JP2011053495A - 光学素子、およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】反射防止機能を有する光学素子は、第1の主面および第2の主面を有する基体と、反射の低減を目的とする光の波長以下の微細ピッチで第1の主面に配置された、凸部または凹部からなる複数の構造体と、第2の主面に形成された光吸収層とを備える。構造体は、基体の第1の主面において複数列のトラックをなすように配置されているとともに、六方格子パターン、準六方格子パターン、四方格子パターンまたは準四方格子パターンを形成する。構造体は、トラックの延在方向に長軸方向を有する楕円錐または楕円錐台形状である。
【選択図】図4
Description
第1の主面および第2の主面を有する基体と、
反射の低減を目的とする可視光の波長以下の微細ピッチで第1の主面に配置された、凸部または凹部からなる複数の構造体と、
第2の主面に形成された、光を吸収する光吸収層と
を備え、
構造体は、基体の第1の主面において複数列のトラックをなすように配置されているとともに、六方格子パターン、準六方格子パターン、四方格子パターンまたは準四方格子パターンを形成し、
構造体は、トラックの延在方向に長軸方向を有する楕円錐または楕円錐台形状である、反射防止機能を有する光学素子である。
第1の主面および第2の主面を有する基体と、
反射の低減を目的とする可視光の波長以下の微細ピッチで第1の主面に多数配置された、凸部または凹部からなる複数の構造体と、
第2の主面に形成された、光を吸収する光吸収層と
を備え、
構造体は、第1の主面において複数列のトラックをなすように配置されているとともに、六方格子パターン、準六方格子パターン、四方格子パターンまたは準四方格子パターンを形成し、
基体の表面に対する構造体の充填率が、65%以上である、反射防止機能を有する光学素子である。
第1の主面および第2の主面を有する基体と、
反射の低減を目的とする可視光の波長以下の微細ピッチで第1の主面に多数配置された、凸部または凹部からなる複数の構造体と、
第2の主面に形成された、光を吸収する光吸収層と
を備え、
構造体は、第1の主面において複数列のトラックをなすように配置されているとともに、準六方格子パターンを形成し、
同一トラック内における構造体の配置ピッチをP1、構造体底面のトラック方向の径を2rとしたとき、配置ピッチP1に対する径2rの比率((2r/P1)×100)が、85%以上である、反射防止機能を有する光学素子である。
第1の主面および第2の主面を有する基体と、
反射の低減を目的とする可視光の波長以下の微細ピッチで第1の主面に多数配置された、凸部または凹部からなる複数の構造体と、
第2の主面に形成された、光を吸収する光吸収層と
を備え、
構造体は、第1の主面において複数列のトラックをなすように配置されているとともに、四方格子パターンまたは準四方格子パターンを形成し、
同一トラック内における構造体の配置ピッチをP1、構造体底面のトラック方向の径を2rとしたとき、配置ピッチP1に対する径2rの比率((2r/P1)×100)が、 64%以上である、反射防止機能を有する光学素子である。
第1の主面および第2の主面を有する基体と、
反射の低減を目的とする可視光の波長以下の微細ピッチで第1の主面に多数配置された、凸部または凹部からなる複数の構造体と
を備え、
基体および構造体の少なくとも一方が、光に対して光吸収性を有し、
構造体は、第1の主面において複数列のトラックをなすように配置されているとともに、六方格子パターン、準六方格子パターン、四方格子パターンまたは準四方格子パターンを形成し、
構造体は、トラックの延在方向に長軸方向を有する楕円錐または楕円錐台形状である、反射防止機能を有する光学素子である。
第1の主面および第2の主面を有する基体と、
反射の低減を目的とする可視光の波長以下の微細ピッチで第1の主面に多数配置された、凸部または凹部からなる複数の構造体と
を備え、
基体および構造体の少なくとも一方が、光に対して光吸収性を有し、
構造体は、第1の主面において複数列のトラックをなすように配置されているとともに、六方格子パターン、準六方格子パターン、四方格子パターンまたは準四方格子パターンを形成し、
基体の表面に対する構造体の充填率が、65%以上である、反射防止機能を有する光学素子である。
第1の主面および第2の主面を有する基体と、
反射の低減を目的とする可視光の波長以下の微細ピッチで第1の主面に多数配置された、凸部または凹部からなる複数の構造体と
を備え、
基体および構造体の少なくとも一方が、光に対して光吸収性を有し、
構造体は、第1の主面において複数列のトラックをなすように配置されているとともに、準六方格子パターンを形成し、
同一トラック内における構造体の配置ピッチをP1、構造体底面のトラック方向の径を2rとしたとき、配置ピッチP1に対する径2rの比率((2r/P1)×100)が、85%以上である、反射防止機能を有する光学素子である。
第1の主面および第2の主面を有する基体と、
反射の低減を目的とする可視光の波長以下の微細ピッチで第1の主面に多数配置された、凸部または凹部からなる複数の構造体と
を備え、
基体および構造体の少なくとも一方が、光に対して光吸収性を有し、
構造体は、第1の主面において複数列のトラックをなすように配置されているとともに、四方格子パターンまたは準四方格子パターンを形成し、
