JP2011020831A - ウインチ装置 - Google Patents

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憲生 川村
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Abstract

【課題】機械的なロック機構が破損した場合でも、モータに電気ブレーキをかけることで、被牽引物体の急落下を防止し、安全性を向上させる。
【解決手段】モータが停止している状態では、ロック機構はロック状態となっている(ステップS1)。ロック機構をロック状態としている場合で、制御部がモータの回転の有無を検出する。ロック機構が破損した場合には、例えば車椅子をスロープの途中で停止させた場合などでは、車椅子の自重により下降し、それによりベルトが強制的にドラムから引き出される。ドラムが回転することで、回転センサからパルスが出力され、これによりモータの回転を検出する。モータが回転すると該モータに電気ブレーキをかけて(ステップS3)、モータを停止させると共に、ブザーやランプにて警告を発する(ステップ4)。
【選択図】図7

Description

本発明は、ウインチ装置のベルトを引き出したり、巻き取ることで、該ベルトを係止した例えば、車椅子をスロープを介して車室内から引き下ろしたり、車室内へ引き上げたりするウインチ装置に関するものである。
図8は、車室内からスロープを介して地面まで車椅子1を引き下ろす場合の一作動を示しており、車椅子1を車室内から地面まで引き下ろす場合、一般的には以下のようにしている。車室内での車椅子1はウインチ装置のベルトの先端のフックにて係止され、このベルトにて車椅子1が車室内で移動しないように固定されている。
そして、地面と車内のフロアにスロープを掛け渡して、ウインチ装置(図示せず)のモータを回転させてベルトを引き出すことで、車椅子1は介護者に補助されながらスロープを経て地面に引き下ろされる。
車椅子1がベルトにて車室内で固定されている状態において、ベルトが不用意に引き出されないように、ベルトを巻き取っているドラム(図示せず)の回転を機械的に阻止するロック機構が設けられている。このロック機構は、ドラムと同軸に設けられているラチェット部と、このラチェット部の周囲に形成されている歯部に先端がソレノイドのオン、オフにより離脱自在に係合する係合爪とで構成されている。
前記係合爪の先端がラチェット部の歯部に係合していることで、ロック機構をロック状態としてラチェット部の回転を阻止してドラムが回転するのを防ぎ、ベルトが不用意に引き出されるのを阻止して車室内で車椅子1を固定している。
また、スロープの途中で一旦車椅子1を停止させた場合でも、上記ロック機構にてベルトが不用意に引き出されるの防止して、車椅子1が下降するのを防止して安全を確保するようにしている。
機械的なロック機構を用いて、ウインチ装置の使用中に車椅子が意に反してスロープ上を降下移動することを防止したり、ラチェット機構を用いてベルトが不用意に引き出されるのを防止したりするものとして、例えば下記に示す特許文献1、2が挙げられる。
特許第3570577号(特開平9−568号公報) 特開2008−125533号公報
上記特許文献1で示されているベルト巻取装置は、ベルトの基端を繰り出し可能に巻取り、常にベルトを巻取り方向に付勢するスプリング等の巻取付勢手段と、ベルトの繰り出し速度が増大し、所定値に達すると、その繰り出しを停止せしめるベルト拘束手段を有し、ベルトの引き出し速度が所定値に達すると、ベルト拘束手段によりベルトの繰り出しを停止するように構成されている。
そして、このベルト巻取装置は、繰り出し可能にシートベルトを巻取り収納し、引き出し速度が所定値に達すると緊急制止機構でシートベルトの繰り出しを停止するいわゆる自動車用シートベルトのロック機構付き巻取装置的な機能を有しているものである。
また、上記特許文献2に記載されているロック機構は、ベルトを巻回しているリールの回転軸に固定されている回転ギヤと、ロック部材と、リンク機構、及びロック解除用ソレノイドから構成されている。
