JP2011083784A - 自動溶接装置 - Google Patents

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Takahito Yokura
隆人 與倉
Eiji Sakairi
英治 坂入
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Abstract

【課題】操作性を向上させるとともに、運搬・設置・取外し等の作業負担を軽減することができる自動溶接装置を提供する。
【解決手段】本発明の自動溶接装置は、溶接対象部の溶接方向に沿って配置されるレール部1と、レール部1に沿って移動可能な走行台車2と、走行台車2に搭載された溶接トーチ部3と、溶接トーチ部3を制御する操作盤4と、を備え、操作盤4は、運搬可能かつ走行台車2から分離独立して配置可能に構成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、自動溶接装置に関し、特に、二重船殻構造の二重底ブロックのように狭い箇所の溶接に適した自動溶接装置に関する。
船舶の建造に用いられる鋼板では溶接の自動化が図られているが、二重船殻構造の二重底ブロック内のように、狭い、足場が悪い、暗い等の悪条件の環境における溶接の自動化は困難であり、例えば、二重底ブロック内のトランスやロンジの交差部における立向隅肉溶接やトランスの足元における水平隅肉溶接は手作業が行うのが一般的であった。これらの溶接部は、船舶一隻当りの個数が非常に多く、溶接する部分も比較的短尺であるため、少量の溶接を繰り返して行わなければならず、溶接作業が煩雑で重労働となっていた。
かかる事情から、例えば、特許文献1に記載されたような自動溶接装置が提案されている。特許文献1に記載された自動溶接装置は、フェイスプレートとウェブとから成る立向きのロンジと、該ロンジと交差するように立向きに設けられた大骨との交差部を立向きに溶接する立向自動溶接装置であって、前記立向きに設けられたロンジまたは大骨に固定する固定部と、該固定部に支持されて立向きに延びるガイド部と、該ガイド部に案内されて昇降する走行台車部と、該走行台車部の先端で前記交差部を溶接する溶接部とを備え、前記ガイド部を、前記固定部を前記ロンジのウェブに固定した状態で該ガイド部が前記フェイスプレートと当接しない距離に設けたことを特徴とする。
特開2008−87057号公報
しかしながら、特許文献1に記載された自動溶接装置では、走行台車部に台車本体の走行や溶接部の制御及び操作を行うための制御箱が配置されており、例えば、二重底ブロック内のような狭い箇所では、操作がし難いという問題があった。また、制御箱の分量だけ走行台車の重量が増加するとともにモータの容量も大きくなり、運搬・設置・取外し等の作業の負担になってしまうという問題もあった。
また、特許文献1に記載された自動溶接装置では、ガイド部の配置距離がU字状に形成された棒状部材(位置調整具)により調整されているが、位置調整具をスライドさせて棒状部材の先端の二点をウェブ面に当接させているため、精度が悪い上に位置調整具のスライド時にずれ易く、ガイド部の設置に時間と労力を要するという問題があった。
本発明は、上述した問題点に鑑み創案されたものであり、操作性を向上させるとともに、運搬・設置・取外し等の作業負担を軽減することができる自動溶接装置を提供することを目的とする。
本発明によれば、溶接対象部の溶接方向に沿って配置されるレール部と、該レール部に沿って移動可能な走行台車と、該走行台車に搭載された溶接トーチ部と、該溶接トーチ部を制御する操作盤と、を備えた自動溶接装置であって、前記操作盤は、運搬可能かつ前記走行台車から分離独立して配置可能に構成されている、ことを特徴とする自動溶接装置が提供される。
前記レール部は、該レール部の配置位置を案内する少なくとも一対の位置決め手段を有し、該各位置決め手段は、先端に鉤状部が形成された二本の棒状部材を並列した構成をなし、前記鉤状部同士の開き角度が90度に設定されていてもよい。また、前記位置決め手段は、前記レール部に沿って折り畳み可能に構成されていてもよい。
