア層20にバットジョイント法により接続されている半導体集積素子1。
【選択図】図2

Description

本発明は、光通信、光記録、光計測等に使用される半導体集積素子に関するものである。
近年、半導体レーザーダイオードなどの光源、光変調器、光増幅器、合分波器などの異種類の半導体光素子をバットジョイント法により接続し、1枚の半導体基板上に集積する半導体集積素子の開発が進んでいる。例えば、特許文献1には、メサ構造のゲイン領域及びリング共振器をバットジョイント法により接続した半導体波長可変レーザーが記載されている。
特開2008−66318号公報
異種類の半導体光素子では、光導波路を構成する第二クラッド層、コア層、及び第一クラッド層などの材料の違いに起因して、導波光のビーム形状が異なる。故に、異種類の半導体光素子の光導波路をバットジョイント法により接続すると、接続境界で導波光が乱反射する。従って、導波光の接続損失が生じる。
特許文献1において、バットジョイント法により接続された一方の半導体光素子のメサ幅は、他方の半導体光素子のメサ幅と同じである。この一方の半導体光素子のメサは、半絶縁性材料とポリイミドに埋め込まれている。対して、この他方の半導体光素子のメサは、ポリイミドに埋め込まれている。故に、この一方の半導体光素子における伝播光のモード形状は、この他方の半導体光素子における伝播光のモード形状と異なる。接続損失を低減するために、特許文献1では、メサ構造のゲイン領域及びリング共振器の間に、テーパー領域を設けている。テーパー領域により、一方の半導体光素子のモード形状を他方の半導体光素子のモード形状に徐々に連続的に近づけている。しかしながら、テーパー領域を付加することによって素子長が増加する。故に、半導体集積素子の小型化、低コスト化が困難である。
そこで、本発明は、テーパー領域を用いずに、導波光の接続損失を抑制することが可能な半導体集積素子を提供することを課題とする。
本発明の半導体集積素子は、所定の軸方向に配列された第一半導体光素子及び第二半導体光素子を含み、第一及び第二エリアを含む主面を有する半導体基板を備え、第一及び第二エリアは、所定の軸方向に隣接して配列されている。第一半導体光素子は、所定の軸方向に延びる第一メサ部と、第一メサ部を埋め込む埋め込み層と、第一メサ部と埋め込み層との間に設けられた第一調整層と、を備える。第一メサ部は、第一エリア上に設けられた第一クラッド層の第一領域と、第一クラッド層の第一領域上に設けられた第一コア層と、第一コア層上に設けられた第二クラッド層の第一領域と、を含む。第一調整層は、第一半導体光素子の一端から他端まで所定の軸方向に第一コア層の側面に接して延在し、第一調整層の屈折率は、第一コア層の屈折率より低く、埋め込み層の屈折率より高い。第二半導体光素子は、所定の軸方向に延びる第二メサ部を備える。第二メサ部は、第二エリア上に設けられた第一クラッド層の第二領域と、第一クラッド層の第二領域上に設けられた第二コア層と、第二コア層上に設けられた第二クラッド層の第二領域と、を含む。第一メサ部の幅は第二メサ部の幅と異なる。第一コア層は、第二コア層にバットジョイント法により接続されている。第一クラッド層、第一コア層、第二コア層、及び第二クラッド層は半導体材料からなり、埋め込み層は絶縁性材料からなる。
本発明の半導体光集積素子において、第一半導体光素子では、第一クラッド層の第一領域、第一コア層、及び第二クラッド層の第一領域を含む第一光導波路構造に光が伝播する。第二半導体光素子では、第一クラッド層の第二領域、第二コア層、及び第二クラッド層の第二領域を含む第二光導波路構造に光が伝播する。以下では、半導体基板の主面の法線方向と所定の軸方向とに直交する方向を第一方向といい、半導体基板の主面の法線方向を第二方向という。本発明の半導体光集積素子では、第一メサ部の幅は第二メサ部の幅と異なる。第一調整層は、第一コア層の屈折率と埋め込み層の屈折率との間の屈折率を有する。この第一調整層が、第一コア層の側面に接して、第一半導体光素子の一端から他端まで所定の軸方向に延在している。第一コア層の側面に第一調整層を付加することにより、第一方向における第一コア層内の導波光の閉じ込めが弱まる。この光閉じ込めの低下により、第一光導波路構造の導波光のビームの幅は、第一方向に広がる一方、第二方向では、第一光導波路構造の導波光のビームの幅は狭まる。つまり、第一光導波路構造におけるビームの第一方向と第二方向とのビーム幅の比を調整することができる。故に、第一半導体光素子における導波光のビーム形状と、第二半導体光素子における導波光のビーム形状との違いを縮小できるので、テーパー領域を用いずとも、第一半導体光素子と第二半導体光素子との間において、良好な光結合を得られる。
本発明の半導体集積素子において、第一調整層は、酸化チタン、酸化タンタル、酸化ジルコニウム、及びa−Siのうちのいずれかの材料から構成されていることが好ましい。当該材料は、半導体基板上に形成することが可能である。当該材料は、第一コア層の屈折率と、埋め込み層を構成しうる材料の屈折率との間の屈折率を有する。従って、当該材料を用いた第一調整層は、第一半導体光素子における導波光のビーム形状と第二半導体光素子における導波光のビーム形状との違いを縮小する層として、好適である。
本発明の半導体集積素子において、第一調整層は、InP、GaInAsP、GaInAs、AlGaInAs、及びAlInAsのうちのいずれかの半導体材料から構成されていることが好ましい。これらの半導体材料は、半導体基板上に形成することが可能である。また、これらの半導体材料は、第一コア層と埋め込み層との間の屈折率を有することができる。従って、これらの半導体材料を用いた第一調整層は、第一半導体光素子における導波光のビーム形状と第二半導体光素子における導波光のビーム形状との違いを縮小する層として、好適である。
本発明の半導体集積素子において、絶縁性材料は、ポリイミドまたはBCB(ベンゾシクロブテン)であることが好ましい。ポリイミドまたはBCBは、高抵抗性を有する。また、ポリイミドまたはBCBは、電流をブロックする機能を有する。故に、ポリイミドまたはBCBは、埋め込み層を構成する材料として好適である。
本発明の半導体集積素子において、第二半導体光素子は第二調整層を更に有し、第二メサ部は埋め込み層に埋め込まれ、第二調整層は第二メサ部と埋め込み層との間に設けられ、第二調整層は、第二半導体光素子の一端から他端まで所定の軸方向に第二コア層の側面に接して延在し、第二調整層の屈折率は、第二コア層の屈折率より低く、埋め込み層の屈折率より高いことが好ましい。
この半導体集積素子では、第二調整層が、第二コア層の側面に接して、第二半導体光素子の一端から他端まで所定の軸方向に延在している。この第二調整層は、第二コア層と埋め込み層との間の屈折率を有する。第二コア層の隣に第二調整層を付加することにより、第二光導波路構造における第一方向と第二方向とのビームの幅の比を調整することができる。故に、第一調整層のみならず第二調整層を用いることにより、第一半導体光素子における導波光のビーム形状と第二半導体光素子における導波光のビーム形状との違いを縮小できる。従って、ビーム形状の違いを縮小するための設計の自由度が増す。
本発明の半導体集積素子において、第一半導体光素子は、第一調整層及び埋め込み層に挟まれた第三調整層を更に有し、第三調整層の屈折率は、第一調整層の屈折率より低く、埋め込み層の屈折率より高いことが好ましい。
この半導体集積素子によれば、第三調整層が第一調整層及び埋め込み層に挟まれている。故に、第一半導体光素子における導波光のビーム形状と第二半導体光素子における導波光のビーム形状との違いを縮小するために、第三調整層をも用いることができる。従って、ビーム形状の違いを縮小するための設計の自由度がさらに増す。
本発明の半導体集積素子において、第二半導体光素子は、第二調整層及び埋め込み層に挟まれた第四調整層を更に有し、第四調整層の屈折率は、第二調整層の屈折率より低く、埋め込み層の屈折率より高いことが好ましい。
この半導体集積素子によれば、第四調整層が、第二調整層及び埋め込み層に挟まれている。故に、第一半導体光素子における導波光のビーム形状と第二半導体光素子における導波光のビーム形状との違いを縮小するために、第四調整層をも用いることができる。従って、ビーム形状の違いを縮小するための設計の自由度がさらに増す。
本発明の半導体集積素子において、第一半導体光素子及び第二半導体光素子の一方が、発光素子であることが好ましい。この半導体集積素子によれば、第一調整層が設けられていることにより、第一半導体光素子及び第二半導体光素子の接続境界での導波光の乱反射と、この導波光の乱反射による接続損失を抑制できる。従って、導波光のビーム形状の悪化、及び出射光の出力低下といった、素子特性の劣化を抑制できる。
本発明の半導体集積素子において、第一半導体光素子及び第二半導体光素子の他方が、電界吸収型光変調器であることが好ましい。この半導体集積素子によれば、電界吸収型光変調器と、第一半導体光素子または第二半導体光素子との接続境界での導波光の乱反射と、この導波光の乱反射による接続損失を抑制できる。
本発明によれば、テーパー領域を用いずに、導波光の接続損失を抑制することが可能な半導体集積素子を提供することができる。
