JP2011187536A - 基板処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】少なくとも一対の電極とを有する基板処理装置において、該電極間を通過する処理ガスのプラズマ励起効率を向上させ、成膜速度を向上させることのできる基板処理装置を提供する。
【解決手段】基板処理装置を次のように構成する。すなわち、複数の基板を積層して収容し、前記複数の基板に対し処理を行う処理室203と、前記処理室内に処理ガスを供給する処理ガス供給部と、前記処理室内に設けられ、電力が印加されることにより前記処理ガス供給部から供給される処理ガスを励起するプラズマを生成する少なくとも一対の電極269,270とを有し、前記一対の電極は、それぞれ基板の中心位置から異なる距離に配置されることを特徴とする基板処理装置。
【選択図】図3

Description

本発明は、基板処理技術に関し、例えば、半導体集積回路装置(以下、ICという。)
の製造装置である基板処理装置やICの製造方法において、半導体集積回路が作り込まれる半導体基板(例えば、半導体ウェハ)を複数、同時にプラズマ処理するうえで有効な基板処理技術に関する。
近年、ICの高集積化や、高性能化のため、微細化プロセスの要求やIC製造工程における熱履歴低減の要求が強まっており、そのための重要な技術の一つとして、縦型バッチ式プラズマ処理装置を用いたプラズマ処理プロセスがある。
縦型バッチ式プラズマ処理装置においては、反応室内部にプラズマ発生室を設けておき、複数のウェハを保持したボートを反応室に搬入して、複数のウェハに対して同時にプラズマ処理をする際に、前記プラズマ発生室内にプラズマを発生させて、プラズマ発生室から反応室内に活性種を送り込むようにしているものがある。反応室内部にプラズマ発生室を設け、該プラズマ発生室内に2本(一対)の電極を設け、該2本の電極間に処理用ガスを送り込んでプラズマを発生させ、プラズマ発生室から反応室内に活性種を送り込むことが、特許文献1の図8等に開示されている。
特開2008−300444号公報
しかしながら、従来のバッチ式縦型プラズマ処理装置においては、処理用ガスの一部が、プラズマ発生室内に設けられた2本の電極間を通過せず、2本の電極間以外の部分、例えば、プラズマ発生室の側壁と電極の間を通過して、反応室内に送り込まれるような構造となっていた。2本の電極間以外の部分を通過した処理用ガスは、プラズマ化されず、反応に寄与しない。その結果、プラズマ発生室内で生成される活性種が少なくなり、成膜速度を向上させることが困難であった。処理用ガスのプラズマ励起効率を向上させるには、電極に供給される高周波電源の電力供給を増加させること等が考えられるが、エネルギの損失が増えるというデメリットがある。
本発明の目的は、処理用ガスのプラズマ励起効率を向上させ、成膜速度を向上させることのできる基板処理装置を提供することにある。
上記の課題を解決するための、本発明の代表的な構成は、次のとおりである。すなわち、
複数の基板を積層して収容し、前記複数の基板に対し処理を行う処理室と、
前記処理室内に処理ガスを供給する処理ガス供給部と、
前記処理室内に設けられ、電力が印加されることにより前記処理ガス供給部から供給される処理ガスを励起するプラズマを生成する少なくとも一対の電極とを有し、
前記一対の電極は、それぞれ基板の中心位置から異なる距離に配置されることを特徴とする基板処理装置。
上記の構成によれば、処理ガス供給部から供給される処理ガスの多くが、一対の電極の間を通過するようになるため、プラズマ化されず反応に寄与しない処理ガスを少なくでき、処理ガスのプラズマ励起効率を向上させ、成膜速度を向上することができる。
本発明の実施例に係るバッチ式縦型成膜装置を示す斜視図である。 本発明の実施例に係るバッチ式縦型成膜装置の処理炉の垂直断面図である。 本発明の実施例に係るバッチ式縦型成膜装置の処理炉の水平断面図である。 図3のa-b´断面図である。 図3のb-b´断面図である。
本実施の形態において、基板処理装置は、一例として、半導体装置(IC)の製造方法における処理工程を実施する半導体製造装置として構成されている。以下、本発明の1実施形態を、図面を用いて説明する。図1は、本発明の1実施形態に係るバッチ式縦型成膜装置を示す斜視図である。図2は、本発明の1実施形態に係るバッチ式縦型成膜装置の処理炉の垂直断面図である。図3は、本発明の実施例に係るバッチ式縦型成膜装置の処理炉の水平断面図である。
[基板処理装置の概略]
