JP2011085525A - 水晶振動子の評価装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 高速掃引によって高速且つ正確な水晶振動子の評価を行うことを可能とする水晶振動子の評価装置を提供する。
【解決手段】 シンセサイザから出力される高速掃引信号を水晶振動子に入力して、波形検出部が水晶振動子に入力される掃引信号の周波数と、出力された信号波形とを対応付けて制御部に出力し、制御部の演算手段が、検出された信号波形に基づいて中心周波数(fs)と、中心周波数のレベルから一定レベル下がったレベルとなるfs1及びfs2を取得し、fsをfs1とfs2の差で割った値を負荷QLとして算出し、更にQLを中心周波数fsで割って遅延時間(td)を算出し、入力周波数を遅延時間分戻した時点の掃引信号の周波数を補正された入力周波数として算出して、波形と補正された入力周波数とを対応付けて記憶し、評価手段が、検出された信号波形を補正された入力周波数に応じて出力されたものとして評価する評価装置としている。
【選択図】 図3

Description

本発明は、水晶振動子の特性を評価する評価装置に係り、特に水晶振動子の特性評価を正確且つ効率的に行うことができる評価装置に関する。
[従来の評価装置]
従来、水晶振動子の共振特性等を評価する装置としては、ネットワークアナライザがあった。
ところで、水晶振動子の特性評価を行う際に、高速掃引しながら特性を測定すると、水晶振動子が条件の変化に追随できず、入力信号と水晶振動子のレスポンスとの間に遅延が生じて正確な特性が取得できなくなってしまう恐れがある。
そこで、従来のネットワークアナライザを用いて特性評価を行う場合には、掃引時間を水晶振動子の遅延時間が無視できる程度の長い時間に設定して、評価を行うようにしていた。
そのため、評価において高速掃引を行うことができず、評価時間が長くなってしまう。
[関連技術]
尚、水晶振動子の評価に関する技術としては、特開平7−333271号公報「高周波フィルタデバイスの特性測定方法」(出願人:株式会社アドバンテスト、特許文献1)、特開2004−7152号公報「半導体集積回路」(出願人:松下電器産業株式会社、特許文献2)、特開2008−186517号公報「半導体装置」(出願人:株式会社ルネサステクノロジ、特許文献3)がある。
特許文献1には、高周波フィルタの評価試験方法において、ネットワークアナライザの測定チャネルのトレースデータをメモリに書き込みながら、群遅延測定データの測定を行うことが記載されている。
また、特許文献2には、PLL回路を含む半導体集積回路の評価試験方法において、VCOの出力信号の遅延を計測して保持することが記載されている。
また、特許文献3には、半導体装置のテスト方法において、レジスタで設定した値に基づいて、FIFO出力信号の位相をシフトさせることが記載されている。
しかし、特許文献1〜3には、水晶振動子の評価試験において、検出された波形から遅延時間を算出して、波形を本来の入力周波数の位置にシフトさせて評価することは記載されていない。
特開平7−333271号公報 特開2004−7152号公報 特開2008−186517号公報
しかしながら、水晶振動子の評価を行う従来のネットワークアナライザでは、水晶振動子における遅延が無視できる程度に掃引時間を長く設定するため、高速掃引ができず、評価時間が長くなって効率的な評価ができないという問題点があった。
本発明は上記実状に鑑みて為されたもので、高速掃引によって高速且つ正確な水晶振動子の評価を行うことを可能とする水晶振動子の評価装置を提供することを目的とする。
