JP7079755B2 - 車両用駆動装置 - Google Patents
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エンジンと、
電動機と、
前記エンジンの動力及び前記電動機の動力を車輪に伝達する変速機構と、
係合状態と非係合状態とを切り替えることにより前記エンジンと前記車輪との動力伝達経路を接続又は遮断する液圧式クラッチと、
前記変速機構を収容する変速機構収容部を有するケースと、
前記液圧式クラッチの前記係合状態と前記非係合状態との切り替えを制御する制御装置と、を備える車両用駆動装置であって、
前記ケースには、前記変速機構収容部の底部に潤滑油を貯留する第1貯留部と、前記第1貯留部より上方に位置し前記潤滑油を貯留する第2貯留部と、が設けられ、
前記第1貯留部と前記液圧式クラッチとは油路を介して接続され、
前記第1貯留部と前記第2貯留部との間には、連通状態と非連通状態とを切り替えることにより前記第2貯留部から前記第1貯留部への前記潤滑油の移動を許容又は規制する開閉弁が設けられ、
前記開閉弁は、前記液圧式クラッチの状態に応じて前記連通状態と前記非連通状態とが切り替えられ、前記液圧式クラッチの前記係合状態のとき前記連通状態となり、前記液圧式クラッチの前記非係合状態のとき前記非連通状態となり、
前記油路は、前記開閉弁に繋がる分岐油路を有し、
前記開閉弁は、前記分岐油路の液圧に応じて前記連通状態と前記非連通状態とが切り替わる液圧式開閉弁である。
また、本発明は、
エンジンと、
電動機と、
前記エンジンの動力及び前記電動機の動力を車輪に伝達する変速機構と、
係合状態と非係合状態とを切り替えることにより前記エンジンと前記車輪との動力伝達経路を接続又は遮断する液圧式クラッチと、
前記変速機構を収容する変速機構収容部を有するケースと、
前記液圧式クラッチの前記係合状態と前記非係合状態との切り替えを制御する制御装置と、を備える車両用駆動装置であって、
前記ケースには、前記変速機構収容部の底部に位置し潤滑油を貯留する第1貯留部と、前記第1貯留部より上方に位置し前記潤滑油を貯留する第2貯留部と、が設けられ、
前記第1貯留部と前記液圧式クラッチとは油路を介して接続され、
前記第1貯留部と前記第2貯留部との間には、連通状態と非連通状態とを切り替えることにより前記第2貯留部から前記第1貯留部への前記潤滑油の移動を許容又は規制する開閉弁が設けられ、
前記開閉弁は、前記液圧式クラッチの状態に応じて前記連通状態と前記非連通状態とが切り替えられ、前記液圧式クラッチの前記係合状態のとき前記連通状態となり、前記液圧式クラッチの前記非係合状態のとき前記非連通状態となり、
前記制御装置は、
前記エンジンの動力で前記車輪を駆動するエンジン走行時に、前記液圧式クラッチを前記係合状態とし、
前記電動機の動力で前記車輪を駆動する電動機走行時に、前記液圧式クラッチを前記非係合状態とする。
[車両用駆動装置]
車両用駆動装置10は、エンジンENGと、ジェネレータGENと、モータMOTと、変速機構Tと、これらジェネレータGEN、モータMOT、及び変速機構Tを収容するケース11と、を備える。モータMOT及びジェネレータGENは、バッテリBATに接続されており、バッテリBATからの電力供給と、バッテリBATへのエネルギー回生が可能となっている。
ケース11は、軸方向に沿ってエンジンENG側から変速機構Tを収容する変速機構収容室11a、モータMOTを収容するモータ収容室11b、ジェネレータGENを収容するジェネレータ収容室11cの順に設置される。
油圧クラッチCLが非係合状態では、第1伝達経路でモータMOTの駆動力を駆動輪WR,WRに伝達して車両をモータ走行させることができる。モータ走行は、EV走行とシリーズ走行とを含む。
EV走行は、図2に示すように、エンジンENGを非稼働状態とし、バッテリBATから供給される電力によってモータMOTを駆動する。すなわち、バッテリBATから供給される電力によってモータMOTを駆動させることで、モータMOTの駆動力でジェネレータ軸23の外周軸29が回転し、当該回転がモータ駆動力伝達ギヤ列を介してカウンタ軸25に伝達される。こうして伝達されたモータMOTの駆動力は、ファイナルギヤ列、デファレンシャル機構Dを介して駆動輪WR,WRに伝達される。これにより、EV走行が可能となる。なお、図2~4において、電力の流れを点線で示し、駆動力の流れを太い実線で示している。
