JP2011095404A - 画像表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 本発明は、色再現性の良い画像表示装置を提供する事を課題とする。
【解決手段】 画像表示装置が、偏光光束を第1および第2の波長域の光束に分離する第1のダイクロイック面と、前記第2の波長域の光束を第3および第4の波長域の光束に分離する第2のダイクロイック面と、前記第1の波長域の光束と前記第3の波長域の光束を合成する第1の偏光ビームスプリッタと、前記第1および第3の波長域の光束のうち、一方をP偏光、他方をS偏光として前記第1の偏光ビームスプリッタに入射させる偏光方向調整手段と、前記第1の偏光ビームスプリッタにより合成された第1および第3の波長域の光束のうち、一方を反射して他方を透過させる第2の偏光ビームスプリッタと、前記第2の偏光ビームスプリッタにより反射および透過した光束をそれぞれ変調して反射する第1、第2の画像変調素子とを有する。
【選択図】 図1
【解決手段】 画像表示装置が、偏光光束を第1および第2の波長域の光束に分離する第1のダイクロイック面と、前記第2の波長域の光束を第3および第4の波長域の光束に分離する第2のダイクロイック面と、前記第1の波長域の光束と前記第3の波長域の光束を合成する第1の偏光ビームスプリッタと、前記第1および第3の波長域の光束のうち、一方をP偏光、他方をS偏光として前記第1の偏光ビームスプリッタに入射させる偏光方向調整手段と、前記第1の偏光ビームスプリッタにより合成された第1および第3の波長域の光束のうち、一方を反射して他方を透過させる第2の偏光ビームスプリッタと、前記第2の偏光ビームスプリッタにより反射および透過した光束をそれぞれ変調して反射する第1、第2の画像変調素子とを有する。
【選択図】 図1
Description
本発明は画像表示装置に関するものであり、特に、反射型液晶表示素子を用いたものに関する。
従来、反射型の液晶表示素子により表示された画像を表示するカラーの画像表示装置は、反射型の液晶表示素子により反射された光を反射あるいは透過させることにより画像を表示している。そのため、1つの液晶表示素子の手前に1つの偏光ビームスプリッタを配置するのが一般的である。近年では、画像表示装置のより一層の小型化や低コスト化を実現するために、1つの偏光ビームスプリッタに対して2つの反射型の液晶表示素子を配置するものがある(特許文献1)。図7に特許文献1の画像表示装置の概略図を示す。以下、図7を用いて説明する。赤、青、緑の波長域に対応する光をR、B、Gと称す。
特許文献1は、B用の位相板701aによるB光の偏光方向を90°回転させ、ダイクロイックミラー102aにより、偏光方向が互いに90°異なったB光とG光の光路を合成している。これにより、1つの偏光ビームスプリッタ201aに対してBとG用、2つの液晶表示素子を配置することを可能としている。
しかしながら、特許文献1はダイクロイックミラーによりP偏光のB光とS偏光のG光を合成しているので、偏光が乱れ、G用の液晶表示素子にG光に加え、B光の一部が入射してしまう。そのため色再現性が低下してしまう。
そこで本発明は、色再現性が良い画像表示装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために本発明は、偏光光束を第1および第2の波長域の光束に分離する第1のダイクロイック面と、前記第2の波長域の光束を第3および第4の波長域の光束に分離する第2のダイクロイック面と、前記第1の波長域の光束と前記第3の波長域の光束を合成する第1の偏光ビームスプリッタと、前記第1および第3の波長域の光束のうち、一方をP偏光、他方をS偏光として前記第1の偏光ビームスプリッタに入射させる偏光方向調整手段と、前記第1の偏光ビームスプリッタにより合成された第1および第3の波長域の光束のうち、一方を反射して他方を透過させる第2の偏光ビームスプリッタと、前記第2の偏光ビームスプリッタにより反射および透過した光束をそれぞれ変調して反射する第1、第2の画像変調素子とを有することを特徴とする。