上記従来例の問題点を解決するための本発明は、掃引信号を生成するシンセサイザと、掃引信号を入力した水晶振動子から出力された信号波形を検出する波形検出部と、検出された波形を用いて前記水晶振動子の評価を行う制御部とを備えた評価装置であって、波形検出部が、信号波形の検出時に入力された掃引信号の周波数を入力周波数として、入力周波数と信号波形と対応付けて前記制御部に出力し、制御部が、検出された信号波形の中心周波数と、中心周波数における出力レベルから一定レベル低下した出力レベルで、中心周波数より小さい第1の周波数と中心周波数より大きい第2の周波数を取得する手段と、中心周波数を第2の周波数と第1の周波数の差で除した値を負荷として算出する手段と、負荷を中心周波数の値で除した値を遅延時間として算出する手段と、入力周波数を遅延時間分戻した時点の掃引信号の周波数を、補正された入力周波数として算出する手段と、を備えた演算手段と、検出された波形を補正された入力周波数に応じて出力された信号波形として評価する評価手段とを備えたことを特徴としている。
また、本発明は、上記評価装置において、制御部にメモリを備え、演算手段が、遅延時間を掃引信号のステップ間隔時間で除したステップ数を算出し、波形検出部で検出された波形に対応する入力周波数を前記ステップ数だけ戻した周波数の値を、補正された入力周波数とし、補正された入力周波数と波形検出部で検出された波形とを対応付けてメモリに記憶することを特徴としている。
また、本発明は、上記評価装置において、第1の周波数及び第2の周波数の出力レベルは、中心周波数における出力レベルから3デシベル低下した出力レベルとしたことを特徴としている。
また、本発明は、上記評価装置において、波形検出部が、検出された信号波形をアナログ−デジタル変換して、入力周波数毎に、出力周波数とレベルとを対応付けた測定値テーブルとして制御部に出力することを特徴としている。
本発明によれば、掃引信号を生成するシンセサイザと、掃引信号を入力した水晶振動子から出力された信号波形を検出する波形検出部と、検出された波形を用いて前記水晶振動子の評価を行う制御部とを備えた評価装置であって、波形検出部が、信号波形の検出時に入力された掃引信号の周波数を入力周波数として、入力周波数と信号波形と対応付けて前記制御部に出力し、制御部が、検出された信号波形の中心周波数と、中心周波数における出力レベルから一定レベル低下した出力レベルで、中心周波数より小さい第1の周波数と中心周波数より大きい第2の周波数を取得する手段と、中心周波数を第2の周波数と第1の周波数の差で除した値を負荷として算出する手段と、負荷を中心周波数の値で除した値を遅延時間として算出する手段と、入力周波数を遅延時間分戻した時点の掃引信号の周波数を、補正された入力周波数として算出する手段と、を備えた演算手段と、検出された波形を補正された入力周波数に応じて出力された信号波形として評価する評価手段とを備えた評価装置としているので、水晶振動子で高速掃引信号からの遅延が生じても、遅延時間を補正した本来の入力周波数と検出波形とを対応付けて評価することができ、高速掃引と簡易な演算処理によって正確且つ効率的に水晶振動子の評価を行うことができる効果がある。
また、本発明によれば、上記評価装置において、制御部にメモリを備え、演算手段が、遅延時間を掃引信号のステップ間隔時間で除したステップ数を算出し、波形検出部で検出された波形に対応する入力周波数を前記ステップ数だけ戻した周波数の値を、補正された入力周波数とし、補正された入力周波数と波形検出部で検出された波形とを対応付けてメモリに記憶する評価装置としているので、補正された入力周波数を容易に算出することができ、高速掃引と簡易な演算処理によって正確且つ効率的に水晶振動子の評価を行うことができる効果がある。
また、本発明によれば、上記評価装置において、波形検出部が、検出された信号波形をアナログ−デジタル変換して、入力周波数毎に、出力周波数とレベルとを対応付けた測定値テーブルとして制御部に出力する評価装置としているので、制御部は、検出波形のデータをテーブルとして記憶し、処理に用いることができる効果がある。
本発明の実施の形態に係る評価装置(本装置)の概略構成を示す構成ブロック図である。 本装置の等価回路を示す回路図である。 本装置の遅延補正の方法を示す模式説明図である。 波形検出部で得られた測定データ例である。 波形検出部で測定された水晶振動子の特性例を示す特性図である。
本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
