JP2011072236A - 成型ポテトスナック - Google Patents

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Abstract

【課題】従来のものと比べて、油含量が少なく、かつ食感が良好である、成型ポテトスナックの提供。
【解決手段】乾燥ポテト100質量部、セルロース系粉末を0.1〜20質量部含む、成型ポテトスナックとする。
【選択図】なし

Description

本発明はセルロース系粉末を含む成型ポテトスナック及びその製造方法に関する。
ポテトを主原料とするポテトスナックとしては、生のポテトを使用したスナックと、ポテトフレーク、ポテトグラニュールや乾燥マッシュポテト等の乾燥ポテトを使用したスナック、これらを併用したスナックがある。生のポテトを使用したスナックは、ポテト風味が良いという利点はあるが、生のポテトの保管管理が必要な点や、原料によって大きさや形が不揃いになり、均一な製品が得られにくい場合があるという欠点がある。
一方で、ポテトフレーク等の乾燥ポテトを使用したスナックは、原料の保管管理が簡便であり、かつ均一な製品が製造できるという利点がある。しかし、乾燥ポテトを用いたスナックは、ポテトフレークやポテトグラニュールなどの原料に水を加えて混捏し、得られた生地を成型して製造するため、成型不良による製品の破損という問題があった。
また、いずれのポテトスナックも油で揚げるため、製品中の油含有量が多く、カロリーが高いという特徴がある。
特許文献1には、乾燥ポテトに水分含量が60〜80%となるように加水してスティック状に成型してフライするスティック状の成型ポテトの製造方法が開示されている。特許文献2では、成型生地のフライ直前に加熱乾燥工程を加えて水分含有量を減らすことにより、フライ後のポテトチップスの油含量を減らすという技術が開示されている。特許文献3には非ポテト粉、でんぷん、ガムなどの多糖類を用いたドウ組成物が開示されている。これは主にドウ組成物の粘弾性特性と食感を改良する目的であり、完成品のカロリーという観点はまったく考慮されていない。
特許第3644829号公報 特開2002−360211号公報 特表2001−526909号公報
成型ポテトスナックは油含量が多くカロリーが高いが、成型ポテトスナックは嗜好品ということもあり、これまではあまり高カロリーであることが考慮されるものではなかった。しかし、近年の健康意識の高まりに伴い、成型ポテトスナックでもカロリーが気にされるようになり、成型ポテトスナックの油含量を下げてカロリーを下げることが課題となった。
特許文献1では、成型ポテトの原料の水分含量を60〜80質量%と高めにすることにより、成型ポテトの原料をスティック状に加工することを可能とした技術である。しかし、原料の水分含量を多くすると、フライ後の油の含量も増える傾向にあった。そのため、油含量を減らす方法としては、これまでに、生地を成型したあとに乾燥して水分を減らしてから揚げることにより油含量を減らすという方法が報告されている(特許文献2)。しかし、この方法では乾燥工程が別途必要であり、この乾燥工程による水分量の制御が必要で、手間がかかるという欠点があった。すなわち、乾燥工程を行わなくても製品の油の含量が少ない成型ポテトスナック及びその製造方法が望まれていた。また、澱粉やガムをポテトに混合してドウ組成物を得ることは一般的に実施されており、通常は水溶性のものを用いることが多い。例えば、カルボキシメチルセルロースや加工澱粉などが用いられており、これらはドウ組成物の押し出し性の向上や、成型ポテトの原料がまとまらずに成型できないような場合に、生地同士のつながりを良好にして、成型性を向上させるという効果は認められている。しかし、揚げたあとの油の含量を減らせるという報告はされていない。前記特許文献3にはガムとして、微晶性セルロースの記載もされているが、実施例等での記載は全くない単なる羅列の一つに過ぎず、セルロース系粉末を用いると油の含量を減らせるとの知見は全く示されていなかった。
本発明は、良好な食感で、特別な乾燥工程を実施しなくとも油含量の少ない成型ポテトスナック及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、前記課題を解決するために鋭意検討した結果、驚くべきことに、原料の乾燥ポテトに対してセルロース系粉末を混合することによりフライ後の油含量が減少すること、部分アルファー化澱粉と併用することで食感が向上することを見出し、本発明を成すに至った。すなわち本発明は下記の通りである。
