JP2011053261A - 電気光学装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】透光性の第1板状部材と第2板状部材とを光硬化性の接着剤層により面接着した構造を採用した場合でも、接着剤の未硬化部分に起因する不具合の発生を抑制することのできる電気光学装置およびその製造方法を提供すること。
【解決手段】入力機能付きの電気光学装置100の透光性カバー90は、透光性基板20と接着される面91の所定領域に撥水領域45を備えており、接着剤層40の形成範囲が制限されている。このため、電気光学装置100に不具合を発生させるおそれのある個所には、接着剤層40の未硬化部分が存在しない。撥水領域45は、透光性カバー90と透光性基板20の端縁20e、20f、20g、20hとが重なる外周縁領域90sより外側への接着剤層40の形成を阻止する第1撥水領域46、およびフレキシブル配線基板35が接続されている領域の内側への接着剤層40の形成を阻止する第2撥水領域47である。
【選択図】図2

Description

本発明は、透光性の第1板状部材と第2板状部材とが光硬化性の接着剤層により面接着された電気光学装置に関するものである。
携帯電話、カーナビゲーション、パーソナルコンピューター、券売機、銀行の端末等の電子機器では、近年、液晶パネル等の電気光学パネルにタッチパネル(入力装置)が重ねて配置された電気光学装置が用いられており、かかる電気光学装置では、透光性基板の入力操作面側に入力位置検出用電極が形成されている。従って、この種の電気光学装置では、複数枚の板状部材が重ねて接着された構造を備えている。
例えば、入力位置検出用電極が形成された透光性基板(透光性の板状部材)の入力操作面側に透光性カバー(板状部材)が光硬化性の接着剤層により面接着された構造が採用されている(特許文献1参照)。
特開2009−25833号公報
しかしながら、図9(a)、(b)に示すように、入力位置検出用電極21が形成された透光性基板20に対して透光性カバー90を光硬化性の接着剤層40により面接着した際、従来は、接着剤層40に未硬化部分が発生することを避けることができず、かかる未硬化部分は、異物の吸着や未反応成分による腐食などといった不具合を発生させる。
例えば、透光性基板20と透光性カバー90との間に光硬化性の液状接着剤を配置すると、透光性カバー90において透光性基板20の端縁20e、20f、20g、20hと重なる外周縁領域90sでは、接着剤が外側に大きく張り出し、かかる張り出し部分40rは、空気と接することになる。ここで、光硬化性の接着剤において空気と接している部分(張り出し部分40r)は、光が照射された場合でも空気中の酸素や水分などにより硬化反応が阻害される結果、未硬化状態となる。その結果、透光性基板20の外周側では、接着剤層40の未硬化部分(張り出し部分40r)に埃などの異物が吸着されるので、外観検査で不具合品と判定されてしまう。
また、透光性カバー90に遮光層90aが広い領域にわたって形成されている場合、図9(b)に矢印Lで示すように、透光性基板20の側から光硬化性の接着剤に光を照射すればよいが、透光性基板20にフレキシブル配線基板35が接続されている場合、透光性基板20においてフレキシブル配線基板35が接続されている領域20pは非透光域である。このため、透光性基板20の側から照射した光がフレキシブル配線基板35によって遮られる結果、フレキシブル配線基板35と重なる位置では、接着剤が未硬化状態になってしまう。その結果、接着剤層40の未硬化部分40bに埃などが吸着すると、埃に吸着された水分によって配線同士が短絡するという不具合が発生するおそれがある。また、接着剤の未硬化部分40bによって、配線同士の短絡や配線の腐食などといった不具合が発生するおそれもある。
以上の問題点に鑑みて、本発明の課題は、透光性の第1板状部材と第2板状部材とを光硬化性の接着剤層により面接着した構造を採用した場合でも、接着剤の未硬化部分に起因する不具合の発生を抑制することのできる電気光学装置、および電気光学装置の製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明では、透光性の第1板状部材と、該第1板状部材に重なるように光硬化性の接着剤層により面接着された第2板状部材と、を有する電気光学装置において、前記第1板状部材側における前記第2板状部材との接着面または前記第2板状部材側における前記第1板状部材との接着面は、前記第1板状部材および前記第2板状部材のうちの一方の板状部材と他方の板状部材の端縁とが重なる外周縁領域より外側への前記接着剤層の形成を阻止する第1撥水領域、および前記第1板状部材に設けられた非透光領域の内側への前記接着剤層の形成を阻止する第2撥水領域のうちの少なくとも一方の撥水領域を備えていることを特徴とする。
また、本発明は、透光性の第1板状部材と、該第1板状部材に重なるように接着剤層により面接着された第2板状部材と、を有する電気光学装置の製造方法であって、前記第1板状部材側における前記第2板状部材との接着面または前記第2板状部材側における前記第1板状部材との接着面に対して、前記第1板状部材および前記第2板状部材のうちの一方の板状部材と他方の板状部材の端縁とが重なる外周縁領域より外側への前記接着剤層の形成を阻止する第1撥水領域、および前記第1板状部材に設けられた非透光領域の内側への前記接着剤層の形成を阻止する第2撥水領域のうちの少なくとも一方の撥水領域を設けておき、前記第1板状部材と前記第2板状部材との間に光硬化性の液状接着剤を配置する接着剤配置工程と、前記第1板状部材の側から前記液状接着剤に光を照射して前記接着剤層を形成する光照射工程と、を有することを特徴とする。
本発明において、前記第1板状部材側における前記第2板状部材との接着面または前記第2板状部材側における前記第1板状部材との接着面は、前記第1撥水領域および前記第2撥水領域の双方を備えていることが好ましい。