まず、図1、図2を参照して、本実施形態に係る基板処理装置10を概略的に説明する。図1に示すように、基板処理装置10の筐体101内部の前面側には、カセットステージ105が設けられている。カセットステージ105は、図示しない外部搬送装置との間で、基板収納容器としてのカセット100の授受を行う。カセットステージ105の後方には、カセット搬送機115が設けられている。カセット搬送機115の後方には、カセット100を保管するためのカセット棚109が設けられる。また、カセットステージ105の上方には、カセット100を保管するための予備カセット棚110が設けられている。予備カセット棚110の上方には、クリーンユニット118が設けられている。クリーンユニット118は、クリーンエアを筐体101の内部を流通させる。
筐体101の後部上方には、処理炉(処理炉)202が設けられている。処理炉202の下方には、ボートエレベータ121が設けられている。ボートエレベータ121は、ウエハ200を搭載したボート217を、処理炉202の内と外の間で昇降させる。ボート217は、ウエハ200を水平姿勢で多段に保持する基板保持具である。ボートエレベータ121には、処理炉202の下端を塞ぐための蓋体としてのシールキャップ219が取り付けられている。シールキャップ219は、ボート217を垂直に支持する。
ボートエレベータ121とカセット棚109との間には、ウエハ200を搬送するウエハ移載機112が設けられている。ボートエレベータ121の横には、処理炉202の下端を気密に閉塞するための炉口シャッタ116が設けられている。炉口シャッタ116は、ボート217が処理炉202の外にあるときに、処理炉202の下端を閉塞することができる。
ウエハ200が装填されたカセット100は、図示しない外部搬送装置からカセットステージ105に搬入される。さらに、カセット100は、カセット搬送機115により、カセットステージ105からカセット棚109または予備カセット棚110に搬送される。カセット棚109には、ウエハ移載機112の搬送対象となるカセット100が収納される移載棚123がある。ボート217に対してウエハ200が移載されるカセット100は、カセット搬送機115により移載棚123に移載される。カセット100が移載棚123に移載されると、ウエハ移載機112により、移載棚123から降下状態のボート217に、ウエハ200を移載する。
ボート217に所定枚数のウエハ200が移載されると、ボートエレベータ121により、ボート217が処理炉202内に挿入され、シールキャップ219により、処理炉202が気密に閉塞される。気密に閉塞された処理炉202内では、ウエハ200が加熱されると共に、処理ガスが処理炉202内に供給され、ウエハ200に加熱等の処理がなされる。
ウエハ200の処理が完了すると、上記した動作の逆の手順により、ウエハ200は、ウエハ移載機112により、ボート217から移載棚123のカセット100に移載され、カセット100は、カセット搬送機115により、移載棚123からカセットステージ105に移載され、図示しない外部搬送装置により、筐体101の外部に搬出される。
ボート217が降下状態において、炉口シャッタ116は、処理炉202の下端を気密に閉塞し、外気が処理炉202内に巻き込まれるのを防止している。
[処理炉]
図1、図2に示されているように、本実施形態に係る基板処理装置10は、処理炉202を備えており、処理炉202は、石英製の反応管203を備えている。反応管203は、基板(本例ではウエハ200)を収容し、加熱処理する反応容器である。反応管203は、加熱部(本例では抵抗ヒータ207)の内側に設けられている。反応管203は、その下端開口をシールキャップ219により、気密部材(本例ではOリング220)を介して気密に閉塞される。
ヒータ207、反応管203およびシールキャップ219により、処理炉202が形成されている。また、反応管203、及びシールキャップ219により、基板処理室201が形成されている。シールキャップ219の上には、基板保持部材(ボート217)が、石英キャップ218を介して立設されている。石英キャップ218は、ボート217を保持する保持体である。ボート217は、処理炉202内に、処理炉202の下端開口から挿入される。ボート217には、バッチ処理される複数のウエハ200が、それぞれ水平姿勢で管軸方向(垂直方向)に多段に積載される。ヒータ207は、処理炉202に挿入されたウエハ200を、所定の温度に加熱する。
[ガス供給系]
