JP2011063466A - 水溶性ガラス加工液組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】ガラス加工において、高い加工性を有し、かつ泡立ちを少なく抑え、加えてpH上昇を抑制し、更に十分な防錆性を発現する組成物を提供する
【解決手段】(A)式:R−(AO)−H
[式中、Rは水素又は炭素数1〜8の炭化水素基であり、AOはオキシエチレン基、オキシプロピレン基及びオキシブチレン基からなる群から選択され、nは総分子量が500〜10000である数である、ランダム型、ブロック型、リバース型及びこれらの複合型重合物である。]
で表される非イオン界面活性剤、
(B1)式:RO−(CHCHO)−SO
もしくは、
(B2)式:R−SO
[式中、R及びRは、炭素数2〜11の炭化水素基を表す。mは0〜5の整数である。]
またはその塩で表される陰イオン界面活性剤、
(C)含リンキレート剤
(D)式:R
[式中、Rは、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル基もしくはヒドロキシブチル基を示し、R、Rは、同一又は異なって、水素、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル基、ヒドロキシブチル基、ヒドロキシエトキシエチル基及び炭素数1〜8の炭化水素基からなる群から選択される基を表す。]
で表されるアミン、
を含有する水溶性ガラス加工液組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、ガラスの切削、研削、および切断加工に使用する水溶性ガラス加工液組成物に関する。
LCDやPDPといったディスプレイ用基板や、HD用磁気ディスク基板、光学レンズなど、電子・電機分野におけるガラスの用途は拡大の一途をたどっている。同時に、熾烈な価格競争にも晒されており、特にこれらガラス素材の加工工程においては、工具損耗、加工効率、及び歩留まりが生産コストに直結するため、技術者は日々コストダウンに取り組んでいる。ガラス加工の主流である切断加工、切削加工、研削加工といった固定工具による加工においては、工具の損耗軽減や加工効率と歩留まりの向上が特にコストに大きく影響する。そこで、これらの課題を包括的に改善する手段として加工液を使用することが一般的であり、特に冷却性に優れ、また火災対策の観点から水溶性の加工液を使用するケースが多い。
泡立ちの多い加工液は加工液をストックするタンクから泡が溢れるため作業性が大幅に悪化し、また、加工機周りの汚染、ひいては加工機の腐食を引き起こす危険性を孕んでいる。
防錆性のない加工液は加工機に使用される鉄系部品の腐食を引き起こし、加工機の保守面で問題を起こす可能性が高い。そこで、加工液に対して一定水準の防錆性を付与することが必要とされる。
これら水溶性の加工液は、加工液を長期間に渡って繰り返し使用することが多い。そのため、加工中に発生する切り屑が長期間加工液中に滞留し、加工液の劣化が著しいという問題がある。具体的な問題点としては以下の項目が挙げられる。まず、切り屑から溶出するアルカリ金属によって加工液のpHは上昇傾向となり、皮膚刺激性が増す。次に、切り屑から溶出するアルカリ土類金属の影響で、加工液に含まれる耐硬度の低い成分が分離し、加工性の低下やこれら不水溶性化合物に起因する泡立ちや工具汚れ、目詰まり等の問題が発生する。
特許文献1は、水酸化第四級アンモニウム塩基、非イオン系界面活性剤、アルカノールアミンとを含有するガラス用洗浄剤組成物を開示しているが、ガラスの切削、研削、および切断加工に使用する構成については記載していない。
特許文献2は、キシロース又はグルコースなどの糖類もしくは糖アルコールを含む、低融点ガラスの加工に用いられるサンドブラスト用研磨材組成物が開示されているが、この組成物は、ガラスの切削、研削、および切断加工に使用する場合、上記のような問題がある。
特開平05−271699号公報 特開2000−204354号公報
本発明は、ガラス加工において、高い加工性を有し、かつ泡立ちを少なく抑え、加えてpH上昇を抑制し、更に十分な防錆性を発現する組成物を提供するものである。
本発明者は、上記課題の解決のために鋭意研究を重ねた結果、ある種の非イオン界面活性剤と陰イオン界面活性剤、含リンキレート剤、及びアミン併用することで、高い加工性を持続的に有し、かつ泡立ちを少なく抑え、加えてpH上昇を抑制し、更には硬度成分(アルカリ土類金属イオン)の混入によって性能低下を引き起こされない組成物を発明するに至った。本発明は、下記項1〜3に示す水溶性ガラス加工液組成物を提供する。