(1)乾燥ポテト100質量部に対してセルロース系粉末を0.1〜20質量部含む、成型ポテトスナック。
(2)部分アルファー化澱粉を含み、乾燥ポテト、セルロース系粉末、部分アルファー化澱粉の質量比が100:(0.1〜20):(0.05〜60)であることを特徴とした、(1)に記載の成型ポテトスナック。
(3)セルロース系粉末が結晶セルロースである、(1)又は(2)に記載の成型ポテトスナック。
(4)油の含有量が30質量%以下である、(1)〜(3)のいずれかに記載の成型ポテトスナック。
(5)(1)〜(4)のいずれかに記載の成型ポテトスナックを製造するための方法であって、水分含量が20〜60質量%となるように加水した生地を成型し、フライすることを特徴とする、上記製造方法。
本発明により油含量の少ない成型ポテトスナックを提供できる。
以下、本発明につき詳しく説明する。本発明で言う乾燥ポテトとは粉末ポテト、ポテトフレーク、ポテトグラニュール、乾燥マッシュポテトなどのことをいう。乾燥ポテトの粒度や原料となるポテトの品種などは特に制限はない。
本発明で言うセルロース系粉末とは、草木類や微生物などから得られるセルロース粉末のことであり、最も一般的なものとしては木材パルプを機械的若しくは化学的に処理して得られる粉末セルロースや結晶セルロースが挙げられる。本発明ではセルロース系粉末のなかで、極めて純度が高く流動性も良好な結晶セルロースを用いることが好ましい。
結晶セルロースとは、例えば木材パルプ、精製リンターなどのセルロース系素材を、酸加水分解、アルカリ酸化分解、酵素分解などにより解重合処理して得られる平均重合度30〜400、結晶性部分が10%を超えるものをいう。一般的に入手可能な結晶セルロースとしては例えば、セオラスFD−101、セオラスST−02、セオラスST−1000,セオラスUF−F702、セオラスUF−F701(いずれも製品名、旭化成ケミカルズ株式会社製)などを挙げることができる。また、セルロース系粉末として結晶セルロース製剤を用いても構わない。一般的に市販されている結晶セルロース製剤としては、例えばセオラスRC−N81、セオラスRC−N30、セオラスSC−900(いずれも製品名、旭化成ケミカルズ株式会社製)などが挙げられる。
結晶セルロースは平均粒径が8μm以上であることが好ましい。平均粒径が8μm以上で、油含量をより効果的に減らすことができるためである。より好ましくは10μm以上、最も好ましくは12μm以上である。
ここでいう平均粒径は、固形分濃度が1%、総量1300〜1700mlの水分散液となるようにサンプルと純水を2Lステンビーカーに量り取り、汎用攪拌翼かい十字(半径35mm)を取り付けたプロペラ攪拌機(スリーワンモーターHEIDON(商品名)BL−600)を用いて25℃、500rpmで20分間分散し、レーザー回折散乱装置(堀場製作所製 LA−910、超音波分散1分)により積算体積が50%になる値(メジアン径)を読み取った値のことをいう。結晶セルロースの粒径は、強力な攪拌機、例えばエースホモジナイザー(日本精機製AM−T)などで分散した粒径をさすことが多いが、この条件は非常に強い分散条件であるため、実際の成型ポテトを製造する際にかかる攪拌力よりも遥かに強いものである。よって該条件で測定した粒径と実際の製造工程で使用したときの製品中の結晶セルロースの平均粒径とは大きく乖離してしまう。そのため、本発明ではより実際の分散力、実際の製品中に近い平均粒径となるような弱い攪拌条件での平均粒径として定義している。
通常、食品にセルロース系粉末を加える場合は、出来る限り食感に影響のないように、粒径の小さいものを選択するのが当業者の一般的な考え方である。しかし、本願発明の成型ポテトスナックにおいては、使用するセルロース系粉末の粒径が小さくなると、油含量低減効果が小さいこと、粒径の大きいセルロース系粉末を使用した成型ポテトスナックであっても、食感への影響が少ない結果となった。このような知見は、これまでに知られていなかったものである。