本発明によれば、画像表示素子に入射する2色の光の光路を偏光ビームスプリッタを用いて合成するので、色再現性が良い画像を得る事ができる。
以下に本発明の実施形態を、添付の図面に基づいて詳細に説明する。
(実施形態1)
図1に実施形態1の画像表示装置を含む投射型表示装置の構成図を示す。
図1に実施形態1の画像表示装置を含む投射型表示装置の構成図を示す。
1は光源、2は放物面リフレクタ、3は防爆ガラス、4は第1フライアイレンズ、5は第2フライアイレンズ、6は偏光変換素子(偏光変換系)である。101はコンデンサーレンズ、102、103はダイクロイックミラー、104、105、106はミラーである。107、108、109はリレーレンズ、110はフィールドレンズである。111は1/2波長板(偏光方向調整手段)、112、113、114は偏光ビームスプリッタ、115は偏光分離面としての性質とダイクロイック面としての性質を併せ持つ偏光ビームスプリッタ(合成素子)である。116R、116G、116Bは1/4波長板、117R、117G、117Bは画像変調素子としての反射型液晶表示素子、118は投射レンズ(投射光学系)である。R、G、Bは赤、緑、青の光を表している。
図2は偏光ビームスプリッタ115における入射光の波長と透過率の関係を表したグラフである。横軸は波長(nm)を表し、縦軸は透過率(%)を表す。実線はS偏光、破線はP偏光を示す。この偏光ビームスプリッタ115は、P偏光に関してはGの波長域の光のみを反射する。S偏光に関してはG、Rの波長域の光を反射し、Bの波長域に対応する光を透過する特性を有している。
次に実施形態1の画像表示装置の各構成要件の役割について説明する。
光源1から射出した光束は放物面リフレクタ2によって略平行光となって射出される。放物面リフレクタ2を射出した光は、防爆ガラス3を透過し、第1フライアイレンズ(微小なレンズが2次元的に配列されたレンズアレイ)4によって分割および集光される。第1フライアイレンズからの各々の分割光束は第2フライアイレンズ5近傍に集光され、光源の像を作る。これらの第1、第2フライアイレンズ4、5を構成する微小レンズは、被照明面である反射型液晶表示素子(画像変調素子)と相似の形状をした矩形レンズ形状をしている。第2フライアイレンズ5により射出された分割光束は、非偏光光を直線偏光光に変換する偏光変換素子6によって、P偏光光(偏光光束)に変換される。偏光変換素子6によりP偏光光に変換された分割光束はコンデンサーレンズ101を介し、ダイクロイックミラー102(第1のダイクロイック面)に入射する。そしてこのダイクロイックミラー102は、B、G光(第2の波長域の光束)を透過し、R光(第1の波長域の光束)を反射する特性を持っている。従って、このダイクロイックミラー102によって、該分割光束は複数の色の光束(B光とG光との合成光束と、R光の光束)に分離される。
ダイクロイックミラー102を透過したG光とB光の合成光束のうち、G光(第4の波長域の光)はダイクロイックミラー103(第2のダイクロイック面)を透過し、B光(第3の波長域の光)はダイクロイックミラー103で反射され、分離される。
ダイクロイックミラー103を透過したG光はリレーレンズ107を介し、ミラー105により反射され、リレーレンズ108、ミラー106、リレーレンズ109を介して、偏光ビームスプリッタ113(第3の偏光ビームスプリッタ)に入射する。その後、G光は偏光ビームスプリッタ113を透過してG用の反射型液晶表示素子117G(第3の画像変調素子)に入射する。そして、反射型液晶表示素子117Gで画像変調されて反射され、再び偏光ビームスプリッタ113に入射する。画像変調されたG光のうちP偏光成分は、偏光ビームスプリッタ113の偏光分離面を透過し、光源側に戻される。一方、画像変調されたG光のうちS偏光成分は、偏光ビームスプリッタ113の偏光分離面により反射され、図2に示した特性をもつ偏光ビームスプリッタ115(第4の偏光ビームスプリッタ)に入射する。偏光ビームスプリッタ115に入射したG光は、その合成面で反射され、投射レンズ118へと至る。なお、すべての偏光成分をP偏光に変換した状態(黒を表示した状態)において、偏光ビームスプリッタ113とG用の反射型液晶表示素子117Gとの間に設けられた1/4波長板116Gの遅相軸を所定の方向に調整しておく。遅相軸を調整することにより、偏光状態の乱れの影響を小さく抑えることができる。