そして、ロック解除用ソレノイドの非通電時にロック部材の鉤部が回転ギヤの歯と係合して、リールのベルト繰り出し方向の回転ロックされるようになっている。
しかしながら、上記特許文献1、2においては、ロック機構が機械的な構造のため、車椅子がロック機構により固定されている状態において、ロック機構に大きな荷重がかかる等の何らかの原因により、該ロック機構が破損した場合、ベルトが引き出されるのを防止する術がなく、車椅子が急落下して、安全を損なうという問題があった。
本発明は上述の問題点に鑑みて提供したものであって、機械的なロック機構が破損した場合でも、モータに電気ブレーキをかけることで、被牽引物体の急落下を防止し、安全性を向上させることを目的としたウインチ装置を提供するものである。
そこで、本発明のウインチ装置では、被牽引物体を引き上げたり引き下ろしたりするためのベルト11と、前記ベルト11が巻回されるドラム32と、前記ドラム32を正逆転に回転させて前記ベルト11を引き出し方向または巻き取り方向に作動させるモータ31と、前記モータ31を駆動制御するモータ駆動回路24と、前記ドラム32をロックするためのラチェット機構及び後退防止ソレノイド34を有するロック機構とを有するウインチ装置であって、
前記ドラム32の回転を検出する回転センサ33と、前記ロック機構のロック状態を前記後退防止ソレノイド34の状態により検出するロック状態検出手段と、前記ロック状態検出手段により前記ロック機構がロック状態であり、前記回転センサ33からの検出出力により前記ドラム32の回転によりモータ31の回転を検出した時に、前記モータ駆動回路24を制御して該モータ31の端子間を短絡してモータ31に電気ブレーキを発生させる制御手段21とを備えていることを特徴としている。
(1)本発明のウインチ装置によれば、制御手段21により、ロック状態検出手段により前記ロック機構がロック状態であり、前記回転センサ33からの検出出力により前記ドラム32の回転によりモータ31の回転を検出した時に、前記モータ駆動回路24を制御して該モータ31の端子間を短絡してモータ31に電気ブレーキを発生させるようにしているので、ロック機構が何らかの原因で破損して、被牽引物体が急落下しそうとなった場合でも、モータ31に電気ブレーキをかけることで、被牽引物体である、例えば車椅子1の急落下を防止し、安全性を向上させることができる。
(2)本発明のウインチ装置によれば、モータ31に電気ブレーキをかけると共に、ブザーやランプにて異常を警告しているので、ロック機構の異常を早期に周囲の人に知らせることができ、未然に事故を防止でき、また、ロック機構の修理へと促すことができる。
(3)本発明のウインチ装置によれば、左右のウインチ装置12に対して、前記回転センサ33と、前記ロック状態検出手段と、前記制御手段21とをそれぞれ設けているので、車椅子1の急落下を防止し、利用者に危険を感じさせることもなく、安全性を向上させることができる。
本発明の実施の形態におけるウインチ装置本体にて車椅子を引き下ろす場合の説明図である。 本発明の実施の形態におけるウインチ装置本体のブロック図である。 本発明の実施の形態におけるモータ駆動回路の一例を示す説明図である。 本発明の実施の形態におけるモータ駆動回路の一例を示す説明図である。 (a)(b)は本発明の実施の形態におけるウインチ装置の側面図及び平面図である。 本発明の実施の形態におけるロック機構の拡大図である。 本発明の実施の形態における制御動作を示すフローチャートである。 車椅子をスロープを介して引き下ろす場合の説明図である。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。なお、ウインチ装置により引き上げ、引き下ろすをする被牽引物体を、一例として車椅子として説明する。図1は本発明のウインチ装置本体10により左右のベルト11R、11Lの先端に設けられているフック(図示せず)を車椅子1に係止して、該車椅子1を引き下ろしている状態を示している。
このウインチ装置本体10は、ベルト11R、11Lの引き出し、巻き取りを行なう左右一対のウインチ装置12R、12Lと、これらウインチ装置12R、12Lのモータを回転制御する制御装置20とで構成されている。