本発明の成型ポテトスナックの原料としては、乾燥ポテト、若しくは乾燥ポテトと生のポテトを併用したものを主原料とし、必要に応じて食塩・旨み調味料などの調味料、香辛料、香料、酸味料、色素、澱粉・加工澱粉・アルファー化澱粉などの澱粉類、小麦粉、米粉、コーンフラワー、粉末油脂、チーズ粉末、海苔、乾燥野菜粉末、ドライフルーツ、糖類、フラクトオリゴ糖・キシロオリゴ糖やセロオリゴ糖などのオリゴ糖類、ソルビトールやキシリトールなどの糖アルコール類や、アスパラテーム・スクラロースなどの甘味料、カルボキシメチルセルロースやキサンタンなどのガム類、ポリグリセリン脂肪酸エステル・レシチンなどの界面活性剤、ビタミンCやビタミンEなどのビタミン類などを配合してもよい。上記、チーズ粉末としては、例えばパルメザンチーズなどのチーズそのものをすりおろして粉末化したものや、粉末化材を用いて、ゴーダチーズやチェダーチーズなどのナチュラルチーズ又はプロセルチーズを粉末化したものが挙げられる。
本発明では乾燥ポテト100質量部に対してセルロース系粉末を0.1〜20質量部加えることを特徴とする。好ましくは0.5〜15質量部、より好ましくは1〜10質量部である。セルロース系粉末の添加量が0.1質量部以上で、油含量低下の効果が十分に得られるので好ましい。また、セルロース系粉末の添加量が20質量部以下であれば、良好な食感が得られるので好ましい。セルロース系粉末のうち、特に結晶セルロースを使用することにより、食感、特にクリスピー感を向上させ、製品中の油含量を減らすことができる。最適な条件下では、油含量を従来の35〜45質量%から30質量%以下にまで減らすことができる。
セルロース系粉末の混合方法は特に制限はなく、あらかじめ乾燥ポテトや調味料等の原料に粉で混合してもよいし、添加する水に懸濁させて加えてもよいし、両者を組み合わせてもよい。また、混捏中に一括、若しくは分割して加えてもよい。
また、部分アルファー化澱粉を、乾燥ポテト:セルロース系粉末:部分アルファー化澱粉の質量比が100:(0.1〜20):(0.05〜60)で用いると、口解けが良い食感となるため好ましい。より好ましい質量比は100:(0.5〜15):(0.5〜30)である。部分アルファー化澱粉はあらかじめセルロース系粉末と混合して用いてもよいし、成型ポテトスナックの生地に別々に添加してもよい。ここでいう部分アルファー化澱粉とは澱粉を湿熱処理により部分的にアルファー化したものである。その原料は特に制限はなく、とうもろこし澱粉、小麦澱粉、米澱粉、馬鈴薯澱粉などいずれの澱粉原料でも構わない。部分アルファー化澱粉のなかでも、澱粉粒の内部がより多くアルファー化され、外郭部はアルファー化の程度が低いものが好ましい。具体的には冷水可溶分が6質量%以下のものが、食感に糊状感が出ることを抑え、食感を良好に保つことができるので、好ましい。
成型ポテトスナックの生地は、上述した乾燥ポテト等に適量の水を加えて混捏して調製される。生地中にセルロース系粉末を含有させることにより、生地のダレを防止し、さらに生地がひび割れを起こしにくくなり、成型性が良好になる。生地に加える水の量は生地中の水分が20〜60質量%になるようにすることが好ましい。より好ましくは20〜40質量%である。混捏は一般的なニーダー等の混練機で行うことができる。
混捏して得られた均一な生地は、次に成型される。例えば、チップ状に成型する場合は、得られた生地をローラーで圧延してシート状にして生地シートを得る。生地シートの厚さは通常0.4〜1.5mmの範囲で適宜調整する。該生地シートを、所望する製品の大きさ、形状、例えば円形、長円形、三角形、四角形、星型などに型を抜いて成型する。また、打錠機で打錠して成型することもできる。また、スティック状に成型する場合は、上記のように生地シートを作成してスティック状に切断する方法、モールドにより成型する方法、押し出し機により成型する方法等が適宜使用できる。特に押し出し機による成型が、製造効率の点から最も好ましい。押し出し機はスクリュー式、ピストン式など特に制限なく使用することができる。
