JP2011051699A - 画像記録装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】画像記録装置において、単一の光学センサを用いることにより、搬送路における被記録媒体の有無の検知と、装置本体において移動するガイド部材の移動位置の判定とを実現することが可能な手段を提供すること。
【解決手段】メイントレイ20の上部にスライドガイド34が設けられており、スライドガイドには2つの突起37,38が立設されている。スライドガイドの移動過程にいて突起37,38が回転アーム55に当接し、回転盤57を回転させる。このときに発生したパルス波によって、制御部130はスライドガイドの有無や位置を判定する。また、各搬送路に交差するアームを記録用紙が押すことにより回転盤が回転し、その際にレベルが変動した出力信号に基づいて、制御部130は記録用紙の有無を判定する。
【選択図】図12

Description

本発明は、画像記録部を通過した被記録媒体が別の搬送路を通って再び画像記録部へ搬送されるように構成された画像記録装置に関し、特に、上記別の搬送路を形成する移動可能なガイド部材を備えた画像記録装置に関する。
従来より、シート状の被記録媒体に画像を記録することが可能な画像記録装置が公知である。従来の画像記録装置には、搬送路における被記録媒体の位置や搬送路におけるジャム(用紙詰まり)の発生などを判定するために、搬送路における被記録媒体の有無を検知するためのセンサが設けられている。また、表面に画像が記録された被記録媒体をスイッチバックさせ、裏面に画像を記録するために再び画像記録部へ被記録媒体を搬送する機構が設けられた画像記録装置においては、被記録媒体の位置やジャムの発生に加えて、スイッチバックが行われたかどうかを判定するために、画像記録部へ向かう搬送路における被記録媒体の有無を検知するためのセンサが設けられている。また、特許文献1には、2つの検知部材の有無を同一の検知手段によって検知することが可能な画像形成装置が開示されている。
特開2006−290540号公報
しかしながら、複数の箇所で記録用紙の有無を検知するために個別のセンサを設ける構成では、検知対象と同数のセンサが必要であるため、コストアップとなる。また、複数のセンサを配置するためのスペースを装置本体内に設けなければならず、装置の小型化の妨げになるという問題がある。また、特許文献1の検知手段を用いればセンサの数を減少できるが、当該検知手段は検知対象の有無を検知することができても、検知対象が移動する場合にその移動位置を判定することはできない。この検知対象が、移動位置に応じて搬送路を形成するようなガイド部材である場合は、その移動位置を判定できなければ搬送路が形成されているかどうかが不明となり、仮に搬送路が形成されていない状態で被記録媒体が搬送されるとジャムが発生することになり、問題である。
そこで本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、単一の光学センサを用いることにより、搬送路における被記録媒体の有無の検知と、装置本体において移動するガイド部材の移動位置の判定とを実現することが可能な手段を提供することにある。
(1) 本発明は、トレイと、画像記録部と、スイッチバック部と、ガイド部材と、光学センサと、回転軸と、検出体と、第1アームと、第2アームと、当接部と、判定制御部と、を備えた画像記録装置として構成されている。トレイにはシート状の被記録媒体が収容される。画像記録部は、上記トレイよりも搬送向き下流側の第1搬送路を通って搬送された被記録媒体に画像を記録するものである。スイッチバック部は、上記画像記録部よりも搬送向き下流側の第2搬送路を通って搬送された被記録媒体をスイッチバックさせて上記第2搬送路から上記画像記録部の搬送向き上流側まで延びる第3搬送路へ搬送するものである。ガイド部材は、上記第1搬送路から離間した第1位置と該第1位置よりも上記第1搬送路側へ接近した第2位置との間で移動可能なように上記トレイの上側で支持されている。このガイド部材は、上記第2位置に移動したときに上記第3搬送路の少なくとも一部を形成する。光学センサは、光を出射する発光素子と該発光素子からの光を受光可能な受光素子とを有する。回転軸は、上記第2搬送路と上記第3搬送路との間に回転自在に設けられている。検出体は、上記回転軸が所定の第1回転姿勢にあるときに上記発光素子から上記受光素子への光を遮断し、上記回転軸が所定の第2回転姿勢にあるときに上記発光素子から上記受光素子へ光を導く。第1アームは、上記回転軸と連動可能に設けられている。