JP2011051771A - ウインチの制御装置 - Google Patents

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康生 貴傳名
Norio Kawamura
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Abstract

【課題】スロープの途中でウインチ装置を停止させても、急激に車椅子が後退するのを防いで、利用者に不安感を与えることがないようにする。
【解決手段】スロープを介して車椅子を車室内へ引き上げる場合、操作スイッチを操作して後退防止ソレノイドをオンしてラチェット機構を解除してモータを作動させる(S2、S3)。スロープの途中で車椅子の引き上げを停止させると(S4)、後退防止ソレノイドをオフしてラチェット機構をロック状態とし、モータのデューティ比を下げて出力トルクを低下させる(S5)。デューティ比を下げられたモータの回転がベルト引き出し方向へのブレーキとなり、ラチェット爪がラチェット歯に当たるまで、ラチェット板がベルト引き出し方向へゆっくりと回転し、ラチェット爪とラチェット歯が完全に係合する。
【選択図】図5

Description

本発明は、ベルトをドラムに巻き取ったり、引き出すことで、該ベルトを係止した車椅子をスロープを介して地面から車室内に引き上げたり、車室内から地面へ引き下ろしたりするウインチの制御装置に関するものである。
図8は、地面からスロープを介して車室内へ車椅子1を引き上げる場合の一作動を示しており、車椅子1を地面から車室内まで引き上げる場合、一般的には以下のようにしている。ウインチ装置からベルトを地面にある車椅子1まで引き出し、ベルトの先端のフックを車椅子1に係止し、ウインチ装置のモータを回転させてベルトを巻き取ることで、車椅子1が介助者に補助されながらスロープを介して車室内へ引き上げられる。
ここで、車椅子1を引き上げ中にスロープの途中でウインチ装置を停止させるとき、ウインチ装置のラチェット機構を作動させて、車椅子1がスロープを後退しないようにしたものとして、例えば、下記に示す特許文献1が挙げられる。
特開2007−50965号公報
この特許文献1に限らず、一般的なラチェット機構は、全周に略山形状のラチェット歯を形成した円板状のラチェット板と、前記ラチェット歯に先端のラチェット爪が係合する揺動自在とした係合片と、この係合片を駆動するソレノイド等で構成されている。
そして、前記ラチェット板は、ベルトを巻回しているドラムと一体に回転する構造となっており、ベルトが引き出される方向にドラム、つまりラチェット板が回転することで、係合片のラチェット爪がラチェット板のラチェット歯に食い込む形で係合し、これにより、ベルトが不用意に引き出されるのを阻止して、車椅子1が後退するのを防止している。
しかしながら、この特許文献1におけるラチェット機構では、該ラチェット機構を作動させたときにラチェット爪とラチェット歯の間に隙間がある場合には、その隙間が無くなるまで、ドラムが回転できるため、車椅子1および乗員(利用者)の自重によりベルトがドラムから引き出され、車椅子1が急に後退して、利用者に不安感を与えるという問題を有している。
ところで、機械的なラチェット機構を用いずに、モータで車椅子の後退を防止するようにしたものとして、例えば下記に示す特許文献2が挙げられる。
特開2008−154631号公報
この特許文献2では、駆動モータを定トルクモードとしていることで、車椅子はスロープ上であっても、その位置に保持されることになり、車椅子がスロープに沿って重力により下方へ移動することがない、としている。
しかしながら、長時間にわたって車椅子を保持していると、駆動モータに過度の負担を与えたり、また、何らかの原因で駆動モータが故障した場合に、ラチェット機構を備えていないために車椅子を保持できず、下方に後退する危険性を有している。
本発明は上述の問題点に鑑みて提供したものであって、スロープの途中でウインチ装置を停止させても、急激に車椅子が後退するのを防いで、利用者に不安感を与えることがないようにしたウインチの制御装置を提供することを目的としているものである。