[実施の形態の概要]
本発明の実施の形態に係る水晶振動子の評価装置は、高速掃引信号を水晶振動子に入力して、入力信号に応じて出力された波形に基づいて水晶振動子の評価を行うものであり、検出された波形に基づいて中心周波数と負荷を求め、それらに基づいて遅延時間を算出して、検出された波形を、遅延時間分戻した時点の掃引信号の周波数に応じて出力された波形であるとして評価するものであり、高速掃引して得られた波形から遅延時間を考慮した正しい波形を得ることができ、水晶振動子の評価を正確に行うことができると共に、その評価に要する時間を大幅に短縮することができるものである。
[評価装置の構成:図1]
本発明の実施の形態に係る評価装置の構成について図1を用いて説明する。図1は、本発明の実施の形態に係る評価装置(本装置)の概略構成を示す構成ブロック図である。
図1に示すように、本装置は、シンセサイザ1と、フィルタ2と、アンプ(AMP)3と、フィルタ4と、波形検出部5と、制御部6とを備え、回路にセットされた水晶振動子7の評価を行うものである。
ここで、高周波部(図では「RF部」)は、フィルタ2と、AMP3と、フィルタ4と、波形検出部5とで構成されている。高周波部には、評価対象となる水晶振動子7を回路に組み込んで保持するホルダが設けられている。
各構成部分について説明する。
シンセサイザ1は、特定の周波数を生成して出力するものであり、本評価装置では、設定された範囲の周波数を高速でステップ掃引する。具体的には、周波数の下限値から特定時間(スイープステップ間隔)毎に段階的に出力周波数を変化させ、下限値から上限値まで高速に変化させる掃引信号を出力する。
高周波部のフィルタ2は、シンセサイザからの信号を帯域制限する。
AMP3は、帯域制限された信号を増幅する。
フィルタ4は、増幅された信号を帯域制限する。フィルタ4で帯域制限された信号が水晶振動子7及び波形検出部5に入力される。
水晶振動子7は、入力された信号に応じて共振による信号を出力する。その際、遅延が発生する。その出力信号が、水晶振動子の共振特性を表すものである。
波形検出部5は、水晶振動子7に入力される信号と同等の掃引信号と、水晶振動子7から出力された信号とを入力して、掃引信号の周波数毎に、水晶振動子7から出力される信号の周波数に対する−レベルの波形(周波数−レベル波形)を検出する。
更に、波形検出部5は、検出された波形をA/D変換して、水晶振動子7から出力される信号の周波数とレベルとを対応付ける測定値テーブルを生成し、制御部6のメモリに記憶する。
つまり、波形検出部5は、掃引信号のステップ毎に、水晶振動子7の出力信号波形を検出して、測定値テーブルを生成するものである。
ここで、上述したように、水晶振動子7では遅延が生じるために、検出される出力信号波形は、その時点(現時点)で入力された掃引信号(見かけの入力周波数信号)に対する信号ではなく、それより前に入力された掃引信号(本来の入力周波数信号)に対する信号が遅延されて出力されたものである。
そこで、本装置は、見かけの入力信号及び検出された波形から、本来の入力周波数信号を求め、検出された波形を本来の入力周波数信号の位置にシフトさせて、正しい評価を行うものである。
制御部6は、波形検出部5で検出された波形(具体的には測定値テーブル)に基づいて水晶振動子7の評価を行うものであり、パーソナルコンピュータ(Personal Computer)等で構成され、データを記憶するメモリを備え、処理手段として、演算手段と、評価手段とを備えている。
メモリは、波形検出部5から入力された測定値テーブルを記憶すると共に、後述する演算手段で行われる演算の計算式や、評価手段で行われる評価処理のプログラムを記憶している。
演算手段は、本装置の特徴部分であり、波形検出部5で生成されてメモリに記憶された測定値テーブルから遅延量を算出して、検出された波形(ピーク周波数)が、実際には、どの入力周波数に応じて出力されたものであるかを特定する。すなわち、演算手段は、検出された波形に対応する本来の入力周波数信号を特定するものである。
