JP4430786B2 - シートベルト装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シートベルト装置に関し、特に、モータの駆動力でウェビングの巻取りを行うシートベルト装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、車両の緊急時に乗員を座席に拘束して乗員の安全を図るためにシートベルト装置が使用されている。シートベルト装置は乗員を座席に拘束するウェビングをリールに巻取り収納する巻取り装置(リトラクタ)を備えている。この巻取り装置は螺旋状の巻取りばねを用いてリールに巻取り方向に弱い回転力を与えてウェビングの余分な弛みを除いている。また、巻取り装置にはリールを回転駆動するモータを内蔵し、ウェビングの巻取りをモータで行うようにしたものがある。例えば、特開2000−52926号に示されるシートベルト装置では、巻取り装置にモータを使用しており、ドアの「開」及び「閉」に対応してモータの巻取り速度をそれぞれ「高」及び「低」に変え、ドアを開いた場合には素早くウェビングを巻取ってウェビングのドアへの挟み込みを防止するようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、螺旋の巻取りばねを用いて弱い張力でウェビングの余分な弛みを徐々に除く場合とモータによってウェビングを一定速度で巻取る場合とでは、シートベルトの締り加減が違うので、前者に慣れた装着者は後者のシートベルト装置を使用すると違和感を生ずる場合がある。
【0004】
また、上述した特開2000−52926号に示されるように、速い速度でウェビングを巻上げて巻取りを急停止すると、ウェビングが挿通しているタングプレートが跳ねて車内内壁などに当ることが考えられる。
【0005】
よって、本発明は、装着者に違和感を与えることなくウェビングの巻取りを行うことの可能なシートベルト装置を提供することを目的とする。
【0006】
また、本発明は、ウェビング巻取りの際にタングプレートが跳ねないようにしたシートベルト装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため本発明のシートベルト装置は、乗員をウェビングによって座席に拘束するシートベルト装置において、上記ウェビングを巻取るリールを回転駆動するモータと、上記リールからのウェビングの引出し量を検出する引出し量検出手段と、上記ウェビングの巻取りが可能かどうかを判断する巻取り判断手段と、上記巻取り可能と判断したときに上記モータを制御する共に、上記ウェビングの引出し量が大きい程上記モータの回転駆動力が大きくなるように(あるいは前記ウェビングの巻取り残量に応じて前記モータの回転駆動力を減少するように)制御する制御手段と、を備える。
【0008】
かかる構成とすることによって、ウェビング装着状態において、可及的にウェビングの巻取りを素早く行うと共にウェビングが乗員を強く拘束しないようにすることによってウェビング装着の違和感を減ずることが可能となる。また、ウェビング非装着状態において、ウェビング巻取りの際のタングプレートの跳ね上がりを防止することが可能となる。
【0009】
好ましくは、上記巻取り判断手段は、上記ウェビングの非装着状態では、上記ウェビングの巻取り位置が格納原点にないときに所定の巻取り力で前記ウェビングを巻取り駆動し、所定量以上巻取られると巻取り可能であると判断し、上記ウェビングの装着状態では、上記ウェビングの巻取り位置が装着原点にないときに所定の巻取り力で上記ウェビングを巻取り駆動し、所定量以上巻取られると巻取り可能であると判断する。
【0010】
好ましくは、上記引出し量に応じて設定されるモータの駆動力は、ウェビング巻取りに必要な第1の駆動力以上であり、モータの最大駆動力である第2の駆動力以下である。
【0011】
【発明の実施の形態】
図1は、車両のシートベルト装置の例を示している。シートベルト装置は、乗員を座席301に拘束するウェビング302の一端側を電動モータで巻取る電動巻取装置100、ウェビング302を乗員の肩近傍で折返すスルーアンカ303、ウェビング302を挿通して腰部に配置されるバックル304と係合するタングプレート305、ウェビング302の他端部を車体に固定するアンカープレート306、バックル304に内蔵されてウェビング装着を検出するバックルスイッチ307、ドアの開閉を検出するドアスイッチ401(図示せず)、巻取装置100のモータ110を制御する制御部200(図示せず)を含んで構成される。