項1. (A)式:R−(AO)−H
[式中、Rは水素又は炭素数1〜8の炭化水素基であり、AOはオキシエチレン基、オキシプロピレン基及びオキシブチレン基からなる群から選択され、nは総分子量が500〜10000である数である、ランダム型、ブロック型、リバース型及びこれらの複合型重合物である。]
で表される非イオン界面活性剤、
(B1)式:RO−(CHCHO)−SO
もしくは、
(B2)式:R−SO
[式中、R及びRは、炭素数2〜11の炭化水素基を表す。mは0〜5の整数である。]
またはその塩で表される陰イオン界面活性剤、
(C)含リンキレート剤
(D)式:R
[式中、Rは、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル基もしくはヒドロキシブチル基を示し、R、Rは、同一又は異なって、水素、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル基、ヒドロキシブチル基、ヒドロキシエトキシエチル基及び炭素数1〜8の炭化水素基からなる群から選択される基を表す。]
で表されるアミン、
を含有する水溶性ガラス加工液組成物。
項2. 含リンキレート剤が、リン酸、ピロリン酸、トリポリリン酸、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸、ニトリロトリス(メチレンホスホン酸)、ホスホノブタントリカルボン酸、エチレンジアミンテトラキス(メチレンホスホン酸)から選ばれる1種又は2種以上の混合物である、項1記載の水溶性ガラス加工液組成物。
項3. pHが6〜11の範囲である、項1または2に記載の水溶性ガラス加工液組成物。
LCDやPDPといったディスプレイ用基板や、HD用磁気ディスク基板、光学レンズなどに使用されるガラスの加工において、工具の損耗軽減や加工効率と歩留まりの向上に伴うコストダウンが図れる。
以下に、本発明の詳細を実施形態に基づいて更に詳しく説明する。本ガラス加工液組成物は、
(A)式:R−(AO)−H
[式中、Rは水素又は炭素数1〜8の炭化水素基であり、AOはオキシエチレン基、オキシプロピレン基及びオキシブチレン基からなる群から選択され、nは総分子量が500〜10000である数である、ランダム型、ブロック型、リバース型及びこれらの複合型重合物である。]
で表される非イオン界面活性剤、
(B1)式:RO−(CHCHO)−SO
もしくは、
(B2)式:R−SO
[式中、R及びRは、炭素数2〜11の炭化水素基を表す。mは0〜5の整数である。]
またはその塩で表される陰イオン界面活性剤、
(C)含リンキレート剤
(D)式:R
[式中、Rは、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル基もしくはヒドロキシブチル基を示し、R、Rは、同一又は異なって、水素、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル基、ヒドロキシブチル基、ヒドロキシエトキシエチル基及び炭素数1〜8の炭化水素基からなる群から選択される基を表す。]
で表されるアミンを同時に含有することを特徴とする。
本発明のガラス加工液組成物に含まれる上記(A)の非イオン界面活性剤(以下、(A)成分ということがある)は、式:R−(AO)−Hで表される化合物である。
(A)成分の式中、Rは水素又は炭素数1〜8の炭化水素基であって、該炭化水素基は、飽和直鎖、飽和分岐鎖、不飽和直鎖、不飽和分岐鎖、脂環式又は芳香族である。該炭化水素基は、具体的にはアルキル基(メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチルなどのC1−8の直鎖または分岐を有するアルキル基)、アルケニル基(アリル、1−プロペニル、2−メチル−2−プロペニル、イソプロペニル、1−、2−若しくは3−ブテニル、2−、3−若しくは4−ペンテニル、2−メチル−2−ブテニル、3−メチル−2−ブテニル、5−ヘキセニル、1−シクロペンテニル、1−シクロヘキセニル、3−メチル−3−ブテニル、ヘプチニル、オクチニルなどのC2−8の直鎖または分岐を有するアルケニル基)、アルキニル基(エチニル、1−若しくは2−プロピニル、1−、2−若しくは3−ブチニル、1−メチル−2−プロピニルなどのC2−8の直鎖または分岐を有するアルキニル基)、シクロアルキル基(シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル及びシクロヘプチルなどのC3-7シクロアルキル基)、アリール基(フェニル、トルイル、キシリルなど)、アラルキル基(ベンジル、フェネチル)が挙げられる。