JP2011054789A - 基板処理装置 - Google Patents

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Shinya Sasaki
伸也 佐々木
Masaru Sugihara
賢 杉原
Hiroshi Matsunaga
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Abstract

【課題】供給安定性のある固体原料ガス加熱気化装置を用いる基板処理装置を提供する。
【解決手段】基板処理室と、固体原料容器501と、該容器内の固体原料502を加熱昇華させる第1の加熱部511と昇華原料ガスを固化保持する原料保持板510と、前記原料保持板を加熱する第2の加熱部512と、前記固体原料容器501に接続された第1のバルブ505と第2のバルブ506と、505、506を加熱する第3の加熱部513とを備え、前記基板処理室に原料ガス及びキャリアガス508を供給する前に、前記513を前記511よりも高い温度で加熱し、前記512を前記511よりも低い温度で加熱することにより、前記固体原料502を加熱して昇華させつつ昇華した原料ガスを前記原料保持部510に固化して堆積させ、その後、前記基板処理室に原料ガス及びキャリアガス508を供給する際には、前記512の温度を、前記511と同じ温度とする。
【選択図】図5

Description

本発明は、半導体ウエハ(以下、ウエハという。)等の基板を処理するための基板処理装置および基板処理装置の原料タンクに関し、例えば、ウエハに所望の膜を形成するために、CVD(Chemical Vapor Deposition:化学気相成長)などの熱処理を行う基板処理装置に利用して有効な技術に関する。
半導体ウエハの表面に薄膜を形成する場合、内部にウエハ載置部を備えた反応炉を有する基板処理装置が使用される。反応炉には原料ガス等を導入するパイプが結合されており、原料を収納した原料供給用タンクからパイプを経由して原料ガスが反応炉内に導入される。
例えば、AlO(酸化アルミニウム)膜形成のため、AlCl3(三塩化アルミニウム)のような常温常圧において固体である物質を原料として使用し、外部より原料ガスとして反応炉内へ供給する場合、固体原料を収納したタンクを設け、該タンク内で原料を加熱して昇華させ、パイプを通して反応炉へ原料ガスとして供給するようにしている。AlCl3は、常温常圧において、約180℃で昇華する。このように、固体のAlCl3から気体のAlCl3ガスを得るには、固体のAlCl3を加熱するための加熱気化機構が必要である。
なお、原料ガスを原料供給タンクより反応炉内に供給してウエハ表面に成膜を行なうことが可能な基板処理装置に関する発明としては、例えば特許文献1に記載されているものがある。
従来の加熱気化機構について、図9を用いて説明する。図9は、従来の加熱気化機構を示す図である。図9において、901は、固体原料が封入される円筒型の固体原料容器である。902は、固体原料である。903は、固体原料容器にキャリアガスを導入するキャリアガス供給管である。904は、キャリアガスであり、Ar、He、N等の不活性ガスが用いられる。905は、キャリアガス供給管に設けられた第1のバルブであり、固体原料容器901へのキャリアガスの導入を制御する。第1のバルブ905の上流には、図示しないMFC(マスフローコントローラ)が設けられており、キャリアガスの流量を制御する。907は、固体原料容器と基板処理室である反応炉を接続し、前記昇華した原料ガス及びキャリアガスを反応炉に供給する原料ガス供給管である。906は、原料ガス供給管に設けられた第2のバルブであり、固体原料容器901から反応炉への原料ガス及びキャリアガスの供給を制御する。908は、反応炉に供給される昇華した原料ガス及びキャリアガスである。911は、固体原料902を加熱して昇華させるためのヒータであり、固体原料容器901の上面、底面、側面、及び前記第1のバルブ905、前記第2のバルブ906に設けられている。
このように、従来の加熱気化機構は、固体原料容器901、ヒータ911、キャリアガス供給管903、第1のバルブ905、原料ガス供給管907、第2のバルブ906から構成されている。
昇華した原料ガス及びキャリアガスを反応炉に供給する際は、ヒータ911を、例えば120〜140℃に設定して加熱を行い、第1のバルブ905、第2のバルブ906を開け、キャリアガス904として、例えばArガスを、0.1〜0.5slm(standard liter/min)、固体原料容器901に導入する。これにより、昇華した原料ガス908が、反応炉に供給される。
特開2008−200584号公報
上述した従来の加熱気化機構を用いてAlCl3ガスを反応炉に供給する場合、AlCl3ガスの供給量を安定させることが困難である。その理由は、次のように考えられる。
(1)固体原料は、主に固体原料と気相の界面、つまり固体表面で昇華するので、表面積がAlCl3ガス供給量を左右する。原料ガスを反応炉に供給すると、消費した分だけ固体原料の形状、つまり表面積が変化し、その影響がAlCl3ガス供給量に現れる。
(2)原料ガスの飽和蒸気圧は、温度に依存するため、温度が一定であれば変化しない。
したがって、固体原料から昇華したガスが、常に飽和状態又は飽和状態に近い状態で供給できれば、供給量は安定すると考えられるが、固体原料の昇華速度が遅いことや、内径15cm程度の円筒容器では固体原料の表面積が小さいこと等により、AlCl3ガスは飽和状態で供給することが難しく、実際は不飽和状態で供給されている。
AlCl3ガス供給量が不安定な状態で基板に成膜処理を行うと、膜厚の再現性が悪くなる。この傾向は、ALD(Atomic Layer Deposition:原子層成膜)より、通常のCVD(Chemical Vapor Deposition)の方が顕著である。
本発明の目的は、固体原料を使用する成膜装置等において、固体原料を気化させた原料ガスを安定して供給することできる原料ガス加熱気化装置、及び該原料ガス加熱気化装置を用いる基板処理装置を提供することにある。
具体的には、本発明の代表的な構成は、次のとおりである。