前記走行台車は、移動方向の障害物に接触したことを検出するセンサを備え、該センサの信号に基づいて移動が停止されるように構成されていてもよい。また、前記障害物は、前記レール部に固定されたストッパであってもよい。
前記走行台車は、前記レール部に係止される複数の車輪と、該車輪に動力を伝達する駆動モータと、該駆動モータと少なくとも一つの前記車輪との動力伝達経路を接続又は遮断可能なクラッチと、有していてもよい。
前記操作盤は、ウィービング条件である、振り幅、振り回数、右端停止時間、中央停止時間、左端停止時間、初期アーク安定時間及びクレータ処理時間を設定可能に構成されていてもよい。さらに、前記操作盤は、前記ウィービング条件を予め設定した複数の溶接パターンを記憶していてもよい。
上述した本発明の自動溶接装置によれば、走行台車と操作盤とが別体に構成されていることから、二重船殻構造の二重底ブロックのように狭い箇所の溶接であっても、レール部に配置された走行台車上で操作盤を取り扱う必要がなく、容易に操作盤を取り扱うことができ、操作性に優れる。また、走行台車の重量を軽減することができ、駆動モータの容量及び重量を低減することができ、自動溶接装置の運搬・設置・取外し等の作業負担を軽減することができる。
また、位置決め手段の先端に二股の鉤状部を形成したことにより、鉤状部を隅部に当てつつ面で位置決めを行うことができ、位置決め精度を向上させることができる。また、位置決め手段を折り畳み式にすることにより、位置決め終了後、容易に位置決め手段を退避させることができ、操作性に優れるとともにレール部の位置ずれが生じ難い。したがって、レール部の設置の労力を軽減することができるとともに時間を短縮することができる。
本発明に係る自動溶接装置の一実施形態を示す全体構成図である。 溶接対象部の一例を示す図であり、二重船殻構造の二重底ブロックの概略構成図を示している。 レール部の配置状態を示す図であり、(A)は位置調整状態、(B)は位置決め手段の退避状態、を示している。 位置決め手段の先端形状を示す図であり、(A)は斜視図、(B)は正面図、である。 図1に示した自動溶接装置を用いて立向隅肉溶接をする状態を示す図であり、(A)は走行台車設置状態、(B)は溶接状態、を示している。 図1に示した自動溶接装置を用いて立向隅肉溶接する状態を示す図であり、(A)は走行台車停止状態、(B)はクラッチ解除状態、を示している。 操作盤の説明図であり、(A)は操作盤本体の詳細図、(B)はウィービング条件の説明図、を示している。 図1に示した自動溶接装置を用いて水平隅肉溶接する状態を示す図である。 図1に示した自動溶接装置を用いて立向隅肉溶接を上進溶接する状態を示す図であり、(A)は上進状態、(B)は走行台車設置状態、を示している。
以下、本発明の実施形態について図1〜図9を用いて説明する。ここで、図1は、本発明に係る自動溶接装置の一実施形態を示す全体構成図である。また、図2は、溶接対象部の一例を示す図であり、二重船殻構造の二重底ブロックの概略構成図を示している。
図1に示すように、本発明の自動溶接装置は、溶接対象部の溶接方向に沿って配置されるレール部1と、レール部1に沿って移動可能な走行台車2と、走行台車2に搭載された溶接トーチ部3と、溶接トーチ部3を制御する操作盤4と、を備え、操作盤4は、運搬可能かつ走行台車2から分離独立して配置可能に構成されている。なお、図示しないが、溶接トーチ部3にはワイヤ供給装置によりワイヤが自動供給されるように構成されている。
図2に示すように、本発明の自動溶接装置は、例えば、二重船殻構造の二重底ブロックの立向隅肉溶接や水平隅肉溶接に使用される。図2において、二重底ブロックはボトム外板Bと内底板Iとにより構成される二重船殻構造をなしている。ボトム外板Bの内底板I側及び内底板Iのボトム外板B側には、ロンジLとフェイスプレートFとにより構成されるT型鋼板が船舶の長さ方向に複数立設されている。また、ボトム外板Bと内底板Iとの間には仕切り板であるトランスTが配置される。また、ロンジLとトランスTとの間に隙間が形成される場合にはカラープレートCが配置される。そして、立向隅肉溶接は、ロンジLとトランスT間の隅部、ロンジLとカラープレートC間の隅部、トランスTとカラープレートC間の隅部における溶接であり、水平隅肉溶接は、ボトム外板BとトランスT間の隅部、内底板IとトランスT間の隅部における溶接である。図1は、ロンジLとトランスT間の立向隅肉溶接を行う場合について、フェイスプレートFの上側から見た状態を図示しており、ロンジL、トランスT及びフェイスプレートFは、説明の便宜上、一点鎖線で表示している。