本発明では、第1板状部材側における第2板状部材との接着面または第2板状部材側における第1板状部材との接着面は撥水領域を備えており、かかる撥水領域は接着剤との濡れ性が低い。このため、第1板状部材側と第2板状部材との間に光硬化性の接着剤を配置した際、接着剤は、撥水領域には存在しないことになるので、接着剤層の形成範囲が撥水領域によって制限された状態となる。ここで、撥水領域は、第1板状部材および第2板状部材のうちの一方の板状部材と他方の板状部材の端縁とが重なる外周縁領域より外側への接着剤層の形成を阻止する第1撥水領域として設けられているため、接着剤は、板状部材の端縁から外側に張り出すことがない。従って、板状部材の端部において、接着剤が空気と接している部分が未硬化となった場合でも、かかる未硬化部分は、板状部材の端縁から外側に張り出していないので、埃などの異物が吸着して不具合品を発生させる事態を回避することができる。また、撥水領域は、第1板状部材に設けられた非透光領域の内側への接着剤層の形成を阻止する第2撥水領域として設けられているため、非透光領域には接着剤が存在しない。このため、第1板状部材の側から光を照射して接着剤を硬化させた際、非透光領域によって影になる部分に未硬化の接着剤が残ることがない。それ故、非透光領域において未硬化の接着剤が原因で、埃の吸着などによる外観不良や、未硬化の接着剤成分に起因する電気的な不具合が発生することを回避することができる。
本発明において、前記第1撥水領域は、内端縁が前記外周縁領域より内側に位置していることが好ましい。このように構成すると、接着剤層の形成範囲を確実に外周縁領域よりも内側に制限することができる。従って、未硬化の接着剤が板状部材の端縁から外側に張り出すことを確実に防止することができる。
本発明において、前記第2撥水領域は、外端縁が前記非透光領域の外側に位置していることが好ましい。このように構成すると、接着剤層の形成範囲を確実に非透光領域よりも外側に制限することができる。従って、未硬化の接着剤が非透光領域に形成されることを確実に防止することができる。
本発明において、前記第1板状部材の一方の面に配線基板が接続されている場合があり、この場合、前記非透光領域は、当該第1板状部材に対して前記配線基板が重なっている領域である。
本発明において、前記第1板状部材の前記第2板状部材との接着面には、前記配線基板が接続されるパッドと、該パッドに電気的接続する透光性導電膜からなる配線と、が形成され、当該配線は、前記接着剤層で覆われていることが好ましい。このように構成すると、接着剤層によって配線を保護した構成を採用することができる。また、配線は透光性導電膜からなるため、第1板状部材の側からの光照射のみでも、配線と重なる部分の接着剤を硬化させることができる。
本発明において、前記第2板状部材は、前記第1板状部材より大きく、前記撥水領域は、前記第2板状部材側に設けられていることが好ましい。このように構成すると、撥水領域の形成が容易である。
本発明において、前記第1板状部材は、入力位置を静電容量方式で検出するための入力位置検出用電極が設けられた透光性基板であって、前記第1板状部材に対して入力操作側とは反対側に画像生成用の電気光学パネルが設けられ、前記第2板状部材は、前記第1板状部材に対して入力操作側に設けられた透光性カバーである構成を採用することができる。
本発明において、前記第1板状部材は、入力位置を静電容量方式で検出するための入力位置検出用電極が設けられた透光性基板であって、前記第1板状部材に対して入力操作側とは反対側に画像生成用の電気光学パネルが設けられ、前記第2板状部材は、前記電気光学パネルに用いられた透光性基板である構成を採用してもよい。
本発明を適用した電気光学装置は、携帯電話、カーナビゲーション、パーソナルコンピューター、券売機、銀行の端末等の電子機器に用いられる。
本発明の実施の形態1に係る入力機能付きの電気光学装置の全体構成を模式的に示す説明図である。 本発明の実施の形態1に係る入力機能付きの電気光学装置を構成する各部材の位置関係等を模式的に示す説明図である。 本発明の実施の形態1に係る入力機能付きの電気光学装置の入力パネルに形成した入力位置検出用電極の平面的なレイアウトを模式的に示す説明図である。 本発明の実施の形態1に係る入力機能付きの電気光学装置の入力パネルに形成した導電膜を示す説明図である。 本発明の実施の形態1に係る入力機能付きの電気光学装置における透光性基板と透光性カバーとの接着構造を模式的に示す説明図である。 本発明の実施の形態2に係る入力機能付きの電気光学装置における透光性基板と透光性カバーとの接着構造の説明図である。 本発明の実施の形態3に係る入力機能付きの電気光学装置における透光性基板と素子基板との接着構造の説明図である。 本発明に係る入力機能付きの電気光学装置を用いた電子機器の説明図である。 従来の電気光学装置の透光性基板においてフレキシブル配線基板が接続されている端部周辺の説明図である。
図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。なお、以下の説明では、対応関係が分りやすいように、対応する部分には同一の符号を付して説明する。また、以下の説明で参照する図においては、各層や各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各層や各部材毎に縮尺を異ならしめてある。また、以下の説明では、第1板状部材として入力パネルの透光性基板を用い、第2板状部材として透光性カバーを用いた例を中心に説明する。
[実施の形態1]
(全体構成)
図1は、本発明の実施の形態1に係る入力機能付きの電気光学装置の全体構成を模式的に示す説明図であり、図1(a)、(b)は、電気光学装置の斜視図、および電気光学装置の一部を切り欠いて示す斜視図である。図2は、本発明の実施の形態1に係る入力機能付きの電気光学装置を構成する各部材の位置関係等を模式的に示す説明図であり、図2(a)、(b)は各々、入力機能付きの電気光学装置の平面構成を模式的に示す説明図、および断面構成を模式的に示す説明図である。なお、図2(a)において、電気光学装置に用いた透光性カバーについては太い実線で示し、透光性基板については太くて長い点線で示し、入力領域については一点鎖線で示し、フレキシブル配線基板については二点鎖線で示し、透光性カバーの遮光層については右上がりの実線を付した領域によって示してある。また、透光性カバーに形成した撥水領域については右下がりの点線を付した領域によって示してある。また、図2(b)は、図2(a)のE−E′断面図に相当する。
