JP2011085177A - 防振装置 - Google Patents

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Toshiyasu Yoshida
敏康 吉田
Takaaki Ishii
孝明 石井
Kunihiro Irie
国博 入江
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Abstract

【課題】大振動の入力時における異音を低減させることを目的とする。
【解決手段】振動発生部又は振動受部に連結される第一取付部材3および第二取付部材4と、第一取付部材3と第二取付部材4とを弾性的に連結する弾性体5と、第一取付部材3内の液室7を主液室7Aと副液室7Bとに区画する仕切り部材8と、副液室7Bの壁面の一部を構成するダイヤフラム6と、を備えた液体封入型の防振装置1であって、仕切り部材8に、第一取付部材3に支持された仕切り部材本体81と、仕切り部材本体81の副液室7B側に取り付けられたカバー83と、カバー83及び仕切り部材本体81で囲まれた収納室9に収納された可動部材82と、が備えられ、カバー83に、副液室7Bと収納室9を連通する連通孔87aが形成され、カバー83の副液室7B側の表面のうち、少なくとも連通孔87aの周りの部分に、弾性変形可能な弾性材料からなる被覆体10が被覆されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば自動車や産業機械等に適用され、エンジン等の振動発生部の振動を吸収および減衰する防振装置に関する。
上記した防振装置として、従来、例えば下記特許文献1に示されているように、振動発生部および振動受部のいずれか一方に連結される筒状の第一取付部材と、振動発生部および振動受部のいずれか他方に連結される第二取付部材と、第一、第二取付部材を弾性的に連結するとともに第一取付部材の軸方向一方側の開口部を閉塞する弾性体と、第一取付部材の軸方向他方側の開口部を閉塞するダイヤフラムと、第一取付部材の内部に形成された液室を、弾性体を隔壁の一部とする主液室とダイヤフラムを隔壁の一部とする副液室とに区画する仕切り部材と、を備えており、上記した液室に封入液を封入した構成が知られている。
上記した仕切り部材には、第一取付部材に支持された仕切り部材本体と、その仕切り部材本体の副液室側に取り付けられた金属製のカバーと、カバーと仕切り部材本体とで囲まれた収納室に収納されたメンブランと、が備えられている。カバーの中央部には、副液室と収納室とを連通する連通孔が形成されている。また、上記した仕切り部材本体には、主液室と収納室とを連通する連通孔が形成されていると共に、主液室と副液室とを連通する制限通路が形成されており、前記した連通孔を介して上記したメンブランに主液室の液圧が作用し、また、上記した制限通路を通って液室内の封入液が主液室と副液室との間で往来可能となっている。
上記した構成の防振装置では、車両のアイドル運転時に発生する高い周波数のアイドル振動が入力されると、主液室における液圧変動が上記したメンブランによって吸収され、車体に伝達される振動を低減させることができる。また、車両の走行時等に上記したアイドル振動よりも低い周波数のシェイク振動が入力されると、封入液が制限通路内を流通し、その制限通路内において封入液に液柱共振(共振現象)が生じて振動を減衰させることができる。
特開2009−191882号公報
しかしながら、上記した従来の防振装置では、大振動が入力された際に異音が発生する場合があるという問題が存在する。この異音発生のメカニズムとしては、大振動が入力されることで封入液中にキャビテーションが発生し、そのキャビテーション(気泡)が消滅する際の衝撃波が仕切り部材に伝達され、この衝撃波と金属製のカバーの固有値とが一致することでカバーが加振されて異音が生じると考えられる。特に、カバーの連通孔の近傍の部分は撓み変形しやすく、衝撃波が伝達されることで加振されやすくなっている。
本発明は、上記した従来の問題が考慮されたものであり、大振動の入力時における異音を低減させることができる防振装置を提供することを目的としている。