シリーズ走行は、図3に示すように、エンジンENGを稼働状態とし、ジェネレータGENで発電した電力によってモータMOTを駆動する。すなわち、エンジンENGの駆動力が入力軸21からジェネレータ駆動用ギヤ列を介して内周軸27に入力されることで、内周軸27が回転する。これにより、内周軸27に固定されたジェネレータGENのロータRが回転して、ジェネレータGENで発電が行われる。ジェネレータGENで発電された電力はモータMOTに供給され、この電力でモータMOTが駆動される。モータMOTの駆動力でジェネレータ軸23の外周軸29が回転し、当該回転がモータ駆動力伝達ギヤ列を介してカウンタ軸25に伝達される。こうして伝達されたモータMOTの駆動力は、ファイナルギヤ列、デファレンシャル機構Dを介して駆動輪WR,WRに伝達される。これにより、エンジンENGの駆動力を全てジェネレータGENで電気に変換して運転するいわゆるシリーズ走行が可能である。
その一方で、油圧クラッチCLの作動油室91の圧力を所定値より高くすると、油圧クラッチCLが係合し、出力ギヤ53が入力軸21に直結してロックアップ状態になる。
変速機構収容室11aの底部には、図5に示すように、潤滑油を貯留する第1貯留部61が設けられており、デファレンシャル機構Dのリングギヤ58の一部が潤滑油の油面Lに対し下方に位置している。これにより、リングギヤ58が回転することで、第1貯留部61の潤滑油がかき上げられて、変速機構Tの各ギヤ及び軸受等が潤滑される。しかしながら、リングギヤ58の回転に伴って第1貯留部61の潤滑油を常に攪拌するため、リングギヤ58には攪拌抵抗が作用する。この攪拌抵抗は、第1貯留部61の油面Lが高ければ高いほど大きくなる。そのため、潤滑及び攪拌抵抗を考慮すると、第1貯留部61の油面Lは、潤滑に必要な量だけを確保しながらできるだけ低く位置で維持することが好ましい。
電動機(モータMOT)と、
前記エンジンの動力及び前記電動機の動力を車輪に伝達する変速機構(変速機構T)と、
係合状態と非係合状態とを切り替えることにより前記エンジンと前記車輪との動力伝達経路を接続又は遮断する液圧式クラッチ(油圧クラッチCL)と、
前記変速機構を収容する変速機構収容部(変速機構収容室11a)を有するケース(ケース11)と、
前記液圧式クラッチの前記係合状態と前記非係合状態との切り替えを制御する制御装置(制御装置CTR)と、を備える車両用駆動装置(車両用駆動装置10)であって、
前記ケースには、前記変速機構収容部の底部に位置し潤滑油を貯留する第1貯留部(第1貯留部61)と、前記第1貯留部より上方に位置し前記潤滑油を貯留する第2貯留部(第2貯留部62)と、が設けられ、
前記第1貯留部と前記液圧式クラッチとは油路(油路80)を介して接続され、
前記第1貯留部と前記第2貯留部との間には、連通状態と非連通状態とを切り替えることにより前記第2貯留部から前記第1貯留部への前記潤滑油の移動を許容又は規制する開閉弁(開閉弁64)が設けられ、
前記開閉弁は、前記液圧式クラッチの状態に応じて前記連通状態と前記非連通状態とが切り替えられる、車両用駆動装置。
前記開閉弁は、前記液圧式クラッチの前記係合状態のとき前記連通状態となり、前記液圧式クラッチの前記非係合状態のとき前記非連通状態となる、車両用駆動装置。
前記油路は、前記開閉弁に繋がる分岐油路(分岐油路81)を有し、
前記開閉弁は、前記分岐油路の液圧に応じて前記連通状態と前記非連通状態とが切り替わる液圧式開閉弁である、車両用駆動装置。
前記開閉弁は、前記制御装置によって制御される電気式開閉弁であり、
前記制御装置は、
前記液圧式クラッチが前記係合状態のとき、前記開閉弁を前記連通状態とし、
前記液圧式クラッチが前記非係合状態のとき、前記開閉弁を前記非連通状態とする、車両用駆動装置。
前記制御装置は、
前記エンジンの動力で前記車輪を駆動するエンジン走行時に、前記液圧式クラッチを前記係合状態とし、
前記電動機の動力で前記車輪を駆動する電動機走行時に、前記液圧式クラッチを前記非係合状態とする、車両用駆動装置。
前記第2貯留部は、前記開閉弁に繋がる第1排出部(第1排出部62a)と、前記開閉弁を介さずに前記第1貯留部に繋がる第2排出部(第2排出部62b)と、を有し、
前記第2排出部は、前記第2貯留部に所定量の前記潤滑油が溜まった際に前記潤滑油が前記第1貯留部に供給されるように構成されている、車両用駆動装置。
前記第2貯留部は、前記油路を含む液圧回路から前記潤滑油が供給される導入部(導入部62c)を有し、
前記開閉弁が前記連通状態のとき、前記導入部からの導入量よりも前記第1排出部からの排出量が多くなるように構成されている、車両用駆動装置。
11 ケース
11a 変速機構収容室(変速機構収容部)
61 第1貯留部
62a 第1排出部
62b 第2排出部
62c 導入部
62 第2貯留部
64 開閉弁
80 油路
81 分岐油路
CTR 制御装置
