JP2011073009A - 鋼鋳片の連続鋳造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 鋳片の表層部に非金属介在物による欠陥が少なく、清浄で高品質の鋳片を、生産性を損なわずに、安価に且つ安定して製造するための連続鋳造方法を提供する。
【解決手段】 Cを0.003質量%以下含有する極低炭素鋼鋳片の連続鋳造方法であって、溶鋼成分における、99958×[質量%Sb]と386147×[質量%S]と853354×[質量%O]との和が4000を超える場合は、鋳型内の溶鋼湯面から鋳造方向下流へ100mm隔てた付近の鋳片凝固殻前面での溶鋼流速が下記の(1)式の範囲内となるように制御して鋳造する。但し、(1)式において、Vは、凝固殻前面での溶鋼流速(m/秒)、[Sb]は、溶鋼中のSb濃度(質量%)、[S]は、溶鋼中のS濃度(質量%)、[O]は、溶鋼中のO(溶存酸素)濃度(質量%)である。
V≧-22.3/(99958×[Sb]+386147×[S]+853354×[O]-4000)+0.18 …(1)
【選択図】 なし

Description

本発明は、鋼鋳片の連続鋳造方法に関し、詳しくは、鋳型内にて鋳片表層部に捕捉される非金属介在物の少ない鋼鋳片を鋳造するための連続鋳造方法に関するものである。
自動車用鋼板などの極低炭素鋼を製造する場合、溶鋼をAlで脱酸処理することから、精錬終了時に溶鋼中へのアルミナ(Al23)の混入は避けられず、脱酸生成物として生成した溶鋼中のアルミナは、輸送用容器内や連続鋳造設備のタンディッシュ内で凝集し、アルミナのクラスターを形成する。このアルミナクラスターは、溶鋼の連続鋳造の際に、溶鋼とともにタンディッシュから鋳型内に流入し、鋳片の凝固殻に捕捉されて鋳片の表面欠陥となり、厳格な表面品質が要求される極低炭素鋼鋳片の品質を著しく低下させる。
従って、鋳造後の鋳片に表面欠陥が存在する場合には、表面欠陥の存在する部位を溶削して除去する作業、所謂「手入れ作業」が行われている。しかしながら、この手入れ作業では、鋼歩留りの低下によるコスト上昇や作業処理費によるコスト上昇が生ずるのみならず、製造工程が延長されて効率的な生産体制が阻害されるという問題も発生する。
そこで、鋳片の品質を向上させるために、鋳型背面に設置した電磁攪拌装置により、凝固殻前面の溶鋼に流速を付与するなどして、凝固殻に付着するアルミナクラスターなどの非金属介在物を洗浄し、それにより、鋳片表層部の非金属介在物を低減する方法が多数提案されている(例えば、特許文献1などを参照)。
しかしながら、電磁攪拌装置によって凝固殻前面の溶鋼に流速を付与する方法では、必要以上の流速を溶鋼に付与する場合が発生し、このような場合には、鋳型内溶鋼湯面上に添加したモールドパウダーの巻き込みが発生し、却って鋳片表層部の品質を劣化させるのみならず、電気消費量の不要な増大によるエネルギー浪費を招くという問題が発生する。
一方、電磁攪拌装置を使用することに伴う上記弊害を防止するために、電磁攪拌装置を使用せずに鋳片凝固殻への気泡の付着を防止する対策として、特許文献2及び特許文献3には、凝固殻前面での溶鋼中のC、S、N、Oの濃度勾配による表面張力を制御することにより、気泡の凝固殻への捕捉を抑制する方法、つまり、表面張力が所定値以下になるように、溶鋼中のC、S、N、Oの含有量を予め調整してから連続鋳造する方法が提案されている。
しかしながら、特許文献2及び特許文献3では、アルミナクラスターなどの非金属介在物の凝固殻への捕捉に関しては検討していない。また、溶鋼成分に応じて気泡の凝固殻への捕捉が左右されることを示唆するものの、気泡の捕捉と凝固界面での溶鋼流速との関係が明らかになっておらず、気泡の捕捉を定量的に把握することはできない。これは、実際の鋳型内においては、溶鋼中のC、S、N、Oの濃度分布による表面張力(=凝固殻への捕捉力)と同時に、溶鋼流速による抗力(=洗浄力)もはたらいており、気泡や非金属介在物の凝固殻への捕捉を検討する場合には、溶鋼流速による抗力も考慮しなければならないからである。