評価手段は、従来と同様の評価処理を行うものであるが、波形検出部5から出力された波形から求められた測定値テーブルが、見かけの入力周波数信号に対応する測定値であるとして評価を行うのではなく、演算手段で補正された本来の入力周波数信号に対応する測定値であるとして評価を行う。
本装置では、制御部6において、水晶振動子7への入力周波数を遅延補正してから水晶振動子7の評価を行うことにより、正確且つ高速に水晶振動子の評価を行うことができるものである。更に、制御部6によって簡易なデジタル処理で補正を行うことができ、ネットワークアナライザを不要とすることができるものである。
[等価回路:図2]
次に、本装置の等価回路について図2を用いて説明する。図2は、本装置の等価回路を示す回路図である。
図2に示すように、本装置を等価回路で表すと、図1に示したシンセサイザ1と、高周波部のアンプ3及びフィルタ2,4に相当する入力側の抵抗R0と、評価対象の水晶振動子7に相当する回路部と、波形検出部5及び制御部6に相当する出力側抵抗R2とから構成される回路となる。
水晶振動子に相当する回路部は、図2において破線で囲んだ部分であり、入力端子と出力端子との間に直列に接続されたコンデンサC1,コイルL1,抵抗R1と、それらに並列に接続されたコンデンサC0とから構成されている。
ここで、抵抗R0のインピーダンスZoを50Ω、水晶振動子のインピーダンスをZx、抵抗R2のインピーダンスZlを50Ω、シンセサイザから水晶振動子への入力電圧をVi、水晶振動子からの出力電圧をVoとして、ViとVoの関係をインピーダンスで表すと、Vo/Vi=Zl/(Zo+Zx+Zl)で表される。
[本装置による遅延補正:図3]
次に、本装置による遅延補正の方法について図3を用いて説明する。図3は、本装置の遅延補正の方法を示す模式説明図である。
図3に示すように、本装置では、シンセサイザから出力される周波数信号をアンプ(AMP)、フィルタ(FIL)を介して水晶振動子(Xtal)に入力し、入力信号に応じて水晶振動子から出力される信号を入力周波数−レベル波形として波形検出部(XDET)で検出する。尚、波形検出部で検出される波形は見かけの入力周波数に対応するものである。
シンセサイザからの出力周波数は、ここではf1,f2,f3,…f16の16種類の周波数としており、周波数を段階的に変化させる時間間隔(スイープステップ間隔)をtsとしている。評価を開始する前に、スイープステップ間隔tsは予め制御部のメモリに設定されている。尚、スイープステップ間隔は、請求項に記載した「ステップ間隔時間」に相当している。
そして、シンセサイザから出力された信号は、アンプ、フィルタ、水晶振動子で遅延されて波形検出部で検出される。尚、ここでは水晶振動子による遅延が最も支配的であるため、アンプやフィルタによる遅延は無視できるものとする。
図3の例では、シンセサイザから出力された周波数f6の信号は、アンプ、フィルタを介して水晶振動子に入力され、水晶振動子において遅延時間tdだけ遅延されて、水晶振動子の特性に応じた出力周波数−レベル波形が出力される。ここでは、周波数f13が入力されるタイミングで、周波数f13を中心周波数とする波形(XDET検出波形)が波形検出部で検出されている。
つまり、波形検出部では、入力周波数f6に応じて検出されるべき波形が、入力周波数f13に応じて検出されていることになる。
波形検出部では、検出された波形をA/D変換して、入力周波数f13に対応する測定値テーブルとして制御部のメモリに記憶する。
そして、制御部の演算手段が、メモリに記憶された測定値テーブルに基づいて遅延時間を算出し、検出波形に対応する本来の入力周波数を求める処理を行う。
遅延時間の補正(入力周波数の補正)について具体的に説明する。
本装置の制御部の演算手段では、検出された波形から、中心周波数(fs)と、中心周波数のレベルから一定量(3dB)レベルが低下したところの周波数(fs1、fs2)を取得し、メモリに記憶する。尚、fs1、fs2は、それぞれ請求項に記載した第1の周波数、第2の周波数に相当している。