図2に示すように、本実施例においては、処理室201へは複数種類、ここでは2種類の処理ガスが供給される。第1の処理ガス供給管232aには、上流側から順に、第1の処理ガス供給源240aと、流量制御装置として用いられるマスフローコントローラ241aと、開閉装置として用いられるバルブ243aとが設けられている。第1の処理ガス供給源240aからの原料ガスとしての第1の処理ガスが、マスフローコントローラ241a、及びバルブ243a、ノズル233aを介し、後述するバッファ室237を通って処理室201内に供給される。
第2の処理ガス供給管232bには、上流側から順に、第2の処理ガス供給源240bと、マスフローコントローラ241bと、バルブ243bと、ガス溜め247と、バルブ243cとが設けられている。第2の処理ガス供給源240bからの原料ガスとしての第2の処理ガスが、マスフローコントローラ241b、バルブ243b、ガス溜め247、バルブ243c、ノズル233bを介し、後述するガス供給室249を通って処理室201内に供給される。
[バッファ室]
図2や図3に示すように、処理室201を構成している反応管203の内壁とウエハ200との間における円弧状の空間には、反応管203の下部より上部の内壁にウエハ200の積載方向に沿って、ガス分散空間であるバッファ室237が設けられており、そのバッファ室237のウエハ200と隣接する内側壁237bにはガスを供給する供給孔であるガス供給孔237aが設けられている。バッファ室237は、図3に示すように、反応管203の側壁の一部である外側壁237cと、前記内側壁237bと、外側壁237cと内側壁237bとを接続する接続壁237d、237eとを備えており、上端及び下端は閉塞されている。
ガス供給孔237aは、反応管203の中心へ向けて開口している。このガス供給孔237aは、下部から上部にわたってそれぞれ同一の開口面積を有し、更に同じ開口ピッチで設けられている。各ガス供給孔237a間のピッチ(間隔)は、各ウエハ200間のピッチ(間隔)と同一としている。
そしてバッファ室237の下方の端部には、前述したノズル233aが設けられている。バッファ室237内において、ノズル233aのガス供給孔より噴出したガスの粒子速度差が緩和された後、ガス供給孔237aより処理室201に噴出されている。よって、ノズル233aのガス供給孔より噴出したガスは、バッファ室237の各ガス供給孔237aより噴出する際には、均一な流量と流速とを有するガスとすることができる。
第1の処理ガス供給源240a、マスフローコントローラ241a、バルブ243a、ノズル233a、バッファ室237、ガス供給孔237a等から、第1の処理ガス供給部が構成される。
ガス供給孔237aの位置より、反応管203の内周を90°程度回った内壁に、ガス供給室249が設けられている。このガス供給室249は、ALD法による成膜においてウエハ200へ、複数種類のガスを1種類ずつ交互に供給する際に、バッファ室237とガス供給種を分担する供給室である。
このガス供給室249もバッファ室237と同様にウエハと隣接する位置に同一ピッチでガスを供給する供給孔であるガス供給孔249aを有し、ガス供給室249の下部には、ノズル233bを介し、第2のガス供給管232bが接続されている。
ガス供給孔249aの開口面積は、ガス供給室249内と処理室201内の差圧が小さい場合には、ガスの上流側から下流側まで同一の開口面積で同一の開口ピッチとすると良いが、差圧が大きい場合には上流側から下流側に向かって開口面積を大きくするか開口ピッチを小さくすると良い。本実施の形態においては、ガス供給孔249aの開口面積を上流側から下流側にかけて徐々に大きくしている。
第2の処理ガス供給源240b、マスフローコントローラ241b、バルブ243b、ガス溜め247、バルブ243c、ノズル233b、ガス供給室249、ガス供給孔249a等から、第2の処理ガス供給部が構成される。該第2の処理ガス供給部と前述した第1の処理ガス供給部とを総称して、処理ガス供給部と称する。
[プラズマ生成用電極]
プラズマ生成用電極やプラズマ生成領域について、図3ないし図5を用いて説明する。図4は、図3のa-b´断面図である。図5は、図3のb-b´断面図である。図3に示すように、バッファ室237内に、細長い構造を有する第1の電極である第1の棒状電極269及び第2の電極である第2の棒状電極270が、上部より下部にわたって、電極を保護する保護管である電極保護管275内に保護されて配設されている(図4参照)。この第1の棒状電極269又は第2の棒状電極270のいずれか一方は、整合器272を介して高周波電源273に接続され、他方は基準電位であるアースに接続されている。この結果、第1の棒状電極269及び第2の棒状電極270間のプラズマ生成領域224にプラズマが生成される。プラズマ生成領域224は、図5に示すように、最上部のガス供給孔237aよりも上部まで形成され、最下部のガス供給孔237aよりも下部まで形成される。第1の棒状電極269及び第2の電極である第2の棒状電極270の長さは、プラズマ生成領域224の長さとほぼ等しい。