そこで、本発明のウインチの制御装置では、車椅子1へ係止するベルト11と、前記ベルト11を巻き取るためのベルト巻き取り機構を備え、前記ベルト巻き取り機構を駆動することによって地面と高所側に架け渡されているスロープに沿って車椅子1を高所側に引き上げるために設けられたウインチの制御装置であって、
前記ベルト巻き取り機構は、前記ベルト11を巻き取るためのドラム32と、前記ドラム32を駆動するモータ31と、前記ドラム32と一体で回転するラチェット歯43と、前記ラチェット歯43と噛み合い、前記ドラム32がベルト引き出し方向へ回転するのを阻止するラチェット爪45と、前記ラチェット爪45を前記ラチェット歯43と噛み合う位置と噛み合わない位置に移動させるラチェット爪駆動部と、前記モータ31及び前記ラチェット爪駆動部を制御する制御手段20とを有し、
前記制御手段20は、
前記モータ31の駆動及び停止の指示を受け付けるモータ指示受付手段と、
前記モータ指示受付手段がモータ31の駆動指示を受け付けてから前記モータ31を駆動するモータ駆動手段及び前記ラチェット爪駆動部を駆動してラチェット歯43とラチェット爪45の係合を解除するラチェット解除手段と、前記モータ駆動手段によりモータ31が駆動した後または前記ラチェット解除手段がラチェット歯43とラチェット爪45の係合を解除した後に前記モータ指示受付手段がモータ31の停止指示を受け付けたとき、前記モータ31の出力トルクを低下させるモータ出力低下手段と、前記モータ出力低下手段がモータ31の出力を低下させてから前記ラチェット爪駆動部を駆動してラチェット爪45をラチェット歯43へ係合させるラチェット係合手段と、前記ラチェット係合手段がラチェット爪45をラチェット歯43へ係合させてから所定時間経過した後に、前記モータ31を停止させるモータ停止手段とを備えていることを特徴としている。
(1)本発明のウインチの制御装置によれば、制御手段20に、モータ駆動手段によりモータ31が駆動した後またはラチェット解除手段がラチェット歯43とラチェット爪45の係合を解除した後にモータ指示受付手段がモータ31の停止指示を受け付けたとき、前記モータ31の出力トルクを低下させるモータ出力低下手段と、前記モータ出力低下手段がモータ31の出力を低下させてからラチェット爪駆動部を駆動してラチェット爪45をラチェット歯43へ係合させるラチェット係合手段と、前記ラチェット係合手段がラチェット爪45をラチェット歯43へ係合させてから所定時間経過した後に、前記モータ31を停止させるモータ停止手段とを備えていることで、デューティ比を下げられたモータ31の回転がベルト引き出し方向5へのブレーキとなり、ラチェット爪45がラチェット歯43に当たるまで、ラチェット板42がベルト引き出し方向5へゆっくりと回転し、そのため、ラチェット爪45とラチェット歯43が係合するまで、車椅子1はスロープ上をゆっくりと後退することで、車椅子1に載っている人や介助者に対して不安感はもちろん違和感を感じさせることがない。
(2)本発明のウインチの制御装置によれば、モータ出力低下手段にて、前記モータ31の出力トルクを徐々に低下させていることで、ラチェット爪45とラチェット歯43とは係合するころには、ベルト引き出し方向5へのブレーキ力が小さくなって、該ブレーキ力はあまり働かないようになり、モータ31への負担を軽減させることができる。
本発明の実施の形態におけるウインチ制御装置にて車椅子を引き上げている場合の説明図である。 本発明の実施の形態におけるウインチ制御装置のブロック図である。 (a)(b)は本発明の実施の形態におけるウインチ装置の側面図及び平面図である。 本発明の実施の形態におけるロック機構の拡大図である。 本発明の実施の形態における制御動作を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態における後退防止ソレノイドをオンした場合のラチェット機構の説明図である。 本発明の実施の形態における後退防止ソレノイドをオフした場合のラチェット機構の説明図である。 車椅子をスロープを介して引き上げる場合の説明図である。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。図1は本発明のウインチ制御装置10により左右のベルト11L、11Rの先端に設けられているフック(図示せず)を車椅子1に係止して、該車椅子1を引き上げている状態を示している。
