JP2011065113A - 位相シフトマスク、その製造方法及び半導体装置の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、フォトレジストに転写されたパターンの寸法が、露光回数が多くなっても変化しない位相シフトマスク、その製造方法、および、その位相シフトマスクを使用した半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】露光光を透過する基板2と、基板2上に設けられ、露光光に対する透過率が基板2よりも低く、露光光の位相をシフトさせる半透明膜3と、半透明膜の表面を覆い、露光光を透過する保護膜5と、を備えたことを特徴とする位相シフトマスクを提供する。さらに、保護膜5は、Al、Si、Ti、Hf、Zr、Cr、Ta、Y、CeおよびNiよりなる群から選択された少なくともいずれかの元素の酸化物、または、AlまたはSiの窒化物を含むことを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、位相シフトマスク、その製造方法、その位相シフトマスクを用いた半導体装置の製造方法に関する。
フォトリソグラフィー技術は、半導体の製造工程の加工精度を決定づける中核技術である。中でも、サブミクロンからナノオーダーの微細加工に用いられる位相シフト露光は、最先端の半導体デバイス製造に欠かせない技術となっている。
この位相シフト露光に使用されるハーフトーン型位相シフトマスクにおいて、フォトレジストに転写されるマスクパターンは、ガラス基板上に露光光の大半を透過する透明領域と、透過率を低く抑え、且つ透過光の位相を反転させる半透明領域と、で構成されている。これにより、透明領域を透過した露光光と、半透明領域を透過した露光光とが、マスクパターンの境界で干渉を生じ、シャープなコントラストを得ることができる。その結果、フォトレジストに転写されたマスクパターンの解像度が向上し、微細加工が可能となる。特許文献1には、寸法精度の良いハーフトーン型位相シフトマスクの製造方法に係る発明が開示されている。
しかしながら、本発明者の独自の検討の結果、従来の位相シフトマスクでは、露光回数が多くなると半透明領域の寸法が変化し、フォトレジストに転写されたマスクパターン寸法もこの影響を受けて変化する問題があることがわかった。
特開2006−78727号公報
本発明の目的は、フォトレジストに転写されたマスクパターンの寸法が、露光回数が多くなっても変化しない位相シフトマスク、その製造方法及び半導体装置の製造方法を提供することである。
本発明の一態様によれば、露光光を透過する基板と、前記基板上に設けられ、前記露光光に対する透過率が前記基板よりも低く、前記露光光の位相をシフトさせる半透明膜と、前記半透明膜の表面を覆い、前記露光光を透過する保護膜と、を備えたことを特徴とする位相シフトマスクが提供される。
また、本発明の別の一態様によれば、露光光を透過する基板の上に設けられ前記露光光に対する透過率が前記基板よりも低く前記露光光の位相をシフトさせる半透明膜の上に、前記半透明膜の表面を覆う保護膜を原子層堆積法、熱CVD法及びプラズマCVD法のいずれかを用いて形成することを特徴とする位相シフトマスクの製造方法が提供される。
また、本発明の別の一態様によれば、半導体基板上に、被加工体を形成する工程と、前記被加工体上にフォトレジスト膜を形成する工程と、上記の位相シフトマスクを介して前記露光光により前記フォトレジスト膜を露光する工程と、前記露光されたフォトレジスト膜を現像して、前記被加工体上にレジストマスクを形成する工程と、前記レジストマスクを介して前記被加工体を加工する工程と、を備えたことを特徴とする半導体装置の製造方法が提供される。
本発明によれば、フォトレジストに転写されたマスクパターンの寸法が、露光回数が多くなっても変化しない位相シフトマスク、その製造方法及び半導体装置の製造方法を実現することができる。