AOは、オキシエチレン基(EO)、オキシプロピレン基(PO)、及びオキシブチレン基(BO)からなる群から選択され、これらの1種または2種以上の重合物もしくは共重合物であり、(AO)で表される部分の総分子量が500〜10000であるようにnの値は選択される。なお、AOからなる共重合物は、ランダム型、ブロック型、リバース型及びこれらの複合型重合物である。(A)成分は一種単独で使用してもよいし、二種以上を混合して使用してもよい。また、(A)成分は市販品を使用すればよい。
(A)成分の具体例としては、PO・EO共重合物(ブロック型)、PO・EO共重合物(ランダム型)、PO・EO共重合物(リバース型)、BO・EO共重合物(ブロック型)、BO・EO共重合物(ランダム型)、BO・EO共重合物(リバース型)、メチルアルコールEO付加物、エチルアルコールEO付加物、プロピルアルコールEO付加物、ブチルアルコールEO付加物、シクロヘキシルアルコールEO付加物、オクチルアルコールEO付加物、イソオクチルアルコールEO付加物、デシルアルコールEO付加物、イソデシルアルコールEO付加物、ベンジルアルコールEO付加物、メチルアルコールPO,EO付加物、エチルアルコールPO,EO付加物、プロピルアルコールPO,EO付加物、ブチルアルコールPO,EO付加物、シクロヘキシルアルコールPO,EO付加物、オクチルアルコールPO,EO付加物、イソオクチルアルコールPO,EO付加物、デシルアルコールPO,EO付加物、イソデシルアルコールPO,EO付加物、ベンジルアルコールPO,EO付加物等が挙げられ、特に好ましくは、PO・EO共重合物(ブロック型)、PO・EO共重合物(ランダム型)、PO・EO共重合物(リバース型)、ブチルアルコールEO付加物、シクロヘキシルアルコールEO付加物、オクチルアルコールEO付加物、イソオクチルアルコールEO付加物、デシルアルコールEO付加物等が挙げられる。
本発明のガラス加工液組成物に含まれる上記(B)の陰イオン界面活性剤(以下、(B)成分ということがある)は、式:RO−(CHCHO)−SOH、もしくは、式:R−SOHで表される化合物またはその塩である。
(B)成分の式中、R及びRは、炭素数2〜11の炭化水素基であって、該炭化水素基は、飽和直鎖、飽和分岐鎖、不飽和直鎖、不飽和分岐鎖、脂環式又は芳香族が挙げられる。該炭化水素基は、具体的にはアルキル基(エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシルなどのC2-11の直鎖または分岐を有するアルキル基)、アルケニル基(アリル、1−プロペニル、2−メチル−2−プロペニル、イソプロペニル、1−、2−若しくは3−ブテニル、2−、3−若しくは4−ペンテニル、2−メチル−2−ブテニル、3−メチル−2−ブテニル、5−ヘキセニル、1−シクロペンテニル、1−シクロヘキセニル、3−メチル−3−ブテニル、ヘプチニル、オクチニルなどのC2−11の直鎖または分岐を有するアルケニル基)、アルキニル基(エチニル、1−若しくは2−プロピニル、1−、2−若しくは3−ブチニル、1−メチル−2−プロピニルなどのC2−11の直鎖または分岐を有するアルキニル基)、シクロアルキル基(シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル及びシクロヘプチルなどのC3-7シクロアルキル基)、アリール基(フェニル、トルイル、キシリル、ナフチルなど)、アラルキル基(ベンジル、フェネチル)が挙げられる。mは0〜5の整数である。(B)成分は一種単独で使用してもよいし、二種以上を混合して使用してもよい。また、(B)成分は市販品を使用すればよい。
(B)成分の具体例としては、エチレングリコールモノエチルエーテル硫酸、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル硫酸、ジエチレングリコールモノブチルエーテル硫酸、トリエチレングリコールモノシクロヘキシルエーテル硫酸、テトラエチレングリコールモノデシルエーテル硫酸、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、メチルナフタレンスルホン酸等が挙げられる。