前記レール部1は、走行台車2の車輪22と係合するレール11と、レール11を所定の高さに支持する支柱部12と、支柱部12に接続されたON/OFF切り替え可能なマグネット部13と、レール11(レール部1)の配置位置を案内する位置決め手段14と、を有している。レール11は、例えば、数十cm毎に連結可能に構成される。支柱部12の高さは、溶接トーチ部3の長さ等によって設定される。マグネット部13は、ONにすると磁石として機能し鋼板に固定され、OFFにすると磁石としての機能を喪失する。
位置決め手段14は、先端に鉤状部14fが形成された二本の棒状部材14a,14bを並列した構成をなし、軸部14cに接続されている。また、軸部14cはレール部1に接続された支持部14dに対して回動可能に接続されており、軸部14cと支持部14dとの間には折り畳み方向に付勢するバネ部材14eが接続されている。かかる位置決め手段14は、レール部1を配置したときにフェイスプレートFと自動溶接装置とが干渉しない長さに設定される。
ここで、図3は、レール部の配置状態を示す図であり、(A)は位置調整状態、(B)はは位置決め手段の退避状態、を示している。図3(A)に示したように、レール部1には、その配置位置を案内する少なくとも一対の位置決め手段14が配置されている。
レール部1をトランスTの面上に配置する場合、図3(A)に示したように、位置決め手段14を伸ばした状態にセットし、レール11の端部をボトム外板Bに接触させつつ、鉤状部14fの先端をロンジLの面に接触させる。このとき、棒状部材14a,14bの一方の鉤状部14fの先端をロンジLとトランスT(又はカラープレートC)間の隅部に接触させるとともに、全ての鉤状部14fの先端がロンジLの面に接触するようにレール部1の位置を調整する。かかる位置調整により、溶接したい隅部とレール部1とを平行に配置することができるとともに、ロンジLを位置決め手段14の鉤状部14fにより面で捉えることができ、位置決め精度を向上させることができる。そして、レール部1の位置が定まったら、マグネット部13をONに切り替えてレール部1をトランスTに固定する。
レール部1の固定が完了した後、図3(B)に示したように、位置決め手段14をレール部1に沿って折り畳み、溶接作業の邪魔にならない位置に退避させる。ここで、位置決め手段14は、折り畳むだけで退避させることができるため、従来のスライド式の位置決め手段と比較して操作性に優れるとともにレール部1の位置ずれが生じ難い。したがって、位置決め手段14の形状及び退避構造により、レール部1の設置の労力を軽減することができるとともに時間を短縮することができる。
ここで、図4は、位置決め手段14の先端形状を示す図であり、(A)は斜視図、(B)は正面図、である。図4(A)及び(B)に示したように、位置決め手段14の先端形状は、棒状部材14a,14b、傾斜部14g,14h及び先端部14i,14jにより略鉤状に形成されている。すなわち、鉤状部14fは、傾斜部14g,14h及び先端部14i,14jにより構成される。そして、図4(A)に示すように、棒状部材14a,14bの軸心Pと先端部14i,14jの軸心Qとは、例えば、90°の角度で交差するように設定される。また、図4(B)に示すように、傾斜部14g,14hの開き角度は、例えば、90°に設定される。なお、図示した位置決め手段14の先端形状は、単なる一例であり、例えば、鉤状部14fを湾曲した部材により構成してもよいし、溶接対象部位の形状に合わせて軸心P,Qの角度や傾斜部14g,14hの開き角度を設定するようにしてもよい。