基板を収容し処理を行う基板処理室と、
固体原料が配置される固体原料配置部を、その下部に有する固体原料容器と、
前記固体原料容器に設けられ、固体原料を加熱して昇華させる第1の加熱部と、
前記固体原料容器に接続され、キャリアガスを供給するキャリアガス供給管と、
前記キャリアガス供給管に設けられた第1のバルブと、
前記固体原料容器に接続され、前記昇華した原料ガス及び前記キャリアガスを前記基板処理室に供給するための原料ガス供給管と、
前記原料ガス供給管に設けられた第2のバルブと、
前記固体原料配置部から前記基板処理室に至る原料ガス供給経路の途中に設けられ、昇華した原料ガスを固化して保持する原料保持部と、
前記原料保持部を加熱する第2の加熱部と、
前記第1のバルブ、前記第2のバルブを加熱する第3の加熱部と、
制御部とを備え、
前記制御部は、
前記基板処理室に原料ガス及びキャリアガスを供給する前に、前記第3の加熱部を前記第1の加熱部よりも高い温度で加熱し、前記第2の加熱部を前記第1の加熱部よりも第1の温度差だけ低い温度で加熱することにより、前記固体原料を加熱して昇華させつつ昇華した原料ガスを前記原料保持部に固化して堆積させ、その後、前記基板処理室に原料ガス及びキャリアガスを供給する際には、前記前記第1の加熱部と第2の加熱部の温度差を、前記第1の温度差より小さい温度差に保持することを特徴とする基板処理装置。
上記の構成によれば、安定した流量の原料ガスを基板処理装置に供給することができ、再現性の高い成膜を行うことが容易となる。
本発明の実施例に係るバッチ式縦型成膜装置を示す斜視図である。 本発明の実施例に係るバッチ式縦型成膜装置の処理炉の垂直断面図である。 本発明の実施例に係るバッチ式縦型成膜装置の処理炉の水平断面図である。 本発明の実施例に係る原料ガス供給管の詳細図である。 本発明の実施例に係る固体原料容器の1例を示す図である。 本発明の実施例に係る固体原料容器内のガス流れを示す図である。 本発明の実施例に係る固体原料部と原料保持部を示す図である。 AlCl3の飽和蒸気圧曲線を示す図である。 従来の加熱気化機構を示す図である。
[第1実施例]
以下、本発明の第1実施例を、図面を用いて説明する。図1は、本発明の第1実施例に係るバッチ式縦型成膜装置を示す斜視図である。図2は、本発明の第1実施例に係るバッチ式縦型成膜装置の処理炉の垂直断面図である。
[基板処理装置の概略]
まず、図1、図2を参照して、本実施例に係る基板処理装置100を概略的に説明する。図1に示すように、基板処理装置100の筐体101内部の前面側には、カセットステージ105が設けられている。カセットステージ105は、図示しない外部搬送装置との間で、基板収納容器としてのカセット100の授受を行う。カセットステージ105の後方には、カセット搬送機115が設けられている。カセット搬送機115の後方には、カセット100を保管するためのカセット棚109が設けられる。また、カセットステージ105の上方には、カセット100を保管するための予備カセット棚110が設けられている。予備カセット棚110の上方には、クリーンユニット118が設けられている。クリーンユニット118は、クリーンエアを筐体101の内部を流通させる。
筐体101の後部上方には、処理炉(処理炉)202が設けられている。処理炉202の下方には、ボートエレベータ121が設けられている。ボートエレベータ121は、ウエハ200を搭載したボート217を、処理炉202の内と外の間で昇降させる。ボート217は、ウエハ200を水平姿勢で多段に保持する基板保持具である。ボートエレベータ121には、処理炉202の下端を塞ぐための蓋体としてのシールキャップ219が取り付けられている。シールキャップ219は、ボート217を垂直に支持する。
ボートエレベータ121とカセット棚109との間には、ウエハ200を搬送するウエハ移載機112が設けられている。ボートエレベータ121の横には、処理炉202の下端を気密に閉塞するための炉口シャッタ116が設けられている。炉口シャッタ116は、ボート217が処理炉202の外にあるときに、処理炉202の下端を閉塞することができる。
ウエハ200が装填されたカセット100は、図示しない外部搬送装置からカセットステージ105に搬入される。さらに、カセット100は、カセット搬送機115により、カセットステージ105からカセット棚109または予備カセット棚110に搬送される。カセット棚109には、ウエハ移載機112の搬送対象となるカセット100が収納される移載棚123がある。ボート217に対してウエハ200が移載されるカセット100は、カセット搬送機115により移載棚123に移載される。カセット100が移載棚123に移載されると、ウエハ移載機112により、移載棚123から降下状態のボート217に、ウエハ200を移載する。
ボート217に所定枚数のウエハ200が移載されると、ボートエレベータ121により、ボート217が処理炉202内に挿入され、シールキャップ219により、処理炉202が気密に閉塞される。気密に閉塞された処理炉202内では、ウエハ200が加熱されると共に、処理ガスが処理炉202内に供給され、ウエハ200に加熱等の処理がなされる。
ウエハ200の処理が完了すると、上記した動作の逆の手順により、ウエハ200は、ウエハ移載機112により、ボート217から移載棚123のカセット100に移載され、カセット100は、カセット搬送機115により、移載棚123からカセットステージ105に移載され、図示しない外部搬送装置により、筐体101の外部に搬出される。
ボート217が降下状態において、炉口シャッタ116は、処理炉202の下端を気密に閉塞し、外気が処理炉202内に巻き込まれるのを防止している。
[処理炉]
図1、図2に示されているように、本実施例に係る基板処理装置100は、処理炉202を備えており、処理炉202は、石英製の反応管203を備えている。反応管203は、基板(本例ではウエハ200)を収容し、加熱処理する反応容器である。反応管203は、加熱部(本例では抵抗ヒータ207)の内側に設けられている。反応管203は、その下端開口をシールキャップ219により、気密部材(本例ではOリング220)を介して気密に閉塞される。