図1は、第一実施形態に係る半導体集積素子を概略的に示す断面図である。 図2(a)は、図1のIIA−IIA線に沿った断面図である。図2(b)は、図1のIIB−IIB線に沿った断面図である。 図3は、図1のIII−III線に沿った断面図である。 図4(a)〜(c)は、導波光のビームの強度分布の一例を示す図面である。 図5(a)は、図4(a)に示す第一半導体光素子S0を示す模式図である。図5(b)は、図5(a)に示す第一半導体光素子S0の実効屈折率の計算の一例を示す説明図である。 図6(a)は、図4(b)に示す第二半導体光素子S2を示す模式図である。図6(b)は、図6(a)に示す第二半導体光素子S2の実効屈折率の計算の一例を示す説明図である。 図7(a)は、図4(c)に示す第一半導体光素子S1を示す模式図である。図7(b)は、図7(a)に示す第一半導体光素子S1の実効屈折率の計算の一例を示す説明図である。 図8(a)〜(g)は、第一実施形態に係る半導体集積素子の製造方法の一例を示す模式図である。 図9(a)〜(f)は、第一実施形態に係る半導体集積素子の製造方法の一例を示す模式図である。 図10(a)〜(f)は、第一実施形態に係る半導体集積素子の製造方法の一例を示す模式図である。 図11は、図2の変形例を示す断面図である。 図12は、図3の変形例を示す断面図である。 図13(a)〜(d)は、導波光のビームの強度分布の一例を示す図面である。 図14は、図2の変形例を示す断面図である。 図15は、図3の変形例を示す断面図である。
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において、同一の要素には同一の符号を付す。全ての図には、XYZ直交座標系Sが示されている。
(第一実施形態)
図1は、半導体集積素子1を概略的に示す断面図である。図2(a)は、図1のIIA−IIA線に沿った断面図である。図2(b)は、図1のIIB−IIB線に沿った断面図である。図3は、図1のIII−III線に沿った断面図である。以下では必要に応じて、半導体基板SBの主面a1の法線方向と所定の軸Ax方向とに直交する方向を第一方向といい、半導体基板SBの法線方向を第二方向という。本実施形態では全ての図において、第一方向とはX軸方向であり、第二方向とはZ軸方向である。
図1に示すように、半導体集積素子1は、所定の軸Ax方向に配列された第一半導体光素子S1及び第二半導体光素子S2を含む。第一半導体光素子S1は、例えば分布帰還型(DFB)レーザーダイオードなどの発光素子である。第二半導体光素子S2は、例えば電界吸収型光変調器(EA)である。第一半導体光素子S1及び第二半導体光素子S2は、接続境界Kにおいて、バットジョイント法により接続されている。
第一半導体光素子S1は一端51及び他端52を有する。第二半導体光素子S2は一端53及び他端54を有する。第一半導体光素子S1の他端52は、第二半導体光素子S2の一端53と一致する。接続境界Kは、第一半導体光素子S1の他端52と、第二半導体光素子S2の一端53とに一致する。
半導体集積素子1は、半導体基板SBを備える。半導体基板SBの主面a1は、所定の軸Ax方向に隣接して配列されている第一エリア61及び第二エリア62を有する。所定の軸Axは、Y軸に平行な方向に向く。半導体基板SBの主面a1は、XY面と平行に延在する。半導体基板SBは、主面a1と対向する裏面a2を含む。
図2に示すように、第一半導体光素子S1は、第一メサ部M1と、埋め込み層6の第一領域91と、第一調整層A1と、を備える。第一メサ部M1は、埋め込み層6の第一領域91に埋め込まれている。第二半導体光素子S2は、第二メサ部M2と、埋め込み層6の第二領域92と、を備える。第二メサ部M2は、埋め込み層6の第二領域92に埋め込まれている。本実施形態では、第二半導体光素子S2には調整層が設けられていない。第一メサ部M1及び第二メサ部M2は、所定の軸Ax方向に延びている。第一メサ部M1の幅WO1は、第二メサ部M2の幅WO2と異なる。
第一メサ部M1は、第一クラッド層C1の第一領域71と、第一コア層10と、第二クラッド層C2の第一領域81と、を含む。第一クラッド層C1の第一領域71は、半導体基板SBの主面a1の第一エリア61上に設けられている。第一コア層10は、第一クラッド層C1の第一領域71上に設けられている。第二クラッド層C2の第一領域81は、第一コア層10上に設けられている。第二メサ部M2は、第一クラッド層C1の第二領域72と、第二コア層20と、第二クラッド層C2の第二領域82と、を含む。第一クラッド層C1の第二領域72は、半導体基板SBの主面a1の第二エリア62上に設けられている。第二コア層20は、第一クラッド層C1の第二領域72上に設けられている。第二クラッド層C2の第二領域82は、第二コア層20上に設けられている。
第一調整層A1は、第一メサ部M1と埋め込み層6の第一領域91との間に設けられている。第一メサ部M1は、埋め込み層6の第一領域91に埋め込まれている。第二メサ部M2は、埋め込み層6の第二領域92に埋め込まれている。第一調整層A1は、第一コア層10の側面10aに接して、第一半導体光素子S1の一端51から他端52まで所定の軸Ax方向に延在している。第一調整層A1の屈折率は、第一コア層10の屈折率より低く、埋め込み層6の屈折率より高い。
コア領域Rは、所定の軸Ax方向に配列された第一コア層10及び第二コア層20を有する。コア領域Rは、第一クラッド層C1と第二クラッド層C2との間に設けられている。接続境界Kにおいて、第一コア層10は、第二コア層20とバットジョイント法により接続されている。
図3に示すように、第一メサ部M1の幅WO1は、第一方向(図3に示すX軸方向)において一定である。第一メサ部M1の幅WO1は、第一半導体光素子S1の一端51から他端52に亘って一定である。すなわち、第一メサ部M1の幅WO1は、第一半導体光素子S1の一端51から接続境界Kに亘って一定である。
第二メサ部M2の幅WO2は、第一方向(図3に示すX軸方向)において一定である。第二メサ部M2の幅WO2は、第二半導体光素子S2の一端53から他端54に亘って一定である。すなわち、第二メサ部M2の幅WO2は、第二半導体光素子S2の他端54から接続境界Kに亘って一定である。
本実施形態では、第一メサ部M1の幅WO1は、第二メサ部M2の幅WO2よりも狭い。なお、第一メサ部M1の幅WO1と第二メサ部M2の幅WO2は同じ場合もあり、また違っていても良い。第一半導体光素子S1及び第二半導体光素子S2の実効屈折率を同一する、あるいは近くするために、第一調整層A1の幅W1や材料に応じて、第一メサ部M1の幅WO1及び第二メサ部M2の幅WO2の値を適宜調整しても良い。
図2を参照すると、第一メサ部M1は、所定の軸Ax方向に延在する第一側面M1a及び第二側面M1bを有する。第一メサ部M1の第一側面M1a及び第二側面M1bは、第一コア層10の側面10aを含む。第二メサ部M2は、所定の軸Ax方向に延在する第三側面M2a及び第四側面M2bを有する。第二メサ部M2の第三側面M2a及び第四側面M2bは、第二コア層20の側面20aを含む。
第一コア層10は、第一クラッド層C1の第一領域71と第二クラッド層C2の第一領域81との間に設けられている。第一コア層10は、第一クラッド層C1の第一領域71上に接して設けられている。第二クラッド層C2の第一領域81は、第一コア層10上に接して設けられている。第一コア層10は、少なくとも活性層12を含む。本実施形態では、第一コア層10は、第一下部光閉じ込め層11、活性層12、第一上部光閉じ込め層13、及び回折格子層14を含む。
第二コア層20は、第一クラッド層C1の第二領域72と第二クラッド層C2の第二領域82との間に設けられている。第二コア層20は、第一クラッド層C1の第二領域72上に接して設けられている。第二クラッド層C2の第二領域82は、第二コア層20上に接して設けられている。第二コア層20は、少なくとも光吸収層22を含む。本実施形態では、第二コア層20は、第二下部光閉じ込め層21、光吸収層22、及び第二上部光閉じ込め層23を含む。
なお、第一コア層10が活性層12を含む複数の半導体層(本実施形態では、第一下部光閉じ込め層11、活性層12、第一上部光閉じ込め層13、及び回折格子層14)を含む場合は、第一コア層10の屈折率は、その複数の半導体層から求められる平均屈折率で表される。同様に、第二コア層20が光吸収層22を含む複数の半導体層(本実施形態では、第二下部光閉じ込め層21、光吸収層22、及び第二上部光閉じ込め層23)を含む場合は、第二コア層20の屈折率は、その複数の半導体層から求められる平均屈折率で表される。なお、実効屈折率については、後で詳述する。
第一調整層A1は、第一メサ部M1に接して所定の軸Ax方向に延在している。第一調整層A1は、埋め込み層6と第一メサ部M1との間に設けられている。第一調整層A1は、所定の軸Ax方向に延在する第一部分31及び第二部分32を有する。第一調整層A1の第一部分31は、第一側面M1aに接する。第一調整層A1の第二部分32は、第二側面M1bに接する。具体的には、第一調整層A1の第一部分31は、埋め込み層6の第一領域91と第一メサ部M1の第一側面M1aとの間に設けられている。第一調整層A1の第二部分32は、埋め込み層6の第一領域91と第一メサ部M1の第二側面M1bとの間に設けられている。本実施形態では、第一調整層A1は埋め込み層6の第一領域91に接している。第一調整層A1の第一部分31は、第二部分32と分離して配置している。
