JP2011069403A - 車両用駆動装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡易な構成で遠心力の影響を受けにくく短時間でクラッチの係合・脱離操作が行える車両用駆動装置を提供する。
【解決手段】クラッチ機構40は、入力部材25と、出力部材26と、シリンダ27と、ピストン部46aとシリンダ27の底部との間に形成される液圧室49の液圧によって前進され摩擦プレートとセパレートプレートとを押圧部55で押付け係合するピストン部材46と、押圧部55の内周穴55aと、ピストン部46aの背面と、内周穴と嵌合された壁部材56とによって包囲されるキャンセル室54と、クラッチを脱離する方向にピストン部材46を付勢する付勢部材58と、液圧室49とキャンセル室54とを連通するピストン部46aに形成されたオリフィス57と、液圧源又はリザーバ72に連通し液圧室49に開口する流入口61と、キャンセル室54に開口しリザーバに連通する流出口62と、を有する。
【選択図】図3

Description

本発明は、駆動源としてエンジン等を備え、エンジン等による駆動力を車軸に伝達する車両用駆動装置に関する。
従来、車両用駆動装置には駆動源の入力軸と、車軸へ連結される出力軸との断続を行なうためのクラッチ機構が設けられている。例えば、特許文献1に記載されている自動変速機用のクラッチC2では、特許文献1の図1に示すように、係合作動時には出力軸に連結されるピストン51とシリンダ44との間に油圧が付与されピストン51が移動される。そして、ピストン51と一体的に形成された突部によってクラッチC2の摩擦部材が押され係合されて入力軸26と出力軸27とが一体回転する。このときピストン51には、油を排出するための貫通孔が設けられている。貫通孔部には貫通孔より径の大きなチェックボール52が設けられており、ピストン51に付与された油圧によってチェックボール52が貫通孔に向けて付勢され貫通孔を閉塞しピストン51に油圧力を確実に付与する。
またクラッチ切断作動時にはピストン51に付与された油圧が解除され、油は給排口から排出される。そして入力軸26を回転中心とした遠心力によって、チェックボール52が貫通孔を閉塞する位置から離脱され貫通孔を開放する。残った油は開放された貫通孔を介し、遠心力によってピストン51から排出され、ピストン51から油圧の影響が除去される。これにより、ピストン51はピストン51をクラッチ切断方向に付勢するスプリング58によって移動されクラッチC2の摩擦部材への押付けが解除されクラッチが切断される。
特許第02897992号明細書
しかしながら、特許文献1に開示される技術では、クラッチ係合時には、チェックボール52が遠心力によって貫通孔部から離脱しようとする力を受ける。このため該力に抗するだけの力を発生させるため、油圧をチェックボール52に付与して、チェックボール52をピストン51の貫通孔に押圧し貫通孔を封止しなくてはいけない。このため多くの量の油を供給する必要があり、クラッチ係合までの時間に遅れが生じる虞がある。
また、クラッチ切断時には、油の供給を停止しチェックボール52に付与した圧力を除去してもピストン51の貫通孔から流体が抜けきるまでは、ピストン51は油圧の影響を受け、ピストン51をクラッチ係合方向へ付勢し続ける。このためクラッチ切断までの時間に遅れが生じる虞がある。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、簡易な構成で遠心力の影響を受けにくく短時間でクラッチの係合・脱離操作が行なえる車両用駆動装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、請求項1に係る発明の特徴は、駆動源であるエンジンと、前記エンジンの駆動力が入力される変速装置と、前記エンジンの出力軸と前記変速装置の入力軸の間に配置され、前記出力軸と前記入力軸とを接離可能なクラッチ機構と、を備えた車両用駆動装置において、前記クラッチ機構は、前記エンジンの出力軸に連結された入力部材と、前記変速装置の入力軸に連結された出力部材と、前記入力部材及び前記出力部材の一方に相対回転を規制され軸線方向に摺動可能に嵌合された摩擦プレートと、前記入力部材及び前記出力部材の他方に相対回転を規制され軸線方向に摺動可能に嵌合されたセパレートプレートと、前記入力部材及び前記出力部材のいずれか一方に形成されたシリンダと、前記シリンダにピストン部で軸線方向に摺動可能に嵌合され前記ピストン部と前記シリンダの底部との間に形成される液圧室に供給される液体によって前進されて前記摩擦プレートとセパレートプレートとを前記ピストン部から突設された押圧部で互いに押付けて係合させるピストン部材と、前記押圧部の内径側に形成された内周穴と、前記ピストン部の背面と、前記内周穴と液密に嵌合された壁部材とによって包囲され前記シリンダの小径側でリザーバと連通するキャンセル室と、前記摩擦プレートとセパレートプレートとを脱離する方向に前記ピストン部材を付勢する付勢部材と、前記液圧室と前記キャンセル室とを連通するように前記ピストン部に形成されたオリフィスと、液圧源又は前記リザーバに切換弁を介して連通し前記液圧室に開口する流入口と、前記キャンセル室に前記シリンダの小径側で開口し前記リザーバに連通する流出口と、を有することである。