同一トラック内における構造体の配置ピッチをP1、構造体底面のトラック方向の径を2rとしたとき、配置ピッチP1に対する径2rの比率((2r/P1)×100)が、 64%以上である、反射防止機能を有する光学素子である。
円柱状または円筒状の原盤の表面にレジスト層を形成する工程と、
レジスト層が形成された原盤を回転させるとともに、レーザ光のスポットを円柱状または円筒状の原盤の中心軸と平行に相対移動させながら、レジスト層にレーザ光を間欠的に照射して、反射の低減を目的とする可視光の波長以下のピッチで潜像を形成する工程と、
レジスト層を現像して、原盤の表面にレジストパターンを形成する工程と、
レジストパターンをマスクとするエッチング処理を施すことで、原盤の表面に凹状または凸状の構造体を形成する工程と、
構造体が形成された原盤を用いて、第1の主面に構造体が転写された光学素子を作製する工程と、
光学素子の第2の主面に、反射の低減を目的とする光を吸収する光吸収層を形成する工程と
を備え、
潜像の形成工程では、潜像が、原盤表面において複数列のトラックをなすように配置されるとともに、六方格子パターン、準六方格子パターン、四方格子パターンまたは準四方格子パターンを形成し、
潜像は、トラックの延在方向に長軸方向を有する楕円形状である、反射防止機能を有する光学素子の製造方法である。
原盤の表面にレジスト層を形成する工程と、
レジスト層が形成された原盤を回転させるとともに、レーザ光のスポットを原盤の回転半径方向に相対移動させながら、レジスト層にレーザ光を間欠的に照射して、反射の低減を目的とする可視光の波長以下のピッチで潜像を形成する工程と、
レジスト層を現像して、原盤の表面にレジストパターンを形成する工程と、
レジストパターンをマスクとするエッチング処理を施すことで、原盤の表面に凹状または凸状の構造体を形成する工程と、
構造体が形成された原盤を用いて、第1の主面に構造体が転写された光学素子を作製する工程と、
光学素子の第2の主面に、反射の低減を目的とする光を吸収する光吸収層を形成する工程と
を備え、
潜像の形成工程では、潜像が、原盤表面において複数列のトラックをなすように配置されるとともに、六方格子パターン、準六方格子パターン、四方格子パターンまたは準四方格子パターンを形成し、
潜像は、トラックの延在方向に長軸方向を有する楕円形状である、反射防止機能を有する光学素子の製造方法である。
例えば、構造体が直線上に配置されている場合には、準四方格子とは、正四角形状の格子を直線状の配列方向(トラック方向)に引き伸ばして歪ませた四方格子のことをいう。構造体が蛇行して配列されている場合には、準四方格子とは、正四角形状の格子を構造体の蛇行配列により歪ませた四方格子をいう。または、正四角形状の格子を直線状の配列方向(トラック方向)に引き伸ばして歪ませ、かつ、構造体の蛇行配列により歪ませた四方格子のことをいう。
例えば、構造体が直線上に配置されている場合には、準六方格子とは、正六角形状の格子を直線状の配列方向(トラック方向)に引き伸ばして歪ませた六方格子のことをいう。構造体が蛇行して配列されている場合には、準六方格子とは、正六角形状の格子を構造体の蛇行配列により歪ませた六方格子をいう。または、正六角形状の格子を直線状の配列方向(トラック方向)に引き伸ばして歪ませ、かつ、構造体の蛇行配列により歪ませた六方格子のことをいう。
1.第1の実施形態(直線状でかつ六方格子状に構造体を2次元配列した例:図4参照)
2.第2の実施形態(直線状でかつ四方格子状に構造体を2次元配列した例:図17参照)
3.第3の実施形態(円弧状でかつ六方格子状に構造体を2次元配列した例:図20参照)
4.第4の実施形態(構造体を蛇行させて配列した例:図23参照)
5.第5の実施形態(凹形状の構造体を基体表面に形成した例:図24参照)
6.第6の実施形態(光学素子に接着層を形成した例:図26参照)
7.第7の実施形態(光学素子自体が光吸収性を有する例:図27参照)
8.第8の実施形態(光学素子を境筒内に適用した例:図28参照)
[光学素子の構成]
図4Aは、本発明の第1の実施形態に係る光学素子の構成の一例を示す概略平面図である。図4Bは、第1Aに示した光学素子の一部を拡大して表す平面図である。図4Cは、図4BのトラックT1、T3、・・・における断面図である。図4Dは、図4BのトラックT2、T4、・・・における断面図である。図4Eは、図4BのトラックT1、T3、・・・に対応する潜像形成に用いられるレーザー光の変調波形を示す略線図である。図4Fは、図4BのトラックT2、T4、・・・に対応する潜像形成に用いられるレーザー光の変調波形を示す略線図である。図5、図7〜図9は、図4Aに示した光学素子1の一部を拡大して表す斜視図である。図6Aは、図4Aに示した光学素子のトラックの延在方向(X方向(以下、適宜トラック方向ともいう))の断面図である。図6Bは、図4Aに示した光学素子のθ方向の断面図である。
以下、光学素子1に備えられる基体2、構造体3、および光吸収層4について順次説明する。
基体2は、例えば、透明性を有する透明基体である。基体2の材料としては、例えば、ポリカーボネート(PC)やポリエチレンテレフタレート(PET)などの透明性合成樹脂、ガラスなどを主成分とするものが挙げられるが、これらの材料に特に限定されるものではない。基体2の形状としては、例えば、シート状、プレート状、ブロック状を挙げることができるが、特にこれらの形状に限定されるものではない。ここで、シートにはフィルムが含まれるものと定義する。基体2の形状は、カメラなどの光学機器などにおいて、所定の反射防止機能が必要とされる部分の形状などに合わせて適宜選択することが好ましい。