第一調整層A1の第一部分31の幅(X軸方向の長さ)は、第一調整層A1の第二部分32の幅(X軸方向の長さ)と同じである。しかしながら必要に応じて、両者の幅は異なっていても良い。図2及び図3では、第一調整層A1の第一部分31及び第二部分32の幅をW1で示す。第一調整層A1の幅W1は、第一半導体光素子S1の一端51から他端52に亘って一定である。すなわち、第一調整層A1の幅W1は、バットジョイント接続境界Kに隣接する領域において一定であり、第一調整層A1はテーパー形状ではない。図3に示す例では、第一調整層A1の幅W1は、第一半導体光素子S1の一端51から接続境界Kに亘って一定である。故に、特許文献1のようなテーパー領域を設ける必要は無く、本実施形態の半導体集積素子1では、第一半導体光素子S1と第二半導体光素子S2とをバットジョイント接続できる。よって、本実施形態の半導体集積素子1では、特許文献1のようなテーパー領域を有する半導体集積素子よりも素子長を小さくできる。例えば、第一部分31または第二部分32の幅W1を100nm〜500nmとすることができる。第一調整層A1の長さ(Y軸方向の長さ)L1を200μm〜1000μmとすることができる。
埋め込み層6は、所定の軸Ax方向に延在しており、第一エリア61上に設けられた第一領域91及び第二エリア62上に設けられた第二領域92を有する。本実施形態では、埋め込み層6の第一領域91は第二領域92と連続している。図2(a)に示すように、埋め込み層6の第一領域91は、第一調整層A1の第一部分31を介して、第一メサ部M1の第一側面M1aを埋め込んでいる。埋め込み層6の第一領域91は、第一調整層A1の第二部分32を介して、第一メサ部M1の第二側面M1bを埋め込んでいる。図2(b)に示すように、埋め込み層6の第二領域92は、第二メサ部M2の第三側面M2aを埋め込んでいる。埋め込み層6の第二領域92は、第二メサ部M2の第四側面M2bを埋め込んでいる。
第一半導体光素子S1では、第二クラッド層C2、第一コア層10、第一クラッド層C1を含む第一光導波路構造に光が伝播する。第二半導体光素子S2では、第二クラッド層C2、第二コア層20、第一クラッド層C1を含む第二光導波路構造に光が伝播する。半導体集積素子1では、第一調整層A1は、第一コア層10の屈折率と埋め込み層6の屈折率との間の屈折率を有する。この第一調整層A1が、第一コア層10の側面10aに接して、第一半導体光素子S1の一端51から他端52まで所定の軸Ax方向に延在している。第一コア層10の側面10aに第一調整層A1を付加することにより、第一方向における第一コア層10内の導波光の閉じ込めが弱まる。この光閉じ込めの低下により、第一光導波路構造の導波光のビーム形状は、第一方向に広がる一方、第二方向では、第一光導波路構造の導波光のビーム形状は狭まる。つまり、第一光導波路構造における第一方向と第二方向とのビームの幅の比を調整することができる。故に、第一半導体光素子S1における導波光のビーム形状と、第二半導体光素子S2における導波光のビーム形状との違いを縮小できるので、第一半導体光素子と第二半導体光素子との間において、良好な光結合を得られる。なお、ビーム形状とは、所定の軸方向に直交する面内におけるビームの強度分布のことをいう。
導波路の光伝播では、導波光のビーム形状は、実効屈折率Nを用いて決定される。実効屈折率Nは、マクスウエルの波動方程式に、光導波路を構成する各半導体層の屈折率を代入して算出される。
次に、非特許文献(半導体レーザの基礎、栖原敏明著、共立出版株式会社)の101〜102ページの記載に従って、実効屈折率Nの算出法を説明する。第一半導体光素子S1または第二半導体光素子S2を伝搬する導波光の電界E(x,y,z)は下記式(1)で表される。本実施形態では、y方向が光の伝播方向である。但し、E(x,z)はxz平面における電界分布、βは伝搬定数である。
Figure 2011091163
ここでE(x,z)は次のマックスウエルの波動方程式(2)を満たす。但し、n(x,z)はxz平面における屈折率分布、kは真空中における導波光の波数(k=(2π)/λであり、λは真空中における導波光の波長)である。
Figure 2011091163
上記式(2)を与えられた導波路の境界条件の下で解くことによりβが求まる。次に、下記式(3)の関係から、実効屈折率Nを算出することができる。
Figure 2011091163
実効屈折率Nは、半導体光素子内の各半導体層の屈折率を、その領域に存在する導波光パワーの割合、即ち光閉じ込め係数で加重平均した値と同等になる。導波路内の光モードの分布は、導波路の加重平均的な屈折率である、この実効屈折率Nによって決定される。
第一半導体光素子及び第二半導体光素子が、それぞれ異なる半導体層から構成される場合、それぞれ異なる実効屈折率を有する。ここで、実効屈折率の調整に必要な屈折率と幅とを有する第一調整層A1を導入することにより、第一半導体光素子S1及び第二半導体光素子S2の実効屈折率を同一にできる。故に、第一半導体光素子における導波光のビーム形状と、第二半導体光素子における導波光のビーム形状との違いを縮小できる。従って、第一半導体光素子S1と第二半導体光素子S2との接続境界での導波光の乱反射と、この導波光の乱反射による接続損失の発生を抑制でき、両素子間において、良好な光結合を得られる。従って、導波光のビーム形状の悪化、及び出射光の出力低下といった、素子特性の劣化を抑制できる。
以下に、バットジョイント接続前で、第一半導体光素子の実効屈折率が、第二半導体光素子の実効屈折率よりも低い場合における、調整層を用いてビーム形状の差を縮小する原理について、図4を用いて説明する。
図4(a)に、調整層を用いない第一半導体光素子S0のビームの強度分布G1を示し、図4(b)に第二半導体光素子S2のビームの強度分布G2を示し、図4(c)に第一調整層A1を用いた第一半導体光素子S1のビームの強度分布G3を示す。ここで、第一半導体光素子S0の第一メサ部の幅WO1よりも第二半導体光素子S2の第二メサ部の幅WO2が大きい。即ちWO1<WO2なので、図4(a)及び図4(b)に示すように、第一方向に関しては、第二半導体光素子S2のビーム形状は、第一半導体光素子S0のビーム形状よりも広がって分布している。図4では、第一方向はX軸方向である。一方、この第一方向におけるビームの広がりに起因して、第二方向に関しては、逆に第二半導体光素子S2の導波光のビームの広がりが、第一半導体光素子S0の導波光のビームの広がりよりも狭い。図4では、第二方向はZ軸方向である。
そこで、第一半導体光素子S0のビーム形状を第二半導体光素子S2のビーム形状と同等にする、あるいは近くするには、例えば、第一半導体光素子S1において、第一調整層A1を第一コア層10の側面10aに付加する。図4(c)に示す例では、第一半導体光素子S1において、第一調整層A1を第一メサ部M1の両側面に付加する。例えば、第一調整層A1が第一メサ部M1を構成する第一コア層10と同様の屈折率を有する半導体材料で形成されている場合、第一方向における第一半導体光素子S1の導波光の閉じ込めが弱まり、導波光分布は第一方向に広がる一方、第二方向では、第一方向の広がりに連動して、逆に狭まるように変化する。
結局、図4(c)に示すように、第一半導体光素子S1内のビームの強度分布G3が、第二半導体光素子S2のビームの強度分布G2と同等となる。ここで、第一半導体光素子S1及び第二半導体光素子S2の実効屈折率が同等となるように、調整に必要な幅と屈折率を有する第一調整層A1を追加すれば、第一半導体光素子S1において、第一方向では、第二半導体光素子S2の導波光広がりと同等となるように、導波光分布が広がり、一方第二方向では、第二半導体光素子の導波光広がりと同等となるように、導波光分布が狭まる。故に、第一半導体光素子S1における導波光のビームの強度分布G3は、第二半導体光素子S2のビームの強度分布G2に略一致させることが出来、第一半導体光素子S1の導波光のビーム形状を第二半導体光素子S2の導波光のビーム形状と同等にできる。
図5(a)は、図4(a)に示す第一半導体光素子S0を示す模式図である。図5(b)は、図5(a)に示す第一半導体光素子S0の実効屈折率の計算の一例を示す説明図である。図6(a)は、図4(b)に示す第二半導体光素子S2を示す模式図である。図6(b)は、図6(a)に示す第二半導体光素子S2の実効屈折率の計算の一例を示す説明図である。図7(a)は、図4(c)に示す第一半導体光素子S1を示す模式図である。図7(b)は、図7(a)に示す第一半導体光素子S1の実効屈折率の計算の一例を示す説明図である。
第一半導体光素子及び第二半導体光素子を構成する各半導体層の組成、屈折率n、厚さ、幅等の値は、図5(b)、図6(b)、及び図7(b)に示す通りである。なお、第一半導体光素子の回折格子層は、組成の異なる半導体領域が周期的に存在するので、組成や屈折率はその平均値を示す。図5〜図7に示す構造では、第二クラッド層C2の厚さが3μmと厚いので、コンタクト層には殆ど導波光は分布しない。よって、実効屈折率の計算においては、コンタクト層は無視した。