図3の例では、XDET検出波形から、中心周波数fsがf13として取得され、fs1=f11、fs2=f15が求められる。
そして、演算手段は、まず、負荷Q(QL)を算出する。
演算手段は、メモリに記憶されているfs、fs1、fs2を、QL=fs/(fs2−fs1)の計算式で算出に代入して負荷Q(QL)を算出し、算出された負荷Q(QL)の値をメモリに記憶する。
次に、演算手段は、検出された中心周波数(fs)と算出された負荷Q(QL)をメモリから読み出して、それらに基づいて、遅延時間tdを算出し、メモリに記憶する。遅延時間を算出する計算式は、td=QL/fsである。
そして、演算手段は、得られた遅延時間tdとスイープステップ間隔tsとに基づいて、遅延時間を補正した入力周波数、つまり、本来の入力周波数を算出する。
すなわち、検出された波形(ピーク周波数fs)は、td/tsステップ前の入力周波数に応じて出力されたものであるから、td/tsステップ前の入力周波数が、本来の入力周波数となる。そして、演算手段は、検出された波形(測定値テーブル)と本来の入力周波数とを対応付けてメモリに記憶しておく。
図3の例では、遅延補正によって求められた本来の入力周波数はf6となる。そして、評価手段が、メモリに記憶されている測定値テーブルの値とそれに対応付けられた本来の入力周波数(ここではf6)の情報に基づいて評価を行うものである。
尚、td/tsは、請求項に記載した「ステップ数」に相当している。
このようにして、本装置では、波形検出部で検出された波形の遅延を補正して、遅延しなかった場合の入力周波数(本来の入力周波数)に基づいて評価を行うことができ、遅延が発生しても遅延の影響を無くして正しい評価を行うことができ、高速掃引での正確な評価を可能とし、高速且つ正確に水晶振動子の評価を行うことができるものである。
[測定値テーブルからの算出例:図4]
次に、波形検出部で得られた測定結果に基づく入力周波数の補正について説明する。図4は、波形検出部で得られた測定値テーブルの例を示す模式説明図である。
上述したように、波形検出部は、シンセサイザから出力される掃引信号と、水晶振動子からの出力信号を入力し、掃引信号の周波数毎に、出力信号の周波数−レベル波形を求め、A/D変換して図4に示すような測定値テーブルを生成する。
図4の例では、中心周波数は最も検出電圧レベルが高くなっているところであるから、50MHzである(fs=50.00)。演算手段はfsとして50.00MHzを取得してメモリに記憶する。
そして、演算手段は、中心周波数の検出レベルより3dB下がったところ(57.0dB)の周波数を読み取り、fs1=49.97MHz、fs2=50.03MHzとしてメモリに記憶する。
そして、演算手段は、これらの値をメモリから読み出して、計算式に代入して負荷Q(QL)を算出する。
QL=fs/(fs2−fs1)であるから、
QL=50/(50.03-49.97)=833となる。演算手段は、算出された負荷の値をメモリに記憶する。
次に、遅延時間tdを求める。
td=QL/fs であるから、 td=833/50=16.66(μsec)となる。
そして、スイープステップ間隔を0.2μsecとすると、本来の入力周波数は、見かけの入力周波数をtd/tsステップ数戻した周波数となる。シフトさせるステップ数(step)は、
step=td/ts=16.66/0.2=83 ステップとなる。
したがって、検出された波形は、見かけの入力周波数を83ステップ戻した本来の入力周波数に応じて出力された波形であることがわかる。
そして、評価手段では、検出された波形を本来の入力周波数に応じて出力されたものとして水晶振動子の特性を評価する。
[水晶振動子の特性例:図5]
次に、波形検出部で測定された水晶振動子の特性例(波形)について図5を用いて説明する。図5は、波形検出部で測定された水晶振動子の特性例を示す特性図である。
波形検出部では、掃引信号の周波数毎に、図5に示すような特性図を検出し、図4に示したような測定値テーブルを生成する。