図3に示すように、電極269は基板の中心位置から距離Aに配置され、電極270は基板の中心位置から距離Bに配置されている。つまり、一対の電極269,270は、それぞれ基板の中心位置から異なる距離に配置されている。このように配置されることにより、一対の電極269,270が基板の中心位置から等しい距離に配置される場合に比べ、プラズマ生成領域224をガス供給孔237aの近傍に設定することができ、プラズマ化されず反応に寄与しない処理ガスを少なくでき、処理ガスのプラズマ励起効率を向上させ、成膜速度を向上することができる。
詳しく説明すると、第1の棒状電極269を収容した電極保護管275は、バッファ室237の外側壁237cであって、ガス供給孔237aを挟み接続壁237eに近い外側壁237cに接触するよう設けられている。また、第2の棒状電極270を収容した電極保護管275は、バッファ室237の内側壁237bであって、ガス供給孔237aを挟み接続壁237dに近い内側壁237bに接触するよう設けられている。つまり、第1の棒状電極269と第2の棒状電極270は、その間にガス供給孔237aを挟むように設けられており、第1の棒状電極269を収容した電極保護管275は、バッファ室237の内側壁237bよりも外側壁237cに近くなるよう設けられ、第2の棒状電極270を収容した電極保護管275は、バッファ室237の外側壁237cよりも内側壁237bに近くなるよう設けられている。したがって、プラズマ生成領域224をガス供給孔237aの近傍に設定することができる。また、第2の棒状電極270を収容した電極保護管275を、バッファ室237の内側壁237bに接触するよう設けているので、処理ガスが、第2の棒状電極270を収容した電極保護管275と、バッファ室237の内側壁237bとの間を通過することを防止でき、プラズマ化されず反応に寄与しない処理ガスを少なくすることができる。
なお、図3に示す例では、第1の棒状電極269を収容した電極保護管275を、バッファ室237の外側壁237cに接触するよう設けているが、バッファ室237の内側壁237bに接触するよう設けてもよい。このようにすると、ガス供給孔237aから処理室201内へ供給される処理ガスは、プラズマ生成領域224を通過するので、より確実に、プラズマ化されず反応に寄与しない処理ガスを少なくでき、処理ガスのプラズマ励起効率を向上させ、成膜速度を向上することができる。
また、図3に示す例とは逆に、第1の棒状電極269を収容した電極保護管275を、バッファ室237の内側壁237bに接触するように設け、第2の棒状電極270を収容した電極保護管275を、バッファ室237の外側壁237cに接触するように設けることもできる。このようにしても、プラズマ生成領域224をガス供給孔237aの近傍に設定することができる。
さらに、変形例として、第1の棒状電極269を収容した電極保護管275と第2の棒状電極270を収容した電極保護管275のいずれか一方を、バッファ室237の内側壁237bに接触するように設け、他方を、バッファ室237の外側壁237cに接触するように設け、第1の棒状電極269と第2の棒状電極270を結ぶ直線を境界線にしたときに、該境界線の片側にガス供給孔237aを設け、他の側にガスノズル233aの供給孔を設けることもできる。このようにすると、ガスノズル233aから供給された処理ガスは、必ず第1の棒状電極269と第2の棒状電極270との間を通過して、ガス供給孔237aから処理室201内へ供給される。したがって、処理ガスを確実にプラズマ化することができる。
電極保護管275は、第1の棒状電極269及び第2の棒状電極270のそれぞれを、バッファ室237の雰囲気と隔離した状態で、バッファ室237内に挿入できる構造となっている。ここで、電極保護管275の内部が外気(大気)と同一雰囲気であると、電極保護管275にそれぞれ挿入された第1の棒状電極269及び第2の棒状電極270はヒータ207の加熱で酸化されてしまう。そこで、電極保護管275の内部は窒素などの不活性ガスを充填あるいはパージし、酸素濃度を充分低く抑えて第1の棒状電極269又は第2の棒状電極270の酸化を防止するための不活性ガスパージ機構が設けられる。また、電極269、270を電極保護管275内に収容しているので、ウエハ8等への金属汚染を防止することができる。