まず、図5(a)に示すように第一調整層A1が無い場合は、図5(b)に示すように第一半導体光素子(本実施形態では、DFBレーザーダイオード)S0の実効屈折率が3.214である。対して、図6(a)に示すような第二半導体光素子(本実施形態では、EA)S2の場合、図6(b)に示すように実効屈折率は3.228である。故に、第一半導体光素子S0の実効屈折率は、第二半導体光素子S2の実効屈折率よりも有意に小さい。そこで、図7(a)に示すように、第一半導体光素子S1に第一調整層A1を追加すれば、第一半導体光素子S1の実効屈折率を第二半導体光素子S2の実効屈折率と同じ値又は近い値にまで高めることができる。例えば、第一調整層A1をFeドープした半絶縁性のInP半導体(幅0.17μm)とすると、図7(b)に示すように、第一半導体光素子S1の実効屈折率を3.228にすることができる。以上のようにして、第一半導体光素子S1の実効屈折率と第二半導体光素子S2の実効屈折率とを同等にできる。従って、第一調整層A1の導入により、第一半導体光素子S1及び第二半導体光素子S2の導波光のビーム形状の違いを縮小できる。従って、第一半導体光素子S1と第二半導体光素子S2との接続境界での導波光の乱反射と、この導波光の乱反射による接続損失の発生を抑制でき、両素子間において、良好な光結合を得られる。従って、導波光のビーム形状の悪化、及び出射光の出力低下といった、素子特性の劣化を抑制できる。なお上記の各実効屈折率は、図5、図6、及び図7の各素子構造に対し、有限要素法を用いて上記マクスウエルの波動方程式を2次元数値計算した結果、得られた値である。
なお、特許文献1では、一方の半導体光素子の実効屈折率は、他方の半導体光素子の実効屈折率と異なるままバットジョイントされる。対して、本発明では、第一メサ部M1の幅WO1と第二メサ部M2の幅WO2とを予め調整しつつ、調整層を導入する。故に、予め、第一半導体光素子S1のビーム形状と、第二半導体光素子S2のビーム形状とを同等にして、あるいはビーム形状の差が縮小されるように、バットジョイントする。すなわち、本発明では、第一半導体光素子S1の実効屈折率が第二半導体光素子S2の実効屈折率と同等となるように、あるいは第一半導体光素子S1及び第二半導体光素子S2の実効屈折率の差が小さくなるように、バットジョイントする。
以下、半導体集積素子1を構成する各層について説明する。第一調整層A1には、InP半導体基板SB上に成長可能な半導体材料を用いることができる。第一調整層A1は、InP、GaInAsP、GaInAs、AlGaInAs、及びAlInAsのうちのいずれかの半導体材料からなる。これらの半導体材料は、3以上の屈折率を有する。
第一調整層A1に半導体材料を用いる場合、第二クラッド層C2から調整層への電流リークによる素子特性の劣化を抑制するために、調整層は高抵抗であることが望ましく、高抵抗化のために、キャリアを捕獲できる深い準位を形成する不純物を、第一調整層A1にドープすることが好ましい。例えばFeを第一調整層A1にドープすることができる。Feを第一調整層A1にドープする場合、例えば10Ωcmを超える高抵抗な第一調整層A1を得ることができる。よって、第一メサ部M1から第一調整層A1へ電流がリークすることを抑制できる。
半導体基板SBとして、例えばn型InP基板が用いられる。第一クラッド層C1は、半導体材料からなる。例えば、第一クラッド層C1には、n型半導体が用いられる。第一クラッド層C1に用いられる半導体材料として、InP、GaInAsP、GaInAs、AlGaInAs、AlInAsなどが挙げられる。活性層12へのキャリア注入を効率良く行うために、第一クラッド層C1は、活性層12及び第一下部光閉じ込め層11のバンドギャップより大きなバンドギャップの材料で構成されることが望ましい。
第一コア層10及び第二コア層20は、半導体材料からなる。活性層12を構成する材料は、第一半導体光素子S1を構成する材料のうち、最大の屈折率を有する。光吸収層22を構成する材料は、第二半導体光素子S2を構成する材料のうち、最大の屈折率を有する。活性層12または光吸収層22の屈折率は、例えば、3.5前後である。活性層12及び光吸収層22には、例えば、量子井戸層とバリア層とが交互に積層された量子井戸構造や、バルク層などを使用できる。活性層12及び光吸収層22を構成する材料の具体例としては、例えば、GaInAsP、GaInAs、AlGaInAs、AlInAs等が挙げられる。自由キャリアによる光吸収損を抑えるために、活性層12及び光吸収層22は、アンドープであることが好ましい。しかしながら必要に応じて、活性層12及び光吸収層22にp型ドーパントやn型ドーパントをドーピングしてもよい。p型ドーパントとしては、例えばZnを用いることができる。n型ドーパントとしては、例えばSやSiを用いることができる。
具体例として、活性層12及び光吸収層22に、量子井戸層とバリア層とが共にアンドープのGaInAsPから成る量子井戸構造を用いることができる。活性層12及び光吸収層22がGaInAsPから成る量子井戸構造であることにより、半導体集積素子1を、波長1μm以上の長波長帯の信号光を送信できるEML(Electro Absorption Modulator Integrated Laser Diode)として使用できる。光吸収層22は、活性層12よりバンドギャップの高い材料からなることが好ましい。何故なら、光吸収層22が活性層12よりバンドギャップの高い材料からなる場合、光吸収層22は活性層12で生じたレーザー光に対して透明と成り、従って1レベルの信号光出力時に、光吸収層22での過剰な光吸収によって、信号光パワーが減衰するのを防げるからである。
光閉じ込め層(第一下部光閉じ込め層11、第一上部光閉じ込め層13、第二下部光閉じ込め層21、及び第二上部光閉じ込め層23)を構成する材料の具体例としては、例えば、GaInAsP、GaInAs、AlGaInAs、AlInAs等が挙げられる。光閉じ込め層は、アンドープとすることができる。光閉じ込め層がアンドープである場合、自由キャリアによる光吸収損を抑えることができる。また、必要に応じて、ドーピングにより、光閉じ込め層にp型やn型の導電性を付与しても良い。
第一半導体光素子S1において、第一下部光閉じ込め層11は、第一クラッド層C1のバンドギャップと活性層12のバンドギャップとの間のバンドギャップを有していることが望ましい。第一上部光閉じ込め層13は、第二クラッド層C2のバンドギャップと活性層12のバンドギャップとの間のバンドギャップを有していることが望ましい。当該構成により、第一クラッド層C1及び第二クラッド層C2から注入されたキャリアは、第一下部光閉じ込め層11及び第一上部光閉じ込め層13で阻止され難い。よって、キャリアが活性層12へ効率良く注入される。
また上記バンドギャップの大小関係が満たされる場合、第一下部光閉じ込め層11は、第一クラッド層C1と活性層12との間の屈折率を有している。第一上部光閉じ込め層13は、第二クラッド層C2と活性層12との間の屈折率を有している。従って当該構成により、活性層12への光閉じ込めが強められる。
以上の理由により、第一下部光閉じ込め層11及び第一上部光閉じ込め層13の導入により、活性層12へのキャリア注入を効率良くし、活性層12への光の閉じ込めを増大することができる。よって、第一半導体光素子S1がレーザーダイオードのとき、発振特性や温度特性を改善できる。特に、活性層12が薄膜の量子井戸構造の場合、第一下部光閉じ込め層11及び第一上部光閉じ込め層13を導入することにより、活性層12への光閉じ込めが大幅に強められる。なお、光閉じ込め層は必須ではなく、例えば活性層12がバルク層の場合等、それのみで充分な光閉じ込めが得られる場合は、第一下部光閉じ込め層11及び第一上部光閉じ込め層13を省略してもよい。
第二半導体光素子S2において、第二下部光閉じ込め層21は、第一クラッド層C1と光吸収層22との間の屈折率を有していることが望ましい。第二上部光閉じ込め層23は、第二クラッド層C2と光吸収層22との間の屈折率を有していることが望ましい。当該構成により、導波光は、光吸収層である光吸収層22に強く閉じ込められる。従って、電界印加時における光吸収層22での光吸収変化を増大させることが出来、電界吸収型光変調器として良好な動作を実現できる。なお、光吸収層22がバルク層の場合など、光吸収層22のみで充分な光閉じ込めが可能な場合には、第二下部光閉じ込め層21及び第二上部光閉じ込め層23を省略してもよい。
回折格子層14には、p型半導体が用いられる。回折格子層14として、例えば、GaInAsPやAlGaInAsが用いられる。回折格子層14には、回折格子が形成されている。回折格子は、所定の軸Axに沿って配置され、DFBレーザーの発振波長に対応する周期を有する凹凸パターンからなる。なお、必要に応じて、回折格子層14は省略しても良い。
第二クラッド層C2は、半導体材料からなる。第二クラッド層C2には、例えばp型半導体が用いられる。第二クラッド層C2に用いられる半導体材料として、InP、GaInAsP、GaInAs、AlGaInAs、AlInAsなどが挙げられる。活性層12へのキャリア注入を効率良く行うために、第二クラッド層C2は、活性層12及び第一上部光閉じ込め層13のバンドギャップより大きなバンドギャップの材料で構成されることが望ましい。
埋め込み層6は、電流ブロック層として機能する。本実施形態では、埋め込み層6の第一領域91は、第二領域92と同一の材料からなる。埋め込み層6は、例えば誘電体樹脂などの絶縁性材料からなる。絶縁性材料として、BCB(ベンゾシクロブテン)やポリイミドが挙げられる。BCBやポリイミドは、屈折率が1.5前後の低屈折率材料である。BCBやポリイミドは、高抵抗性を有する。また、BCBやポリイミドを用いた埋め込み層6は、通常の半導体プロセスにて容易に形成できる。従って、生産性に優れ、また耐久性にも優れる。なお、埋め込み層6は、誘電体樹脂に限定されず、例えば調整層に用いられるものと同じ、不純物ドープで高抵抗化された半導体を用いても良い。埋め込み層6には、第一調整層A1の屈折率より低い屈折率を有する材料を用いれば良い。