基体2の表面には、凸部である構造体3が多数配列されている。この構造体3は、反射の低減を目的とする光の波長帯域以下の短い配置ピッチ、例えば可視光の波長と同程度の配置ピッチで周期的に2次元配置されている。ここで、配置ピッチとは、配置ピッチP1および配置ピッチP2を意味する。反射の低減を目的とする光の波長帯域は、例えば、紫外光の波長帯域、可視光の波長帯域または赤外光の波長帯域である。ここで、紫外光の波長帯域とは10nm〜360nmの波長帯域、可視光の波長帯域とは360nm〜830nmの波長帯域、赤外光の波長帯域とは830nm〜1mmの波長帯域をいう。具体的には、配置ピッチは、175nm以上350nm以下であることが好ましい。配置ピッチが175nm未満であると、構造体3の作製が困難となる傾向がある。一方、配置ピッチが350nmを超えると、可視光の回折が生じる傾向がある。
また、構造体3のアスペクト比は、反射特性をより向上させる観点からすると、0.94〜1.46の範囲に設定することが好ましい。また、構造体3のアスペクト比は、透過特性をより向上させる観点からすると、0.81〜1.28の範囲に設定することが好ましい。
アスペクト比=H/P・・・(1)
但し、H:構造体の高さ、P:平均配置ピッチ(平均周期)
ここで、平均配置ピッチPは以下の式(2)により定義される。
平均配置ピッチP=(P1+P2+P2)/3 ・・・(2)
但し、P1:トラックの延在方向の配置ピッチ(トラック延在方向周期)、P2:トラックの延在方向に対して±θ方向(但し、θ=60°−δ、ここで、δは、好ましくは0°<δ≦11°、より好ましくは3°≦δ≦6°)の配置ピッチ(θ方向周期)
まず、光学素子1の表面を走査型電子顕微鏡(SEM:Scanning Electron Microscope)を用いてTop Viewで撮影する。次に、撮影したSEM写真から無作為に単位格子Ucを選び出し、その単位格子Ucの配置ピッチP1、およびトラックピッチTpを測定する(図4B参照)。また、その単位格子Ucの中央に位置する構造体3の底面の面積Sを画像処理により測定する。次に、測定した配置ピッチP1、トラックピッチTp、および底面の面積Sを用いて、以下の式(3)より充填率を求める。
充填率=(S(hex.)/S(unit))×100 ・・・(3)
単位格子面積:S(unit)=P1×2Tp
単位格子内に存在する構造体の底面の面積:S(hex.)=2S
光吸収層4は、反射の低減を目的とする光に対して吸収性を有している。光吸収層4は、例えば、バインダー樹脂と、黒色系の着色剤とを含んでいる。また、必要に応じて、有機顔料および無機顔料などの添加剤、分散性向上のための分散剤をさらに含有するようにしてもよい。
図13は、上述の構成を有する光学素子を作製するためのロールマスタの構成の一例を示す。図13に示すように、ロールマスタ11は、例えば、原盤12の表面に凹部である構造体13が可視光などの光の波長と同程度のピッチで多数配置された構成を有している。原盤12は、円柱状または円筒状の形状を有する。原盤12の材料は、例えばガラスを用いることができるが、この材料に特に限定されるものではない。後述するロール原盤露光装置を用い、2次元パターンが空間的にリンクし、1トラック毎に極性反転フォマッター信号と記録装置の回転コントロラーを同期させ信号を発生し、CAVで適切な送りピッチでパターニングする。これにより、六方格子パターンまたは準六方格子パターンを記録することができる。極性反転フォマッター信号の周波数とロールの回転数を適切に設定することにより、所望の記録領域に空間周波数が一様な格子パターンを形成する。
次に、図14〜図16を参照しながら、以上のように構成される光学素子1の製造方法について説明する。
まず、図14を参照して、モスアイパターンの露光工程に用いるロール原盤露光装置の構成について説明する。このロール原盤露光装置は、光学ディスク記録装置をベースとして構成されている。
まず、図15Aに示すように、円柱状の原盤12を準備する。この原盤12は、例えばガラス原盤である。次に、図15Bに示すように、原盤12の表面にレジスト層14を形成する。レジスト層14の材料としては、例えば有機系レジスト、および無機系レジストのいずれを用いてもよい。有機系レジストとしては、例えばノボラック系レジストや化学増幅型レジストを用いることができる。また、無機系レジストとしては、例えば、タングステンやモリブデンなどの1種または2種以上の遷移金属からなる金属酸化物を用いることができる。
次に、図15Cに示すように、上述したロール原盤露光装置を用いて、原盤12を回転させると共に、レーザー光(露光ビーム)15をレジスト層14に照射する。このとき、レーザー光15を原盤12の高さ方向(円柱状または円筒状の原盤12の中心軸に平行な方向)に移動させながら、レーザー光15を間欠的に照射することで、レジスト層14を全面にわたって露光する。これにより、レーザー光15の軌跡に応じた潜像16が、可視光波長と同程度のピッチでレジスト層14の全面にわたって形成される。
次に、原盤12を回転させながら、レジスト層14上に現像液を滴下して、図16Aに示すように、レジスト層14を現像処理する。図示するように、レジスト層14をポジ型のレジストにより形成した場合には、レーザー光15で露光した露光部は、非露光部と比較して現像液に対する溶解速度が増すので、潜像(露光部)16に応じたパターンがレジスト層14に形成される。
