JP2011065929A - 非水電解質二次電池用負極およびその製造方法 - Google Patents

非水電解質二次電池用負極およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】負極からの負極合剤の脱落を抑制し、サイクル特性に優れた高品質な非水電解質二次電池を提供する。
【解決手段】負極芯材および負極芯材に付着した負極合剤層を含み、負極合剤層が、黒鉛粒子と、黒鉛粒子間を接着する結着剤と、水溶性高分子と、を含み、水溶性高分子が、黒鉛粒子の表面を被覆しており、結着剤が、粒子状であり、ゴム弾性を有し、かつ結着剤の粒度分布において、累積体積が50%となる粒径(D50)が0.10μm〜0.15μmであり、累積体積が90%となる粒径(D90)が0.18μm以下であり、黒鉛粒子間の接着強度が、14kgf/cm2以上である、非水電解質二次電池用負極。
【選択図】図3

Description

本発明は、活物質として黒鉛粒子を含む非水電解質二次電池用負極に関し、特に黒鉛粒子間の接着強度の向上に関する。
リチウムイオン二次電池に代表される非水電解質二次電池の負極には、活物質として様々な材料が用いられている。なかでも黒鉛材料が主流であり、天然黒鉛、人造黒鉛、黒鉛化メソフェーズカーボン粒子、黒鉛化メソフェーズカーボン繊維などが用いられている。
例えば黒鉛粒子を負極活物質として用いる場合、黒鉛粒子と結着剤とを、所定の分散媒の存在下で混合して、負極合剤スラリーを調製する。その際、結着剤には、一般にポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、スチレンブタジエンゴム(SBR)などが用いられている。負極合剤スラリーを、銅箔などからなる負極芯材に塗布し、乾燥させて、負極合剤層が形成される。その後、負極合剤層は圧延ロールで圧延される。負極芯材と一体化された負極合剤層を、所定形状に裁断することにより、負極が得られる。
上記のような負極を含む電池の充放電を繰り返す場合、黒鉛粒子は膨張と収縮を繰り返す。そのため、負極芯材から負極合剤が剥離して、サイクル特性が低下する場合がある。
そこで、負極合剤層と負極芯材との接着強度を高め、サイクル特性を向上させる観点から、負極活物質である黒鉛粒子の平均円形度を0.93以上とすることが提案されている。これにより、負極合剤層と負極芯材とのクロスカットテープ法による接着強度が8以上に向上する(特許文献1参照)。
一方、黒鉛粒子を含む負極においては、充電時に黒鉛粒子の表面で電解質成分が分解するため、充放電効率が低下しやすいという問題がある。そこで、黒鉛粒子を水溶性の界面活性剤で被覆することが提案されている(特許文献2)。
特開2002−216757号公報 特開2003−168432号公報
黒鉛粒子の粒子円形度を高め、負極芯材と負極合剤層との接着強度を高めるだけでは、サイクル特性を十分に向上させることはできない。充放電サイクルにより、負極合剤層が膨張と収縮を繰り返すと、負極合剤から黒鉛粒子が脱落する場合がある。このような黒鉛粒子の脱落は、黒鉛粒子間の接着強度が不十分である場合に起こりやすいと考えられる。
上記を鑑み、本発明は、負極芯材および前記負極芯材に付着した負極合剤層を含み、負極合剤層が、黒鉛粒子と、前記黒鉛粒子間を接着する結着剤と、水溶性高分子と、を含み、前記水溶性高分子が、前記黒鉛粒子の表面を被覆しており、前記結着剤が、粒子状であり、ゴム弾性を有し、かつ前記結着剤の粒度分布において、累積体積が50%となる粒径(D50)が0.10μm〜0.15μmであり、累積体積が90%となる粒径(D90)が0.18μm以下であり、前記黒鉛粒子間の接着強度が、14kgf/cm2以上である、非水電解質二次電池用負極に関する。
本発明は、また、上記の負極、正極、前記負極と前記正極との間に介在するセパレータ、および非水電解質を具備する非水電解質二次電池に関する。
本発明は、また、(i)黒鉛粒子と、水と、前記水中に溶解した水溶性高分子と、を混合し、得られた混合物を乾燥させて、乾燥混合物とし、(ii)前記乾燥混合物と、結着剤と、液状成分と、を混合し、負極合剤スラリーを調製し、(iii)前記負極合剤スラリーを、負極芯材に塗布し、乾燥させて、負極合剤層を形成する、工程を含む、非水電解質二次電池用負極の製造方法に関する。