コンタクト層17,27は、上部電極E2とオーミックコンタクトしている。コンタクト層17,27として、p型ドーパントが高濃度にドープされた、バンドギャップの低いp型半導体材料を用いることができる。具体的には、コンタクト層17,27として、GaInAsPやGaInAsが用いられる。なお、図1のように、接続境界Kにおいて、コンタクト層27の一部が除去された部分には、SiO、SiN等の絶縁材料INが設けられている。半導体基板SB下には下部電極E1が設けられている。
第一半導体光素子S1からの出射光パワーを増大させるために、第一半導体光素子S1の一端51には、高反射膜B1が設けられている。第二半導体光素子S2の他端54からの反射戻り光が素子特性に及ぼす悪影響を防ぐために、第二半導体光素子S2の他端54には、低反射膜B2が設けられている。
以下に、図8〜図10を用いて半導体集積素子1の製造方法の一例を説明する。なお、図8(a)〜(d)、図9(a)〜(c)、図10(a)〜(c)には、図1のIIA−IIA線に沿った断面図と同様に、第一半導体光素子S1をxz平面に平行な断面図で表す。また、図8(e)〜(g)、図9(d)〜(f)、図10(d)〜(f)には、図1のIIB−IIB線に沿った断面図と同様に、第二半導体光素子S2をxz平面に平行な断面図で表す。
まず、図8(a)に示すように、半導体基板SBの主面a1上全面に、第一クラッド層C1となる半導体材料C1a、第一コア層10となる半導体材を結晶成長する。第一コア層10となる半導体材料としては、第一下部光閉じ込め層用の半導体材料11a、活性層用の半導体材料12a、第一上部光閉じ込め層用の半導体材料13a、及び回折格子層用の半導体材料14aを順次成長する。結晶成長には、例えば有機金属気相成長法や分子線エピタキシー法を用いることができる。次に、干渉露光法やEB露光法等を用いて、回折格子層用の半導体材料14a上にDFBレーザーの発振波長に対応した周期を有する回折格子を形成する。その後半導体基板SBの主面a1上全面において、半導体材料14a上に、第二クラッド層C2となる半導体材料C2aとコンタクト層17となる半導体材料17aとを2回目成長により順次結晶成長する。このようにして、半導体基板SBの主面a1上全面において、図8(b)のような、第1半導体光素子S1に対応する半導体層構造が形成される。
次いで、半導体基板SB上において、第1半導体光素子S1が形成されるべき領域の半導体層17aの表面のみをSiN、SiO等の誘電体マスク(図示せず)でカバーし、それ以外の領域、即ち第二半導体光素子S2となる領域において、半導体材料C1a上に形成された全ての半導体層、即ち第一下部光閉じ込め層用の半導体材料11a、活性層用の半導体材料12a、第一上部光閉じ込め層用の半導体材料13a、回折格子層用の半導体材料14a、第二クラッド層C2となる半導体材料C2a、及びコンタクト層17となる半導体材料17aをエッチングにより除去し、半導体材料C1aを露出させる。その際、第1半導体光素子S1が形成されるべき領域は、上記のように誘電体マスクでカバーされているため、全くエッチングされない。従って、図8(b)の構造が保存される。続いて、図8(e)に示すように、第二半導体光素子S2となる領域において、上記エッチングされた領域を埋め込むように、上記エッチングで露出した第一クラッド層C1となる半導体材料C1a上に、第二コア層20となる半導体材料、第二クラッド層C2となる半導体材料C2a、及びコンタクト層27となる半導体材料27aを結晶成長する。第二コア層20となる半導体材料としては、具体的には第二下部光閉じ込め層用の半導体材料21a、光吸収層用の半導体材料22a、及び第二上部光閉じ込め層用の半導体材料23aを順次成長する。このようにして図8(e)に示すように、半導体基板SB上の第二半導体光素子S2が形成されるべき領域に、第2半導体光素子S2に対応する半導体層構造が形成される。一方、第1半導体光素子S1が形成されるべき領域の表面は、上記のように誘電体マスクでカバーされているため、この領域には第二コア層20と成る半導体材料、半導体材料C2a、及び半導体材料17aは成長されない。従って、図8(b)の第1半導体光素子S1に対応する半導体層構造がそのまま保存される。その結果、図8(b)に示す第一半導体光素子S1を構成する各半導体層と、図8(e)に示す第二半導体光素子S2を構成する各半導体層とが、それらの境界面でバットジョイントで集積された構造が形成される。
次に第1半導体光素子S1の領域をカバーしていた上記誘電体マスクを除去した後、図8(c)に示すように、第一半導体光素子S1では、マスク18を半導体材料17aの一部上に新たに設ける。また、図8(f)に示すように、第二半導体光素子S2では、マスク28を半導体材料27aの一部上に設ける。一例では、マスク28の幅は、マスク18の幅よりも大きい。マスク18,28には例えばSiN、SiO等の誘電体膜を使用できる。マスク18を用いて、上記成長した、第一半導体光素子S1における、半導体材料17a〜半導体材料C1aの全半導体層と半導体基板SBの上部領域を、またマスク28を用いて、上記成長した、第二半導体光素子S2における、半導体材料27a〜半導体材料C1aの全半導体層と半導体基板SBの上部領域を各々エッチングすると、図8(d)に示すように、第一半導体光素子S1では、第一メサ部M1を得る。第一メサ部M1は、第一クラッド層C1の第一領域71、第一コア層10、第二クラッド層C2の第一領域81、及びコンタクト層17を含むように形成される。また、図8(g)に示すように、第二半導体光素子S2では、第二メサ部M2を得る。第二メサ部M2は、第一クラッド層C1の第二領域72、第二コア層20、第二クラッド層C2の第二領域82、及びコンタクト層27を含むように形成される。一例では、第一メサ部M1の幅WO1は、第二メサ部M2の幅WO2よりも狭くなるように形成される。
次に、第一コア層10の側面10a及び第二コア層20の側面20aに、半導体材料A1aを有機金属気相成長法や分子線エピタキシー法などにより成長する。図9(a)及び(d)に示す例では、第一メサ部M1の第一側面M1a及び第二側面M1bと、第二メサ部M2の第三側面M2a及び第四側面M2bとに、半導体材料A1aを成長する。第一メサ部M1及び第二メサ部M2を埋め込むように、半導体材料A1aを形成する。必要に応じて、半導体材料A1aの表面が、コンタクト層17,27の上面と一致するように、平坦化処理を行う。以上のようにして、第一半導体光素子S1及び第二半導体光素子S2において、埋め込みメサ構造が形成される。このようにして、第一半導体光素子S1と第二半導体光素子S2がバットジョイントで集積された構造を得る。よって、第一コア層10は、バットジョイント法により第二コア層20と接続するように形成される。第一半導体光素子S1の他端52は、第二半導体光素子S2の一端53に接続するように、バットジョイントされる。
続いて、マスク18、28を除去した後、第一半導体光素子S1においては図9(b)に示すように、第一メサ部M1の幅WO1よりも大きい幅を有するマスク19を、また第二半導体光素子S2においては、図9(e)に示すように、第二メサ部M2と同じWO2の幅を有するマスク29を形成する。マスク19は、半導体材料A1aにおける第一メサ部M1側の一部、及びコンタクト層17上に形成される。またマスク29はコンタクト層27全体をカバーするように、コンタクト層27上のみに形成される。マスク19、29には、例えばSiN、SiO等の誘電体膜を使用できる。
そして、マスク19,29を用いて、半導体材料A1aをエッチングして、図9(c)に示すように、第一半導体光素子S1では、第一部分31及び第二部分32を有する第一調整層A1を形成し、図9(f)に示すように、第二半導体光素子S2では、半導体材料A1aを除去する。ここで、エッチング後の第一調整層A1の幅が、バットジョイント接合境界Kにおける実効屈折率の調整に必要な幅となるように、予めマスク19の幅を調整して形成しておく。図9(f)に示すように、第二半導体光素子S2では、半導体材料A1aが完全に除去されるので、調整層は設けられない。続いてマスク19,29を除去した後、図10(a)及び(d)に示すように、第一半導体光素子S1及び第二半導体光素子S2において、ウエハ全面にBCBやポリイミド等の誘電体樹脂6aを塗布する。その後、図10(b)及び(e)に示すように、第一半導体光素子S1及び第二半導体光素子S2において、例えばドライエッチングにより、表面に付着した余分な樹脂層を除去し、コンタクト層17,27の表面を露出させ、埋め込み層6を得る。
次に、第二半導体光素子S2のコンタクト層27のうち、接続境界K側の一部を除去する。図1を再び参照すると、コンタクト層27の一部が除去された部分に、絶縁材料INを形成する。その後、図10(c)及び(f)に示すように、第一半導体光素子S1及び第二半導体光素子S2のそれぞれにおいて、コンタクト層17,27上に、上部電極E2を蒸着法やスパッタリング法などにより形成する。その後、研磨等により、半導体基板SBを劈開可能な厚さ、例えば100μm以下まで薄くする。その後、蒸着法やスパッタリング法などにより、図10(c)及び(f)に示すように、第一半導体光素子S1及び第二半導体光素子S2のそれぞれにおいて、半導体基板SBの裏面a2に、下部電極E1を設ける。以上の工程により、半導体集積素子1が完成する。