特開平10−180426号公報 特開2003−205349号公報 特開2003−251438号公報
上記説明のように、自動車用鋼板などの厳格な品質が要求される鋼板の素材となる鋳片を、生産性を損なわずに且つ安価に製造することが切望されているにも拘わらず、従来、有効な手段はなく、鋳片の表層部にはアルミナクラスターによる欠陥が発生し、やむなくスカーファーなどを用いて溶削して欠陥を除去しており、製造コストの上昇をもたらしていた。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、鋳片の表層部にアルミナクラスターなどの非金属介在物による欠陥が少なく、清浄で高品質の鋳片を、生産性を損なわずに、安価に且つ安定して製造することのできる、鋼鋳片の連続鋳造方法を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決すべく、鋭意研究・検討を行った。その結果、鋳片の表層部にアルミナクラスターなどの非金属介在物による欠陥が少なく、清浄で高品質な、自動車用鋼板などの厳格な品質が要求される鋼板の素材となる鋳片を、生産性を損なわずに、安価に且つ安定して製造するためには、電磁攪拌装置を利用する、或いは浸漬ノズルの吐出孔から吐出される吐出流を利用するなどして、凝固界面の溶鋼に流速を与え、アルミナクラスターなどの非金属介在物を洗浄することを第1の条件とした上で、モールドパウダーの巻き込みなどを防止するために、それぞれの鋼種の化学成分濃度に応じた適切な溶鋼流速を付与することが必要であるとの知見が得られた。
本発明は、上記知見に基づいてなされたものであり、第1の発明に係る鋼鋳片の連続鋳造方法は、Cを0.003質量%以下含有する極低炭素鋼鋳片の連続鋳造方法であって、溶鋼成分における、99958×[質量%Sb]と386147×[質量%S]と853354×[質量%O]との和が4000を超える場合は、鋳型内の溶鋼湯面から鋳造方向下流へ100mm隔てた付近の鋳片凝固殻前面での溶鋼流速が下記の(1)式の範囲内となるように制御して鋳造することを特徴とするものである。
V≧-22.3/(99958×[Sb]+386147×[S]+853354×[O]-4000)+0.18 …(1)
但し、(1)式において、Vは、鋳型内の溶鋼湯面から鋳造方向下流へ100mm隔てた付近の凝固殻前面での溶鋼流速(m/秒)、[Sb]は、溶鋼中のSb濃度(質量%)、[S]は、溶鋼中のS濃度(質量%)、[O]は、溶鋼中のO(溶存酸素)濃度(質量%)である。
第2の発明に係る鋼鋳片の連続鋳造方法は、第1の発明において、前記極低炭素鋼は、C以外の化学成分として、Si:0.05質量%以下、Mn:1.0質量%以下、P:0.05質量%以下、S:0.020質量%以下、Al:0.010〜0.075質量%、Sb:0.0005〜0.0200質量%、Nb:0.005〜0.050質量%を含有し、残部がFe及び不可避的不純物からなることを特徴とするものである。
第3の発明に係る鋼鋳片の連続鋳造方法は、第1または第2の発明において、前記凝固殻前面での溶鋼流速を、鋳型背面に配置した交流移動磁場印加装置によって制御することを特徴とするものである。
本発明によれば、凝固殻前面の溶鋼流速を溶鋼成分に応じた適切な流速に制御するので、モールドパウダーの巻き込みも発生せず、アルミナクラスターなどの非金属介在物による表面欠陥が極めて少なく、清浄で高品質の鋳片を、生産性を損なわずに、安価に且つ安定して製造することが実現される。
溶鋼の化学成分から計算される「99958×[Sb]+386147×[S]+853354×[O]」の値と、凝固殻に捕捉されたアルミナクラスターの面積との関係を示す図である。 図1における直線の傾き、つまり比例定数と、凝固界面前面における溶鋼流速との関係を示す図である。 鋳片のデンドライト樹枝状晶の傾き角度を測定した位置を示す図である。