ここで、図5は、図1に示した自動溶接装置を用いて立向隅肉溶接する状態を示す図であり、(A)は走行台車設置状態、(B)は溶接状態、を示している。以下、図1及び図5(A)を用いて、走行台車2及び溶接トーチ部3について説明する。
前記走行台車2は、台車本体21と、台車本体21に回転可能に支持されるとともにレール部1のレール11に係止される複数の車輪22と、台車本体21上に配置されるとともに各車輪22に動力を伝達する駆動モータ23と、駆動モータ23から各車輪22への動力伝達経路を構成する歯車機構を内蔵したギアボックス24と、駆動モータ23及びギアボックス24を囲うケーシング25と、台車本体21の側面部に配置されるとともに移動方向の障害物に接触したことを検出するセンサ26と、を有する。
台車本体21は、車輪22を介してレール11上に配置可能な平板状の支持部材であり、駆動モータ23、ギアボックス24、ケーシング25、センサ26及び後述する溶接トーチ部3を搭載している。
車輪22は、車軸がレール11の上面に対して垂直になるように、例えば、台車本体21の四隅に配置される。また、車輪22は、周面に沿って窪みが形成されており、該窪みによりレール11に係止可能に構成されている。また、図5(A)に示したように、少なくとも一つの車輪22(ここでは、図5の右上の車輪22)は、クラッチ27を介してギアボックス24内の歯車機構に接続されている。したがって、駆動モータ23と少なくとも一つの車輪22との動力伝達経路は接続又は遮断可能に構成されている。なお、車輪22とレール11とは、例えば、ラック・ピニオン機構を構成している。
クラッチ27は、例えば、台車本体21に回動可能に接続された回動軸27aと、回動軸27aと連動して回動可能に接続されたクラッチ板27bと、クラッチ板27bに係合された偏芯板27cと、偏芯板27cを回動可能に台車本体21に支持されたクラッチノブ27dと、クラッチ板27bの回動を規制するボールボタン27eと、により構成される。クラッチ板27bには、偏芯板27cを係合する略U字形状の凹部を有し、この凹部に偏芯板27cが回動可能に係合されている。また、クラッチ板27bには、車輪22の一つである駆動輪が回動可能に接続されている。したがって、クラッチノブ27dにより偏芯板27cを回動させることにより、クラッチ板27bを回動軸27a中心に回動させることができ、同時に車輪22も回動させることができ、動力伝達経路から車輪22を切り離すことができる。ボールボタン27eは、走行台車2の振動等による意図しないクラッチ27の解除が生じないようにするためのものである。なお、かかるクラッチ27の構成は、単なる一例であり、偏芯機構の他に、リンク機構、スライド機構、バネ部材、係合爪等を利用したものであってもよい。
駆動モータ23は、例えば、電動モータであり、操作盤4を介して電力が供給されるとともにON/OFFが制御される。駆動モータ23のON/OFF制御を走行台車2から分離独立した操作盤4上で操作することにより、狭い箇所に配置された走行台車2のボタンやスイッチを無理な姿勢で操作する必要がなく、楽な姿勢で容易かつ確実に駆動モータ23を制御することができる。
ギアボックス24は、駆動モータ23の動力を各車輪22に伝達する歯車機構を備えた動力伝達経路を構成する。なお、動力伝達経路は、歯車機構に限定されるものではなく、ベルト機構を利用したものであってもよい。
ケーシング25は、駆動モータ23やギアボックス24を保護する部材である。また、ケーシング25には、駆動モータ23や溶接トーチ部3への電力を供給する電線や制御信号を伝送する信号線が接続されている。
センサ26は、図5(A)に示したように、レール11に沿った方向の両端部に感圧部26aが配置される。また、感圧部26aは、走行台車2の幅よりもレール11に沿った方向に突出するように配置されている。したがって、走行台車2の移動方向先に何らかの障害物(例えば、ボトム外板B、ロンジL、トランスT等)が存在した場合に、センサ26の感圧部26aが最初に障害物と接触し、センサ26の信号に基づいて走行台車2の移動が停止される。なお、ここでは、走行台車2がレール11上のどちらの方向に移動しても障害物を検出できるようにレール11に沿った両方向にセンサ26を配置しているが、走行台車2がレール11上を一方向のみ移動する場合にはその移動方向側にのみセンサ26を配置するようにしてもよい。
