JPH10180426A - 連続鋳造における鋳型内電磁攪拌方法 - Google Patents

連続鋳造における鋳型内電磁攪拌方法

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JPH10180426A
JPH10180426A JP35588696A JP35588696A JPH10180426A JP H10180426 A JPH10180426 A JP H10180426A JP 35588696 A JP35588696 A JP 35588696A JP 35588696 A JP35588696 A JP 35588696A JP H10180426 A JPH10180426 A JP H10180426A
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JP
Japan
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mold
stirring
flow
cast slab
molten steel
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Pending
Application number
JP35588696A
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English (en)
Inventor
Akio Uehara
彰夫 上原
Keisuke Fujisaki
敬介 藤崎
Akito Kiyose
明人 清瀬
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 連続鋳造機の鋳型内メニスカス近傍の凝固界
面において、均一な循環流ないしは旋回流を形成するこ
とにより、縦割れがなく、介在物・気泡が捕捉されない
健全な鋳片を安定して製造する。 【解決手段】 連続鋳造機の鋳型1の長辺に電磁攪拌装
置2を設置し、鋳型内溶鋼を斜め下向きに攪拌すること
により、鋳型1内で鋳片凝固界面の溶鋼に一様な攪拌流
6を形成する。攪拌方向と水平との成す角度θは、メニ
スカス近傍での凝固界面溶鋼流速の大きさと均一性から
15〜60°の範囲が特に望ましい。 【効果】 強攪拌力を作用させても鋳型内溶鋼湯面やパ
ウダー溶融層を攪乱することがなく、鋳型内溶鋼を水平
方向に攪拌することができ、鋳片表層への介在物捕捉と
中炭素鋼での縦割れを防止することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鋼の連続鋳造にお
ける鋳型内電磁攪拌方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、鋼の連続鋳造においては、図
2、図3に示すように、タンディッシュから浸漬ノズル
3を介して鋳型1内へ溶鋼を注入し、鋳型1で急冷し、
凝固した鋼を連続的に引き抜き、所定の寸法に切断し、
鋳片を得る。その際に、鋳型1内の凝固シェル4界面の
溶鋼流動を適正な状態に維持・制御することは、連続鋳
造プロセスでの操業安定と品質確保の観点から重要であ
る。
【0003】従来は、その連続鋳造機の代表的な鋳造条
件下で適正な溶鋼流動が得られるように、特開昭62−
137153号公報記載のように浸漬ノズルの形状を適
正化したり、特開昭61−255751号公報記載のよ
うにアルゴン流量を制御したりしていた。しかし、これ
らによっても、必ずしもすべての鋳造条件で理想的な鋳
型内溶鋼流動を確保できないため、近年は、この鋳型内
溶鋼流動制御性を高めるべく、たとえば特開平1−22
8645号公報に記載されているように、矩形の連続鋳
造用鋳型の長辺に沿って移動磁界発生コイルを配置し、
該コイルに交流電流を流して、この交流電流によって生
じる移動磁界を溶鋼に印加し、溶鋼内に攪拌流6を形成
して、介在物や気泡の凝固シェル4への付着や捕捉を防
止したり、鋳片表面での縦割れ発生を防止し、欠陥の少
ない鋳片を製造している。この場合、移動磁界による溶
鋼の攪拌方向としては、特開平2−37946号公報記
載の水平方向、特開昭55−106664号公報記載の
上向き垂直方向、特開平1−127157号公報記載の
下向き垂直方向が一般的である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これらの攪拌
によっても、必ずしも理想的な溶鋼流動状態を確保でき
なかった。
【0005】つまり、水平方向の攪拌では、図2に示す
ように、鋳型1内で幅方向に均一な凝固成長が得られ、
中炭素鋼での縦割れ防止に有効であり、鋳片表層介在物
捕捉防止にも有効であるが、攪拌流6と浸漬ノズル3や
短辺との干渉のため、必ずしも均一な攪拌流6が形成さ
れず、また、電磁力による攪拌エネルギーが直接、鋳型
内溶鋼湯面に作用して湯面を攪乱することにより、パウ
ダー巻込みによる品質異常やパウダー溶融層厚みの部分
的な不足(通称、膜切れ)によるブレークアウトなどの
操業トラブルを誘発する。
【0006】また、上向き垂直方向の攪拌では、メニス
カス近傍での溶鋼流動は確保できるものの、この溶鋼流
動が溶鋼浴面上のパウダー溶融層5を直接攪乱する危険
性が高く、パウダー巻込みやパウダー流入不足を誘発す
る。
【0007】一方、図3に示す下向き垂直方向の攪拌で
は、パウダー巻込みの危険性がなく、凝固シェル4の界
面での介在物や気泡捕捉を抑制する効果が期待できるも
のの、水平方向の攪拌作用がないため電磁攪拌による中
炭素鋼での幅方向凝固の均一化が期待できず、中炭素鋼
での縦割れ抑制効果は期待できない。
【0008】また、特開昭58−100954号公報に
は、電磁石の取り付けを、そのコイルの方向が90°変
化するように転換させることが可能で、鋼種や目的に応
じて攪拌の方向を切り替えることができる装置が記載さ
れている。しかし、この装置では、水平方向か垂直方向