この第1アームは、上記回転軸が上記第1回転姿勢にあるときに上記第2搬送路又は上記第3搬送路の少なくともいずれか一方に対して交差又は退避し、上記回転軸が上記第2回転姿勢にあるときに上記第2搬送路又は上記第3搬送路の少なくともいずれか一方に対して退避又は交差する。第2アームは、上記回転軸と連動可能に設けられ、上記ガイド部材側へ延びている。当接部は、上記ガイド部材に設けられ、上記ガイド部材の移動時に上記第2アームに当接して上記回転軸を回転させる。判定制御部は、上記ガイド部材の移動時に変動する上記光学センサの出力信号に基づいて上記ガイド部材の位置を判定し、被記録用紙が上記第2搬送路又は上記第3搬送路を通過したときに変動する上記光学センサの出力信号に基づいて各搬送路における被記録用紙の有無を判定する。
このように構成されているため、ガイド部材が移動されると、上記第2アームがガイド部材の当接部によって押される。これにより、当接部の押し方向に応じた回転方向へ第2アーム及び回転軸が回転し、これと同時に検出体も移動する。このとき、受光素子からの出力信号のレベルが変動する。判定制御部は、変動した出力信号に基づいてガイド部材の位置を判定できる。
また、回転軸が第1回転姿勢又は第2回転姿勢のいずれか一方の姿勢(以下、説明の便宜上「第1回転姿勢」とする。)にあるときに、第1アームは第2搬送路または第3搬送路の少なくともいずれか一方に交差している。このとき、上記発光素子から上記受光素子への光が検出体によって遮断されている。以下においては、第1アームは、第2搬送路または第3搬送路の双方に交差しているものとする。この状態で、画像記録後の被記録媒体が第2搬送路を搬送されると、被記録媒体によって第1アームが搬送向き下流側へ押される。これにより、回転軸が第1回転姿勢から第2回転姿勢へ向けて回転し、所定の回転姿勢で停止する。このとき、受光素子からの出力信号が変動する。また、被記録媒体が更に搬送されてその後端が第1アームを通り過ぎると、回転軸が第1回転姿勢へ向けて逆回転し、第1回転姿勢で停止する。このときも受光素子からの出力信号が変動する。このような出力信号の変動に基づいて、判定制御部は、第2搬送路における被記録媒体の有無を判定できる。なお、回転軸が第2回転姿勢にあるときは、第1アームは第2搬送路又は第3搬送路から退避している。
また、スイッチバック後に被記録媒体が第3搬送路に進入すると、第3搬送路に交差する第1アームが被記録媒体によって搬送向き下流側へ押される。このとき、回転軸が第1回転姿勢から第2回転姿勢へ向けて回転し、所定の回転姿勢で停止する。このときに、受光素子からの出力信号が変動する。また、被記録媒体が更に搬送されてその後端が第1アームを通り過ぎると、回転軸が第1回転姿勢へ向けて逆回転し、第1回転姿勢で停止する。このとき、受光素子からの出力信号が再び変動する。このような出力信号の変動に基づいて、判定制御部は、第3搬送路における被記録媒体の有無を判定できる。
(2) 上記当接部は、上記ガイド部材の移動時に上記第2アームを揺動させることにより、上記回転軸を上記第1回転姿勢から上記第2回転姿勢に回転させた後に再び上記第1回転姿勢に戻すもの、或いは、上記回転軸を上記第2回転姿勢から上記第1回転姿勢に回転させた後に再び上記第2回転姿勢に変化させるものである。
この構成では、出力信号波形にパルス状の矩形波(パルス波)が現れる。このパルス波は、ガイド部材が移動した場合に生じる波形である。このため、判定制御部は、このパルス状の矩形波が出力信号に存在していることを認識することで、ガイド部材の移動位置を確実に判定することができる。つまり、判定制御部は、被記録媒体の有無とガイド部材の移動位置とを明確に区別して判定することができる。
(3) 複数の上記当接部は、上記ガイド部材の移動方向へ所定間隔を隔てて上記ガイド部材に設けられている。
これにより、判定制御部はガイド部材の複数の位置を判定可能となる。
(4) 上記ガイド部材が上記第1位置及び上記第2位置の双方もしくはいずれか一方に配置されていることを上記判定制御部が判定可能なように、上記当接部は、上記第1位置及び上記第2位置の双方もしくはいずれか一方に対応する位置に設けられていることが好ましい。
(5) また、本発明の画像記録装置は、搬送中の被記録媒体が上記第1アームに当接したときに被記録媒体から受ける押圧力よりも弱い付勢力で上記回転軸を上記第1回転姿勢又は上記第2回転姿勢に保持する付勢部材を更に備えていることが好ましい。