本発明は、更に、(i)黒鉛粒子と、結着剤と、水と、前記水中に溶解した水溶性高分子と、を混合し、得られた混合物を乾燥させて、乾燥混合物とし、(ii)前記乾燥混合物と、液状成分と、を混合し、負極合剤スラリーを調製し、(iii)前記負極合剤スラリーを、負極芯材に塗布し、乾燥させて、負極合剤層を形成する、工程を含む、非水電解質二次電池用負極の製造方法に関する。
本発明によれば、負極芯材と負極合剤層との接着強度を高めるだけでなく、黒鉛粒子同士の結着状態を改良することができる。よって、黒鉛粒子間の接着強度が14kgf/cm2以上である非水電解質二次電池用負極が得られる。黒鉛粒子間の接着強度が極めて大きいため、充放電サイクルにより負極合剤層が膨張と収縮を繰り返しても、黒鉛粒子の脱落は低減する。
乾燥前の黒鉛粒子と水溶性高分子との混合物中における黒鉛粒子と水溶性高分子の状態を模式的に示す図である。 乾燥後の黒鉛粒子と水溶性高分子との混合物中における黒鉛粒子と水溶性高分子の状態を模式的に示す図である。 本発明の実施例に係る角型リチウムイオン二次電池において、電池缶の一部を切り欠いた正面図である。
本発明の負極は、負極芯材および負極芯材に付着した負極合剤層を含み、負極合剤層が、黒鉛粒子と、黒鉛粒子間を接着する結着剤と、水溶性高分子とを含む。黒鉛粒子の表面が水溶性高分子で被覆されている場合、黒鉛粒子間の滑り性が高められる。よって、負極合剤層を形成する際に、黒鉛粒子の充填性や黒鉛粒子同士の密着性が高められ、黒鉛粒子間の接着強度が向上する。
また、黒鉛粒子間を接着する結着剤は、粒子状であり、ゴム弾性を有し、かつ下記条件を満たす。
(a)結着剤の粒度分布において、累積体積が50%となる粒径(D50)が0.10μm〜0.15μmである。
(b)結着剤の粒度分布において、累積体積が90%となる粒径(D90)が0.18μm以下である。
粒子状であり、ゴム弾性を有し、上記(a)および(b)の条件を満たす結着剤は、水溶性高分子で被覆された黒鉛粒子の表面状態との相性が良く、黒鉛粒子に均一に付着する。よって、相互の密着性が高められた黒鉛粒子同士の接着強度が更に向上する。
累積体積が50%となる粒径(D50)が0.10μm〜0.15μmである場合、すなわち結着剤の平均粒径が従来よりも比較的小さい場合、黒鉛粒子同士の接着ポイントが多くなり、接着ポイントの分布が均一になる。また、結着剤が黒鉛粒子間に介在しても、黒鉛粒子同士の密着性を阻害することがない。
更に、比較的大粒径である累積体積が90%となる粒径(D90)が0.18μm以下である場合、接着ポイントの分布が更に均一になる。また、黒鉛粒子同士の密着性が極めて均質となり、黒鉛粒子同士の接着強度が大きく向上する。よって、黒鉛粒子間の接着強度は14kgf/cm2以上と極めて高くなる。累積体積が90%となる粒径(D90)が0.18μmを超えると、黒鉛粒子間の接着強度が14kgf/cm2以上である負極は得られない。
黒鉛粒子間の接着強度が14kgf/cm2以上である場合、充放電サイクルにより負極合剤層が膨張と収縮を繰り返す場合に、黒鉛粒子の脱落が低減する。また、黒鉛粒子間の距離の増大を抑制できるため、負極の厚さの増大を低減でき、電池の膨れを低減できる。
負極活物質である黒鉛粒子は、黒鉛構造を有する領域を含む粒子の総称である。よって、黒鉛粒子には、天然黒鉛、人造黒鉛、黒鉛化メソフェーズカーボン粒子などが含まれる。
広角X線回折法で測定される黒鉛粒子の回折像は、(110)面に帰属されるピークと、(004)面に帰属されるピークとを有する。ここで、(110)面に帰属されるピークの強度I(110)と、(004)面に帰属されるピークの強度I(004)との比は、0.01<I(110)/I(004)<0.25を満たすことが好ましく、0.08<I(110)/I(004)<0.20を満たすことが更に好ましい。なお、ピークの強度とは、ピークの高さを意味する。
黒鉛粒子の平均粒径(メディアン径)は、14〜22μmが好ましく、16〜20μmが更に好ましい。平均粒径が上記範囲に含まれる場合、負極合剤層における黒鉛粒子の滑り性が向上し、黒鉛粒子の充填状態が良好となり、黒鉛粒子間の接着強度の向上に有利である。なお、平均粒径とは、黒鉛粒子の粒度分布において、累積体積が50%となる粒径(D50)を意味する。黒鉛粒子の体積基準の粒度分布は、市販のレーザー回折式の粒度分布測定装置(例えば日機装(株)製のマイクロトラック)により測定することができる。