次にR光について説明する。ダイクロイックミラー102により反射されたR光はミラー104で反射され、1/2波長板111に入射する。1/2波長板111によってR光は偏光面(偏光方向)を回転してP偏光からS偏光になる。その後、そのR光はP偏光を透過、S偏光を反射する偏光ビームスプリッタ112(第1の偏光ビームスプリッタ)で反射され、フィールドレンズ110を透過する。その後R光は、P偏光を透過し、S偏光を反射する偏光ビームスプリッタ114(第2の偏光ビームスプリッタ)により反射され、R用の反射型液晶表示素子117R(第1の画像変調素子)を照明する。R用の反射型液晶表示素子117Rに入射したR光は画像変調されて反射される。画像変調されたR光のうちS偏光成分は、偏光ビームスプリッタ114の偏光分離面により再び反射され光源側に戻される。一方、画像変調されたR光のうちP偏光成分は偏光ビームスプリッタ114の偏光分離面と、図2に示した特性を持つ偏光ビームスプリッタ115を透過し、投射レンズ118へと至る。なお、すべての偏光成分をS偏光に変換した状態(黒を表示した状態)において、偏光ビームスプリッタ114とR用の反射型液晶表示素子117Rとの間に設けられた1/4波長板116Rの遅相軸を所定の方向に調整しておく。遅相軸を調整することにより、偏光ビームスプリッタ114とR用の反射型液晶表示素子117Rで発生する偏光状態の乱れの影響を小さく抑えることができる。
次にB光について説明する。ダイクロイックミラー103により反射されたB光は、偏光ビームスプリッタ112を透過し、フィールドレンズ110に入射する。その後、偏光ビームスプリッタ114を透過して反射型液晶表示素子117B(第2の画像変調素子)を照明する。B用の反射型液晶表示素子117Bに入射したB光は画像変調されて反射される。画像変調されたB光のうちP偏光成分は、偏光ビームスプリッタ114の偏光分離面を再び透過し光源側に戻される。一方、画像変調されたB光のうちS偏光成分は偏光ビームスプリッタ114の偏光分離面により反射され、図2に示した特性を持つ偏光ビームスプリッタ115を透過し、投射レンズ118へと至る。なお、すべての偏光成分をP偏光に変換した状態(黒を表示した状態)において、偏光ビームスプリッタ114とB用の反射型液晶表示素子117Bとの間に設けられた1/4波長板116Bの遅相軸を所定の方向に調整しておく。遅相軸を調整することにより、偏光ビームスプリッタ114とB用の反射型液晶表示素子117Bで発生する偏光状態の乱れの影響を小さく抑えることができる。R、G、B用の反射型液晶表示素子により変調され、反射されたR、G、B光は、偏光ビームスプリッタ115により合成され、投射レンズ118によってスクリーンなどの被投射面に拡大投影される。
以上、それぞれの色光に着目して説明したが、偏光ビームスプリッタ112に着目すれば、偏光ビームスプリッタ112はB光とR光の2つの波長域の光束のうち、一方を反射し、他方を透過させることにより互いの光路を合成している。偏光ビームスプリッタ112は偏光子としても作用するので、合成光の偏光の乱れを大きく抑えることができる。従って、色再現性の良い画像表示が可能となる。
その他の効果として、一般的に高価な波長選択性位相板を用いる必要がないので、より安価な画像表示装置を提供することが可能となる。
尚、実施形態1では3色のR、G、B光を合成するために図2に示した特性を持つ偏光ビームスプリッタ115を用いたが、それに限らず、全帯域でP偏光を透過し、S偏光を反射する特性をもつ偏光ビームスプリッタを用いても良い。次に、その実施形態について説明する。
(実施形態2)
図3に実施形態2の画像表示装置の構成図を示す。実施形態1と異なる部分についてのみ説明する。
図3に実施形態2の画像表示装置の構成図を示す。実施形態1と異なる部分についてのみ説明する。