本発明に係る防振装置は、振動発生部および振動受部のうちのいずれか一方に連結される筒状の第一取付部材、および他方に連結される第二取付部材と、前記第一取付部材と前記第二取付部材とを弾性的に連結する弾性体と、前記第一取付部材の内側の液室を、前記弾性体を壁面の一部とする主液室と副液室とに区画する仕切り部材と、前記副液室の壁面の一部を構成するダイヤフラムと、が備えられており、前記液室に封入液が封入されていると共に、前記主液室と前記副液室とを連通すると共に前記液室内の液体が流通することで液柱共振が生じる制限通路が形成された液体封入型の防振装置であって、前記仕切り部材には、前記第一取付部材に支持された仕切り部材本体と、該仕切り部材本体の副液室側に取り付けられたカバーと、該カバー及び前記仕切り部材本体で囲まれた収納室に収納された可動部材と、が備えられ、前記カバーには、前記副液室と前記収納室とを連通する連通孔が形成され、前記カバーの副液室側の表面のうち、少なくとも前記連通孔の周りの部分には、弾性変形可能な弾性材料からなる被覆体が被覆されていることを特徴としている。
このような特徴により、大振動が入力されて封入液中にキャビテーションが発生したとき、そのキャビテーションの消滅時における衝撃波が仕切り部材に伝達される。このとき、カバーには弾性材料からなる被覆体が被覆されているので、カバーの固有値が衝撃波の波形からずれる。
また、本発明に係る防振装置は、前記被覆体に、副液室側に向けて突出した突部が設けられていることが好ましい。
これにより、大振動の入力時にダイヤフラムが大変形して仕切り部材に衝突したとき、上記した突部によって緩衝され、仕切り部材に伝達される衝撃が低減される。
本発明に係る防振装置によれば、弾性材料からなる被覆体がカバーに被覆されることで、カバーの固有値がキャビテーションの衝撃波の波形からずれるので、その衝撃波によるカバーの加振を抑えることができ、大振動の入力時における異音を低減させることができる。
本発明の実施の形態を説明するための防振装置の縦断面図である。 本発明の実施の形態を説明するための仕切り部材の斜視図である。
以下、本発明に係る防振装置の実施の形態について、図面に基いて説明する。
なお、本実施の形態では、図1に示す符号Oは外筒3(本発明における第一取付部材に相当する。)の中心軸線を示しており、以下、単に「軸線O」と記す。また、軸線Oに沿った方向を「軸方向」とし、軸線Oに垂直な方向を「径方向」とし、軸線O回りの方向を「周方向」とする。また、図1における軸方向下側は、バウンド側、つまり防振装置1を設置した際に静荷重(初期荷重)が入力される方向である。一方、図1における軸方向上側は、リバウンド側、つまり前記静荷重の入力方向の反対側である。以下の説明においてバウンド側を「下側」とし、リバウンド側を「上側」とする。
防振装置1は、振動発生部の一例であるエンジンを振動受部の一例である車体にマウントさせる際に用いられるものであり、振動発生部の振動を減衰させるための装置である。詳しく説明すると、図1に示すように、本実施の形態における防振装置1は、振動受部に取り付けられた状態で振動発生部を吊持する吊り下げ式の防振装置であり、初期荷重が入力されることで後述する弾性体5に引張力が作用する引張式の防振装置である。
防振装置1の概略構成としては、図示せぬ車体ブラケットを介して図示せぬ車体に連結される略円筒状の外筒3と、図示せぬエンジンブラケットを介して図示せぬエンジンに連結される内筒4(本発明における第二取付部材に相当する。)と、外筒3と内筒4とを弾性的に連結するとともに外筒3の下側の開口端を閉塞する弾性体5と、外筒3の上側の開口端を閉塞するダイヤフラム6と、外筒3の内側に形成された液室7を、弾性体5を壁面の一部とする下側の主液室7Aとダイヤフラム6を壁面の一部とする上側の副液室7Bとに区画する仕切り部材8と、を備えている。上記した主液室7Aは仕切り部材8を挟んで副液室7Bの下方に形成されており、また、ダイヤフラム6は仕切り部材8の上方に配設されており、また、内筒4は弾性体5の下方に向けて突出されている。また、上記した外筒3と内筒4と弾性体5とは一体的に形成されている。また、外筒3と弾性体5とダイヤフラム6とで囲まれた液室7には、封入液Lが充填されている。