黒鉛粒子の平均円形度は、0.90〜0.95が好ましく、0.91〜0.94が更に好ましい。平均円形度が上記範囲に含まれる場合、負極合剤層における黒鉛粒子の滑り性が向上し、黒鉛粒子の充填性の向上や、黒鉛粒子間の接着強度の向上に有利である。なお、平均円形度は、4πS/L2(ただし、Sは黒鉛粒子の正投影像の面積、Lは正投影像の周囲長)で表される。例えば、任意の100個の黒鉛粒子の円形度の平均値が上記範囲であることが好ましい。
黒鉛粒子の比表面積Sは、3〜5m2/gが好ましく、3.5〜4.5m2/gが更に好ましい。比表面積が上記範囲に含まれる場合、負極合剤層における黒鉛粒子の滑り性が向上し、黒鉛粒子間の接着強度の向上に有利である。また、黒鉛粒子の表面を被覆する水溶性高分子の好適量を少なくすることができる。
黒鉛粒子の表面は、水溶性高分子で被覆されている。水溶性高分子による黒鉛粒子表面の被覆の程度は、例えば、黒鉛粒子の電子顕微鏡写真を撮影し、その表面を観察することにより確認できる。黒鉛粒子の表面を水溶性高分子で被覆するためには、以下の製造方法で負極を製造することが望ましい。ここでは、方法Aおよび方法Bを例示する。
まず、方法Aについて説明する。
方法Aは、黒鉛粒子と、水と、水中に溶解した水溶性高分子とを混合し、得られた混合物を乾燥させて、乾燥混合物とする工程(工程(i))を含む。例えば、水溶性高分子を水中に溶解させて、水溶性高分子水溶液を調製する。得られた水溶性高分子水溶液と黒鉛粒子とを混合し、その後、水分を除去して、混合物を乾燥させる。このように、混合物を一旦乾燥させることにより、黒鉛粒子の表面に水溶性高分子が効率的に付着し、水溶性高分子による黒鉛粒子表面の被覆率が高められる。
水溶性高分子水溶液の粘度は、25℃において、1000〜10000cP(すなわち1〜10Pa・s)に制御することが好ましい。粘度は、B型粘度計を用い、周速度20mm/sで、5mmφのスピンドルを用いて測定する。また、水溶性高分子水溶液100重量部と混合する黒鉛粒子の量は、50〜150重量部が好適である。
混合物の乾燥温度は80〜150℃が好ましく、乾燥時間は1〜8時間が好適である。乾燥前および乾燥後の混合物中における黒鉛粒子と水溶性高分子の状態を、それぞれ図1および図2に模式的に示す。乾燥前の状態を示す図1では、黒鉛粒子10の表面に接触した状態の水溶性高分子15の割合が比較的小さいのに対し、乾燥後の状態を示す図2では、黒鉛粒子10の表面に接触した状態の水溶性高分子15の割合が増大している。
次に、得られた乾燥混合物と、結着剤と、液状成分とを混合し、負極合剤スラリーを調製する(工程(ii))。この工程により、水溶性高分子で被覆された黒鉛粒子の表面に、結着剤が付着する。黒鉛粒子間の滑り性が良好なため、黒鉛粒子表面に付着した結着剤は、十分なせん断力を受け、黒鉛粒子表面に有効に作用する。
そして、得られた負極合剤スラリーを、負極芯材に塗布し、乾燥させて、負極合剤層を形成することにより、負極が得られる(工程(iii))。負極合剤スラリーを負極芯材に塗布する方法は、特に限定されない。例えば、ダイコートを用いて、負極芯材の原反に負極合剤スラリーを所定パターンで塗布する。塗膜の乾燥温度も特に限定されない。乾燥後の塗膜は、圧延ロールで圧延し、所定厚さに制御される。圧延工程により、負極合剤層と負極芯材との接着強度や、黒鉛粒子間の接着強度が高められる。こうして得られた負極合剤層を負極芯材とともに所定形状に裁断することにより、負極が完成する。
次に、方法Bについて説明する。
方法Bは、黒鉛粒子と、結着剤と、水と、水中に溶解した水溶性高分子とを混合し、得られた混合物を乾燥させて、乾燥混合物とする工程(工程(i))を含む。例えば、水溶性高分子を水中に溶解させて、水溶性高分子水溶液を調製する。水溶性高分子水溶液の粘度は、方法Aと同様でよい。次に、得られた水溶性高分子水溶液と、結着剤と、黒鉛粒子とを混合し、その後、水分を除去して、混合物を乾燥させる。このように、混合物を一旦乾燥させることにより、黒鉛粒子の表面に水溶性高分子と結着剤とが効率的に付着する。よって、水溶性高分子による黒鉛粒子表面の被覆率が高められると同時に、結着剤が黒鉛粒子表面に良好な状態で付着する。結着剤は、水溶性高分子水溶液に対する分散性を高める観点から、水を分散媒とする分散液の状態で水溶性高分子水溶液と混合することが好ましい。
次に、得られた乾燥混合物と、液状成分とを混合し、負極合剤スラリーを調製する(工程(ii))。この工程により、水溶性高分子と結着剤で被覆された黒鉛粒子が、液状成分である程度膨潤し、黒鉛粒子間の滑り性が良好となる。