[ボート]
反応管203内の中央部には、複数枚のウエハ200を多段に同一間隔で載置するボート217が設けられており、このボート217はボートエレベータ121(図1参照)により反応管203に出入りできるようになっている。また処理の均一性を向上する為にボート217を回転するための回転装置(回転手段)であるボート回転機構267が設けてあり、このボート回転機構267によって石英キャップ218に保持されたボート217を回転するようになっている。
[排気部]
基板処理室201には、基板処理室201内のガスを排気するガス排気管231の一端が接続されている。ガス排気管231の他端は、真空ポンプ246(排気装置)にAPC(Auto Pressure Controller)バルブ255を介して接続されている。基板処理室201内は、真空ポンプ246によって排気される。
なお、APCバルブ255は、弁の開閉により基板処理室201の排気および排気停止を行なうことができる開閉弁であり、かつまた、弁開度の調節により圧力を調整することができる圧力調整弁である。
[制御部]
コントローラ280(制御部)は、マスフローコントローラ241a、241b、バルブ243a、243b、243c、APCバルブ255、ヒータ207、真空ポンプ246、ボート回転機構267、ボートエレベータ121、高周波電源273、整合器272等、基板処理装置10の各構成部に電気的に接続されている。
コントローラ280は、マスフローコントローラ241a、241bの流量調整、バルブ243a、243b、243cの開閉動作、APCバルブ255の開閉および圧力調整動作、ヒータ207の温度調節、真空ポンプ246の起動・停止、ボート回転機構267の回転速度調節、ボートエレベータ121の昇降動作制御、高周波電源273の電力供給制御、整合器272によるインピーダンス制御等、基板処理装置10の各構成部の制御を行う。
以上のように構成された基板処理装置10において、ボート217に積載したウエハ200の表面上つまり基板表面上に、半導体デバイスの製造工程の一つである、ALD法による成膜がなされる。
[成膜処理]
次にALD法による成膜例について、半導体デバイスの製造工程の一つである、DCS及びNHガスを用いてSiN膜を成膜する例で説明する。CVD(Chemical Vapor Deposition)法の中の1つであるALD(Atomic Layer Deposition)法は、ある成膜条件(温度、時間等)の下で、成膜に用いる2種類(またはそれ以上)の原料となる処理ガスを1種類ずつ交互に基板上に供給し、1原子層単位で吸着させ、表面反応を利用して成膜を行う手法である。
利用する化学反応は、例えばSiN(窒化珪素)膜形成の場合、ALD法ではDCS(SiHCl、ジクロルシラン)とNH(アンモニア)を用いて、300〜600℃の低温で高品質の成膜が可能である。また、ガス供給は、複数種類の反応性ガスを1種類ずつ交互に供給する。そして、膜厚制御は、反応性ガス供給のサイクル数で制御する。(例えば、成膜速度が1Å/サイクルとすると、20Åの膜を形成する場合、処理を20サイクル行う。)
まず成膜しようとするウエハ200をボート217に装填し、処理室201に搬入する。搬入後、次の3つのステップを順次実行する。
(ステップ1)
ステップ1では、プラズマ励起の必要なNHガスと、プラズマ励起の必要のないDCSガスとを並行して流す。まず第1のガス供給管232aに設けたバルブ243a、及びガス排気管231に設けたAPCバルブ255を共に開けて、第1のガス供給管232aからマスフローコントローラ243aにより流量調整されたNHガスを、ノズル233からバッファ室237へ供給し、第1の棒状電極269及び第2の棒状電極270間に、高周波電源273から整合器272を介して高周波電力を印加してNHをプラズマ励起し、活性種として処理室201に供給しつつガス排気管231から排気する。NHガスをプラズマ励起することにより活性種として流すときは、APCバルブ255を適正に調整して、処理室201内圧力を10〜100Paの範囲であって、例えば55Paに維持する。マスフローコントローラ241aで制御するNHの供給流量は、1〜10slmの範囲であって、例えば7slmで供給される。NHをプラズマ励起することにより得られた活性種にウエハ200を晒す時間は2〜120秒間である。このときのヒータ207温度は、ウエハが300〜600℃の範囲であって、例えば550℃になるよう設定してある。NHは反応温度が高いため、上記ウエハ温度では反応しないので、プラズマ励起することにより活性種としてから流すようにしており、このためウエハ温度は設定した低い温度範囲のままで行える。