このウインチ制御装置10は、ベルト11L、11Rの引き出し、巻き取りを行なう左右一対のウインチ装置12L、12Rと、これらウインチ装置12L、12Rのモータを回転制御する制御装置20とで構成されている。
図2は、ウインチ制御装置10のブロック図を示しており、主に本発明の関連している部分のブロック図を示している。左右のウインチ装置12L、12Rは同一の構成なので、左ウインチ装置12Lについて説明する。この左ウインチ装置12Lは、モータ31Lと、このモータ31Lの回転軸に接続されている後述する減速部や、ベルト11Lを巻回しているドラム32Lと、例えばドラム32L側に設けられているモータ31L(ドラム32L)の回転をモニタする回転センサ33Lと、後述するロック機構であるラチェット機構をロック状態としたり、アンロック状態にする後退防止ソレノイド34(34L、34R)等で構成されている。
なお、右ウインチ装置12Rは、左ウインチ装置12Lと同じ構成なので、添字にRを付けて説明は省略する。また、ウインチ装置12の機構的な構成については後述する。
ここで、上記左右の回転センサ33(33L、33R)として、例えば、ホール素子(ホールICを含む)で構成し、ドラム32(32L、32R)側に多数のマグネットを周方向に配置して、モータ31(31L、31R)の回転、つまりドラム32の回転によりベルト11(11L、11R)の引き出し、巻き取りを回転センサ33から出力されるパルスをカウントすることで、ベルト11の引き出し量、巻き取り量を算出している。
このパルスカウント量を、ベルト11をすべてドラム32に巻き取った状態を「0」とし、その後のドラム32の回転量に応じたパルスカウントでベルト11が引き出された量をカウントアップしていくようにしており、ベルト11の巻き取り時は、カウントダウンしてベルト11の巻き取り量を算出するようにしている。
制御装置20は、制御部21及び記憶部22を中心にして、左右のウインチ装置12(12L、12R)に対応して、PWM回路23(23L、23R)、モータ駆動回路24(24L、24R)、カウンタ部25(25L、25R)、ソレノイド駆動回路26(26L、26R)等で構成されている。
CPUにて構成される制御部21は、所定のプログラムの手順に沿って全体を制御するものであり、また、記憶部22は、前記プログラムを格納しているROMや、回転センサ33からのデータを一時的に保存するRAM等で構成されている。
PWM回路23は、制御部21からの信号により所定のデューティ比の信号を出力するものであり、このPWM回路23からの出力信号によりモータ駆動回路24がモータ31を正逆転に回転制御する。また、操作スイッチ14は車椅子1を車室内からスロープを介して引き上げたり、地面へ引き降ろしたりする際のスイッチであり、アップ信号、ダウン信号、ストップ信号等が操作スイッチ14から制御装置20へ出力される。
また、この操作スイッチ14からの信号により制御部21がソレノイド駆動回路26を介してウインチ装置12の後退防止ソレノイド34をオン駆動、オフ駆動して、ラチェット機構をロック状態やアンロック状態に制御するようになっている。
また、カウンタ部25は、回転センサ33からのパルスをリアルタイムでカウントしており、このカウンタ部25によるパルスカウント量により制御部21がモータ31の速度を所定の時間ごとに判断し、モータ31の回転速度を所定の速度となるようにPWM回路23に信号を所定の時間ごとに送っている。
なお、制御部21によるモータ31の速度の判断とモータ31の回転速度が所定の速度となるようにPWM回路23への信号の送信とは、同じ時間ごとに行なわれていることが好ましいが、性能に影響を及ぼさない範囲で、送信間隔を遅らせるなど異なる所定時間で行なっても良い。
また、ブザーで構成される報知部16が設けられており、操作スイッチ14からの操作信号を受け付けた場合や、動作の終了時に吹鳴させて、利用者や介助者に対して報知するようにしている。