上記の方法等で成型された生地は、次に油で処理する。油での処理はフライ(揚げる)するのが通常であるが、高温の油を上からかけたり、吹き付けたりしても構わない。生地をフライする際はあらかじめ生地を乾燥したり、冷凍したり、ピンホールを設けたりしてもよい。本発明では乾燥工程を経ずとも油含有量を減らせるという効果が利点ではあるが、乾燥を行ってもよい。乾燥する場合、その方法は、加熱乾燥、熱風乾燥、赤外又はマイクロウェーブ照射乾燥など任意の方法を用いることができる。フライは、一般的なフライヤーや真空フライヤーで行うことができる。フライに用いる油も通常用いられる油脂から適宜選択すればよく、例えば、パーム油、米油、大豆油、菜種油、綿実油、ごま油、サフラワー油、ヤシ油、牛脂、豚油、これらの硬化油、エステル化油、ジアシルグリセロール、中鎖脂肪酸などが挙げられる。これらは単独でも二種類以上を混合したものを用いてもよい。フライの温度や時間は、製品の大きさや形状により適宜調整されるものであるが、通常のフライ温度は150℃〜205℃、好ましくは170〜190℃である。フライ時間は10〜60秒程度である。フライ後、油切り工程を経て、成型ポテトスナックが得られる。
本発明の成型ポテトスナックは、所望により、糖類、食塩、カレー粉、ガーリック、胡椒などの香辛料、粉末醤油、調味料、香料、酸味料、甘味料などの単独若しくは複数を、まぶすなどの方法で調味付けが行われてもよい。
実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、これらによって本発明は何ら制限されるものではない。なお、油含量の測定及び官能試験は以下の方法で行った。
<油含量の測定方法>
基準油脂分析試験法(社団法人 日本油化学会)の参3.1.1 ジエチルエーテル抽出法に基づき、フライ後のスナック100gに対する脂質量を求めた。
<官能試験(食感)>
パネラー3名(30代、40代、及び50代の男性)で、出来上がったポテトスナックの硬さ(クリスピー感)、口解けを主な評価ポイントとして、食感を下記の基準で評価した。
◎:非常に良好。
○:良好。
△:やや劣る。
×:悪い。
[実施例1、2、比較例1](成型ポテトチップでの評価)
表1の組成でそれぞれの粉末原料を混合し、次に水を添加しながら2分間混捏した。なお表1中のPCS(商品名 旭化成ケミカルズ株式会社社製、グレード名 FC−30)は部分アルファー化澱粉、セオラス(商品名 旭化成ケミカルズ株式会社製、グレード名 ST−100、平均粒径28μm)はセルロース系粉末の一つである結晶セルロースである。上記の混捏物を打錠機で、実施例1、2では打圧500kgで打錠した。一方、比較例1では打錠時の成型性が悪かったため、打圧を600kgに上げて打錠した。なお、錠径はφ2.1cm、厚さ1mmとして打錠した。打錠物を、サラダ油で170℃、25秒間揚げて、成型ポテトスナックを得た。
Figure 2011072236
得られたポテトチップスの食感、油含量を分析したところ、実施例1の油含量は100g当たり19.3g(すなわち19.3質量%)、実施例2の油含量は100g当たり26g(26質量%)であったのに対し、結晶セルロースを含まない比較例1では100g当たり37.4g(37.4質量%)であった。結晶セルロースを使用することにより油含量を減少させることができた。また、官能試験においては、比較例1のポテトチップスの表面は非常に硬く、また内部もガリガリとしてやや硬すぎ、良好な食感が得られなかった。一方、実施例1のポテトチップスは、カリカリとした良好な食感であった。実施例2のポテトチップスではクリスピー感がありながら口解けも良く、サクサクとした良好な食感であった。結晶セルロースと部分アルファー化澱粉を併用すると油含量を減らし、更にはより良い食感にすることができた。これらの結果を表2にまとめた。
Figure 2011072236
[実施例3、4、比較例2、3]
ポテトフレーク100質量部に対して結晶セルロース(セオラスUF−F702;商品名 旭化成ケミカルズ株式会社製、平均粒径25μm)を3質量部、粉で添加して混合し、連続ミキサー内で水分が37質量%になるまで加水して均一になるまで混捏した。次いでこの生地を、圧延ロールで厚み0.8mmのシート状に押圧して、生地シートとした。この生地シートを、金属製の楕円形の型(長径4cm、短径3cm)で抜いて、成型生地ペレットを得た。この生地ペレットをフライヤーを用いて食用油で180℃、20秒間フライして実施例3の成型ポテトスナックを得た。実施例4ではポテトフレーク100質量部に対して部分アルファー化澱粉(PCS−FC30;商品名 旭化成ケミカルズ株式会社製)6質量部を更に追加したものを用い、比較例2では実施例4の結晶セルロースの量をポテトフレーク100質量部に対して0.05質量部に減らしたものを用い、それ以外の点については実施例3と同様の操作を行って、それぞれの成型ポテトスナックを得た。また、比較例3では実施例3の結晶セルロースを平均粒径が7μmになるまで粉砕してセルロース系粉末成分として用い、それ以外の点については同様の操作を行って、成型ポテトスナックを得た。