【0012】
図2は、電動巻取り装置100の構成を概略的に説明する説明図である。同図において、電動巻取り装置100は、フレーム101を備えている。このフレーム101には、ウェビング302を巻回するリール103、リール103の左端側で結合し、リール回転の中心軸となるリールシャフト103aが回転自在に設けられる。リールシャフト103aはエネルギ吸収(EA)を目的としたねじれ軸であっても良い。リールシャフト103aの右端部には、ウェビング302の引出しをロックするシートベルトロック機構102が設けられている。シートベルトロック機構102は、車両に所定の減速度が作用したときベルトの引出しをロックする動作と、ウェビング302が所定の加速度で引出されたときにウェビング302の引出しをロックする動作とを備えている。また、このロック機構102には、ロック機構102を指令信号に応答して強制的に作動させる後述の電磁的アクチュエータ112が更に設けられている。電磁的アクチュエータ112は後述の制御部200の出力によって作動が制御される。シートベルトロック機構102は、ウェビング302引き出しのロック状態でも電動モータ110によるウェビング302の巻取りが可能に構成されている。
【0013】
プリテンショナ104は、図示しない衝突検出器の出力によって作動し、リールシャフト103aをシートベルトの巻取り方向に回転し、シートベルトを強制的に巻取って乗員を座席に拘束する。プリテンショナ104は、例えば、火薬式プリテンショナであり、ガス発生器、ガス発生器から発生したガスを封止するシリンダ、シリンダ内をガス圧によって移動するピストン、ピストンの移動を、クラッチ機構を介してリール軸103aの回転運動に変換する伝達機構等によって構成される。
【0014】
リール103は動力伝達手段を介してモータ110によって回転駆動される。この動力伝達手段は、例えば、リール軸103aに固定されたプーリ105、直流電動モータ110の軸に固定されたプーリ106、両プーリ間に配置された動力伝達用ベルト107等によって構成される。プーリ105、106の外周にはそれぞれ所定数の外歯が形成され、また、ベルト107の内周にも所定数の内歯が形成されている。リールシャフト用のプーリ105、モータ用のプーリ106、ベルト107の各歯山は過不足なく噛合っており、モータ110の回転は、リールシャフト103aに伝達される。モータ110は、フレーム101に少なくとも2点以上で固定されており、制御部200の出力によって動作する。モータ110にはエンコーダ111が設けられており、モータの回転軸の回転を検出して回転方向及び回転数を示す信号を制御部200に伝える。
【0015】
図3は、シートベルト装置の制御系のうち本発明に関係する部分を示すブロック図である。前述したように、バックルスイッチ307はバックル内に内蔵され、ウェビングの装着の有無を検知し、装着の有無に応じた信号を発生し制御部200に供給する。ドアスイッチ401は、車両のドアの開閉を検知し、開閉に応じた信号を出力する。また、図示しない車載コンピュータから自車両の速度情報が提供される。駆動回路210は、制御部200から供給される信号に応じてモータ110を駆動する。エンコーダ111は、例えば、モータ110の回転軸に設けられた外周にN極S極が交互に形成された磁化ディスクと、互いに1/4周期ずれた出力を発生するように配置された2つのホールセンサによってモータの回転軸の回転を検出して2相のパルス列φ1及びφ2を発生し、回転方向及び回転量(回転角度)を制御部200に伝える。パルス列φ1及びφ2は制御部200の入出力インタフェース内のアップダウンカウンタによってデジタル値化され、ウェビングの引出し量に対応したエンコーダ出力となる。制御部200は、例えば、制御プログラムを実行するCPU、処理データを記憶するRAM、プログラム等を記憶したROM、内蔵タイマ、信号変換等を行う入出力インタフェース等を備えるマイクロコントローラによって構成される。