以下、本発明を詳細に説明する。
Cの含有量が0.003質量%以下である極低炭素鋼は、転炉における大気下での脱炭精錬と、RH真空脱ガス装置などの真空脱ガス設備における減圧下での脱炭精錬(「真空脱炭精錬」という)との二回の脱炭精錬により、溶銑から溶製される。脱炭精錬は溶鋼中の溶存酸素濃度が或る程度高くならないと進行せず、従って、脱炭精錬終了時には溶鋼中に多くの溶存酸素(「フリー酸素」ともいう)が残留する。多くの溶存酸素が残留したままでは鋼の清浄性が劣化するので、極低炭素鋼の溶製工程においては、真空脱炭精錬が終了した後に溶鋼中に金属Alが添加され、溶鋼は脱酸処理される。この脱酸処理により、溶鋼中の溶存酸素濃度は急激に低下し、脱酸生成物としてアルミナが形成される。尚、アルミナ中の酸素はAlと化学結合しており、アルミナが溶鋼中に懸濁していても、アルミナ中の酸素は、溶存酸素とはいわない。
脱酸生成物として生成したアルミナは、溶鋼が、真空脱ガス設備から連続鋳造設備に搬送される期間及びタンディッシュに注入された後に鋳型内に注入されるまでの期間、時間の経過とともに凝集してアルミナクラスターを形成する。このアルミナクラスターが溶鋼とともに鋳型内に注入されて鋳片の凝固殻に捕捉されると、極低炭素鋼鋳片の表面欠陥となり、鋳片の品質が低下する。
本発明者らは、アルミナクラスターの凝固殻への捕捉に及ぼす溶鋼の化学成分及び凝固界面での溶鋼流速の影響について研究を重ね、その結果、以下の手段によって上記課題を解決できるとの知見を得た。即ち、「Cを0.003質量%以下含有する極低炭素鋼鋳片を連続鋳造する際に、溶鋼成分における、99958×[質量%Sb]と386147×[質量%S]と853354×[質量%O]との和が4000を超える場合は、鋳型内の溶鋼湯面から鋳造方向下流へ100mm隔てた付近の鋳片凝固殻前面での溶鋼流速が下記の(1)式の範囲内となるように制御して鋳造する」という方法である。
V≧-22.3/(99958×[Sb]+386147×[S]+853354×[O]-4000)+0.18 …(1)
但し、(1)式において、Vは、鋳型内の溶鋼湯面から鋳造方向下流へ100mm隔てた付近の凝固殻前面での溶鋼流速(m/秒)、[Sb]は、溶鋼中のSb濃度(質量%)、[S]は、溶鋼中のS濃度(質量%)、[O]は、溶鋼中のO(溶存酸素)濃度(質量%)である。
ここで、(1)式における「99958×[Sb]+386147×[S]+853354×[O]-4000」は、連続鋳造中の凝固殻前面に形成される溶質元素(以下、単に「溶質」とも記す)の濃度境界層に侵入したアルミナクラスターなどの非金属介在物に働く、界面張力勾配による凝固殻方向への引力の尺度を示している。以下、(1)式の導出方法について説明する。
「非金属介在物−溶鋼間の界面張力の勾配に基づく凝固界面方向に作用する力」に関して、刊行物:鉄と鋼(80(1994)p.527)に示されるように、凝固界面前面の濃度境界層中の界面張力勾配K、即ちdσ/dx(σ:非金属介在物−溶鋼間の界面張力、x:距離)に基づいて、非金属介在物が凝固殻方向に受ける力Fは、下記の(2)式で示される。
F=-(8/3)×πR2K…(2)
ここで、Fは非金属介在物の受ける力(N)、πは円周率、Rは非金属介在物の半径(m)、Kは凝固界面前面の濃度境界層中の界面張力勾配(N/m2)である。
この界面張力勾配Kは、下記の(3)式に示すように、界面張力の溶質濃度による変化と成分の濃度勾配との積である。
K=dσ/dx=(dσ/dc)×(dc/dx)…(3)
ここで、σは非金属介在物−溶鋼間の界面張力(N/m)、xは凝固界面からの距離(m)であり、また、dσ/dcは非金属介在物−溶鋼間の界面張力の溶質濃度による変化(N/(m・質量%))、dc/dxは成分の濃度勾配(質量%/m)である。
凝固理論から、鋳型内のような溶鋼流速が存在する条件下での成分の濃度勾配dc/dxは下記の(4)式で表される。
dc/dx=-C0×(1-K0)×(VS/D)×exp[-VS×(x-δ)/D]…(4)