図2は、ウインチ制御装置10のブロック図を示しており、主に本発明の関連している部分のブロック図を示している。また、ウインチ装置12は一方のみを示しており、このウインチ装置12を制御する部分も一方のみを示している。なお、車椅子1のように左右に配置したウインチ装置12にて車椅子1を引き上げる場合や、引き下ろす場合には、ウインチ装置12やベルトが左右にそれぞれ必要であるが、車椅子1ではなく立体自動倉庫などで荷を引き上げたり、引き下ろす場合にはベルトが1本で済む場合もあり、かかる場合には、図2に示す構成でも良い。
ウインチ装置12は、モータ31と、このモータ31の回転軸に接続されている後述する減速部や、ベルト11を巻回しているドラム32と、例えばドラム32側に設けられているモータ31(ドラム32)の回転をモニタする回転センサ33と、後述するロック機構をロック状態としたり、アンロック状態にする後退防止ソレノイド34等で構成されている。
ここで、上記回転センサ33として、例えば、ホール素子(ホールICを含む)で構成し、ドラム32側に多数のマグネットを周方向に配置して、モータ31の回転、つまりドラム32の回転によりベルト11の引き出し、巻き取りを回転センサ33から出力されるパルスをカウントすることで、ベルト11の引き出し量、巻き取り量を算出している。
このパルスカウント量を、ベルト11をすべてドラム32に巻き取った状態を「0」とし、その後のドラム32の回転量に応じたパルスカウントでベルト11が引き出された量をカウントアップしていくようにしており、ベルト11の巻き取り時は、カウントダウンしてベルト11の巻き取り量を算出するようにしている。
制御装置20は、制御部21、記憶部22、PWM回路23、モータ駆動回路24、カウンタ部25、ソレノイド駆動回路26、監視回路27等で構成されている。また、後述する報知部16は、制御装置20の外部に設けているが、制御装置20内に設けるようにしても良い。
CPUにて構成される制御部21は、所定のプログラムの手順に沿って全体を制御するものであり、また、記憶部22は、前記プログラムを格納しているROMや、回転センサ33からのデータを一時的に保存するRAM等で構成されている。
PWM回路23は、制御部21からの信号により所定のデューティ比の信号を出力するものであり、このPWM回路23からの出力信号によりモータ駆動回路24がモータ31を正逆転に回転制御する。ソレノイド駆動回路26は、後退防止ソレノイド34に電源を印加して、該後退防止ソレノイド34を通電状態や非通電状態に駆動制御するものである。監視回路27は、後退防止ソレノイド34の両端の電圧を監視しており、この監視回路27の出力を制御部21へ送り、制御部21では、監視回路27の出力にて、後述するように、後退防止ソレノイド34に電圧が印加されていない状態(ロック状態)で、モータ31の回転を検出した回転センサ33からの出力を検出した場合には、ロック機構が破損したと判断するようになっている。
また、操作スイッチ14は車椅子1を車室内からスロープを介して引き下ろしたり、車室内へ引き上げたりする際のスイッチであり、アップ信号、ダウン信号、ストップ信号等が操作スイッチ14から制御装置20へ出力される。
また、この操作スイッチ14からの信号により制御部21がウインチ装置12の後退防止ソレノイド34をオン駆動、オフ駆動して、ロック機構をロック状態やアンロック状態に制御するようになっている。
また、カウンタ部25は、回転センサ33からのパルスをリアルタイムでカウントしており、このカウンタ部25によるパルスカウント量により制御部21がモータ31の速度を所定の時間ごとに判断し、モータ31の回転速度を所定の速度となるようにPWM回路23に信号を所定の時間ごとに送っている。
なお、制御部21によるモータ31の速度の判断とモータ31の回転速度が所定の速度となるようにPWM回路23への信号の送信とは、同じ時間ごとに行なわれていることが好ましいが、性能に影響を及ぼさない範囲で、送信間隔を遅らせるなど異なる所定時間で行なっても良い。
