JP2011070082A - 画像投射装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 画像投射装置を小型化することを課題とする。
【解決手段】 画像投射装置が、光源からの光を収斂光として射出する照明系と、ダイクロイックミラーと、偏光ビームスプリッターと、偏光ビームスプリッターに入射する入射光を曲げる光学手段と、とを有している。画像投射装置の照明系の光軸は、ダイクロイックミラーの法線に対して45°より大きい角度を成している。そして偏光ビームスプリッターに入射する入射光を曲げる光学手段は、ダイクロイックミラーにより分離された色光を互いに遠ざけるように曲げる。
【選択図】 図2

Description

本発明は画像投射装置に関し、特に反射型液晶表示パネルを用いた画像投射装置に関する。
特許文献1には、光学系を介して光源からの光を3原色に分離し、分離した光を偏光ビームスプリッターを介してそれぞれの液晶表示パネル入射した後に、合成して出射する画像投射装置についての発明が開示されている。具体的には、光源からの光のうち第1の光を反射させ第2、第3の光を透過させるミラー(ダイクロイックミラー)を有している。このミラーを透過した第2の光の偏光方向を90°回転させて透過させ、第3の光の偏光方向を変えずに透過させる波長選択性位相板を画像投射装置のダイクロイックミラーと偏光ビームスプリッターの間に配置することによって、画像投射装置を小型化している。
特開2001−318426
しかしながら特許文献1には、光源からの光がダイクロイックミラーに対してどのような状態で入射するのかについての記載がなく、ダイクロイックミラーに入射する光が収斂光である場合に、何が小型化の障害になっているか、という課題については認識が無い。例えば、特許文献1において収斂光がダイクロイックミラーに入射する場合、その入射光と画像変調素子(液晶表示パネル)との干渉を避けるためにダイクロイックミラーと青の色光が入射する偏光ビームスプリッターとの間隔を空けなければならない。そのため、色分離合成系が大きくなるといった問題があった。
本発明は上記問題点に着目し、照明系が射出する光が収斂光としてダイクロイックミラーに入射する画像投射装置において、より小型な画像投射装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために本発明は、第1および第2の色光を有する光源からの光を収斂光として射出する照明系と、前記照明系から射出された収斂光のうち第1の色光を反射し、第2の色光を透過することにより前記収斂光を分離するダイクロイックミラーと、
前記ダイクロイックミラーにより反射された第1の色光を反射または透過して第1の画像変調素子に導く第1の偏光ビームスプリッターと、前記ダイクロイックミラーを透過した第2の色光を反射または透過して第2の画像変調素子に導く第2の偏光ビームスプリッターと、前記ダイクロイックミラーの法線と前記第1および第2の偏光ビームスプリッターの偏光分離面の法線とに平行な断面において、前記ダイクロイックミラーの反射面を通る線と前記第1および第2の偏光ビームスプリッターの偏光分離面を通る線が互いに直交するよう、前記ダイクロイックミラーと前記第1および第2の偏光ビームスプリッターが配置された画像投射装置において、前記ダイクロイックミラーを反射した第1の色光を曲げる第1の光学手段と、前記ダイクロイックミラーを透過した第2の色光を曲げる第2の光学手段とを有し、前記照明系の光軸は、前記ダイクロイックミラーの法線に対して45°より大きい角度を成すよう配置され、前記第1および第2の光学手段は、前記ダイクロイックミラーにより分離された前記第1および第2の色光を互いに遠ざける方向に曲げることを特徴とする。
本発明は、色分離合成系を構成する光学素子同士の間隔を狭めることができるので、画像投射装置の小型化が可能となった。
本発明の実施形態1の構成の全体図 本発明の実施形態1の構成図 本発明の実施形態2の構成図 本発明の実施形態3の構成図 本発明の比較形態の構成図
(実施形態1)
図1は本発明の画像投射装置の構成の全体図である。