31は波長選択性位相板、32は全帯域でP偏光を透過し、S偏光を反射する特性をもつ一般的な偏光ビームスプリッタ(第4の偏光ビームスプリッタ)である。偏光ビームスプリッタ114(第2の偏光ビームスプリッタ)と3色を合成する合成素子としての偏光ビームスプリッタ32との間に配置される波長選択性位相板31は、B光のみ1/2波長板として作用し、その偏光面を回転させる。また、3色を合成する偏光ビームスプリッタ32は波長域(可視域)に関係なくP偏光を透過し、S偏光を反射する。
次に、反射型液晶表示素子に入射するG、R、B光それぞれに着目して説明する。
G光はG用の反射型液晶表示素子117Gに入射し、この反射型液晶表示素子117Gにより画像変調され、反射される。反射されたG光のP偏光成分は、偏光ビームスプリッタ113の偏光分離面を透過し、光源側に戻される。一方、S偏光成分は、偏光ビームスプリッタ113(第3の偏光ビームスプリッタ)の偏光分離面により反射された後、偏光ビームスプリッタ32で反射され、投射レンズ118へと至る。
R光はR用の反射型液晶表示素子117Rに入射し、この反射型液晶表示素子117Rにより画像変調されて反射される。反射されたR光のS偏光成分は、偏光ビームスプリッタ114の偏光分離面により反射されて光源側に戻される。一方、P偏光成分は偏光ビームスプリッタ114の偏光分離面を透過し、波長選択性位相板31に入射する。波長選択性位相板31はB光に対してのみ1/2波長板として作用する素子なので、R光はP偏光のままで、偏光ビームスプリッタ32を透過し、投射レンズ118へと至る。
B光はB用の反射型液晶表示素子117Bに入射し、この反射型液晶表示素子117Bにより画像変調されて反射される。反射されたB光のP偏光成分は、偏光ビームスプリッタ114の偏光分離面を透過し光源側に戻される。一方、S偏光成分は偏光ビームスプリッタ114の偏光分離面により反射されて、波長選択性位相板31に入射する。波長選択性位相板31はB光に対してのみ1/2波長板として作用する素子であるため、B光はS偏光からP偏光に変換され、偏光ビームスプリッタ32を透過し、投射レンズ118へと至る。
そして、R、G、B光は偏光ビームスプリッタ32により合成され、その合成光は投射光として投射レンズ118によってスクリーンなどの被投射面に拡大投影される。R光とB光とを合成する偏光ビームスプリッタ112(第1の偏光ビームスプリッタ)は偏光子としても作用するので偏光の乱れを大きく抑えた光束を偏光ビームスプリッタ114、R用の反射型液晶表示素子117Rに入射することができる。そのため色再現性の良い表示が可能である。
3色を合成する素子の特性は実施形態1、2に限られず、G光を反射し、B、R光を透過するダイクロイックプリズムでも構わない。
実施形態1、2では3つの偏光ビームスプリッタ(第1、第2および第3の偏光ビームスプリッタ)とは別に3色を合成する合成素子としての偏光ビームスプリッタ(第4の偏光ビームスプリッタ)を用いた構成について説明したが、これに限られない。実施形態3、4では、3つの偏光ビームスプリッタ(第1、第2および第3の偏光ビームスプリッタ)のうちの1つ(第3の偏光ビームスプリッタ)を3色を合成する合成素子として作用させる形態について説明する。
(実施形態3)
図4は、実施形態3の画像表示装置の構成を図示したものである。
図4は、実施形態3の画像表示装置の構成を図示したものである。
実施形態1の符号の1から5に関しては同じであるので説明を割愛し、異なる点についてのみ説明する。偏光変換素子6は入射光をS偏光に揃えている。
407、408はダイクロイックミラー、409R、409G、409BはそれぞれR、G、B光用のコンデンサーレンズ、410、411はミラー、412はS偏光を透過する偏光板であり、偏光板412はG光の光路上に配置する。413は1/2波長板、414は偏光ビームスプリッタ(第1の偏光ビームスプリッタ)である。415は図5に示す特性を持つ合成素子としての偏光ビームスプリッタ(第3の偏光ビームスプリッタ)、416はガラスブロックである。417R、417G、417BはそれぞれR、G、B用の1/4波長板であり、418R、418G、418B画像変調素子としての反射型液晶表示素子である。419はP偏光を透過し、S偏光を反射する偏光ビームスプリッタ(第2の偏光ビームスプリッタ)、420は投射レンズである。