図5に示した波形の例では、波形検出部で検出された共振特性の測定波形より、中心周波数(直列共振周波数)(fs)、並列共振周波数(fp)、及びfs1,fs2を取得して、メモリに保持し、上述したように計算を行って遅延時間を補正し、見かけの入力周波数から遅延時間分戻した本来の入力周波数を算出する。
このように、本装置では、高速掃引によって波形検出部5で実験的に得られた波形から、制御部6による簡単な演算処理で水晶振動子の遅延を補正することができるものである。
[実施の形態の効果]
本発明の実施の形態に係る水晶振動子の評価装置によれば、シンセサイザ1から出力される高速掃引信号を水晶振動子7と波形検出部5に入力し、波形検出部5が見かけの入力周波数に応じて、水晶振動子7から出力された信号から周波数−レベル波形を検出して、A/D変換して測定値テーブルを生成し、制御部6の演算手段が、検出された波形に基づいて中心周波数(fs)と、中心周波数のレベルから一定レベル下がったレベルとなる周波数fs1及びfs2を取得し、fsをfs1とfs2の差で割った値を負荷Q(QL)として算出し、更にQLを中心周波数fsで割って遅延時間(td)を算出し、遅延時間をスイープステップ間隔(ts)で割った値をステップ数として算出して、見かけの入力周波数をステップ数分戻して、遅延時間を補正した本来の入力周波数を算出し、本来の入力周波数と検出された波形とを対応付けてメモリに記憶し、制御部6の評価手段が、本来の入力周波数に応じて当該検出波形が得られたものとして評価を行うようにしているので、入力信号を高速掃引しても水晶振動子の遅延を補正して正しい評価を行うことができると共に、水晶振動子の評価時間を大幅に短縮することができ、評価作業を効率的に行うことができる効果がある。
本発明は、水晶振動子の特性評価を正確且つ効率的に行うことができる評価装置に適している。
1…シンセサイザ、 2,4…フィルタ、 3…AMP、 5…波形検出部、 6…制御部、 7…水晶振動子

Claims (4)

  1. 掃引信号を生成するシンセサイザと、前記掃引信号を入力した水晶振動子から出力された信号波形を検出する波形検出部と、前記検出された波形を用いて前記水晶振動子の評価を行う制御部とを備えた評価装置であって、
    前記波形検出部が、前記信号波形の検出時に入力された掃引信号の周波数を入力周波数として、前記入力周波数と前記信号波形と対応付けて前記制御部に出力し、
    前記制御部が、前記検出された信号波形の中心周波数と、前記中心周波数における出力レベルから一定レベル低下した出力レベルで、前記中心周波数より小さい第1の周波数と前記中心周波数より大きい第2の周波数を取得する手段と、
    前記中心周波数を前記第2の周波数と前記第1の周波数の差で除した値を負荷として算出する手段と、
    前記負荷を前記中心周波数の値で除した値を遅延時間として算出する手段と、
    前記入力周波数を前記遅延時間分戻した時点の掃引信号の周波数を、補正された入力周波数として算出する手段と、を備えた演算手段と、
    前記検出された波形を前記補正された入力周波数に応じて出力された信号波形として評価する評価手段とを備えたことを特徴とする評価装置。
  2. 制御部にメモリを備え、演算手段が、遅延時間を掃引信号のステップ間隔時間で除したステップ数を算出し、波形検出部で検出された波形に対応する入力周波数を前記ステップ数だけ戻した周波数の値を、補正された入力周波数とし、前記補正された入力周波数と前記波形検出部で検出された波形とを対応付けてメモリに記憶することを特徴とする請求項1記載の評価装置。
  3. 第1の周波数及び第2の周波数の出力レベルは、中心周波数における出力レベルから3デシベル低下した出力レベルとしたことを特徴とする請求項1又は2記載の評価装置。
  4. 波形検出部が、検出された信号波形をアナログ−デジタル変換して、入力周波数毎に、出力周波数とレベルとを対応付けた測定値テーブルとして制御部に出力することを特徴とする請求項1乃至3記載の評価装置。
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