図3はウインチ装置12を示し、図3(a)はウインチ装置12の側面図を、図3(b)はウインチ装置12の平面図をそれぞれ示している。骨格を形成しているケーシング30には、モータ31が配設されており、このモータ31の出力軸は、平歯車減速部35が接続されている。さらに平歯車減速部35の出力軸は遊星減速部36が接続されており、この遊星減速部36の出力軸にドラム32が接続され、このドラム32に上記ベルト11が巻回されている。
また、平歯車減速部35の出力軸(回転軸)にはマグネット37が設けられていて、平歯車減速部35の回転、つまりドラム32が回転することで、マグネット37も回転し、このマグネット37の磁力をホールIC40が検出するものであり、このホールIC40からの信号、つまりパルスをカウンタ部25がカウントする。このホールIC40及びマグネット37にて回転センサ33を構成している。
なお、ドラム32自体の回転から回転センサ33によりパルスカウントをしているのではなく、ドラム32を回転させる遊星減速部36の減速前の平歯車減速部35の回転により回転センサ33にてパルスカウントをしていることで、ドラム32の回転量の検出精度を上げている。もちろん、ドラム32自体の回転を回転センサ33により直接検出してパルスカウントするようにしても良い。
一方、ドラム32の側面にはドラム32の外径とほぼ同径のラチェット板42が配置されており、該ドラム32の回転と共に、回転するようになっている。略円板状のラチェット板42の周縁にはラチェット歯43が連続して形成されていて、このラチェット歯43に係合片44の先端のラチェット爪45が離脱自在に係合するようになっている。
上記ラチェット板42、係合片44及びこの係合片44を駆動する後退防止ソレノイド34とでラチェット機構を構成しており、図4はこのラチェット機構の拡大図を示している。図3及び図4に示すように、係合片44は軸46により回動自在に配置されており、係合片44の基部は連結軸47を介して後退防止ソレノイド34のロッド50の先端と回動自在に連結されている。
後退防止ソレノイド34のロッド50にはコイル状のバネ51が該ロッド50の先端側に固定したCリングのような金具52との間に介装されている。図示するように後退防止ソレノイド34の非通電状態では、バネ51が復帰して金具52を弾発することで、ロッド50が突出し、この突出したロッド50により係合片44を軸46を中心として反時計方向に付勢する。
係合片44が反時計方向に回転すると、係合片44の先端のラチェット爪45がラチェット板42のラチェット歯43に係合して、ラチェット板42の時計方向の回転を防止する。なお、図4に示す矢印5がベルト11の引き出し方向であり、矢印6がベルト11の巻き取り方向である。
操作スイッチ14の操作によりベルト11の引き出し、巻き取りの場合には、後退防止ソレノイド34が通電されて、ロッド50をバネ51のバネ力に抗して吸引して係合片44を軸46を中心にして時計方向に回転させて、係合片44のラチェット爪45はラチェット歯43から離脱してラチェット板42の回転をフリー状態とし、モータ31が正転、あるいは逆転駆動される。また、ベルト11の引き出し、巻き取りを停止する場合には、モータ31を停止させると共に、後退防止ソレノイド34の通電を停止して係合片44を反時計方向に回転させて、ラチェット機構をロック状態にする。
ここで、後退防止ソレノイド34が非通電状態であり、係合片44のラチェット爪45がラチェット板42のラチェット歯43に係合している状態をロック状態とし、ベルト11の不用意な引き出しを防止している。また、後退防止ソレノイド34が通電されて、係合片44のラチェット爪45がラチェット板42のラチェット歯43から離れて係合が解除される状態をアンロック状態とし、ベルト11の引き出し、巻き取りを行なえるようにしている。
次に、本発明の車椅子1を引き上げ中にスロープの途中でウインチ装置12を停止させた場合の制御動作について図5〜図7を用いて説明する。先ず、地面からスロープを介して車室内へ引き上げるべく、利用者または介助者がモータ31を駆動するために操作スイッチ14を操作すると、図5のステップS1に示すように、操作スイッチ14からの駆動信号を受けた制御部21が報知部16を駆動してブザーを吹鳴させる。