図5は偏光ビームスプリッタ415における入射光の波長と透過率の関係を表したグラフである。横軸は波長(nm)を表し、縦軸は透過率(%)を表す。実線はS偏光、破線はP偏光を示す。この偏光ビームスプリッタ415は、S偏光に関してはB、G、Rの波長域に属する光を反射する。P偏光に関してはBの波長域に対応する光のみを反射する特性を有している。偏光ビームスプリッタ415は画像変調されたR、G、B光を合成し投射レンズに導く合成素子としての作用を有している。
次に、上記の構成の作用について説明する。以下、417R、417G、417Bに関しては実施形態1の116R、116G、116Bと同じであるので説明は割愛する。
偏光変換素子6によりS偏光光に変換された偏光光束はダイクロイックミラー407によって、B、G光の2色は透過し、R光は反射される。ダイクロイックミラー407を透過したB、G光はダイクロイックミラー408によって、G光は透過し、B光は反射される。
ダイクロイックミラー408を透過したG光はコンデンサーレンズ409Gを介し、ミラー410により反射され、S偏光を透過する偏光板412を透過し、図5に示した特性を持つ偏光ビームスプリッタ415により反射される。偏光板412によりG光のS偏光のみが透過する。その後、ガラスブロック416を透過してG用の反射型液晶表示素子418Gを照明する。G用の反射型液晶表示素子418Gにより、G光が画像変調されて反射される。画像変調されたG光のS偏光成分は、ガラスブロック416を透過後、再び偏光ビームスプリッタ415の偏光分離面により反射され、光源側に戻される。一方、P偏光成分は、ガラスブロック416を透過後、偏光ビームスプリッタ415の偏光分離面を透過し、投射レンズ420へと至る。
ダイクロイックミラー407により反射されたR光はコンデンサーレンズ409Rを介し、ミラー411を反射、1/2波長板413に入射する。1/2波長板413によってR光はS偏光からP偏光になり偏光面が回転する。偏光ビームスプリッタ414によって、R光のP偏光は透過、S偏光は反射されるので、1/2波長板413によりP偏光になったR光は、偏光ビームスプリッタ414を透過し、偏光ビームスプリッタ419に入射する。その後、偏光ビームスプリッタ419を透過してR用の反射型液晶表示素子418Rを照明する。
偏光ビームスプリッタ414は偏光子としても作用するので、R光は偏光の乱れが大きく抑えられた状態で、偏光ビームスプリッタ419、R用の反射型液晶表示素子418Rに入射する。そのため、色再現性の良い表示が可能となる。R用の反射型液晶表示素子418Rに入射したR光は画像変調されて反射される。画像変調されたR光のP偏光成分は、偏光ビームスプリッタ419の偏光分離面を再び透過し光源側に戻される。一方、S偏光成分は偏光ビームスプリッタ419の偏光分離面で反射され、図5のような特性を持つ偏光ビームスプリッタ415で反射され、投射レンズ420へと至る。
ダイクロイックミラー408により反射されたB光はコンデンサーレンズ409Bを介し、偏光ビームスプリッタ414を反射、偏光ビームスプリッタ419により反射され反射型液晶表示素子418Bを照明する。
B光とR光とを合成する偏光ビームスプリッタ414は偏光子としても作用するので偏光の乱れが大きく抑えられたB光が、偏光ビームスプリッタ419、B用の反射型液晶表示素子418Bに入射される。そのため色再現性の良い表示が可能となる。B用の反射型液晶表示素子418Bに入射したB光は画像変調されて反射される。画像変調されたB光のうちS偏光成分は、偏光ビームスプリッタ419の偏光分離面で再び反射され光源側に戻される。一方、画像変調されたB光のうちP偏光成分は偏光ビームスプリッタ419の偏光分離面を透過、図5のような特性を持つ偏光ビームスプリッタ415により反射され、投射レンズ420へと至る。