前記溶接トーチ部3は、走行台車2に接続される台座31と、台座31上に立設された案内部材32と、案内部材32に沿ってスライド可能な支持部材33と、支持部材33を案内部材32に沿ってスライド軸34a方向に移動させる操作ハンドル34と、支持部材33に接続されたウィービング装置35と、ウィービング装置35に回動軸35aを介して接続されたトーチ保持部材36と、トーチ保持部材36に保持されるトーチ本体37と、を有する。
ウィービング装置35は、トーチ保持部材36を回動軸35a中心に回動させることにより、トーチ本体37を左右に振るための装置である。トーチ保持部材36は、トーチ本体37を固定するための固定部材36aを有し、固定部材36aを締め付けることによりトーチ本体37をトーチ保持部材36に固定する。また、トーチ保持部材36は、トーチ本体37の長さ(突出量)を調整する調整部材38を有している。また、ウィービング装置35は、支持部材33に回動可能に接続されており、トーチ本体37の傾斜角度を調整できるように構成されている。なお、ウィービング装置35のON/OFFやウィービング制御は、走行台車2から分離独立した操作盤4上で操作される。
前記操作盤4は、図1に示したように、走行台車2から分離独立して配置される。操作盤4は、操作ボタンや操作スイッチを有する操作盤本体41と、操作盤4を運搬するための把手42と、走行台車2や溶接トーチ部3への電力及び制御信号を伝送するケーブル43と、を有する。また、操作盤4は、例えば、溶接対象部の近傍まで運搬できる程度の大きさ及び重量を有する。なお、操作盤4の詳細については後述する。
ここで、図6は、図1に示した自動溶接装置を用いて立向隅肉溶接する状態を示す図であり、(A)は走行台車停止状態、(B)はクラッチ解除状態、を示している。以下、図5(A)及び(B)並びに図6(A)及び(B)を用いて、図1に示した自動溶接装置により立向隅肉溶接する場合について説明する。なお、各図において、位置決め手段14の図は省略してある。
図5(A)に示したように、レール部1を位置決めして固定した後、レール部1上に走行台車2が配置される。具体的には、レール11に走行台車2の車輪22が係止される。このとき、レール11の端部から車輪22を挿入するように係止させてもよいし、走行台車2を傾けながらレール11の側面部から車輪22を係止させてもよい。また、クラッチ27を解除した状態で、レール11に車輪22を係止させた後、クラッチ27を接続するようにしてもよい。図5(A)は、溶接開始位置にトーチ本体37の先端が配置されるように、走行台車2の位置及びウィービング装置35の高さや傾斜を調整し、走行台車2をセットした状態を図示している。上述した実施形態の自動溶接装置によれば、走行台車2と操作盤4とが別体に構成されていることから、走行台車2の重量を軽減することができ、駆動モータ23の容量及び重量を低減することができ、走行台車2の運搬及び設置に要する作業負担を軽減することができ、二重船殻構造の二重底ブロックのように狭い箇所であっても短時間に作業を行うことができる。
そして、操作盤4を操作することにより、図5(B)に示したように、走行台車2をレール11上で移動させながら溶接対象箇所Wを溶接する。このとき、必要に応じてウィービング装置35によりトーチ本体37をウィービングさせながら溶接するようにしてもよい。
さらに、溶接していくと、図6(A)に示したように、センサ26の感圧部26aがボトム外板Bと接触し、走行台車2の移動が停止されるとともに溶接作業も停止される。このように、センサ26を走行台車2に配置することにより、溶接作業の停止を自動化することができ、溶接作業の簡易化及び作業時間の短縮を図ることができる。
