JP2011052044A - ポリオレフィン系樹脂架橋発泡体 - Google Patents

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Abstract

【課題】柔軟で且つシール性に優れたポリオレフィン系樹脂架橋発泡体を提供する。
【解決手段】25%圧縮硬さが15kPa以下であって、発泡体の一方の面(以下面Aとする)について、タイプCのデュロメータを用いてJIS K7312(1996)に基づいて測定した硬度をaとし、発泡体の他方の面(以下面Bとする)について、同様に測定した硬度をbとした時に、比a/b=1/5〜1/2であり、厚み方向の通気性が0.9L/min未満であることを特徴とするポリオレフィン系樹脂架橋発泡体。
【選択図】なし

Description

本発明は、柔軟で且つシール性に優れたポリオレフィン系樹脂架橋発泡体に関する。
ゴムフォ−ムは、優れたクッション性を有し、クッション材、パット材等の用途に有用である。周知の通り、フォ−ム構造における独立気泡と連続気泡とを比較すると、前者においては気泡間が立体格子状に隔壁で仕切られた構造であるのに対し、後者においては、前記独立気泡構造の隔壁で仕切られた一連の気泡間の当該隔壁が除去された構造であり、後者の方が力学的に変形させ易い。しかしながら、連続気泡においては、遮水・気密作用が全く期待できないのに対し、独立気泡においては、気泡間の隔壁のために遮水・気密作用が期待できるが面圧が高く、力学的変形がし難いため間隙に追従しにくい。解決方法として吸水膨潤性高分子発泡体をトンネル工事や上下水道工事のシ−ル材、土木・建築工事の止水材として使用することが公知であり、その吸水膨潤性高分子発泡体の組成や製造方法に関し、多くの提案がなされている(特許文献1〜5参照)。この吸水膨潤性高分子発泡体からなるシ−ル材では、接水後、吸水膨潤性によるシ−ル効果が完全に発揮されるまでの間の初期シ−ル性が不充分である。この初期シ−ル性を充足させるために、独立発泡を主体とする発泡体を使用すれば、吸水膨潤性によるシ−ル効果を満足に発揮させ得ないばかりか、難変形性となって複雑な間隙への装着が困難となる。この独立気泡を主体とする発泡体の難変形性を改善する方法として、同一方向に回転する一対のロール間の隙間に通し、圧縮力と剪断力を同時に加えるというものが提案されている(特許文献6参照)。この場合は一度ポリオレフィン系樹脂架橋発泡シートを公知公用の方法により製造し、後工程により加工する方法をとるために経済的に不利となり、またシール材として使用した際のシール性の点でも不十分であった。
特開平6−65410号公報 特開平6−25380号公報 特開平7−109369号公報 特公平5−48775号公報 特公平7−68396号公報 国際公開パンフレットWO2006/043570
本発明は、かかる従来技術の背景に鑑み、柔軟で且つシール性に優れたポリオレフィン系樹脂架橋発泡体を提供せんとするものである。
本発明は、かかる課題を解決するために、次のような手段を採用するものである。すなわち、本発明のポリオレフィン系樹脂架橋発泡体は以下である。
(1) 25%圧縮硬さが15kPa以下であって、
発泡体の一方の面(以下面Aとする)について、タイプCのデュロメータを用いてJIS K7312(1996)に基づいて測定した硬度をaとし、発泡体の他方の面(以下面Bとする)について、同様に測定した硬度をbとした時に、比a/b=1/5〜1/2であり、
厚み方向の通気性が0.9L/min未満であることを特徴とする、ポリオレフィン系樹脂架橋発泡体。
(2) 見掛け密度が0.015〜0.033g/cmの範囲であることを特徴とする、前記(1)に記載のポリオレフィン系樹脂架橋発泡体。
(3) ポリオレフィン系樹脂として、低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、および超低密度ポリエチレンからなる群より選ばれた少なくとも1種のポリオレフィン系樹脂を含むことを特徴とする、前記(1)又は(2)に記載のポリオレフィン系樹脂架橋発泡体。
本発明によれば、柔軟で且つシール性に優れたポリオレフィン系樹脂架橋発泡体を提供することができる。
本発明は、上記課題について鋭意検討し、柔軟で且つシール性に優れたポリオレフィン系樹脂架橋発泡体を提供せんとするものである。以下、発明の詳細について記載する。
本発明のポリオレフィン系樹脂架橋発泡体は25%圧縮硬さが15kPa以下であることを特徴としている。もし、ポリオレフィン系樹脂架橋発泡体の25%圧縮硬さが15kPaより大きければ、これをシール材として使用した際に、型との追従がし難くなり好ましくない。ポリオレフィン系樹脂架橋発泡体の25%圧縮硬さは、より好ましくは12kPa以下であり、さらに好ましくは9kPa以下である。また、ポリオレフィン系樹脂架橋発泡体の25%圧縮硬さの下限は特に限定されないが、好ましくは3kPa以上である。3kPaより低い場合、そのようなポリオレフィン系樹脂架橋発泡体をロール状に巻き上げたときに、張力により発泡体が潰され、長手方向での厚みムラが起こりやすくなるために好ましくない。