以下に、半導体集積素子1の動作の例を説明する。第一半導体光素子S1が分布帰還型レーザーダイオードである場合、活性層12に電流注入により注入された電子と正孔とが活性層12で再結合して、発光が生じる。注入する電流の増加と共に発光強度が増幅される。閾値電流以上の電流を流すと、回折格子層14の回折格子の周期で決まる波長にてレーザー発振する。第二半導体光素子S2が電界吸収型光変調器である場合、光吸収層22における光吸収は、印加される逆バイアス電圧が高いほど大きくなる。そこで、1レベルの信号光出力時には低電圧を印加すれば、この場合光吸収は小さいため、1レベルに対応した大きな光出力が得られる。また0レベルの信号光出力時には高電圧を印加すれば、この場合光吸収は大となるため、0レベルに対応した小さな光出力が得られる。そこで、伝送信号パターンに対応させて、第二半導体光素子S2への逆バイアス電圧の大きさを変化させれば、例えば分布帰還型レーザーダイオードである第一半導体光素子S1から入射されるレーザー光を強度変調できる。
(第二実施形態)
以下、図11〜12を用いて、第二実施形態に係る半導体集積素子について説明する。図11は、図2の変形例を示す断面図である。図12は、図3の変形例を示す断面図である。図13(a)〜(d)は、導波光のビームの強度分布の一例を示す。第二実施形態に係る半導体集積素子が、第一実施形態に係る半導体集積素子1と異なるのは、調整層のみであるため、調整層以外の説明は省略する。
図11(a)に示すように、第二実施形態に係る第一半導体光素子S1は、第一実施形態に係る第一半導体光素子S1と同様に、第一調整層A1を有する。図11(b)に示すように、第二実施形態に係る第二半導体光素子S22は、第一実施形態に係る第二半導体光素子S2とは異なり、第二調整層A2を更に有する。
第二調整層A2は、第一調整層A1と同じ材料または異なる材料からなる。第二調整層A2には、第一調整層A1を構成しうる材料を適用することができる。第二調整層A2の屈折率は、第二コア層20の屈折率より低く、埋め込み層6の第二領域92の屈折率より高い。第二調整層A2は、埋め込み層6と第二メサ部M2との間に設けられている。第二調整層A2は、第二コア層20の側面20aに接して、第二半導体光素子S22の一端53から他端54まで所定の軸Ax方向に延在している。第二調整層A2は、所定の軸Ax方向に延在する第三部分33及び第四部分34を有する。第二調整層A2の第三部分33は、第二メサ部M2の第三側面M2aに接する。第二調整層A2の第四部分34は、第二メサ部M2の第四側面M2bに接する。第二調整層A2の第三部分33は、埋め込み層6の第二領域92と第二メサ部M2の第三側面M2aとの間に設けられている。第二調整層A2の第四部分34は、埋め込み層6の第二領域92と第二メサ部M2の第四側面M2bとの間に設けられている。本実施形態では、第二調整層A2は、埋め込み層6と接している。第二調整層A2の第三部分33は、第四部分34と分離して配置している。
図12に示す例では、バットジョイント接続境界Kにおいて、第一調整層A1の第一部分31は、第二調整層A2の第三部分33と接しており、第一調整層A1の第二部分32は、第二調整層A2の第四部分34と接している。第二調整層A2の第三部分33の幅(X軸方向の長さ)は、第二調整層A2の第四部分34の幅(X軸方向の長さ)と同じである。図11及び図12では、第二調整層A2の第三部分33及び第四部分34の幅をW2で示す。第二調整層A2の幅W2は、バットジョイント接続境界Kに隣接する領域において一定であり、第二調整層A2はテーパー形状ではない。第二調整層A2の幅W2は、第一方向において、一定である。図12では、第一方向はX軸方向である。第二調整層A2の幅W2は、第二半導体光素子S2の一端53から他端54に亘って一定である。すなわち、第二調整層A2の幅W2は、第二半導体光素子S2の他端54から接続境界Kに亘って一定である。本実施形態の半導体集積素子1では、特許文献1のようなテーパー領域が不要であり、特許文献1のようなテーパー領域を有する半導体集積素子よりも素子長を小さくできる。
本実施形態では、接続境界Kにおいて、第一調整層A1の第一部分31と第二調整層A2の第三部分33とが階段状に連結しており、第一調整層A1の第二部分32と第二調整層A2の第四部分34とが階段状に連結している。また、接続境界Kにおいて、第一部分31の幅W1は第三部分33の幅W2と異なり、第一調整層A1の第二部分32の幅W1は第二調整層A2の第四部分34の幅W2と異なる。図12に示される例では、第一部分31の幅W1が第三部分33の幅W2よりも大きく、第二部分32の幅W1が第四部分34の幅W2よりも大きい。例えば、第三部分33または第四部分34の幅W2を100nm〜500nmとすることができる。第二調整層A2の高さ(Z軸方向の長さ)H2を1.5μm〜3.0μmとすることができる。第二調整層A2の長さ(Y軸方向の長さ)L2を50μm〜300μmとすることができる。
第一部分31及び第二部分32の幅W1と屈折率、並びに第三部分33及び第四部分34の幅W2と屈折率を調整し、且つ必要に応じて第一メサ部M1の幅WO1と第二メサ部M2の幅WO2も調整することにより、第一半導体光素子S1及び第二半導体光素子S2の導波光のビーム形状の違いを容易に縮小できる。
例えば、第一調整層A1と第二調整層A2が、同じ屈折率を有する場合における、実効屈折率の調整を考える。この際、第二半導体光素子の実効屈折率が、第一半導体光素子の実効屈折率より高い場合、例えば、第一調整層A1の幅W1を、第二調整層A2の幅W2よりも大きくする。一方、第二半導体光素子の実効屈折率が、第一半導体光素子の実効屈折率より低い場合、例えば、第一調整層A1の幅W1を、第二調整層A2の幅W2よりも小さくする。
また、例えば、第一調整層A1の屈折率が第二調整層A2の屈折率より大きい場合における、実効屈折率の調整を考える。この際、第二半導体光素子の実効屈折率が、第一半導体光素子の実効屈折率より高い場合、例えば、屈折率の大きい第一調整層A1の幅W1を第二調整層A2の幅W2以下としても、実効屈折率の調整は可能である。
図13(a)に、調整層を用いない第一半導体光素子S0のビームの強度分布G1を、図13(b)に、調整層を用いない第二半導体光素子S2のビームの強度分布G2を、図13(c)に、第一調整層A1を用いた第一半導体光素子S1のビームの強度分布G4を、図13(d)に、第二調整層A2を用いた第二半導体光素子S22のビームの強度分布G5を、各々示す。
本実施形態では、第二半導体光素子S2の第二メサ部M2の幅WO2の方が第一半導体光素子S0の第一メサ部M1の幅WO1よりも大きい。即ちWO2>WO1なので、図13(a)及び図13(b)に示すように、第二半導体光素子S2の導波光が、第一半導体光素子S0の導波光よりも、第一方向により大きく広がって分布する。図13では、第一方向はX軸方向である。一方、この広がりに起因して、第二方向に関しては、逆に第二半導体光素子S2の導波光が、第一半導体光素子S0の導波光よりも、広がりは狭くなる。図13では、第二方向は、Z軸方向である。この場合、第二半導体光素子S2の実効屈折率が、第一半導体光素子S0の実効屈折率よりも大となる。
そこで、第一半導体光素子S0のビーム形状及び第二半導体光素子S2のビーム形状を同等にするには、例えば、図13(c)に示すように、第一半導体光素子S1において、第一調整層A1を第一コア層10の側面10aに付加し、且つ、図13(d)に示すように、第二半導体光素子S22において、第一調整層A1と同じ屈折率を有し、且つ第一調整層A1の幅W1より小さい幅W2を有する第二調整層A2を第二コア層20の側面20aに付加する。そして、例えば、第一調整層A1及び第二調整層A2が、第一コア層10及び第二コア層20と同様の屈折率を有する半導体材料で形成されている場合、第一及び第二半導体光素子のいずれにおいても、第一調整層A1及び第二調整層A2の追加により第一方向における導波光の閉じ込めが弱まる。この光閉じ込めの低下により、導波光分布は第一方向に広がる一方、第二方向の導波光分布は、第一方向の広がりに連動して、逆に狭まるように変化する。しかしながら、第二調整層A2の幅W2の方が第一調整層A1の幅W1よりも小さいので、第一半導体光素子S1の導波光の方が、第二半導体光素子S22の導波光よりも、第一方向では大きく広がり、逆に第二方向では大きく狭まる。その結果、第一半導体光素子及び第二半導体光素子における導波光のビーム形状が同等となる又は近くなる。
第一半導体光素子S1の実効屈折率が第二半導体光素子S22の実効屈折率と同等となる又は近くなるように、実効屈折率の調整に必要な幅と屈折率を有する第一調整層A1及び第二調整層A2を追加すれば、第一半導体光素子S1及び第二半導体光素子S22の導波光分布は、第一方向及び第二方向において同等な広がりとなる。従って、第一半導体光素子S1における導波光のビームの強度分布G4と第二半導体光素子S22の導波光のビームの強度分布G5は、図13(c)及び図13(d)に示すように、共に同じビーム形状として略一致させることができる。以上のようにして、第一半導体光素子S1の導波光のビーム形状と第二半導体光素子S22の導波光のビーム形状を同等に又は接近させることができる。