外筒3は、両端がそれぞれ開放された略円筒状の金属製部材であり、その概略構成としては、外筒3の下側部分を構成する下筒部30と、外筒3の上側部分を構成して前記下筒部30よりも大径に設定された上筒部31と、小径の下筒部30と大径の上筒部31との間に全周に亘って介在された環状の段差部32と、を備えている。また、外筒3(上筒部31)の上端部には、径方向内側に折り曲げられてダイヤフラム6(後述するダイヤフラムリング60)にカシメ固定されるカシメ部33が全周に亘って形成されている。また、外筒3の内周面には、被覆膜34が全周に亘って被覆されている。この被覆膜34は、ゴム等の弾性材料からなる被膜であり、外筒3の内周面に加硫接着されている。
内筒4は、軸方向に延在する柱状の取付部40と、取付部40の上端部に溶接等により固定されて弾性体5内に埋設されたインサート部41と、を備えている。取付部40は、外筒3の下端部の内側に配設されていると共に軸線O上に配設された金属製部材であり、取付部40の下端は、外筒3の下端よりも下方に突出されている。また、取付部40には、図示せぬエンジン側ブラケットに螺着するための雌ねじ孔40aが形成されている。この雌ねじ孔40aは、軸線O上に配設されていると共に取付部40の上端面から下端面にかけて延設されている。この取付部40の上部は、弾性体5の内側に埋設されており、雌ねじ孔40aの上端はインサート部41によって閉塞されている。また、取付部40の下部は、弾性体5の下面から下方に向けて突出されている。インサート部41は、上方に向かうに従い漸次拡径されたテーパー形状の有底筒金具であり、インサート部41の底部には、上記雌ねじ孔40aの内側に嵌め込まれる凸部41aが形成されている。
弾性体5は、外筒3と内筒4とを連結すると共に外筒3の下側の開口部を閉塞するゴム体であり、上面(外周面)が上方に向かうに従い漸次縮径された略円錐台形状を成している。この弾性体5は、その下端部の外周部が外筒3(下筒部30)の下端部の内周面に全周に亘って加硫接着されている。また、弾性体5は、その内側に埋設されたインサート部41の内外周面および内側底面に対してそれぞれ加硫接着されているとともに、取付部40の上部の外周面に加硫接着されている。なお、この弾性体5と上記した被覆膜34とは一体に形成されているが、弾性体5と被覆膜34とを別体に形成してもよく、また、ゴム以外にも合成樹脂等からなる弾性体や被覆膜を用いることも可能である。
図1、図2に示すように、仕切り部材8には、外筒3に支持された有頂筒状の仕切り部材本体81と、仕切り部材本体8の副液室7B側(上面)に取り付けられたカバー83と、そのカバー83と仕切り部材本体81とで囲まれた収納室9に収納されたメンブラン82と、が備えられている。なお、収納室9は、後述する仕切り部材本体81の天壁部85の上面と、後述する立上り筒部86の内周面と、後述するカバー83の天壁部87の下面と、で囲まれた扁平状の空間である。
仕切り部材本体81は、外筒3の上筒部31の内側に嵌合されていると共に、外筒3の段差部32に係止されている。この仕切り部材本体81は、円環状の周壁部84と、周壁部84の上端部の内側に配設された天壁部85と、天壁部85の上面に立設された立上り筒部86と、を備えている。
周壁部84は、外周面に周方向に沿って延設する周溝84aが形成されており、縦断面視コ字状を成している。この周溝84aは、主液室7Aと副液室7Bとを連通すると共に液室7内の液体が流通することで液柱共振が生じるオリフィス80(本発明の制限通路における相当する。)を形成する溝部であり、外筒3の内周面(被覆膜34)によって周溝84aが径方向外側から閉塞されることより、オリフィス80が形成されている。また、周壁部84の下面(周溝84aの下壁部)には、オリフィス80と主液室7Aとを連通する主液室側開口90が形成されており、周壁部84の上面(周溝84aの上壁部)には、オリフィス80と副液室7Bとを連通する副液室側開口91が形成されている。上記した主液室側開口90は、オリフィス80の周方向の一方側の端部に形成されており、副液室側開口91は、オリフィス80の周方向の他方側の端部に形成されている。
天壁部85は、軸線Oに対して垂直に形成された壁部であり、天壁部85の上面と周壁部84の上面とは面一に形成されている。この天壁部85には、主液室7A(周壁部84の内側)と収納室9とを連通する複数の主液室側連通孔85aが形成されている。主液室側連通孔85aは、主液室7Aと立上り筒部86の内側とを連通する開口部であり、天壁部85のうち、平面視における立上り筒部86の内側部分に形成されている。