また、本発明のポリオレフィン系樹脂架橋発泡体の50%圧縮硬さは100kPa以下であることが好ましい。100kPaより大きいとシール材として使用したときに型の形状によっては圧縮率が異なる部分がある場合にその部分がシールできないで水や空気を通してしまうことがあるので好ましくない。更に好ましくは80kPa以下で、最も好ましくは50kPa以下である。また、ポリオレフィン系樹脂架橋発泡体の50%圧縮硬さの下限は特に限定されないが、好ましくは15kPa以上である。15kPaより低い場合、そのようなポリオレフィン系樹脂架橋発泡体をロール状に巻き上げたときに、張力により発泡体が潰され、長手方向での厚みムラが起こりやすくなるために好ましくない。
本発明のポリオレフィン系樹脂架橋発泡体は、発泡体の一方の面(以下面Aとする)について、タイプCのデュロメータを用いてJIS K7312(1996)「熱硬化性ポリウレタンエラストマー成形物の物理試験方法」に基づいて測定した硬度をaとし、発泡体の他方の面(以下面Bとする)について、同様にタイプCのデュロメータを用いてJIS K7312(1996)「熱硬化性ポリウレタンエラストマー成形物の物理試験方法」に基づいて測定した硬度をbとした時に、その示した値から算出される比a/b=1/5〜1/2となることを特徴としている。このときの測定値は測定開始後、30秒後における指示値をいう。
通常、硬度の表示方法としてはJIS K7312(1996)「熱硬化性ポリウレタンエラストマー成形物の物理試験方法」では「HsCX/30」(「Hs」はHardnessの意、「C」はデュロメータのタイプC使用、「X」は測定値、「/30」は測定開始後30秒後の指示値を測定値とすることを意味)のように記載する様に示されているが、本発明においてはその測定値のみの記載とした。
比a/bが1/2より大きい場合、ポリオレフィン系樹脂架橋発泡体をシール材として使用した際に、発泡体の型への追従性が低下するために好ましくない。また、1/5を下回る場合は、ポリオレフィン系樹脂架橋発泡体の面Aに傷が生じ易くなるために好ましくない。より好ましくは1/4〜1/3である。
本発明のポリオレフィン系樹脂架橋発泡体は、厚み方向の通気性が0.9L/min未満であることが重要である。この厚み方向の通気性の測定方法としては、JIS K6400−7(2004)「軟質発泡材料−物理特性の求め方―第7部:通気性」のB法に準拠した方法により測定したものをいい、(株)井元製作所製のB法通気性測定試験器A050で測定した測定値を採用するものである。この場合、最も小さなマノメータの検出限界より小さい0.9L/min未満であることが基準となる。つまりは測定限界値以下を意味する。そのため特に下限値は規定していないが、測定が可能であるのであれば0L/min以上となる。0L/minは通気性が全くなく、0L/min未満というものは原理上存在し得ない。また、本方法では0.9L/minより小さい値の通気性は検出限界を超えているために、もし0L/min以上0.9L/min未満の数値を特定するためには新たに別の方法で測定するより他にないため下限値の議論は実質的ではない。通気性が0.9L/min以上である場合は、ポリオレフィン系樹脂架橋発泡体をシール材として使用した際に、本来目的とするシール性が損なわれているため好ましくない。
厚み方向の通気性を0.9L/min未満とするためには、発泡体の少なくとも片面に、通気を抑える機能を有するバリア性膜を設けて後述する積層体とする方法や、発泡体の気泡構造を独立気泡構造とする方法などが挙げられる。前者の通気を抑える機能を有するバリア性膜としては、アルミ箔のような金属膜やナイロンなどの樹脂膜に蒸着層を施したものなどが挙げられる。後者の発泡体の気泡構造を独立気泡構造とするためには、揮発成分を封入する押出発泡や後述する熱分解型発泡剤を使用した発泡方法などで可能となる。
ここで独立気泡構造と連続気泡構造について説明する。独立気泡構造とは樹脂によるセル膜により系外とは隔離され、空気などの気体(もしくは水などの液体)の交換が遮断された(通気しない)空間、つまりこれを気泡と呼ぶ、をもつ構造のことをいう。一方、連続気泡構造とはこのセル膜の一部に孔が空いているため、隣り合った空間を気体が行き来し交換される構造のことである。つまりは独立気泡構造であることは通気性を抑える、つまり気密性に最も優れる構造であるといえる。