ヒータ207、反応管203およびシールキャップ219により、処理炉202が形成されている。また、反応管203、及びシールキャップ219により、基板処理室201が形成されている。シールキャップ219の上には、基板保持部材(ボート217)が、石英キャップ218を介して立設されている。石英キャップ218は、ボート217を保持する保持体である。ボート217は、処理炉202内に、処理炉202の下端開口から挿入される。ボート217には、バッチ処理される複数のウエハ200が、それぞれ水平姿勢で管軸方向(垂直方向)に多段に積載される。ヒータ207は、処理炉202に挿入されたウエハ200を、所定の温度に加熱する。
[原料ガス供給部]
図2に示すように、処理室201へは複数種類、ここでは2種類のガスを供給する供給経路としての2本のガス供給管232a、232bが設けられている。ガス供給管232a、232bの端部は、マニホールド209の下部を貫通するように設けられている。
図3、図4に示すように、ガス供給管232bは、処理室201内でガス供給管232aと合流して、2本のガス供給管232a、232bが一本の多孔ノズル233の下端部に連通されている。ノズル233は、処理室201内にほぼ垂直に設けられ、ガス供給管232bから供給される原料ガスの分解温度以上の領域に延在するように配置されている。
一方、ガス供給管232bが処理室201内でガス供給管232aと合流する箇所は、原料ガスの分解温度未満の領域であり、ウエハ200およびウエハ付近の温度よりも低い温度の領域である。ここでは、第1のガス供給管232aからは、第1のガス供給源240aから、流量制御手段としてのMFC(マスフローコントローラ)241a、及び開閉弁であるバルブ251aを介し、更に処理室201内に設置された多孔ノズル233を通して、処理室201に反応ガスとして例えばオゾン(O3)が供給される。オゾンガスを供給しているのは、AlO膜を成膜する場合を想定しているためであり、オゾンガスの代わりに、H2OやH2+CO2ガス等を供給しても良い。
ガス供給管232aの途中には、不活性ガス供給管232dが、バルブ251aの下流側に接続されている。不活性ガス供給管232dには、上流側から順に、不活性ガス供給源240d、MFC241d、開閉バルブ251dが設けられている。
また、第2のガス供給管232bの他端には、固体原料容器を含む加熱気化装置260が接続されており、この加熱気化装置260で昇華された原料ガスとして、例えばAlCl3ガスが、バルブ251b、及び多孔ノズル233を介して処理室201に供給される。加熱気化装置260からマニホールド209までのガス供給管232bには、原料ガスの再固化による管内壁への原料の付着を防止するため、ヒータ281が設けられ、ガス供給管232bを加熱可能としている。
また、加熱気化装置260には、不活性ガス供給管230が接続されている。不活性ガス供給管230には、上流側から順に、不活性ガス供給源240b、MFC241b、開閉バルブ252が設けられている。
ガス供給管232bの途中には、不活性ガス供給管232cが、バルブ251bの下流側に接続されている。不活性ガス供給管232cには、上流側から順に、不活性ガス供給源240c、MFC241c、開閉バルブ251cが設けられている。
ノズル233は、反応管203の下部より上部にわたり、ウエハ200の積載方向に沿って配設されている。そして、このノズル233には、図4に示すように、ガスを放出する複数のガス供給孔238bが設けられている。
反応管203内の中央部には複数枚のウエハ200を多段に同一間隔で載置するボート217が設けられており、このボート217はボートエレベータ機構121(図1参照)により反応管203に出入りできるようになっている。また処理の均一性を向上する為にボート217を回転するための回転装置(回転手段)であるボート回転機構227が設けてあり、このボート回転機構227によってボート支持台218に保持されたボート217を回転するようになっている。
[排気部]
基板処理室201には、基板処理室201内のガスを排気するガス排気管231の一端が接続されている。ガス排気管231の他端は、真空ポンプ246(排気装置)にAPC(Auto Pressure Controller)バルブ255を介して接続されている。基板処理室201内は、真空ポンプ246によって排気される。
なお、APCバルブ255は、弁の開閉により基板処理室201の排気および排気停止を行なうことができる開閉弁であり、かつまた、弁開度の調節により圧力を調整することができる圧力調整弁である。
[制御部]
コントローラ280(制御部)は、MFC241a、241b、241c、241d等、バルブ251a、251b、251c、251d等、APCバルブ255、ヒータ207、真空ポンプ246、ボート回転機構227、ボートエレベータ121等、基板処理装置100の各構成部に電気的に接続されている。
コントローラ280は、MFC241a、241b、241c、241d等の流量調整、バルブ243a、243b、243c、243d等の開閉動作、APCバルブ255の開閉および圧力調整動作、ヒータ207の温度調節、真空ポンプ246の起動・停止、ボート回転機構227の回転速度調節、ボートエレベータ121の昇降動作制御等、基板処理装置100の各構成部の制御を行なう。
[原料ガス加熱気化装置]
第1実施例の加熱気化装置について、図5を用いて説明する。図5は、第1実施例の原料ガス加熱気化装置500を示す図である。図5において、501は、固体原料が封入される円筒型の固体原料容器である。502は、固体原料である。固体原料502は、固体原料容器501内下部の固体原料配置部に配置されている。503は、固体原料容器501にキャリアガスを導入するキャリアガス供給管である。504は、キャリアガスであり、Ar、He、N等の不活性ガスが用いられる。505は、キャリアガス供給管に設けられたバルブであり、固体原料容器501へのキャリアガス504の導入を制御する。バルブ505の上流には、図5に図示しないMFC(マスフローコントローラ)が設けられており、キャリアガス504の流量を制御する。このMFC、バルブ505は、それぞれ、図2におけるMFC241b、バルブ252に相当する。