入出力インタフェースは、バックルスイッチ307及びドアスイッチ401の開閉に対応してそれぞれ「ベルト装着フラグ」及び「ドア開閉フラグ」をフラグレジスタ(あるいはRAM)に設定する。また、フラグレジスタには、入出力インタフェースのCPUがエンコーダ出力を監視して各種のフラグを設定する。例えば、前回値と今回値との差から、ウェビング302の移動の有無を示す「移動フラグ」、ウェビング302の巻取り方向(モータの回転方向)を示す「方向フラグ」、基準値(格納原点、装着原点)と現在値との差からウェビング302が格納原点からずれたかどうかを示す「ずれフラグ1,2」等をフラグレジスタに設定する。制御部200は各種フラグを参照することによって、ウェビング巻取りの停止、ウェビング302の基準位置からのずれ、ウェビング装着の有無、ドアの開閉等を判別可能である。各入力信号に基づいてモータ110の制御を行う。
【0016】
図4は、制御部200の動作を説明するフローチャートである。まず、初期化により、レジスタ値やフラグ値等を各所定値(初期値)に設定する(S102)。続いてウェビング302が格納(収納)された状態に対応する回転量(エンコーダ出力)を覚えるために、格納原点の設定動作を行う。例えば、モータ110を駆動して所定の巻取り力でウェビング302の巻取り駆動を行い(S104)、ウェビング302の巻取り動作が停止したかどうかを判断する(S106)。これは、既述した移動フラグの値によって行える。停止しない場合には、巻取り動作を継続する(S106;No、S104)。停止した場合には(S106;Yes)、ウェビング302の巻取り限界であると判断し、エンコーダの出力を格納原点としてRAMに記憶する(S108)。格納原点の記憶後、モータの巻取り駆動を停止する(S110)。この状態では、モータが空転可能であるため、乗員はウェビング302を自由に引出すことが出来る。
【0017】
次に、制御部200は、ウェビング302の引出し量が格納原点からずれた(変化した)かどうかを判断する(S112)。これはずれフラグの値を読取ることによって行える。ずれないときは(S112;No)、監視しているウェビングが取付けられている座席脇のドアが閉じている状態から開いている状態になったかどうかをドアの開閉フラグの変化によって判断する(S114)。ドアが開いた場合には、ウェビング302の巻取り駆動を行う(S104)。これにより、ドアを開けるとウェビング302の格納原点が再設定される。例えば、ドアが閉められても乗員がベルトを装着せず、ウェビング302の格納が阻害されて制御部が途中でウェビング302の巻取りを停止した場合には、ウェビング302の当該状態で格納原点がセットされるが、乗員が降車しようとしてドアを開けたときに巻取り駆動を行い、再度ウェビング302の格納原点をセットして本来の格納原点に戻される。
【0018】
ウェビング302がずれたときは(S112;Yes)、乗員によってウェビング302が引出されたと判断される。次に、バックルフラグの値によってウェビング装着の有無を判別する(S116)。ウェビング302が装着されていない場合には(S116;No)、移動フラグの値によってウェビング302引出しが停止したかどうかを判別する(S118)。引出しが停止しないと(S118;No)、この間ウェビング302を装着したかどうかを監視している(S116、S118)。
【0019】
ウェビング302の引出しが停止すると(S118;Yes)、制御部200は低レベルの信号を駆動回路210に与え、モータ110に弱い駆動力でウェビング302の巻取りを行わせる(S120)。ウェビング302が巻取られたかどうかを移動フラグの値によって判別する(S122)。巻取られた場合には、ウェビング302の巻取りが可能であると判断し(S122;Yes)、格納原点からのウェビング引出し量D1に応じた巻取り力Fで巻取り駆動を行う。巻取り力Fは、例えば、F=K1×D1により設定される。制御部200は、巻取り力Fに応じたレベルの信号を駆動回路210に供給し、モータ110に巻取り力Fを発生させる。ここで、K1は定数である。巻取り力Fは、巻取り力の下限値F1と上限値F2との間に設定される。