ここで、C0は鋳造前の溶鋼中の溶質濃度(質量%)、K0は溶質の分配係数(−)、VSは鋳型内での凝固速度(m/秒)、Dは溶鋼中での溶質の拡散係数(m2/秒)、δは濃度境界層の厚み(m)である。
(4)式において、x=δを代入すると、x=δでの濃度勾配(dc/dx)は下記の(5)式で求められる。
dc/dx=-C0×(1-K0)×(VS/D)…(5)
(5)式を(3)式に代入することにより、x=δでの非金属介在物−溶鋼間の界面張力勾配K、つまり、アルミナクラスターなどの非金属介在物が濃度境界層に侵入した直後に作用する力の尺度を示す界面張力勾配Kを下記の(6)式により求めることができる。
K=(dσ/dc)×[-C0×(1-K0)×(VS/D)]…(6)
(6)式に示すdσ/dcは、刊行物:溶鉄と溶滓の物性値便覧(日本鉄鋼協会編)などに示されており、本発明で対象とする極低炭素鋼の化学成分元素のなかで界面張力勾配Kの値に大きな影響を及ぼす元素は、Sb(アンチモン)、S(硫黄)、O(酸素=溶存酸素)であり、これらの元素だけで計算した界面張力勾配Kの値を用いても、非金属介在物の凝固殻への捕捉を検討する上で問題ないことが分かった。また、S及びOの拡散係数Dや分配係数K0は、刊行物:金属データブック(日本金属学会編)などに示されており、凝固速度VSは、伝熱計算から求めることができる。
但し、Sbの溶鋼中での拡散係数D及び分配係数K0は未知であるため、(6)式からはSbによる界面張力勾配Kを求めることができない。そこで、Sbによる界面張力勾配Kは、他成分の濃度の影響と比較して求めた。その結果、Sbの濃度変化による非金属介在物捕捉への影響は、Ti(チタン)の濃度変化による影響の4倍であることが分かった。従って、(6)式からSbによる界面張力勾配Kを求めるときには、(6)式において、Sbの濃度以外の項、つまり「(dσ/dc)×[(1-K0)×(VS/D)]」の値を、Tiのその値の4倍にすればよいということである。
即ち、S及びOについては、それぞれの元素の界面張力の溶質濃度による変化dσ/dc、分配係数K0、拡散係数Dを(6)式に代入し、一方、Sbについては、Tiの物性値(dσ/dc、分配係数K0、拡散係数D)を代入してその値を4倍し、そして、これらを加算することで、Sb、S及びOの界面張力勾配による凝固殻方向への引力として、(1)式に示す「99958×[Sb]+386147×[S]+853354×[O]」を得ることができる。
また、本発明者らは、種々の組成の溶鋼を使用してアルミナクラスターの凝固殻への捕捉の頻度を調査した。その結果、図1に示すように、(1)式に示す「99958×[Sb]+386147×[S]+853354×[O]」の値と、凝固殻に捕捉される単位面積あたりのアルミナクラスターの面積とは、比例関係にあることを見出した。ここで、アルミナクラスターの面積とは、アルミナクラスターの長軸及び短軸を光学顕微鏡で測定し、楕円体としての面積を算出し、このようにして測定されたアルミナクラスターの面積を総和した値である。
また、濃度境界層中のアルミナクラスターには界面張力勾配によって凝固界面側に向いた引力が働くが、溶鋼流の抗力により、図1に示すように、「99958×[Sb]+386147×[S]+853354×[O]」の値が4000以下であると、凝固殻にアルミナクラスターが捕捉されないということを見出した。更に、図1に示すように、「99958×[Sb]+386147×[S]+853354×[O]」の値と、凝固殻に捕捉される単位面積あたりのアルミナクラスターの面積との比例定数は、凝固界面前面における溶鋼流速によって変化することが分かった。
図2に、図1における直線の傾き、つまり比例定数と、凝固界面前面における溶鋼流速との関係を示す。図2に示すように、凝固殻に捕捉される単位面積あたりのアルミナクラスターの面積の、「99958×[Sb]+386147×[S]+853354×[O]」の値に対する比例定数は、凝固界面前面における溶鋼流速(V)の関数f(V)であり、関数f(V)は下記の(7)式に示す回帰式で表されることを見出した。