また、制御部21からの信号により上述したようにモータ31を所定の回転数に回転制御したり、該モータ31に電気ブレーキをかける信号をPWM回路23に送っている。PWM回路23からの信号によりモータ駆動回路24では所定のデューティ比にてスイッチング素子がスイッチングしてモータ31を所定の回転数に制御したり、上記スイッチング素子を制御してモータ31に電気ブレーキをかけるようになっている。
ここで、上記モータ31は、例えば、ブラシレスやブラシ付きのDCモータであり、このモータ31を駆動するモータ駆動回路24は、複数のスイッチング素子からなるインバータで構成されている。
操作スイッチ14からのベルト11の巻き取り、引き出しに対応した操作信号にてモータ31が正転または逆転駆動され、モータ31の回転速度を回転センサ33からのパルスをカウンタ部25にてカウントし、このカウント数にてモータ31が所定の回転速度となるように制御部21が制御を行なう。
上記モータ駆動回路24として、使用するモータや、仕様により半導体(スイッチング素子)を使用したり、機械的なリレーを使用するなど、どのようなスイッチ要素にてモータ駆動回路24を構成しても良い。
図3(a)は、モータ31をDCモータとした場合で、該モータ31を駆動するモータ駆動回路24をHブリッジ回路にて構成した例を示している。4個のスイッチ要素SW1〜SW4として、リレーあるいは半導体にて構成される。
図3(b)は、モータを回転制御する場合と、電気ブレーキをかける場合の各スイッチ要素SW1〜SW4の状態を示しており、図中のCW回転を正転とした場合では、スイッチ要素SW1とSW4をオンさせ、他のスイッチ要素SW2とSW3をオフさせる。また、CCW回転を逆転とした場合、スイッチ要素SW2とSW3をオンさせ、スイッチ要素SW1とSW4をオフさせる。
また、モータ31に電気ブレーキをかける場合では、スイッチ要素SW1とSW2をオンさせ、スイッチ要素SW3とSW4をオフさせる。スイッチ要素SW1とSW2をオンさせることで、モータ31の端子間が短絡されて、モータ31に電気ブレーキが発生する。
あるいは、図3(b)に示すように、上記とは逆にスイッチ要素SW3とSW4をオンさせ、スイッチ要素SW1とSW2をオフさせる。スイッチ要素SW3とSW4をオンさせることで、モータ31の端子間が短絡されて、モータ31に電気ブレーキが発生する。
図4はモータ31を3相モータとし、モータ駆動回路24を3相ブリッジ回路で構成した場合である。この3相ブリッジ回路でのモータ31の回転制御は周知のように、スイッチ要素SW1〜SW6をそれぞれオン、オフと随時切り換えることで行なわれる。
また、電気ブレーキをかける場合は、スイッチ要素SW1〜SW3をオンさせることで、モータ31の端子間が短絡されて、モータ31に電気ブレーキが発生する。他のスイッチ要素SW4〜SW6はオフにする。あるいはスイッチ要素SW4〜SW6オンさせることで、モータ31の端子間が短絡されて、モータ31に電気ブレーキが発生する。他のスイッチ要素SW1〜SW3はオフにする。
図5はウインチ装置12を示し、図5(a)はウインチ装置12の側面図を、図5(b)はウインチ装置12の平面図をそれぞれ示している。骨格を形成しているケーシング30には、モータ31が配設されており、このモータ31の出力軸は、平歯車減速部35が接続されている。さらに平歯車減速部35の出力軸は遊星減速部36が接続されており、この遊星減速部36の出力軸にドラム32が接続され、このドラム32に上記ベルト11が巻回されている。
また、平歯車減速部35の出力軸(回転軸)にはマグネット37が設けられていて、平歯車減速部35の回転、つまりドラム32が回転することで、マグネット37も回転し、このマグネット37の磁力をホールIC40が検出するものであり、このホールIC40からの信号、つまりパルスをカウンタ部25がカウントする。このホールIC40及びマグネット37にて回転センサ33を構成している。