上記課題を解決するため、請求項2に係る発明の特徴は、請求項1において、前記壁部材は前記シリンダの小径側壁部から延在する内側壁部に液密に嵌合され、前記流入口は前記小径側壁部に形成され、前記流出口は、前記内側壁部に形成されていることである。
上記課題を解決するため、請求項3に係る発明の特徴は、請求項1又は2において、前記キャンセル室の容積は、前記液圧室の容積よりも大きいことである。
上記課題を解決するため、請求項4に係る発明の特徴は、請求項1から3のいずれか1項において、前記シリンダは前記出力部材に形成され、前記出力部材を覆うハウジングに電気モータのステータが固定され、前記出力部材に前記電気モータのロータが固定されていることである。
請求項1に係る発明によれば、液圧室とキャンセル室とはオリフィスが貫通されたピストン部を介し隣接して配置されている。そしてクラッチ機構の係合動作が実行されるとき、所定の元圧を有する液体が液圧室からオリフィスを経由しキャンセル室に流れ、キャンセル室に設けられた流出口から流出していく。これにより元圧とオリフィスの径とに応じた差圧(液体圧)が液圧室とキャンセル室との間に発生し、液体圧の大きさに応じた付勢力によってピストン部材が弾性部材の付勢力に抗してクラッチの係合方向へ変位される。このように元圧とオリフィスの径とにより、液圧室とキャンセル室との差圧の大きさ(液体圧)が簡易に設定できクラッチの係合力が容易に調整できる。
またクラッチが脱離されるときは、液圧室への液体の流入が停止し元圧が大気圧となる。そして弾性部材の付勢力によってピストン部材がクラッチの脱離方向に変位され液圧室内の液体を流入口から押出して排出する。このとき液圧室とキャンセル室は入力軸と連動して回転されているので、発生する遠心力によって、液圧室内とキャンセル室内には液体が残存される。そして残存された液体は回転力を受けながらオリフィスを介して流通し、液圧室とキャンセル室の液体が入力軸の回転中心から同じ液面高さに保持され、液圧室内とキャンセル室内とは同じ圧力状態となる。このようにして、液圧室内とキャンセル室内とを同じ圧力状態とすることができるので、ピストン部材が、遠心力により発生した差圧のために変位してクラッチを係合することはなく、よってクラッチ脱離状態を安定的に保持できる。
請求項2に係る発明によれば、液圧室の流入口がシリンダの小径側壁部に形成され、キャンセル室の流出口が、内側壁部に形成されている。これにより、クラッチが脱離され液圧室への液体の流入が停止した状態で、液圧室及びキャンセル室内の流体が入力軸を回転中心として遠心力を受けたとき、液体は流入口及び流出口から漏出しにくく、より多くの液体が各室内に残存される。このため次にクラッチの係合動作が行なわれるときには、少量の液体を供給するだけでキャンセル室と液圧室は充満され、短時間でピストンの作動が得られ非常に効率的に入力軸と出力軸との接続が行なえる。
請求項3に係る発明によれば、キャンセル室の容積が、液圧室の容積よりも大きく設定されているので、クラッチの脱離が行なわれ、ピストン部材が変位して液圧室内の液体が排出されたとき、キャンセル室内の液体の量は、液圧室から排出された液体の量よりも確実に多い。よってキャンセル室内の容積がピストン部材が変位することにより拡大されてもキャンセル室内に大きな隙間部(空間)は発生しない。そして大きな容積を持つキャンセル室内に残存されたオイルと小さな液圧室に残存されたオイルとが回転による遠心力を受けながらオリフィスを介して流通し、キャンセル室と液圧室の液面高さは入力軸の回転中心により近い高さで保持される。これにより、次にクラッチの係合動作が行なわれるときには、より少量の液体を供給するだけでキャンセル室と液圧室は充満され、より短時間でピストンの作動が得られ効率的に入力軸と出力軸との接続が行なえる。
請求項4に係る発明によれば、駆動源としてエンジンとモータが用いられるハイブリッド車の駆動源を切替えるクラッチ機構において、クラッチ機構の出力部材にシリンダとモータが設けられるため、車両走行中にシリンダはモータの回転とともに回転され遠心力を受ける。これにより車両走行中にクラッチが脱離されてもシリンダ内に設けられたキャンセル室と液圧室には遠心力によって液体が十分残存され、次にクラッチを係合しエンジンを入力軸に連結する際、クラッチの係合は確実に、かつ迅速に行なわれ高いエネルギー効率が得られる。
本実施の形態における車両用駆動装置全体を示す概略図である。 本発明の主要部を示す断面図である。 図2のA部拡大図である。 A部の係合動作時の状態図である。 A部の切断時の状態図である。
本発明の実施の形態を、ハイブリッド車両に具体化し図面を参照して以下に説明する。図1は、本実施の形態におけるハイブリッド車用駆動装置1全体を示す概略図であり、図2は本発明の主要部を示す断面図である。
