JP2011089181A - 純金低含有アクセサリー素材 - Google Patents

Abstract

【課題】銀や真鍮のいずれかを主成分とするアクセサリー素材に純金を少量含有させることにより、色調の良い、変色や変質を可能な限り抑えられるアクセサリー素材を提供しようとするものである。
【解決手段】銀や真鍮を主成分とする素材に、純金を０．１％重量〜８％重量添加したことを特徴とする純金低含有アクセサリー素材。
銀や真鍮を主成分とする素材に、純金を添加した純金低含有アクセサリー素材と、他の金属層や樹脂層とを積層した純金低含有アクセサリー素材。
【選択図】なし

Description

この発明はアクセサリーなどに使用される素材において、変色や変質を可能な限り抑えることと、アクセサリー素材としての付加価値を高めることのできる合金に関するものである。

一般的なアクセサリー素材は銀、あるいは銅や亜鉛からなる真鍮などを主成分としていて、安価な指輪やペンダント、ネックレスなどに加工されている。

銀や真鍮は素材が比較的安価であることと、変色や変質が起こりやすいことから、ジュエリーと呼ばれる分野とは異なる位置に定義され、一般的な小売価格は低く抑えられている事が多い。

そのため、特許公開２００２−３２７２２４のように変色を抑える機能を素材に持たせることによって、素材の付加価値を高めようとする試みもある。

しかしながら、特許公開２００２−３２７２２４に使用される錫(Sn)は、混合した合金の物理的な結合力を低下させる恐れのある元素であり、全てのアクセサリーアイテムに用いることは不可能と推測できる。

特許公開２００２−３２７２２４

この発明は前述した問題点を解決するものであり、全てのアクセサリーアイテムに用いることが可能で、変色や変質を可能な限り抑えることができるアクセサリー用素材を提供しようとするものである。

この発明の純金低含有アクセサリー素材は、銀や真鍮を主成分とする素材に、純金を０．１％重量〜８％重量添加したことを特徴とするものである。

また、この発明の純金低含有アクセサリー素材は、銀や真鍮を主成分とする素材に、純金を添加した純金低含有アクセサリー素材と、他の金属層や樹脂層とを積層したことも特徴とするものである。

この発明を以上のように構成した理由は、純金低含有アクセサリー素材に多くの純金を使用してしまうと、物理的特性などが一般の貴金属素材と区別のできないものとなってしまうからである。

この発明によれば、純金低含有アクセサリー素材で作られたアクセサリーは、純金を含まない素材と比べて変色や変質も遅くなり、純金を含んだことによって付加価値も上げることができたのである。

以下、この純金低含有アクセサリー素材の実施形態を、実施例を用いて詳細に説明する。

純銀を９０％重量、Ｃｕを５％重量％含み、純金を５％重量含んだ合金を作成し、鋳造によって一般的な指輪を製作した。

出来上がった指輪は一般的な銀合金よりも色調が明るくなり、変色や変質速度が遅くなった。なお、変色度合いの判定試験は、表面研磨した試料を０．１％重量のＮａ２Ｓおよび５重量％のＮａＣｌ水溶液に１４時間浸透して行った。

真鍮を９５％重量、純金を５％重量含んだ合金を作成し、鋳造によって一般的な指輪を製作した。

出来上がった指輪は一般的な真鍮よりも金色調が濃くなり、変色や変質速度が遅くなった。なお、変色度合いの判定試験は、表面研磨した試料を０．１％重量のＮａ２Ｓおよび５重量％のＮａＣｌ水溶液に１４時間浸透して行った。

この発明によれば、アクセサリー素材に占める純金の含有量を以上のように構成したので、色調が良くなり、変色や変質を可能な限り抑える純金低含有アクセサリー素材を提供することが可能となった。

Claims (2)

1. 銀や真鍮を主成分とする素材に、純金を０．１％重量〜８％重量添加したことを特徴とする純金低含有アクセサリー素材。
2. 銀や真鍮を主成分とする素材に、純金を添加した純金低含有アクセサリー素材と、他の金属層や樹脂層とを積層した純金低含有アクセサリー素材。