このNHをプラズマ励起することにより活性種として供給しているとき、第2のガス供給管232bの上流側のバルブ243bを開け、下流側のバルブ243cを閉めて、DCSも流すようにする。これによりバルブ243b、243c間に設けたガス溜め247にDCSを溜める。このとき、処理室201内に流しているガスはNHをプラズマ励起することにより得られた活性種であり、DCSは存在しない。したがって、NHは気相反応を起こすことはなく、プラズマにより励起され活性種となったNHは、ウエハ200上の下地膜などの表面部分と表面反応(化学吸着)する。
(ステップ2)
ステップ2では、第1のガス供給管232aのバルブ243aを閉めて、NHの供給を止めるが、引続きガス溜め247へのDCSの供給を継続する。ガス溜め247に所定圧、所定量のDCSが溜まったら、上流側のバルブ243bも閉めて、ガス溜め247にDCSを閉じ込めておく。また、ガス排気管231のAPCバルブ255は開いたままにし真空ポンプ246により、処理室201を20Pa以下に排気し、残留NHを処理室201から排除する。また、このときにはN等の不活性ガスを処理室201に供給すると、更に残留NHを排除する効果が高まる。ガス溜め247内には、圧力が20000Pa以上になるようにDCSを溜める。また、ガス溜め247と処理室201との間のコンダクタンスが1.5×10−3/s以上になるように装置を構成する。また、反応管203の容積とこれに対する必要なガス溜め247の容積との比として考えると、反応管203の容積が100L(リットル)の場合においては、100〜300ccであることが好ましく、容積比としてはガス溜め247は反応室容積の1/1000〜3/1000倍とすることが好ましい。
(ステップ3)
ステップ3では、処理室201内のNHの排気が終わったら、ガス排気管231のAPCバルブ255を閉じて排気を止める。第2のガス供給管232bの下流側のバルブ243cを開く。これによりガス溜め247に溜められたDCSが処理室201に一気に供給される。このときガス排気管231のAPCバルブ255が閉じられているので、処理室201内の圧力は急激に上昇して約931Pa(7Torr)まで昇圧される。DCSを供給するための時間は2〜4秒設定し、その後上昇した圧力雰囲気中に晒す時間を2〜4秒に設定し、合計6秒とする。このときのウエハ温度はNHの供給時と同じく、300〜600℃の範囲内の所望の温度で維持される。DCSの供給により、ウエハ200の表面に化学吸着したNHとDCSとが表面反応(化学吸着)して、ウエハ200上にSiN膜が成膜される。成膜後、バルブ243cを閉じ、APCバルブ255を開けて処理室201を真空排気し、成膜に寄与した後の残留するDCSのガスを排除する。また、このときにはN等の不活性ガスを処理室201に供給すると、更に、成膜に寄与した後の残留するDCSのガスを処理室201から排除する効果が高まる。またバルブ243bを開いてガス溜め247へのDCSの供給を開始する。
上記ステップ1〜3を1サイクルとし、このサイクルを複数回繰り返すことによりウエハ上に所定膜厚のSiN膜を成膜する。
ALD装置では、処理ガスはウエハ200の表面部分に化学吸着する。この処理ガスの吸着量は、処理ガスの圧力、及び処理ガスの暴露時間に比例する。よって、希望する一定量の処理ガスを、短時間で吸着させるためには、処理ガスの圧力を短時間で大きくする必要がある。この点で、本実施の形態では、APCバルブ255を閉めたうえで、ガス溜め247内に溜めたDCSを瞬間的に供給しているので、処理室201内のDCSの圧力を急激に上げることができ、希望する一定量の処理ガスを瞬間的に吸着させることができる。
また、本実施の形態では、ガス溜め247にDCSを溜めている間に、ALD法で必要なステップであるNHガスをプラズマ励起することにより活性種として供給、及び処理室201の排気をしているので、DCSを溜めるための特別なステップを必要としない。また、処理室201内を排気してNHガスを除去してからDCSを流すので、両者はウエハ200に向かう途中で反応しない。供給されたDCSは、ウエハ200に吸着しているNHとのみ有効に反応させることができる。