507は、固体原料容器501と基板処理室201を接続し、昇華した原料ガス及びキャリアガスを基板処理室201に供給する原料ガス供給管である。原料ガス供給管507には、原料ガス供給管507を所望の温度に加熱するためのヒータ(図示せず)が、取り付けられている。506は、原料ガス供給管に設けられたバルブであり、固体原料容器501から基板処理室201への原料ガス及びキャリアガスの供給を制御する。バルブ506は、図2における251bに相当する。508は、基板処理室201に供給される昇華した原料ガス及びキャリアガスである。509は、前記キャリアガス供給管503に接続され、固体原料容器501内において、固体原料502の表面より上の位置まで延伸するキャリアガス供給管である。キャリアガス供給管509は、後述する複数の原料保持板510を貫通して、最下段の原料保持板510の下側に開口している。
510は、固体原料502が後述の第1の加熱部511により加熱され、該加熱により昇華した原料ガスを固化して保持する原料保持部である。原料保持部510は、本実施例では、複数の孔がある原料保持板であり、図5に示すように、原料保持板3枚を重ねるように配置している。原料保持部510の複数の孔は、1枚ごとにその位置をずらして配置されている。これにより、効率的に原料ガスを固化し易くなる。
511は、固体原料容器501の側面下部、及び底面に設けられ、主に固体原料502を加熱して昇華させるための第1の加熱部である。512は、原料保持部510の位置に対応した位置となるよう、固体原料容器501の側面上部に設けられ、主に原料保持部510を加熱するための第2の加熱部である。513は、主に固体原料容器501の上面、及び前記バルブ505、前記バルブ506を加熱するための第3の加熱部である。本実施例では、第1〜第3の加熱部は、抵抗加熱ヒータで構成される。
このように、第1実施例の加熱気化装置500は、固体原料容器501、固体原料容器501へのキャリアガス供給管503、キャリアガス供給管503に設けられたバルブ505、基板処理室201への原料ガス供給管507、原料ガス供給管507に設けられたバルブ506、原料保持部510、固体原料502を加熱して昇華させるための第1の加熱部511、原料保持部510を加熱するための第2の加熱部512、固体原料容器501の上面、及び前記バルブ505、前記バルブ506を加熱するための第3の加熱部513等を備えている。
なお、基板処理室201への原料ガス供給管507に、高温に耐えられる流量制御装置(MFC)、又は流量検知装置を設け、制御部280が、基板処理室201へ供給される原料ガスの流量を制御するようにしてもよい。
制御部280は、第1実施例の加熱気化装置500を次のように制御する。
[(1)原料保持部510への原料ガス固化ステップ]
まず、昇華した原料ガス及びキャリアガスを基板処理室201に供給する前に、バルブ505、及びバルブ506を閉じ、固体原料容器501を密閉状態にする。このとき、各加熱部の温度を、例えば次のように設定する。すなわち、固体原料502を加熱して昇華させるための第1の加熱部511の温度を120〜140℃、原料保持部510を加熱するための第2の加熱部512の温度を、第1の加熱部511よりも低い第1の温度である100〜120℃、固体原料容器501の上面、及び前記バルブ505、前記バルブ506をを加熱するための第3の加熱部513の温度を、第1の加熱部511よりも高い130〜150℃に設定する。第3の加熱部513の温度を、第1の加熱部511よりも高い温度に設定することにより、固体原料容器501の上面、及びバルブ505、バルブ506における原料ガスの固化を確実に防止することができる。第3の加熱部513の温度が、第1の加熱部511と同等以下の温度になると、バルブ505、又はバルブ506において、あるいは、バルブ505、又はバルブ506と固体原料容器501との間の配管において、原料ガスの固化が発生し、配管が塞がりガス供給ができなくなる恐れがある。
図8に、AlCl3の飽和蒸気圧曲線を示す。120〜140℃におけるAlCl3の飽和蒸気圧は、7〜40トール(Torr)である。前記バルブ505、及び前記バルブ506を閉じて、固体原料容器501を密閉し、第1の加熱部511により固体原料502を120〜140℃に加熱すると、固体原料容器501内のAlCl3の圧力は、7〜40トールとなる。
以上により、固体原料であるAlCl3は昇華し、AlCl3ガスは飽和状態に達する。原料保持部510を加熱する第2の加熱部512は、固体原料を昇華させる第1の加熱部511よりも温度が低いため、昇華したAlCl3ガスは、原料保持板510の表裏両面において固化する。この状態を、所定の時間維持することにより、原料保持板510の表面に必要量の固体AlCl3を堆積させる。
[(2)基板処理室への原料ガスの供給ステップ]
原料保持板510の表面に必要量の固体AlCl3を堆積させた後、第2の加熱部512の温度を、第1の加熱部511の温度と同程度の120〜140℃である第2の温度に上げる。原料保持部510の温度が安定した後、バルブ505、バルブ506を開け、キャリアガス504として、例えばArガスを、0.1〜0.5slm(standard liter/min)、固体原料容器501に導入する。これにより、昇華した原料ガスであるAlCl3ガス及びキャリアガス508を、飽和状態、もしくは飽和状態に近い状態で、基板処理室201に供給する。このようにすると、原料ガスの大半を固体原料502の表面から昇華した原料ガスにより供給し、飽和状態になるのに不足する少量を原料保持板510から供給することが容易となる。
第1実施例の固体原料容器501内におけるガスの流れを図6に示す。図6は、第1実施例における固体原料容器501内のガス流れを示す図である。図6に示すように、キャリアガス504は、キャリアガス供給管503からキャリアガス供給管509を通り、固体原料502の表面近傍に供給された後、原料保持板510の複数の孔を通り抜け、原料ガス供給管507から固体原料容器501の外へ排出される。このとき、キャリアガス504とともに、固体原料502の表面から昇華した原料ガス、及び予め原料保持板510の表面に固化していた固体原料522から昇華した原料ガスが、原料ガス供給管507から固体原料容器501の外へ排出される。