独立気泡構造と連続気泡構造については、発泡体の断面を見ても判断することができるが、厚み方向の通気性によっても判断することができる。つまり、バリア性膜を有さない発泡体単体の構成において、厚み方向の通気性が0.9L/min未満である場合は、該発泡体は独立気泡構造であり、一方バリア性膜を有さない発泡体単体の構成において、厚み方向の通気性が0.9L/min以上である場合は、該発泡体は連続気泡構造であると判断することができる。
本発明で用いるポリオレフィン系樹脂としては、とくに限定されないが、例えば、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレンなどに代表されるポリエチレン系樹脂(ここでいう密度の定義は以下の通り。超低密度:0.910g/cm未満、低密度:0.910g/cm以上0.940g/cm以下、高密度:0.940g/cmより大きく0.965g/cm以下)や、エチレンを主成分とする共重合体、もしくはホモポリプロピレン、エチレン−プロピレンランダム共重合体、エチレン−プロピレンブロック共重合体などに代表されるポリプロピレン系樹脂などが挙げられ、またこれらの混合物のいずれでもよい。前記エチレンを主成分とする共重合体としては、例えばエチレンと炭素数4つ以上のα−オレフィン(例えば、エチレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘプテン、1−オクテン等が挙げられる)を重合して得られるエチレン−α−オレフィン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体等を挙げることができる。ポリオレフィン系樹脂としては、より好ましくは低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレン、エチレン−α−オレフィン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体である。更に好ましくは低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレンである。これらのポリオレフィン系樹脂は、1種もしくは2種以上の混合物のいずれでも良い。最も好ましくは低密度ポリエチレンと線状低密度ポリエチレンの混合物である。
ポリオレフィン系樹脂架橋発泡体に用いるポリエチレン系樹脂のメルトフローレート(MFR)は特に限定されないが、JIS K7210(1999)に基づき、温度190℃、荷重2.16 kgf の通常の条件で測定されるもので、1.0〜30g/10minの範囲にあるものが好ましい。このMFRが1.0g/10min未満であると、ポリオレフィン系樹脂架橋発泡体を製造する工程にてシート化する際に、該シートの表面が粗面化し、得られる発泡体が外観上問題を生じる場合がある。またMFRが30g/10minを超えると、ポリオレフィン系樹脂架橋発泡体の耐熱性が不十分となる場合がある。ポリエチレン系樹脂のメルトフローレート(MFR)は、より好ましくは2.0〜15g/10minである。
ポリオレフィン系樹脂架橋発泡体に用いるポリプロピレン系樹脂のメルトフローレート(MFR)は特に限定されないが、JIS K7210(1999)に準拠し、温度230℃、荷重2.16kgfの通常の条件で測定されるもので、0.5〜15g/10minの範囲にあるものが好ましい。このMFRが0.5g/10min未満であると、ポリオレフィン系樹脂架橋発泡体を製造する工程にてシート化する際に、該シートの表面が粗面化し、得られる発泡体が外観上問題を生じる場合がある。またMFRが15g/10minを超えると、ポリオレフィン系樹脂架橋発泡体の耐熱性が不十分となる場合がある。ポリプロピレン系樹脂のメルトフローレート(MFR)は、より好ましくは1.0〜10g/10minである。
また、本発明のポリオレフィン系樹脂架橋発泡体の特性を著しく損なわない範囲であれば、ポリオレフィン系樹脂以外の他の熱可塑性樹脂を発泡体に加えても良い。ここでいうポリオレフィン系樹脂以外の他の熱可塑性樹脂とは、ハロゲンを含まない樹脂にあっては、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレートやスチレン−アクリル酸共重合体などのアクリル樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール、ポリビニルピロリドン、石油樹脂、セルロース、酢酸セルロース、硝酸セルロース、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースなどのセルロース誘導体、低分子量ポリエチレン、高分子量ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン、飽和アルキルポリエステル樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリアリテートといった芳香族ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステルスルホン樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリエーテルケトン樹脂、ビニル重合性モノマー及び含窒素ビニルモノマーを有する共重合体などが挙げられる。