なお、ドラム32自体の回転から回転センサ33によりパルスカウントをしているのではなく、ドラム32を回転させる遊星減速部36の減速前の平歯車減速部35の回転により回転センサ33にてパルスカウントをしていることで、ドラム32の回転量の検出精度を上げている。もちろん、ドラム32自体の回転を回転センサ33により直接検出してパルスカウントするようにしても良い。
一方、ドラム32の側面にはドラム32の外径とほぼ同径のラチェット部42が配置されており、該ドラム32の回転と共に、回転するようになっている。略円板状のラチェット部42の周縁には歯部43が連続して形成されていて、この歯部43に係合爪44の先端の爪部45が離脱自在に係合するようになっている。
上記ラチェット部42、係合爪44及びこの係合爪44を駆動する後退防止ソレノイド34とでロック機構を構成しており、図6はこのロック機構の拡大図を示している。図5及び図6に示すように、係合爪44は軸46により回動自在に配置されており、係合爪44の基部は連結軸47を介して後退防止ソレノイド34のロッド50の先端と回動自在に連結されている。
後退防止ソレノイド34のロッド50にはコイル状のバネ51が該ロッド50の先端側に固定したCリングのような金具52との間に介装されている。図示するように後退防止ソレノイド34の非通電状態では、バネ51が復帰して金具52を弾発することで、ロッド50が突出し、この突出したロッド50により係合爪44を軸46を中心として反時計方向に付勢する。
係合爪44が反時計方向に回転すると、係合爪44の先端の爪部45がラチェット部42の歯部43に係合して、ラチェット部42の時計方向の回転を防止する。なお、図6に示す矢印5がベルト11の引き出し方向であり、矢印6がベルト11の巻き取り方向である。
操作スイッチ14の操作によりベルト11の引き出し、巻き取りの場合には、後退防止ソレノイド34が通電されて、ロッド50をバネ51のバネ力に抗して吸引して係合爪44を軸46を中心にして時計方向に回転させて、係合爪44の爪部45は歯部43から離脱してラチェット部42の回転をフリー状態とし、モータ31が正転、あるいは逆転駆動される。また、ベルト11の引き出し、巻き取りを停止する場合には、モータ31を停止させると共に、後退防止ソレノイド34の通電を停止して係合爪44を反時計方向に回転させる。
ここで、後退防止ソレノイド34が非通電状態であり、係合爪44の爪部45がラチェット部42の歯部43に係合している状態をロック状態とし、ベルト11の不用意な引き出しを防止している。また、後退防止ソレノイド34が通電されて、係合爪44の爪部45がラチェット部42の歯部43から離れて係合が解除される状態をアンロック状態とし、ベルト11の引き出し、巻き取りを行なえるようにしている。
次に、本ウインチ装置本体10により車椅子1を車室内からスロープを介して地面に引き下ろす場合と、地面からスロープを介して車室内へ引き上げる場合の動作について簡単に説明する。
操作スイッチ14を車椅子1を引き下ろす方向に操作をすると、制御装置20の制御部21がソレノイド駆動回路26により後退防止ソレノイド34に駆動してロック機構をアンロック状態にし、同時に制御部21がPWM回路23を制御してモータ駆動回路24にてモータ31を所定のデューティ比で正転駆動する。
モータ31が正転駆動すると、平歯車減速部35及び遊星減速部36を介してドラム32がベルト11の引き出し方向に回転し、これにより車椅子1を車室内からスロープを介して地面まで引き下ろすことができる。
ベルト11の引き出し量に応じて回転センサ33からのパルスがカウンタ部25に入力され、このカウンタ部25からのパルスカウントされたカウント量が予め設定した値となると、車椅子1が所定量引き出されたと制御部21が判断し、該制御部21はモータ31を停止すべくPWM回路23を制御すると共に、ソレノイド駆動回路26をオフ駆動して後退防止ソレノイド34を非通電状態にしてロック機構をロック状態とする。
車椅子1を引き上げる場合は、操作スイッチ14をアップ操作することで、制御部21がソレノイド駆動回路26をオン駆動して後退防止ソレノイド34を通電状態にしてロック機構をアンロック状態にすると同時に、PWM回路23を駆動してモータ駆動回路24を介してモータ31を所定のデューティ比でもって逆転駆動する。