図1および図2において、本形態の入力機能付きの電気光学装置100は、液晶パネルからなる電気光学パネル5と、この電気光学パネル5において表示光を出射する側に重ねて配置された入力パネル2(タッチパネル)と、入力パネル2において入力操作が行われる側に重ねて配置された透光性カバー90とを有している。
本形態において、入力パネル2および電気光学パネル5はいずれも長方形の平面形状を備えており、入力パネル2を平面視した際の中央領域が入力領域2aである。また、電気光学パネル5において、入力パネル2の入力領域2aに対して平面視で重なる領域が画像表示領域である。
透光性カバー90は、PMMA(ポリメタクリル酸メチル樹脂/Polymethyl methacrylate)やPC(ポリカーボネート/Polycarbonate)等の硬質の透光性プラスックの薄い板であり、入力パネル2および電気光学パネル5と同様、矩形の平面形状を備えている。また、透光性カバー90は、ガラスにより形成することもある。
電気光学パネル5は、透過型や半透過反射型のアクティブマトリクス型の液晶パネルであり、電気光学パネル5に対して入力パネル2が配置されている側とは反対側(表示光の出射側とは反対側)にはバックライト装置(図示せず)が配置されている。バックライト装置は、例えば、電気光学パネル5に対して配置された透光性の導光板と、導光板の側端部に向けて白色光等を出射する発光ダイオード等の光源とを備えており、光源から出射された光は、導光板の側端部から入射した後、導光板内を伝搬しながら電気光学パネル5に向けて出射される。導光板と電気光学パネル5との間には、光散乱シートやプリズムシート等のシート状光学部材が配置されることもある。
電気光学パネル5には、表示光の出射側に第1偏光板81が重ねて配置され、その反対側に第2偏光板82が重ねて配置されている。これらの第1偏光板81および第2偏光板82は、アクリル樹脂系等といった透光性の接着剤(図示せず)によって電気光学パネル5に接着されている。また、入力パネル2は、アクリル樹脂系等といった透光性の接着剤(図示せず)によって第1偏光板81に接着されている。
電気光学パネル5は、表示光の出射側に配置された透光性の素子基板50と、この素子基板50に対して対向配置された透光性の対向基板60とを備えている。対向基板60と素子基板50とは、矩形枠状のシール材71により貼り合わされており、対向基板60と素子基板50との間においてシール材71で囲まれた領域内に液晶層55が保持されている。素子基板50において、対向基板60と対向する面には複数の画素電極58がITO(Indium Tin Oxide)膜等の透光性導電膜により形成され、対向基板60において、素子基板50と対向する面には共通電極68がITO膜等の透光性導電膜により形成されている。
なお、電気光学パネル5がIPS(In Plane Switching)方式や、FFS(Fringe Field Switching)方式である場合、共通電極68は素子基板50の側に設けられる。また、対向基板60が表示光の出射側に配置されることもある。素子基板50において、対向基板60の縁から張り出した張出領域59には駆動用IC75がCOG実装されているとともに、張出領域59にはフレキシブル配線基板73が接続されている。なお、素子基板50には、素子基板50上のスイッチング素子と同時に駆動回路を形成することもある。
(入力パネル2の詳細構成)
図3は、本発明の実施の形態1に係る入力機能付きの電気光学装置100の入力パネル(透光性基板20)に形成した入力位置検出用電極の平面的なレイアウトを模式的に示す説明図である。図4は、本発明の実施の形態1に係る入力機能付きの電気光学装置の入力パネルに形成した導電膜を示す説明図であり、図4(a)、(b)、(c)、(d)は各々、入力位置検出用電極21を構成する電極パターンの平面的な構成を示す説明図、透光性基板20をA−A′断面図、B−B′断面図、およびC−C′断面図である。なお、以下の説明では、入力パネル2に用いた透光性基板20の基板面で互いに交差する方向(本形態では、直交する方向)を各々X方向およびY方向として説明する。
図1および図2に示すように、入力パネル2は、静電容量方式のタッチパネルを構成しており、透光性プラスチック基板やガラス基板からなる1枚の透光性基板20を有している。本形態において、透光性基板20はガラス基板からなる。透光性基板20の第1面20aおよび第2面20bのうち、入力操作側に位置する第1面20a(一方面)には入力位置検出用電極21が形成されている。また、透光性基板20の第1面20aにおいて、端縁20e、20f、20g、20hのうち、端縁20eの側には、入力位置検出用電極21に電気的接続するパッド27cが形成されており、かかるパッド27cには異方性導電材36を介してフレキシブル配線基板35が接続されている。
図2、図3および図4(a)、(b)に示すように、本形態の入力パネル2において、透光性基板20の第1面20aにおいて、入力領域2aの内側には複数の入力位置検出用電極21が形成されている。入力位置検出用電極21は、第1方向(矢印Yで示す方向)に延在する複数列の第1透光性電極パターン211と、第1方向に交差する第2方向(矢印Xで示す方向)に延在する複数列の第2透光性電極パターン212とを備えている。かかる第1透光性電極パターン211、および第2透光性電極パターン212は、ITO膜等の第1導電膜4aにより形成されている。
本形態において、第1透光性電極パターン211と第2透光性電極パターン212とは透光性基板20の同一面上(第1面20a)に同一層により形成されている。このため、透光性基板20の第1面20aには、第1透光性電極パターン211と第2透光性電極パターン212との交差部218が複数、存在する。そこで、本形態では、第1透光性電極パターン211はY方向で繋がって延在している一方、第2透光性電極パターン212は交差部218で途切れている。また、第1透光性電極パターン211および第2透光性電極パターン212の上層側には、シリコン酸化膜等からなる透光性の層間絶縁膜214が形成され、かかる層間絶縁膜214の上層には、交差部218で途切れている第2透光性電極パターン212同士を電気的に接続する透光性の中継電極215が形成されている。このため、第2透光性電極パターン212はX方向で電気的に接続されている。本形態において、中継電極215は、ITO膜等の第2導電膜4bにより形成されている。また、中継電極215の上層にはシリコン酸化膜等からなる保護膜216が形成されている。なお、層間絶縁膜214については交差部218のみに形成してもよい。
