JP6823778B2 - 宝飾用硬質銀合金 - Google Patents

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本発明は、宝飾に使用される銀合金に関する。
指輪、ペンダント、イヤリング、ネックレスなどの宝飾用の銀合金には、Ag92.50wt% - Cu7.5wt% の合金があり、世界中で使用されている。この銀合金は、スターリングシルバーと呼ばれ、宝飾用銀合金の主流となっている。(例えば、特許文献1参照)。
特開平10−096035号公報
Ag925合金は英国で1300年代に標準品位になり、今日まで使用されている。他にブリタニアシルバーと呼ばれるAg958=Ag95.80wt% - Cu4.20wt% 等の合金が開発されたが、軟らかいという欠点もあり、あまり使用されず、Ag925(スターリングシルバー)が用いられている。
このスターリングシルバーは、鋳造後急冷でHv60〜70 前後の硬さを示すが、宝飾用として使用するには軟らかいために傷や変形という問題が生じている。
本発明は、このような問題を解決することを課題とする。
課題を解決する為の手段
そこで本発明は、硬さ、鋳造性、操作性が良く、傷や変形がしにくい宝飾用硬質銀合金 を作製することを目的とし、Ag92.5wt%とCu1.0〜5.0wt%、Sn0.5〜1.5wt%、残部をSi1.0wt%以上とした宝飾用硬質銀合金とする。
Ag92.5wt%とCu1.0〜5.0wt%、Al0.5〜3.0wt%、V0.1〜1.0wt%、残部をTi0.5wt%以上とした宝飾用硬質銀合金とする。
Ag92.5wt%とCu1.0〜5.0wt%、In0.5〜3.0wt%、Sn0.5〜1.5wt%、Ga0.5〜4.0wt%、残部をV0.3wt%以上とした宝飾用硬質銀合金とする。
Ag92.5wt%とIn0.5〜1.5wt%、V0.1〜3.0wt%、残部をGa3.5wt%以上とした宝飾用硬質銀合金とする。
Ag92.5wt%とIn0.5〜3.0wt%、Pd1.0〜3.0wt%、Ga0.5〜4.0wt%、Sn0.5〜1.5wt%、残部をV0.1wt%以上とした宝飾用硬質銀合金とする。

