JP2011072052A - ステータ及びステータ製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ステータの占積率向上可能なステータ及びステータ製造方法の提供。
【解決手段】平角導体を巻回して形成されたコイルとステータコアとを備えるステータにおいて、平角導体は、スロット内に挿入されるスロット内導線部12a、12bを備え、スロット内導線部12a、12bの3辺の被覆を厚くした第1平角導体と、スロット内導線部12a、12bの対向する2辺の被覆を厚くした第2平角導体と、の2種類が用意され、第1平角導体と第2平角導体とは、隣り合う平角導体間の被覆が薄くなるよう重ねられて平角導体束とされ、平角導体束は折り曲げられ、渡り導線部11にて90度ずつ2カ所の捻り部を有するよう葛折導体束が形成され、スロット内で葛折導体束のスロット内導線部12a、12bが2本並ぶように配置され、スロット内導線部12a、12bは、ステータコアの外周側と内周側とに交互にスロット内に配設する。
【選択図】図1

Description

本発明は、ステータコアに波巻きコイルを配置する際に、絶縁被覆の厚みを抑えて占積率の向上を図る技術に関するものである。
近年、自動車の駆動にモータを使用する、ハイブリッドカーや電気自動車などのニーズが増えてきている。
車載するモータは、小型で高出力のものが望まれ、その為にはステータの占積率を向上させることが必要である。なお、ステータコアに配置するコイルは集中巻きや、波巻き等といった方法があるが、出力やコギングトルクの発生を鑑み、波巻きのコイルの方が有利であると考えられている。
従来技術は、特許文献1乃至特許文献4などのような、技術が知られている。
特許文献1は、回転電機用インシュレータに関する技術である。
コイルの絶縁性を確保する為に、ステータコアの巻き線を施す部分の絶縁被覆を厚くする、ステータコアの巻き線を施す部分にインシュレータを被せる、固定子コア端面にスロット側にはみ出すような絶縁シートを貼り付けて導体を巻回する、等の方法の代わりに、絶縁シートと成形樹脂とを接合したインシュレータをステータコアの巻き線を施す部分に2つ被せ、ステータコアの巻き線を施す部分の全周又は一部分の開口部を設けて覆う方法を開示している。
特許文献2は、電気機器の絶縁コイルに関する技術である。
裸平角電線を複数本毎にまとめて絶縁フィルムテープで絶縁して絶縁コイルを形成する。まとめられた複数本の裸平角導線は、隣り合う裸平角導線同士の間に絶縁被覆を有しない。したがって、絶縁被覆を省略した分、ステータコアの占積率を高めている。
特許文献3は、回転電機の固定子コイル及び固定子に関する技術である。
平角導体を上側コイルと下側コイルの2つのコイルとしてそれぞれ束ねた後に、コイルの外周に絶縁テープを用いて絶縁層を形成し、スロット内に上側コイルとした側コイルの間にスペーサを挿入した状態で配設する。また、スロット開口部に楔を挿入している。
このようにすることで、上側コイルとした側コイルの絶縁層の厚さを最小限に留め、コイル導体の放熱性の向上を果たしている。
特許文献4は、回転電機及び回転電機巻き線の形成方法に関する技術である。
平角導体を長手方向に180度捻って形成する捻り部と、この捻り部の両側を同方向に折り曲げて形成したコの字状の巻き先端部を備え、固定子コアに挿入した後、端部を接合することで固定子を形成する。
平角導体をこのように形成してコイルを構成することで、平角導体を加工する際に大きな変形を強いることが無く、その結果、絶縁被覆の損傷や平角導体自身の損傷を防ぐことが可能となる。
実開平4−10552号公報 特開平11−262209号公報 特開2006−174600号公報 特開2008−48488号公報
しかしながら、特許文献1乃至特許文献4には以下に説明する課題があると考えられる。
特許文献1に開示される技術では、ステータコアに直接コイルを巻回する必要があるが、ステータコアのスロットを増やすと、コイルを巻回するにあたり平角導体の取り回しが困難となる虞がある。したがって、モータの高出力化に適さないと考えられる。