本発明の一実施形態に係る位相シフトマスクを模式的に示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る位相シフトマスクの製造方法を模式的に示す断面図である。 半導体装置の製造工程の一例を模式的に示す断面図である。 フォトリソグラフィーの一例を模式的に示す断面図である。 位相シフトマスクの寸法変化の一例を模式的に示す断面図である。 半透明膜を強制酸化するための実験装置を示す模式図である。 強制酸化された半透明膜の組成変化を示す実験データである。 Al膜が表面に形成された半透明膜を強制酸化した場合の組成変化を示す実験データである。 強制酸化された半透明膜中の酸素の分布を示す実験データである。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施形態では、図面中の同一部分には同一番号を付してその詳しい説明は適宜省略し、異なる部分について適宜説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るハーフトーン型位相シフトマスクを表す模式断面図である。
本実施形態に係る位相シフトマスク1は、図1に示すように、露光光を透過する基板2と、基板2上に設けられ、露光光に対する透過率が基板2よりも低く、露光光の位相をシフトさせる半透明膜と、半透明膜の表面を覆い、露光光を透過する保護膜5と、を備えている。すなわち、基板2の上に保護膜2が設けられた構成の透明領域4と、基板2上に半透明膜3および保護膜が設けられた半透明領域8と、によってマスクパターンが形成される。また、透明領域4と半透明領域8の両方に保護膜5が設けられているため、透明領域4と半透明領域8との間で、透過する露光光の位相差が変化することがない。したがって、保護膜5を形成することによる、位相シフト露光への影響は生じない。
基板2には、例えば、石英基板を用いることができる。また、半透明膜3aには、例えば、表1に示す金属や金属酸化膜、金属窒化膜などが使用できる。
表1は、位相シフト露光に用いられる代表的な光源について、露光光の波長と、対応する半透明膜3の膜構造を示している。例えば、MoSixOyは、モリブデンとシリコン酸化物が混ざった混合組成の膜である。また、TaSixOy/Taは、タンタルとシリコン酸化物との混合層と、タンタル層と、が積層された膜であり、石英基板の表面にTa、TaSixOyの順に積層して使用することができる。また、半透明膜3は、表1中に示す露光光の波長に合わせて選択される。
図2は、本発明の一実施形態に係るハーフトーン型位相シフトマスクの製造工程を示す模式図である。図2(a)、(b)および(c)の各図は、それぞれに対応する工程における位相シフトマスクの断面を示している。
図2(a)は、石英基板2の表面に設けられた半透明膜3a上に、レジストマスク6が形成された状態を示す断面図である。レジストマスク6は、例えば、電子ビーム描画法により、マスクパターンの形状に成形される。
図2(b)は、レジストマスク6をエッチングマスクとして、半透明膜3aをパターニングし、半透明膜3を形成した状態を示す断面図である。エッチングには、例えば、塩素系のエッチングガスを使用するドライエッチング法を用いることができる。さらに、レジストマスク6は、例えば、酸素アッシング法を用いて除去される。
図2(c)は、半透明膜3上に保護膜5が形成された状態を示す断面図である。保護膜5は、半透明膜3の表面だけでなく、透明領域4および石英基板2の裏面も覆うように形成されている。保護膜5には、例えば、アルミナ(Al)膜、またはシリコン酸化膜(SiO)のような、大半の露光光を透過する膜を使用する。このため、保護膜5が形成されることにより、半透明膜3および透明領域4の透過率が僅かに低下したとしても、露光条件に影響を与えることはない。また、石英基板2の裏面に形成される保護膜5は、除去して使用しても良い。保護膜5は、ALD(Atomic Layer Deposition)法、プラズマCVD(Chemical Vapor Deposition)法、熱CVD法、分子線エピタキシャル成長法(MBE法)などの方法を用いて形成することができる。
次に、本実施形態に係る位相シフトマスクの作用効果について、半導体装置の製造工程の一実施例に従って説明する。
図3は、例えば、シリコン基板12の表面に形成された被加工体であるシリコン酸化膜13をパターニングする工程を模式的に示す断面図である。
図3(a)は、シリコン基板12の表面にシリコン酸化膜13が形成された状態を示す断面図である。シリコン酸化膜13は、例えば、シリコン基板12の表面に熱CVD法またはプラズマCVD法等を用いて形成することができる。
次に、図3(b)に示すように、フォトリソグラフィーを用いてシリコン酸化膜13の表面にレジストマスク14を形成する。