ここで、Agに対してCuを添加する目的は、スターリングシルバーでも実証されているように、Agの硬さに対して極めて効果的な金属であり、融点を下げ鋳造性を良くするという効果がある。またCu2Ag3の金属間化合物の生成が硬さに効果を示している。
その添加量は、1.0wt%未満では添加の効果がなく、一方、添加量の上限は、Agを主成分とし、そこにSn等の他の金属を添加させるために添加量が制限されるためである。
このAg−Cuに対し、Tiを添加する目的は、TiはCuとの合金化でTiCu3、Ti2Cu3 等の金属間化合物を形成し、硬さに効果がある。
その添加量は、0.5wt%未満では添加の効果がなく、一方、添加量の上限は、Agを主成分とし、そこにSn等の他の金属を添加させるために添加量が制限されるためである。
Vを添加する目的は、Vの添加が硬さに影響することは、不純物の影響を受けるためと知られており、合金中のCu−Tiとの反応により合金の硬さに影響すると考える。
その添加量は、0.1wt%未満では添加の効果がなく、一方、添加量の上限は、Agを主成分とし、そこにSn等の他の金属を添加させるために添加量が制限されるためである。
また、Agに対してAlを添加する目的は、Ag−Alの反応は、Ag3Al等の金属間化合物の生成が顕著である。Ag−Al合金は共晶反応を示し、Ag3Alの金属間化合物を生成し硬さに効果がある。また、AlはCuとの固溶についてもCuAl2の金属間化合物を生成し、微量なCu領域においてはβ(CuAl2)の固溶度を持っており、β相を形成しており硬さに影響を与えている。包析反応型でありながら、Al側の部分状態図は共晶反応型を示し、α+β相はCuAl2の金属間化合物を生成して硬さに寄与すると考えられる。またAl−4wt%では容態化処理によりα相から常温まで急冷すると時効硬化を示すと考えられている。また、Al−Gaにおいては、Al2Ga、AlGa、AlGa2の金属間化合物を生成し硬さに効果がある。
その添加量は、0.5wt%未満では添加の効果がなく、一方、添加量の上限は、Agを主成分とし、そこにSn等の他の金属を添加させるために添加量が制限されるためである。
さらに、Ag−Cuに対し、Sn添加する目的は、Snは流動性に効果があり、Ag−Sn、Cu−Snの合金は共に共晶組織とし、Snは微量の添加でAgに対して融点を下げ、Cu−Siとの合金化で硬さに効果がある。
その添加量は、0.5wt%未満では添加の効果がなく、一方、添加量の上限は、Agを主成分とし、そこにSi等の他の金属を添加させるために添加量が制限されるためである。
さらに、Ag−Cuに対し、Si添加する目的は、Siは流動性に効果があり、Ag−Si、Cu−Siの合金は共に共晶組織であり、Siは微量の添加でAgに対して融点を下げ、Cu−Snとの合金化で硬さに効果がある。
その添加量は、0.5wt%未満では添加の効果がなく、一方、添加量の上限は、Agを主成分とし、そこにSn等の他の金属を添加させるために添加量が制限されるためである。
さらにAg−Cuに対し、Gaを添加する目的は、Siの添加は先に述べたがGaの添加はSn、Siと同様に融点を下げる効果があること、またAg−Ga合金、Cu−Ga合金は、共に共晶合金とし、溶解後、温度が下降すると晶出しつつあるα相固溶体の濃度が固相線に沿って変化していくと考えられており、この晶出が硬さに影響を及ぼすと考えられる。
その添加量は、0.5wt%未満では添加の効果がなく、一方、添加量の上限は、Agを主成分とし、そこにSn等の他の金属を添加させるために添加量が制限されるためである。
Ag−Cuは共晶反応を示すが、Sn、Si、In、Gaの添加により共晶反応型というよりも包晶反応型を示し、包晶反応は固体と液体の間の反応で通常の冷却速度では硬化が完了しにくく、鋳造後に徐冷することで硬さが得られると考える。
このようにAg−Cuに対し、Sn、Si、In、Al、Ti、V、Gaの微量添加は金属間化合物の生成により、硬さに効果があると考えられる。
Agに対しInの微量添加はAg合金の流動性の向上とAg3In等の金属間化合物の生成にある。またGa−Inの合金は融点を下げることが知られており、当合金の融点を下げる効果があると考えられる。
その添加量は、0.5wt%未満では添加の効果がなく、一方、添加量の上限は、Agを主成分とし、そこにSn等の他の金属を添加させるために添加量が制限されるためである。
また、微量のPdの添加は、Ag−Pdは全率固溶を示しAgの耐変色性に考慮したものであり、またPd−CuにおいてPdCu、PdCu3の金属間化合物の生成、Pd−GaにおいてPd2Ga、PdGa、Pd3Ga7等の金属間化合物性の生成が顕著であり、これが硬さに影響するからである。
その添加量は、1.0wt%未満では添加の効果がなく、一方、添加量の上限は、Agを主成分とし、そこにSn等の他の金属を添加させるために添加量が制限されるためである。
実施例を表1、表2及び表3に示す。
Figure 0006823778
Figure 0006823778
Figure 0006823778
表1、表2及び表3 の結果より、Agに対して、Cu、Sn、Si、In、Ga、Ti、Al、V、Pdのうち、複数元素を添加することにより、硬さの向上を確認することができた。
また、同様にこれらCu、Sn、Si、In、Ga、Ti、Al、V、Pdの添加は、溶融点を低下させ、鋳造性の向上に寄与することも確認できた。

Claims (4)

  1. Ag92.5wt%とCu1.0〜5.0wt%、Al0.5〜3.0wt%、V0.1〜1.0wt%、残部をTi0.5wt%以上とした宝飾用硬質銀合金。
  2. Ag92.5wt%とCu1.0〜5.0wt%、In0.5〜3.0wt%、Sn0.5〜1.5wt%、Ga0.5〜4.0wt%、残部をV0.3wt%以上とした宝飾用硬質銀合金。
  3. Ag92.5wt%とIn0.5〜1.5wt%、V0.1〜3.0wt%、残部をGa3.5wt%以上とした宝飾用硬質銀合金。
  4. Ag92.5wt%とIn0.5〜3.0wt%、Pd1.0〜3.0wt%、Ga0.5〜4.0wt%、Sn0.5〜1.5wt%、残部をV0.1wt%以上とした宝飾用硬質銀合金。
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