光源1は高圧水銀ランプである。第1フライアイレンズ2は、光源1からの光を複数の光に分割する。第2フライアイレンズ3は第1フライアイレンズ2が分割した複数の光を液晶表示パネルに導く。偏光変換素子4は光源1からの非偏光光を所定の偏光光に揃える素子であり、本実施形態ではP偏光光に揃える。集光レンズ5は第1フライアイレンズ2が分割した複数の光を液晶表示パネルに重ねて照明する。第1フライアイレンズ2から集光レンズ5までを照明系6とする。照明系6の光軸を照明系の光軸7とし、照明系の光軸7とは集光レンズ5の光軸のことである。照明系6に関して、光源1と第2フライアイレンズ3は共役な場所に配置し、第1フライアイレンズ2とそれぞれの色光に対応した液晶表示パネルも互いに共役な場所に配置することでケーラー照明を行っている。
図2は、本発明の実施形態1の色分離合成系の構成を示した図である。
ダイクロイックミラー8は照明系6から射出された光を赤、青の色光(第1の色光)と緑の色光(第2の色光)に分離する。波長選択性位相板9はダイクロイックミラー8が分離した色光の所定の波長範囲の光(赤の色光)の偏光方向を回転し、他の波長範囲の光の偏光方向は回転しない。偏光ビームスプリッター10(第1の偏光ビームスプリッター)にはダイクロイックミラー8が反射した色光(赤と青)が入射する。偏光ビームスプリッター11(第2の偏光ビームスプリッター)にはダイクロイックミラー8を透過した色光(緑)が入射する。偏光ビームスプリッター10および11は入射光のP偏光光を透過し、S偏光光を反射する。液晶表示パネル12、13、14はそれぞれ赤、青、緑の色光に対応した画像変調素子(第1の画像変調素子、第2の画像変調素子)であり、本実施形態では、液晶表示パネルとして反射型の液晶表示パネルを用いている。偏光ビームスプリッター10に入射した色光は液晶表示パネル12、13で画像変調され、再び偏光ビームスプリッターにより反射あるいは透過される。偏光ビームスプリッター11に入射した色光は、液晶表示パネル14により画像変調され、再び偏光ビームスプリッター11により反射あるいは透過される。色合成プリズム15はそれぞれの液晶表示パネルが画像変調した複数の色光を合成する色合成光学素子である。色合成プリズム15の特性はP偏光に関しては青と赤の色光のみ透過し、緑の色光は反射する。S偏光に関しては、青の色光のみ透過し、緑と赤の色光を反射させる。投射レンズ16は投射光学系である。偏光分離面17は偏光ビームスプリッター10、11の偏光分離面である。三角柱状プリズム21、22は偏光ビームスプリッター10、11の入射側の三角柱状プリズムである。一般的に、偏光ビームスプリッターは直角二等辺三角柱のプリズムを2つ貼り合わせた直方体である。しかし、本実施形態の入射側の三角柱状プリズム21および22は、通常の直角二等辺三角柱状ではない。この形状についての詳細は後述する。
次に、図2の構成の配置関係について説明する。
ダイクロイックミラー8の法線と偏光ビームスプリッター10、11の偏光分離面の法線とに平行な断面において、ダイクロイックミラーの反射面を通る線と偏光ビームスプリッター10、11の偏光分離面を通る線が互いに直交するよう配置する。また、ダイクロイックミラー面は、液晶表示パネル12、13、14の法線に対して45°の角度を成すように配置する。偏光ビームスプリッター10、11はその偏光分離面17が、液晶表示パネル12、13、14の法線に対して45°の角度を成すよう配置する。
照明系の光軸7はダイクロイックミラー8の法線に対して45°よりも大きい角度を成すように配置する。さらに特定すれば、照明系の射出光の最も外側の光線のうち、第1の偏光ビームスプリッター側(偏光ビームスプリッター10側)を通る光線18が液晶表示パネル12、13、14の法線と平行又は垂直になるように照明系6を配置する。配置に際して、照明系の光軸7とダイクロイックミラー8の法線とが成す角をθとすると、θが45°より大きく60°未満であれば本発明の効果が得られる。さらに好ましくは、47°≦θ≦53°であれば良い。本実施形態ではθは50°である。θをこのように設定することで、光源からの射出光が収斂光としてダイクロイックミラー8に入射するような画像投射装置において、ダイクロイックミラー8と波長選択性位相板9の間隔を狭めることができる。
角度θが上記範囲の下限値(45°)を下回ると、色分離合成系が大きくなってしまう。また、上限値(60°)を上回ると、図1の断面において、波長選択性位相板9に入射する光線の角度の非対称性が大きくなってしまい、画像における色ムラの発生が顕著となる。これは、波長選択性位相板9は角度特性があり、入射角度によって波長特性が変化するためである。ここで、図1の断面とは、偏光ビームスプリッターの偏光分離面17の法線とダイクロイックミラー8の法線とに平行な断面のことである。