特許文献2に開示される技術では、裸平角導体をまとめたうえで、絶縁テープを施工する必要がある為、複雑な製作工程を必要とすると考えられる。また、絶縁テープが重複する部分も多い為、ステータの占積率向上には不利になる可能性が考えられる。
特許文献3に開示される技術では、スロット内に複数のスペーサを配設している。この為に、スロット内にスペーサを挿入する空間が必要となり、結果的にステータの占積率向上の妨げになる虞がある。
特許文献4に開示される技術では、ステータコアのスロットに対して平角導体は2枚挿入される構成となっている。このため、占積率を高める為には平角導体の断面積を増やす他にないが、平角導体の断面積を増やすと、平角導体の曲げ半径が大きくなり、コイルを巻回することが困難となる虞がある。
すなわち、特許文献1乃至特許文献4の技術では、ステータの占積率をさらに高めるのに十分でないと考えられる。
そこで、本発明はこのような課題を解決するために、ステータの占積率向上可能なステータ及びステータ製造方法を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明によるステータは以下のような特徴を有する。
(1)平角導体を巻回して形成されたコイルと、複数の電磁鋼板を積層して形成されたステータコアと、を備えるステータにおいて、
前記平角導体は、前記ステータコアに備えられるスロット内に挿入されるスロット内導線部を備え、前記スロット内導線部の3辺の被覆を厚くした第1平角導体と、前記スロット内導線部の対向する2辺の被覆を厚くした第2平角導体と、の2種類が用意され、前記第1平角導体と前記第2平角導体とは、隣り合う前記平角導体間の被覆が薄くなるよう重ねられて平角導体束とされ、前記平角導体束は折り曲げられ、渡り部にて90度ずつ2カ所の捻り部を有するよう葛折導体束が形成され、前記ステータコアが備えるスロット内で、前記葛折導体束の前記スロット内導線部が2本並ぶように配置され、前記スロット内導線部は、前記ステータコアの外周側と内周側とに交互に前記スロット内に配設されていることを特徴とする。
また、前記目的を達成するために、本発明によるステータ製造方法は以下のような特徴を有する。
(2)平角導体を巻回して形成したコイルを、複数の電磁鋼板を積層して形成したステータコアに配設することで形成するステータ製造方法において、
前記平角導体は、3辺の被覆を厚く形成した第1平角導体と、対向する2辺の被覆を厚くした第2平角導体よりなり、前記第1平角導体と、前記第2平角導体とを、隣り合う前記平角導体間の被覆が薄くなるよう重ねて平角導体束を形成し、前記平角導体束を、渡り部にて90度ずつ2カ所を捻り、折り曲げることで、葛折導体束を形成し、前記ステータコアが備えるスロット内に、前記葛折導体束の前記スロット内導線部が2本並べ、前記ステータコアの外周側と内周側とに交互に前記スロット内導線部を前記スロット内に配設することを特徴とする。
このような特徴を有する本発明によるステータにより、以下のような作用、効果が得られる。
上記(1)に記載される発明の構成は、平角導体を巻回して形成されたコイルと、複数の電磁鋼板を積層して形成されたステータコアと、を備えるステータにおいて、平角導体は、ステータコアに備えられるスロット内に挿入されるスロット内導線部を備え、スロット内導線部の3辺の被覆を厚くした第1平角導体と、スロット内導線部の対向する2辺の被覆を厚くした第2平角導体と、の2種類が用意され、第1平角導体と第2平角導体とは、隣り合う平角導体間の被覆が薄くなるよう重ねられて平角導体束とされ、平角導体束は折り曲げられ、渡り部にて90度ずつ2カ所の捻り部を有するよう葛折導体束が形成され、ステータコアが備えるスロット内で、葛折導体束のスロット内導線部が2本並ぶように配置され、スロット内導線部は、ステータコアの外周側と内周側とに交互にスロット内に配設されるものである。