次に、原盤12の上に形成されたレジスト層14のパターン(レジストパターン)をマスクとして、原盤12の表面をエッチング処理する。これにより、図16Bに示すように、トラックの延在方向に長軸方向をもつ楕円錐形状または楕円錐台形状の凹部、すなわち構造体13を得ることができる。エッチング方法は、例えばドライエッチングによって行われる。このとき、エッチング処理とアッシング処理を交互に行うことにより、例えば、錐体状の構造体13のパターンを形成することができる。また、レジスト層14の3倍以上の深さ(選択比3以上)のガラスマスターを作製でき、構造体3の高アスペクト比化を図ることができる。ドライエッチングとしては、ロールエッチング装置を用いたプラズマエッチングが好ましい。ロールエッチング装置は、円柱状の電極を有するプラズマエッチング装置であり、この円柱状の電極を筒状の原盤12の空洞内に挿入し、原盤12の柱面に対してプラズマエッチングを施すように構成されている。
次に、例えば、ロールマスタ11と転写材料を塗布したシートなどの基体2を密着させ、紫外線を照射し硬化させながら剥離する。これにより、図16Cに示すように、凸部である複数の構造体が基体2の第1の主面に形成され、モスアイ紫外線硬化複製シートなどの光学素子1が作製される。
単官能モノマーとしては、例えば、カルボン酸類(アクリル酸)、ヒドロキシ類(2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート)、アルキル、脂環類(イソブチルアクリレート、t−ブチルアクリレート、イソオクチルアクリレート、ラウリルアクリレート、ステアリルアクリレート、イソボニルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート)、その他機能性モノマー(2−メトキシエチルアクリレート、メトキシエチレンクリコールアクリレート、2−エトキシエチルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、ベンジルアクリレート、エチルカルビトールアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、N,N-ジメチルアミノエチルアクリレート、N,N-ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、アクリロイルモルホリン、N−イソプロピルアクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド、N−ビニルピロリドン、2−(パーフルオロオクチル)エチル アクリレート、3−パーフルオロヘキシル−2−ヒドロキシプロピルアクリレート、3−パーフルオロオクチルー2−ヒドロキシプロピル アクリレート、2−(パーフルオロデシル)エチル アクリレート、2−(パーフルオロー3−メチルブチル)エチル アクリレート)、2,4,6−トリブロモフェノールアクリレート、2,4,6−トリブロモフェノールメタクリレート、2−(2,4,6−トリブロモフェノキシ)エチルアクリレート)、2−エチルヘキシルアクリレートなどを挙げることができる。
次に、図16Dに示すように、第1の主面とは反対側の第2の主面に、光吸収層4を形成する。光吸収層4の形成方法としては、例えば、黒色系の着色剤を含む電離放射線硬化型樹脂組成物を光学素子1の第2の主面に塗布した後、紫外線または電子線などを照射して硬化する方法を用いることができる。また、黒色系の着色剤を含むシートなどを光学素子1の第2の主面に接着層などを介して貼り合わせる方法を用いることもできる。
以上により、目的とする光吸収層4付の光学素子1が得られる。
[光学素子の構成]
図17Aは、本発明の第2の実施形態に係る光学素子の構成の一例を示す概略平面図である。図17Bは、図17Aに示した光学素子の一部を拡大して表す平面図である。図17Cは、図17BのトラックT1、T3、・・・における断面図である。図17Dは、図17BのトラックT2、T4、・・・における断面図である。図17Eは、図17BのトラックT1、T3、・・・に対応する潜像形成に用いられるレーザー光の変調波形を示す略線図である。図17Fは、図17BのトラックT2、T4、・・・に対応する潜像形成に用いられるレーザー光の変調波形を示す略線図である。
まず、光学素子1の表面を走査型電子顕微鏡(SEM:Scanning Electron Microscope)を用いてTop Viewで撮影する。次に、撮影したSEM写真から無作為に単位格子Ucを選び出し、その単位格子Ucの配置ピッチP1、およびトラックピッチTpを測定する(図17B参照)。また、その単位格子Ucに含まれる4つの構造体3のいずれかの底面の面積Sを画像処理により測定する。次に、測定した配置ピッチP1、トラックピッチTp、および底面の面積Sを用いて、以下の式(4)より充填率を求める。
充填率=(S(tetra)/S(unit))×100 ・・・(2)
単位格子面積:S(unit)=2×((P1×Tp)×(1/2))=P1×Tp
単位格子内に存在する構造体の底面の面積:S(tetra)=S
ロール原盤露光装置を用い、2次元パターンが空間的にリンクし、1トラック毎に極性反転フォマッター信号と記録装置の回転コントロラーを同期させ信号を発生し、CAVで適切な送りピッチでパターニングする。これにより、四方格子パターン、または準六方格子パターンを記録することができる。極性反転フォマッター信号の周波数とロールの回転数を適切に設定することにより、所望の記録領域に空間周波数が一様な格子パターンをレーザー光の照射により原盤12上のレジストに形成することが好ましい。