ダイクロイックミラー8に対する照明系の光軸7を上述したように設定すると、一般的な直方体の偏光ビームスプリッターを用いた場合、偏光分離面17あるいは液晶表示パネルに対して斜めに光が入射してしまう。そこで、偏光ビームスプリッターに入射する光を曲げ、液晶表示パネルに対してその波面が平行になるような光を入射させる必要がある。そのため、本実施形態では偏光ビームスプリッターの入射側のプリズムを通常の直角二等辺三角柱状のものではなく、図2に示したような特殊な三角柱状プリズム21、22を用いる。偏光ビームスプリッター10の入射側の三角柱状プリズム21の偏光分離面の対角をθとすると、θとθの関係は式(1)を満足する。ここで、nは三角柱状プリズムの屈折率である。
n・sin(90°−θ)=sin(2θ−θ)・・・(1)
本実施形態では、n=1.8、θ=50°、θ=78°である。また、偏光ビームスプリッター10は液晶表示パネル12側の辺とその対辺が平行である。
偏光ビームスプリッター11も、上記の偏光ビームスプリッター10と同じ形状であり、入射側の三角柱状プリズム22の偏光分離面17の対角の大きさはθである。
偏光ビームスプリッター10、11の入射面は入射光を曲げる光学手段としての役割を有し、ダイクロイックミラー8により分離された一方の色光を他方の色光から遠ざける方向に曲げる。
次に、上述した構成の作用についてそれぞれの色光に着目して説明する。
光源1を出射し、照明系6を介してダイクロイックミラー8に入射した光は、ダイクロイックミラー8によって赤、青の波長帯域の色光は反射され、緑の波長帯域の色光は透過する。
まず、緑の色光について説明する。ダイクロイックミラー8を透過したP偏光光の緑の色光は偏光ビームスプリッター11に入射する。偏光ビームスプリッター11に入射する光を曲げる作用を有する三角柱状プリズム22の入射面(第2の光学素子)は、入射した緑の色光をダイクロイックミラー8を反射した他方の色光(赤、青)から遠ざける方向に曲げる。曲げられた緑の色光は偏光ビームスプリッター11の偏光分離面17を透過し、緑用の液晶表示パネル14に入射する。液晶表示パネル14は緑の色光を変調した後、反射する。反射されたP偏光の成分は偏光分離面17を透過し、光源側に戻される。一方、S偏光の成分は偏光分離面17を反射し、色合成プリズム15に入射する。色合成プリズム15は、緑の色光に対してはP偏光を透過、S偏光を反射させる特性を持つので、S偏光の緑の色光は色合成プリズム15の偏光分離面で反射され投射レンズ16へ至る。
次に、赤の色光について説明する。ダイクロイックミラー8を反射したP偏光光の赤の色光は波長選択性位相板9に入射する。波長選択性位相板9は赤の色光の偏光方向を90°回転させ、S偏光光にする。S偏光光に変換された赤の色光は偏光ビームスプリッター10に入射する。偏光ビームスプリッター10に入射する光を曲げる作用を有する三角柱状プリズム21の入射面(第1の光学素子)は、入射した赤の色光をダイクロイックミラー8を透過した他方の色光(緑)から遠ざける方向に曲げる。曲げられた赤の色光は偏光ビームスプリッター10の偏光分離面17を反射し、赤用の液晶表示パネル12に入射する。液晶表示パネル12は赤の色光を変調した後、反射する。反射されたS偏光の成分は偏光分離面17を反射し、光源側に戻される。一方、P偏光の成分は偏光分離面17を透過し、色合成プリズム15に入射する。色合成プリズム15は、赤の色光に対してはP偏光を透過、S偏光を反射させる特性を持つので、P偏光の赤の色光は色合成プリズム15の偏光分離面で透過され投射レンズ16へ至る。
次に、青の色光について説明する。ダイクロイックミラー8を反射したP偏光光の青の色光は波長選択性位相板9に入射する。波長選択性位相板9は青の色光には作用せず透過させる。波長選択性位相板9を透過した青の色光は偏光ビームスプリッター10に入射する。偏光ビームスプリッター10に入射された光を曲げる作用を有する三角柱状プリズム21の入射面は、入射した青の色光をダイクロイックミラー8を透過した他方の色光(緑)から遠ざける方向に曲げる。曲げられた青の色光は偏光ビームスプリッター10の偏光分離面17を透過し、青用の液晶表示パネル13に入射する。液晶表示パネル13は青の色光を変調した後、反射する。反射されたP偏光の成分は偏光分離面17を透過し、光源側に戻される。一方、S偏光の成分は偏光分離面17を反射し、色合成プリズム15に入射する。色合成プリズム15は、青の色光を透過させる特性を持つので、S偏光の青の色光は色合成プリズム15の偏光分離面を透過し投射レンズ16へ至る。