ステータコアに備えるスロットには、平角導体のスロット内導線部が挿入されるが、第1平角導体のスロット内導線部は3辺が厚く被覆されており、第2平角導体のスロット内導線部は対向する2辺が厚く被覆されている。そして、被覆が薄い部分が重なるように第1平角導体と第2平角導体が重ねられることで、必要な部分のみ絶縁層を厚くすることが可能となる。
絶縁層を厚くする必要があるのは、ステータコアに備えられるティースと平角導体とが対向する面と、電位差が大きくなる平角導体同士の間の面である。
したがって、第1平角導体と第2平角導体を組み合わせることで、電位差の小さい平角導体間の絶縁層の厚みは薄くし、平角導体とステータコアとの間の絶縁層の厚みは厚くするということができ、効率よく絶縁層を設けることが可能となる。
また、平角導体束は折り曲げられ、かつ渡り部にて90度ずつ2カ所が捻られており、ステータコアの外周側と内周側とに交互にスロット内に配設されることで、常に第1平角導体の厚い絶縁被覆を有した2辺に挟まれた厚い絶縁被覆を有する1辺を、平角導体束と平角導体束の間に向けておくことも可能となる。
したがって、スロット内導線部は必要最小限の絶縁層の厚みを設けておけば良く、ステータの占積率の向上を図ることが可能となる。
また、このような特徴を有する本発明によるステータ製造方法により、以下のような作用、効果が得られる。
上記(2)に記載される発明の方法は、平角導体を巻回して形成したコイルを、複数の電磁鋼板を積層して形成したステータコアに配設することで形成するステータ製造方法において、平角導体は、3辺の被覆を厚く形成した第1平角導体と、対向する2辺の被覆を厚くした第2平角導体よりなり、第1平角導体と、第2平角導体とを、隣り合う平角導体間の被覆が薄くなるよう重ねて平角導体束を形成し、平角導体束を、渡り部にて90度ずつ2カ所を捻り、折り曲げることで、葛折導体束を形成し、ステータコアが備えるスロット内に、葛折導体束のスロット内導線部が2本並べ、ステータコアの外周側と内周側とに交互にスロット内導線部をスロット内に配設するものである。
このため、第1平角導体と第2平角導体を組み合わせて平角導体束に用いることで、絶縁層の厚みを必要最小限に抑えることが可能となり、(1)に記載の占積率の高いステータを形成するステータ製造方法を提供することが可能となる。
本実施形態の、平角導線束の斜視図である。 本実施形態の、平角導体束の部分拡大図である。 本実施形態の、平角導体束を重ねた状態の斜視図である。 本実施形態の、ステータコアに平角導体束を配設した状態の斜視図である。 本実施形態の、スロット内の断面図である。 本実施形態の、平角導体を重ねる際の模式断面図である。 本実施形態の、平角導体束の巻回方法を示す模式図である。
まず、本発明の実施形態について説明する。
図1に、本実施形態の平角導線束を示す。
図2に、平角導体束の部分拡大図を示す。図1のA部の拡大をしたものである。
葛折導体束10は、矩形断面を有する平角導体20を複数束ね、曲げ加工及び捻り加工を施して、葛折形状に形成されたものである。用いられる平角導体20は、銅などの導電性の良い金属を導電体として用い、扁平に成形された後に、その周囲に絶縁層としてエナメル膜を施工したものである。平角導体20の周囲に設けられる絶縁層の厚みについては図6を用いて後述する。
葛折導体束10は、第1平角導体20A乃至第9平角導体20Iの合計9枚の平角導体20が重ねられた状態で、曲げ加工及び捻り加工がなされて図1に示す形状に成形されている。葛折導体束10の渡り導線部11には、第1曲げ部11A、第2曲げ部11B、第3曲げ部11Cが形成され、第1捻り部11D、第2捻り部11Eが形成されている。
また、図1に示すように、葛折導体束10が有するスロット内導線部12は、外側スロット内導線部12aと内側スロット内導線部12bと2パターンが交互に形成されている。
外側スロット内導線部12aはステータコア30に形成されるスロット32の外側に、内側スロット内導線部12bはスロット32の内側に配置される。すなわち、葛折導体束10には交互に外側スロット内導線部12aと内側スロット内導線部12bが形成されることとなる。