[光学素子の構成]
図20Aは、本発明の第3の実施形態に係る光学素子の構成の一例を示す概略平面図である。図20Bは、図20Aに示した光学素子の一部を拡大して表す平面図である。図20Cは、図20BのトラックT1、T3、・・・における断面図である。図20Dは、図20BのトラックT2、T4、・・・における断面図である。
上述した以外の光学素子1の構成は、第1の実施形態と同様であるので説明を省略する。
図21は、上述の構成を有する光学素子を作製するためのディスクマスタの構成の一例を示す。図21に示すように、ディスクマスタ41は、円盤状の原盤42の表面に凹部である構造体43が多数配列された構成を有している。この構造体13は、光学素子1の使用環境下の光の波長帯域以下、例えば可視光の波長と同程度のピッチで周期的に2次元配列されている。構造体43は、例えば、同心円状またはスパイラル状のトラック上に配置されている。
上述した以外のディスクマスタ41の構成は、第1の実施形態のロールマスタ11と同様であるので説明を省略する。
まず、図22を参照して、上述した構成を有するディスクマスタ41を作製するための露光装置について説明する。
まず、上述した構成を有する露光装置を用いて、円盤状の原盤上に形成されたレジスト層を露光する以外は、第1の実施形態と同様にしてディスクマスタ41を作製する。次に、このディスクマスタ41と、紫外線硬化樹脂を塗布したアクリルシートなどの基体2とを密着させ、紫外線を照射し紫外線硬化樹脂を硬化させた後、ディスクマスタ41から基体2を剥離する。これにより、複数の構造体3が表面(第1の主面)に配列された円盤状の光学素子1が得られる。次に、光学素子1の裏面(第2の主面)に光吸収層4を形成する。次に、この円盤状の光学素子1から、矩形状などの所定形状の光学素子1を切り出す。これにより、目的とする光学素子1が作製される。
図23Aは、本発明の第4の実施形態に係る光学素子の構成の一例を示す概略平面図である。図23Bは、図23Aに示した光学素子の一部を拡大して表す平面図である。
この第4の実施形態において、上記以外のことは、第1の実施形態と同様である。
図24Aは、本発明の第5の実施形態に係る光学素子の構成の一例を示す概略平面図である。図24Bは、図24Aに示した光学素子の一部を拡大して表す平面図である。図24Cは、図24BのトラックT1、T3、・・・における断面図である。図24Dは、図24BのトラックT2、T4、・・・における断面図である。図25は、図24に示した光学素子の一部を拡大して表す斜視図である。
この第5の実施形態では、第1の実施形態における凸形状の構造体3の形状を反転して凹形状としているので、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
図26は、本発明の第6の実施形態に係る光学素子の構成の一例を示す断面図である。第6の実施形態に係る光学素子1は、光吸収層4上に接着層6をさらに備える点において、第1の実施形態とは異なっている。光学素子1が、必要に応じて、剥離シートなどの剥離層7を接着層6上にさらに備えるようにしてもよい。接着層6は、接着剤を主成分とする。この接着剤としては、例えば、光学シートの技術分野において公知のものを用いることがでる。なお、本明細書では、感圧性粘着剤(PSA:Pressure Sensitive Adhesive)などの粘着剤も接着剤の一種とみなす。
第7の実施形態に係る光学素子1は、光吸収層4の代わりに、基体2および構造体3の少なくとも一方がカーボンブラックなどの黒色系の着色剤を含み、光吸収性を有している点において、第1の実施形態とは異なっている。
図28は、本発明の第8の実施形態に係る境筒の構成の一例を示す断面図である。この境筒51は、図28に示すように、その内部に光学素子1を備える。光学素子1が備えられる境筒内の具体的な位置としては、例えば、境筒内周面、境筒内部品表面などが挙げられる。光学素子1としては、上述の第1〜第7の実施形態のうちの1種以上のものを用いることができ、所望とする反射防止特性などに応じて適宜選択して用いることが好ましい。光学素子1は、例えば、境筒51の内周面のうち、レンズ52とレンズ53との間の部分、レンズ53とレンズ54との間の部分などに設けられる。光学素子1と境筒51とを一体成形するようにしてもよい。
1.実際に作製したサンプルによる反射特性についての検討
2.シミュレーションによる吸収係数と反射特性との関係についての検討
3.シミュレーションによる充填率、および径の比率と反射特性との関係についての検討
(実施例1)
まず、外径126mmのガラスロール原盤を準備し、このガラス原盤の表面に以下のようにしてレジストを着膜した。すなわち、シンナーでフォトレジストを1/10に希釈し、この希釈レジストをディップによりガラスロール原盤の円柱面上に厚さ70nm程度に塗布することにより、レジストを着膜した。次に、記録媒体としてのガラスロール原盤を、図14に示したロール原盤露光装置に搬送し、レジストを露光することにより、1つの螺旋状に連なるとともに、隣接する3列のトラック間において六方格子パターンをなす潜像がレジストにパターニングされた。
1トラック毎に極性反転フォマッター信号の周波数と、ロールの回転数と、適切な送りピッチとを調整することで、レジスト層をパターニングすることにより、準六方格子パターンをレジスト層に記録した。これ以外のことは、実施例1と同様にして光吸収層付きの光学シートを作製した。