そして、偏光ビームスプリッタ415により合成されたR、G、Bの投射光は、投射レンズ420によってスクリーンなどの被投射面に拡大投影される。
本実施形態のその他の効果として、一般的に高価な波長選択性位相板を用いる必要がないので、より安価な画像投射装置を提供することが可能となった。
実施形態3では3色の合成に図5に示した特性を持つ偏光ビームスプリッタ415を用いたがそれに限られることはない。3色の合成に全帯域でP偏光は透過、S偏光は反射の特性をもつ一般的な偏光ビームスプリッタを用いた実施形態について説明する。
(実施形態4)
実施形態4の構成図を図6に示す。説明の冗長を避けるため実施形態1と異なる部分についてのみ説明する。61は波長選択性位相板、62は全帯域でP偏光は透過、S偏光は反射の特性をもつ一般的な偏光ビームスプリッタ(第3の偏光ビームスプリッタ)である。偏光ビームスプリッタ419(第2の偏光ビームスプリッタ)と3色を合成する偏光ビームスプリッタ62との間に配置する波長選択性位相板61は、R光に対しては位相差を与えず、B光に対して1/2波長板として作用する。また、3色を合成する合成素子としての偏光ビームスプリッタ62の特性は波長域に関係なくP偏光は透過、S偏光は反射する。
実施形態4の構成図を図6に示す。説明の冗長を避けるため実施形態1と異なる部分についてのみ説明する。61は波長選択性位相板、62は全帯域でP偏光は透過、S偏光は反射の特性をもつ一般的な偏光ビームスプリッタ(第3の偏光ビームスプリッタ)である。偏光ビームスプリッタ419(第2の偏光ビームスプリッタ)と3色を合成する偏光ビームスプリッタ62との間に配置する波長選択性位相板61は、R光に対しては位相差を与えず、B光に対して1/2波長板として作用する。また、3色を合成する合成素子としての偏光ビームスプリッタ62の特性は波長域に関係なくP偏光は透過、S偏光は反射する。
次に、各構成の作用について説明する。
G用の反射型液晶表示素子418Gに入射したG光は画像変調されて反射される。画像変調されたG光のS偏光成分は、ガラスブロック416を透過後、偏光ビームスプリッタ432の偏光分離面により反射され、光源側に戻される。一方、P偏光成分は、ガラスブロック416を透過後、偏光ビームスプリッタ432の偏光分離面を透過し、投射レンズ420へと至る。
R用の反射型液晶表示素子418Rに入射したR光は画像変調されて反射される。画像変調されたR光のうちP偏光成分は、偏光ビームスプリッタ419の偏光分離面を透過し光源側に戻される。一方、画像変調されたR光のうちS偏光成分は偏光ビームスプリッタ419の偏光分離面で反射され、波長選択性位相板61に入射する。波長選択性位相板61はB光のみ1/2波長板として作用する素子なので、R光はS偏光のままで、偏光ビームスプリッタ62で反射され、投射レンズ420へと至る。
B用の反射型液晶表示素子418Bに入射したB光は画像変調されて反射される。画像変調されたB光のうちS偏光成分は、偏光ビームスプリッタ419の偏光分離面で反射され光源側に戻される。一方、画像変調されたB光のうちP偏光成分は偏光ビームスプリッタ419の偏光分離面を透過し、波長選択性位相板61に入射する。波長選択性位相板61はB光のみ1/2波長板として作用する素子なので、P偏光からS偏光になり、偏光ビームスプリッタ62で反射され、投射レンズ420へと至る。
そして、合成されたR、G、Bの投射光は、投射レンズ420によってスクリーンなどの被投射面に拡大投影される。
実施形態4においても、1/2波長板413、偏光ビームスプリッタ414(第1の偏光ビームスプリッタ)は偏光成分を乱さずにR光とB光の2色の色光を合成するので色再現性が良い画像が投射可能となる。
その他の効果として、偏光の乱れを大きく抑えた合成光を反射型液晶表示素子に入射させることができるので、コントラストの高い画像を表示することが可能となる。
その他の効果は、簡便な構成で、偏光の乱れを大きく抑えた光束の合成が可能となる点にある。