図1に示すハイブリッド車用駆動装置1は、自動変速装置5のトルクコンバータ2に別の駆動源であるモータ・ジェネレータ(以後、電気モータ20と称す)を付設したものである。自動変速装置(A/T)5は、変速機30、及びトルクコンバータ2からなり、トルクコンバータ2の出力が、変速機30の入力軸31に入力されている。
電気モータ20とトルクコンバータ2とはクラッチ機構40、及びトルクコンバータ2の入力軸であるセンタピース16を介して回転連結されている。センタピース16に連結されるトルクコンバータ2のフロントカバー14が回転されるとトルクコンバータ2内に油流が発生し、該油流によって入力軸31に回転力が伝達され、変速機30が回転される。
またハイブリッド車用駆動装置1は、駆動源であるエンジン10と自動変速装置5との接離が切換可能な前述したクラッチ機構40と、クラッチ機構40に液体であるオイルを供給する電動オイルポンプ60と、複数のセンサ(車速センサ51、スロットル開度センサ52、シフト位置センサ53)からの出力信号を入力し、該信号に基づいて電気モータ20への通電及び電動オイルポンプ60への通電をそれぞれ制御する制御回路50と、制御回路50と接続するバッテリ70とを備えている。
図1、2に示すように、エンジン10の出力軸11、電気モータ20、クラッチ機構40、及び自動変速装置5は、それぞれの回転中心が同軸となるように配置され、電気モータ20とクラッチ機構40は、エンジン10とトルクコンバータ2との間に配置されるハウジング3内に配設されている。ハウジング3は電気モータ20及びクラッチ機構40と、トルクコンバータ2との間に隔壁3aを有している。隔壁3aの中心部にはセンタピース16と、トルクコンバータ2とが回転連結されるよう貫通孔3bが設けられている。また、ハウジング3は外周部が隔壁3aから自動変速装置5側に向って所定量延在され、トルクコンバータ2の一部を覆っている。そして延在されたハウジング3はトルクコンバータ2の残りの部分を覆うハウジング4と、ボルトによって固定されている。更にハウジング4は変速機30のハウジング(図示せず)と固定され、自動変速装置5のハウジング(図示せず)を形成している。
ハウジング3のエンジン10側にはハウジング3の蓋部を形成するフロントハウジング6が配置され、ハウジング3とフロントハウジング6とは、ボルトによって固定されている。フロントハウジング6の中心部には後述するクラッチ機構40の入力部材25を構成する回転軸41が配置されるよう貫通孔6aが設けられている。そして貫通孔6aと回転軸41との間にはボールベアリング34が介在され、回転軸41を回転可能に支持している。
尚、本実施の形態における変速機30は、従来から一般的に採用されている遊星歯車式変速機であり、変速機内の複数の摩擦係合要素(図示せず)を選択的に係合・脱離させることで、変速段が切換えられる。そして、入力軸31に伝達されたトルクコンバータ2の出力回転は変速機30内部で増速或いは減速され、図1に示す差動装置33を介して車軸71に伝達され車両が走行する。
次に本発明に係るクラッチ機構40について図2、3に基づいて説明する。クラッチ機構40は、エンジン10の出力軸11に、フライホイール12、及び回転振動を吸収するためのダンパ68を介して連結された入力部材25と、トルクコンバータ2の入力軸であるセンタピース16に連結された出力部材26と、入力部材25に相対回転を規制され軸線方向に摺動可能に嵌合された摩擦プレート42と、出力部材26に相対回転を規制され軸線方向に摺動可能に嵌合されたセパレートプレート43と、からなる。なお、このとき入力部材25にセパレートプレート43を設け、出力部材26に摩擦プレート42を設けてもよい。
入力部材25は回転軸41によってなり、回転軸41はダンパ68との固定部41aと、ハウジング6の貫通孔6aに回転支持される連結部41bと、拡径された円板状の支持部41cとを有している。そして支持部41cの外周側は回転軸方向に拡幅され、前述の複数の円環上の摩擦プレート42が支持されている。またフライホイール12の外周にはリングギア13が固定されており、このリングギア13はハウジング3に固定されるスタータモータ(図示せず)の出力軸と噛合し、スタータモータの駆動によりフライホイール12が回転駆動される。出力軸11と、フライホイール12と、ダンパ68と、回転軸41(入力部材25)とは回転中心が同軸に配置されている。
出力部材26は、回転軸方向断面が逆S字状を呈し、大径側にエンジン10側に開口されたシリンダ27が形成され、小径側に変速装置5側に開口されたロータ部32が形成されている。
シリンダ27は小径側壁部27dと、小径側壁部27dから延在された内側壁部27eと、大径側壁部27cと、底壁部27fとからなる。大径側壁部27cの先端部内周側には前述の複数の円環上のセパレートプレート43が支持されている。そして入力部材25である回転軸41に支持された複数の摩擦プレート42と、出力部材26であるシリンダ27の大径側壁部27cに支持された複数のセパレートプレート43とが交互に嵌合されている。摩擦プレート42と、セパレートプレート43とが嵌合された状態で軸方向に押付けられると摩擦プレート42とセパレートプレート43とが押付け合って係合される。これにより入力部材25と出力部材26とが回転連結され、エンジン10の出力軸11と自動変速装置5の入力軸31とが一体回転される。