即ち、実効屈折率の調整に必要な屈折率と幅とを有する第一調整層A1及び第二調整層A2を、第一半導体光素子S1及び第二半導体光素子S22のそれぞれに導入することにより、第一半導体光素子S1及び第二半導体光素子S22の実効屈折率を同一にできる。あるいは、第一半導体光素子S1及び第二半導体光素子S22の実効屈折率差を縮小できる。故にテーパー領域を用いずとも、第一半導体光素子S1及び第二半導体光素子S22の導波光のビーム形状の違いを低減できる。よって、第一半導体光素子S1と第二半導体光素子S22との間において、接続境界での導波光の乱反射と、この導波光の乱反射による接続損失の発生を抑制でき、良好な光結合を得られる。従って、導波光のビーム形状の悪化、及び出射光の出力低下といった、素子特性の劣化を抑制できる。
以下に、第二調整層A2の製造方法を説明する。第二実施形態の半導体集積素子の製造方法が第一実施形態の半導体集積素子の製造方法と異なるのは、第一実施形態で説明した、製造方法の図9(e)のマスク29についてである。第二実施形態では、第二調整層A2を形成するために、マスク28を取り除いた後、第二メサ部M2上に、新たにマスク29を設ける。マスク29の幅は、第二メサ部M2の幅WO2よりも大きくすればよい。つまり、第二実施形態では、マスク29を、コンタクト層27と、半導体材料A1aの第二メサ部M2側の一部上とを覆うように形成する。そして、第一調整層用のマスク19と、このマスク29とを用いて、半導体材料A1aをエッチングすることにより、第一半導体光素子S1には第一調整層A1が形成され、第二半導体光素子S22には第二調整層A2が形成される。マスク19とマスク29の幅を適宜変更することにより、第一調整層A1の幅W1と、第二調整層A2の幅W2とを変更することができる。第二調整層A2形成後は、第一実施形態の半導体集積素子と同様に、埋め込み層6、上部電極E2、及び下部電極E1を形成すればよい。
(第三実施形態)
以下、図14及び図15を用いて、第三実施形態に係る半導体集積素子について説明する。図14は、図2の変形例を示す断面図である。図15は、図3の変形例を示す断面図である。第三実施形態に係る半導体集積素子が、第一実施形態に係る半導体集積素子と異なるのは、調整層のみであるため、調整層以外の説明は省略する。
図14(a)に示すように、第三実施形態に係る半導体集積素子の第一半導体光素子S13は、第一調整層A1に加えて、第三調整層A3を有する。第三調整層A3は、所定の軸Ax方向に延在する第五部分35及び第六部分36を有する。第三調整層A3の第五部分35は、第六部分36と分離されている。第三調整層A3の第五部分35は、第一調整層A1の第一部分31と埋め込み層6の第一領域91との間に設けられている。本実施形態では、第三調整層A3の第五部分35は、第一調整層A1の第一部分31の側面及び埋め込み層6の第一領域91に接している。第三調整層A3の第六部分36は、第一調整層A1の第二部分32と埋め込み層6の第一領域91との間に設けられている。本実施形態では、第三調整層A3の第六部分36は、第一調整層A1の第二部分32の側面及び埋め込み層6の第一領域91に接している。第三調整層A3の屈折率は、第一調整層A1の屈折率より低く、埋め込み層6の第一領域91の屈折率より高い。
図14(b)に示すように、第三実施形態に係る半導体集積素子の第二半導体光素子S23は、第二調整層A2及び第四調整層A4を有する。第四調整層A4は、所定の軸Ax方向に延在する第七部分37及び第八部分38を有する。第四調整層A4の第七部分37は、第八部分38と分離されている。第四調整層A4の第七部分37は、第二調整層A2の第三部分33と埋め込み層6の第二領域92との間に設けられている。本実施形態では、第四調整層A4の第七部分37は、第二調整層A2の第三部分33の側面及び埋め込み層6の第二領域92に接している。第四調整層A4の第八部分38は、第二調整層A2の第四部分34と埋め込み層6の第二領域92との間に設けられている。本実施形態では、第四調整層A4の第八部分38は、第二調整層A2の第四部分34の側面及び埋め込み層6の第二領域92に接している。第四調整層A4の屈折率は、第二調整層A2の屈折率より低く、埋め込み層6の第二領域92の屈折率より高い。
一例として、第三調整層A3の第五部分35の幅(X軸方向の長さ)は、第三調整層A3の第六部分36の幅(X軸方向の長さ)と同じである。図14(a)では、第三調整層A3の第五部分35及び第六部分36の幅をW3で示す。一例として、第四調整層A4の第七部分37の幅(X軸方向の長さ)は、第四調整層A4の第八部分38の幅(X軸方向の長さ)と同じである。図14(b)では、第四調整層A4の第七部分37及び第八部分38の幅をW4で示す。
第三調整層A3の幅W3及び第四調整層A4の幅W4は、バットジョイント接続境界Kに隣接する領域において一定であり、第三調整層A3及び第四調整層A4はテーパー形状ではない。第三調整層A3の幅W3及び第四調整層A4の幅W4は、一定である。第三調整層A3の幅W3及び第四調整層A4の幅W4は、第一方向において一定である。図14及び図15では、第一方向はX軸方向である。第三調整層A3の幅W3は、第一半導体光素子S1の一端51から他端52に亘って一定である。すなわち、第三調整層A3の幅W3は第一半導体光素子S1の一端51から接続境界Kに亘って一定である。第四調整層A4の幅W4は、第二半導体光素子S2の一端53から他端54に亘って一定である。すなわち、第四調整層A4の幅W4は第二半導体光素子S2の他端54から接続境界Kに亘って一定である。故に、本実施形態の半導体集積素子1では、特許文献1のようなテーパー領域が不要であり、特許文献1のようなテーパー領域を有する半導体集積素子よりも素子長を小さくできる。以上のように、第一調整層A1のみならず、第二調整層A2、第三調整層A3及び第四調整層A4をも用いることにより、第一半導体光素子S1及び第二半導体光素子S2の導波光のビーム形状の違いを縮小できる。従って、ビーム形状の違いを縮小するための設計の自由度が増す。
第一部分31及び第五部分35、並びに第二部分32及び第六部分36の合計幅W5は、第一半導体光素子S1の一端51から接続境界Kに亘って一定である。第三部分33及び第七部分37、並びに第四部分34及び第八部分38の合計幅W6は、第二半導体光素子S2の他端54から接続境界Kに亘って一定である。
一例として、接続境界Kにおいて、第一部分31及び第五部分35の合計幅W5は、第三部分33及び第七部分37の合計幅W6と異なる。接続境界Kにおいて、第二部分32及び第六部分36の合計幅W5は、第四部分34及び第八部分38の合計幅W6と異なる。第一部分31及び第五部分35の合計幅W5、第二部分32及び第六部分36の合計幅W5、第三部分33及び第七部分37の合計幅W6、第四部分34及び第八部分38の合計幅W6を調整することにより、第一半導体光素子S1及び第二半導体光素子S2の導波光のビーム形状の違いを容易に縮小できる。
実効屈折率の調整に必要な屈折率と幅とを有する第一調整層A1、第二調整層A2、第三調整層A3、及び第四調整層A4を導入し、且つ第一メサ部M1の幅WO1と第二メサ部M2の幅WO2を必要に応じて調整することにより、第一半導体光素子S13及び第二半導体光素子S23の実効屈折率を同一にあるいは近くできる。例えば、第一調整層A1の屈折率が第二調整層A2の屈折率と同じであり、第三調整層A3の屈折率が第四調整層A4の屈折率と同じ場合を考える。この際、第一半導体光素子の実効屈折率が第二半導体光素子の実効屈折率より低いとすると、実効屈折率の調整のために、例えば第一半導体光素子S13の第一部分31及び第五部分35の合計幅W5を、第二半導体光素子S23の第三部分33及び第七部分37の合計幅W6より大きくする。また、第一半導体光素子の実効屈折率が、第二半導体光素子の実効屈折率より高いとすると、実効屈折率の調整のために、例えば第一半導体光素子S13の第一部分31及び第五部分35の合計幅W5を、第二半導体光素子S23の第三部分33及び第七部分37の合計幅W6より小さくする。
第三調整層A3は、第四調整層A4と同じ材料からなる、あるいは異なる材料からなる。第三調整層A3及び第四調整層A4には、第一調整層A1や第二調整層A2と同様の材料を適用することができ、InP半導体基板SB上に成長可能な半導体材料を用いることができる。第三調整層A3及び第四調整層A4は、例えばInP、GaInAsP、GaInAs、AlGaInAs、及びAlInAsのうちのいずれかの半導体材料からなる。
以下に、第三調整層A3及び第四調整層A4の製造方法を説明する。例えば、第二実施形態で説明したように第二調整層A2を形成した後、第一半導体光素子S13の第一調整層A1と第二半導体光素子S23の第二調整層A2とを埋め込むように、更に半導体材料を形成する。そして、第一半導体光素子S13において、第一メサ部M1と第一調整層A1の合計幅よりも大きな幅を有するマスク(以下、第三調整層用マスクという)を形成し、第二半導体光素子S23において、第二メサ部M2と第二調整層A2の合計幅よりも大きな幅を有するマスク(以下、第四調整層用マスクという)を形成する。つまり、第三実施形態では、第三調整層用マスクを、コンタクト層17と第一調整層A1上とを覆うように形成し、第四調整層用マスクを、コンタクト層27と第二調整層A2上とを覆うように形成する。続いて、第三調整層用マスクおよび第四調整層用マスクを用いて、半導体材料をエッチングすることにより、第一半導体光素子S13に第三調整層A3を形成し、第二半導体光素子S23に第四調整層A4を形成する。第三調整層用マスクおよび第四調整層用マスクの幅を適宜変更することにより、第三調整層A3の幅W3と、第四調整層A4の幅W4とを変更することができる。第三調整層A3及び第四調整層A4形成後は、第一実施形態の半導体集積素子と同様に、埋め込み層6、上部電極E2、及び下部電極E1を形成すればよい。