図1は、本発明の実施形態の一例である複合機10の外観斜視図である。 図2は、プリンタ部11の内部構造を模式的に示す縦断面図である。 図3は、排紙路65B付近の構成を示す部分拡大断面図である。 図4は、検知機構50の構成を示す模式図である。 図5は、図4における切断線V−Vの断面図である。 図6は、図4における切断線V−Vの断面図である。 図7は、図4における切断線V−Vの断面図である。 図8は、図4における切断線V−Vの断面図である。 図9は、各動作におけるフォトインタラプタ51の出力信号の状態を示す 図10は、電源投入時に実行される初期動作を示すフローチャートである。 図11は、画像記録動作の概略を示すフローチャートである。 図12は、両面記録動作を示すフローチャートである。 図13は、レーベル記録動作を示すフローチャートである。波形図である。
以下、適宜図面を参照して本発明の実施形態について説明する。なお、以下に説明される実施形態は本発明の一例にすぎず、本発明の要旨を変更しない範囲で、本発明の実施形態を適宜変更できることは言うまでもない。
図1は、本発明の実施形態に係る複合機10の外観を示す斜視図である。以下の説明においては、複合機10が使用可能に設置された状態(図1の状態)を基準として上下方向7を定義し、開口13が設けられている側を手前側(正面)として前後方向8を定義し、複合機10を手前側(正面)から見て左右方向9を定義する。
複合機10は、高さ(上下方向7の長さ)に対して横幅(左右方向9の長さ)及び奥行き(前後方向8の長さ)が大きい薄型の直方体に概ね形成されている。複合機10の下部にインクジェット記録方式のプリンタ部11が設けられている。複合機10は、ファクシミリ機能、印刷機能、スキャナ機能、及び、コピー機能などの各種の機能を有している。印刷機能としては、記録用紙の表面(第1面)及び裏面(第2面)の両面に画像を記録する両面印刷機能を有している。なお、印刷機能以外の機能は任意であり、例えば、スキャン機能やコピー機能、ファクシミリ機能を有しない印刷機能のみを有するプリンタとして本発明の画像記録装置が実施されてもよい。
プリンタ部11は、正面に開口13が形成されたケーシング(筐体)14を有する。ケーシング14内にプリンタ部11の各構成要素が配設されている。開口13からケーシング14の内部に至る空間に給紙カセット78(図2参照)が装着されている。給紙カセット78は、開口13を通じてケーシング14内に前後方向8に挿抜可能に構成されている。
[プリンタ部11の構成]
次に、図2を参照しながら、プリンタ部11の構成について説明する。図2は、プリンタ部11の内部構造を示す縦断面図である。なお、図2では、給紙カセット78の前方側(紙面右側)の図示が省略されている。
プリンタ部11は、給紙カセット78と、給紙カセット78の上方に設けられた排紙トレイ79と、給紙カセット78から記録用紙をピックアップして給紙(給送)する給送部15と、給送部15によって給紙された記録用紙にインク滴を吐出して記録用紙に画像を記録するインクジェット記録方式の記録部24(本発明の画像記録部の一例)と、経路切換部41(本発明のスイッチバック部の一例)と、プリンタ部11の動作を制御する制御部130(本発明の判定制御部の一例、図4参照)とを備えている。これらがケーシング14内に設けられている。なお、記録部24は、インクジェット方式に限られず、電子写真方式、或いは感熱記録方式など、種々の記録方式のものが適用可能である。また、排紙トレイ79は、給紙カセット78と一体に構成されていてもよく、或いはプリンタ部11のフレームなどに固定されたものであってもよい。また、制御部130は、CPUなどの演算素子やROM又はRAMなどの記憶素子を有する周知の演算装置であるため、本明細書では具体的な構成の説明を省略する。
[給紙カセット78]
給紙カセット78は、給送部15の下方に設けられている。給紙カセット78は、大別すると、各種サイズの記録用紙(本発明のシート状の被記録媒体の一例)を収容して水平に保持することが可能なメイントレイ20(本発明のトレイの一例)と、その上部で前後方向8にスライド可能に支持されたスライドガイド34(本発明のガイド部材の一例)とを有する。
[メイントレイ20]
メイントレイ20は、A3サイズ、Letterサイズ、A4サイズなどの規定サイズの記録用紙を収容可能である。メイントレイ20は、記録用紙が載置される底板54と、底板54の左右方向9の両端部から立設された側板56と、底板54の後方側の端部に立設された分離傾斜板22とを有している。このメイントレイ20は、上面が開放された概ね矩形箱状に構成されている。後方側へ傾倒した分離傾斜板22の内面22Aには図示しない複数の歯が突出している。そのため、仮に複数の記録用紙が重なった状態で給紙されても、内面22Aに記録用紙の先端が当接したときに上記歯によって最上位の記録用紙だけが分離されて湾曲路65Aへ給紙される。