シリンダ27の内部空間27aには、ピストン部材46が軸線方向に摺動可能に嵌合されている。そしてピストン部材46が有するピストン部46aとシリンダ27の底壁部27fに形成される底面27bとの間で液圧室49が形成されている。ピストン部46aはシリンダ27の底面27bと同様の正面形状を有し、所定の厚みで形成されている。ピストン部材46にはピストン部材46の大径側壁部46dから拡径され、クラッチ機構40が係合される方向に向って押圧部55が突設されている。押圧部55はクラッチ機構40が係合される方向に向って前進し、摩擦プレート42とセパレートプレート43とを回転軸方向に押付け係合する。
ピストン部46aの外周には全周に亘って溝46cが刻設されている。溝46cには例えばゴム製のOリングが配設され、ピストン部46aの外周において液圧室49を液密に封止している。またピストン部46aの内周にも全周に亘って溝46dが刻設されている。溝46dにも例えばゴム製のOリングが配設されてピストン部46aの内周において液圧室49を液密に封止している。液圧室49は液圧源である電動オイルポンプ60と、リザーバ72とに連通する流入ポート(流入口)61を有し、流入ポート61はシリンダ27の小径側壁部27dに貫設されている。電動オイルポンプ60とリザーバ72とは図略の電磁弁を操作することによって切替えられ、リザーバ72に切替えられることによって液圧室49は流入ポート61を介して大気と連通されるよう構成されている。
ピストン部46aの背面側には、キャンセル室54が形成されている。キャンセル室54は、押圧部55の内径側に形成された内周孔55aと、ピストン部46aの背面46bと、シリンダ27の小径側壁部27dから延在する内側壁部27eと、内周穴55aと内側壁部27eとに液密に嵌合された壁部材56と、によって包囲され形成されている。壁部材56の外周、及び内周には全周に亘り、溝56a、56bがそれぞれ刻設され、Oリングが配設されている。また壁部材56は、ピストン部材46と対向する方向に移動せぬようストッパ部材69によって係止されている。ストッパ部材69はシリンダ27の内側壁部27eの外周に刻設された溝内に所定の手段により固定されている。そして壁部材56が後述のねじりコイルばね58によってストッパ部材69方向に付勢され、ストッパ部材69の面69aに押圧されて係止されている。またキャンセル室54の容積は、常に液圧室49の容積より大きくなるよう構成されている。
ピストン部46aには液圧室49とキャンセル室54とに連通されるオリフィス57が設けられている。オリフィス57の内径は液圧室49からキャンセル室54にオイルを流したときに発生する差圧が所望の大きさとなるよう任意に決定される。なお、オリフィス57はピストン部46aが形成される範囲において、どの位置に設けてもよい。しかし液圧室49内にオイルが電動オイルポンプ60の作動により供給されたとき、短時間でキャンセル室54にも圧力が伝達されることが好ましい。そのためオリフィス57は、残存するオイル内に位置したほうがよく、よってなるべく流入ポート61から離間した位置に設けられることが望ましい。
また、キャンセル室54は、リザーバ72に連通する所定の面積にて形成された流出ポート(流出口)62を有している。流出ポート62はシリンダ27の内側壁部27eに貫設されている。ここで流出ポート62の所定の面積は、流出ポート62が絞り部とならないようにオリフィス57よりも大きな径によって形成されている。
なお、流出ポート62は内側壁部27eに貫設しなくてもよい。例えば壁部材56と内側壁部27eとの接触部において、壁部材56または内側壁部27eに切欠き等を設け流出口とし、オイルを壁部材56の背面56c側に排出するようにしてもよい。このとき切欠部は液密にする必要はなく、これによっても同様の効果が得られる。
キャンセル室54内である壁部材56とピストン部46aの背面46bとの間には付勢部材としてのねじりコイルばね48が縮設されている。ねじりコイルばね48は、ピストン部材46を摩擦プレート42とセパレートプレート43との係合が解かれ脱離する方向に付勢している。なお、付勢部材はねじりコイルばねでなくてもよく、ピストン部材46を、摩擦プレート42とセパレートプレート43との係合が脱離される方向に所定の付勢力で付勢可能であれば付勢部材の形態及び配設位置は問わない。
出力部材26の小径側に形成されるロータ部32は、トルクコンバータ2の入力軸であるセンタピース16と一体回転可能にスプライン結合される固定部32bと、固定部32bのエンジン10側端部から径方向外方に向けて延在される連結部32aとからなる。ロータ部32とシリンダ27の小径側壁部27dとによって囲まれ自動変速装置5側に開口される空間には、ハウジング3の隔壁3aから円環状の突部63が突設されている。そしてシリンダ27の小径側壁部27dが突部63の大径側外周面63bに嵌合され、ロータ部32の固定部32bと突部63の小径側内周面63aとの間にはボールベアリング64が介在され、突部63とロータ部32とがスムーズに相対回転可能となっている。