図3に、平角導体束を重ねた状態の斜視図を示す。
葛折導体束10を重ねた状態が、図3に示されている。この状態で、葛折導体束10はステータコア30に配設され、ステータ100を形成する。なお、図3では24枚の葛折導体束10が重ねられているが、これはステータコア30に設けられるスロット32の数によって変更される。
図4に、ステータコアに平角導体束を配設した状態の斜視図を示す。
ステータコア30は、プレスで形成された複数枚の電磁鋼板を積層し、カシメ加工がされて略円筒状に形成されている。また、ステータコア30の内周側向きにティース31とスロット32が交互に形成されている。
そして、スロット32に葛折導体束10が図3に重ねられたものが配設される。なお、図4は説明の都合上、配設される葛折導体束10の数を減らして示してある。
このようにステータコア30に葛折導体束10が配設された後、葛折導体束10の端部を図示しないバスバによって接続し、コイルエンドを樹脂モールドしてステータ100を形成する。
図5に、スロット内の断面図を示す。
図6に、平角導体を重ねる際の模式断面図を示す。
葛折導体束10は、図5に示されるように第1平角導体20A乃至第1平角導体20A乃至第9平角導体20Iが重ねられ、インシュレータ35の挿入されたスロットに2つずつ葛折導体束10が挿入されている。インシュレータ35は樹脂成形された絶縁体で、各スロット32に備えられ、平角導体20とステータコア30との絶縁を確保し、葛折導体束10の絶縁被覆の損傷を防止するなどの目的で備えられている。
葛折導体束10は、前述したように平角導体20を複数枚重ねて形成されている。しかし、平角導体20は図5及び図6に示すように配置される位置によって、塗布される絶縁層の厚みが異なる。
第1平角導体20Aは、図6に示すように、平角導体20の周囲3辺が絶縁層の厚い厚塗絶縁層IL1となっている。また、1辺が絶縁層の薄い薄塗絶縁層IL2となっている。厚塗絶縁層IL1は絶縁被覆膜の厚みを確保する為にPPS等の厚塗り可能で絶縁性能の高い樹脂を用いている。一方、薄塗絶縁層IL2は薄塗り可能なエナメルなどの樹脂を用いている。
一方、第2平角導体20B乃至第9平角導体20Iは、ステータコア30に挿入された時にティース31に接する対向する2辺が厚塗絶縁層IL1となり、隣り合う平角導体20と接する対向する2辺が薄塗絶縁層IL2となっている。
厚塗絶縁層IL1及び薄塗絶縁層IL2の塗工方法は、従来から用いられている方法で塗り分けが可能である。例えば薄塗絶縁層IL2を先に設けておき、部分的に厚塗絶縁層IL1を重ね塗りする等の方法を用いても良い。
厚塗絶縁層IL1の絶縁被覆は、平角導体20とステータコア30との間の絶縁に必要な厚みを有している。
一方、薄塗絶縁層IL2の絶縁被覆は、平角導体20同士の短絡を防ぐ程度の厚みを有している。したがって、厚塗絶縁層IL1に比べて薄塗絶縁層IL2の厚みは薄く設定されている。
次に、葛折導体束10の形成方法について説明する。
図7に、平角導体束の巻回方法を模式図に示す。
葛折導体束10は、巻回装置70を用いて巻回される。巻回装置70はボビン60と巻回軸50を備えている。
模式的に示される巻回軸50は、図示しない動力に接続されて回転する機構を備えている。一方、第1ボビン60aと第2ボビン60bには、複数の平角導体20を重ねた平角導体束15が巻かれ、第1ボビン60a及び第2ボビン60bのそれぞれに、独立した回転機構が備えられている。平角導体束15は葛折導体束10同様に、図6に示すような順番で9枚の平角導体20が重ねられた状態でボビン60に巻回されている。
巻回軸50は6面体であり、便宜上、第1面50a、第2面50b、第3面50c、第4面50d、第5面50e、及び第6面50fとする。
巻回装置70を稼働させるにあたり、最初に巻回軸50に平角導体束15を第6面50fに固定する。図6では、第1ボビン60a及び第2ボビン60bの2つを用いているため、2つの平角導体束15を固定する。