このように、原料保持板510を用いて、昇華した原料ガスであるAlCl3ガス及びキャリアガスを基板処理室201に供給すると、原料保持板510を用いない場合に比べて、固体原料容器501における固体原料の表面積が大きくなる。したがって、原料ガスが飽和状態、もしくは飽和状態に近い状態で基板処理室201に供給されるので、原料ガスの供給量が安定する。
なお、上記の(2)基板処理室への原料ガスの供給ステップにおいて、第2の加熱部512の温度を、第1の加熱部511の温度と同程度の120〜140℃である第2の温度に上げるようにしたが、逆に、第1の加熱部511の温度を第2の加熱部512の温度に近づけるようにしてもよい。例えば、前記(1)原料保持部510への原料ガス固化ステップにおいて、第1の加熱部511の温度を150℃、第2の加熱部512の温度を130℃、第3の加熱部513の温度を160℃に設定しておき、(2)基板処理室への原料ガスの供給ステップにおいて、第1の加熱部511の温度を130℃にする。このように、(2)基板処理室への原料ガスの供給ステップにおける、第1の加熱部511の温度と第2の加熱部512の温度との温度差を、(1)原料保持部510への原料ガス固化ステップにおける温度差よりも小さくすることにより、原料ガスを飽和状態、もしくは飽和状態に近い状態で基板処理室201に供給することが可能となる。ただし、(2)基板処理室への原料ガスの供給ステップにおいて、第1の加熱部511の温度を下げる場合は、第2の加熱部511の温度を上げる場合に比べて、原料ガス供給管507等の配管を加熱するヒータの温度を、高く設定する必要があるので、エネルギ消費量が多くなる。
また、(2)基板処理室への原料ガスの供給ステップにおいて、第2の加熱部を、(1)原料保持部510への原料ガス固化ステップにおける温度よりも高い温度に保持するようにしてもよい。このようにすると、より確実に、原料ガスを飽和状態で基板処理室201に供給することができる。
[第2実施例]
次に、本発明の第2実施例を、図7を用いて説明する。図7は、第2実施例における原料ガス加熱気化装置700を示す図である。原料ガス加熱気化装置700は、主に固体原料加熱部720と原料保持部740から構成される。なお、第2実施例においては、原料ガス加熱気化装置700は、第1実施例の原料ガス加熱気化装置500(図2の260)に相当し、原料ガス加熱気化装置700以外は、第1実施例と同様なので説明を省略する。
[原料ガス加熱気化装置]
[固体原料加熱部]
まず、固体原料加熱部720について説明する。721は、固体原料が封入される円筒型の固体原料容器である。722は、固体原料である。固体原料722は、固体原料容器721内下部の固体原料配置部に配置されている。726は、主に固体原料722を加熱し昇華するための第1の加熱部であり、該第1の加熱部726は、固体原料容器721の底面及び側部(周囲)に設けられている。727は、主に固体原料容器721の上面、及び後述するバルブ705a、バルブ705cを加熱するための第4の加熱部である。
723は、固体原料容器721にキャリアガス731を導入するキャリアガス供給管である。731は、キャリアガスであり、Ar、He、N等の不活性ガスが用いられる。705aは、キャリアガス供給管723に設けられたバルブであり、固体原料容器721へのキャリアガス731の導入を制御する。バルブ705aの上流には、下流から順に、H/E(熱交換器)724、MFC725、バルブ705bが設けられている。バルブ705bは、MFC725へのキャリアガスの供給、停止を行う。MFC725は、キャリアガス731の流量を制御する。H/E724は、キャリアガス731を所望の温度に加熱するためのものである。このMFC725、バルブ705aは、それぞれ、図2における241b、252に相当する。H/E724からバルブ705aまでのキャリアガス供給管723には、ヒータが設けられおり、所望の温度に加熱できるようになっている。キャリアガスを加熱しないで固体原料容器721に供給すると、固体原料容器721内で温度むらが発生するので好ましくない。
708a、708b、708cは、固体原料容器721と後述する原料保持容器701を接続し、固体原料容器721で昇華した原料ガス及びキャリアガスを原料保持容器701に供給する原料ガス供給管である。705cは、原料ガス供給管708aに設けられたバルブであり、固体原料容器721から原料保持容器701への原料ガス及びキャリアガスの供給を制御する。
原料ガス供給管708a、708b、708cには、ヒータが設けられおり、所望の温度に加熱できるようになっている。原料ガス供給管708aと708bの接続点から、真空計728aの間には、真空計配管727aが接続され、バルブ705jが設けられている。真空計配管727aには、ヒータが設けられおり、所望の温度に加熱できるようになっている。真空計728aは、固体原料容器721内の圧力を計測するためのもので、固体原料容器721内の圧力とほぼ同じ圧力を示す。
[原料保持部]
次に、原料保持部740について説明する。701は、原料ガスを固化して保持する円筒型の原料保持容器である。710は、前記固体原料加熱部720において固体原料722が加熱されて昇華した原料ガスを、固化して保持する原料保持板である。原料保持板710は、本実施例では、複数の孔がある原料保持板であり、図7に示すように、3枚を重ねるように配置している。原料保持板710の複数の孔は、1枚ごとにその位置をずらして配置されている。このような原料保持板710を用いると、原料ガスの流路を長くでき、また、接ガス面積を大きくできるので、原料ガスを固化し易くなる。
709は、前記原料ガス供給管708cに接続され、原料保持容器701内において、最下段の原料保持板710より下の位置まで延伸する原料ガス供給管である。原料ガス供給管709は、複数の原料保持板710を貫通して、最下段の原料保持板710の下側に開口している。