1トラック毎に極性反転フォマッター信号の周波数と、ロールの回転数と、適切な送りピッチとを調整することで、レジスト層をパターニングすることにより、準四方格子パターンをレジスト層に記録した。これ以外のことは、実施例1と同様にして光吸収層付きの光学シートを作製した。
1トラック毎に極性反転フォマッター信号の周波数と、ロールの回転数と、適切な送りピッチとを調整することで、レジスト層をパターニングすることにより、準四方格子パターンをレジスト層に記録した。これ以外のことは、実施例1と同様にして光吸収層付きの光学シートを作製した。
上述のようにして作製した実施例1〜4の光吸収層付きの光学素子の凹凸面について、原子間力顕微鏡(AFM:Atomic Force Microscope)により観察を行った。そして、AFMの断面プロファイルから各実施例の構造体の高さを求めた。その結果を表1および表2に示す。
実施例1〜4の光吸収層付きの光学素子の反射率を日本分光の評価装置(V−550)を用いて評価した。図29A〜図30Bに、実施例1〜4の光学素子における反射率の波長依存性および入射角依存性を示す。
実施例1、2の光学シートには反射率の波長依存性がある。しかし、これらのサンプルの反射率は、モスアイパターンのない基体の反射率が4.5%程度であり、UV光から可視光領域(波長350nm〜750nm、入射角35度まで)では平均反射率が0.10%程度であることを考慮すると、充分に小さい値である。また、入射角40度、45度でも、平均反射率が0.3%〜0.4%程度であり、充分な反射防止効果が得られている。
以上により、円周方向(シート長軸方向)に構造体間の深さが浅い、準六方格子パターンの光学シートにおいて、充分な反射防止効果が得られることがわかる。
また、凸形状を有する複数の楕円錐台(楕円錐)が準六方格子状に配列され、かつ、アスペクト比が1.03〜1.23に設定された実施例1、2の光学シートでは、充分な反射防止特性が得られることがわかる。
また、形状評価の結果から、モスアイ石英マスターには、凹形状の楕円錐溝が形成されていることが確認できた。
実施例3、4の光学シートでは、可視光領域(波長400nm〜750nm、入射角35度まで)における平均反射率が0.10%程度であり、充分に小さい値になっている。入射角40度、45度でも、平均反射率が0.3%〜0.5%程度であり、充分な反射防止効果が得られている。入射角40度でも、平均反射率が0.4%〜0.4%程度であり、充分な反射防止効果が得られている。角度依存性も充分に小さく抑えられている。
以上により、円周方向に対してほぼ45度方向(シート長軸45度方向)に構造体間の深さが浅い、準四方格子パターンの光学シートにおいて、充分な反射防止効果が得られることがわかる。
また、凸形状を有する複数の楕円錐台(楕円錐)が準四方格子状に配列され、かつ、アスペクト比が0.93〜1.15に設定された実施例1、2の光学シートでは、充分な反射防止効果が得られることがわかる。
また、形状評価の結果から、モスアイ石英マスターには、凹形状の楕円錐溝が形成されていることが確認できた。
(試験例1)
まず、複数の構造体を平面上に配列し、この平面の垂線に対して0°、40°、80°をなす方向から光を入射させたときの反射率をRCWA(Rigorous Coupled Wave Analysis)により求めた。その結果を図31Aに示す。
以下に、シミュレーションの条件を示す。
構造体形状:釣鐘型
構造体の配列:六方格子
構造体の吸収係数:0.0
構造体の高さ:300nm
ピッチP1、ピッチP2:250nm
アスペクト比:1.2
構造体の吸収係数を0.1とする以外は試験例1と同様にして、RCWAにより反射率を求めた。その結果を図31Bに示す。
構造体の吸収係数を1.0とする以外は試験例1と同様にして、RCWAにより反射率を求めた。その結果を図31Cに示す。
構造体の形状、および配列が同様であっても、構造体の吸収係数により反射特性が異なっている。具体的には、構造体の吸収係数が増加するに従って、反射率が増加する傾向にあり、350nm〜800nmの範囲において長波長側の反射率が特に増加する傾向にある。
以上により、反射率を低減する観点からすると、構造体に黒色系の着色剤を含ませ、光吸収性を付与するよりも、基体に黒色系の着色剤を含ませ、光吸収性を付与することが好ましいことがわかる。
(試験例4)
図32Aは、構造体を六方格子状に配列したときの充填率を説明するための図である。図32Aに示すにように、構造体を六方格子状に配列した場合において、比率((2r/P1)×100)(但し、P1:同一トラック内における構造体の配置ピッチ、r:構造体底面の半径)を変化させたときの充填率を以下の式(5)により求めた。
充填率=(S(hex.)/S(unit))×100 ・・・(5)
単位格子面積:S(unit)=2r×(2√3)r
単位格子内に存在する構造体の底面の面積:S(hex.)=2×πr2
(但し、2r>P1のときは作図上から求める。)
S(unit)=6.9282
S(hex.)=6.28319
(2r/P1)×100=100.0%
充填率=(S(hex.)/S(unit))×100=90.7%
図32Bは、構造体を四方格子状に配列したときの充填率を説明するための図である。図32Bに示すにように、構造体を四方格子状に配列した場合において、比率((2r/P1)×100)、比率((2r/P2)×100)、(但し、P1:同一トラック内における構造体の配置ピッチ、P2:トラックに対して45度方向の配置ピッチ、r:構造体底面の半径)を変化させたときの充填率を以下の式(6)により求めた。