そして、得られた負極合剤スラリーを、方法Aと同様に、負極芯材に塗布し、乾燥させ、圧延して、負極合剤層を形成することにより、負極が得られる(工程(iii))。
なお、黒鉛粒子と、水溶性高分子と、結着剤とを混合して負極合剤スラリーを調製し、乾燥工程を経ずに、負極合剤スラリーを負極芯材に塗布し、乾燥させ、圧延して負極合剤層を形成する製造方法は公知である。このような公知の方法で製造した負極の場合、黒鉛粒子の表面を水溶性高分子で十分に被覆することができない。よって、黒鉛粒子間の接着強度が14kgf/cm2以上である負極は得られない。すなわち、黒鉛粒子間の接着強度を14kgf/cm2以上とするためには、所定の結着剤を用いるだけでなく、上記方法Aおよび方法Bのような方法で、黒鉛粒子の表面を水溶性高分子で十分に被覆することが必要である。
方法Aおよび方法Bで、負極合剤スラリーを調製する際に用いる液状成分は、特に限定されないが、水、アルコール水溶液などが好ましく、水が最も好ましい。ただし、N−メチル−2−ピロリドン(以下、NMP)などの非水溶媒を用いてもよい。
水溶性高分子の種類は、特に限定されないが、セルロース、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、これらの誘導体などが挙げられる。これらのうちでも特に、セルロース、セルロース誘導体などが好ましい。セルロース誘導体としては、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースのNa塩などが好ましい。セルロースおよびセルロース誘導体の分子量は1万〜100万が好適である。
負極合剤層に含まれる水溶性高分子の量は、黒鉛粒子100重量部あたり、0.5〜2.5重量部が好ましく、0.5〜1.5重量部が更に好ましく、0.5〜1.0重量部が特に好ましい。水溶性高分子の量が上記範囲に含まれる場合、水溶性高分子が黒鉛粒子の表面を高い被覆率で被覆することができる。また、黒鉛粒子表面が水溶性高分子で過度に被覆されることがなく、負極の内部抵抗の上昇も抑制される。
負極合剤層に含ませる結着剤は、粒子状であり、ゴム弾性を有し、かつ上記条件(a)および(b)を満たす。このような結着剤は、水溶性高分子で被覆された黒鉛粒子の表面状態との相性が良く、黒鉛粒子に均一に付着する。よって、黒鉛粒子同士の接着ポイントが多くなり、接着ポイントの分布が均一になる。また、ゴム弾性を有する結着剤は、負極合剤層の内部応力を緩和する作用を有する。
結着剤の体積基準の粒度分布は、例えば、日機装(株)製マイクロトラックを用いて求めることができる。
結着剤の累積体積が50%となる粒径(D50)、すなわち平均粒径は0.10μm〜0.15μmであり、0.10〜0.12μmであることが好ましい。粒径(D50)の下限は0.10μm程度と考えられ、これより小さい結着剤を得ることは極めて困難である。一方、粒径(D50)が0.15μmを超える場合、黒鉛粒子同士の接着ポイントが少なくなり、接着ポイントの分布が不均一になる。また、結着剤が黒鉛粒子間に介在することにより、黒鉛粒子同士の密着性を阻害する場合があると考えられる。
結着剤の累積体積が90%となる粒径(D90)は0.18μm以下であることが好ましい。粒径(D90)が0.18μmを超える場合、黒鉛粒子同士の密着性を均質化することが困難となり、黒鉛粒子同士の接着強度を大きく向上させることができない。よって、黒鉛粒子間の接着強度が14kgf/cm2以上である負極は得られない。
粒子状であり、ゴム弾性を有し、平均粒径が十分に小さい結着剤としては、特にスチレン単位およびブタジエン単位を含む高分子が好ましい。このような高分子は、弾性に優れ、負極電位で安定である。結着剤である高分子に含まれるスチレン単位およびブタジエン単位の合計に占めるブタジエン単位の量は、30〜70モル%であることが好ましい。結着剤である高分子に含まれるスチレン単位およびブタジエン単位とは異なるモノマー単位の量は、全モノマー単位の40モル%以下であることが好ましい。
負極合剤層に含まれる結着剤の量は、黒鉛粒子100重量部あたり、0.4〜1.5重量部が好ましく、0.4〜1.0重量部が更に好ましく、0.4〜0.7重量部が特に好ましい。水溶性高分子が黒鉛粒子の表面を被覆している場合、黒鉛粒子間の滑り性が良好であるため、黒鉛粒子表面に付着した結着剤は、十分なせん断力を受け、黒鉛粒子表面に有効に作用する。また、粒子状で平均粒径の小さい結着剤は、黒鉛粒子の表面と接触する確率が高くなる。よって、結着剤の量が少量でも十分な結着性が発揮される。