712は、原料保持容器701の底面及び側面に設けられ、主に原料保持板710に固化した固体原料を加熱して昇華させるための第2の加熱部である。713は、主に原料保持容器701の上面、及び後述するバルブ705h、バルブ705kを加熱するための第3の加熱部である。本実施例では、第1〜第4の加熱部は、抵抗加熱ヒータで構成される。
705hは、原料ガス供給管708cに設けられたバルブであり、原料保持容器701への原料ガスの導入を制御する。
708d、708e、708fは、原料保持容器701と基板処理室201を接続し、昇華した原料ガス及びキャリアガス732を基板処理室201に供給する原料ガス供給管である。705kは、原料ガス供給管708dに設けられたバルブであり、原料保持容器701から基板処理室201への原料ガス及びキャリアガスの供給を制御する。バルブ705kは、図2における251bに相当する。732は、基板処理室201に供給される昇華した原料ガス及びキャリアガスである。
原料ガス供給管708d、708e、708fには、ヒータが設けられおり、所望の温度に加熱できるようになっている。原料ガス供給管708dの途中から、バルブ705gを介して真空計配管727bが接続される。真空計配管727bには、ヒータが設けられおり、所望の温度に加熱できるようになっている。真空計配管727bの他端には、真空計728bが接続される。真空計728bは、原料保持容器701内の圧力を計測するためのもので、原料保持容器701内の圧力とほぼ同じ圧力を示す。
原料ガス供給管708dと、708eの接続点には、バルブ705dが設けられおり、原料ガス供給管708eと、708fの接続点には、バルブ705eが設けられている。また、原料ガス供給管708eには、バルブ705fを介して排気配管729が接続される。排気配管729は、基板処理装置100外へ昇華した原料ガス及びキャリアガス733を排出するためのものであり、ヒータが設けられ、所望の温度に加熱できるようになっている。
このように、第2実施例の加熱気化装置700は、固体原料容器721、固体原料容器721へのキャリアガス供給管723、キャリアガス供給管723に設けられたバルブ705a、基板処理室201への原料ガス供給管708d、原料ガス供給管708dに設けられたバルブ705k、原料保持容器701、固体原料722を加熱し昇華するための第1の加熱部726、原料保持板710に固化した固体原料を加熱して昇華させるための第2の加熱部712、原料保持容器701の上面、及びバルブ705kを加熱するための第3の加熱部713等を備えている
制御部280は、第2実施例の加熱気化装置700を次のように制御する。
[(1)原料保持部740への原料ガス固化ステップ]
まず、昇華した原料ガス及びキャリアガスを基板処理室201に供給する前に、原料ガス供給管708fのバルブ705eを閉じ、705a、705b、705c、705h、705k、705fを開け、MFC725によりキャリアガス731の流量を0.1〜0.5slmに制御する。キャリアガス731により、固体原料容器721で気化(昇華)した原料ガスは、原料ガス供給管708a、708b、708cを通り、原料保持容器701内へ導入される。
このとき、各加熱部の温度を、例えば次のように設定する。すなわち、固体原料722を加熱して昇華させるための第1の加熱部726の温度を130℃、前記第1のバルブ705a等を加熱するための第4の加熱部727の温度を140℃、原料ガス供給管708a、708b、708cを加熱するヒータを150℃、バルブ705h、バルブ705k等を加熱するための第3の加熱部713を150℃、排気配管729を150℃、原料保持板710を加熱するための第2の加熱部712の温度を、第1の加熱部726よりも低い第1の温度である120℃に設定する。
第3の加熱部713及び第4の加熱部727の温度を、第1の加熱部726よりも高い温度に設定することにより、原料保持容器701の上面、及びバルブ705h、バルブ705k、固体原料容器721の上面、及びバルブ705a等における原料ガスの固化を確実に防止することができる。第3の加熱部713及び第4の加熱部727の温度が、第1の加熱部726と同等以下の温度になると、バルブ705h、バルブ705k、バルブ705a等において、あるいは、バルブ705h、バルブ705kと原料保持容器701との間の配管、及びバルブ705a等と固定原料容器721との間の配管において、原料ガスの固化が発生し、配管が塞がりガス供給ができなくなる恐れがある。
以上により、固体原料容器721内の固体原料であるAlCl3は昇華し、原料保持容器701内のAlCl3ガスは飽和状態に達する。原料保持部740は、固体原料加熱部720よりも温度が低いため、昇華したAlCl3ガスは、原料保持板710の表裏両面において固化する。この状態を、所定の時間維持することにより、原料保持板710の表面に必要量の固体AlCl3を堆積させる。
[(2)基板処理室への原料ガスの供給ステップ]
原料保持板710の表面に必要量の固体AlCl3を堆積させた後、バルブ705fを閉じて、バルブ705eを開ける。すなわち、バルブ705fが閉じられ、705a、705b、705c、705h、705k、705d、705eが開けられた状態となる。また、MFC725によりキャリアガス731の流量を0.1〜0.5slmに制御する。キャリアガス731により、固体原料容器721で気化(昇華)した原料ガスは、原料ガス供給管708a、708b、708cを通り、原料保持容器701内へ導入される。原料保持容器701からは、飽和状態、あるいは飽和状態に近い原料ガス(AlCl3ガス)及びキャリアガスが、原料ガス供給管708d、708e、708fを通り、基板処理室201に供給される。
このとき、各加熱部の温度を、例えば次のように設定する。すなわち、固体原料722を加熱して昇華させるための第1の加熱部726の温度を130℃、前記第1のバルブ705a等を加熱するための第4の加熱部727の温度を140℃、原料ガス供給管708a、708b、708c、708d、708e、708fを加熱するヒータを150℃、前記第1のバルブ705h等を加熱するための第3の加熱部713を150℃、原料保持板710を加熱するための第2の加熱部712の温度を、第1の加熱部726より低い120℃、あるいは第1の加熱部726よりも低いが、前記(1)原料保持部740への原料ガス固化ステップにおける第1の温度よりも高い125℃に設定する。