突部63の大径側外周面63bには、シリンダ27の小径側壁部27dに形成された流入ポート61と連通する油路66が全周に亘って刻設されている。油路66の両側には油路66と平行にOリング溝63cが刻設されている。そしてOリング溝63cに例えばゴム製のOリングが配置されることによって、シリンダ27の小径側壁部27dと突部63の大径側外周面63bとが油密に相対回転可能となっている。
突部63の内部には、油路66と連通される小径(例えばφ5)の油路65が設けられている。油路65は電動オイルポンプ60及びリザーバ72と接続され、制御のためのオイルをクラッチ機構40の液圧室49に油路66、及び流入ポート61を介して給排する。また油路65はオイルを排出する際、オイルの重力のみによって排出されるよう配置されている。油路65は小径で形成されているので、液圧室49がオイルで充満された後には、電動オイルポンプ60によって少量のオイルを供給するだけで油圧の圧力範囲が幅広く簡易に得られ効率的である。
トルクコンバータ2の入力軸であるセンタピース16は入力部材25の回転軸41と同軸に軸方向に並んで配置され、トルクコンバータ2のフロントカバー14に連結されてフロントカバー14と一体回転される。そしてセンタピース16とともにフロントカバー14が回転されることにより、フロントカバー14と連結されるトルクコンバータ2内のタービンランナ(図示せず)が回転される。これによりタービンランナによって油流が発生し、発生した油流によって入力軸31に連結されたポンプインペラ(図示せず)が回転され入力軸31に回転力が伝達される。出力部材26と、センタピース16と、フロントカバー14とは回転中心が入力軸31と同軸に配置されている。
ブラシレスDCモータ等からなる電気モータ20は、出力部材26を構成するシリンダ27の外周側に配置されている。電気モータ20は、シリンダ27と同軸回転する略円筒状のロータ21と、ロータ21の外周に配置され、珪素鋼板(図示せず)を積層してなるステータ22と、ステータ22の突出部(図示せず)に巻回されるコイル23とを備えている。ステータ22の外周側は出力部材26を覆うハウジング3の内周部に固定されている。コイル23は制御回路50と電気的に接続されており、制御回路50は、各種状態を検出する各センサ(車速センサ51、スロットル開度センサ52、シフト位置センサ53)からの信号に基づいてコイル23への通電量、或いはコイル23の非通電を制御している。
次に、上述したハイブリッド車用駆動装置1の作動について説明する。いま、車両が停止状態にある場合に、図略のイグニッションスイッチをONにして運転者がアクセルペダルを踏む(低スロットル開度時)と、バッテリ70から電気モータ20へ電流が流れ、電気モータ20はモータとして機能する。そしてその回転駆動力は、クラッチ機構40の出力部材26を介してトルクコンバータ2に伝達され、このトルクコンバータ2にて所定のトルク比にて増大された上で入力軸31に伝達される。
該車両発進時にあっては、エンジン10の燃料噴射装置は作動せずにエンジン10は停止状態にある。そして電気モータ20からの駆動力のみによって車両は発進する。このときクラッチ機構40は係合が脱離され、負荷となるフライホイール12等を切り離している。またエンジン低負荷時や、極低負荷時のようにエンジン効率が悪い領域においてもエンジン10は停止され電気モータ20のみによって走行し、クラッチ機構40は係合が脱離される。
そして、車両が発進直後で、速度が比較的小さいときであっても、加速や登坂をするときには、エンジン10が始動される。つまり、加速や登坂をするためにアクセルペダルが踏まれてスロットルが一定開度以上開かれると、燃料噴射装置が作動されるとともに、点火プラグが点火される。また同時に、ハウジング3に固定されるスタータモータ(図示せず)の出力軸が駆動される。そしてスタータモータの出力軸と噛合するフライホイール12外周のリングギア13が、フライホイール12、及び出力軸11とともに回転されエンジン10が始動される。このときクラッチ機構40が係合されることにより出力軸11の回転駆動力が自動変速装置5の入力軸31に伝達される。これによりエンジン10並びに電気モータ20の両方の駆動力が加算され大きな駆動力にて車両が走行される。
そして、車両が定常の高速走行状態にある場合には、電気モータ20が無負荷運転(モータに生じる逆起電力により生じるトルクを相殺させるようにモータ出力を制御する)され、電気モータ20を空転させる。これにより、クラッチ機構40は係合されたままで、車両は、専らエンジン10のみの駆動力によって走行する。
次に、上述したハイブリッド車用駆動装置1の各運転状態での本発明に係るクラッチ機構40の作用について図4、図5に基づき説明する。まず車両が定常の高速走行状態にありエンジン10のみを駆動して走行する場合や、加速時に、エンジン10と電気モータ20の両方の駆動力にて車両が走行する場合について説明する。これらの場合には、クラッチ機構40を係合し出力軸11と入力軸31とを連結する必要がある。