次に、本発明の効果について説明する。
本発明の効果はダイクロイックミラー8に光が収斂光として入射される画像投射装置において、照明系の光軸の角度と偏光ビームスプリッターの形状を工夫することで、色分離合成系の小型化を可能とする点にある。例えば、波長選択性位相板9と入射光との干渉を回避するためにダイクロイックミラー8と波長選択性位相板9との配置間隔の余裕を設ける必要がなくなるので、光線18(図2)と波長選択性位相板9との間隔を狭めることができる。それに伴って、偏光ビームスプリッター10と偏光ビームスプリッター11の間隔を近づけて配置することが可能となるので色分離合成系が小型化できる。
その他の効果として、投射レンズ16のバックフォーカスの短縮化ができる。一般的に、このバックフォーカスが短縮されると、投射レンズ16も小型化することができるので、画像投射装置の全体の大きさも小さくすることができる。
その他の効果として、色合成プリズム15やダイクロイックミラー8の大きさを小さくすることができるので低コストな画像投射装置を提供できる。なぜならば、偏光ビームスプリッター11、12と色合成プリズム15の間隔を狭めることにより、色合成プリズム15はより光幅が小さい場所で光を合成可能になるからである。
尚、本実施形態においては三角柱状プリズム21、22の偏光分離面の対角θは同じ角度としたが、必ずしも同じである必要はない。また、本実施形態においては偏光ビームスプリッターの少なくとも一組の対辺が平行であったが、必ずしも平行でなくとも良い。
また、本実施形態においては光源1を高圧水銀ランプとしたが、これに限られない。
また、本実施形態においては偏光ビームスプリッターを構成する三角柱状プリズムの入射面に入射光を曲げる光学手段としての作用を持たせたが、偏光ビームスプリッターと光学手段が一体である必要はなく、別体であってもよい。実施形態2で、その光学手段を偏光ビームスプリッターと別体とした実施形態について説明する。
(実施形態2)
図3は本発明の実施形態2の構成図である。基本的な構成は上記の実施形態1と同一であるので、異なる部分についてのみ説明する。偏光ビームスプリッター10、11は実施形態1とは異なり、2つの直角二等辺三角柱状のプリズムの斜面を貼り合わせた直方体である。楔形プリズム31の形状は直角三角柱であり、偏光ビームスプリッター10の入射側にその斜辺がダイクロイックミラー側に来るように配置する。楔形プリズム31は、実施形態1における偏光ビームスプリッター10の三角柱状プリズム21と同じ光学作用(光学手段)を有する素子である。すなわち、ダイクロイックミラー8によって分離された一方の色光を、他方の色光から遠ざける方向に曲げる作用を有する。これによって、照明系からの入射光の最も外側の光線18と液晶表示パネルの法線を平行にすることができるので、色分離合成系の小型化を実現できる。
尚、楔形プリズム31は偏光ビームスプリッター10と貼り付けても良いし、空間的に離して配置しても良い。
本実施形態のように、楔形プリズム31を偏光ビームスプリッター10とを別体とすることで、楔形のプリズムの形状や素材の変更のみで照明系のFナンバーの変更に対応できる。したがって、偏光ビームスプリッターそのものの形状を変更する必要がなくなるため、汎用性を向上することができる。
尚、本実施形態では楔形プリズム31を偏光ビームスプリッター10の入射側に配置したが、偏光ビームスプリッター11を一般的な直方体のものとし、偏光ビームスプリッター11の入射側に楔形プリズム31を配置してもよい。また両方の偏光ビームスプリッター10、11の入射側に楔形プリズム31を用いてもよい。
次に、入射光を曲げる作用を有する光学手段として、楔形プリズム31の代わりにプリズムシートを用いた実施形態について説明する。
(実施形態3)