走行台車2が停止し溶接作業が終了したら、図6(B)に示したように、クラッチ27を解除し、走行台車2をレール部1から取外し可能な状態とする。具体的には、クラッチノブ27dを回動させることにより、偏芯板27cを回動させるとともにクラッチ板27bを回動させ、動力伝達経路から車輪22を切り離してクラッチ27を解除する。このように、駆動輪である車輪22を動力伝達経路から切り離すことにより、レール11上で容易に走行台車2を移動させることができ、取外し作業を容易かつ迅速に行うことができる。走行台車2をレール部1から取外す際には、レール11の端部から車輪22を脱輪させてもよいし、走行台車2を傾けながらレール11の側面部から車輪22を脱輪させてもよい。なお、図示しないが、レール部1から走行台車2を取外した後、レール部1のマグネット部13をOFFにしてレール部1を取外し、次の溶接対象部に移動する。
ここで、図7は、操作盤4の説明図であり、(A)は操作盤本体の詳細図、(B)はウィービング条件の説明図、を示している。なお、図7(A)において、把手42及びケーブル43の図は省略してある。
図7(A)に示したように、操作盤本体41には、パワースイッチ41a、スピーカ41b、表示部41c、設定部41d、速度ダイヤル41e、方向表示部41f、ワイヤ供給装置電源41g、ワイヤ供給スイッチ41h等が配置されている。
パワースイッチ41aは、自動溶接装置全体の電源である。スピーカ41bは、警告音や操作音等を出力する。表示部41cは、例えば、液晶パネルであり、設定条件や操作状況等を表示する。速度ダイヤル41eは、溶接スピードを調節するつまみである。方向表示部41fは、走行台車2の移動方向を点灯により指し示す表示部である。ワイヤ供給装置電源41gは、溶接トーチ部3に接続されたワイヤ供給装置の電源である。ワイヤ供給スイッチ41hは、溶接トーチ部3のトーチ本体37にワイヤの自動供給を開始するスイッチである。
設定部41dには、例えば、モード選択ボタンa、数値選択ボタンb〜d、決定ボタンe、アークボタンf、ウィービングボタンg、走行ボタンh、スタートボタンi等が配置されている。アークボタンfは、アーク信号のON/OFFを切り替えるボタンである。ウィービングボタンgは、ウィービングの開始/停止を切り替えるボタンである。走行ボタンhは、走行台車2の走行の開始/停止を切り替えるボタンである。スタートボタンiは、自動運転の開始/停止を切り替えるボタンである。
モード選択ボタンa、数値選択ボタンb〜d及び決定ボタンeについては、図7(B)を参照しながら説明する。図7(B)に示したように、ウィービング条件は、振り幅S、振り回数N、右端停止時間T1、中央停止時間T2、左端停止時間T3、初期アーク安定時間、クレータ処理時間等により設定される。
振り幅Sは、トーチ本体37の振り幅(振幅幅の半分)を示しており、例えば、0〜50mmの範囲で設定される。振り回数Nは、毎分当たりのトーチ本体37の振り回数を示しており、例えば、0〜200回/分の範囲で設定される。右端停止時間T1は、トーチ本体37を右側一杯に振った後トーチ本体37を停止させる時間を示しており、例えば、0〜30秒の範囲で設定される。中央停止時間T2は、トーチ本体37を振幅の中心に到達した後トーチ本体37を停止させる時間を示しており、例えば、0〜30秒の範囲で設定される。左端停止時間T3は、トーチ本体37を左側一杯に振った後トーチ本体37を停止させる時間を示しており、例えば、0〜30秒の範囲で設定される。初期アーク安定時間は、アークON後、台車走行及びウィービングを開始するまでの時間を示しており、例えば、0〜30秒の範囲で設定される。クレータ処理時間は、台車走行及びウィービング停止後、アークがOFFとなるまでの時間を示しており、例えば、0〜30秒の範囲で設定される。
また、モード選択ボタンaは、ボタンを押すことにより、設定したいウィービング条件を呼び出すことができる。数値選択ボタンb〜dは、ボタン毎に0〜9までの数字を選択することができる。本実施形態では、ウィービング条件は三桁で十分であるため、数値選択ボタンb〜dは三つ用意されている。したがって、モード選択ボタンaにより設定したいウィービング条件を選択し、各数値選択ボタンb〜dに設定したい数値を入力し、最後に決定ボタンeを押すことにより、設定条件を操作盤4に記憶させることができる。例えば、振り回数Nを120回/分に設定する場合には、モード選択ボタンaを何度か押して「振り回数N」の設定モードを呼び出し、数値選択ボタンbに「1」を入力し、数値選択ボタンcに「2」を入力し、数値選択ボタンdに「0」を入力し、最後に決定ボタンeを押せばよい。