このとき、制御部280は、原料保持容器701内における原料ガス(AlCl3ガス)の分圧が10トールになるよう、真空計728bの計測値を用いてAPC255やMFC725等を制御する。AlCl3ガスの飽和蒸気圧が10トールになる温度は125℃なので、原料保持板710を加熱するための第2の加熱部712の温度は、AlCl3ガスが飽和する温度と同程度になる。したがって、原料保持容器701内におけるAlCl3ガスは、常に飽和状態を保つことが容易となる。
このようにすることにより、固体原料容器721内の固体原料722の表面積が変化しても、原料保持容器701内の原料ガスは飽和状態にあるので、原料保持容器701から供給する原料ガスの流量変動を抑制することができる。
また、第2の加熱部712の温度を変えて原料保持容器701内の温度を変更することにより、原料保持容器701内の原料ガスの飽和蒸気圧を変更し、これにより、原料保持容器701から供給する原料ガスの流量を調整することができる。
なお、上記の基板処理室201への原料ガスの供給ステップにおいては、原料保持板710を加熱するための第2の加熱部712の温度を、第1の加熱部726よりも低い125℃に設定したが、第1の加熱部726の温度と同程度の130℃に近づけてもよい。
なお、本発明は、前記実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々に変更が可能であることはいうまでもない。
例えば、成膜処理はAlO膜を形成する処理に限らず、窒化シリコン膜、酸化シリコン膜、他の酸化膜や窒化膜、さらには、金属膜および半導体膜(例えば、ポリシリコン膜)等の他の薄膜を形成する処理であってもよい。
前記実施例においては、バッチ式縦型成膜装置について説明したが、本発明は、枚葉装置にも適用することができる。
前記実施例では、ウエハに処理が施される場合について説明したが、処理対象はホトマスクやプリント配線基板、液晶パネル、コンパクトディスクおよび磁気ディスク等であってもよい。
以上の、本明細書の記載に基づき、次の発明を把握することができる。すなわち、第1の発明は、
基板を収容し処理を行う基板処理室と、
固体原料が配置される固体原料配置部を、その下部に有する固体原料容器と、
前記固体原料容器に設けられ、固体原料を加熱して昇華させる第1の加熱部と、
前記固体原料容器に接続され、キャリアガスを供給するキャリアガス供給管と、
前記キャリアガス供給管に設けられた第1のバルブと、
前記固体原料容器に接続され、前記昇華した原料ガス及び前記キャリアガスを前記基板処理室に供給するための原料ガス供給管と、
前記原料ガス供給管に設けられた第2のバルブと、
前記固体原料配置部から前記基板処理室に至る原料ガス供給経路の途中に設けられ、昇華した原料ガスを固化して保持する原料保持部と、
前記原料保持部を加熱する第2の加熱部と、
前記第1のバルブ、前記第2のバルブを加熱する第3の加熱部と、
制御部とを備え、
前記制御部は、
前記基板処理室に原料ガス及びキャリアガスを供給する前に、前記第3の加熱部を前記第1の加熱部よりも高い温度で加熱し、前記第2の加熱部を前記第1の加熱部よりも第1の温度差だけ低い温度で加熱することにより、前記固体原料を加熱して昇華させつつ昇華した原料ガスを前記原料保持部に固化して堆積させ、その後、前記基板処理室に原料ガス及びキャリアガスを供給する際には、前記前記第1の加熱部と第2の加熱部の温度差を、前記第1の温度差より小さい温度差に保持することを特徴とする基板処理装置。
このように基板処理装置を構成すると、安定した流量の原料ガスを基板処理装置に供給することが容易となり、再現性の高い成膜を行うことが容易となる。
第2の発明は、前記第1の発明における基板処理装置であって、
前記基板処理室に原料ガス及びキャリアガスを供給するときの前記第2の加熱部の温度を、前記固体原料を昇華した原料ガスを前記原料保持部に固化して堆積させるときの温度よりも、高くすることを特徴とする基板処理装置。
このように基板処理装置を構成すると、基板処理室に原料ガス及びキャリアガスを供給するときの前記第1の加熱部の温度を、前記固体原料を昇華した原料ガスを前記原料保持部に固化して堆積させるときの温度よりも低くする場合に比べ、基板処理室に原料ガス及びキャリアガスを供給する配管の加熱温度を低く設定でき、エネルギ消費量を抑制することができる。
第3の発明は、前記第1の発明又は第2の発明における基板処理装置であって、
前記原料保持部は、前記固体原料容器内に設けられていることを特徴とする基板処理装置。
このように基板処理装置を構成すると、固体原料容器と原料保持部を一体として構成することができるので、コンパクト化が容易となる。
第4の発明は、前記第1の発明又は第2の発明における基板処理装置であって、
前記原料保持部は、前記固体原料容器外に設けられていることを特徴とする基板処理装置。
このように基板処理装置を構成すると、固体原料容器及び原料保持部のメンテナンスが容易となる。
第5の発明は、前記第4の発明における基板処理装置であって、
前記原料保持部は、原料保持板と、該原料保持板を収容する原料保持容器と、該原料保持容器の外側に設けられた前記第2の加熱部とを備え、
前記固体原料容器と前記原料保持部とが、前記原料ガス供給管により接続され、前記原料保持部と前記基板処理室とが、第2の原料ガス供給管により接続されることを特徴とする基板処理装置。
このように基板処理装置を構成すると、原料ガスを固化する際の、第2の加熱部の温度設定が容易となる。
第6の発明は、前記第1の発明ないし第5の発明における基板処理装置であって、
前記原料保持部は、複数の孔を有する原料保持板を備えることを特徴とする基板処理装置。
このように基板処理装置を構成すると、原料保持板に効率よく原料ガスを固化することが容易となる。
第7の発明は、前記第1の発明ないし第6の発明における基板処理装置であって、
前記制御部は、