なお、本発明は、前記実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々に変更が可能であることはいうまでもない。
例えば、上記実施例においてはDCSガスとNHガスを用いてSiN膜を形成したが、SiN膜以外の膜種や他のガス種であっても適用可能である。
また、前記実施例においては、バッチ式縦型成膜装置を用いて説明したが、本発明は、枚葉装置や横型装置にも適用することができる。
また、前記実施例においては、ウエハに処理が施される場合について説明したが、処理対象はホトマスクやプリント配線基板、液晶パネル、コンパクトディスクおよび磁気ディスク等であってもよい。
本明細書には、次の発明が含まれる。すなわち、第1の発明は、
複数の基板を積層して収容し、前記複数の基板に対し処理を行う処理室と、
前記処理室内に処理ガスを供給する処理ガス供給部と、
前記処理室内に設けられ、電力が印加されることにより前記処理ガス供給部から供給される処理ガスを励起するプラズマを生成する少なくとも一対の電極とを有し、
前記一対の電極は、それぞれ基板の中心位置から異なる距離に配置されることを特徴とする基板処理装置。
このように基板処理装置を構成すると、処理ガス供給部から供給される処理ガスの多くが、一対の電極の間を通過するようになるため、プラズマ化されず反応に寄与しない処理ガスを少なくでき、処理ガスのプラズマ励起効率を向上させ、成膜速度を向上することができる。
第2の発明は、
複数の基板を積層して収容し、前記複数の基板に対し処理を行う処理室と、
前記処理室に隣接して設けられ、ガス供給孔から処理ガスを処理室内に供給するバッファ室と、
前記バッファ室内に処理ガスを供給するよう設けられた処理ガス供給ノズルと、
前記バッファ室内に設けられ、電力が印加されることにより前記処理ガス供給ノズルから供給される処理ガスを励起するプラズマを生成する一対の電極とを有し、
前記一対の電極は、電極保護管内に収容されるとともに前記ガス供給孔を挟むように配置され、一方の電極の電極保護管が前記バッファ室の内側壁に接触し、他方の電極の電極保護管が前記バッファ室の外側壁に接触するよう配置されることを特徴とする基板処理装置。
このように基板処理装置を構成すると、処理ガスが、電極保護管とバッファ室の内側壁や外側壁との間を通過することを防止でき、プラズマ化されず反応に寄与しない処理ガスを少なくすることができる。
第3の発明は、
複数の基板を積層して収容し、前記複数の基板に対し処理を行う処理室と、
前記処理室に隣接して設けられ、ガス供給孔から処理ガスを処理室内に供給するバッファ室と、
前記バッファ室内に処理ガスを供給するよう設けられた処理ガス供給ノズルと、
前記バッファ室内に設けられ、電力が印加されることにより前記処理ガス供給ノズルから供給される処理ガスを励起するプラズマを生成する一対の電極とを有し、
前記一対の電極を結ぶ直線を挟んで、一方の側に前記バッファ室の処理ガス供給ノズルが配置され、他方の側に前記バッファ室のガス供給孔が配置されることを特徴とする基板処理装置。
このように基板処理装置を構成すると、処理ガスをより確実にプラズマ化することができる。
10…基板処理装置、200…ウエハ、201…基板処理室、202…処理炉、203…反応管、207…ヒータ、217…ボート、218…石英キャップ、219…シールキャップ、220…Oリング、231…ガス排気管、232a…第1の処理ガス供給管、232b…第2の処理ガス供給管、233a…ノズル、233b…ノズル、240a…第1の処理ガス供給源、240b…第2の処理ガス供給源、241a…マスフローコントローラ、241b…マスフローコントローラ、243a…開閉バルブ、243b…開閉バルブ、243c…開閉バルブ、246…真空ポンプ、255…APCバルブ、267…ボート回転機構、269…棒状電極、270…棒状電極、272…整合器、273…高周波電源、275…電極保護管、280…コントローラ。

Claims (1)

  1. 複数の基板を積層して収容し、前記複数の基板に対し処理を行う処理室と、
    前記処理室内に処理ガスを供給する処理ガス供給部と、
    前記処理室内に設けられ、電力が印加されることにより前記処理ガス供給部から供給される処理ガスを励起するプラズマを生成する少なくとも一対の電極とを有し、
    前記一対の電極は、それぞれ基板の中心位置から異なる距離に配置されることを特徴とする基板処理装置。
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