f(V)=(8.0-44.8×V)×10-6…(7)
但し、(7)式におけるVは凝固殻前面における溶鋼流速(m/秒)である。
従って、下記の(8)式に示すように、溶鋼中のSb、S、Oによる界面張力勾配の総和の4000を超えた分に、凝固界面前面の溶鋼流速によって決定する比例定数を掛け合わせれば、凝固殻に捕捉される単位面積あたりのアルミナクラスターの面積I(mm2/mm2)を求めることができる。
I=(8.0-44.8×V)×10-6×(99958×[Sb]+386147×[S]+853354×[O]-4000)…(8)
また、自動車用極低炭素鋼において、単位面積あたりのアルミナクラスターの面積I(mm2/mm2)が0.001を超えると、0.001以下の場合に比較して、表面欠陥の発生する確率が飛躍的に増加することが分かった。即ち、(8)式の左辺のIの範囲を0.001以下として、凝固殻前面の溶鋼流速Vの範囲を求めた式が、前述した(1)式である。
凝固殻前面つまり凝固界面前面の溶鋼流速Vを(1)式の範囲内に制御することで、アルミナクラスターなどの非金属介在物の凝固殻への捕捉が防止される。凝固殻前面の溶鋼流速を制御する範囲は、鋳片の表層部に相当する範囲であり、具体的には、鋳型内溶鋼湯面の位置から100mm程度鋳造方向下流側の位置である。当然ながら、更に鋳造方向下方の範囲までを対象としても構わない。
凝固界面前面の溶鋼流速を制御する方法としては、タンディッシュ内の溶鋼を鋳型内に注入するための浸漬ノズルの吐出孔の大きさ、角度、浸漬深さなどを調整し、吐出孔から吐出される溶鋼の吐出流を利用する方法や、鋳型背面に配置した磁場印加装置から磁場を印加し、磁場と溶鋼流とで形成される電磁力を利用する方法などを用いることができる。磁場発生装置としては、交流移動印加装置と直流磁場(静磁場)印加装置とがあるが、加速や減速ができ、凝固殻前面の溶鋼流速を任意に調整することができることから、交流移動磁場印加装置を用いることが好ましい。特に、鋳型長辺の背面全幅に配置した交流移動磁場印加装置によって制御することが好ましい。
スラブ連続鋳造機の鋳型長辺背面全幅に鋳片を挟んで相対させて交流移動磁場印加装置を配置し、この交流移動磁場印加装置から印加する移動磁場の移動方向を、相対する磁場印加装置ともに鋳型短辺側から浸漬ノズル側に向かう方向とすることで、浸漬ノズルから吐出される溶鋼の吐出流は減速され、これに伴って凝固界面前面の溶鋼流速が減速(「減速磁場印加」と称す)し、逆に、交流移動磁場印加装置から印加する移動磁場の移動方向を、相対する磁場印加装置ともに浸漬ノズル側から鋳型短辺側に向かう方向とすることで、浸漬ノズルから吐出される溶鋼の吐出流は加速され、これに伴って凝固界面前面の溶鋼流速が増速(「加速磁場印加」と称す)する。更に、一方の鋳型長辺の背面に配置した交流移動磁場印加装置から印加する移動磁場の移動方向を同一方向とし、且つ、鋳片を挟んで相対する交流移動磁場印加装置から印加する移動磁場の移動方向をこれとは逆方向とすることで、鋳型内の溶鋼は水平方向に回転するように攪拌され、これに伴って凝固界面前面の溶鋼流速が増速(「旋回磁場印加」と称す)する。
このように、鋳型長辺の背面全幅に配置した交流移動磁場印加装置により、鋳造速度に応じて適宜選択した3種類の磁場印加パターンで磁場を印加することで、凝固界面前面の溶鋼流速を減速或いは加速することができ、鋳造速度の如何に拘わらず、凝固界面前面の溶鋼流速を任意の流速に制御することが可能となる。
但し、攪拌強度が強くなりすぎるなどして凝固界面前面の溶鋼流速が速くなりすぎると、それに応じて鋳型内溶鋼湯面の溶鋼流が強くなり、鋳型内溶鋼湯面上に添加したモールドパウダーの巻き込みが発生するので、モールドパウダーの巻き込みが発生しない範囲内で、凝固界面前面の溶鋼流速を制御することが好ましい。公知文献に基づけば、鋳型内溶鋼湯面の流速が0.5m/秒以下であれば、モールドパウダーの巻き込みが発生しないことから、鋳型内溶鋼湯面の流速が0.5m/秒以下の範囲内となるように、凝固界面前面の溶鋼流速を制御すればよい。