第1透光性電極パターン211および第2透光性電極パターン212は各々、交差部218で挟まれた領域に菱形形状の大面積のパッド部211a、212a(大面積部分)を備えており、第1透光性電極パターン211において交差部218に位置する連結部分211cは、パッド部211aより幅の狭い細幅形状になっている。また、中継電極215も、パッド部211a、212aより幅の狭い細幅形状で短冊状に形成されている。
透光性基板20の第1面20aにおいて入力領域2aの外側領域には、第1透光性電極パターン211および第2透光性電極パターン212の各々から延在する配線27a、27bが形成されている。配線27a、27bの端部は、パッド27cになっており、かかるパッド27cに対して、図1および図2に示すフレキシブル配線基板35の配線が異方性導電材36によって電気的接続されている。
本形態では、配線27a、27bを構成するにあたって、図4(a)、(b)、(c)、(d)に示すように、まず、第1透光性電極パターン211および第2透光性電極パターン212を構成する第1導電膜4aを配線27a、27bの形成領域に沿って延在させてある。また、本形態では、中継電極215を構成する第2導電膜4bを配線27a、27bに積層させてある。このため、配線27a、27bは、第1導電膜4aと第2導電膜4bとの多層構造になっており、配線抵抗が低い。さらに、配線27a、27bの端部には、クロム等の金属層4cが形成されており、かかる金属層4cによってパッド27cが構成されている。
かかる入力パネル2では、フレキシブル配線基板35を介して出力された信号に基づいて、複数の入力位置検出用電極21(第1透光性電極パターン211および第2透光性電極パターン212)に結合する静電容量を監視する。かかる監視において、透光性基板20への指の近接等がない状態では、複数の入力位置検出用電極21に結合する静電容量は同一である。これに対して、透光性カバー90に指が接近すると、接近個所に位置する入力位置検出用電極21(第1透光性電極パターン211および第2透光性電極パターン212)では、指とパッド部211a、212aとの間に生成された静電容量が加算された静電容量が検出される。従って、透光性基板20に対する指の接近位置を検出することができる。
(透光性基板20と透光性カバー90との接着構造)
図5は、本発明の実施の形態1に係る入力機能付きの電気光学装置100における透光性基板20(透光性の第1板状部材)と透光性カバー90(第2板状部材)との接着構造を模式的に示す説明図であり、図5(a)、(b)は、本形態の接着構造の説明図、および後述する変形例の接着構造の説明図である。図5(a)は、図2(a)のF1−F1′断面図に相当する。
図2(a)、(b)および図5(a)に示すように、本形態では、透光性基板20(透光性の第1板状部材)の第1面20aの側には透光性カバー90が重ねて配置され、かかる透光性カバー90(第2板状部材)は、接着剤層40によって透光性基板20の第1面20aに面接着されている。本形態において、接着剤層40は、光硬化性接着剤であり、その厚さは、例えば、約100μm程度である。透光性カバー90は、透光性基板20より大きく、透光性基板20の4辺に相当する端縁20e、20f、20g、20hから外側に張り出している。このため、透光性基板20の第1面20aの全体が透光性カバー90に接着されている。
透光性カバー90において、入力パネル2および電気光学パネル5が位置する側の面91には、入力領域2aの周りを囲むように矩形枠状の遮光層90aが形成されている。本形態において、遮光層90aは透光性カバー90に対して印刷等により形成された黒色領域であり、電気光学パネル5の光源や導光板の端部から漏れた光を遮断し、表示光の出射側(入力操作側)に漏れるのを防止する。このため、本形態では、透光性基板20と透光性カバー90とを光硬化性の接着剤層40により接着する際、図5(a)に矢印Lで示すように、透光性基板20の側から光を照射する。
透光性基板20の第1面20aには、入力位置検出用電極21や配線27a、27bが透光性導電膜により構成されているとともに、端縁20cの側ではパッド27cにフレキシブル配線基板35が接続されている。ここで、フレキシブル配線基板35は、非透光性のベースフィルム上に銅層からなる配線が形成された構造を有しており、非透光性である。このため、透光性基板20においてフレキシブル配線基板35が接続されている領域20pは非透光性領域である。
このように構成した電気光学装置100において、透光性基板20の第1面20aの側に光硬化性の接着剤層40によって透光性カバー90を接着するにあたって、本形態では、まず、透光性カバー90において透光性基板20に面接着された面91(接着面)には、接着剤層40の形成範囲を制限する撥水領域45が形成されている。本形態において、撥水領域45は、まず、透光性カバー90と透光性基板20の端縁20e、20f、20g、20hとが重なる外周縁領域90sより外側への接着剤層40の形成を阻止する第1撥水領域46として形成されている。より具体的には、透光性カバー90の面91において、透光性基板20の端縁20e、20f、20g、20hと重なる外周縁領域90sより外側には、透光性カバー90の端縁まで届くように第1撥水領域46が形成されている。ここで、第1撥水領域46は、内端縁46aが外周縁領域90sよりやや内側に位置するように形成されている。このため、透光性カバー90の面91側において、接着剤層40の形成範囲は、第1撥水領域46の内端縁46aによって規定されている。ここで、透光性基板20の第1面20aの側には撥水領域が形成されていないため、接着剤層40は、透光性基板20の端縁20e、20f、20g、20hに届くように形成されている。但し、第1撥水領域46の内端縁46aは、外周縁領域90sよりやや内側に位置するため、接着剤層40の外周部分は、透光性基板20の端縁20e、20f、20g、20hから第1撥水領域46の内端縁46aに向けて斜めになっており、透光性基板20の端縁20e、20f、20g、20hおよび外周縁領域90sからは張り出していない。