それぞれの成型ポテトスナックの油含量は、比較例2では100g当たり36.5g(36.5質量%)、比較例3では40.9g(40.9質量%)であったのに対し、実施例3では25g(25質量%)、実施例4では29.8g(29.8質量%)であった。比較例に比べて、実施例では油含量を減らすことができた。また、実施例3ではやや硬い食感となったが、実施例4ではサクサクとした良好な食感であった。比較例2、3についても、食感が悪いわけではなかったが、実施例3、4のほうが、比較例よりクリスピー感が優れていた。これらの結果を表3にまとめた。
Figure 2011072236
[実施例5、比較例4]
ポテトフレーク100質量部に対して結晶セルロース(セオラスST−02;商品名 旭化成ケミカルズ株式会社製、平均粒径30μm)を20質量部加え、さらに水分含量が60質量%になるように水を加えて3分間混捏し、7.5×7.5×60mmのスティック状に成型して、成型生地ペレットを得た。成型生地ペレットに冷凍処理を施し、180℃で30秒フライをして、実施例5の成型ポテトスナックを得た。比較例4では結晶セルロースの量をポテトフレーク100質量部に対して25質量部にした以外は実施例5と同様にして、成型ポテトスナックを得た。
それぞれの成型ポテトスナックの油含量は、実施例5では20.4質量%、比較例4では16.3質量%といずれも油含量は少なかった。官能試験では実施例5はクリスピー感があり、噛み砕いても良好な食感であった。それに対し、比較例4では表面にクリスピー感はあるものの、噛み砕いたあとは、粉っぽくパサツキがあり、良好な食感が得られなかった。これらの結果を表4にまとめた。
Figure 2011072236
[実施例6、比較例5]
乾燥マッシュポテト100質量部、食塩1.3質量部、粉末バター2.6質量部、結晶セルロース(セオラスRC−N30;商品名 旭化成ケミカルズ株式会社製、平均粒径12μm)を2質量部混合し、ニーダーに入れて水分が35質量%になるまで水を加えて約10分間混捏した。得られた生地をローラーで約1mmの厚さに圧延して生地シートを得た。得られた生地シートを金属製の円形の型(直径3cm)で型を抜いて、成型生地ペレットを得た。この成型生地ペレットを160℃で45秒フライし、実施例6の成型ポテトスナックを得た。比較例5では結晶セルロースを抜いた以外は同様に実施しようとしたが、生地をローラーで圧延することができなかった。実施例6の成型ポテトスナックの油含量は28.7質量%であり、クリスピー感のある良好な食感であった。これらの結果を表5にまとめた。
Figure 2011072236
本発明により、特別な乾燥工程を実施しなくとも油含量の少なく良好な食感の成型ポテトスナックを提供できるので食品製造業に好適に利用できる。

Claims (5)

  1. 乾燥ポテト100質量部に対してセルロース系粉末を0.1〜20質量部含む、成型ポテトスナック。
  2. 部分アルファー化澱粉を含み、乾燥ポテト、セルロース系粉末、部分アルファー化澱粉の質量比が100:(0.1〜20):(0.05〜60)であることを特徴とした、請求項1に記載の成型ポテトスナック。
  3. セルロース系粉末が結晶セルロースである、請求項1又は2に記載の成型ポテトスナック。
  4. 油の含有量が30質量%以下である、請求項1〜3のいずれかに記載の成型ポテトスナック。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の成型ポテトスナックを製造するための方法であって、水分含量が20〜60質量%となるように加水した生地を成型し、フライすることを特徴とする、上記製造方法。
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