図4は本発明の実施形態3の構成図である。基本的な構成は実施形態1と同一であるので、異なる部分についてのみ説明する。偏光ビームスプリッター10は2つの直角二等辺三角柱状のプリズムを斜面で貼り合わせ直方体である。偏光ビームスプリッター10の入射側には、プリズムシート41が配置される。プリズムシート41は、複数の三角柱状の光学素子が所定方向に並んで配列されている素子である。このプリズムシート41は、ダイクロイックミラー8によって分離された一方の色光を他方の色光から遠ざける方向に曲げる作用を有する。これによって、上記の実施形態1と同様に、照明系からの入射光の最も外側の光線18と液晶表示パネルの法線が平行に近づけることができる。その結果、ダイクロイックミラー8と波長選択性位相板9の間隔を狭めることができ、色分離合成系を小型化できる。プリズムシート41は、偏光ビームスプリッター10と空間的に離して配置しても良いし、貼り付けても良い。
プリズムシート41を用いることで、実施形態1の偏光ビームスプリッターや実施形態2の楔形プリズムのような厚みを必要としないため、投射レンズのバックフォーカスをさらに小さくできるという効果がある。
尚、プリズムシート41をフレネルレンズとしても良い。また、実施形態3では、偏光ビームスプリッター10の入射側に光学手段を適用したが、偏光ビームスプリッター10を直方体の偏光ビームスプリッターとし、プリズムシート41を偏光ビームスプリッター11の入射側に配置しても同様の効果を得ることができる。
(比較形態)
より本発明を分かりやすくするために、比較形態として本発明を実施していない色分離合成系を図5に示す。
図5に関して、光源と照明系に関しては実施形態1と同じであるので説明は割愛する。
収斂光としてダイクロイックミラー8aに入射し反射した色光(赤、青)は波長選択性位相板9aを透過する。波長選択性位相板9aを透過した色光は、偏光ビームスプリッター10a、11aに入射する。偏光ビームスプリッター10a、11aを入射した色光は液晶表示パネル12a、13a、14aに入射し、変調され、再び偏光ビームスプリッターに入射する。変調され偏光ビームスプリッターに再入射した色光は、偏光分離面17aで反射または透過され、色合成プリズム15aに入射する。色合成プリズム15aで合成された光は投射レンズ16aに入射し、スクリーンに投射される。照明系からの射出光のうち最も外側を通る光線18aと波長選択性位相板9aとの干渉部分19aの拡大図を図5の右下に示す。波長選択性位相板の保持部材20aは波長選択性位相板9aを保持するための部材である。
実施形態1と同じように、ダイクロイックミラー8aは液晶表示パネルの法線と45°を成すように配置される。偏光ビームスプリッター10a、11aはその偏光分離面17aが、液晶表示パネル12a、13a、14aの法線に対して45°の角度を成すよう配置される。
実施形態1と異なる点は、照明系の光軸7aのダイクロイックミラーに対する入射角が45°を成すように照明系が配置される点である。また、偏光ビームスプリッター10a、11aは直角二等辺三角柱状のプリズムを2つ貼り合わせた直方体である。
以上のような構成の画像投射装置は、ダイクロイックミラー8aと偏光ビームスプリッター10aの間に、波長選択性位相板9aがある。19aの拡大図に示したように、収斂光の最も外側の光線18aと波長選択性位相板9aの保持部材20aあるいは偏光ビームスプリッター10a等との干渉を避けるために、ダイクロイックミラー8aと偏光ビームスプリッター10aの間隔を長くする必要がある。その結果、偏光ビームスプリッター11aと色合成プリズム15aの間隔も広がってしまい、色合成プリズム15aが大型化してしまうことも分かる。また、投射レンズ16aのバックフォーカスも長くなっていることが分かる。
具体的に、液晶表示パネルの対角長をLとしたとき、実施形態1の画像投射装置の投射レンズ16のバックフォーカスは、比較形態のそれと比べて0.3L程度短くすることが出来る。
尚、上記の実施形態1から3において、色合成プリズム15と偏光ビームスプリッターの間に各色光に対応した偏光板を挿入しても良い。偏光板を挿入することにより、不要な偏光成分が合成プリズムに入射するのを抑えることができるので、よりコントラストの高い表示が可能となる。
7 照明系の光軸
8 ダイクロイックミラー
9 波長選択性位相板
10、11 偏光ビームスプリッター
12、13、14 液晶表示パネル
15 色合成プリズム
16 投射レンズ

Claims (9)