さらにイソプレンゴム、スチレンブタジエンゴム、ブチルゴム、ジメチルシリコーンゴム、エチレンプロピレンゴムなどのエラストマーなども含まれる。また、ハロゲンを含む樹脂にあっては、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化三フッ化エチレン、ポリフッ化ビニリデン樹脂、フルオロカーボン樹脂、パーフルオロカーボン樹脂、溶剤可溶性パーフルオロカーボン樹脂などが挙げられる。これらのポリオレフィン系樹脂以外の他の熱可塑性樹脂は、一種類でも良く、複数種含まれていても良い。所望の物性に合わせて種類、量は選択される。
なお、本発明のポリオレフィン系樹脂架橋発泡体は、ポリオレフィン系樹脂が主成分であることが重要である。ここで主成分とは、ポリオレフィン系樹脂架橋発泡体において、質量的に最も大きい成分を意味する。より好ましくは、ポリオレフィン系樹脂架橋発泡体の全成分100質量%において、ポリオレフィン系樹脂は50質量%以上100質量%以下である。前述のポリオレフィン系樹脂以外の他の熱可塑性樹脂や、その他の添加剤などは、ポリオレフィン系樹脂架橋発泡体の全成分100質量%において、0質量%以上50質量%以下である。
本発明のポリオレフィン系樹脂架橋発泡体のゲル分率は特に限定されないが、10〜40%が好適に用いられる。更に好ましくは15〜35%である。ゲル分率が10%より下回る場合は、発泡するときに表面が荒れる傾向があり、40%を上回る場合は、発泡するときに加工しにくく歩留まりが悪くなることがあり、好ましくない。
本発明の特徴である、比a/b=1/5〜1/2の要件を満たすためには、発泡体の厚み方向中央よりも面A側のゲル分率と、発泡体の厚み方向中央よりも面B側のゲル分率に、10%以上の差をつけることが重要である。面A側のゲル分率と面B側のゲル分率の差を10%以上とするための方法としては、電離性放射線で照射するときに片面からのみ照射する方法や、両側の照射量を変える方法、片面のみに架橋助剤を添加する方法、通常の照射をした後に片面のみに更に微架橋を施すように低電圧による照射を施す方法などが考えられる。その方法は特には問わないが、好適には両側の照射量を変える方法が用いられる。なお、発泡体の厚み方向中央よりも面A側のゲル分率と、発泡体の厚み方向中央よりも面B側のゲル分率の差は、10%以上の差があれば特に限定されないが、好ましくは10%以上20%以下の差があることが、比a/b=1/5〜1/2の要件を満たすために好ましい。
面A側のゲル分率を面B側のゲル分率よりも10%以上高く設定すれば、比a/b=1/5〜1/2に制御することが可能である。
本発明のポリオレフィン系樹脂架橋発泡体を製造する際に使用する熱分解型発泡剤としては、該発泡体の原料であるポリオレフィン系樹脂を含む樹脂組成物の溶融温度よりも高い分解温度を有するものであれば特に限定されない。好ましくは、アゾジカルボンアミドが挙げられ、更に、アゾジカルボンアミドと同等もしくはそれより高い分解温度を有するヒドラゾシカルボンアミド、アゾジカルボン酸バリウム塩、ジニトロソペンタエチレンテトラミン、ニトロソグアニジン、p,p’−オキシビスベンゼンスルホニルセミカルバジド、トリヒドラジンシンメトリックトリアジン、ビスベンゼンスルホニルヒドラジド、バリウムアゾジカルバキシレート、アゾビスイソブチロニトリル、トルエンスルホニルヒドラジド等を用いることができる。これらの熱分解型発泡剤は、単独で用いても、2種以上を混合して用いてもよい。熱分解型発泡剤の配合量は、樹脂成分の合計量100質量部(以下、樹脂成分の合計量100質量部とは、ポリオレフィン系樹脂、他の熱可塑性樹脂等の全ての樹脂の合計量100質量部を意味する。この場合、添加剤等をマスターバッチ化(樹脂によりペレット化)したペレット中の樹脂も、樹脂成分に含まれる。)に対して、一般に2〜40重量部程度であり、所望の発泡倍率に応じて設定される。
本発明のポリオレフィン系樹脂架橋発泡体の見掛け密度は、0.015〜0.033g/cmが好適に用いられる。更に好ましくは0.020〜0.030g/cmである。0.015g/cmを下回れば、発泡体の表面に傷が付きやすく、0.033g/cmを上回れば、発泡体の型への追従がし難い問題がある。
