JP2005017370A - 液晶プロジェクタ - Google Patents

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Abstract

【課題】色分離部をオフアクシス方式で配置した場合でも画質低下が少ない液晶プロジェクタを低コストで提供する。
【解決手段】液晶プロジェクタの投影ユニットの色分解光学系31は、色分離プリズム41と光線角度補正プリズム42とから構成される。色分離プリズム41は、2つのダイクロイック面をクロス配置したクロスダイクロイックプリズムである。色分離プリズム42は、照明光学系24の光軸24aとダイクロイック面に対して垂直な面Vとが平行ではないオフアクシス方式で配置されている。色分離プリズム42の入射面には、入射角補正プリズム42aが配置されている。入射角補正プリズム42aは、前記光軸24aを屈曲させることで、照明光の色分離プリズム42への入射角を、入射光線の光軸が前記垂直な面Vとが平行に近づくように補正する。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、R,G,Bの各色に対応する液晶素子を備えた三板式の液晶プロジェクタに関し、さらに詳しくは、2つのダイクロイック面を有する色分離部を使用した液晶プロジェクタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
R,G,Bの各色毎の液晶素子を備え、各液晶素子によって光変調された画像光を合成してスクリーンに投影する三板式の液晶プロジェクタが知られている(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。このような液晶プロジェクタは、光源が発する照明光を、R,G,Bの各色光に分離した後、分離された各色光をR,G,Bの各液晶素子にそれぞれ照射し、各液晶素子から出射する画像光を合成している。前記各特許文献1,2の色分離部は、ダイクロイックフイルタと偏光ビームスプリッタとを組み合わせて構成している。この色分離部では、最初に波長選択性を備えたダイクロイックフイルタで、例えば、B光を他の2色から分離し、その後、残りの2色を偏光ビームスプリッタで分離する。
【0003】
この方法で色分離をする場合には、最初に分離した色光と他の2色の色光の経路が異なるので、そのままでは3色の光路長が等しくならない。そのため、リレーレンズなどの部品を設けることにより3色の光路長を等しくしている。しかし、部品点数が多くなると、製造コストの増加や機器の大型化を招く。そこで、少ない部品点数で3色の色光の光路長を等しくするために色分離部として、クロスダイクロイックプリズムを使用したものがある。
【0004】
クロスダイクロイックプリズムとは、周知のように、波長選択性が異なる2つのダイクロイック面を有するプリズムであり、B,G,Rの三色の色光を含む白色光を各色光に分離し、それぞれを異なる3つの方向に射出する。クロスダイクロイックプリズムは、例えば、直角二等辺三角形を柱状にした三角プリズムを4つ用い、それらの直角の頂角をもつ各稜線が互いに向き合うように接合することにより四角柱を構成するとともに、この四角柱内に、クロス配置された2つのダイクロイック面を形成したものである。各ダイクロイック面は、それぞれ各三角プリズムの前記稜線を挟む2面に形成される。2つのダイクロイック面は、例えば、B光を反射してR光及びG光を透過する青色反射面と、R光を反射してB光及びG光を透過する赤色反射面とからなる。このクロスダイクロイックプリズムに入射した照明光は、B光及びR光はそれぞれの反射面で異なる2方向に反射され、G光は各反射面を透過するので、B,G,Rの各色の色光に分離されて異なる3方向に射出する。
【0005】
図8は、色分離プリズム81としてクロスダイクロイックプリズムを使用した液晶プロジェクタの光学系を示す側面図である。側面図であるため、G用の反射型液晶素子82Gのみを示し、B用,R用の各反射型液晶素子の記述を図上省略している。光源83が発光する照明光は、照明光学系84を通過して、色分離プリズム81にその前面から入射する。照明光学系84としては、第1及び第2のインテグレータレンズアレイ,偏光変換素子,重ね合わせレンズからなるインテグレータ照明光学系を使用している。これにより、各反射型液晶素子の受光面における光強度分布が均一になり、画面(投影像)の中心部から周辺部まで明るくすることができる。偏光変換素子は、特定の偏波面を持たないランダム偏光を特定の偏波面を持つ直線偏光に変換する素子であり、例えば、光源83が発する照明光の偏光状態を垂直な偏波面を持つS偏光に変換する。
【0006】