そして、ステップS2に示すように、操作スイッチ14から駆動信号を受けた制御部21はソレノイド駆動回路26を駆動して後退防止ソレノイド34をオンする。後退防止ソレノイド34がオンすると、図6に示すように、係合片44は軸46を中心にて時計方向に回動してラチェット板42のラチェット歯43から係合片44のラチェット爪45が離脱し、モータ31(ドラム32)はベルト11の巻き取り方向に回転可能となる。
次に、ステップS2からステップS3に移行して、制御部21はPWM回路23を介してモータ駆動回路24を制御してベルト11を巻き取る方向にモータ31を回転させる。そして、PWM回路23による所定のデューティ比にてモータ31は速度制御されて、一定の速度にてベルト11が巻き取られて、車椅子1が介助者に補助されながらスロープ上を引き上げられる。
車椅子1はスロープ上を引き上げられている途中で、ステップS4に示すように、利用者または介助者がモータ31を停止させようと操作スイッチ14を操作した場合、あるいは他の箇所でも異常状態を検出してフェイルセーフ制御となった場合などの作動停止判定が成立すると、ステップS5に移行する。
ステップS5では、ラチェット機構をロック状態とすべく制御部21がソレノイド駆動回路26を制御して後退防止ソレノイド34をオフとし、また、PWM回路23を制御して現在のデューティ比よりさらに低いデューティ比にして出力トルクを低下させてモータ31を回転し続ける。
ここで、後退防止ソレノイド34をオフにすると、図7に示すように、係合片44は軸46を中心にして反時計方向に回転復帰して、ラチェット機構をロック状態にしようとするが、図4に示すように、ラチェット爪45がラチェット歯43に完全に接触して係合することは稀であり、通常はラチェット爪45の先端部分がラチェット歯43とラチェット歯43との間の傾斜面60に当接する。
そのため、ラチェット歯43の基部とラチェット爪45の先端との間に隙間Lが生じてしまう。従来では、この隙間Lが無くなるまでドラム32が回転できるため、車椅子1および利用者(乗員)の自重によりベルト11が引き出され、車椅子1が急に後退していた。
そこで、本発明では、ステップS5においてモータ31の駆動用のデューティ比を下げる場合において、この下げる場合のデューティ比を、ベルト11の巻き取り力<車椅子1が自重により下がろうとする力、となるように設定している。これは、制御部21によりPWM回路23を制御してモータ31のデューティ比を下げている。
従って、デューティ比を下げられたモータ31の回転がベルト引き出し方向5へのブレーキとなり、ラチェット爪45がラチェット歯43に当たるまで、ラチェット板42がベルト引き出し方向5へゆっくりと回転し、ラチェット爪45とラチェット歯43が図4に示すように完全に係合することになる。
また、ラチェット爪45がラチェット歯43に近づくに従い、モータ31のデューティ比を更に徐々に下げて出力トルクを徐々に下げるように制御をしても良い。これにより、ラチェット爪45とラチェット歯43とは係合するころには、ベルト引き出し方向5へのブレーキ力が小さくなって、該ブレーキ力はあまり働かないようになり、モータ31への負担を軽減させることができる。
ステップS5からステップS6へ移行し、一定時間経過した場合には、ステップS7へ移行して制御部21によりモータ31を停止させる。なお、モータ31を停止させた場合に、報知部16により作動終了のブザーにて報知するようにしても良い。
ここで、ステップS6における「一定時間」とは、ステップS5でモータ31のデューティ比を下げた場合や、徐々にデューティ比を下げていった場合において、ラチェット板42の傾斜面60上をラチェット爪45が全長にわたって移動するに要する時間より若干多い時間をいう。
したがって、係合片44は回転してラチェット爪45が傾斜面60のどの位置に接触して復帰しても、一定時間が経過することで、ラチェット爪45はラチェット歯43に完全に係合した状態となり、ベルト11の不用意な引き出しを防止してロック状態を完全にする。なお、上記「一定時間」の間、モータ31を駆動しているが、デューティ比を下げていて、且つ一定時間のため、モータ31に与える負荷は小さく、モータ31への影響は少ない。