本発明は、Cの含有量が0.003質量%以下である極低炭素鋼である限り、鋼種を問わずに適用できることは勿論であるが、得られる効果の点からすれば、C以外の化学成分として、Si:0.05質量%以下、Mn:1.0質量%以下、P:0.05質量%以下、S:0.020質量%以下、Al:0.010〜0.075質量%、Sb:0.0005〜0.0200質量%、Nb:0.005〜0.050質量%を含有し、残部がFe及び不可避的不純物からなる鋼を対象としたときに、特に効果が著しい。
以下に、成分を規定する理由を説明する。
Cは、その含有量が高くなると薄鋼板の加工性を劣化させる。それゆえ、Nbなどの炭化物形成元素を添加したときにIF鋼(Interstitial-Free steel)として優れた伸び及び深絞り性を得ることのできる0.003質量%を上限とした。
Siは、固溶強化元素であり、含有量が多いと薄鋼板の加工性が劣化する。また、表面処理への影響も考慮し、0.05質量%を上限とした。
Mnは、固溶強化元素であり、鋼の強度を増加させるが、本発明は軟鋼を想定しており、加工性を優先する。従って、上限を1.0質量%とした。
Pは、固溶強化元素であり、鋼の強度を増加させる。しかし、含有量が0.05質量%を超えると加工性や溶接性が劣化するため、上限を0.05質量%とした。
Sは、熱間圧延時に割れの原因となり、また、薄鋼板の加工性を低下させるA系介在物を生成するので、可能な限りその含有量を低減する必要がある。そこで、本発明では上限を0.020質量%とした。
Alは、脱酸剤として機能し、脱酸効果を得るためには、0.010質量%含有される必要がある。また、必要以上のAl添加はコストアップの増加を招く。そこで、本発明ではAl含有量の範囲を0.010〜0.075質量%とした。
Sbは、0.0200質量%以下であれば加工性に悪影響を及ぼすことはない。Sbは冷延板の表面の窒化を防止する効果があり、表面鍍金の美麗さに寄与する。この理由は明確でないが、Sbが冷延板の表面に濃化することに起因しているとされている。上記の効果を発揮させるために、Sb含有量の範囲を0.0005〜0.0200質量%とした。
Nbは、鋼中のC、N、Sを析出物として固定し、加工性や深絞り性を向上させる。しかし、含有量が0.005%未満では、その効果が乏しく、また一方で析出強化元素であるため、含有量が0.050質量%を超えると鋼板が硬くなり、加工性の劣化が生じる。そこで、本発明ではNb含有量の範囲を0.005〜0.050質量%とした。
以上説明したように、本発明によれば、凝固殻前面の溶鋼流速を溶鋼成分に応じた適切な流速に制御するので、モールドパウダーの巻き込みも発生せず、アルミナクラスターなどの非金属介在物による表面欠陥が少なく、清浄で高品質の鋳片を、生産性を損なわずに、安価に且つ安定して製造することが可能となる。
以下、スラブ連続鋳造機で実施した10チャージの試験鋳造結果を説明する。
1チャージ約200トンの10チャージ(試験No.1〜10)の極低炭素鋼の溶鋼を、厚みが220mm、幅が1160mmのスラブ鋳片に、溶鋼鋳造量を2.1トン/分として鋳造した。各試験チャージの溶鋼の化学成分を表1に示す。スラブ連続鋳造機では、これらの溶鋼を、鋳型内溶鋼湯面から約100mm鋳造方向に離れた位置での凝固界面前面での溶鋼流速が、前述した(1)式の範囲を満たす条件と、(1)式の範囲を満たさない条件とに調整して鋳造した。つまり、表1に(1)式から求めた必要最低流速を示しているが、試験No.1〜5では(1)式の範囲を満たす条件(本発明例)とし、試験No.6〜10では(1)式の範囲を満たさない条件(比較例)とした。(1)式を算出するにあたり、溶鋼の化学成分は、RH真空脱ガス装置での精錬終了時に溶鋼から採取した試料の分析値を用いた。尚、表1に示す酸素濃度は溶存酸素濃度である。