[スライドガイド34]
スライドガイド34は、メイントレイ20の上部において前後方向8へ水平にスライド移動可能に支持されている。スライドガイド34は、左右方向9の寸法がメイントレイ20の左右方向9の寸法とほぼ同じであり、前後方向8の寸法がメイントレイ20の前後方向の寸法よりもやや短い平板矩形状の部材である。スライドガイド34は、湾曲路65Aから前方へ離間した位置とこの位置よりも湾曲路65A側へ接近した位置との間で移動可能である。詳細には、スライドガイド34は、その後方側の後端34Aが分離傾斜板22から所定距離だけ前方側へ離間した初期位置(図2の実線で示される位置、本発明の第1位置に相当)と、後端34Aが分離傾斜板22に当接する案内位置(図2の破線で示される位置、本発明の第2位置に相当)との間でスライドする。
スライドガイド34の支持機構としては、例えば、前後方向8に延びる支持レール(不図示)がメイントレイ20の側板56それぞれの内側面に設けられ、スライドガイド34の左右方向9における両端部を上記支持レールに担持させる構成が採用可能である。もちろんこのような機構に限られず、メイントレイ20の上部において前後方向8へ移動可能に支持されていれば如何なる支持機構でも適用可能である。
本実施形態では、図示しないモータから駆動伝達機構を介して駆動力がスライドガイド34に伝達される。これにより、スライドガイド34は、前後方向8のうち、駆動力が付与された向きへスライド移動する。例えば、反転搬送路67へ記録用紙が搬送される際には、初期位置にあるスライドガイド34に後方への駆動力が伝達されて、スライドガイド34は案内位置まで移動される。そして、反転搬送路67から湾曲路65Aへ記録用紙が案内されると、前方への駆動力が伝達されて、スライドガイド34は案内位置から初期位置まで移動される。また、複合機10に電源が投入された際には、スライドガイド34に駆動力が伝達されて、スライドガイド34に対して一定の初期動作(イニシャル動作)が行われる。具体的には、電源投入後にスライドガイド34が初期位置に移動された後に案内位置へ移動され、その後、再び初期位置に戻される。このようなスライドガイド34の移動制御は、制御部130や上記モータのドライバ(不図示)などによって行われる。
スライドガイド34が上記初期位置(図2参照)に配置された状態では、メイントレイ20の後方側の上面が開放される。このとき、給送ローラ25がスライドガイド34で支持されなくなり、メイントレイ20側へ下降して、メイントレイ20に収容された記録用紙に当接する。この状態で、給送ローラ25が回転されると、メイントレイ20に収容された記録用紙が湾曲路65Aへ向けて給紙される。
一方、スライドガイド34が上記初期位置から上記案内位置へスライドされると、そのスライド過程においてスライドガイド34の後端34Aが支持アーム26を後方へ押圧して、支持アーム26を上方へ押し上げる。これにより、給紙ローラ25が、スライドガイド34上に配置される。給紙ローラ25がスライドガイド34上に配置されると、給紙ローラ25はスライドガイド34に支持された記録用紙の上面に当接する。この状態で、給紙ローラ25が回転されると、スライドガイド34上の記録用紙が湾曲路65Aへ向けて給紙される。
[突起37,38]
図4に示されるように、スライドガイド34には、第1突起37及び第2突起38(いずれも本発明の当接部の一例)が設けられている。これらの突起37,38は、スライドガイド34が前後方向8へ移動したときに後述する回転アーム55に当接して、回転軸53を回転させる役割を担う。突起37,38は、スライドガイド34の右端部に設けられており、この右端部からスライドガイド34の上面よりも上方へ突出している。第1突起37はスライドガイド34の後方側に設けられており、第2突起38はスライドガイド34の前方側に設けられている。つまり、第1突起37と第2突起38は、前後方向8に所定間隔に隔てられている。第1突起37と第2突起38は、突出長さがことなっており、詳細には、第2突起38は第1突起37よりも長い。そのため、第1突起37が回転アーム55に当接したときの回転軸53の回転量(回転角)よりも第2突起38が回転アーム55に当接したときの回転軸53の回転量(回転角)の方が大きい。
[搬送路65]