また、本形態において、撥水領域45は、透光性基板20の端縁20eの側において、フレキシブル配線基板35が接続されている領域20p(非透光性領域)の内側への接着剤層40の形成を阻止する第2撥水領域47としても形成されている。より具体的には、透光性カバー90の面91において、フレキシブル配線基板35が接続されている領域20p(非透光性領域)と重なる領域には第2撥水領域47が形成されている。また、第2撥水領域47は、外端縁47aが領域20p(非透光性領域)の外周縁よりやや外側に位置するように形成されている。このため、透光性カバー90の面91側において、接着剤層40の形成範囲は、第2撥水領域47の外端縁47aによって規定され、接着剤層40は、領域20p(非透光性領域)の内側には形成されていない。ここで、透光性基板20の第1面20aの側には撥水領域が形成されていないため、接着剤層40は、透光性基板20において、第2撥水領域47の外端縁47aと重なる領域よりも領域20p(非透光性領域)の側に位置するように形成されている。但し、第2撥水領域47の外端縁47aは、領域20p(非透光性領域)の外周縁よりやや外側に位置するため、接着剤層40の外周部分は斜めになっており、領域20p(非透光性領域)の内側に向けて張り出していない。なお、本形態において、第2撥水領域47は、透光性基板20の端縁20eに形成されていることから、透光性基板20の端縁20eでは、第2撥水領域47と第1撥水領域46とは繋がって枠状の撥水領域45を構成している。
また、透光性基板20には、パッド27cに電気的接続する配線27a、27bが透光性導電膜によって形成されているが、かかる配線27a、27bは接着剤層40で覆われた状態にある。
(製造方法)
図2(a)、(b)および図5(a)を参照して、本形態の電気光学装置100の製造方法を説明する。本形態では、透光性基板20にフレキシブル配線基板35を接続した後、透光性基板20の第1面20aの側に光硬化性の接着剤層40によって透光性カバー90を接着する。かかる接着工程では、まず、透光性カバー90の面91において、透光性基板20の端縁20e、20f、20g、20hと重なる外周縁領域90sより外側に第1撥水領域46を形成する。その際、第1撥水領域46は、内端縁46aが外周縁領域90sよりやや内側に位置するように形成する。また、透光性カバー90の面91において、フレキシブル配線基板35が接続されている領域20p(非透光性領域)と重なる領域に第2撥水領域47を形成する。その際、第2撥水領域47は、外端縁47aが領域20p(非透光性領域)の外周縁よりやや外側に位置するように形成する。
かかる撥水領域45(第1撥水領域46および第2撥水領域47)を形成するには、転写法、塗布法、スクリーン印刷法、インクジェット法などにより、透光性カバー90の所定領域に撥水処理液、例えば、フッ素系撥水処理を塗布した後、加熱、乾燥させ、溶媒成分を除去する。また、撥水領域45(第1撥水領域46および第2撥水領域47)を形成するには、透光性カバー90の所定領域にフッ素プラズマを照射してもよい。
次に、液状接着剤配置工程において、透光性基板20と透光性カバー90との間に光硬化性の液状接着剤40aを配置する。より具体的には、例えば、透光性基板20の中央領域に液状接着剤40aを塗布した後、透光性基板20に透光性カバー90を重ねる。あるいは、透光性カバー90の中央領域に液状接着剤40aを塗布した後、透光性カバー90に透光性基板20を重ねる。その結果、透光性基板20と透光性カバー90との間で液状接着剤40aが拡がる。但し、透光性カバー90には、撥水領域45(第1撥水領域46および第2撥水領域47)が形成されており、かかる撥水領域45と液状接着剤40aとは濡れ性が低い。従って、液状接着剤40aは、第1撥水領域46の内端縁46aより内側のみに形成されるので、透光性基板20の端縁20e、20f、20g、20hおよび外周縁領域90sからははみ出ない。また、液状接着剤40aは、第2撥水領域47の外端縁47aより内側のみに形成されるため、液状接着剤40aは、領域20p(非透光性領域)の内側には形成されていない。
次に、光照射工程において、透光性基板20の側から液状接着剤40aに光を照射し、液状接着剤40aを硬化させ、接着剤層40を形成する。ここで、液状接着剤40aの外周部分は、透光性基板20と透光性カバー90との間で露出し、かかる露出部分は、光が照射された場合でも空気中の酸素や水分などにより硬化反応が阻害される結果、未硬化状態となる。但し、本形態では、接着剤層40の外周部分に未硬化部分が発生するとしても、かかる未硬化部分は、透光性基板20の端縁20e、20f、20g、20hより内側に位置し、外側に張り出していない。このため、接着剤層40の未硬化部分に大量の埃などといった異物が付着することがなく、外観不良といった不具合を発生させることがない。また、透光性基板20の側から液状接着剤40aに光を照射した際、透光性基板20においてフレキシブル配線基板35が接続されている領域20pは非透光性領域であり、光が照射されないが、かかる部分には液状接着剤40aが存在しない。それ故、透光性基板20においてフレキシブル配線基板35が接続されている領域20pにおいて、接着剤層40の未硬化部分40bに埃などの異物が大量に吸着されて外観検査で不具合品と判定されてしまうという事態を回避することができる。また、埃に吸着された水分によって配線27a、27b同士が短絡するという不具合の発生を回避することができる。また、液状接着剤40aの未硬化成分によって、配線27a、27b同士の短絡や配線27a、27bの腐食などといった不具合も発生も回避することができる。
また、透光性基板20には、パッド27cに電気的接続する配線27a、27bが透光性導電膜からなるため、透光性基板20の側からの光照射のみでも、配線27a、27bと重なる部分の液状接着剤40aを硬化させることができる。このため、配線27a、27bは、接着剤層40で覆われた状態とすることができる。
(本形態の主な効果)