以上、本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。第一実施形態では、第一半導体光素子S1に第一調整層A1を用い、第二半導体光素子S2に第二調整層A2に用いない例を示したが、調整層は、第一半導体光素子及び第二半導体光素子のいずれか一方のみに用いれば良い。例えば、第一半導体光素子に第一調整層A1を用いず、第二半導体光素子に第二調整層A2を用いる構成とすることもできる。あるいは、第一半導体光素子に第一調整層A1及び第三調整層A3を用い、第二半導体光素子に第二調整層A2及び第四調整層A4を用いない構成とすることができる。また、第一半導体光素子に第一調整層A1及び第三調整層A3を用いず、第二半導体光素子に第二調整層A2及び第四調整層A4を用いる構成とすることができる。いずれの場合においても、第一半導体光素子と第二半導体光素子との間において、良好な光結合を得ることが可能な半導体集積素子を提供できる。
また、上記実施形態では、調整層が半導体材料である例を示したが、調整層の材料はこれに限定されない。例えば、調整層(第一調整層A1,第二調整層A2,第三調整層A3,第四調整層A4)は、誘電体材料からなってもよい。誘電体材料として、例えば、酸化チタン、酸化タンタル、及び酸化ジルコニウムのうちのいずれかの材料を挙げることができる。例えば、酸化チタンとしてTiOがある。例えば、酸化タンタルとしてTaがある。例えば、酸化ジルコニウムとしてZrOがある。これらの誘電体材料は、2.2前後の屈折率を有する。誘電体材料からなる調整層は、コア領域R(第一コア層10及び第二コア層20)を構成する半導体材料の屈折率(3以上)と、埋め込み層6を構成する絶縁性材料の屈折率(1.5前後)との間の屈折率を有する。
故に、誘電体材料からなる調整層を用いることにより、第一方向における導波光の閉じ込めが弱まる。この光閉じ込めの低下により、第一半導体光素子の導波光のビーム形状は、第一方向に広がる一方、第二方向において、第一半導体光素子の導波光のビーム形状は、第一方向の広がりに連動して、逆に狭まる方向に変化する。よって、第一半導体光素子における導波光のビーム形状と、第二半導体光素子における導波光のビーム形状との違いを縮小できるので、第一半導体光素子と第二半導体光素子との間において、良好な光結合を得られる。
また、上記誘電体材料は、CVD法やスパッタ法を用いて、例えば200℃以下の低温で成膜できる。故に、調整層に隣接する第一メサ部M1や第二メサ部M2の熱的なダメージを及ぼす危険性は低い。また、半導体材料を調整層に用いる場合は、高抵抗化のためには上記のように不純物をドープする必要があるが、これらの不純物はクラッド中のドーパントと相互拡散しやすいため、これによって調整層の抵抗が再び低下してリーク電流が増加する等、素子特性を悪化させる可能性がある。一方、当該誘電体材料は、本質的に絶縁性を有するので、不純物をドープせずとも高抵抗性を有する。故に、上記のような相互拡散による素子劣化を避けることができるので、当該誘電体材料は、調整層の材料として好適である。
また、調整層(第一調整層A1,第二調整層A2,第三調整層A3,第四調整層A4)は、a−Siから構成されてもよい。成膜速度や成膜温度の好適な制御により、a−Siは、2〜3の屈折率を有することができる。
また、上記実施形態では、第一半導体光素子及び第二半導体光素子の埋め込み層6に同じ材料を用いる例を示したが、これに限定されない。必要に応じて、第一半導体光素子の埋め込み層6の領域91は、第二半導体光素子の埋め込み層6の第二領域92と異なる材料からなってもよい。
また、上記実施形態では、第一半導体光素子が分布帰還型レーザーダイオードであり、第二半導体光素子が電界吸収型光変調器である例を示したが、本発明はこれに限られず、バットジョイントで集積された任意の半導体素子に対して本発明を適用できる。例えば、第一半導体光素子がレーザーダイオード(LD)であり、第二半導体光素子がマッハツェンダー変調器であってもよい。あるいは、第一半導体光素子がLDであり、第二半導体光素子が受光素子、SOA、及び合分波器といった変調器以外の素子であってもよい。また、バットジョイントにより接続される半導体光素子の数は2に限らず、例えば波長可変LDや光マトリックススイッチのように、3つ以上の素子がバットジョイントにより接続されている素子に対しても、本発明の構造を同様に適用できる。
1…半導体集積素子、S0,S1,S13…第一半導体光素子、S2,S22,S23…第二半導体光素子、M1…第一メサ部、M2…第二メサ部、SB…半導体基板、C1…第一クラッド層、C2…第二クラッド層、6…埋め込み層、10…第一コア層(コア領域R)、11…第一下部光閉じ込め層、12…活性層、13…第一上部光閉じ込め層、14…回折格子層、20…第二コア層(コア領域R)、21…第二下部光閉じ込め層、22…光吸収層、23…第二上部光閉じ込め層、17,27…コンタクト層、A1…第一調整層、A2…第二調整層、A3…第三調整層、A4…第四調整層、31…第一部分、32…第二部分、33…第三部分、34…第四部分、35…第五部分、36…第六部分、37…第七部分、38…第八部分、E1…下部電極、E2…上部電極。

Claims (9)

  1. 所定の軸方向に配列された第一半導体光素子及び第二半導体光素子を含み、
    第一及び第二エリアを含む主面を有する半導体基板を備え、
    前記第一及び前記第二エリアは、前記所定の軸方向に隣接して配列されており、
    前記第一半導体光素子は、
    前記所定の軸方向に延びる第一メサ部と、
    前記第一メサ部を埋め込む埋め込み層と、
    前記第一メサ部と前記埋め込み層との間に設けられた第一調整層と、を備え、
    前記第一メサ部は、前記第一エリア上に設けられた第一クラッド層の第一領域と、前記第一クラッド層の前記第一領域上に設けられた第一コア層と、前記第一コア層上に設けられた第二クラッド層の第一領域と、を含み、
    前記第一調整層は、前記第一半導体光素子の一端から他端まで前記所定の軸方向に前記第一コア層の側面に接して延在し、
    前記第一調整層の屈折率は、前記第一コア層の屈折率より低く、前記埋め込み層の屈折率より高く、
    前記第二半導体光素子は、前記所定の軸方向に延びる第二メサ部を備え、
    前記第二メサ部は、前記第二エリア上に設けられた前記第一クラッド層の第二領域と、前記第一クラッド層の前記第二領域上に設けられた第二コア層と、前記第二コア層上に設けられた第二クラッド層の第二領域と、を含み、
    前記第一メサ部の幅は、前記第二メサ部の幅と異なり、
    前記第一コア層は、前記第二コア層にバットジョイント法により接続されており、
    前記第一クラッド層、前記第一コア層、前記第二コア層、及び前記第二クラッド層は、半導体材料からなり、
    前記埋め込み層は、絶縁性材料からなる、半導体集積素子。
  2. 前記第一調整層は、酸化チタン、酸化タンタル、酸化ジルコニウム、及びa−Siのうちのいずれかの材料から構成されている、請求項1に記載の半導体集積素子。
  3. 前記第一調整層は、InP、GaInAsP、GaInAs、AlGaInAs、及びAlInAsのうちのいずれかの半導体材料から構成されている、請求項1に記載の半導体集積素子。
  4. 前記絶縁性材料は、ポリイミドまたはBCBである請求項1〜3のいずれか一項に記載の半導体集積素子。
  5. 前記第二半導体光素子は、第二調整層を更に有し、
    前記第二メサ部は、前記埋め込み層に埋め込まれ、
    前記第二調整層は、前記第二メサ部と前記埋め込み層との間に設けられ、
    前記第二調整層は、前記第二半導体光素子の一端から他端まで前記所定の軸方向に前記第二コア層の側面に接して延在し、
    前記第二調整層の屈折率は、前記第二コア層の屈折率より低く、前記埋め込み層の屈折率より高い、請求項1〜4のいずれか一項に記載の半導体集積素子。
  6. 前記第一半導体光素子は、前記第一調整層及び前記埋め込み層に挟まれた第三調整層を更に有し、
    前記第三調整層の屈折率は、前記第一調整層の屈折率より低く、前記埋め込み層の屈折率より高い、請求項1〜5のいずれか一項に記載の半導体集積素子。
  7. 前記第二半導体光素子は、前記第二調整層及び前記埋め込み層に挟まれた第四調整層を更に有し、
    前記第四調整層の屈折率は、前記第二調整層の屈折率より低く、前記埋め込み層の屈折率より高い、請求項1〜6のいずれか一項に記載の半導体集積素子。
  8. 前記第一半導体光素子及び前記第二半導体光素子の一方が発光素子である、請求項1〜7のいずれか一項に記載の半導体集積素子。
  9. 前記第一半導体光素子及び前記第二半導体光素子の他方が電界吸収型光変調器である、請求項8に記載の半導体集積素子。
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