本発明のガラス加工液組成物に含まれる上記(C)の含リンキレート剤(以下、(C)成分ということがある)の具体例としては、リン酸、ピロリン酸、トリポリリン酸、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸、ニトリロトリス(メチレンホスホン酸)、ホスホノブタントリカルボン酸、エチレンジアミンテトラキス(メチレンホスホン酸)等が挙げられる。(C)成分は一種単独で使用してもよいし、二種以上を混合して使用してもよい。また、(C)成分は市販品を使用すればよい。
本発明のガラス加工液組成物に含まれる上記(D)のアミン(以下、(D)成分ということがある)は、式:RNで表される化合物である。式中、Rは、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル基またはヒドロキシブチル基であり、R、Rは、同一又は異なって、水素、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル基、ヒドロキシブチル基、ヒドロキシエトキシエチル基及び炭素数1〜8の炭化水素基であって、該炭化水素基は、飽和直鎖、飽和分岐鎖、不飽和直鎖、不飽和分岐鎖、脂環式又は芳香族である。R、Rで表される炭化水素基としては、Rで表される炭化水素基と同じものが例示される。
(D)成分の具体例としては、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノイソプロパノールアミン、ジプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミン、ジエタノールモノイソプロパノールアミン、モノエタノールジイソプロパノールアミン、N−メチルモノエタノールアミン、N−エチルモノエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、N−エチルジエタノールアミン、N−ブチルジエタノールアミン、N−シクロヘキシルジエタノールアミン、N,N−ジメチルモノエタノールアミン、N,N−ジエチルモノエタノールアミン、ジグリコールアミン等が挙げられる。(D)成分は一種単独で使用してもよいし、二種以上を混合して使用してもよい。また、(D)成分は市販品を使用すればよい。
本発明の水溶性ガラス加工液組成物は、前記(A)〜(D)成分を同時に含有することにより、高いガラス加工性を有し、かつ泡立ちを少なく抑え、加えてpH上昇を抑制し、更に十分な防錆性を発現することができる。
本発明の水溶性ガラス加工液組成物は、(A)〜(D)成分を以下の比率で含む:
(A)成分:0.001〜80重量%、好ましくは0.05〜50重量%;
(B)成分:0.01〜80重量%、好ましくは0.5〜50重量%;
(C)成分:0.01〜80重量%、好ましくは0.5〜50重量%;
(D)成分:0.01〜80重量%、好ましくは0.5〜50重量%。
本発明の水溶性ガラス加工液組成物は、(A)〜(D)成分を合計して0.5〜95重量%、水を5〜99.5重量%含む。
原液に用いる水は、通常、水道水、イオン交換水、純水、超純水である。
本発明の水溶性ガラス加工液組成物は、前記原液をそのまま加工液として使用してもよいし、原液をさらに水により希釈して加工液として使用してもよい。希釈する場合、希釈水の種類は、原液に用いた水を用いればよい。原液の希釈度は、要求される性能に応じて決めればよいが、通常は前記原液を0.1重量%以上100重量%未満に希釈して用いる。好ましくは、0.5重量%以上30重量%以下に希釈して用いる。
本発明の水溶性ガラス加工液組成物のpHは、特に限定するものではないが、好ましくは6〜11程度である。
本発明の水溶性ガラス加工液組成物は、ガラスの加工に用いられる。加工されるガラスとしては、ソーダガラス、クリスタルガラス、ホウケイ酸ガラス、石英ガラスなどが挙げられ、LCDやPDPといったディスプレイ用基板、HD用磁気ディスク基板、光学レンズなどに使用されるガラスの加工に用いることができる。
本発明の水溶性ガラス加工液組成物は、ダイヤモンド、シリコンカーバイド、セリア、アルミナ等の研磨材を含む、研磨パッド、ペレット砥石、ホイール砥石、研磨シートなどの工具にてガラスを加工するのに適している。
以下に実施例を用いて本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
<加工能率>