色分離プリズム81に入射した照明光は、青色反射面及び赤色反射面の2つのダイクロイック面によってB光,G光,R光の3色の色光に分離される。B光及びR光は、各ダイクロイック面で反射して、色分離プリズム81の右及び左の各側面から射出する。射出したB光及びR光は、該プリズム81の側方に配置されたB用及びR用の各反射型液晶素子(図示せず)にそれぞれ入射する。G光は、各ダイクロイック面を透過して、色分離プリズム81の後方から射出し、該プリズム81の後方に配置されたG用の反射型液晶素子82Gに入射する。色分離プリズム81としてクロスダイクロイックプリズムを使用すると、1つの光学部品で3色を同時に分離することができるので、これを各色の光路長が等しくなるように配置すれば、リレーレンズなどの光学部品を用いる必要がない。
【0007】
各反射型液晶素子は、入射した各色の色光を変調して各色の画像光を生成する。こうして生成された3色の画像光は、色合成プリズム86で合成され、投影光学系87によってスクリーン88に投影される。色分離部としてクロスダイクロイックプリズムが使用される場合には、色分離プリズム81と照明光学系84とはオフアクシス方式で配置される場合が多い。オフアクシス方式とは、照明光学系84の光軸84aと、2つのダイクロイック面に対して垂直な面Vとが一致しない配置形式をいう。ここで、符号89は、色分離プリズム81を構成する三角プリズムの直角の頂角を持つ稜線を示し、2つのダイクロイック面の交線である。
【0008】
こうしたオフアクシス方式を採用すると、光軸84aや色分離プリズム81から各液晶素子へ向かう光線の角度を傾けることができるので、色分離プリズム81と、照明光学系74や液晶素子との間の横方向の距離が短縮されて、光学ユニットの横方向のサイズを小さくすることができる。また、横方向の距離を延長することなく、縦方向に距離を稼ぐことができるので、色分離プリズム81の周辺に光学部品の配置スペースを確保できるというメリットがある。
【0009】
【特許文献1】
特開2001−154268号公報
【特許文献2】
特開2003−029331号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、通常、ダイクロイックプリズムは、入射光線の光軸と前記垂直な面とが平行なオンアクシス方式の配置を前提として設計されているため、オフアクシス方式で使用された場合には、入射光線の光軸と前記垂直な面とが平行ではないため、画面内に色ムラや光量ムラが生じ、画質を低下させてしまうという問題があった。
【0011】
というのは、照明光は、偏光変換素子によって特定の偏光状態(例えばS偏光)に変換されたとしても、入射光線の光軸と前記垂直な面とが一致しない場合には、ダイクロイックプリズム内でS偏光とP偏光とがあたかも混在したような状態になる。ダイクロイック面は基本的に偏光選択性を持つものではないが、これはオンアクシス方式の配置を前提とした特性であって、オフアクシス方式で配置した場合には偏光状態に依存する特性が現れてしまう。このため、本来反射しなければならない色光を透過してしまったり、その反対に透過させなければならない色光を反射してしまったりという現象が生じ、これが画質低下の原因となる。
【0012】
このため、入射角に合わせてオフアクシス方式に対応した専用のダイクロイックプリズムを設計することも考えられるが、専用部品を作ることはコストの大幅な増加につながるため現実的ではない。
【0013】
また、ダイクロイックプリズムと照明光学系とをオフアクシス方式及びオンアクシス方式のどちらで配置する場合であっても、光学部品が一般的にそうであるように、ダイクロイックプリズムへの入射角とそれからの射出角との間には、一方を変化させると他方も変化するという相関関係が認められる。したがって、ダイクロイックプリズムの入射側のスペースと射出側のスペースの両方の条件を揃えない限り、その周辺に配置する光学部品の配置位置を決めることができない。
【0014】
例えば、ダイクロイックプリズムの入射側には、照明光学系をオンアクシス方式で配置可能なスペースを確保できる場合であっても、ダイクロイックプリズムの射出側において、前記照明光学系の光軸方向に液晶素子を配置するスペースが確保できなければ、オンアクシス方式を採用することはできず、画質の点で不利なオフアクシス方式を採用せざるを得ない。こうした光学部品の配置設計の自由度を阻害する要因は、光学ユニットの小型化を阻害する要因へと直結する。近年、光学ユニットの小型化の要請は大きく、そうした問題への対処が強く望まれていた。
【0015】
本発明は、色分離部をオフアクシス方式で配置した場合でも画質低下が少ない液晶プロジェクタを低コストで提供することを目的とする。
【0016】