また、操作盤4には、ウィービング条件を予め設定した複数の溶接パターンを記憶させておいてもよい。溶接パターンは、初期設定時に登録してもよいし、上述した設定部41dを操作して設定したウィービング条件を溶接パターンとして任意に登録できるようにしてもよい。操作盤4に記憶させた溶接パターンは、モード選択ボタンaを繰り返し押すことにより、「溶接パターン1」、「溶接パターン2」、・・・、と表示部41cに表示できるようにしておき、決定ボタンeを押すことにより所望の溶接パターンを選択することができるようにしておく。
上述した実施形態では、走行台車2と操作盤4とが別体に構成されていることから、二重船殻構造の二重底ブロックのように狭い箇所の溶接であっても、レール部1に配置された走行台車2上で上述したような複雑な設定作業等を行う必要がなく、作業し易い場所に操作盤4を配置して操作することができ、操作性に優れる。
次に、図1に示した自動溶接装置を用いて水平隅肉溶接する場合について説明する。ここで、図8は、図1に示した自動溶接装置を用いて水平隅肉溶接する状態を示す図である。なお、位置決め手段14の図は省略してある。
図8は、トランスTとボトム外板Bとの隅部を溶接する水平隅肉溶接を行う場合を図示したものである。レール部1は、トランスTとボトム外板Bとの隅部と平行となるようにトランスTに固定される。このとき、図3と同様に、位置決め手段14を用いて、レール部1の固定位置を調節する。ここでは、図の左側に走行台車2を配置して図の右方向に走行台車2を移動させながら溶接させている。また、走行台車2のセンサ26が図の右側のロンジLに接触し、走行台車2を停止させた状態を一点鎖線で示している。水平隅肉溶接では、必ずしも一方向に走行台車2を移動させる必要はなくレール部1の中央部に走行台車2を配置して走行台車2を左右に移動させて溶接するようにしてもよい。この場合、センサ26を走行台車2の移動方向の両方に配置しておけば、左右のロンジLを感知して走行台車2を停止させることができ、効率のよく溶接作業を行うことができる。
最後に、図1に示した自動溶接装置を用いて立向隅肉溶接を上進溶接する場合について説明する。ここで、図9は、図1に示した自動溶接装置を用いて立向隅肉溶接を上進溶接する状態を示す図であり、(A)は上進状態、(B)は走行台車設置状態、を示している。
図5及び図6に示した立向隅肉溶接では、走行台車2をボトム外板Bに向けて下進させながら溶接する場合について説明したが、図1に示した自動溶接装置では、走行台車2をボトム外板B側からフェイスプレートFに向かって上進させながら溶接することもできる。この場合、図9(A)及び(B)に示したように、走行台車2の進行方向に適当な障害物が存在しないため、レール部1にストッパ15を固定しておく。ストッパ15は、レール部1から溶接したい箇所と反対側に突出するように固定された板部材であり、例えば、レール部1にネジやボルト等の締結手段により固定される。また、ストッパ15は、走行台車2のセンサ26の感圧部26aと接触することができる長さを有する。
したがって、図9(A)に示すように、ボトム外板B側に自動溶接装置を設置し、フェイスプレートFに向かって上進させながら隅肉溶接をすることにより、図9(B)に示すように、センサ26の感圧部26aがストッパ15と接触し、走行台車2の移動が停止されるとともに溶接作業も停止される。このように上進溶接した場合には、溶接作業の終了した走行台車2のクラッチ27を解除してレール部1の下端部まで走行台車2を移動させてクラッチ27を接続することにより、レール部1の下端部に走行台車2を固定させて重心を下げることにより、レール部1を把持して容易に自動溶接装置を運搬することができ、走行台車2の運搬及び設置に要する作業負担を軽減することができる。また、上述した実施形態の自動溶接装置では、走行台車2にクラッチ27を設置しているため、レール部1の上部で停止した走行台車2を容易に下端部まで移動させることができ、クラッチ27が設置されていない場合(モータ駆動で移動させる場合)と比較して作業時間を短縮することができる。