このように、本実施形態では、デューティ比を下げられたモータ31の回転がベルト引き出し方向5へのブレーキとなり、ラチェット爪45がラチェット歯43に当たるまで、ラチェット板42がベルト引き出し方向5へゆっくりと回転し、そのため、ラチェット爪45とラチェット歯43が係合するまで、車椅子1はスロープ上をゆっくりと後退することで、車椅子1に載っている人や介助者に対して不安感はもちろん違和感を感じさせることがない。
なお、本実施形態では、ウインチ装置12を該ウインチ装置12とは別個に設けた制御装置20にて制御を行なっていたが、ウインチ装置12を制御する制御部としての制御装置20の機能をウインチ装置12に設けて制御を行なうようにしても良い。
また、ウインチ装置12を左右に設けていたが、ウインチ装置12が1台で車椅子1をベルト11にて引き上げる場合にも本発明を適用することができる。
なお、上記の説明では、車椅子1をスロープを介して地面から車室内へ引き上げる場合について説明したが、車だけに適用されるものではない。例えば、階段やスロープを介して家の玄関等へ引き上げる場合でも本発明を適用できるものであり、玄関先の両側に左右一対のウインチ装置12L、12Rを設置し、上記と同様に車椅子1を引き上げる場合にも同様に本発明を適用することができる。
なお、ラチェット爪駆動部は、ソレノイド駆動回路26と後退防止ソレノイド34で構成され、モータ駆動手段は、PWM回路23とモータ駆動回路24とで構成されている。
また、モータ指示受付手段、ラチェット解除手段、モータ出力低下手段、ラチェット係合手段及びモータ停止手段は、制御部21の主構成要素であるソフトウエアのプログラムの各手順にて構成されているものである。
1 車椅子
11 ベルト
12 ウインチ装置
20 制御装置(制御手段)
21 制御部
23 PWM回路
24 モータ駆動回路
26 ソレノイド駆動回路
31 モータ
32 ドラム
34 後退防止ソレノイド
42 ラチェット板
43 ラチェット歯
44 係合片
45 ラチェット爪

Claims (2)

  1. 車椅子(1)へ係止するベルト(11)と、前記ベルト(11)を巻き取るためのベルト巻き取り機構を備え、前記ベルト巻き取り機構を駆動することによって地面と高所側に架け渡されているスロープに沿って車椅子(1)を高所側に引き上げるために設けられたウインチの制御装置であって、
    前記ベルト巻き取り機構は、前記ベルト(11)を巻き取るためのドラム(32)と、前記ドラム(32)を駆動するモータ(31)と、前記ドラム(32)と一体で回転するラチェット歯(43)と、前記ラチェット歯(43)と噛み合い、前記ドラム(32)がベルト引き出し方向へ回転するのを阻止するラチェット爪(45)と、前記ラチェット爪(45)を前記ラチェット歯(43)と噛み合う位置と噛み合わない位置に移動させるラチェット爪駆動部と、前記モータ(31)及び前記ラチェット爪駆動部を制御する制御手段(20)とを有し、
    前記制御手段(20)は、
    前記モータ(31)の駆動及び停止の指示を受け付けるモータ指示受付手段と、
    前記モータ指示受付手段がモータ(31)の駆動指示を受け付けてから前記モータ(31)を駆動するモータ駆動手段及び前記ラチェット爪駆動部を駆動してラチェット歯(43)とラチェット爪(45)の係合を解除するラチェット解除手段と、
    前記モータ駆動手段によりモータ(31)が駆動した後または前記ラチェット解除手段がラチェット歯(43)とラチェット爪(45)の係合を解除した後に前記モータ指示受付手段がモータ(31)の停止指示を受け付けたとき、前記モータ(31)の出力トルクを低下させるモータ出力低下手段と、
    前記モータ出力低下手段がモータ(31)の出力を低下させてから前記ラチェット爪駆動部を駆動してラチェット爪(45)をラチェット歯(43)へ係合させるラチェット係合手段と、
    前記ラチェット係合手段がラチェット爪(45)をラチェット歯(43)へ係合させてから所定時間経過した後に、前記モータ(31)を停止させるモータ停止手段と
    を備えていることを特徴とするウインチの制御装置。
  2. 前記モータ出力低下手段にて、前記モータ(31)の出力トルクを徐々に低下させていることを特徴とする請求項1に記載のウインチの制御装置。
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