立上り筒部86は、軸線Oを中心軸線にして軸方向に沿って延設された略円筒形状の筒部である。この立上り筒部86の上端部には、メンブラン82の外周部(後述するフランジ部82b)を支持する段差状の支持部86aが全周に亘って形成されており、立上り筒部86の内側には、メンブラン82が張設されたている。
カバー83は、上記した立上り筒部86に支持されたメンブラン82を副液室7B側(上側)から押える金属製の押えプレートであり、その概略構成としては、仕切り部材本体81の天壁部85の上方に対向配置された天壁部87と、その天壁部87の外縁から垂下された周壁部88と、その周壁部88の下端から径方向外側に向けて突出されたフランジ部89と、を備えている。
天壁部87は、軸線Oに対して垂直に形成された壁部であり、上記した立上り筒部86の上端面に配設されている。この天壁部87には、副液室7Bと収納室9とを連通する複数の副液室側連通孔87a(本発明における連通孔に相当する。)が形成されている。副液室側連通孔87aは、平面視扇形状の開口であり、複数の副液室側連通孔87aは、軸線O回りに周方向に花弁状に配設されている。つまり、天壁部87は、円環部87bの内側に複数の帯状のリブ87cが平面視放射状(例えば十字状)に架け渡された構成となっている。
周壁部88は、軸線Oを共通軸にして立上り筒部86と同軸上に延設された略円筒形状の筒部であり、立上り筒部86の外周に嵌合されている。
フランジ部89は、周壁部88の全周に亘って形成された環状の板部であり、仕切り部材本体81(天壁部85の外周部及び周壁部84)の上面に載置されている。このフランジ部89は、仕切り部材本体81の周壁部84の外縁まで延設されており、フランジ部89の外周部は、仕切り部材本体81の周壁部84と後述するダイヤフラムリング60との間に挟み込まれて固定されている。
上記したカバー83の副液室7B側の表面のうち、副液室側連通孔87aの周りの部分には、被覆体10が被覆されている。この被覆体10は、例えばゴム等の弾性変形可能な弾性材料からなる被膜であり、金属製のカバー83に貼着されている。この被覆体10には、上記した複数の副液室側連通孔87aにそれぞれ連通する複数の連通開口10aが形成されている。この連通開口10aは、副液室側連通孔87aと略同形状であると共に平面視において副液室側連通孔87aと一致する位置に配設された開口であり、複数の連通開口10aは、それぞれ平面視扇形状に形成されていると共に軸線O回りに周方向に花弁状に配設されている。つまり、被覆体10には、カバー83の天壁部87の円環部87bの内縁に沿って延設された円環状の外枠部11と、カバー83の天壁部87の複数のリブ87cの上面をそれぞれ被覆する複数のリブ被覆部12と、が備えられている。この複数のリブ被覆部12は、カバー83の天壁部87のリブ87cに沿って平面視放射状(例えば十字状)に形成されており、リブ被覆部12と外枠部11とで囲まれた開口部分が上記した連通開口10aとなっている。
また、被覆体10には、副液室7B側に向けて突出した複数の突部13が設けられている。これら複数の突部13は、それぞれピン状(略円柱状)の突起であり、被覆体10のリブ被覆部12の上面にそれぞれ突設されている。具体的に説明すると、突部13は、十字状に形成された複数のリブ被覆部12の中心部、及び、各リブ被覆部12上にそれぞれ配設されている。
メンブラン82は、主液室7Aの液圧を受けて弾性的に撓み変形する可撓性を有する可動膜であり、例えばゴムなどの弾性材料からなる。詳しく説明すると、メンブラン82は、略円盤状の可動部82aと、可動部82aの外周部から径方向外側に突出されたフランジ部82bと、可動部82aの上面中央部に突設された上凸部82cと、可動部82aの下面中央部に突設された下凸部82dと、を備えている。可動部82aは、立上り筒部86の内側に配設されていると共に、仕切り部材本体81の天壁部85とカバー83の天壁部87との間に配設されている。フランジ部82bは、可動部82aの外周部の上面から径方向外側に突出しており、可動部82aの全周に亘って環状に形成されている。このフランジ部82bは、上記した立上り筒部86の支持部86aとカバー83の天壁部87との間に挟み込まれて固定されている。上凸部82cの上端面は、カバー83の天壁部87の下面に当接されており、下凸部82dの下端面は、仕切り部材本体81の天壁部85の上面に当接されており、これら上凸部82c及び下凸部82dを介してメンブラン82の中央部がカバー83の天壁部87と仕切り部材本体81の天壁部85との間に挟持されている。