尚、上記の実施形態1から4の図には、説明を容易にするため画像表示装置の基本的な構成部品のみしか描いていないが、熱線カットフィルタ、紫外線カットフィルタ等を有する構成としても構わない。また、実施形態1から4の偏光ビームスプリッタ112、414は板状のものを用いたが、プリズムで構成された偏光ビームスプリッタとしてもよい。また、偏光ビームスプリッタと反射型液晶表示素子との間に1/4波長板を挿入した例を説明したが、1/4波長板がなくても良い。また、一方の光束の偏光方向を他方の光束の偏光方向に対して90°回転させるために、実施形態1から4では、どちらか一方の光路に1/2波長板を1枚用いたが、1/4波長板を2枚用いた形態でも良い。また、レーザのように偏光方向がもともと揃った状態で射出されたS偏光の光束とP偏光の光束を、第1の偏光ビームスプリッタを用いて合成してもよい。つまり、第1の偏光ビームスプリッタで合成される2つの光束の偏光面の差が、90°になるようにする偏光方向調整手段があればよい。
また、実施形態1から4ではいずれも投射レンズを用いて、液晶表示素子により表示された画像をスクリーン上に投射するものであったが、これに限られず、投射レンズを用いない形態であってもよい。また、実施形態1から4は、R、G、Bそれぞれに対応した3つの液晶表示素子を用いる形態であったが、2つの液晶表示素子のみを用いた形態であっても構わない。その場合、光源からの光を2つの光路に分離し、再び合成して1つの偏光ビームスプリッタに入射させるような構成とすれば、本発明の効果を得ることができる。
また、ダイクロイックミラー102、407(第1のダイクロイック面)に入射する偏光光束は偏光変換素子により偏光面(偏光方向)が揃えられた光束でも良いし、レーザー光源などから射出された偏光面(偏光方向)の揃った光束であっても良い。
1 光源
6 偏光変換素子
102、103 ダイクロイックミラー
111 1/2波長板
112、113、114、115 偏光ビームスプリッタ
117R、117B、117G 画像変調素子
115 合成素子
118 投射レンズ
6 偏光変換素子
102、103 ダイクロイックミラー
111 1/2波長板
112、113、114、115 偏光ビームスプリッタ
117R、117B、117G 画像変調素子
115 合成素子
118 投射レンズ
Claims (11)
- 偏光光束を第1および第2の波長域の光束に分離する第1のダイクロイック面と、
前記第2の波長域の光束を第3および第4の波長域の光束に分離する第2のダイクロイック面と、
前記第1の波長域の光束と前記第3の波長域の光束を合成する第1の偏光ビームスプリッタと、
前記第1および第3の波長域の光束のうち、一方をP偏光、他方をS偏光として前記第1の偏光ビームスプリッタに入射させる偏光方向調整手段と、
前記第1の偏光ビームスプリッタにより合成された第1および第3の波長域の光束のうち、一方を反射して他方を透過させる第2の偏光ビームスプリッタと、
前記第2の偏光ビームスプリッタにより反射および透過した光束をそれぞれ変調して反射する第1、第2の画像変調素子とを有することを特徴とする画像表示装置。 - 前記偏光方向調整手段は、第1のダイクロイック面と前記第1の偏光ビームスプリッタとの間に配置された1/2波長板であることを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。
- 前記偏光方向調整手段は、第2のダイクロイック面と前記第1の偏光ビームスプリッタとの間に配置された1/2波長板であることを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。
- 前記第2のダイクロイック面により分離された第4の波長域の光束を透過または反射する第3の偏光ビームスプリッタと、
前記第3の偏光ビームスプリッタにより透過または反射された光束を変調する第3の画像変調素子と、
前記第1、第2および第3の画像変調素子により変調された光束を合成する合成素子とを有することを特徴とする請求項1乃至3いずれか1項に記載の画像表示装置。 - 前記合成素子は前記第3の偏光ビームスプリッタであることを特徴とする請求項4に記載の画像表示装置。