出力軸11と入力軸31とを連結する際には、電動オイルポンプ60の駆動により油路65、66及び流入ポート61を介して液圧室49に油圧を導入する。図4に示すように、液圧室49に導入されたオイルはピストン部46aに設けられたオリフィス57を経由して液圧室49に隣接するキャンセル室54に流入し、キャンセル室54の流出ポート62から排出される。このときオイルは液圧室49から内径の小さなオリフィス57を経由してキャンセル室54に流入するので、オリフィス57が圧損となり液圧室49とキャンセル室54との間には圧力差が生じる。このとき圧力差は、電動オイルポンプ60によって送出されるオイルの圧力と、オリフィス57の径とに基づいて決定される。
そして該圧力差に応じてピストン部46aがクラッチ機構40の係合方向に付勢力を受ける。その後、該付勢力が、ピストン部材46をクラッチ機構40の係合が脱離される方向に付勢するねじりコイルばね58の付勢力を超えた時点から、ピストン部材46が、クラッチ機構40の係合方向に変位され始める。そしてピストン部材46の押圧部55が、摩擦プレート42と、セパレートプレート43とを回転軸方向に押圧する。押圧された摩擦プレート42とセパレートプレート43とは押付け合って係合され、入力部材25と、出力部材26とが連結され、出力軸11と入力軸31とが連結されて一体で回転する。
次に車両が上述の状態から渋滞等でエンジン低負荷状態や、極低負荷状態のエンジン効率が悪い領域で走行を始めると、電気モータ20のみの走行を開始する。電気モータ20のみによって走行する場合、クラッチ機構40を係合したままでは、フライホイール12や出力軸11を駆動させるための余分な駆動力が電気モータ20に必要となる。このためクラッチ機構40の係合を切断し、エネルギー効率の高い運転が行なえるようにする。
係合を切断するため、まず液圧室49に接続する電動オイルポンプ60をリザーバ72に切替える。これによりクラッチ機構40の液圧室49内、及びキャンセル室54内は大気圧となる。そして、キャンセル室54と液圧室49とはこのとき同圧状態となるため、ねじりコイルばね58の付勢力によってピストン部材46が液圧室49側に向って変位される。そしてピストン部材46のピストン部46aによって液圧室49内に残ったオイルの一部が流入ポート61から押出され、油路66、65を介し自重によってリザーバ72に排出されて、液圧室49内のオイル量が減少する。
このときキャンセル室54は液圧室49よりも容積が大きくなるよう構成されているので、液圧室49から、ピストン部材46の変位によって押し出されるオイルの量に比べ、キャンセル室54内のオイル量は確実に多い。これによりねじりコイルばね58の付勢力によってピストン部材46が液圧室49側に向って変位しキャンセル室54の容量が拡大されても、キャンセル室54内に大きな隙間部(空間)は発生しない。この後、大きな容積を持つキャンセル室54内に残存されたオイルと小さな液圧室49に残存されたオイルとは、回転による遠心力を受けながらオリフィス57を介して流通する。そして図5に示すように回転中心からのキャンセル室54と液圧室49のオイルの液面高さHが同じ位置で、且つ小さな値で保持される。
このような状態では、キャンセル室54と液圧室49との間は同圧で遠心力の影響は受けない。これにより遠心力によってピストン部材46が付勢力を受けクラッチ機構40が係合される虞はない。
次に上記低負荷運転状態から加速し、再びエンジン10の駆動力を電気モータ20の駆動力に加算する場合について説明する。このとき、再びクラッチ機構40を係合しエンジン10の出力軸11と入力軸31とを連結する必要がある。
クラッチ機構40を係合するため、まず液圧室49に接続するリザーバ72を電動オイルポンプ60に切替える。そして、図4に示すように、電動オイルポンプ60を駆動させ、制御回路50によって所定圧のオイルを油路65、66及び流入ポート61を介して液圧室49内に送出する。このとき液圧室49内には前述したとおり、液面高さHの所定量のオイルが残存している(図5参照)。これにより電動オイルポンプ60から送出されたオイルは非常に短時間で液圧室49を充満することができる。そして充満されたオイルはオリフィス57を経由し、所定量のオイルが残存するキャンセル室54に流入し差圧によって付勢力を発生させ、前述と同様にして摩擦プレート42と、セパレートプレート43とを短時間で係合させる。そして入力部材25と、出力部材26とが連結され、出力軸11と入力軸31とが連結される。これにより短時間で電気モータ20とエンジン10の各駆動力が加算され大きな駆動力にて車両が走行される。
なお、キャンセル室54と液圧室49との容量の比率が大きいほど、クラッチ機構40の脱離後の回転中心からのキャンセル室54と液圧室49の液面高さHは小さくなり、次回のクラッチ機構40係合までの所要時間は短くなる。しかし、キャンセル室54の容量を大きくするとクラッチ機構40の体格が大きくなり、延いては車両の重量及び体格にも影響を及ぼすため、最も適切なキャンセル室54の大きさは状況に応じて適宜決定される。