ダイヤフラム6は、副液室7Bの液圧変動に伴って変形可能な膜体であり、上方に向けて膨出したドーム状に形成されている。詳しく説明すると、ダイヤフラム6は、円環状のダイヤフラムリング60と、このダイヤフラムリング60の内側に張設された膜状のダイヤフラムゴム61と、を備えている。ダイヤフラムゴム61の外縁部は、全周にわたってダイヤフラムリング60の内周面に加硫接着されている。このダイヤフラム6は、ダイヤフラムリング60が上記した外筒3の上端部と共に全周にわたって径方向内側に屈曲されることでカシメ固定されている。
次に、上記した構成からなる防振装置1の作用について説明する。
例えば走行中に路面の凹凸等によって内筒4と外筒3とが軸方向に大きく相対変位して防振装置1に大振動が入力され、主液室7Aの内容積が急激に減少した後に弾性体5のリバウンドによって主液室7Aの内容積が急激に増大すると、オリフィス80の主液室側開口90付近で急激な圧力低下が局所的に生じ、主液室7A内やオリフィス80内の液中に多数の気泡が生成されるキャビテーションが発生する。このキャビテーションによって生成された気泡は、主液室7Aの内容積が再び減少して主液室7A内の液圧が上昇するのに伴って液中から消滅するが、その時に衝撃波が発生し、この衝撃波が仕切り部材8に伝達される。このとき、金属製のカバー83にも仕切り部材本体81を介して衝撃波が伝達されるが、カバー83の上面には弾性材料からなる被覆体10が被覆されているので、カバー83の固有値が衝撃波の波形からずれる。これにより、上記衝撃波によるカバー83の加振が抑えられる。
また、大振動の入力時にダイヤフラム6が大変形して仕切り部材8に衝突したとき、上記した被覆体10の突部13によって緩衝されるので、仕切り部材8に伝達される衝撃が低減される。
上記した防振装置1によれば、金属製のカバー83に被覆された被覆体10によって、カバー83の固有値がキャビテーションの衝撃波の波形からずれるので、その衝撃波によるカバー83の加振を抑えることができ、大振動の入力時における異音を低減させることができる。
また、大振動の入力時にダイヤフラム6が大変形して仕切り部材8に衝突したとき、被覆体10の突部13によって衝撃が低減されるので、異音を低減させることができる。
以上、本発明に係る防振装置の実施の形態について説明したが、本発明は上記した実施の形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、上記した実施の形態では、内側にメンブラン82が張設された立上り筒部86が仕切り部材本体81に備えられているが、本発明は、立上り筒部86が無い仕切り部材本体を用いることも可能であり、カバー83の周壁部88の内側にメンブラン82を張設させてもよい。
また、上記した実施の形態では、仕切り部材8の可動部材として、主液室7Aの液圧を受けて弾性的に撓み変形するメンブラン82(可動膜)が備えられているが、本発明は、仕切り部材8の仕切り部材として、主液室7Aの液圧を受けて軸方向に移動して主液室側連通孔85aや副液室側連通孔87aを適宜閉塞する可動板が備えられていてもよい。つまり、仕切り部材本体81の天壁部85とカバー83の天壁部87との間に形成された収納室に可動板が軸方向に移動可能に収納された構成であってもよい。
また、上記した実施の形態では、カバー83の副液室側連通孔87aの開口縁に沿って被覆体10が形成されており、カバー83のうち、副液室側連通孔87aの周りの部分だけに被覆体10が貼着されているが、本発明は、これに限定されるものではない。例えば、カバー83のうち、副液室側連通孔87aの周りの部分以外に被覆体10を貼り付けてもよく、例えば、カバー83の周壁部88やフランジ部89に被覆体10を貼り付けてもよい。また、本発明は、副液室側連通孔87aと異なる形状の連通開口10aが形成された被覆体10であってもよく、例えば、扇状の副液室側連通孔87aに連通する円形の連通開口が形成された被覆体であってもよく、あるいは、パンチングメタル状に複数の孔があけられた被覆体であってもよい。