また、本発明におけるポリオレフィン系樹脂架橋発泡体では面A側の見掛け密度と面B側の見掛け密度を比較した場合、面A側の見掛け密度が高い場合がある。通常、独立気泡発泡体ではゴム成分が多いなどの樹脂種(樹脂自体の硬度が低い)が含有されるなど特殊な場合を除いては、密度と硬度は相関があるが、本発明のポリオレフィン系樹脂架橋発泡体はそれを逸脱するものである(樹脂種が同一であるにも関わらず、硬度が変わる。)。
上記見掛け密度は、前述の熱分解型発泡剤の添加量によってコントロールする事が出来る。熱分解型発泡剤の種類、ガス量、使用するポリオレフィン系樹脂、その他の熱可塑性樹脂などによって、任意にその添加量を選択することが重要である。
本発明のポリオレフィン系樹脂架橋発泡体を製造する際には、発泡体の特性を損なわない範囲で、該発泡体の原料であるポリオレフィン系樹脂を含む樹脂組成物中に、架橋助剤として多官能モノマーを含有することが出来る。多官能モノマーとしては、例えばジビニルベンゼン、ジアリルベンゼン、ジビニルナフタレン、ジビニルビフェニル、ジビニルカルバゾール、ジビニルピリジンおよびこれらの核置換化合物や近縁同族体、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸系化合物、ジビニルフタレート、ジアリルフタレート、ジアリルマレート、ビスアクリロイルオキシエチルテレフタレート等の脂肪族および芳香族2価カルボン酸のビニルエステル、アリルエステル、アクリロイルオキシアルキルエステル、メタクリロイルオキシアルキルエステル、ジエチレングリコールジビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル、テトラエチレングリコールジビニルエーテル、ポリエチレングリコールジビニルエーテル、ヒドロキノンジビニルエーテル、ビスフェノールAジアリルエーテル等の脂肪族および芳香族2価アルコールのビニルエーテルやアリルエーテル、N−フェニルマレイミド、N,N’−m−フェニレンビスマレイミド等のマレイミド系化合物、フタル酸ジプロパギル、マレイン酸ジプロパギル等の2個の三重結合を有する化合物などのモノマーを使用することができる。さらに、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレートと1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレートと1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレートと1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレートとジビニルベンゼン、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレートとトリアリルシアヌレートと1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリアリルシアヌレートと1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリアリルイソシアヌレートと1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート等も使用することができる。例えばジビニルベンゼン、トリメチロールプロパントリメタクリレート、1,9−ノナンジオールジメタクリレート、1,10−デカンジオールジメタクリレート、トリメリット酸トリアリルエステル、トリアリルイソシアヌレート、エチルビニルベンゼンなどを使用することができる。上記架橋助剤は、単独で使用しても良いし、2種類以上混合しても良い。架橋助剤の配合量は、樹脂成分の合計量100質量部に対して、0.1〜30質量部、より好ましくは0.5〜15質量部であり、所望のゲル分率に応じて設定される。
又、架橋助剤と有機過酸化物を組み合わせて架橋することもできる。この有機過酸化物としては、例えば、メチルエチルケトンパーオキサイド、t−ブチルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド等が用いられる。有機過酸化物の配合量は、樹脂成分の合計量100質量部に対して、0.01〜10質量部、より好ましくは0.05〜5質量部であり、所望のゲル分率に応じて設定される。
尚、本発明の特徴を損なわない範囲で、発泡剤の分解促進剤、気泡核調整剤、酸化防止剤、熱安定剤、着色剤、難燃剤、帯電防止剤、無機充填剤等の各種添加剤を、本発明のポリオレフィン系樹脂架橋発泡体の原料であるポリオレフィン系樹脂組成物は含むことができる。
本発明では、前記各成分を配合して得られたポリオレフィン系樹脂組成物を所定形状に成形した後、架橋・発泡してポリオレフィン系樹脂架橋発泡体を製造する。