さらに、図3(c)に示すように、レジストマスク14の開口15の底面に露出したシリコン酸化膜13をエッチングして除去する。シリコン酸化膜13のエッチングには、例えば、CHF等のエッチングガスを使用するドライエッチング法を用いることができる。
次に、図3(d)に示すように、レジストマスク14を除去して、シリコン酸化膜13のパターニング工程を完了する。レジストマスク14の除去には、例えば、酸素アッシング法を用いることができる。
このようなパターニング工程は、シリコン酸化膜の他、金属膜、ポリシリコン膜などのパターニングに頻繁に用いられる中核技術であり、例えば、レジストマスク14の寸法精度が、半導体装置の加工精度を大きく左右することは良く知られている。
図4は、フォトリソグラフィーの工程を模式的に示す断面図である。フォトリソグラフィーは、フォトマスク21に設けられた所定のマスクパターンをフォトレジストに転写して、レジストマスク14を形成する工程である。
まず、図4(a)に示すように、シリコン基板12の表面に形成されたシリコン酸化膜13上に、フォトレジスト膜14aを塗布し、好適なベーキング処理を施して溶媒を蒸発させ、乾燥させる。
次に、図4(b)に示すように、フォトマスク21を所定位置に合わせて、露光を行う。この際、フォトマスク21の透明領域を透過した露光光によりフォトレジスト膜14bが感光する。
次に、感光したフォトレジスト膜14bを現像処理を施して除去し、図4(c)に示すように、レジストマスク14が完成する。本実施例では、感光したフォトレジスト膜14bが、現像処理で除去されるポジ型フォトレジストの場合を例示したが、感光したフォトレジスト膜14bが残るネガ型フォトレジストを使用する場合にも、同様なフォトリソグラフィーが行われる。ただし、同形状のレジストマスク14を形成するためには、露光光の透明領域4と、半透明領域8と、が入れ替わる必要がある。すなわち、マスクパターンの白黒が反転する。
上記のようなフォトリソグラフィーにおいて、マスクパターンが転写されたレジストマスク14の寸法が安定していることは、半導体装置の製造工程の加工精度を維持するために重要である。特に、サブミクロンからナノオーダーの微細加工に使用される位相シフト露光では、フォトレジスト膜14aに転写されるマスクパターンの僅かな変化によってレジストマスク14の寸法が変化し、製造歩留りが大きく左右される場合がある。
図5は、ハーフトーン型位相シフトマスク22を繰り返し使用する場合に生じるマスクパターンの変化を模式的に説明する断面図である。
図5(a)に示すように、位相シフトマスク22に、波長193nmの露光光が照射される場合、透過率が高い透明領域4に照射された露光光は、位相シフトマスク22の入射面側から出射面側へ、減衰することなく透過する。一方、半透明膜3が設けられた半透明領域8においても、半透明膜3に吸収されて強度が低下するものの、位相シフトマスク22の出射面側へ透過する。
波長が250nm以下の光は、空気中の酸素を励起してオゾン(O)を発生させる性質がある。このため、位相シフトマスク22を透過した波長193nmの露光光は、図5(a)中に示すように、出射面側でオゾンを発生させる。オゾンは強い酸化力を有するため、出射面側で発生したオゾンによって半透明膜3の表面が酸化さる。例えば、半透明膜3がMoSiの混合膜である場合には、モリブデンの酸化物と二酸化シリコン(SiO)とが、半透明膜3の表面に形成される。
このため、例えば、波長193nmの露光光で繰り返し露光すると、図5(b)に示すように、半透明膜3の表面にモリブデン酸化物と二酸化シリコンを含んだ表面酸化層23が形成されるようになり、この表面酸化層23は、露光回数が増加するにしたがって厚くなる。さらに、モリブデン酸化物は水に溶ける性質を有しており、空気中の水分と反応して表面酸化層23から溶け出してゆくと考えられる。その結果、表面酸化層23中の二酸化シリコンの比率が大きくなり、露光光に対する透過率が高くなる。
表面酸化層23は、半透明膜3の表面全体、すなわち、石英基板2の表面に平行な透過面と、透明領域4との境界である側面と、に形成される。この内、透過面に形成される表面酸化層23では、透過率が高くなったとしても、半透明領域8の透過率が僅かに減少させるのみであり、転写されたマスクパターンに影響することはない。
一方、透明領域4との境界である側面に形成された表面酸化層23aは、透明領域4の幅を、その厚み分だけ実質的に広くする影響を生じさせる。すなわち、図5(b)中に示すように、透明領域4の幅が、WからWへと広がり、マスクパターンの寸法を変化させることになる。さらに、透明領域4を透過する露光光の強度は、半透明領域8を透過する露光光の強度より高く、半透明膜3の側面の酸化に大きく影響するものと考えられる。