しか選択できず、同時にすべての効果を享受することは
不可能であり、さらに、方向を変更するには鋳型を交換
する必要があり、連鋳機の稼働率を低下させるため、生
産性の観点からも課題が残る。
【0009】そこで本発明は、前記従来技術の課題を解
決し、連続鋳造機の鋳型内メニスカス近傍の凝固界面に
おいてパウダー巻込みを生じさせずに均一な循環流ない
しは旋回流を形成することにより、縦割れを防止し、介
在物・気泡が捕捉されない健全な鋳片を安定して製造で
きる方法を提供する。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、鋳型内に電磁
攪拌装置を設置し、鋳型内溶鋼を斜め下向きに攪拌する
ことを特徴とする連続鋳造における鋳型内電磁攪拌方法
である。すなわち、鋳型内電磁攪拌の印加条件と形成さ
れる鋳型内溶鋼流動状態について種々の実験や検討を積
み重ねた結果、理想的な鋳型内溶鋼流動状態を確保する
ためには、鋳型内電磁攪拌の印加条件として従来の水平
方向や垂直方向ではなく、方向成分として両者の成分を
同時にかねそなえた方向、つまり斜め下向きに攪拌する
ことが重要であることが明らかとなったのである。
【0011】斜め下向きに攪拌する方法としては、電磁
攪拌装置の電磁石のスロットを鋳片の引抜き方向に対し
て斜めに設ける方法や、水平方向のコイルと垂直方向の
コイルの2組のコイルを有し、これらのコイルを別々に
制御する方法などが挙げられるが、本発明では斜め下向
きに攪拌することが肝要であるため、その方法は特に限
定しない。このように斜め下向きに攪拌することによ
り、強攪拌力を作用させても、図1に示すように、鋳型
内溶鋼湯面やパウダー溶融層5を攪乱することなく鋳型
内溶鋼を水平方向に攪拌することができ、鋳片表層部へ
の介在物捕捉と中炭素鋼での縦割れを防止することがで
きる。
【0012】図4にメニスカス部での水平方向の溶鋼流
速(旋回性)に対する攪拌方向の影響を示し、図5にメ
ニスカス部の溶鋼湯面変動に対する攪拌方向の影響を示
すが、これらの図からわかるように、鋳型内溶鋼攪拌時
のメニスカス近傍での凝固界面の溶鋼流速の大きさと均
一性確保の点から、攪拌方向(水平との成す角度)θは
15〜60°が特に適正な範囲である。この範囲より小
さな角度では、電磁攪拌力が湯面を攪乱する危険性があ
り、一方、この範囲より大きな角度では、水平方向の溶
鋼流速が不均一であったり、部分的に不足となり、鋳片
表層介在物捕捉を誘発することもあるため、鋳片の無手
入れ化を達成できない。
【0013】
【実施例】湾曲半径10.5m、機長27mの湾曲型の
連続鋳造機を用いて、鋳造幅1400mm、鋳造厚み2
45mmの鋳片を鋳造速度1.0m/分で鋳造する場合
に、図1に示すように、長さ900mmの鋳型1の中に
電磁攪拌装置2を設置して種々の方向に攪拌し、その時
の凝固界面の溶鋼流速をデンドライト傾角から求めた結
果と、湯面変動量、スリバー発生率、中炭素鋼の鋳片の
縦割れ発生率を整理し、表1に示す。本発明により、鋳
型内溶鋼湯面の攪乱による湯面変動を抑制しつつ、凝固
界面での溶鋼流速を確保することができ、スリバーや縦
割れを抑制できることが明白である。
【0014】
【表1】
【0015】
【発明の効果】本発明により、強攪拌でも鋳型内溶鋼湯
面やパウダー溶融層を攪乱することなく、凝固界面での
溶鋼流速を確保することができるため、凝固界面への気
泡・介在物の捕捉を大幅に抑制できるとともに、中炭素
鋼の鋳造においては、幅方向不均一凝固に起因する縦割
れを低減・抑制できる。つまり、連続鋳造操業における
操業安定と鋳片品質が確保でき、無手入れ化を大幅に向
上できるため、生産性の向上と製造コストの大幅な削減
を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す図である。
【図2】従来の水平攪拌型電磁攪拌の例を示す図であ
る。
【図3】従来の下向き攪拌型電磁攪拌の例を示す図であ
る。
【図4】メニスカス部での水平方向の溶鋼流速に対する
攪拌方向θの影響を示す図である。
【図5】メニスカス部の溶鋼湯面変動に対する攪拌方向
θの影響を示す図である。
【符号の説明】
1 鋳型 2 電磁攪拌装置 3 浸漬ノズル 4 凝固シェル 5 パウダー溶融層 6 攪拌流

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋳型内に電磁攪拌装置を設置し、鋳型内
    溶鋼を斜め下向きに攪拌することを特徴とする連続鋳造
    における鋳型内電磁攪拌方法。
JP35588696A 1996-12-25 1996-12-25 連続鋳造における鋳型内電磁攪拌方法 Pending JPH10180426A (ja)

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JP35588696A JPH10180426A (ja) 1996-12-25 1996-12-25 連続鋳造における鋳型内電磁攪拌方法

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010227944A (ja) * 2009-03-26 2010-10-14 Jfe Steel Corp 鋼鋳片の連続鋳造方法
JP2011073009A (ja) * 2009-09-29 2011-04-14 Jfe Steel Corp 鋼鋳片の連続鋳造方法
CN114182175A (zh) * 2021-12-02 2022-03-15 安徽天平机械股份有限公司 叉车驱动桥桥壳及其铸造工艺

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JP2011073009A (ja) * 2009-09-29 2011-04-14 Jfe Steel Corp 鋼鋳片の連続鋳造方法
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