ENG エンジン
MOT モータ(電動機)
T 変速機構
CL 油圧クラッチ(液圧式クラッチ)
Claims (4)
- エンジンと、
電動機と、
前記エンジンの動力及び前記電動機の動力を車輪に伝達する変速機構と、
係合状態と非係合状態とを切り替えることにより前記エンジンと前記車輪との動力伝達経路を接続又は遮断する液圧式クラッチと、
前記変速機構を収容する変速機構収容部を有するケースと、
前記液圧式クラッチの前記係合状態と前記非係合状態との切り替えを制御する制御装置と、を備える車両用駆動装置であって、
前記ケースには、前記変速機構収容部の底部に位置し潤滑油を貯留する第1貯留部と、前記第1貯留部より上方に位置し前記潤滑油を貯留する第2貯留部と、が設けられ、
前記第1貯留部と前記液圧式クラッチとは油路を介して接続され、
前記第1貯留部と前記第2貯留部との間には、連通状態と非連通状態とを切り替えることにより前記第2貯留部から前記第1貯留部への前記潤滑油の移動を許容又は規制する開閉弁が設けられ、
前記開閉弁は、前記液圧式クラッチの状態に応じて前記連通状態と前記非連通状態とが切り替えられ、前記液圧式クラッチの前記係合状態のとき前記連通状態となり、前記液圧式クラッチの前記非係合状態のとき前記非連通状態となり、
前記油路は、前記開閉弁に繋がる分岐油路を有し、
前記開閉弁は、前記分岐油路の液圧に応じて前記連通状態と前記非連通状態とが切り替わる液圧式開閉弁である、車両用駆動装置。 - エンジンと、
電動機と、
前記エンジンの動力及び前記電動機の動力を車輪に伝達する変速機構と、
係合状態と非係合状態とを切り替えることにより前記エンジンと前記車輪との動力伝達経路を接続又は遮断する液圧式クラッチと、
前記変速機構を収容する変速機構収容部を有するケースと、
前記液圧式クラッチの前記係合状態と前記非係合状態との切り替えを制御する制御装置と、を備える車両用駆動装置であって、
前記ケースには、前記変速機構収容部の底部に位置し潤滑油を貯留する第1貯留部と、前記第1貯留部より上方に位置し前記潤滑油を貯留する第2貯留部と、が設けられ、
前記第1貯留部と前記液圧式クラッチとは油路を介して接続され、
前記第1貯留部と前記第2貯留部との間には、連通状態と非連通状態とを切り替えることにより前記第2貯留部から前記第1貯留部への前記潤滑油の移動を許容又は規制する開閉弁が設けられ、
前記開閉弁は、前記液圧式クラッチの状態に応じて前記連通状態と前記非連通状態とが切り替えられ、前記液圧式クラッチの前記係合状態のとき前記連通状態となり、前記液圧式クラッチの前記非係合状態のとき前記非連通状態となり、
前記制御装置は、
前記エンジンの動力で前記車輪を駆動するエンジン走行時に、前記液圧式クラッチを前記係合状態とし、
前記電動機の動力で前記車輪を駆動する電動機走行時に、前記液圧式クラッチを前記非係合状態とする、車両用駆動装置。 - 請求項1または2に記載の車両用駆動装置であって、
前記第2貯留部は、前記開閉弁に繋がる第1排出部と、前記開閉弁を介さずに前記第1貯留部に繋がる第2排出部と、を有し、
前記第2排出部は、前記第2貯留部に所定量の前記潤滑油が溜まった際に前記潤滑油が前記第1貯留部に供給されるように構成されている、車両用駆動装置。 - 請求項3に記載の車両用駆動装置であって、
前記第2貯留部は、前記油路を含む液圧回路から前記潤滑油が供給される導入部を有し、
前記開閉弁が前記連通状態のとき、前記導入部からの導入量よりも前記第1排出部からの排出量が多くなるように構成されている、車両用駆動装置。
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Family Applications (1)
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JP2019160715A Active JP7079755B2 (ja) | 2019-09-03 | 2019-09-03 | 車両用駆動装置 |
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JP2008501566A (ja) | 2004-06-03 | 2008-01-24 | プジョー シトロエン オートモビル | ハイブリッド駆動系用湿式ダブルクラッチおよび冷却方法 |
WO2015129410A1 (ja) | 2014-02-27 | 2015-09-03 | 日産自動車株式会社 | 4輪駆動車のクラッチ制御装置 |
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