上述の説明から明らかなように、本実施形態においては、駆動源としてエンジン10と電気モータ20が用いられるハイブリッド車の駆動源を切替えるクラッチ機構40において、クラッチ機構40の出力部材26にシリンダ27と電気モータ20が設けられるため、車両走行中にシリンダ27は電気モータ20とともに回転され遠心力を受ける。これにより車両走行中にクラッチ機構40の係合が脱離されてもシリンダ27内に設けられたキャンセル室54と液圧室49には遠心力によってオイルが十分残存され、次にクラッチ機構40を係合しエンジン10を入力軸31に連結する際、クラッチ機構40の係合は確実に、かつ迅速に行なわれ高いエネルギー効率が得られる。
また、本実施形態においては、液圧室49とキャンセル室54とはオリフィス57が貫通されたピストン部材46のピストン部46aを介し隣接して配置されている。そしてクラッチ機構40の係合動作が実行されるとき、所定の元圧を有するオイルが液圧室49からオリフィス57を経由しキャンセル室54に流れ、キャンセル室54に設けられた流出ポート61から流出していく。これにより元圧とオリフィス57の径とに応じた差圧が液圧室49とキャンセル室54との間に発生し、差圧の大きさに応じた付勢力によってピストン部材46が弾性部材としてのねじりコイルばね58の付勢力に抗してクラッチ機構40の係合方向へ変位される。このように元圧とオリフィス57の径とにより、液圧室とキャンセル室との差圧の大きさが簡易に設定できクラッチ機構40の係合力が容易に調整できる。
またクラッチ機構40が脱離されるときは、液圧室49へのオイルの流入が停止し元圧が大気圧となる。そしてねじりコイルばね58の付勢力によってピストン部材46がクラッチ機構40の脱離方向に変位され液圧室49内のオイルを流入ポート61から押出して排出する。このとき液圧室49とキャンセル室54は入力軸31と連動して回転されているので、発生する遠心力によって、液圧室内49とキャンセル室54内にはオイルが残存される。そして残存されたオイルは回転力を受けながらオリフィス57を介してキャンセル室54と液圧室49との間を流通し、液圧室49とキャンセル室54のオイルが入力軸31の中心から同じ液面高さHに保持され、液圧室49内とキャンセル室54内とは同じ圧力状態となる。このようにして、液圧室49内とキャンセル室54内とを同じ圧力状態とすることができるので、ピストン部材46が、遠心力により発生した差圧のために変位してクラッチ機構40を係合することはなく、よってクラッチ脱離状態を安定的に保持できる。
また本実施形態においては、液圧室の流入ポート(流入口)61がシリンダ27の小径側壁部27dに形成され、キャンセル54の流出ポート(流出口)62が内側壁部27eに形成されている。これにより、クラッチ機構40が脱離され液圧室49へのオイルの流入が停止した状態で、液圧室49及びキャンセル室54内のオイルが入力軸31を回転中心として遠心力を受けたとき、オイルは流入ポート61及び流出ポート62から漏出しにくく、より多くのオイルが各室内に残存される。このため次にクラッチ機構40の係合動作が行なわれるときには、少量のオイルを供給するだけでキャンセル室54と液圧室49は充満され、短時間でピストン部材64の作動が得られ効率的に入力軸31と出力軸11との接続が行なえる。
さらに本実施形態においては、キャンセル室54の容積が、液圧室49の容積よりも大きく設定されているので、クラッチ機構40の脱離が行なわれ、ピストン部材46が変位して液圧室49内の液体が排出されるとき、キャンセル室54内の液体の量は、液圧室49から排出された液体の量よりも確実に多い。よってキャンセル室54内の容積がピストン部材46が変位することにより拡大されてもキャンセル室54内に大きな隙間部(空間)は発生しない。そして大きな容積を持つキャンセル室54内に残存されたオイルと小さな液圧室49に残存されたオイルとが回転による遠心力を受けながらオリフィス57を介して流通し、キャンセル室54と液圧室49の液面高さは入力軸31の回転中心により近い高さで保持される。これにより、次にクラッチ機構40の係合動作が行なわれるときには、より少量の液体を供給するだけでキャンセル室54と液圧室49は充満され、より短時間でピストンの作動が得られ効率的に入力軸31と出力軸11との接続が行なえる。
なお、本発明は上述した実施の形態に限定される意図はなく、例えば、フライホイール12と回転軸41との間にダンパ68を設けずに、フライホイール12と回転軸41とが直結している形式のものであってもよい。
また、本発明における変速機は、一般的に変速機として用いられる遊星歯車変速機以外にも、無段変速機や、一般的に手動変速機で採用される同期噛合式歯車変速機であってもよい。