このように、従来のハーフトーン型位相シフトマスクでは、露光回数を重ねると、転写されるマスクパターンの寸法に変化を生じ、露光後のレジスト寸法が変化する問題があった。これに対し、本実施形態に係るハーフトーン型位相シフトマスクでは、半透明膜3の表面、すなわち、露光光の透過面、および透明領域4との境界である側面を覆う保護膜5を形成することにより、半透明膜3の酸化を防止し、マスクパターンの寸法変化を防ぐことができる。
次に、半透明膜3を覆う保護膜5の効果を示す実験結果について説明する。
図6は、波長193nmのArFレーザ光を照射して半透明膜3を強制酸化する試験槽30を示す模式図である。
図6中に示すように、石英基板2の表面に半透明膜3を形成したサンプルを、水32を入れた試験槽30に設置して、レーザ光を照射し、半透明膜3の表面を酸化させた。ArFレーザは、出力約20mW/cm、周波数100Hzの条件で、90分間照射した。試験槽30内の湿度は、約60%であった。このように、加湿して水分を介在させることにより、モリブデン酸化物が溶け出して酸化が促進され、半透明膜3の表面に表面酸化層が形成される。
図7は、強制酸化された半透明膜3を、Arイオンを用いたスパッタリングを行って、深さ方向にXPS分析した結果を示す実験データである。横軸はスパッタ時間、縦軸は測定した各元素の組成を示しており、表面(スパッタ時間=0)から深さ方向への各元素の組成変化を知ることができる。また、実験に使用した半透明膜3は、MoSiである。
図7中に示す酸素Oの分布は、表面側にピークQを有しており、MoSi膜の表面が酸化されていることを示している。また、スパッタ時間が20分を超えたところで現れているピークRは、石英基板(SiO)を構成する酸素を示している。
酸素Oの2つのピークQおよびRに挟まれた領域は、半透明膜3であり、構成する各元素(Mo、Si、N)が均一に分布している。また、表面側で窒素Nが減少しており、レーザ照射による強制酸化によって、シリコン窒化物がシリコン酸化物に置き換えられたことがわかる。
図8は、Al膜で表面が覆われた半透明膜3に、レーザ照射して強制酸化した結果を示す実験データである。Al膜は、スパッタリング法により形成した。ArFレーザの照射条件は、図7に示す実験と同じである。図8の表面側において影をつけた部分は、Al膜に相当する領域であり、酸素OとアルミニュウムAlのピークが確認できる。
図9は、Al膜を表面に形成した半透明膜3と、SiO膜を形成した半透明膜3と、保護膜のない半透明膜3と、を強制酸化し、各サンプルの酸素O原子の分布を比較した実験データである。Al膜を形成した半透明膜3、およびSiO膜を形成した半透明膜3のデータは、Al膜およびSiO膜に該当する表面の領域(図8参照)のデータ点を除いた分布を示している。したがって、図9中に示した3つの酸素分布は、半透明膜3中の分布として比較することができる。
図9中に示す、保護膜のない半透明膜3の酸素分布と、SiO膜を表面に形成した半透明膜3の酸素分布と、を比べると、SiO膜を表面に形成した半透明膜3の酸素分布の方が、表面側にシフトしていることがわかる。すなわち、SiO膜を形成したサンプルは、酸化の進行が抑制されていることがわかる。
一方、Al膜を表面に形成した半透明膜3の酸素分布は、SiO膜を形成したサンプルの酸素分布より、さらに表面側にシフトし、酸素の割合も低くなっていることがわかる。すなわち、Al膜を表面に形成したサンプルの方が、SiO膜を形成したサンプルに比べて、さらに酸化が抑制されていることがわかる。
これらの実験結果は、半透明膜3の表面に保護膜を形成することにより、オゾンによる酸化が抑制されることを示している。さらに、保護膜の種類により酸化の進み具合が異なることも示している。通常、SiO膜に比べるとAl膜の方が高原子密度の膜となることから、原子密度の高い緻密な膜ほど、オゾンを遮断して酸化を抑制することができることを示唆しているものと考えられる。
また、保護膜の原子密度は、膜形成法に依存して変化する。例えば、スパッタ法で形成されるAl膜に比べて、原子層堆積法(ALD:Atomic Layer Deposition)を用いて形成されるAl膜の方が、原子密度が高く欠陥の少ない膜となる。さらに、保護膜は、一般的に、成長温度を高くした場合の方が、より原子密度が高い膜が得られる。よって、ここでは、例えば、Al膜は、より高温で成膜した方が、より原子密度が高く欠陥の少ない膜となる。