具体的には、例えば、下記の製造方法が挙げられる。前記ポリオレフィン系樹脂組成物の所定量を、単軸押出機、二軸押出機、バンバリーミキサー、ニーダーミキサー、ミキシングロール等の混練装置を用いて、熱分解型発泡剤の分解温度未満で均一に溶融混練し、これをシート状に成形する。
次いで、得られたシートに電離性放射線を所定線量照射して、オレフィン系樹脂を架橋させ、この架橋シートを熱分解型発泡剤の分解温度以上に加熱して発泡させる。電離性放射線照射による架橋にかえて、過酸化物による架橋や、シラン架橋を行っても良い。
そして、この発泡性シートに電離性放射線の照射を行い、この発泡性シートを構成する樹脂を架橋させる。電離性放射線としては、電子線、X線、β線、γ線等が使用される。
照射線量は、一般に1〜300kGy程度であり、所望のゲル分率に応じて線量が設定される。また、先にも述べたが本発明の特徴を達成するために面A側のゲル分率と面B側のゲル分率に10%以上の差をつけることが求められる。その方法としては電離性放射線で照射するときに片面からのみ照射する方法や、両側の照射量を変える方法、片面のみに架橋助剤を添加する方法、通常の照射した後片面のみに更に微架橋を施すように低電圧による照射を施す方法などが考えられる。その方法は特には問わないが、好適には両側の照射量を変えることが用いられる。
樹脂が架橋された発泡性シートは、例えば、熱風、赤外線、メタルバス、オイルバス、ソルトバス等により、熱分解型発泡剤の分解温度以上で且つ樹脂の融点以上の温度、例えば190〜290℃に加熱し、発泡剤の分解ガスによって樹脂を発泡させ、こうして、ポリオレフィン系樹脂架橋発泡体を得る。
なお本発明のポリオレフィン系樹脂架橋発泡体は、単層構成の発泡体であることが好ましい。単層構成の発泡体とすることで、複層構成の発泡体と比較してコストを抑制することができる点で好ましい。
また、これまで述べてきた方法により得られたポリオレフィン系樹脂架橋発泡体を用いて、積層体を得ることが出来る。 本発明のポリオレフィン系樹脂架橋発泡体を用いて積層体とする際に積層させる層としては、天然、人造の繊維を用いた布帛状物、ポリ塩化ビニル樹脂からなるシート、サーモプラスチックオレフィン(TPO)からなるシート、熱可塑性エラストマーシート、レザー等の表皮材、熱可塑性樹脂繊維を用いた不織布、ポリオレフィン系樹脂無架橋発泡シート、例えばポリウレタンなどを用いた連続気泡発泡体、ポリエステルフィルムやポリアクリルフィルム等に代表されるフィルム類、ダンボールプラスチック、発泡紙、銅・銀・ニッケルなどに代表される金属層などの公知のものから少なくとも一種類から選ばれるものをいい、それらを複数積層しても良いし、ポリオレフィン系樹脂架橋発泡体の表面及び裏面の両面に積層させても良いし、片面のみに積層させても良い。
本発明のポリオレフィン系樹脂架橋発泡体と上述する層を張り合わせて積層体とする方法は、例えば、上記発泡体上に熱可塑性樹脂を溶融させる押出ラミネート法、上記発泡体上に接着剤を塗布した後張り合わせる接着ラミネート法、表皮材等と必要ならばポリオレフィン系樹脂架橋発泡体も加熱して張り合わせる熱ラミネート法(融着ともいう)、ホットメルト法、高周波ウェルダー法、金属等では無電解メッキ法、電解メッキ法、蒸着法等が挙げられるが、これらに規定されるものではなくいかなる方法でも接着されればよい。
本発明で得られたポリオレフィン系樹脂架橋発泡体はシール材として好適に用いられる。ここでいうシール材とは電化製品などで水密性、気密性を必要とするものにおいて、隙間が出来ないように継ぎ目部分に入れるものをいう。シール材としての必要特性は水密性、気密性があることは勿論、継ぎ目の形状に追従する柔軟性が必要である。これまで追従性に優れた連続気泡の発泡体が多く用いられてきたが、高圧縮を行わないと水密性・気密性を発揮することはかなわなかった。しかし、本発明で得られたポリオレフィン系樹脂架橋発泡体の好ましい態様は、前述の通り独立気泡構造を有する発泡体であるが、この本発明の好ましい態様においては独立気泡の発泡体であるにも関わらず、追従性がよく、独立気泡特有の水密性・気密性を併せ持つことを特徴としており、低圧縮でありながらシール性を発揮するために経済的に有利となる。
ただし、シール材以外にも緩衝材、包装・梱包材など特性を生かせる場合は用途をこれに限定するものではない。
以下の方法によって、物性を評価した。
(厚み測定方法)
ISO 1923(1981)「発泡プラスチック及びゴム−線寸法の測定」に準ずる。具体的には測定面積が約10cmとなるダイヤルゲージを用いて、発泡体の厚みを測定する。
(示差走査熱量分析による融点の測定方法)