回転センサ33からのパルスをカウンタ部25がカウントダウンしていき、「0」の値をカウントした時に、車椅子1が所定の位置まで引き上げられたとして制御部21が判断し、制御部21はモータ31を停止すべくPWM回路23を制御すると同時に、ソレノイド駆動回路26をオフ駆動して後退防止ソレノイド34を非通電状態にしてロック機構をロック状態にする。
このように、モータ31を停止させた状態では、制御部21はソレノイド駆動回路26をオフ駆動して後退防止ソレノイド34を非通電状態とする。後退防止ソレノイド34が非通電状態では、ロック機構の係合爪44の爪部45がラチェット部42の歯部43に係合することで、ロック機構がロック状態となり、ラチェット部42、つまりドラム32がベルト11の引き出し方向に回転することを防止している。
ロック機構が正常にロック状態となっている時は、後退防止ソレノイド34は非通電状態のため、監視回路27では後退防止ソレノイド34の両端電圧V1を検出している。また、モータ31が停止しているのでは、カウンタ部25はパルスをカウントしていない状態となっている。
次に、上記ロック機構が何らかの原因で破損した場合における本発明の制御動作を図7に示すフローチャートを用いて説明する。モータ31が停止している状態では、上述したようにロック機構はロック状態となっている(ステップS1参照)。
ステップS2に移行して、ロック機構をロック状態としている場合で、制御部21がモータ31の回転の有無を検出する。ロック機構の係合爪44の爪部45やラチェット部42の歯部43が破損した場合には、例えば車椅子1をスロープの途中で停止させた場合などでは、車椅子1の自重により下降し、それによりベルト11が強制的にドラム32から引き出されてしまう。
そのため、ドラム32が回転すると、遊星減速部36及び平歯車減速部35を介してモータ31も回転することになる。そして、ドラム32の回転により、回転センサ33からのパルスを制御装置20のカウンタ部25がカウントし、そのカウント出力が制御部21に入力され、同時に、後退防止ソレノイド34の両端電圧をモニタしている監視回路27からの出力から非通電状態として制御部21がロック機構がロック状態状態として判断している。なお、上記監視回路27及び制御部21によりロック状態検出手段を構成している。
そして、制御部21は、監視回路27からの出力により後退防止ソレノイド34は非通電状態でロック状態としているにも関わらず回転センサ33からの出力でもってドラム32が回転していることを検出することで、ロック機構が破損して車椅子1が急落下しようとしていると判断する。なお、操作スイッチ14からの停止信号も取り入れて、ロック機構の破損の有無を検出するようにしても良い。
制御部21は、ドラム32の回転を停止すべくモータ31にPWM回路23を制御してモータ駆動回路24の所定のスイッチ要素の内、例えば図3の場合では、SW1及びSW2をオンさせることで、モータ31の端子間を短絡させてモータ31に電気ブレーキをかける(ステップS3参照)。
モータ31に電気ブレーキがかかることで、モータ31の回転を停止させ、さらに平歯車減速部35及び遊星減速部36を介してドラム32の回転を停止させることになる。これにより、ドラム32からのベルト11の引き出しを防止して、車椅子1の急落下を阻止することができる。
ステップS3に示すように、制御部21によりモータ31に電気ブレーキをかけた後、あるいは電気ブレーキをかけると同時に、制御部21は報知部16を駆動して、ブザーやランプにて警告を発し、介護者等の近くにいる人に異常を知らせて、ロック機構が破損したことを報知せしめる(ステップS4参照)。
なお、ステップS2において、モータ31の回転を検出しない場合は、ステップS5に移行し、ユーザーの操作が無い場合は、ステップS2に戻ってモータ31の回転を検出することになる。また、ステップS5においてユーザーの操作があった場合には、通常の操作となり、車椅子1の引き上げ、あるいは引き下ろしの操作となる。