さらに、ALD法は、所謂ステップカバレッジが良い膜形成法なので、比較的薄い膜厚の半透明膜3でも側面を均一に覆うことができる。すなわち、半透明膜3の側面の酸化を防ぎ、マスクパターンの寸法変化を防止することを目的とする保護膜5(図2(c)参照)の形成には、ALD法を用いることが望ましいといえる。
また、ALD法では、比較的低温で膜形成を行うことができる点でも、保護膜5の形成に好適である。例えば、原料ガス、所謂プリカーサとして、トリメチルアルミニウム(TMA)とオゾンガスを用いて、約200℃の成膜温度でAl膜を形成することができる。
さらに、ALD法を用いて位相シフトマスク上に形成したAl膜では、約500℃の短時間の熱処理、所謂ランプアニールを施すことが望ましい。この熱処理は、必ずしも行う必要はないが、膜中に取り込まれた水素を離脱させて、膜の緻密化を図る点で有効である。
また、ALD法を用いてAl膜を形成した場合には、図2(c)に示すように、半透明膜3の表面だけでなく、透明領域4および石英基板2の裏面にもAl膜が形成される。石英基板2の裏面に形成されるAl膜については、必要に応じてウェットエッチング処理等により除去することができる。
実際に、Al膜で保護したハーフトーン型位相シフトマスクでは、長期間使用して露光回数を重ねた場合においても、半透明膜および転写したマスクパターンの寸法変化は見られなかった。
また、Al膜の他にも、SiO、TiO、HfO、ZrO、CrO、NiO、TaOx、YOx、CeOx等の酸化膜、あるいはSiN、AlN等の窒化膜、また、それらの2種類以上から構成される積層膜を用いても、半透明膜3の酸化を抑制することができ、転写されたマスクパターンの寸法変化を防止することができる。
以上、本発明に係る一実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではない。例えば、保護膜として、露光光に対して透明となる非常に薄い金属薄膜を使用しても良い。また、ALD法の他に、プラズマCVD法や熱CVD法、また、分子線エピタキシャル成長法(MBE法)を用いて保護膜を形成することもできる。
さらに、半透明膜の表面を金属薄膜で覆い、その後、金属薄膜を酸化することにより保護膜を形成しても良い。ただし、例えば、タングステンWのように酸化膜を形成する際に堆積膨張率が大きい金属膜は、半透明膜の剥離などを生じさせる恐れがあるので好ましくない。
1、22 位相シフトマスク
2 石英基板
3 半透明膜
4 透明領域
5 保護膜
8 半透明領域
12 シリコン基板
13 シリコン酸化膜
14 レジストマスク
23 表面酸化層

Claims (5)

  1. 露光光を透過する基板と、
    前記基板上に設けられ、前記露光光に対する透過率が前記基板よりも低く、前記露光光の位相をシフトさせる半透明膜と、
    前記半透明膜の表面を覆い、前記露光光を透過する保護膜と、
    を備えたことを特徴とする位相シフトマスク。
  2. 前記保護膜は、Al、Si、Ti、Hf、Zr、Cr、Ta、Y、Ce及びNiよりなる群から選択された少なくともいずれかの元素の酸化物を含むことを特徴とする請求項1記載の位相シフトマスク。
  3. 前記保護膜は、AlまたはSiの窒化物を含むことを特徴とする請求項1記載の位相シフトマスク。
  4. 露光光を透過する基板の上に設けられ前記露光光に対する透過率が前記基板よりも低く前記露光光の位相をシフトさせる半透明膜の上に、
    前記半透明膜の表面を覆う保護膜を原子層堆積法、熱CVD法およびプラズマCVD法のいずれかを用いて形成することを特徴とする位相シフトマスクの製造方法。
  5. 半導体基板上に、被加工体を形成する工程と、
    前記被加工体上にフォトレジスト膜を形成する工程と、
    請求項1〜3のいずれか1つに記載の位相シフトマスクを介して前記露光光により前記フォトレジスト膜を露光する工程と、
    前記露光されたフォトレジスト膜を現像して、前記被加工体上にレジストマスクを形成する工程と、
    前記レジストマスクを介して前記被加工体を加工する工程と、
    を備えたことを特徴とする半導体装置の製造方法。
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