プリンタ部11の内部には、メイントレイ20の先端(後方側の端部)から記録部24を経て排紙トレイ79に至る搬送路65が形成されている。搬送路65は、メイントレイ20の先端から記録部24に至る間に形成された湾曲路65A(本発明の第1搬送路の一例)と、記録部24から排紙トレイ79に至る間に形成された排紙路65B(本発明の第2搬送路の一例)とに区分される。つまり、湾曲路65Aは、メイントレイ20から搬送向き下流側(以下、単に「下流側」と略称する。)に形成されており、排紙路65Bは、記録部24よりも下流側に形成されている。ここで、搬送向きとは、記録用紙が搬送路65及び後述する反転搬送路67を搬送される向き(図2において矢印付きの二点鎖線で示される向き)を指す。
図2に示されるように、湾曲路65Aは、メイントレイ20に設けられた分離傾斜板22の上端付近から記録部24に渡って延設された湾曲状の通路である。この湾曲路65Aは、所定間隔を隔てて互いに対向する外側ガイド18及び内側ガイド19によって区画されている。外側ガイド18及び内側ガイド19は、プリンタ部11の内部側を中心とする円弧形状に形成されている。なお、外側ガイド18及び内側ガイド19、更に、後述する上側ガイド82、下側ガイド83、上側傾斜ガイド32、下側傾斜ガイド33は、いずれも、図2の紙面垂直方向(図1の左右方向9)へ延びている。
排紙路65Bは、記録部24よりも下流側に設けられた下側ガイド82と上側ガイド83とによって区画されている。
図3は、排紙路65B付近の構成を示す部分拡大断面図である。図3に示されるように、下側ガイド82は、後述する第2搬送ローラ62及び拍車ローラ63のニップ位置から前方側(図3の紙面右側)へ水平に延出されている。排紙路65Bは、第2搬送ローラ62によって搬送された画像記録済の記録用紙の下面を支持しつつ、下流側へ案内する。下側ガイド82の下流側端部よりも下流側に分岐口36が形成されている。両面画像記録の際は、排紙路65Bを搬送された記録用紙は、分岐口36の下流側でスイッチバックされた後に、分岐口36から下方へ向けて搬送される。
上側ガイド83は、下側ガイド82よりも上方に配置されている。上側ガイド83と下側ガイド82とは、記録用紙が通過可能な所定間隔を隔てて互いに対向するように配置されている。上側ガイド83は、分岐口36を超えて、排紙トレイ79の上方まで延出されている。
なお、本実施形態では、排紙路65Bの上下幅は、排紙路65Bの前方側の終端から記録部24へ向けてレーベルトレイ70(図6(L)参照)を挿入可能なサイズとなっている。ここで、レーベルトレイ70とは、CD−ROMやDVD−ROMなどのような盤状のメディア(本発明の被記録媒体の一例)を保持可能に構成されたものである。これらのメディアのラベル面(表面)に画像を記録する場合に、レーベルトレイ70に上記メディアを保持させた後に、排紙路65Bの前方側の終端から記録部24へ向けて真っ直ぐにレーベルトレイ70が挿入される。そして、レーベルトレイ70の挿入向き端部が第3搬送ローラ45と拍車ローラ46とによって挟持される位置まで挿入されると、プリンタ部11に対するレーベルトレイ70のセットが完了する。
[反転搬送路67]
図2に示されるように、プリンタ部11の内部には、反転搬送路67(本発明の第3搬送路の一例)が形成されている。反転搬送路67は、分岐口36で排紙路65Bから分岐され、給紙カセット78とその上方に配置された記録部24との間を通って、記録部24よりも搬送向き上流側(以下、単に「上流側」と略称する。)の合流部に接続されている。なお、合流部は、湾曲路65Aの始端(上流側の端部)と反転搬送路67の終端(下流側の端部)とが合流する部分である。
反転搬送路67は、分岐口36から後方斜め下向きに傾斜する傾斜面を有する上側傾斜ガイド32と、下側傾斜ガイド33とによって区画されている。本実施形態では、上側傾斜ガイド32と下側傾斜ガイド33とによって、反転搬送路67の一部、詳細には、分岐口36側の傾斜路67Aが区画されている。これらのガイド32,33は、記録用紙が通過可能な所定間隔を隔てて互いに対向するように配置されている。上側傾斜ガイド32は,下側傾斜ガイド33よりも上方に配置されている。これらのガイド32,33は、分岐口36から下方へ延出されており、より詳細には、後方斜め下向きへ延出されている。
また、反転搬送路67は、給紙カセット78に設けられたスライドガイド34によっても区画される。図2において破線で示される案内位置にスライドガイド34が配置されると、スライドガイド34の上面によって、反転搬送路67の一部、詳細には、湾曲路65A側の直線状の直線路67Bが区画される。