そして、巻回軸50を回転させることで葛折導体束10を巻回軸50に対して巻き付けていく。ただし、第1面50a及び第2面50b、第4面50d及び第5面50eに巻き付ける際に、90度ずつ第1ボビン60a及び第2ボビン60bを同一方向に回転させることで、平角導体束15を捻り、第1捻り部11D及び第2捻り部11Eを形成する。
したがって、巻回軸50を1回転させると、第1ボビン60a及び第2ボビン60bを90度×4回転させることになる。こうして、必要回数だけ巻回軸50及びボビン60を回転させた後、扁平に潰すことで、図1に示すような形状に平角導体束15を形成する事が可能となる。
こうして、葛折導体束10を形成し、図3に示すように所定数重ねて、ステータコア30に配設することで、波巻きコイルを有するステータ100が形成される。
葛折導体束10には、第1捻り部11D及び第2捻り部11Eが形成されて渡り導線部11において180度捻られることになる。したがって、スロット32に挿入されている葛折導体束10の外側スロット内導線部12a及び内側スロット内導線部12bは、図5に示されるように第1平角導体20Aが隣り合うように配置されることになる。
本実施形態は上記構成であるので、以下に示すような作用、効果を奏する。
まず、ステータ100の占積率を向上させることが可能である点が挙げられる。
本実施形態のステータ100は、平角導体20を巻回して形成されたコイルと、複数の電磁鋼板を積層して形成されたステータコア30と、を備えるステータ100において、平角導体20は、ステータコア30に備えられるスロット32内に挿入されるスロット内導線部12を備え、スロット内導線部12の3辺の被覆を厚くした第1平角導体20Aと、スロット内導線部12の対向する2辺の被覆を厚くした第2平角導体20Bと、の2種類が用意され、第1平角導体20Aと第2平角導体20Bとは、隣り合う平角導体20間の被覆が薄くなるよう重ねられて平角導体束15とされ、平角導体束15は折り曲げられ、渡り導線部11にて90度ずつ2カ所の捻り部を有するよう葛折導体束10が形成され、ステータコア30が備えるスロット32内で、葛折導体束10のスロット内導線部12が2本並ぶように配置され、スロット内導線部12は、ステータコア30の外周側と内周側とに交互にスロット32内に配設されている。
第1平角導体20Aと第2平角導体20Bとは、接する面において絶縁皮膜の薄い、薄塗絶縁層IL2が形成されており、ステータコア30のスロット32に内接する面において絶縁被膜の厚い、厚塗絶縁層IL1が形成されている。基本的に平角導体20同士の間の電位差は低く、薄塗絶縁層IL2程度の厚みがあれば短絡を防ぐことが可能である。一方、平角導体20とスロット32の内面との電位差は高くなる部分がある為、厚塗絶縁層IL1程度の厚みが必要となる。
また、スロット32の内部に配置された葛折導体束10同士の隣接する部分では、位相が高くなるが、渡り導線部11において第1捻り部11D及び第2捻り部11Eを形成することで、厚塗絶縁層IL1が対向する位置に向くため、隣り合う葛折導体束10同士の絶縁層の厚みは厚くなる。
このように、必要な部分で必要な絶縁層の厚みを確保できるため、スロット32の内部での絶縁層の面積を減らすことができ、占積率の向上を図ることが可能となる。
また、平角導体20を平角導体束15として加工する為、成形を容易にすることが可能である。
これは、図7に示すように複数枚の平角導体20を平角導体束15として束ねた状態で、巻回軸50に巻き付けて第1曲げ部11A、第2曲げ部11B、及び第3曲げ部11Cを形成し、第1ボビン60a及び第2ボビン60bをそれぞれ回転させることで、第1捻り部11D及び第2捻り部11Eを形成する。
このように、平角導体20を重ねて平角導体束15にして一体の導線として加工することで、一体の剛体線を曲げ加工する場合よりも曲げ剛性が低く、小さな力で葛折導体束10を形成することが可能となる。