充填率=(S(tetra)/S(unit))×100 ・・・(6)
単位格子面積:S(unit)=2r×2r
単位格子内に存在する構造体の底面の面積:S(tetra)=πr2
(但し、2r>P1のときは作図上から求める。)
S(unit)=4
S(tetra)=3.14159
(2r/P1)×100=70.7%
(2r/P2)×100=100.0%
充填率=(S(tetra)/S(unit))×100=78.5%
配置ピッチP1に対する構造体底面の直径2rの比率((2r/P1)×100)を80%、85%、90%、95%、99%の大きさにして、以下の条件で反射率をRCWAシミュレーションにより求めた。その結果のグラフを図33に示す。
構造体形状:釣鐘型
偏光:無偏光
屈折率:1.48
配置ピッチP1:320nm
構造体の高さ:415nm
アスペクト比:1.30
構造体の配列:六方格子
2 基体
3 構造体
4 突出部
11 ロールマスタ
12 基体
13 構造体
14 レジスト層
15 レーザー光
16 潜像
21 レーザー
22 電気光学変調器
23,31 ミラー
24 フォトダイオード
26 集光レンズ
27 音響光学変調器
28 コリメータレンズ
29 フォマッター
30 ドライバ
32 移動光学テーブル系
33 ビームエキスパンダ
34 対物レンズ
35 スピンドルモータ
36 ターンテーブル
37 制御機構
Claims (20)
- 第1の主面および第2の主面を有する基体と、
反射の低減を目的とする可視光の波長以下の微細ピッチで上記第1の主面に配置された、凸部または凹部からなる複数の構造体と、
上記第2の主面に形成された、上記光を吸収する光吸収層と
を備え、
上記構造体は、上記基体の第1の主面において複数列のトラックをなすように配置されているとともに、六方格子パターン、準六方格子パターン、四方格子パターンまたは準四方格子パターンを形成し、
上記構造体は、上記トラックの延在方向に長軸方向を有する楕円錐または楕円錐台形状である、反射防止機能を有する光学素子。 - 上記トラックが、直線状、または円弧状を有する請求項1記載の光学素子。
- 上記トラックが、蛇行している請求項1記載の光学素子。
- 上記構造体は、頂部の傾きが緩やかで中央部から底部に徐々に急峻な傾きの錐体形状である請求項1記載の光学素子。
- 上記構造体は、直線状を有する複数列のトラックをなすように配置されているとともに、準六方格子パターンを形成し、
上記トラックの延在方向における上記構造体の高さまたは深さは、上記トラックの列方向における上記構造体の高さまたは深さよりも小さい請求項1記載の光学素子。 - 上記構造体は、直線状を有する複数列のトラックをなすように配置されているとともに、四方格子パターンまたは準四方格子パターンを形成し、
上記トラックの延在方向に対して斜めとなる配列方向における上記構造体の高さまたは深さは、上記トラックの延在方向における上記構造体の高さまたは深さよりも小さい請求項1記載の光学素子。 - 同一トラック内における上記構造体の配置ピッチP1は、隣接する2つのトラック間における上記構造体の配置ピッチP2よりも長い請求項1記載の光学素子。
- 上記構造体は、上記第1の主面において六方格子パターン、または準六方格子パターンを形成し、
同一トラック内における上記構造体の配置ピッチをP1、隣接する2つのトラック間における上記構造体の配置ピッチをP2としたとき、
比率P1/P2が、1.00≦P1/P2≦1.1、または1.00<P1/P2≦1.1の関係を満たす請求項1記載の光学素子。 - 上記構造体は、上記第1の主面において四方格子パターンまたは準四方格子パターンを形成し、
同一トラック内における上記構造体の配置ピッチをP1、隣接する2つのトラック間における上記構造体の配置ピッチをP2としたとき、
比率P1/P2が、1.4<P1/P2≦1.5の関係を満たす請求項1記載の光学素子。 - 上記光吸収層上に接着層をさらに備える請求項1記載の光学素子。
- 第1の主面および第2の主面を有する基体と、
反射の低減を目的とする可視光の波長以下の微細ピッチで上記第1の主面に多数配置された、凸部または凹部からなる複数の構造体と、
上記第2の主面に形成された、上記光を吸収する光吸収層と
を備え、
上記構造体は、上記第1の主面において複数列のトラックをなすように配置されているとともに、六方格子パターン、準六方格子パターン、四方格子パターンまたは準四方格子パターンを形成し、
上記基体の表面に対する上記構造体の充填率が、65%以上である、反射防止機能を有する光学素子。 - 第1の主面および第2の主面を有する基体と、
反射の低減を目的とする可視光の波長以下の微細ピッチで上記第1の主面に多数配置された、凸部または凹部からなる複数の構造体と、
上記第2の主面に形成された、上記光を吸収する光吸収層と
を備え、
上記構造体は、上記第1の主面において複数列のトラックをなすように配置されているとともに、準六方格子パターンを形成し、
同一トラック内における上記構造体の配置ピッチをP1、上記構造体底面のトラック方向の径を2rとしたとき、上記配置ピッチP1に対する上記径2rの比率((2r/P1)×100)が、85%以上である、反射防止機能を有する光学素子。 - 第1の主面および第2の主面を有する基体と、
反射の低減を目的とする可視光の波長以下の微細ピッチで上記第1の主面に多数配置された、凸部または凹部からなる複数の構造体と、
上記第2の主面に形成された、上記光を吸収する光吸収層と
を備え、