このように搬送路65及び反転搬送路67が形成されているため、給送部15によってメイントレイ20から給紙された記録用紙は、湾曲路65Aを通って、記録部24へ搬送される。この搬送過程において、記録用紙は、外側ガイド18及び内側ガイド19によって、給送部15の給紙ローラ25が当接した面とは反対の面が記録部24と対向するように反転される。記録部24を通過した記録用紙は、排紙路65Bを通って排紙トレイ79へ搬送されるか、或いは、経路切換部41により搬送経路が切り換えられて、反転搬送路67を通って再び記録部24へ搬送される。
[記録部24]
図2に示されるように、記録部24は、給紙カセット78の上方に配置されている。記録部24の下方にプラテン42が設けられている。記録部24は、主走査方向への往復移動過程において、図示しないインクカートリッジから供給されたインクをノズル39から微小なインク滴として、プラテン42に支持された記録用紙やレーベルトレイ70(図8(L)参照)のメディアのラベル面に吐出する。これにより、記録用紙やラベル面に画像が記録される。
記録部24よりも上流側に第1搬送ローラ60とその下方に配置されたピンチローラ61が設けられている。また、記録部24よりも下流側に第2搬送ローラ62とその上方に配置された拍車ローラ63が設けられている。第1搬送ローラ60及びピンチローラ61は、湾曲路65Aを搬送してきた記録用紙を挟持してプラテン42上へ送る。第2搬送ローラ62及び拍車ローラ63は、記録済みの記録用紙を挟持してさらに下流側(排紙トレイ79側)へ搬送する。
第1搬送ローラ60及び第2搬送ローラ62は、搬送用モータ(不図示)から駆動伝達機構を介して回転駆動力が伝達されて回転される。この駆動伝達機構は、遊星ギヤなどから構成されており、搬送用モータ(不図示)が正回転方向或いは逆回転方向のいずれに回転されても、記録用紙を一方向(図2の右側)へ搬送させるべく、第1搬送ローラ60及び第2搬送ローラ62を一回転方向へ回転させる。なお、第1搬送ローラ60及び第2搬送ローラ62は、画像記録時に間欠駆動される。そのため、画像用紙は、所定の改行幅で送られながら画像記録がなされる。
[給送部15]
給送部15は、給紙カセット78に収容された記録用紙を湾曲路65Aへ向けて搬送するためのものであり、給紙ローラ25と、支持アーム26と、駆動伝達機構27とを備えている。給紙ローラ25は、給紙カセット78の上側に配置されている。給紙ローラ25は、給紙カセット78のメイントレイ20に収容された記録用紙をピックアップして湾曲路65Aへ給紙するものである。直線路67Bと記録部24との間に設けられた基軸28に回転可能に支持された支持アーム26の先端に給紙ローラ25が回転自在に軸支されている。給紙ローラ25は、駆動源の一例である給紙用モータ(不図示)の回転力が駆動伝達機構27を介して伝達されると回転駆動される。支持アーム26は、自重により又はバネ等の弾性部材による弾性力により、図2の矢印29の方向へ回動付勢されている。このため、給紙ローラ25は、給紙カセット78に収容された記録用紙の上面に圧接可能である。
本実施形態では、給紙カセット78がプリンタ部11に対して挿入される際に、支持アーム26は、給紙カセット78の後端部(例えば、分離傾斜板22)に押圧されることによって、上方へ押し上げられるように構成されている。この場合、スライドガイド34が上記初期位置(図2において実線で示される位置)に配置されているときは、メイントレイ20内の記録用紙の上面に給紙ローラ25が接触して、支持アーム26はメイントレイ20の記録用紙を湾曲路65Aへ給紙可能な第1姿勢となる。また、スライドガイド34が上記案内位置(図2において破線で示される位置)に配置されているときは、スライドガイド34の上面に給紙ローラ25が接触して、支持アーム26はスライドガイド34の上面に案内された記録用紙を湾曲路65Aへ給紙可能な第2姿勢となる。
[経路切換部41]
図3を参照しながら、経路切換部41について説明する。経路切換部41は、排紙路65Bにおける分岐口36、すなわち排紙路65Bと反転搬送路67との接続部分付近に配置されている。経路切換部41は、図3に示されるように、第3搬送ローラ45と、拍車ローラ46と、補助ローラ47及び補助ローラ48を有するフラップ49とにより構成されている。
第3搬送ローラ45は、下側ガイド82よりも更に下流側に設けられている。第3搬送ローラ45は、左右方向8に延びる支軸44に固定されている。第3搬送ローラ45と下側ガイド82との間に分岐口36が形成されている。第3搬送ローラ45は、プリンタ部11のフレームなどに回転可能に支持されている。拍車ローラ46は、第3搬送ローラ45の上方に配置されており、自重若しくはバネなどによって第3搬送ローラ45のローラ面に圧接されている。この拍車ローラ46は、上側ガイド83の下流側端部に回転可能の支持されている。