また、本発明の別の目的は、色分離部の周辺に配置される光学部品の配置設計の自由度を向上することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明の液晶プロジェクタは、照明光を照射する照明光学系と、異なる波長選択性を持つ2つのダイクロイック面が互いに交叉するように配置され前記照明光をB,G,Rの3色の色光に分離してそれぞれの色光を異なる3方向に射出する色分離部と、分離された各色の色光をそれぞれ変調して各色の画像光を生成するB用,G用,R用の各液晶素子とを有し、前記色分離部と前記照明光学系とが、前記2つのダイクロイック面に対して垂直な面と照明光学系の光軸とが平行ではないオフアクシス方式で配置された液晶プロジェクタにおいて、前記照明光学系と前記色分離部との間に配置され、照明光を前記各ダイクロイック面に入射させる前に照明光の光軸を屈曲させて、前記色分離部への入射角を、その入射光線の光軸と前記垂直な面とが平行に近づくように補正する入射角補正部を設けたことを特徴とする。
【0018】
前記入射角補正部は、前記入射光線の光軸と前記垂直な面とが平行になるように前記色分離部への入射角を補正することが好ましい。
【0019】
前記色分離部から射出して前記各液晶素子へ向かう射出光線の角度を補正する射出角補正部を設けてもよい。
【0020】
前記入射角補正部及び射出角補正部の少なくとも一方は、前記色分離部と間隔を空けて配置してもよい。
【0021】
本発明の別の液晶プロジェクタは、照明光を照射する照明光学系と、異なる波長選択性を持つ2つのダイクロイック面が互いに交叉するように配置され前記照明光をB,G,Rの3色の色光に分離してそれぞれの色光を異なる3方向に射出する色分離部と、分離された各色の色光をそれぞれ変調して各色の画像光を生成するB用,G用,R用の各液晶素子とを有する液晶プロジェクタにおいて、前記色分離部から射出して前記各液晶素子へ向かう射出光線の角度を補正する射出角補正部を設けたことを特徴とする
【0022】
【発明の実施の形態】
図1は、液晶プロジェクタ10の外観を示す。液晶プロジェクタ10は、筐体11の前面に拡散透過型のスクリーン12が設けられ、その背面に投影された画像が前面側から観察される。筐体11の内部には投影ユニット14が組み込まれ、その投影画像はミラー16,17で反射されスクリーン12の背面に結像される。この液晶プロジェクタ10は、筐体11の内部にチューナー回路などのほか、ビデオ信号及び音声信号再生用の周知の回路ユニットを組み込み、投影ユニット14に画像表示手段として組み込まれた液晶素子にビデオ信号の再生画像を表示することによって、大画面のテレビジョンとして使用することができる。
【0023】
図2は投影ユニット14の構成を概略的に示す側面図であり、図3は投影ユニット14の色分離合成光学系を概略的に示す斜視図である。投影ユニット14には、B用,G用,R用の三枚の反射型液晶素子21B,21G,21Rが組み込まれている。光源22は、R光,G光,B光を含む照明光を発光する。光源22としては、例えば、キセノン管や水銀灯などの白色光源が使用される。光源22が発光する放射光は、リフレクタ23によって反射されて、照明光学系24に入射する。
【0024】
照明光学系24は、第1及び第2のレンズアレイ26,27、偏光変換素子28、重ね合わせレンズ29からなるインテグレータ照明光学系である。第1及び第2の各レンズアレイ26,27は、それぞれ複数のマイクロレンズがマトリックス状に配列されたインテグレータレンズアレイであり、各反射型液晶素子の受光面と略相似形状をしている。各レンズアレイ26,27は、光源22から放射された光束を、各マイクロレンズによって複数のサブ光束に分割する。このサブ光束は、重ね合わせレンズ29によって各反射型液晶素子の受光面で重畳される。これにより、前記受光面における光強度分布が均一になり、画面(投影像)の中心部から周辺部まで明るくすることができる。偏光変換素子28は、特定の偏波面を持たないランダム偏光を特定の偏波面を持つ直線偏光に変換する素子であり、例えば、光源22が発する照明光の偏光状態を垂直な偏波面を持つS偏光に変換する。この照明光学系24を通過した照明光の光束は、色分離光学系31に入射する。
【0025】
色分離光学系31に入射した照明光は、B光,G光,R光の3色の色光に分離される。分離された各色の色光は、各反射型液晶素子21B,21G,21Rに入射する。各反射型液晶素子21B,21G,21Rは、入射した色光に対して光変調を施して各色の画像光を生成し、生成された各色の画像光を色合成プリズム32に向けて射出する。色合成プリズム32は、入射した各色の画像光を合成する。合成された画像光は、投影光学系33を介してスクリーン12に投影される。