以上、本実施形態に則して発明を説明したが、この発明は前記実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱することのない範囲で構成の一部を適宜変更することにより実施することもできる。
例えば、本実施形態では波巻きコイルを用いているが、コイルを形成する際に波巻きコイルにする場合にも、集中巻コイルにする場合にも適用が可能である。
また、本実施形態では、第1平角導体20Aの3辺に厚塗絶縁層IL1を塗工しているが、第1平角導体20Aの薄塗絶縁層IL2が設けられる辺と対向する辺の絶縁層の厚みを必要に応じて変更することを妨げない。
隣り合う葛折導体束10である外側スロット内導線部12aと内側スロット内導線部12bとの間の電位差が、葛折導体束10とスロット32との間の電位差よりも低くなる場合には、前述の薄塗絶縁層IL2が設けられる辺と対向する辺の絶縁層の厚みを薄くすることで、より占積率を高めることが可能となる。設計思想によって適宜変更されるべきである。
また、本実施形態では特に言及していないが、コイルエンドでの絶縁には相関絶縁紙を用いて絶縁性能を向上させることを妨げない。
また、厚塗絶縁層IL1及び薄塗絶縁層IL2を設ける部分は、外側スロット内導線部12a及び内側スロット内導線部12bにあたる部分に最低限設ければ機能を満足するので、塗り分けが可能であれば部分的に厚塗絶縁層IL1を設けることを妨げない。
また、葛折導体束10、平角導体束15に用いられる平角導体20の枚数は、設計によって決定されるものであるので、本実施形態では9枚としているが、枚数を増減することを妨げない。また、第1平角導体20Aと同じように厚塗絶縁層IL1を施した平角導体20を複数用いることも妨げない。
10 平角導体束
11 渡り導線部
11A 第1曲げ部
11B 第2曲げ部
11C 第3曲げ部
11D 第1捻り部
11E 第2捻り部
12 スロット内導線部
12a 外側スロット内導線部
12b 内側スロット内導線部
20 平角導体
30 ステータコア
31 ティース
32 スロット
35 インシュレータ
100 ステータ
IL1 厚塗絶縁層
IL2 薄塗絶縁層

Claims (2)

  1. 平角導体を巻回して形成されたコイルと、複数の電磁鋼板を積層して形成されたステータコアと、を備えるステータにおいて、
    前記平角導体は、前記ステータコアに備えられるスロット内に挿入されるスロット内導線部を備え、前記スロット内導線部の3辺の被覆を厚くした第1平角導体と、前記スロット内導線部の対向する2辺の被覆を厚くした第2平角導体と、の2種類が用意され、
    前記第1平角導体と前記第2平角導体とは、隣り合う前記平角導体間の被覆が薄くなるよう重ねられて平角導体束とされ、
    前記平角導体束は折り曲げられ、渡り部にて90度ずつ2カ所の捻り部を有するよう葛折導体束が形成され、
    前記ステータコアが備えるスロット内で、前記葛折導体束の前記スロット内導線部が2本並ぶように配置され、
    前記スロット内導線部は、前記ステータコアの外周側と内周側とに交互に前記スロット内に配設されていることを特徴とするステータ。
  2. 平角導体を巻回して形成したコイルを、複数の電磁鋼板を積層して形成したステータコアに配設することで形成するステータ製造方法において、
    前記平角導体は、3辺の被覆を厚く形成した第1平角導体と、対向する2辺の被覆を厚くした第2平角導体よりなり、
    前記第1平角導体と、前記第2平角導体とを、隣り合う前記平角導体間の被覆が薄くなるよう重ねて平角導体束を形成し、
    前記平角導体束を、渡り部にて90度ずつ2カ所を捻り、折り曲げることで、葛折導体束を形成し、
    前記ステータコアが備えるスロット内に、前記葛折導体束の前記スロット内導線部が2本並べ、前記ステータコアの外周側と内周側とに交互に前記スロット内導線部を前記スロット内に配設することを特徴とするステータ製造方法。
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