例えば、下限値F1は、タングプレートの重量とスルーアンカや車内内装品等とウェビング302との摺動抵抗を考慮したときに、弛みなく格納できる巻取り力以上に設定される。上限値F2は、モータの最大力以下に設定される(S124)。制御部200はずれフラグを読取り、ウェビング302が格納原点まで巻取られたかどうかを判別する(S126)。格納原点まで巻取られていないと(S126;No)、ステップS122〜S126を繰返し、現在のウェビング引出し量に応じた巻取り力Fで巻取り駆動を行う。ウェビング引出し量は徐々に減少するので巻取り力Fも減少していく。これにより、モータの大きい力により素早くウェビング302の巻取りを始めると共に、ウェビング302の格納終了時にウェビングの巻取り力を抑制したウェビング巻取りが行われる。タングプレートが車内内壁等にぶつかり、ぶつかり音や内壁に傷を付けることが低減可能となる。ウェビング302が格納原点まで巻取られると(S126;Yes)、巻取り停止状態(S110)に戻り、ウェビングの引出しを監視する状態となる。
【0020】
ウェビング302を巻取る弱い力を与えても(S120)、ウェビングが巻取られない場合(S122;No)、例えば、乗員によって止められているか、あるいは車内装備品に引っかかっている場合、これが所定時間(あるいは所定判別回数)継続すると(S128;Yes)、ドアが閉じられていれば(S130;Yes)、格納原点の再設定を行う(S104〜S110)。これにより、ウェビングが途中で引っかかって乗員が乗車し、ウェビング302を使用しない場合には、不要なモータの駆動を停止可能となる。また、所定時間が経過せず(S128;No)、あるいはドアが開いている場合には(S130;No)、乗員が使用する可能性が高いと判断して、一旦モータの巻取り駆動を停止した後(S132)、ステップS116〜S122を繰返して、ウェビング302の巻取り動作を行う。
【0021】
図5に示すように、ウェビングが装着された場合には(S116;Yes)、制御部200は、ウェビング302の巻取りを行うべく、弱い巻取り力で動作するようにモータを駆動する(S202)。エンコーダの出力によって巻取り動作が停止したかどうかを判断する(S204)。停止しない場合には(S204;No)、ウェビング302が装着されていることを確認して(S206;Yes)、巻取り駆動を継続する(S202〜S206)。巻取り動作が停止すると(S204;Yes)、巻取り力を徐々に増加させ(S208)、所定の巻取り力になったかどうかを判別する(S210)。巻取り力が所定値に達しない場合には(S210;No)、ウェビング302が装着されていることを確認して(S212;Yes)、巻取り力の上昇を継続する(S208〜S212)。所定の巻取り力とは、装着状態のウェビング302の余分な弛みが取除ける程度の力で、例えば、約40Nである。また、巻取り力を徐々に上昇させる理由は、出来る限り、乗員への違和感を低減するためである。
【0022】
所定の巻取り力に達したら(S210;Yes)、ウェビング302のその位置(エンコーダ出力)を装着原点として記憶する(S212)。
【0023】
その後、巻取り力を徐々に低下させ(S214)、巻取り力が所定値に達したかどうかを判断する(S216)。所定値とは、例えば、0N以上の比較的に低い値である。所定値に達していない場合には(S216;No)、ウェビング302が装着されていることを確認して(S218)、更に巻取り力を低下させる(S214)。巻取り力を徐々に低下することによって乗員への違和感を低減する。所定値に達すると(S216;Yes)、ウェビング302の巻取り駆動を停止する(S220)。駆動停止後、制御部200はウェビング302に所定の弛みを付与すべく、エンコーダの出力から判断された所定量だけ引出し側にモータを駆動させる。これによって、ウェビング装着による圧迫感を低減する(S222)。なお、ウェビング装着が解除された場合には(S206;Yes、S212;Yes及びS218;Yes)、ウェビング302を巻取るべく、既述ステップS124に移行する。
【0024】