このように、本実施形態では、ロック機構が何らかの原因で破損して、車椅子1が急落下しそうとなった場合でも、モータ31に電気ブレーキをかけることで、被牽引物体である車椅子1の急落下を防止し、利用者に危険を感じさせることもなく、安全性を向上させることができる。
また、モータ31に電気ブレーキをかけると共に、ブザーやランプにて異常を警告しているので、ロック機構の異常を早期に周囲の人に知らせることができ、未然に事故を防止でき、また、ロック機構の修理へと促すことができる。
なお、本実施形態では、ウインチ装置12を該ウインチ装置12とは別個に設けた制御装置20にて制御を行なっていたが、ウインチ装置12を制御する制御部としての制御装置20の機能をウインチ装置12に設けて制御を行なうようにしても良い。
なお、上記実施形態では、モータ31に電気ブレーキをかける場合、PWM化して電気ブレーキをかけるようにしていたが、PWM化をせずに、モータ駆動回路24のスイッチ要素を単にオンしてモータ31の端子間を短絡させて、電気ブレーキをかけるようにしても良い。
なお、上記の説明では、車椅子1をスロープを介して車室内から地面に引き下げる場合や、引き上げる場合についてのロック機構が破損した場合について説明したが、車だけに適用されるものではない。例えば、階段やスロープを介して家の玄関等から出る場合でも本発明を適用できるものであり、玄関先の両側に左右一対のウインチ装置12L、12Rを設置し、上記と同様に車椅子1を引き下げる場合や、引き上げる場合に、ロック機構が破損した場合も同様に本発明を適用することができる。また、高さ方向にさらにウインチ装置を配置して3個以上のウインチ装置を用いても良い。
また、ウインチ装置本体10は、車椅子1に限定されるものでもない。例えば、立体自動倉庫において、スロープを介して高い位置から荷を上げ下げする場合にも本発明を適用することもできる。また、もちろん、立体自動倉庫に限らず、どのような分野にも適用できるものである。
なお、車椅子1や荷をスロープを介して高所から下げる場合、ベルト11は1本でも良く、左右一対を設けても良い。
1 車椅子
11 ベルト
12 ウインチ装置
20 制御装置
21 制御部(制御手段)
24 モータ駆動回路
31 モータ
32 ドラム
33 回転センサ
34 後退防止ソレノイド

Claims (3)

  1. 被牽引物体を引き上げたり引き下ろしたりするためのベルト(11)と、前記ベルト(11)が巻回されるドラム(32)と、前記ドラム(32)を正逆転に回転させて前記ベルト(11)を引き出し方向または巻き取り方向に作動させるモータ(31)と、前記モータ(31)を駆動制御するモータ駆動回路(24)と、前記ドラム(32)をロックするためのラチェット機構及び後退防止ソレノイド(34)を有するロック機構とを有するウインチ装置であって、
    前記ドラム(32)の回転を検出する回転センサ(33)と、
    前記ロック機構のロック状態を前記後退防止ソレノイド(34)の状態により検出するロック状態検出手段と、
    前記ロック状態検出手段により前記ロック機構がロック状態であり、前記回転センサ(33)からの検出出力により前記ドラム(32)の回転によりモータ(31)の回転を検出した時に、前記モータ駆動回路(24)を制御して該モータ(31)の端子間を短絡してモータ(31)に電気ブレーキを発生させる制御手段(21)と
    を備えていることを特徴とするウインチ装置。
  2. 前記制御手段(21)により前記モータ(31)に電気ブレーキを発生させる時に、ブザーやランプにて警告を発生させる報知部(16)を備えていることを特徴とする請求項1に記載のウインチ装置。
  3. 前記被牽引物体は、車椅子(1)であり、左右一対のウインチ装置(12)が設置されており、前記左右のウインチ装置(12)からのベルト(11)により前記車椅子(1)が引き上げ、引き下ろしされ、
    前記左右のウインチ装置(12)に対して、前記回転センサ(33)と、前記ロック状態検出手段と、前記制御手段(21)とをそれぞれ設けていることを特徴とする請求項1または請求項2のいずれかに記載のウインチ装置。
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