【0026】
図3に示すように、各液晶素子21B,21G,21Rは、色合成プリズム32の各入射面と対向するように配置されている。各液晶素子21B,21G,21Rは、斜め下方に配置された色分解光学系31からの色光を受光し、これを色合成プリズム32に向けて反射できるように、各受光面を傾けた状態で配置されている。各液晶素子21B,21G,21Rの受光面の前面には、プリズム36が配置されている。プリズム36は、受光面に入射する色光の入射角を受光面の法線方向に一致させるように補正する光線角度補正プリズムである。液晶素子は一般に光線の入射角度に応じて変調度が変化する(変調度に対する角度依存性)。このため、入射光線は、受光面に対して垂直な方向から入射させるのが好ましい。プリズム36を配置することにより、斜め下方からの光束の角度を補正して適正に変調が行われるようにしている。符号37は、各反射型液晶素子21B,21G,21Rを支持する支持部材である。
【0027】
色合成プリズム32の各入射面と対面する位置には、偏光板38が配置されている。偏光板38は、周知のように特定の偏光状態の直線偏光のみを通過させるもので、例えば、各反射型液晶素子21B,21G,21Rから射出されるP偏光の光を透過して、S偏光の光を遮断する。これにより、変調されたP偏光の画像光だけが色合成プリズム32に入射する。
【0028】
図4に示すように、色分離光学系31は、色分離部である色分離プリズム41と、光線角度補正プリズム42とからなる。色分離プリズム41は、4つの各三角プリズムをそれぞれの稜線44が互いに向き合うように接合することにより四角柱形状とされたクロスダイクロイックプリズムが使用されている。青色反射面46及び赤色反射面47からなる2つのダイクロイック面は、前記稜線44で直交するように形成される。色分離プリズム41は、オンアクシス方式の配置を前提として設計された通常の色分離プリズム41であるが、色分離プリズム41と照明光学系24とは、オフアクシス方式で配置されている。
【0029】
照明光は色分離プリズム41の前面41aから入射して、青色反射面46及び赤色反射面47によってB光,G光,R光の3色の色光に分離される。分離された色光は、それぞれ異なる方向に射出される。すなわち、B光及びR光は各反射面46,47で反射して色分離プリズム41の左及び右の各側面41b,41dから射出され、G光は、各反射面46,47を透過して、色分離プリズム41の背面41cから射出される。射出したB光,G光,R光の3色の色光は、それぞれ各反射型液晶素子21B,21G,21Rに入射する。
【0030】
光線角度補正プリズム42は、1つの入射角補正プリズム42aと、各色に対応した3つの射出角補正プリズム42b,42c,42dとからなる。照明光の入射面となる色分離プリズム41の前面41aには、入射角補正プリズム42aが配置され、射出面となる両側面41b,41d及び背面41cには、射出角補正プリズム42b,42c,42dがそれぞれ配置される。これら入射角補正プリズム42a,射出角補正プリズム42b,42c,42dは、色分離プリズム41の各面と接合されている。
【0031】
色分離プリズム41と照明光学系24とは、オフアクシス方式で配置されているので、青色反射面46及び赤色反射面47の両面に対して垂直な面V(図1参照)と、照明光学系24の光軸24aとが平行ではない。入射角補正プリズム42aは、色分離プリズム41と照明光学系24との間に配置されている。この入射角補正プリズム42aは、前記光軸24aを屈曲させることにより、色分離プリズム41に入射する入射光線の入射角が「0」になるように、すなわち、その入射光軸と前記垂直面Vとが平行になるように補正する。これにより、色分離プリズム41には、オンアクシス方式で配置したのと同様な方向(青色反射面46及び赤色反射面47に対して垂直な方向)から入射光線が入射する。
【0032】
射出角補正プリズム42b,42c,42dは、色分離プリズム41から射出される射出光線の角度を、色分離プリズム41よりも上方に配置された各反射型液晶素子21B,21G,21Rに向けて補正する。この射出角補正プリズム42b,42c,42dを設けることで、射出光線の角度を補正することができるので、各液晶素子21B,21G,21Rの配置設計に自由度を持たせることができる。
【0033】