以上説明したように、本形態の入力機能付きの電気光学装置100では、透光性カバー90において透光性基板20と接着される面91の所定領域に撥水領域45(第1撥水領域46および第2撥水領域47)を備えており、かかる撥水領域45によって、接着剤層40の形成範囲が制限されている。このため、電気光学装置100に不具合を発生させるおそれのある個所には、接着剤層40の未硬化部分が存在しない。それ故、電気光学装置100の歩留まりおよび信頼性を向上することができる。
また、第1撥水領域46の内端縁46aは、透光性カバー90において透光性基板20の端縁20e、20f、20g、20hと重なる外周縁領域90sより内側に位置するため、接着剤層40の形成範囲を確実に外周縁領域90sよりも内側に制限することができる。従って、未硬化の接着剤層40が、透光性基板20および透光性カバー90の外側に張り出すことを確実に防止することができる。
さらに、第2撥水領域47の外端縁47aは、透光性基板20においてフレキシブル配線基板35が接続されている領域20p(非透光領域)の外側に位置しているため、接着剤層40の形成範囲を確実に非透光領域よりも外側に制限することができる。従って、未硬化の接着剤層40が非透光領域に形成されることを確実に防止することができる。
また、透光性基板20には、パッド27cに電気的接続する配線27a、27bが透光性導電膜からなるため、透光性基板20の側からの光照射のみでも、配線27a、27bと重なる部分の液状接着剤40aを硬化させることができる。このため、配線27a、27bは、接着剤層40で覆われた状態になるので、配線27a、27bを接着剤層40によって保護することができる。
さらに、撥水領域45については透光性基板20および透光性カバー90のいずれの側に形成してもよいが、本形態では、サイズが大きくて、面91が平坦な透光性カバー90に形成されている。このため、撥水領域45を所定領域に選択的に形成するのが容易である。
[実施の形態1の変形例]
上記実施の形態1では、撥水領域45(第1撥水領域46および第2撥水領域47)を全て透光性カバー90の側に形成したが、図5(b)に示すように、撥水領域45(第1撥水領域46および第2撥水領域47)を全て透光性基板20の側に形成してもよい。この場合、第1撥水領域46は、透光性カバー90の面91と透光性基板20の端縁20e、20f、20g、20hとが重なる外周縁領域90sより内側領域に形成されることになる。
また、図示を省略するが、撥水領域45の一部、例えば第1撥水領域46を透光性カバー90の側に形成し、第2撥水領域47を透光性基板20の側に形成してもよい。なお、フレキシブル配線基板35のベースフィルムの表面を撥水性とし、かかる撥水性を利用して、フレキシブル配線基板35のベースフィルム自身を第2撥水領域47として利用してもよい。
[実施の形態2]
図6は、本発明の実施の形態2に係る入力機能付きの電気光学装置100における透光性基板20(透光性の第1板状部材)と透光性カバー90(第2板状部材)との接着構造の説明図であり、図6(a)、(b)は、電気光学装置100の平面構成を模式的に示す説明図、およびそのF2−F2′断面図である。なお、図6(a)において、電気光学装置100に用いた透光性カバー90については太い実線で示し、透光性基板20については太くて長い点線で示し、入力領域2aについては一点鎖線で示し、フレキシブル配線基板35については二点鎖線で示し、透光性カバー90の遮光層90aについては右上がりの実線を付した領域によって示してある。また、透光性カバー90に形成した撥水領域45については右下がりの点線を付した領域によって示してある。また、本形態の基本的な構成は、実施の形態1と略同様であるため、共通する部分には同一の符号を付して図示し、それらの説明を省略する。
図6(a)、(b)に示すように、本形態でも、実施の形態1と同様、透光性基板20の第1面20aの側には透光性カバー90が重ねて配置され、かかる透光性カバー90は、光硬化性の接着剤層40によって透光性基板20の第1面20aに面接着されている。透光性カバー90は、透光性基板20より大きく、四方に張り出している。このため、透光性基板20の第1面20aの全体が透光性カバー90に接着されている。
かかる構成の入力機能付きの電気光学装置100において、実施の形態1では、透光性基板20の第1面20aに入力位置検出用電極21が形成され、透光性基板20の第1面20aにフレキシブル配線基板35が接続されていた。これに対して、本形態では、透光性基板20の第2面20bに入力位置検出用電極21が形成され、透光性基板20の第2面20bにフレキシブル配線基板35が接続されている。
かかる構成の透光性基板20の第1面20aの側に光硬化性の接着剤層40によって透光性カバー90を接着するにあたって、本形態では、透光性カバー90において透光性基板20に面接着された面91(接着面)には、接着剤層40の形成範囲を制限する撥水領域45が形成されている。本形態において、撥水領域45は、まず、透光性カバー90と透光性基板20の端縁20e、20f、20g、20hとが重なる外周縁領域90sより外側への接着剤層40の形成を阻止する第1撥水領域46として形成されている。また、第1撥水領域46は、内端縁46aが外周縁領域90sよりやや内側に位置するように形成されている。このため、透光性カバー90の面91において、接着剤層40の形成範囲は、第1撥水領域46の内端縁46aによって規定され、接着剤層40は、外周縁領域90sより外側には形成されていない。
また、撥水領域45は、透光性基板20の端縁20eの側において、フレキシブル配線基板35が接続されている領域20p(非透光性領域)の内側への接着剤層40の形成を阻止する第2撥水領域47としても形成されている。より具体的には、透光性カバー90の面91において、フレキシブル配線基板35が接続されている領域20p(非透光性領域)と重なる領域には第2撥水領域47が形成されている。また、第2撥水領域47は、外端縁47aが領域20p(非透光性領域)の外周縁よりやや外側に位置するように形成されている。このため、接着剤層40は、領域20p(非透光性領域)の内側には形成されていない。
このように、本形態の入力機能付きの電気光学装置100では、透光性カバー90において透光性基板20と接着される面91の所定領域に撥水領域45(第1撥水領域46および第2撥水領域47)を備えており、かかる撥水領域45によって、接着剤層40の形成範囲が制限されている。このため、電気光学装置100に不具合を発生させるおそれのある個所には、接着剤層40の未硬化部分が存在しない。それ故、電気光学装置100の歩留まりおよび信頼性を向上することができる。