また、上記した実施の形態では、カバー83にピン状の突部13が突設されているが、本発明は、ピン状以外の形状の突部をカバー83に突設してもよく、例えば、壁状の突部などであってもよい。さらに、本発明は、突部を省略することも可能である。
また、上記した実施の形態では、支持荷重が作用することで主液室7Aに負圧が作用する吊り下げ式の防振装置1について説明したが、主液室が仕切り部材の上側に位置しかつ副液室が仕切り部材の下側に位置するように取り付けられ、支持荷重が作用することで主液室7Aに正圧が作用する圧縮式の防振装置にも適用可能である。
また、上記した実施の形態では、外筒3が車体(振動受部)に連結され、内筒4がエンジン(振動発生部)に連結されているが、本発明は、外筒3がエンジン(振動発生部)に連結され、内筒4が車体(振動受部)に連結されてもよい。
また、本発明に係る防振装置は、車両のエンジンマウントに限定されるものではなく、エンジンマウント以外に防振装置に適用することも可能である。例えば、建設機械に搭載された発電機のマウントにも適用することも可能であり、或いは、工場等に設置される機械のマウントにも適用することも可能である。
また、上記した実施の形態では、外筒3の端部にダイヤフラム6(ダイヤフラムリング60)がカシメ固定されているが、本発明は、ダイヤフラム6が外筒3にカシメ固定された構成に限定されず、例えば、ダイヤフラムが外筒(第一取付部材)に止め具等によって固定されていてもよい。
また、上記した実施の形態では、仕切り部材8にオリフィス80が形成されているが、本発明は、仕切り部材8以外にオリフィス80が形成されていてもよい。例えば、外筒(第一取付部材)の一部に溝加工してオリフィス(制限通路)を形成してもよく、或いは、ダイヤフラムリング等のカシメ部分の一部に溝加工してオリフィス(制限通路)を形成してもよい。
その他、本発明の主旨を逸脱しない範囲で、上記した実施の形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、上記した変形例を適宜組み合わせてもよい。
1 防振装置
3 外筒(第一取付部材)
4 内筒(第二取付部材)
5 弾性体
6 ダイヤフラム
7 液室
7A 主液室
7B 副液室
8 仕切り部材
9 収納室
10 被覆体
10a 連通開口
13 突部
80 オリフィス(制限通路)
81 仕切り部材本体
82 メンブラン(可動部材)
83 カバー
87a 副液室側連通孔(連通孔)

Claims (2)

  1. 振動発生部および振動受部のうちのいずれか一方に連結される筒状の第一取付部材、および他方に連結される第二取付部材と、
    前記第一取付部材と前記第二取付部材とを弾性的に連結する弾性体と、
    前記第一取付部材の内側の液室を、前記弾性体を壁面の一部とする主液室と副液室とに区画する仕切り部材と、
    前記副液室の壁面の一部を構成するダイヤフラムと、
    が備えられており、
    前記液室に封入液が封入されていると共に、前記主液室と前記副液室とを連通すると共に前記液室内の液体が流通することで液柱共振が生じる制限通路が形成された液体封入型の防振装置であって、
    前記仕切り部材には、前記第一取付部材に支持された仕切り部材本体と、該仕切り部材本体の副液室側に取り付けられたカバーと、該カバー及び前記仕切り部材本体で囲まれた収納室に収納された可動部材と、が備えられ、
    前記カバーには、前記副液室と前記収納室とを連通する連通孔が形成され、
    前記カバーの副液室側の表面のうち、少なくとも前記連通孔の周りの部分には、弾性変形可能な弾性材料からなる被覆体が被覆されていることを特徴とする防振装置。
  2. 請求項1に記載の防振装置において、
    前記被覆体には、副液室側に向けて突出した突部が設けられていることを特徴とする防振装置。
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