以下、上記構成による作用について説明する。光源22が発光する照明光は、照明光学系24を通過して、色分離光学系31に入射する。照明光は、入射角補正プリズム42aによって色分離部プリズム41への入射角が補正されて、色分離プリズム41の入射面41aに対して垂直な方向から入射する。このため、色分離プリズム41として、オンアクシス方式で使用される通常のクロスダイクロイックプリズムを使用し、これをオフアクシス方式で配置した場合でも、色分離プリズム41の偏光状態に対する依存性が解消されるので、画面内の色ムラや光量ムラが発生することはない。また、色分離プリズム41は、オンアクシス方式で使用されるクロスダイクロイックプリズムが使用されるので、部品コストが増加することもない。
【0034】
色分離プリズム41で分離された各色の色光は、射出角補正プリズム42b,42c,42dによって射出角が補正されて、色分離光学系31から射出される。これらの色光は、各反射型液晶素子21B,21G,21Rで変調されて画像光となり、色合成プリズム32及び投影光学系33を介してスクリーン12へ投影される。
【0035】
また、上記実施形態では、色分離プリズムと、光線角度補正プリズムとを接合した例で説明したが、接合しなくてもよく、図5に示す色分離光学系51のように、色分離プリズム41と、光線角度補正プリズムとの間に間隔を空けて配置して、両者の間に空気の隙間(エアーギャップ)を設けてもよい。エアーギャップを設けることにより、入射角補正プリズム52は、入射面52aと射出面52bの両面が屈折面として作用し、同様に、射出角補正プリズム53は、入射面53aと射出面53bの両面が屈折面として作用することになる。このように、各補正プリズム52,53のそれぞれの2つの面を屈折面として利用できるので屈折角が得やすくなり、接合した場合と比較して各補正プリズム52,53の厚みを薄くすることができる。
【0036】
また、上記実施形態では、入射角補正プリズムによって、青色反射面及び赤色反射面に対する入射角が「0」になるように補正する例で説明しているが、図6に示す色分離光学系61のように、青色反射面及び赤色反射面に対する入射角αは「0」でなくともよい。もちろん、上記実施形態で説明したように、入射角αは「0」であることが最も好ましいが、投影ユニットを構成する各部品の配置スペースなどの関係で、入射角αを「0」にすることができない場合もある。そうした場合でも、入射角補正プリズム62によって、入射角αが「0」に近くなるように(入射光線の光軸と垂直面Vとが平行に近くなるように)補正すれば、例え、入射角αが「0」にならない場合であっても、入射角補正をまったく行わない場合と比較して、色ムラ及び光量ムラを低減する効果はある。
【0037】
上記実施形態では、光線角度補正プリズムとして、入射角補正プリズムに加えて射出角補正プリズムを設けた例で説明したが、射出角を補正する必要がない場合には、射出角補正プリズムを設けなくてもよい。また、この反対に、入射角を補正する必要が無い場合には、射出角補正プリズムのみを設けてもよい。
【0038】
図7は、光線角度補正プリズムとして、射出角補正プリズム72のみ設けた色分離光学系71を示す。この色分離光学系71では、当然、色分離プリズム41への入射角αの補正は行われないが、射出角補正プリズム72が設けられていることで、色分離プリズム41からの射出光線の角度を補正することができる。
【0039】
この射出角補正プリズム72は、例えば、図7(A)に示すように、照明光学系がオフアクシス方式で配置している場合ばかりでなく、図7(B)に示すように、照明光学系がオンアクシス方式で配置されている場合でも、有効である。例えば、色分離プリズム41の射出側において、該プリズム41の真後ろ(照明光学系の光軸24a方向)に液晶素子を配置するスペースを確保できないような場合には、射出角補正プリズム72により、液晶素子の配置位置に応じて射出光線の角度を補正することができる。このように、射出角補正プリズムを設けることにより、従来と比較して、色分離プリズム41の周辺に配置される光学部品の配置設計の自由度が向上する。なお、射出角補正プリズムだけを設ける場合でも、射出角補正プリズムと色分離プリズムとの間に間隔を空けてエアーギャップを設けてもよい。
【0040】
上記実施形態では、色分離部としてクロスダイクロイックプリズムを使用した例で説明したが、2つのダイクロイックミラーを直交させることにより構成したクロスダイクロイックミラーを使用してもよい。
【0041】
上記実施形態では、反射型液晶素子を用いた液晶プロジェクタを用いた例で説明したが、透過型液晶素子を使用した液晶プロジェクタに本発明を適用してもよい。