前記基板処理室に原料ガス及びキャリアガスを供給する前に、前記第1のバルブ、前記第2のバルブを閉めた状態で、前記第3の加熱部を前記第1の加熱部よりも高い温度で加熱し、前記第2の加熱部を前記第1の加熱部よりも第1の温度差だけ低い温度で加熱することにより、前記固体原料を加熱して昇華させつつ昇華した原料ガスを前記原料保持部に固化して堆積させ、その後、前記基板処理室に原料ガス及びキャリアガスを供給する際には、前記前記第1の加熱部と第2の加熱部の温度差を、前記第1の温度差より小さい温度差に保持しつつ前記第1のバルブ、前記第2のバルブを開けることを特徴とする基板処理装置。
このように基板処理装置を構成すると、原料保持部に効率よく原料ガスを固化することが容易となる。
第8の発明は、前記第1の発明ないし第7の発明における基板処理装置であって、
前記原料ガス供給管に流量制御装置が設けられることを特徴とする基板処理装置。
このように基板処理装置を構成すると、安定した流量の原料ガスを基板処理装置に供給することが容易となり、再現性の高い成膜を行うことが容易となる。
第9の発明は、前記第1の発明ないし第8の発明における基板処理装置であって、
前記原料ガス供給管に流量検知装置が設けられることを特徴とする基板処理装置。
このように基板処理装置を構成すると、原料ガスの流量に基づき、固体原料が減少したことを検知することができ、固体原料の交換を適切なタイミングで行うことが容易となる。
第10の発明は、
基板を収容し処理を行う基板処理室と、
固体原料が配置される固体原料配置部を、その下部に有する固体原料容器と、
前記固体原料容器に設けられ、固体原料を加熱して昇華させる加熱部と、
前記固体原料容器に接続され、キャリアガスを供給するキャリアガス供給管と、
前記固体原料容器に接続され、前記昇華した原料ガス及び前記キャリアガスを前記基板処理室に供給するための原料ガス供給管と、
前記固体原料配置部から前記基板処理室に至る原料ガス供給経路の途中に設けられ、昇華した原料ガスを固化して保持する原料保持部と、
制御部とを備え、
前記制御部は、
前記基板処理室に原料ガス及びキャリアガスを供給する前に、前記加熱部により固体原料を加熱して昇華させつつ昇華した原料ガスを前記原料保持部に固化して堆積させることを特徴とする基板処理装置。
このように基板処理装置を構成すると、安定した流量の原料ガスを基板処理装置に供給することが容易となり、再現性の高い成膜を行うことが容易となる。
100…基板処理装置、200…ウエハ、201…基板処理室、202…処理炉、203…反応管、207…ヒータ、217…ボート、218…石英キャップ、219…シールキャップ、220…Oリング、227…ボート回転機構、231…ガス排気管、232a…第1のガス供給管、232b…第2のガス供給管、232c…不活性ガス供給管、232d…不活性ガス供給管、233…ノズル、238b…ガス供給孔、240a…第1の処理ガス供給源、240b…第2の処理ガス供給源、240c…不活性ガス供給源、240d…不活性ガス供給源、241a…マスフローコントローラ、241b…マスフローコントローラ、241c…マスフローコントローラ、241d…マスフローコントローラ、246…真空ポンプ、247…ヒータ、251a…開閉バルブ、251b…開閉バルブ、251c…開閉バルブ、251d…開閉バルブ、255…APCバルブ、260…加熱気化装置、280…コントローラ、500…加熱気化装置、501…固体原料容器、502…固体原料、503…キャリアガス供給管、504…キャリアガス、505…バルブ、506…バルブ、507…原料ガス供給管、508…キャリアガス、509…キャリアガス供給管、510…原料保持部、511…第1の加熱部、512…第2の加熱部、513…第3の加熱部、700…加熱気化装置、701…原料保持容器、705a…バルブ、705b…バルブ、705c…バルブ、705d…バルブ、705e…バルブ、705f…バルブ、705g…バルブ、705h…バルブ、705k…バルブ、705j…バルブ、708a…原料ガス供給管、708b…原料ガス供給管、708c…原料ガス供給管、708d…原料ガス供給管、708e…原料ガス供給管、708f…原料ガス供給管、709…原料ガス供給管、710…原料保持板、712…第2の加熱部、713…第3の加熱部、720…固体原料加熱部、721…固体原料容器、722…固体原料、723…キャリアガス供給管、724…H/E(熱交換器)、725…MFC、726…第1の加熱部、727…第4の加熱部、731…キャリアガス、732…原料ガス及びキャリアガス、727a…真空計配管、727b…真空計配管、728a…真空計、728b…真空計、729…排気配管、733…原料ガス及びキャリアガス、740…原料保持部。

Claims (1)

  1. 基板を収容し処理を行う基板処理室と、
    固体原料が配置される固体原料配置部を、その下部に有する固体原料容器と、
    前記固体原料容器に設けられ、固体原料を加熱して昇華させる第1の加熱部と、
    前記固体原料容器に接続され、キャリアガスを供給するキャリアガス供給管と、
    前記キャリアガス供給管に設けられた第1のバルブと、
    前記固体原料容器に接続され、前記昇華した原料ガス及び前記キャリアガスを前記基板処理室に供給するための原料ガス供給管と、
    前記原料ガス供給管に設けられた第2のバルブと、
    前記固体原料配置部から前記基板処理室に至る原料ガス供給経路の途中に設けられ、昇華した原料ガスを固化して保持する原料保持部と、
    前記原料保持部を加熱する第2の加熱部と、
    前記第1のバルブ、前記第2のバルブを加熱する第3の加熱部と、
    制御部とを備え、
    前記制御部は、
    前記基板処理室に原料ガス及びキャリアガスを供給する前に、前記第3の加熱部を前記第1の加熱部よりも高い温度で加熱し、前記第2の加熱部を前記第1の加熱部よりも第1の温度差だけ低い温度で加熱することにより、前記固体原料を加熱して昇華させつつ昇華した原料ガスを前記原料保持部に固化して堆積させ、その後、前記基板処理室に原料ガス及びキャリアガスを供給する際には、前記前記第1の加熱部と第2の加熱部の温度差を、前記第1の温度差より小さい温度差に保持することを特徴とする基板処理装置。
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