- 前記第4の波長域の光束の光路上であって、且つ前記第2のダイクロイック面と前記第3の偏光ビームスプリッタの間に偏光板を有することを特徴とする請求項5に記載の画像表示装置。
- 前記合成素子は第4の偏光ビームスプリッタであることを特徴とする請求項4に記載の画像表示装置。
- 前記第2の偏光ビームスプリッタと前記合成素子との間に波長選択性位相板を有することを特徴とする請求項5乃至7いずれか1項に記載の画像表示装置。
- 前記合成素子はダイクロイック面の性質と偏光ビームスプリッタの性質とを併せ持つ素子であることを特徴とする請求項4乃至7いずれか1項に記載の画像表示装置。
- 前記第1および第2の画像変調素子により変調された光をスクリーン上に投射する投射光学系を有することを特徴とする請求項1乃至9いずれか1項に記載の画像表示装置。
- 光源が射出する光束を複数の色の光束に分離するダイクロイックミラーと、
前記ダイクロイックミラーにより分離された光束のうち2色の光束を合成する合成手段と、
前記合成手段により合成された光束を分離する偏光ビームスプリッタと、
前記偏光ビームスプリッタにより分離された光束それぞれを変調する2つの画像変調素子とを有する画像表示装置において、
前記合成手段は、各色の光束の偏光面に応じて反射あるいは透過することにより合成することを特徴とする画像表示装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009247887A JP2011095404A (ja) | 2009-10-28 | 2009-10-28 | 画像表示装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2009247887A JP2011095404A (ja) | 2009-10-28 | 2009-10-28 | 画像表示装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2011095404A true JP2011095404A (ja) | 2011-05-12 |
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Family Applications (1)
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JP2009247887A Pending JP2011095404A (ja) | 2009-10-28 | 2009-10-28 | 画像表示装置 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013228565A (ja) * | 2012-04-26 | 2013-11-07 | Canon Inc | 光学系およびそれを用いた投射型表示装置 |
JPWO2016175051A1 (ja) * | 2015-04-30 | 2018-02-22 | ソニー株式会社 | 投射型表示装置 |
-
2009
- 2009-10-28 JP JP2009247887A patent/JP2011095404A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US9389427B2 (en) | 2012-04-26 | 2016-07-12 | Canon Kabushiki Kaisha | Optical system and projection display apparatus using the same |
JPWO2016175051A1 (ja) * | 2015-04-30 | 2018-02-22 | ソニー株式会社 | 投射型表示装置 |
US10701327B2 (en) | 2015-04-30 | 2020-06-30 | Sony Corporation | Projection display apparatus |
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