また、図3(A)及び(B)に示したように、位置決め手段14が上向きに回動できるようにしておくことにより、位置決め手段14の退避を忘れた場合であっても、自動溶接装置の一部(例えば、溶接トーチ部3)が位置決め手段14と接触することにより、自動的に位置決め手段14を退避させることもできる。なお、同様の機能を図5及び図6に示した下進溶接に適用する場合には、位置決め手段14の退避方向(回動方向)を溶接の進行方向(すなわち、下向き)となるように設定しておけばよい。
本発明は上述した実施形態に限定されず、二重船殻構造の二重底ブロック以外の溶接にも使用することができる等、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更が可能であることは勿論である。
1…レール部
2…走行台車
3…溶接トーチ部
4…操作盤
11…レール
12…支柱部
13…マグネット部
14…位置決め手段
14a,14b…棒状部材
14c…軸部
14d…支持部
14e…バネ部材
14f…鉤状部
14g,14h…傾斜部
14i,14j…先端部
15…ストッパ
21…台車本体
22…車輪
23…駆動モータ
24…ギアボックス
25…ケーシング
26…センサ
26a…感圧部
27…クラッチ
27a…回動軸
27b…クラッチ板
27c…偏芯板
27d…クラッチノブ
27e…ボールボタン
31…台座
32…案内部材
33…支持部材
34…操作ハンドル
34a…スライド軸
35…ウィービング装置
35a…回動軸
36…トーチ保持部材
36a…固定部材
37…トーチ本体
38…調整部材
41…操作盤本体
41a…パワースイッチ
41b…スピーカ
41c…表示部
41d…設定部
41e…速度ダイヤル
41f…方向表示部
41g…ワイヤ供給装置電源
41h…ワイヤ供給スイッチ
42…把手
43…ケーブル

Claims (8)

  1. 溶接対象部の溶接方向に沿って配置されるレール部と、該レール部に沿って移動可能な走行台車と、該走行台車に搭載された溶接トーチ部と、該溶接トーチ部を制御する操作盤と、を備えた自動溶接装置であって、
    前記操作盤は、運搬可能かつ前記走行台車から分離独立して配置可能に構成されている、ことを特徴とする自動溶接装置。
  2. 前記レール部は、該レール部の配置位置を案内する少なくとも一対の位置決め手段を有し、該各位置決め手段は、先端に鉤状部が形成された二本の棒状部材を並列した構成をなし、前記鉤状部同士の開き角度が90度に設定されている、ことを特徴とする請求項1に記載の自動溶接装置。
  3. 前記位置決め手段は、前記レール部に沿って折り畳み可能に構成されている、ことを特徴とする請求項2に記載の自動溶接装置。
  4. 前記走行台車は、移動方向の障害物に接触したことを検出するセンサを備え、該センサの信号に基づいて移動が停止されるように構成されている、ことを特徴とする請求項1に記載の自動溶接装置。
  5. 前記障害物は、前記レール部に固定されたストッパである、ことを特徴とする請求項4に記載の自動溶接装置。
  6. 前記走行台車は、前記レール部に係止される複数の車輪と、該車輪に動力を伝達する駆動モータと、該駆動モータと少なくとも一つの前記車輪との動力伝達経路を接続又は遮断可能なクラッチと、有することを特徴とする請求項1に記載の自動溶接装置。
  7. 前記操作盤は、ウィービング条件である、振り幅、振り回数、右端停止時間、中央停止時間、左端停止時間、初期アーク安定時間及びクレータ処理時間を設定可能に構成されている、ことを特徴とする請求項1に記載の自動溶接装置。
  8. 前記操作盤は、前記ウィービング条件を予め設定した複数の溶接パターンを記憶している、ことを特徴とする請求項7に記載の自動溶接装置。
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