本実施形態では、第3搬送ローラ45は、搬送用モータ(不図示)から正逆回転方向の駆動力が伝達されて、正回転方向又は逆回転方向に回転駆動される。例えば、片面記録が行われる場合は、第3搬送ローラ45は正回転方向へ回転される。これにより、記録用紙は第3搬送ローラ45及び拍車ローラ46に挟持されて下流側へ搬送され、排紙トレイ79に排紙される。一方、両面記録が行われる場合は、第3搬送ローラ45及び拍車ローラ46が記録用紙の後端部を挟持した状態で、第3搬送ローラ45の回転方向が正回転方向から逆回転方向へ切り換えられる。また、レーベル記録が行われる場合は、プリンタ部11にレーベルトレイ70がセットされた状態で、第3搬送ローラ45が逆回転方向へ駆動されて、レーベルトレイ70が記録部24の下方まで搬送される。
第3搬送ローラ45及び拍車ローラ46は、第2搬送ローラ62及び拍車ローラ63から送られた記録用紙や、排紙路65Bの終端から挿入されたレーベルトレイ70を挟持するものである。記録部24を通過した記録用紙が第3搬送ローラ45及び拍車ローラ46のニップ部に進入すると、記録用紙は第3搬送ローラ45及び拍車ローラ46によって挟持されつつ、第3搬送ローラ45の回転方向に対応する方向(排紙トレイ79側、又は、反転搬送路67側)へ搬送される。つまり、第3搬送ローラ45及び拍車ローラ46は、記録用紙を排紙路65Bに沿ってさらに下流側(排紙トレイ79側)へ搬送可能であるとともに、記録用紙を反転搬送路67(図2参照)へ搬送可能である。
上側ガイド83に、図3の紙面垂直方向(図1の左右方向9)へ延びる支軸87が設けられている。フラップ49は、支軸87から概ね上流側へ延出されている。フラップ49における延出端部49Bは、分岐口36の中央部36Aを超えて下側ガイド82に近接した位置に達している。このフラップ49は、支軸87に軸支されている。具体的には、フラップ49における上流側の基端部49Aが支軸87に回動可能に支持されている。支軸87は、例えば、上側ガイド83、或いはプリンタ部11のフレームなどに設けることが可能である。
フラップ49の延出端部49B側には、補助ローラ47が軸支されている。この補助ローラ47のローラ面は、記録用紙の記録面に当接されるので、拍車状に形成されている。
フラップ49は、下側ガイド82よりも上方に位置する排出姿勢(図3(A)に示される姿勢)と、延出端部49Bが分岐口36よりも下方へ進入する反転姿勢(図3(B)の破線で示される姿勢)との間で回動する。なお、本実施形態では、上側ガイド83には、フラップ49が没入可能な開口89が形成されており、フラップ49は、上記排出姿勢にあるときに開口89に没入して、排紙路65Bから退避する。また、上記反転姿勢にあるときは、フラップ49は開口89から露出されて、補助ローラ48が下側傾斜ガイド33に当接する。
[シートセンサ73]
図2に示されるように、湾曲路65Aには、湾曲路65Aを搬送される記録用紙の先端位置を検知するためのシートセンサ73が設けられている。このシートセンサ73は、回転アーム75Aと検出子75Bと有する回転体75と、発光素子(例えば発光ダイオード)及びこの発光素子から発光された光を受光する受光素子(例えばフォトトランジスタ)を有するフォトインタラプタ74とにより構成されている。回転体75は、支軸76を中心に回転可能に設けられている。回転アーム75Aは支軸76から外側ガイド18を超えて湾曲路65Aへ突出している。回転体75に外力が加えられていない状態で、検出子75Bはフォトインタラプタ74の発光素子から受光素子に至る光路に進入して、この光路を通る光を遮断している。湾曲路65Aに記録用紙が搬送されてその先端が回転アーム75Aを押圧すると、回転体75が回転する。これにより、検出子75Bが上記光路から退避する。フォトインタラプタ74の出力信号は、検出子75Bの姿勢変化によって変動する。本実施形態では、この変動に基づいて、プリンタ部11の制御部130は、湾曲路65Aにおける記録用紙の有無を検知したり、記録用紙の先端位置や後端位置を判定する。
[検知機構50]