[実施の形態2の変形例]
上記実施の形態2では、撥水領域45(第1撥水領域46および第2撥水領域47)を全て透光性カバー90の側に形成したが、図6(c)に示すように、撥水領域45(第1撥水領域46および第2撥水領域47)を全て透光性基板20の側に形成してもよい。また、図示を省略するが、撥水領域45の一部、例えば第1撥水領域46を透光性カバー90の側に形成し、第2撥水領域47を透光性基板20の側に形成してもよい。
[実施の形態3]
実施の形態1、2では、第1板状部材としての透光性基板20と、第2板状部材としての透光性カバー90とを接着する例を説明したが、本形態では、第1板状部材として透光性基板20を用い、第2板状部材として電気光学パネル5の素子基板50を用い、透光性基板20と素子基板50とを光硬化性の接着剤層40で接着する例を説明する。
図7は、本発明の実施の形態3に係る入力機能付きの電気光学装置100における透光性基板20(透光性の第1板状部材)と素子基板50(第2板状部材)との接着構造の説明図であり、図7(a)、(b)は、電気光学装置100の平面構成を模式的に示す説明図、およびそのG−G′断面図である。なお、図7(a)において、電気光学装置100に用いた素子基板50については太い実線で示し、透光性基板20については太くて長い点線で示し、入力領域2aについては一点鎖線で示し、フレキシブル配線基板35については二点鎖線で示し、素子基板50側に形成した撥水領域45については右下がりの点線を付した領域によって示してある。また、本形態の基本的な構成は、実施の形態1と略同様であるため、共通する部分には同一の符号を付して図示し、それらの説明を省略する。
図7(a)、(b)に示すように、本形態では、電気光学パネル5の素子基板50(第2板状部材)において第1偏光板81が接着されている側に透光性基板20(透光性の第1板状部材)が重ねて配置され、かかる透光性基板20は、接着剤層40によって素子基板50側に面接着されている。本形態において、接着剤層40は、光硬化性接着剤であり、その厚さは、例えば、約100μm程度である。素子基板50は、透光性基板20より大きいが、透光性基板20の1辺に相当する端縁20eからのみ外側に張り出しており、他の端縁20f,20g,20hでは素子基板50の端縁と透光性基板20の端縁20f,20g,20hとは重なっている。
本形態では、素子基板50(第2板状部材)の側と透光性基板20とを接着する際、図7(b)に矢印Lで示すように、透光性基板20の側から光を照射する。透光性基板20の第1面20aには、入力位置検出用電極21や配線27a、27bが透光性導電膜により構成されているとともに、端縁20cの側ではパッド27cにフレキシブル配線基板35が接続されている。ここで、フレキシブル配線基板35は非透光性であるため、透光性基板20においてフレキシブル配線基板35が接続されている領域20pは非透光性領域である。
このように構成した電気光学装置100において、本形態では、まず、素子基板50側(第1偏光板81が接着されている面側)には、接着剤層40の形成範囲を制限する撥水領域45が形成されている。本形態において、撥水領域45は、まず、素子基板50と透光性基板20の端縁20e、20f、20g、20hとが重なる外周縁領域90sより外側への接着剤層40の形成を阻止する第1撥水領域46として形成されている。より具体的には、素子基板50において、透光性基板20の端縁20e、20f、20g、20hと重なる外周縁領域90sより内側に第1撥水領域46が矩形枠状に形成されている。このため、第1撥水領域46は、内端縁46aが外周縁領域90sより内側に位置し、接着剤層40の形成範囲は、第1撥水領域46の内端縁46aによって規定されている。従って、接着剤層40の外周部分は、透光性基板20の端縁20e、20f、20g、20hから外側には張り出していない。
また、本形態において、撥水領域45は、透光性基板20の端縁20eの側においてフレキシブル配線基板35が接続されている領域20p(非透光性領域)の内側への接着剤層40の形成を阻止する第2撥水領域47としても形成されている。より具体的には、素子基板50側において、透光性基板20においてフレキシブル配線基板35が接続されている領域20p(非透光性領域)と重なる領域には第2撥水領域47が形成されている。また、第2撥水領域47は、外端縁47aが領域20p(非透光性領域)の外周縁よりやや外側に位置するように形成されている。このため、接着剤層40の形成範囲は、第2撥水領域47の外端縁47aによって規定されており、領域20p(非透光性領域)の内側には形成されていない。
以上説明したように、本形態でも、素子基板50側の所定領域に撥水領域45(第1撥水領域46および第2撥水領域47)が形成されており、かかる撥水領域45によって、接着剤層40の形成範囲が制限されている。このため、電気光学装置100に不具合を発生させるおそれのある個所には、接着剤層40の未硬化部分が存在しない。それ故、電気光学装置100の歩留まりおよび信頼性を向上することができるなど、実施の形態1と同様な効果を奏する。
なお、本形態では、透光性基板20において、入力位置検出用電極21が形成されている側とは反対側の第2面20bが素子基板50側に接着されていたが、透光性基板20において素子基板50側と接着されている第2面20bに入力位置検出用電極21が形成されている場合に本発明を適用してもよい。
[実施の形態3の変形例]
上記実施の形態3では、撥水領域45(第1撥水領域46および第2撥水領域47)を全て素子基板50の側に形成したが、図7(b)に示すように、撥水領域45(第1撥水領域46および第2撥水領域47)を全て透光性基板20の側に形成してもよい。また、図示を省略するが、撥水領域45の一部、例えば第1撥水領域46を透光性カバー90の側に形成し、第2撥水領域47を透光性基板20の側に形成してもよい。
また、本例に係る構成は、透光性基板20において素子基板50側と接着されている第2面20bに入力位置検出用電極21が形成されている場合に適用してもよい。
[電子機器への搭載例]