  1. 第1および第2の色光を有する光源からの光を収斂光として射出する照明系と、
    前記照明系から射出された収斂光のうち第1の色光を反射し、第2の色光を透過することにより前記収斂光を分離するダイクロイックミラーと、
    前記ダイクロイックミラーにより反射された第1の色光を反射または透過して第1の画像変調素子に導く第1の偏光ビームスプリッターと、
    前記ダイクロイックミラーを透過した第2の色光を反射または透過して第2の画像変調素子に導く第2の偏光ビームスプリッターと、
    前記ダイクロイックミラーの法線と前記第1および第2の偏光ビームスプリッターの偏光分離面の法線とに平行な断面において、前記ダイクロイックミラーの反射面を通る線と前記第1および第2の偏光ビームスプリッターの偏光分離面を通る線が互いに直交するよう、前記ダイクロイックミラーと前記第1および第2の偏光ビームスプリッターが配置された画像投射装置において、
    前記ダイクロイックミラーを反射した第1の色光を曲げる第1の光学手段と、
    前記ダイクロイックミラーを透過した第2の色光を曲げる第2の光学手段とを有し、
    前記照明系の光軸は、前記ダイクロイックミラーの法線に対して45°より大きい角度を成すよう配置され、
    前記第1および第2の光学手段は、前記ダイクロイックミラーにより分離された前記第1および第2の色光を互いに遠ざける方向に曲げることを特徴とする画像投射装置。
  2. 前記ダイクロイックミラーは、前記画像変調素子の法線に対して45°の角度を成しており、
    前記第1および第2の偏光ビームスプリッターの偏光分離面は前記画像変調素子の法線に対して45°の角度を成していることを特徴とする請求項1に記載の画像投射装置。
  3. 前記光学手段は前記第1および第2の偏光ビームスプリッターの入射面であることを特徴とする請求項1または2に記載の画像投射装置。
  4. 直角三角柱のプリズムとを有し、
    前記光学手段は、前記直角三角柱のプリズムであることを特徴とする請求項1または2に記載の画像投射装置。
  5. プリズムシートを有し、
    前記光学手段は、プリズムシートであることを特徴とする請求項1または2に記載の画像投射装置。
  6. 前記第1および第2の偏光ビームスプリッターにより反射または透過された色光を合成する色合成光学素子とを有することを特徴とする請求項1乃至5いずれか1項に記載の画像投射装置。
  7. 前記ダイクロイックミラーと前記第1または第2の偏光ビームスプリッターの間に波長選択性位相板を有することを特徴とする請求項1乃至6いずれか1項に記載の画像投射装置。
  8. 2つの画像変調素子と、
    収斂光として光を射出し、前記画像変調素子を照明する照明系と、
    前記収斂光を第1および第2の色光に分離するダイクロイックミラーと、
    前記第1の色光を前記画像変調素子に導く第1の偏光ビームスプリッターと、
    前記第2の色光を前記画像変調素子に導く第2の偏光ビームスプリッターと、
    前記第1または第2の偏光ビームスプリッターに入射する入射光を曲げる光学手段と、
    前記ダイクロイックミラーは、前記画像変調素子の法線に対して45°の角度を成しており、
    前記照明系からの収斂光のうち最も前記第1の偏光ビームスプリッター側を通る光線が前記画像変調素子の法線と平行又は垂直であることを特徴とする画像投射装置。
  9. 照明系を介した光源からの光を複数の色光に分離して各々の色光に対応した画像変調素子に入射させ、該画像変調素子により変調された色光を再び合成し、その合成された光を投射光学系へと入射させる色分離合成系において、
    光源から収斂光として入射された光を分離するダイクロイックミラーと、
    前記ダイクロイックミラーにより分離された色光を互いに遠ざけるように曲げる光学手段と、
    前記光学手段により曲げられた色光を反射または透過する2つの偏光ビームスプリッターと、
    前記偏光ビームスプリッターにより反射または透過された色光を合成する色合成光学素子とを有し、
    前記ダイクロイックミラーの法線と前記照明系の光軸とが成す角は45°よりも大きいことを特徴とする色分離合成系。
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