本発明の負極は、黒鉛粒子間の接着強度が14kgf/cm2以上である点に大きな特徴を有する。黒鉛粒子間の接着強度が14kgf/cm2以上であれば、十分なサイクル特性を実現できる。電池の膨れを確実に防止する観点から、黒鉛粒子間の接着強度は17kgf/cm2以上とすることが更に好ましく、20kgf/cm2以上とすることが特に好ましい。ただし、黒鉛粒子間の接着強度の上限は30kgf/cm2程度と考えられ、これ以上に向上させることは非現実的である。
なお、黒鉛粒子間の接着強度は、タッキング試験機(例えば株式会社レスカ製のTAC−II)と、両面テープ(例えば日東電工株式会社製のNo.515)を用いて測定することができる。測定方法の詳細については後述する。
負極合剤層は、更に、導電剤などの任意成分を含んでも良いが、負極合剤全体に占める任意成分の量は、5重量%以下とすることが望ましい。例えば、負極合剤層は、黒鉛粒子100重量部あたり1〜3重量部、好ましくは1〜2重量部の導電剤を含むことができる。導電剤としては、カーボンブラック、カーボンナノファイバなどが好ましい。
負極芯材としては、金属箔などが用いられる。リチウムイオン二次電池の負極を作製する場合には、一般に銅箔、銅合金箔などが負極芯材として用いられる。なかでも銅箔(0.2モル%以下の銅以外の成分が含まれていてもよい)が好ましく、特に電解銅箔が好ましい。
本発明の非水電解質二次電池は、上記の負極と、Liを電気化学的に吸蔵および放出可能な正極と、負極と正極との間に介在するセパレータと、非水電解質とを具備する。本発明は、円筒型、扁平型、コイン型、角形など、様々な形状の非水電解質二次電池に適用可能であり、電池の形状は特に限定されない。
正極は、非水電解質二次電池の正極として用いることのできるものであれば、特に限定ない。正極は、例えば、正極活物質と、カーボンブラックなどの導電剤と、ポリフッ化ビニリデンなどの結着剤とを含む正極合剤スラリーを、アルミニウム箔などの正極芯材に塗布し、乾燥し、圧延することにより得られる。正極活物質としては、リチウム含有遷移金属酸化物が好ましい。リチウム含有遷移金属化合物の代表的な例としては、LiCoO2、LiNiO2、LiMn24、LiMnO2、LiNi1-yCoy2(0<y<1)、LiNi1-y-zCoyMnz2(0<y+z<1)などを挙げることができる。
非水電解質としては、非水溶媒およびこれに溶解するリチウム塩からなる液状の電解質が好ましい。非水溶媒としては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネートなどの環状カーボネート類とジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネートなどの鎖状カーボネート類との混合溶媒が一般的に用いられる。また、γ−ブチロラクトンやジメトキシエタンなども用いられる。リチウム塩としては、無機リチウムフッ化物やリチウムイミド化合物などが挙げられる。無機リチウムフッ化物としては、LiPF6、LiBF4等が挙げられ、リチウムイミド化合物としてはLiN(CF3SO22等が挙げられる。
セパレータとしては、ポリエチレン、ポリプロピレンなどからなる微多孔性フィルムが一般に用いられている。セパレータの厚みは、例えば10〜30μmである。
次に、本発明を実施例および比較例に基づいて具体的に説明する。ただし、本発明が下記の実施例に限定されるわけではない。
《実施例1》
(a)負極の作製
工程(i)
まず、水溶性高分子であるカルボキシメチルセルロース(以下、CMC、分子量20万、エーテル化度0.7)を水に溶解し、CMC濃度1重量%の水溶液を得た。CMC濃度1重量%の水溶液の25℃における粘度をB型粘度計で測定したところ、1.5Pa・sであった。天然黒鉛粒子(平均粒径18μm、平均円形度0.92、比表面積4.5m2/g)100重量部と、CMC水溶液100重量部とを混合し、混合物の温度を25℃に制御しながら攪拌した。その後、混合物を80℃で5時間乾燥させ、乾燥混合物を得た。乾燥混合物において、黒鉛粒子100重量部あたりのCMC量は1重量部であった。
工程(ii)