次に、上述した実施形態に係る入力機能付きの電気光学装置100を適用した電子機器について説明する。図8(a)に、入力機能付きの電気光学装置100を備えたモバイル型のパーソナルコンピューターの構成を示す。パーソナルコンピューター2000は、表示ユニットとしての入力機能付きの電気光学装置100と本体部2010を備える。本体部2010には、電源スイッチ2001およびキーボード2002が設けられている。図8(b)に、入力機能付きの電気光学装置100を備えた携帯電話機の構成を示す。携帯電話機3000は、複数の操作ボタン3001およびスクロールボタン3002、並びに表示ユニットとしての入力機能付きの電気光学装置100を備える。スクロールボタン3002を操作することによって、入力機能付きの電気光学装置100に表示される画面がスクロールされる。図8(c)に、入力機能付きの電気光学装置100を適用した情報携帯端末(PDA:Personal Digital Assistants)の構成を示す。情報携帯端末4000は、複数の操作ボタン4001および電源スイッチ4002、並びに表示ユニットとしての入力機能付きの電気光学装置100を備える。電源スイッチ4002を操作すると、住所録やスケジュール帳といった各種の情報が入力機能付きの電気光学装置100に表示される。
なお、入力機能付きの電気光学装置100が適用される電子機器としては、図8に示すものの他、デジタルスチールカメラ、液晶テレビ、ビューファインダー型、モニター直視型のビデオテープレコーダー、カーナビゲーション装置、ページャー、電子手帳、電卓、ワードプロセッサー、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、銀行端末等の電子機器等が挙げられる。そして、これらの各種電子機器の表示部として、前述した入力機能付きの電気光学装置100が適用可能である。
2a・・入力領域、2・・入力パネル、5・・電気光学パネル、20・・透光性基板(透光性の第1板状部材)、20p・・透光性基板にフレキシブル配線基板が接続されている領域(非透光性領域)、21・・入力位置検出用電極、35・・フレキシブル配線基板(配線基板)、40・・接着剤層、40a・・液状接着剤、45・・撥水領域、46・・第1撥水領域、47・・第2撥水領域、50・・素子基板(第2板状部材)、90・・透光性カバー(第2板状部材)、100・・入力機能付きの電気光学装置

Claims (10)

  1. 透光性の第1板状部材と、該第1板状部材に重なるように光硬化性の接着剤層により面接着された第2板状部材と、を有する電気光学装置において、
    前記第1板状部材側における前記第2板状部材との接着面または前記第2板状部材側における前記第1板状部材との接着面は、前記第1板状部材および前記第2板状部材のうちの一方の板状部材と他方の板状部材の端縁とが重なる外周縁領域より外側への前記接着剤層の形成を阻止する第1撥水領域、および前記第1板状部材に設けられた非透光領域の内側への前記接着剤層の形成を阻止する第2撥水領域のうちの少なくとも一方の撥水領域を備えていることを特徴とする電気光学装置。
  2. 前記第1板状部材側における前記第2板状部材との接着面または前記第2板状部材側における前記第1板状部材との接着面は、前記第1撥水領域および前記第2撥水領域の双方を備えていることを特徴とする請求項1に記載の電気光学装置。
  3. 前記第1撥水領域は、内端縁が前記外周縁領域より内側に位置していることを特徴とする請求項2に記載の電気光学装置。
  4. 前記第2撥水領域は、外端縁が前記非透光領域の外側に位置していることを特徴とする請求項2または3に記載の電気光学装置。
  5. 前記第1板状部材の一方の面には配線基板が接続され、
    前記非透光領域は、当該第1板状部材に対して前記配線基板が重なっている領域であることを特徴とする請求項2乃至4の何れか一項に記載の電気光学装置。
  6. 前記第1板状部材の前記第2板状部材との接着面には、前記配線基板が接続されるパッドと、該パッドに電気的接続する透光性導電膜からなる配線と、が形成され、
    当該配線は、前記接着剤層で覆われていることを特徴とする請求項5に記載の電気光学装置。
  7. 前記第2板状部材は、前記第1板状部材より大きく、
    前記第1撥水領域および前記第2撥水領域は、前記第2板状部材側に設けられていることを特徴とする請求項2乃至6の何れか一項に記載の電気光学装置。
  8. 前記第1板状部材は、入力位置を静電容量方式で検出するための入力位置検出用電極が設けられた透光性基板であって、
    前記第1板状部材に対して入力操作側とは反対側に画像生成用の電気光学パネルが設けられ、
    前記第2板状部材は、前記第1板状部材に対して入力操作側に設けられた透光性カバーであることを特徴とする請求項1乃至7の何れか一項に記載の電気光学装置。
  9. 前記第1板状部材は、入力位置を静電容量方式で検出するための入力位置検出用電極が設けられた透光性基板であって、
    前記第1板状部材に対して入力操作側とは反対側に画像生成用の電気光学パネルが設けられ、
    前記第2板状部材は、前記電気光学パネルに用いられた透光性基板であることを特徴とする請求項1乃至7の何れか一項に記載の電気光学装置。
  10. 透光性の第1板状部材と、該第1板状部材に重なるように接着剤層により面接着された第2板状部材と、を有する電気光学装置の製造方法であって、
    前記第1板状部材側における前記第2板状部材との接着面または前記第2板状部材側における前記第1板状部材との接着面に対して、前記第1板状部材および前記第2板状部材のうちの一方の板状部材と他方の板状部材の端縁とが重なる外周縁領域より外側への前記接着剤層の形成を阻止する第1撥水領域、および前記第1板状部材に設けられた非透光領域の内側への前記接着剤層の形成を阻止する第2撥水領域のうちの少なくとも一方の撥水領域を設けておき、
    前記第1板状部材と前記第2板状部材との間に光硬化性の液状接着剤を配置する接着剤配置工程と、
    前記第1板状部材の側から前記液状接着剤に光を照射して前記接着剤層を形成する光照射工程と、
    を有することを特徴とする電気光学装置の製造方法。
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