【0042】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明の液晶プロジェクタは、照明光を照射する照明光学系と、異なる波長選択性を持つ2つのダイクロイック面が互いに交叉するように配置され前記照明光をB,G,Rの3色の色光に分離してそれぞれの色光を異なる3方向に射出する色分離部と、分離された各色の色光をそれぞれ変調して各色の画像光を生成するB用,G用,R用の各液晶素子とを有し、前記色分離部と前記照明光学系とが、前記2つのダイクロイック面に対して垂直な面と照明光学系の光軸とが平行ではないオフアクシス方式で配置された液晶プロジェクタにおいて、前記照明光学系と前記色分離部との間に配置され、照明光を前記各ダイクロイック面に入射させる前に照明光の光軸を屈曲させて、前記色分離部への入射角を、その入射光線の光軸と前記垂直な面とが平行に近づくように補正する入射角補正部を設けたから、色分離部をオフアクシス方式で配置した場合でも画質低下が少ない液晶プロジェクタを低コストで提供することができる。
【0043】
また、照明光を照射する照明光学系と、異なる波長選択性を持つ2つのダイクロイック面が互いに交叉するように配置され前記照明光をB,G,Rの3色の色光に分離してそれぞれの色光を異なる3方向に射出する色分離部と、分離された各色の色光をそれぞれ変調して各色の画像光を生成するB用,G用,R用の各液晶素子とを有する液晶プロジェクタにおいて、前記色分離部から射出して前記各液晶素子へ向かう射出光線の角度を補正する射出角補正部を設けたから、色分離部の周辺に配置される光学部品の配置設計の自由度を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】液晶プロジェクタの外観図である。
【図2】投影ユニットの構成図である。
【図3】色分離合成系の構成図である。
【図4】色分離光学系の構成図である。
【図5】色分離プリズムと光線角度補正プリズムとの間にエアーギャップを設けた例を示す説明図である。
【図6】補正後の入射光線の光軸と垂直面とが平行とならない例を示す説明図である。
【図7】射出角補正プリズムのみを設けた色分離光学系の説明図である。
【図8】オフアクシス方式を採用した投影ユニットの従来例を示す構成図である。
【符号の説明】
10 液晶プロジェクタ
14 投影ユニット
21B B用液晶素子
21G G用液晶素子
21R R用液晶素子
22 光源
24 照明光学系
24a 照明光の光軸
31,51,61,71 色分離光学系
41 色分離プリズム
42 光線角度補正プリズム
42a,52,62 入射角補正プリズム
42b,42c,42d,53,72 射出角補正プリズム

Claims (5)

  1. 照明光を照射する照明光学系と、異なる波長選択性を持つ2つのダイクロイック面が互いに交叉するように配置され前記照明光をB,G,Rの3色の色光に分離してそれぞれの色光を異なる3方向に射出する色分離部と、分離された各色の色光をそれぞれ変調して各色の画像光を生成するB用,G用,R用の各液晶素子とを有し、前記色分離部と前記照明光学系とが、前記2つのダイクロイック面に対して垂直な面と照明光学系の光軸とが平行ではないオフアクシス方式で配置された液晶プロジェクタにおいて、
    前記照明光学系と前記色分離部との間に配置され、照明光を前記各ダイクロイック面に入射させる前に照明光の光軸を屈曲させて、前記色分離部への入射角を、その入射光線の光軸と前記垂直な面とが平行に近づくように補正する入射角補正部を設けたことを特徴とする液晶プロジェクタ。
  2. 前記入射角補正部は、前記入射光線の光軸と前記垂直な面とが平行になるように前記色分離部への入射角を補正することを特徴とする請求項1記載の液晶プロジェクタ。
  3. 前記色分離部から射出して前記各液晶素子へ向かう射出光線の角度を補正する射出角補正部が設けられていることを特徴とする請求項1又は2記載の液晶プロジェクタ。
  4. 前記入射角補正部及び射出角補正部の少なくとも一方は、前記色分離部と間隔を空けて配置されていることを特徴とする請求項1〜3いずれか記載の液晶プロジェクタ。
  5. 照明光を照射する照明光学系と、異なる波長選択性を持つ2つのダイクロイック面が互いに交叉するように配置され前記照明光をB,G,Rの3色の色光に分離してそれぞれの色光を異なる3方向に射出する色分離部と、分離された各色の色光をそれぞれ変調して各色の画像光を生成するB用,G用,R用の各液晶素子とを有する液晶プロジェクタにおいて、
    前記色分離部から射出して前記各液晶素子へ向かう射出光線の角度を補正する射出角補正部を設けたことを特徴とする液晶プロジェクタ。
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JP2011164611A (ja) * 2010-02-05 2011-08-25 Lg Innotek Co Ltd プロジェクター

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