Figure 2011073009
連続鋳造工程において、凝固界面前面での溶鋼流速は、鋳片を挟んで鋳型長辺の背面全幅に配置した交流移動磁場印加装置を用いて制御した。具体的には、鋳型内溶鋼湯面から約100mm鋳造方向に離れた位置近傍における凝固界面前面での溶鋼流速を0.05m/秒とする場合には、磁束密度が0.025テスラの旋回磁場印加とし、凝固界面前面での溶鋼流速を0.10m/秒とする場合には、磁束密度が0.050テスラの旋回磁場印加とし、凝固界面前面での溶鋼流速を0.15m/秒とする場合には、磁束密度が0.075テスラの旋回磁場印加とし、凝固界面前面での溶鋼流速を0.20m/秒とする場合には、磁束密度が0.10テスラの旋回磁場印加とした。
凝固界面前面での溶鋼流速は、鋳造後の鋳片から試料を採取し、その試料の凝固組織から確認した。即ち、鋳造後の鋳片から全厚(220mm)×全幅(1160mm)の試料を採取し、この試料を鏡面仕上げした後に酸で腐食して凝固組織を現出させ、図3に示す6箇所の位置において凝固組織のデンドライト樹枝状晶の傾き角度を測定し、測定した傾き角度から、岡野らの式(刊行物:鉄と鋼(61(1975)p.69)参照)を用いて溶鋼流速を求め、6箇所の平均値から確認した。
また、前記凝固組織調査用試料の近傍から非金属介在物調査用試料を採取し、採取した非金属介在物調査用試料を鏡面仕上げした後、光学顕微鏡を用いて、鋳片表面から20mm内部の位置までの範囲に存在するアルミナクラスターの個数をカウントするとともに、アルミナクラスターの長軸及び短軸を測定して、鋳片における単位面積あたりのアルミナクラスターの面積を算出した。また、鋳片を薄鋼板に圧延後、薄鋼板における表面欠陥の有無についても調査した。鋳片及び薄鋼板での調査結果を表2に示す。
Figure 2011073009
表2に示すように、本発明例である試験No.1〜5では、鋳片でのアルミナクラスターの面積は0.001mm2/mm2以下になっており、圧延後の薄鋼板においても表面欠陥が発生していなかった。これに対して、比較例である試験No.6〜10では、鋳片でのアルミナクラスターの面積は0.001mm2/mm2を越えており、圧延後の薄鋼板において表面欠陥が発生することもあった。

Claims (3)

  1. Cを0.003質量%以下含有する極低炭素鋼鋳片の連続鋳造方法であって、溶鋼成分における、99958×[質量%Sb]と386147×[質量%S]と853354×[質量%O]との和が4000を超える場合は、鋳型内の溶鋼湯面から鋳造方向下流へ100mm隔てた付近の鋳片凝固殻前面での溶鋼流速が下記の(1)式の範囲内となるように制御して鋳造することを特徴とする、鋼鋳片の連続鋳造方法。
    V≧-22.3/(99958×[Sb]+386147×[S]+853354×[O]-4000)+0.18 …(1)
    但し、(1)式において、Vは、鋳型内の溶鋼湯面から鋳造方向下流へ100mm隔てた付近の凝固殻前面での溶鋼流速(m/秒)、[Sb]は、溶鋼中のSb濃度(質量%)、[S]は、溶鋼中のS濃度(質量%)、[O]は、溶鋼中のO(溶存酸素)濃度(質量%)である。
  2. 前記極低炭素鋼は、C以外の化学成分として、Si:0.05質量%以下、Mn:1.0質量%以下、P:0.05質量%以下、S:0.020質量%以下、Al:0.010〜0.075質量%、Sb:0.0005〜0.0200質量%、Nb:0.005〜0.050質量%を含有し、残部がFe及び不可避的不純物からなることを特徴とする、請求項1に記載の鋼鋳片の連続鋳造方法。
  3. 前記凝固殻前面での溶鋼流速を、鋳型背面に配置した交流移動磁場印加装置によって制御することを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の鋼鋳片の連続鋳造方法。
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