次に、装着されたウェビング302の引出し量(ウェビング位置)が装着原点からずれたかどうかを判断する(S224)。ずれた場合には(S224;Yes)、ウェビング302の移動が停止したかどうかが判断される(S226)。ウェビング302の引出し量が引出し原点から変化していない場合(S224;No)、及びウェビング302の移動が停止していない場合(S226;No)には、ウェビング302が装着されていることを確認(S228)して監視を継続する(S224〜S228)。ウェビング302の装着が解除された場合には、ウェビング302を巻取るべく、既述ステップS124に移行する。
【0025】
ずれたウェビング302の移動が停止すると(S226;Yes)、制御部200はウェビング302の巻取り駆動を弱い巻取り力で行い(S230)、ウェビング302の巻取りが可能かどうかを判断する(S232)。これは、乗員が体を動かして元の位置に戻ったかどうか、あるいはウェビング302を引出して引出しを止め、ウェビング302をフリーにしたかどうかの判断に相当する。エンコーダの出力からウェビング302が巻取られたと判断した場合には(S232;Yes)、巻取り力Fで巻取り駆動を行う。巻取り力Fは、F=K2×D2で表される。D2は装着原点からのウェビング302の現在の引出し量であり、K2は巻取り力と装着原点からのウェビング引出し量との関係を示す定数である。ただし、巻取り力Fは、下限値F3と上限値F4の範囲内を超えないように設定される。例えば、下限値F3はウェビング302の重量、ウェビングとスルーアンカ、車内内装品及び乗員の衣服等との摺動抵抗を考慮してウェビング302を装着原点にまで巻取ることが出来る巻取り力に相当する力である。上限値F4はモータが発生し得る巻取り力の最大値である。このようにして、ウェビングの引出し量に応じた巻取り力がモータに与えられる(S234)。ウェビング302が装着原点まで巻取られたかどうかを判別する(S236)。装着原点まで達していない場合には(S236;No)、ウェビング302の現在の引出し量(残引出し量)に応じた巻取り力Fが再設定され、ウェビング302の巻取りが繰返される(S232〜S236)。これにより、ウェビング302の引出し残量に応じた巻取り力でウェビングを巻取るので渦巻ばねによるウェビング302の巻取りと同様の弛み除去動作となり、乗員への違和感が低減される。ウェビング302が装着原点にまで巻取られると(S236;Yes)、ウェビング302が装着原点からずれるかどうかの監視状態に戻る(S224)。
【0026】
一方、ウェビング302の巻取り駆動を行ってもウェビング302が巻取られないときは(S232;No)、この巻取られない状態が所定時間継続するかどうか(あるいは巻取られないことが所定回数繰返されたどうか)を判断する(S238)。これは、乗員が動いてその状態で止っている場合、手でウェビング302を引出して止めている場合等が該当する。所定時間を経過すると(S238;Yes)、自車両の速度が所定値以上かどうかを判別する(S240)。自車の速度が所定速度を越えていると(S240;Yes)、装着原点を再設定するべくステップ202に移行する。所定時間を経過しない場合(S238;No)、自車両の速度が所定速度以下の場合には(S240;No)、モータの巻取り駆動を一旦停止して(S242)、ウェビング装着の解除を監視しながら(S228)、ステップS224〜S232を繰返してウェビング302が巻取られたかどうかを確認する。ウェビング装着が解除された場合には(S228;No)、ステップS124に移行してウェビング302の巻取りを行う。
【0027】
このように、乗員がウェビングを装着して一旦着座した後に(S202〜S222)、乗員が座る位置や姿勢を変える等して、変更後の着座位置が新たな運転位置(着座位置)となるような場合には(S224〜S230)、引出し量の残り分に応じて減少する巻取り力によってウェビングが巻取られるので(S232〜S236)、何度も巻取り駆動することによる違和感を低減することが可能となる。また、所定速度を判断要素に加えているので(S240)、一旦停止などの極低速状態あるいは停止状態で左右の安全確認のために乗員が体を動かし、ウェビングを引出し、その状態をしばらく継続するような場合に、その状態でウェビングの装着原点を設定してしまうことを回避可能としている。