示差走査熱量分析は、以下の方法で行った。約10mgのポリオレフィン系樹脂を、白金パンにいれ、示差走査熱量計(DSC:セイコー電子工業株式会社製RDC220−ロボットDSC)にて測定した。測定条件は、サンプルを一度溶融させた後、10℃/分の速度で−50℃まで冷却させ、それから5℃/分の速度で昇温して測定した。再度昇温したときに得られた吸熱ピークを融点とした。
(樹脂の密度測定方法)
JIS K6922―1,2(1997)「プラスチック−ポリエチレン (PE)成形用及び押出用材料」に準ずる。具体的にはメルトインデクサーの押出物で測定する。190℃の標準メルトインデクサーで押し出したサンプルを、気泡を含まない様にした上で適当な長さに切り、冷たい金属板の上で放置する。その後200mLの沸騰水に30分間入れアニール処理を行った後に24時間以内に密度を測定する。ここでは株式会社東洋精機製作所製メルトインデックサ型式F−B01を使用した。
(メルトフローレートの測定方法)
JIS K7210(1999)「プラスチック−熱可塑性プラスチックのメルトマスフローレイト(MFR) 及びメルトボリュームフローレイト (MVR) の試験方法」に準ずる。上記規格の附属書B(参考)「熱可塑性プラスチック材料の規格と指定とその試験条件」に基づきポリプロピレン系樹脂は230℃、荷重2.16kgf(21.7N)、ポリエチレン系樹脂は温度190℃、荷重2.16kgf(21.7N)の条件で行った。株式会社東洋精機製作所製メルトインデックサ型式F−B01を使用し、手動切り取り法を採用し、ダイから10分間にでてきた樹脂の質量によって規定されるものをいう。
(ゲル分率の測定方法)
ゲル分率とは算出した値のことである。ポリオレフィン系樹脂架橋発泡体を、まず長手方向に短冊状に片刃で0.5mm間隔に切り、その後鋏を用いて幅方向に0.5mm間隔で切断したものを約50mg精密に秤量し、130℃のテトラリン200mlに3時間浸漬した後、200メッシュのステンレス製金網で自然濾過し、アセトンで洗浄し乾燥エアーを15秒間あてた後、金網上の不溶解分を1時間120℃下で熱風オーブンにて乾燥する。次いで、シリカゲルを入れたデシケータ中で10分間冷却し、この不溶解分の質量を精密に秤量し、以下の式に従ってゲル分率を百分率で算出した。
ゲル分率(%)={不溶解分の質量(mg)/秤量したポリオレフィン樹脂発泡体の質量(mg)}×100
そして5サンプルの測定により得られた値から上下限値を除いた3点の平均値を、ゲル分率とした。
また、面A側のゲル分率と面B側のゲル分率の測定方法は、発泡体の厚み方向の1/2(中央)の部分で分割を行い、分割したそれぞれの発泡体(分割により得られた面Aを含む発泡体と分割により得られた面Bを含む発泡体)について、上記ゲル分率測定方法により測定した。5サンプル(5つの発泡体)について分割を行い、5サンプルの測定により得られた値から、上下限値を除いた3点の平均値を、面A側のゲル分率、面B側のゲル分率とした。
(見掛け密度の測定方法)
JIS K6767(1999)「発泡プラスチック−ポリエチレン−試験方法」に基づいて測定されたものである。
例えば、15cm以上になるようなサンプルサイズ(例えば、10cm角)に打ち抜き、厚み、質量を測定する。サンプルの面積(10cm角の場合は100cm)とその厚みから体積を算出し、以下の式により見掛け密度を算出した。
見掛け密度(kg/m)=サンプル重量(kg)/{サンプル厚み(m)×サンプル面積(m)}
そして5サンプルの測定により得られた値から上下限値を除いた3点の平均値を、見掛け密度とした。
また、面A側の見掛け密度と面B側の見掛け密度の測定方法は、発泡体の厚み方向の1/2(中央)の部分で分割を行い、分割したそれぞれの発泡体(分割により得られた面Aを含む発泡体と分割により得られた面Bを含む発泡体)について、上記見掛け密度測定方法により測定した。5サンプル(5つの発泡体)について分割を行い、5サンプルの測定により得られた値から、上下限値を除いた3点の平均値を、面A側の見掛け密度、面B側の見掛け密度とした。
(発泡体の硬度測定)
タイプCのデュロメータを用いてJIS K7312(1996)「熱硬化性ポリウレタンエラストマー成形物の物理試験方法」に基づいて測定した硬度であり、具体的には専用の測定器、ここでは高分子計器製ASKERのTYPECを用いて測定を行う。測定治具を発泡体の上に置き、その後30秒後の測定値を硬度とした。
(発泡体の圧縮硬さの測定方法)
25%及び50%圧縮硬さの測定方法は、JIS K6767(1999)「発泡プラスチック−ポリエチレン−試験方法」に準拠して測定されたものである。具体的には総厚みが25mm以上となるように発泡体を重ね合わせ、これを総厚みの25%および50%分圧縮させたときの抗力を測定する。測定機器としては、ここでは株式会社オリエンテック製テンシロン万能試験機UCT−500を用いる。
(発泡体の通気性測定)