また、本ハイブリッド車用駆動装置1は、上述した使用態様に限らず、車両発進時、エンジン10を始動して、エンジン駆動力に、電気モータ20による駆動力をアシストして発進するようにする等、他の使用態様にて使用してもよいことは勿論であり、車両発進後の運転状況に応じてクラッチ機構40の係脱を実施すればよい。
また、本発明はハイブリッド車用に限らず、2つの駆動源を備え、本実施形態におけるエンジンに対し一方の駆動源を適用し、電気モータに対し他方の駆動源を適用するようにしてもよい。
さらに、本発明はハイブリッド車用に限らず、1つの駆動源を備える車両に適用し、該1つの駆動源と、変速装置とをクラッチ機構40によって係脱するようにしてもよい。このように構成されることにより、遠心力の影響を受けにくく、電動オイルポンプ60の駆動により送出される油圧によって、クラッチ係合力が容易に調整可能な車両用駆動装置を得ることができる。
次に、別の実施形態として、上述の実施形態のように出力部材26にシリンダ27を設け、シリンダ27内に液圧室49及びキャンセル室54を設けるのではなく、入力部材25にシリンダを設け、該シリンダ内に、液圧室及びキャンセル室とを設けてもよい。この場合、駆動源は1つであり、クラッチ機構は、入力部材25に連結されるエンジンを含む各種の駆動源と、変速装置との連結の係脱を行なう。このように構成されることにより、シリンダは常時回転し、オイルが遠心力によって液圧室及びキャンセル室に同圧で保持されているので、クラッチ機構40は遠心力の影響を受けにくく、且つ電動オイルポンプ60の駆動により送出される油圧によって、比較的短時間でクラッチの係合ができるとともに、クラッチ係合力の調整が容易にできる。
1・・・ハイブリッド車用駆動装置、2・・・トルクコンバータ、3・・・ハウジング、5・・・自動変速装置、10・・・エンジン、11・・・出力軸、12・・・フライホイール、14・・・フロントカバー、16・・・センタピース、20・・・電気モータ、21・・・ロータ、22・・・ステータ、23・・・コイル、25・・・入力部材、26・・・出力部材、27・・・シリンダ、30・・・変速機、31・・・入力軸、32・・・ロータ部、40・・・クラッチ機構、41・・・回転軸、42・・摩擦プレート、43・・・セパレートプレート、46・・・ピストン部材、49・・・液圧室、50・・・制御回路、54・・・キャンセル室、55・・・押圧部、56・・・壁部材、57・・・オリフィス、58・・・ねじりコイルばね(付勢手段)、60・・・電動オイルポンプ、61・・・流入ポート(流入口)、62・・・流出ポート(流出口)、65、66・・・油路、68・・・ダンパ、70・・・バッテリ、71・・・車軸。

Claims (4)

  1. 駆動源であるエンジンと、前記エンジンの駆動力が入力される変速装置と、前記エンジンの出力軸と前記変速装置の入力軸の間に配置され、前記出力軸と前記入力軸とを接離可能なクラッチ機構と、を備えた車両用駆動装置において、
    前記クラッチ機構は、前記エンジンの出力軸に連結された入力部材と、
    前記変速装置の入力軸に連結された出力部材と、
    前記入力部材及び前記出力部材の一方に相対回転を規制され軸線方向に摺動可能に嵌合された摩擦プレートと、
    前記入力部材及び前記出力部材の他方に相対回転を規制され軸線方向に摺動可能に嵌合されたセパレートプレートと、
    前記入力部材及び前記出力部材のいずれか一方に形成されたシリンダと、
    前記シリンダにピストン部で軸線方向に摺動可能に嵌合され前記ピストン部と前記シリンダの底部との間に形成される液圧室に供給される液体によって前進されて前記摩擦プレートとセパレートプレートとを前記ピストン部から突設された押圧部で互いに押付けて係合させるピストン部材と、
    前記押圧部の内径側に形成された内周穴と、前記ピストン部の背面と、前記内周穴と液密に嵌合された壁部材とによって包囲され前記シリンダの小径側でリザーバと連通するキャンセル室と、
    前記摩擦プレートとセパレートプレートとを脱離する方向に前記ピストン部材を付勢する付勢部材と、
    前記液圧室と前記キャンセル室とを連通するように前記ピストン部に形成されたオリフィスと、
    液圧源又は前記リザーバに切換弁を介して連通し前記液圧室に開口する流入口と、
    前記キャンセル室に前記シリンダの小径側で開口し前記リザーバに連通する流出口と、
    を有することを特徴とする車両用駆動装置。
  2. 請求項1において、前記壁部材は前記シリンダの小径側壁部から延在する内側壁部に液密に嵌合され、前記流入口は前記小径側壁部に形成され、前記流出口は、前記内側壁部に形成されていることを特徴とする車両用駆動装置。
  3. 請求項1又は2において、前記キャンセル室の容積は、前記液圧室の容積よりも大きいことを特徴とする車両用駆動装置。
  4. 請求項1から3のいずれか1項において、前記シリンダは前記出力部材に形成され、前記出力部材を覆うハウジングに電気モータのステータが固定され、前記出力部材に前記電気モータのロータが固定されていることを特徴とする車両用駆動装置。
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