得られた乾燥混合物101重量部(すなわち黒鉛100重量部+CMC1重量部)と、スチレン単位およびブタジエン単位を含み、ゴム弾性を有する粒子状の結着剤(以下、SBR)0.6重量部を含む分散液と、100重量部の水とを混合し、負極合剤スラリーを調製した。なお、SBRは水を分散媒とする分散液(JSR株式会社製、SBR含有量48重量%)の状態で他の成分と混合した(分散液の使用量は1.25重量部)。
SBRの累積体積が50%となる粒径(D50)は0.12μmであり、累積体積が90%となる粒径(D90)は0.15μmであった。
工程(iii)
得られた負極合剤スラリーを、負極芯材である電解銅箔(厚さ10μm)の両面にダイコートを用いて塗布し、塗膜を110℃で乾燥させた。その後、乾燥塗膜を圧延ローラで線圧250トン/cmで圧延して、厚さ145μm、黒鉛密度1.6g/cm3の負極合剤層を形成した。負極合剤層を負極芯材とともに所定形状に裁断することにより、負極を得た。
(b)正極の作製
正極活物質である100重量部のLiCoO2に対し、結着剤であるポリフッ化ビニリデン(PVDF)を4重量部添加し、適量のNMPとともに混合し、正極合剤スラリーを調製した。得られた正極合剤スラリーを、正極芯材である厚さ15μmのアルミニウム箔の両面に、ダイコートを用いて塗布し、塗膜を乾燥させ、更に、圧延して、正極合剤層を形成した。正極合剤層を正極芯材とともに所定形状に裁断することにより、正極を得た。
(c)非水電解質の調製
エチレンカーボネート(EC)と、ジメチルカーボネート(DMC)と、エチルメチルカーボネート(EMC)との体積比1:1:1の混合溶媒に、1モル/リットルの濃度でLiPF6を溶解させて非水電解質を調製した。非水電解質には3重量%のビニレンカーボネートを含ませた。
(d)電池の組み立て
図3に示すような角型リチウムイオン二次電池を作製した。
負極と正極とを、これらの間に厚さ20μmのポリエチレン製の微多孔性フィルムからなるセパレータ(セルガード(株)製のA089(商品名))を介して捲回し、断面が略楕円形の電極群21を構成した。電極群21はアルミニウム製の角型の電池缶20に収容した。電池缶20は、底部20aと、側壁20bとを有し、上部は開口している。側壁20bの主要平坦部の形状は矩形であり、厚みは80μmとした。その後、電池缶20と正極リード22または負極リード23との短絡を防ぐための絶縁体24を、電極群21の上部に配置した。次に、絶縁ガスケット26で囲まれた負極端子27を中央に有する矩形の封口板25を、電池缶20の開口に配置した。負極リード23は、負極端子27と接続した。正極リード22は、封口板25の下面と接続した。開口の端部と封口板25とをレーザーで溶接し、電池缶20の開口を封口した。その後、封口板25の注液孔から2.5gの非水電解質を電池缶20に注入した。最後に、注液孔を封栓29で溶接により塞ぎ、高さ50mm、幅34mm、内空間の厚み約5.2mm、設計容量850mAhの角型リチウムイオン二次電池を完成させた。
[負極の評価]
負極合剤層において、黒鉛粒子間の接着強度を以下の方法で測定した。
タッキング試験機(株式会社レスカ製のTAC−II)を用いた。まず、評価対象の負極を2cm×3cmの形状に切り出し、電極片を作製した。一方、ガラス板上に両面テープ(日東電工株式会社製のNo.515)を貼り付けた。電極片の一方の面から負極合剤層を剥がし、他方の面(負極合剤層側)を、ガラス基板上の両面テープに貼り付けた。その後、両面テープに付着した負極合剤層から負極芯材を剥離し、負極合剤層を露出させ、評価用試料とした。
タッキング試験機の測定子(先端直径0.2cm)の先端に、上記と同じ両面テープを取り付け、下記条件で剥離試験を行った。
<タッキング試験条件>
押し込み速度30mm/min
押し込み時間10秒
荷重0.4kgf
引き上げ速度600mm/min
このときの最大荷重を測定し、最大荷重を測定子の断面積(0.031cm2)で除した値を接着強度(kgf/cm2)として求めた。なお、測定終了後、評価用試料の測定子側の剥離面を観察し、黒鉛粒子間で剥離が起こっていることを確認した。
[角型電池の評価]
20℃環境下で、以下の条件で、充放電を100サイクル繰り返した。1サイクル目の放電容量に対する100サイクル目の放電容量の割合(容量維持率)を百分率で求めた。また、初期の電池厚みに対する100サイクル後の電池厚みの増加率(%)を求めた。
<サイクル試験条件>
定電流充電:充電電流値850mA/充電終止電圧4.2V
定電圧充電:充電電圧値4.2V/充電終止電流100mA
定電流放電:放電電流値1700mA/放電終止電圧3V