上記構造体は、上記第1の主面において複数列のトラックをなすように配置されているとともに、四方格子パターンまたは準四方格子パターンを形成し、
同一トラック内における上記構造体の配置ピッチをP1、上記構造体底面のトラック方向の径を2rとしたとき、上記配置ピッチP1に対する上記径2rの比率((2r/P1)×100)が、64%以上である、反射防止機能を有する光学素子。 - 第1の主面および第2の主面を有する基体と、
反射の低減を目的とする可視光の波長以下の微細ピッチで上記第1の主面に多数配置された、凸部または凹部からなる複数の構造体と
を備え、
上記基体および上記構造体の少なくとも一方が、上記光に対して光吸収性を有し、
上記構造体は、上記第1の主面において複数列のトラックをなすように配置されているとともに、六方格子パターン、準六方格子パターン、四方格子パターンまたは準四方格子パターンを形成し、
上記構造体は、上記トラックの延在方向に長軸方向を有する楕円錐または楕円錐台形状である、反射防止機能を有する光学素子。 - 第1の主面および第2の主面を有する基体と、
反射の低減を目的とする可視光の波長以下の微細ピッチで上記第1の主面に多数配置された、凸部または凹部からなる複数の構造体と
を備え、
上記基体および上記構造体の少なくとも一方が、上記光に対して光吸収性を有し、
上記構造体は、上記第1の主面において複数列のトラックをなすように配置されているとともに、六方格子パターン、準六方格子パターン、四方格子パターンまたは準四方格子パターンを形成し、
上記基体の表面に対する上記構造体の充填率が、65%以上である、反射防止機能を有する光学素子。 - 第1の主面および第2の主面を有する基体と、
反射の低減を目的とする可視光の波長以下の微細ピッチで上記第1の主面に多数配置された、凸部または凹部からなる複数の構造体と
を備え、
上記基体および上記構造体の少なくとも一方が、上記光に対して光吸収性を有し、
上記構造体は、上記第1の主面において複数列のトラックをなすように配置されているとともに、準六方格子パターンを形成し、
同一トラック内における上記構造体の配置ピッチをP1、上記構造体底面のトラック方向の径を2rとしたとき、上記配置ピッチP1に対する上記径2rの比率((2r/P1)×100)が、85%以上である、反射防止機能を有する光学素子。 - 第1の主面および第2の主面を有する基体と、
反射の低減を目的とする可視光の波長以下の微細ピッチで上記第1の主面に多数配置された、凸部または凹部からなる複数の構造体と
を備え、
上記基体および上記構造体の少なくとも一方が、上記光に対して光吸収性を有し、
上記構造体は、上記第1の主面において複数列のトラックをなすように配置されているとともに、四方格子パターンまたは準四方格子パターンを形成し、
同一トラック内における上記構造体の配置ピッチをP1、上記構造体底面のトラック方向の径を2rとしたとき、上記配置ピッチP1に対する上記径2rの比率((2r/P1)×100)が、64%以上である、反射防止機能を有する光学素子。 - 請求項1〜17のいずれか1項に記載の光学素子を備える光学機器。
- 円柱状または円筒状の原盤の表面にレジスト層を形成する工程と、
上記レジスト層が形成された上記原盤を回転させるとともに、レーザ光のスポットを上記円柱状または円筒状の原盤の中心軸と平行に相対移動させながら、上記レジスト層にレーザ光を間欠的に照射して、反射の低減を目的とする可視光の波長以下のピッチで潜像を形成する工程と、
上記レジスト層を現像して、上記原盤の表面にレジストパターンを形成する工程と、
上記レジストパターンをマスクとするエッチング処理を施すことで、上記原盤の表面に凹状または凸状の構造体を形成する工程と、
上記構造体が形成された上記原盤を用いて、第1の主面に上記構造体が転写された光学素子を作製する工程と、
上記光学素子の第2の主面に、反射の低減を目的とする上記光を吸収する光吸収層を形成する工程と
を備え、
上記潜像の形成工程では、上記潜像が、上記原盤表面において複数列のトラックをなすように配置されるとともに、六方格子パターン、準六方格子パターン、四方格子パターンまたは準四方格子パターンを形成し、
上記潜像は、上記トラックの延在方向に長軸方向を有する楕円形状である、反射防止機能を有する光学素子の製造方法。 - 原盤の表面にレジスト層を形成する工程と、
上記レジスト層が形成された原盤を回転させるとともに、レーザ光のスポットを上記原盤の回転半径方向に相対移動させながら、上記レジスト層にレーザ光を間欠的に照射して、反射の低減を目的とする可視光の波長以下のピッチで潜像を形成する工程と、
上記レジスト層を現像して、上記原盤の表面にレジストパターンを形成する工程と、
上記レジストパターンをマスクとするエッチング処理を施すことで、上記原盤の表面に凹状または凸状の構造体を形成する工程と、
上記構造体が形成された上記原盤を用いて、第1の主面に上記構造体が転写された光学素子を作製する工程と、
上記光学素子の第2の主面に、反射の低減を目的とする上記光を吸収する光吸収層を形成する工程と
を備え、
上記潜像の形成工程では、上記潜像が、上記原盤表面において複数列のトラックをなすように配置されるとともに、六方格子パターン、準六方格子パターン、四方格子パターンまたは準四方格子パターンを形成し、
上記潜像は、上記トラックの延在方向に長軸方向を有する楕円形状である、反射防止機能を有する光学素子の製造方法。
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