【0028】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のシートベルト装置では、モータによるウェビングの巻取りに際し、引出されたウェビングが巻取られるに従って巻取り力を徐々に減少するようにしているので、乗員に与える違和感が少ない。また、ウェビング装着を解除した場合に、ウェビング巻取りに伴うタングプレートの飛跳ねも減少する。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、シートベルト装置の概要を説明する説明図である。
【図2】図2は、電動巻取装置(リトラクタ)を説明する説明図である。
【図3】図3は、シートベルト装置の制御系を説明するブロック図である。
【図4】図4は、制御部200の動作を説明するフローチャートである。
【図5】図5は、制御部200の動作を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
110 モータ
111 エンコーダ
200 制御部
307 バックルスイッチ
401 ドアスイッチ

Claims (6)

  1. 乗員をウェビングによって座席に拘束するシートベルト装置であって、
    前記ウェビングを巻取るリールを回転駆動するモータと、
    ウェビングの装着の有無を判別する手段と
    前記リールからのウェビングの引出し量を検出する引出し量検出手段と、
    前記ウェビングの非装着状態において、前記モータを前記ウェビングの巻取り方向に回転させ、前記ウェビングの巻取り動作が停止したときの前記ウェビングの引出し量を格納原点として記憶する格納原点記憶手段と
    前記ウェビングの装着状態において、前記モータを前記ウェビングの巻取り方向に回転させて前記モータの巻取り力が前記ウェビングの弛みを除去する所定値に達したときに前記ウェビングの引出し量を装着原点として記憶する装着原点記憶手段と、
    前記ウェビングの巻取り位置が、前記格納原点又は前記装着原点からずれたとき、前記ウェビングの巻取りが可能かどうかを判断する判断手段と、
    前記ウェビングの巻取りが可能と判断したときに、前記ウェビングの非装着状態では前記格納原点からのウェビング引出し量に応じて前記モータの巻取り力を設定する第1の制御を行い、前記ウェビングの装着状態では前記装着原点からのウェビング引出し量に応じて前記モータの巻取り力を設定する第2の制御を行う、制御手段と、
    を備えるシートベルト装置。
  2. 前記第1の制御と前記第2の制御とでは、前記モータの巻取り力の変化範囲が異なるものである、請求項1に記載のシートベルト装置
  3. 更に、前記座席近傍のドアの開閉を検出するドア開閉検出手段を備え、
    前記格納原点記憶手段は、更に、
    前記ウェビングの引出量が前記格納原点からずれないときであって、前記ドアの開放を検出したときに、前記モータをウェビングの巻取り方向に回転させ、巻取り動作が停止したときの前記ウェビングの引出量を前記格納原点として記憶を更新する、
    請求項1又は2に記載のシートベルト装置。
  4. 更に、前記座席近傍のドアの開閉を検出するドア開閉検出手段を備え、
    前記格納原点記憶手段は、更に、
    前記ウェビングの引出量が前記格納原点からずれ、前記ウェビングが装着されない状態で前記ウェビングの移動が停止しているとき、前記モータにウェビングの巻取りを行わせ、所定時間を経過しても巻取りが行われないとき、前記ドアが閉じられていれば当該ウェビングの引出量を新たな格納原点として記憶する、
    請求項1又は2に記載のシートベルト装置。
  5. 前記装着原点記憶手段は、
    前記モータの巻取り力を前記所定値まで徐々に上昇させる、
    請求項1又は2に記載のシートベルト装置。
  6. 自車両の速度検出手段を更に備え、
    前記装着原点記憶手段は、更に、
    前記ウェビングの巻取り位置が前記装着原点からずれ、当該ウェビングの移動が停止したときに、前記モータにウェビングの巻取りを行わせ、所定時間を経過しても巻取りが行われないとき、自車速度が所定速度以上であれば当該ウェビングの引出量を装着原点として記憶する、
    請求項1又は2に記載のシートベルト装置。
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