《比較例1》
実施例1と同様の方法および材料を用いて、CMC水溶液を調製し、天然黒鉛粒子100重量部と、CMC水溶液100重量部とを混合した。得られた混合物に、実施例1で用いたものと同様のSBRを0.6重量部(分散液として1.25重量部)と、10重量部の水を添加し、十分に混合して負極合剤スラリーを調製した。この負極合剤スラリーを用いたこと以外、実施例1と同様にして負極を作製し、更に、リチウムイオン二次電池を作製した。
《比較例2》
累積体積が50%となる粒径(D50)が0.12μmであり、累積体積が90%となる粒径(D90)が0.19μmであるSBRを用いたこと以外、実施例1と同様にして負極を作製し、更に、リチウムイオン二次電池を作製した。
《比較例3》
累積体積が50%となる粒径(D50)が0.16μmであり、累積体積が90%となる粒径(D90)が0.28μmであるSBRを用いたこと以外、実施例1と同様にして負極を作製し、更に、リチウムイオン二次電池を作製した。
《比較例4》
累積体積が50%となる粒径(D50)が0.17μmであり、累積体積が90%となる粒径(D90)が0.89μmであるSBRを用いたこと以外、実施例1と同様にして負極を作製し、更に、リチウムイオン二次電池を作製した。
《比較例5》
累積体積が50%となる粒径(D50)が0.12μmであり、累積体積が90%となる粒径(D90)が0.19μmであるSBRを用いたこと以外、比較例1と同様にして負極を作製し、更に、リチウムイオン二次電池を作製した。
《比較例6》
累積体積が50%となる粒径(D50)が0.16μmであり、累積体積が90%となる粒径(D90)が0.28μmであるSBRを用いたこと以外、比較例1と同様にして負極を作製し、更に、リチウムイオン二次電池を作製した。
《比較例7》
累積体積が50%となる粒径(D50)が0.17μmであり、累積体積が90%となる粒径(D90)が0.89μmであるSBRを用いたこと以外、比較例1と同様にして負極を作製し、更に、リチウムイオン二次電池を作製した。
実施例1および比較例1〜7のタッキング試験およびサイクル試験の結果を表1に示す。
Figure 2011065929
表1に示すように、実施例1と比較例1とを対比すると、実施例1のタッキング試験の結果は、比較例1に比べて極めて高くなった。また、実施例1の角型電池の厚み増加率は、比較例1に比べて顕著に減少した。このことから、方法Aとして例示したように、黒鉛粒子と水溶性高分子との乾燥混合物を用いて負極合剤層を形成することの重要性が理解できる。
実施例1と比較例2〜4とを対比すると、比較例2〜4のタッキング試験、サイクル試験および電池の厚み増加率の結果は、いずれも実施例1より劣っていた。このことから、結着剤の累積体積が50%となる粒径(D50)が0.15μmを超え、あるいは、累積体積が90%となる粒径(D90)が0.18μmを超えると、たとえ黒鉛粒子と水溶性高分子との乾燥混合物を用いたとしても、実施例1と同等の特性は得られないことがわかる。
比較例2〜4と比較例5〜7とを対比すると、比較例5〜7のタッキング試験、サイクル試験および電池の厚み増加率の結果は、いずれも比較例2〜4より更に劣っていた。ただし、実施例1と比較例1〜4との差ほど大きな差ではなかった。このことから、所定の粒度分布を有する結着剤と、黒鉛粒子と水溶性高分子との乾燥混合物とを用いることにより、相乗的に評価結果が高められていることが確認できた。
《実施例2》
水溶性高分子として、分子量20万のCMCの代わりに、以下の水溶性高分子を用いたこと以外、実施例1と同様にして負極を作製した。
(1)分子量35万のCMC(1重量%水溶液の25℃における粘度:7Pa・s、エーテル化度0.7)
(2)分子量22万のCMC(1重量%水溶液の25℃における粘度:1.5Pa・s、エーテル化度0.6)
(3)分子量10万のポリアクリル酸
次に、上記負極を用いて、厚み増加率を評価するためのコイン型電池を作製した。具体的には、直径12.5mmに打ち抜いた上記の負極を、浅底の有底ケースに、スペーサを介して載置し、負極上にセパレータ(厚さ20μm、セルガード製のA089)を配置した。次に直径17.5mmに打ち抜いた対極(リチウム箔)を、封口板の内面に貼り付け、セパレータを介して対極と負極とを対向させ、封口板で有底ケースの開口を封口した。得られたコイン型電池の充放電を、下記条件で3回行い、最後に負極にリチウムが挿入された状態まで分極させて終了した。初期の電池厚みに対する3.5サイクル後の電池厚みの増加率(%)を求めた。