JIS K6400−7(2004)「軟質発泡材料−物理特性の求め方―第7部:通気性」のB法に準拠した方法により測定したものをいい、(株)井元製作所製のB法通気性測定試験器A050で測定した測定値を採用するものである。本方法により、最も小さなマノメータの検出限界より小さい0.9L/min未満であるか否かを確認した。
(発泡体のシール性評価方法)
エタノールで洗浄された2枚のアクリル板を用意し、1枚のアクリル板に両面テープを用いて、U字に打ち抜いたサンプルを面Bから貼り付ける(面の指定のない比較例4は任意で)。打ち抜く前のサンプルの厚みを基準に、指定圧縮率(ここでは50%)になるようにもう片側の面からアクリル板を押し当て、万力などを用いてセットする。U字の部分を上にしてその中に蒸留水を水深が10cmになるように入れる。これを室温で管理し、24時間後の漏水の有無を確認した。
評価基準
◎:指定圧縮率まで容易に圧縮でき、かつ24時間後の漏水がないもの
○:指定圧縮率まで容易に圧縮できるが、24時間後に水分が系外で観測されるもの(漏水はない)
△:指定圧縮率までの圧縮が困難(但し、力を掛ければ出来る)であるが、24時間後に水分が系外で観測されるもの(漏水はない)
×:漏水があるもの、または力を掛けても指定圧縮率までの圧縮ができないもの
(実施例1)
ポリオレフィン系樹脂(1)として線状低密度ポリエチレン(MFR:2g/10min、融点:123℃、密度0.934g/cm)50質量%、ポリオレフィン系樹脂(2)として低密度ポリエチレン(MFR:6g/10min、融点:118℃、密度:0.925g/cm)50質量%とを混合し、上記ポリオレフィン系樹脂の総量を100質量部とした場合に、更に発泡剤としてアゾジカルボンアミド(大塚化学製ユニフォームAZ)を17質量部、熱安定剤としてフェノール系酸化防止剤(チバスペシャリティーズ社製イルガノックス1010)を0.5質量部とをヘンシェルミキサーにて混合し、60φ押出機に投入、シリンダー内温度が150℃となるように温調した状態で、溶融・混練したのち4mmにシート成形を行ったものを一旦巻き上げる。
更にこのポリオレフィン系樹脂発泡シートを電子線照射機を用いて、800kV、面A側の照射線量が62kGy、面B側の照射線量が35kGyとなるように両側から電離性放射線を照射せしめた後、ソルト塩浴上(塩浴温度230℃)で発泡させた結果、表に記載の特性を有する発泡体を得た。
(実施例2〜5)
実施例2〜5は、ポリオレフィン系樹脂(1)、(2)、更に発泡剤、熱安定剤、電離性放射線などは表1に従い、その他については実施例1と同様の方法により発泡体を作成した。その結果、表に記載の特性を有する発泡体を得た。
(比較例1、2)
比較例1、2についてはポリオレフィン系樹脂(1)、(2)、更に発泡剤、熱安定剤、電離性放射線などは表1に従い、その他については実施例1と同様の方法により発泡体を作成した。その結果、表に記載の発泡体を得た。
(比較例3)
比較例3ではポリオレフィン系樹脂(1)、(2)、発泡剤、熱安定剤、電離性放射線などは比較例1、2と同様に表1に従うが、更に架橋助剤としてジビニルベンゼンを3質量部加え、更にシート厚みを1mmとするシートを作成すること以外は実施例1と同様の方法で発泡体を作成した。その結果、表に示す見掛け密度、ゲル分率、厚さの発泡体を得た。
(比較例4)
比較例4としては市販の東洋クオリティワン製ルシーラNを購入してきた。
上記方法によりそれぞれ得られた発泡体と比較例4としてEPDM発泡体シール材として東洋クオリティワン製ルシーラNを購入し、特性としてそれぞれ圧縮硬さ(25%、50%)、硬度、通気性、シール性評価を調べた結果を表2にまとめた。
Figure 2011052044
Figure 2011052044

Claims (3)

  1. 25%圧縮硬さが15kPa以下であって、
    発泡体の一方の面(以下面Aとする)について、タイプCのデュロメータを用いてJIS K7312(1996)に基づいて測定した硬度をaとし、発泡体の他方の面(以下面Bとする)について、同様に測定した硬度をbとした時に、比a/b=1/5〜1/2であり、
    厚み方向の通気性が0.9L/min未満であることを特徴とする、ポリオレフィン系樹脂架橋発泡体。
  2. 見掛け密度が0.015〜0.033g/cmの範囲であることを特徴とする、請求項1に記載のポリオレフィン系樹脂架橋発泡体。
  3. ポリオレフィン系樹脂として、低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、および超低密度ポリエチレンからなる群より選ばれた少なくとも1種のポリオレフィン系樹脂を含むことを特徴とする、請求項1または2に記載のポリオレフィン系樹脂架橋発泡体。
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