下記の加工機を用いて試験を行い、加工能率を測定した。加工能率は下記計算式で算出し、下記判定基準で判別した。
加工機 :マルトー製ラポテスター GP−01
被削材 :ソーダガラス(外径95mm)
砥石 :ダイヤ砥粒砥石(メタルボンド)
荷重 :65g/cm
ラップ盤回転数:200rpm
ワーク回転数 :480rpm
加工時間 :15分
加工液供給量 :1L/分
判定基準 :○・・・加工能率が85mg/分超
△・・・加工能率が75〜85mg/分
×・・・加工能率が75mg/分未満
加工能率 :(加工後のワーク重量−加工前のワーク重量)/加工時間(分)
<pH上昇抑制性>
各試験試料100gに水酸化ナトリウム500ppmを混合し、pH上昇度を下記の式で計算して、下記判定基準で判別した。
pH上昇度 :NaOH混合後のpH−初期のpH
判定基準 :○・・・pH上昇度が1.0以下
×・・・pH上昇度が1.0超
<耐硬水性>
硫酸マグネシウム12mgと塩化カルシウム23mgを90gのイオン交換水に溶かし、試験試料10gと混合して、析出物、沈殿等の発生状況を目視で確認した。下記判定基準で判別した。
判定基準 :○・・・成分分離なし
×・・・成分分離あり(沈殿生成、乳化、固形分浮遊など)
<消泡性>
試験試料500gを容量1400mlの家庭用ミキサーで攪拌し、25℃にて1、5分後の泡残存を観察して、下記判定基準で判別した。
判定基準 :○・・・1分以内に消泡
×・・・1分で消泡せず
<防錆性>
予め研磨したFC200の鋳鉄板に各試験試料液を塗布し、30℃、湿度80%とした恒温器内で3日静置して、表面の発錆状況を目視で確認し、下記判定基準で判別した。
判定基準 :○・・・発錆なし
×・・・発錆あり
実施例1〜5
以下の表1に示す各成分を各割合で含む水溶性ガラス加工液組成物を用い、上記の測定条件に従って、加工能率、pH上昇抑制性(pH上昇度)、耐硬水性、消泡性、防錆性について試験した。結果を表1に示す。
Figure 2011063466
比較例1〜5
以下の表2に示す各成分を各割合で含む水溶性ガラス加工液組成物を用い、上記の測定条件に従って、加工能率、pH上昇抑制性(pH上昇度)、耐硬水性、消泡性、防錆性について試験した。結果を表2に示す。
Figure 2011063466
上記の表の結果から、成分(A)〜成分(D)の4成分を全て含む本発明の水溶性ガラス加工液組成物が、加工能率に優れ、かつ、pH上昇度が抑制され、耐硬水性、消泡性、
防錆性のいずれの点においても良好であることが示された。

Claims (3)

  1. (A)式:R−(AO)−H
    [式中、Rは水素又は炭素数1〜8の炭化水素基であり、AOはオキシエチレン基、オキシプロピレン基及びオキシブチレン基からなる群から選択され、nは総分子量が500〜10000である数である、ランダム型、ブロック型、リバース型及びこれらの複合型重合物である。]
    で表される非イオン界面活性剤、
    (B1)式:RO−(CHCHO)−SO
    もしくは、
    (B2)式:R−SO
    [式中、R及びRは、炭素数2〜11の炭化水素基を表す。mは0〜5の整数である。]
    またはその塩で表される陰イオン界面活性剤、
    (C)含リンキレート剤、
    (D)式:R
    [式中、Rは、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル基もしくはヒドロキシブチル基を示し、R、Rは、同一又は異なって、水素、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル基、ヒドロキシブチル基、ヒドロキシエトキシエチル基及び炭素数1〜8の炭化水素基からなる群から選択される基を表す。]
    で表されるアミン、
    を含有する水溶性ガラス加工液組成物。
  2. 含リンキレート剤が、リン酸、ピロリン酸、トリポリリン酸、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸、ニトリロトリス(メチレンホスホン酸)、ホスホノブタントリカルボン酸、エチレンジアミンテトラキス(メチレンホスホン酸)から選ばれる1種又は2種以上の混合物である、請求項1記載の水溶性ガラス加工液組成物。
  3. pHが6〜11の範囲である、請求項1または2に記載の水溶性ガラス加工液組成物。
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