<充放電試験条件>
定電流充電:充電電流値0.15mA/cm2、充電終止電圧0.01V
定電流放電:放電電流値0.15mA/cm2、放電終止電圧1.5V
Figure 2011065929
表2より、水溶性高分子の種類によらずに、優れた評価結果が得られることがわかる。また、水溶性高分子の中ではセルロース誘導体が好ましく、セルロース誘導体の分子量は12万〜35万が好ましいことがわかる。
《実施例3》
黒鉛粒子100重量部あたりの結着剤の量を表3のように変化させたこと以外、実施例1と同様にして負極を作製し、更に、実施例2と同様にコイン型電池を作製した。また、実施例2と同様に評価した。結果を表3に示す。
Figure 2011065929
表3より、結着剤の量が黒鉛粒子100重量部あたり0.4〜2.0重量部である場合に、特に優れた評価結果が得られることがわかる。また、結着剤の量が1.5重量部以下、更には1.0重量部以下と、極めて少量でも、優れた評価結果が得られることがわかる。
《実施例4》
黒鉛粒子100重量部あたりの水溶性高分子(CMC)の量を表4のように変化させたこと以外、実施例1と同様にして負極を作製し、更に、実施例2と同様にコイン型電池を作製した。また、実施例2と同様に評価した。結果を表4に示す。
Figure 2011065929
表4より、水溶性高分子の量が黒鉛粒子100重量部あたり0.5〜2.5重量部である場合に、特に優れた評価結果が得られることがわかる。
本発明は、黒鉛粒子と、黒鉛粒子間を接着する結着剤と、水溶性高分子とを含む負極合剤層を具備する非水電解質二次電池用負極一般に適用できる。本発明によれば、黒鉛粒子間の接着強度が14kgf/cm2以上である負極が得られるため、充放電サイクルにより負極合剤層が膨張と収縮を繰り返す場合でも、黒鉛粒子の脱落が低減する。よって、優れたサイクル特性を有し、信頼性の高い非水電解質二次電池が得られる。
10 黒鉛粒子
15 水溶性高分子
20 電池缶; 20a 底部; 20b 側壁
21 電極群
22 正極リード
23 負極リード
24 絶縁体
25 封口板
26 絶縁ガスケット
27 負極端子
29 封栓

Claims (7)

  1. 負極芯材および前記負極芯材に付着した負極合剤層を含み、
    負極合剤層が、黒鉛粒子と、前記黒鉛粒子間を接着する結着剤と、水溶性高分子と、を含み、前記水溶性高分子が、前記黒鉛粒子の表面を被覆しており、
    前記結着剤が、粒子状であり、ゴム弾性を有し、かつ前記結着剤の粒度分布において、累積体積が50%となる粒径(D50)が0.10μm〜0.15μmであり、累積体積が90%となる粒径(D90)が0.18μm以下であり、
    前記黒鉛粒子間の接着強度が、14kgf/cm2以上である、非水電解質二次電池用負極。
  2. 前記水溶性高分子が、セルロース誘導体を含む、請求項1記載の非水電解質二次電池用負極。
  3. 前記結着剤の量が、前記黒鉛粒子100重量部あたり、0.4〜1.5重量部である、請求項1または2記載の非水電解質二次電池用負極。
  4. 前記水溶性高分子の量が、前記黒鉛粒子100重量部あたり、0.5〜2.5重量部である、請求項1〜3のいずれかに記載の非水電解質二次電池用負極。
  5. 請求項1記載の負極、正極、前記負極と前記正極との間に介在するセパレータ、および非水電解質を具備する非水電解質二次電池。
  6. (i)黒鉛粒子と、水と、前記水中に溶解した水溶性高分子と、を混合し、得られた混合物を乾燥させて、乾燥混合物とし、
    (ii)前記乾燥混合物と、結着剤と、液状成分と、を混合し、負極合剤スラリーを調製し、
    (iii)前記負極合剤スラリーを、負極芯材に塗布し、乾燥させて、負極合剤層を形成する、工程を含む、非水電解質二次電池用負極の製造方法。
  7. (i)黒鉛粒子と、結着剤と、水と、前記水中に溶解した水溶性高分子と、を混合し、得られた混合物を乾燥させて、乾燥混合物とし、
    (ii)前記乾燥混合物と、液状成分と、を混合し、負極合剤スラリーを調製し、
    (iii)前記負極合剤スラリーを、負極芯材に塗布し、乾燥させて、負極合剤層を形成する、工程を含む、非水電解質二次電池用負極の製造方法。
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