図3に示されるように、第2搬送ローラ62よりも下流側には、排紙路65Bや傾斜路67Aにおける記録用紙の有無、及び、プリンタ部11におけるスライドガイド34の有無やその位置を判定するための検知機構50が設けられている。検知機構50は、回転軸53(本発明の回転軸の一例)と、アーム状の回転アーム52A,52Bを有する回転体52と、アーム状の回転アーム55(本発明の第2アームの一例)と、発光素子51A(例えば発光ダイオード)及びこの発光素子から発光された光を受光する受光素子51B(例えばフォトトランジスタ)を有する透過型のフォトインタラプタ51(本発明の光学センサの一例)と、発光素子51Aから受光素子51Bに至る光路と交差するように配置される回転盤57(本発明の検出体の一例)とにより構成されている。回転アーム52A及び回転アーム52Bが本発明の第1アームの一例である。なお、図3では、回転盤57の図示が省略されている。
図3に示されるように、回転軸53は、下側ガイド82よりも下方であって、上側傾斜ガイド32よりも上方に配置されている。つまり、回転軸53は、上下方向7において、排紙路65Bと傾斜路67Aとの間に配置されている。回転軸53は、プリンタ部11のフレームなどに回転自在に設けられている。回転軸53は、各搬送路を搬送される記録用紙の搬送向きに直交する方向であって、図3の紙面に垂直な方向(左右方向9)に延びている。具体的には、図4に示されるように、一方の端部53Aが給紙カセット78の左右方向9の中央に至っている。また、他方の端部53Bが給紙カセット78の右側(図4の上側)へ延びており、側板56を越えて外側に至っている。
回転体52は、回転軸53の一方の端部53A側に固定されている。これにより、回転体52は、給紙カセット78の左右方向の中央(図4において一点鎖線で示される位置)に配置される。また、回転盤57は、回転軸53の他方の端部53Bに固定されている。このため、回転盤57は、側板56よりも外側に配置されている。また、回転アーム55も回転軸53に固定されている。回転アーム55は、回転体52と回転盤57との間であって、側板56よりも外側に配置されている。この回転アーム55は、スライドガイド34に設けられた第1突起37及び第2突起38と当接可能な位置に配置されている。なお、フォトインタラプタ51は、発光素子51Aと受光素子51Bとのギャップに回転盤57が挿通される位置に配置されている。
図4に示されるように、回転盤57は円盤状に形成された板状部材からなる。回転盤57の中心部が支軸53の端部53Bに固定されている。これにより、支軸53が回転すると、この回転動作に連動して回転盤57も側板56の外側で回転する。回転盤57は、フォトインタラプタ51の発光素子51Aから発光される光を遮断可能な素材で構成されている。回転盤57の外周縁には、複数の開口113,115(図4(B)参照)が形成されている。これらの開口113,115は、支軸53を中心とする回転盤57の回転方向に沿って所定間隔を隔てて配置されている。なお、回転盤57は光を遮断可能な素材で構成されているため、外周縁のうち開口113及び開口115以外の部分は光を受けたときにその光を遮断する。以下、説明の便宜上、回転盤57の外周縁の遮断領域のうち、開口113と開口115とで挟まれた部位を遮光部114と定義する。また、開口115に隣接する遮光部114とは反対側の部位を遮光部116と定義する。
フォトインタラプタ51は、光を出射する発光素子51A(本発明の発光素子の一例)と、発光素子51Aからの光を受光可能な受光素子51B(本発明の受光素子の一例)とを有する透過型の光学センサである。フォトインタラプタ51は、リード線などで制御部130に電気的に接続されている。受光素子51Bから出力される電気信号(出力信号)は、リード線を通って制御部130に電送される。本実施形態では、制御部130は、受光素子51Bからの出力信号の波形(図5参照)に基づいて、後述するように搬送路における記録用紙の有無やスライドガイド34の有無、スライドガイド34の位置などを判定する。
図4に示されるように、発光素子51Aと受光素子51Bは互いに対向するように配置されている。フォトインタラプタ51は、発光素子51Aと受光素子51Bとの間のギャップに回転盤57の外周縁が挿通される位置に設けられている。このため、発光素子51Aから出射された光は回転盤57の外周縁へ向かって進み、この外周縁に設けられた開口113,115(図4(B))を通り抜けて受光素子103に入射するか、又は遮光部114,116(図4(B)参照)によって遮断される。
プリンタ部11に給紙カセット78が装着された状態、且つ、スライドガイド34が初期位置に配置された状態では、図3(A)や図5(A)に示されるように、回転アーム55は、鉛直下方へ延びており、その先端はスライドガイド34の上面に近接している。このとき、回転アーム52Aは、回転軸53から上方へ延出されて排紙路65Bに対して垂直に交差している。この回転アーム52Aは、下側ガイド82に設けられた開口82Aから排紙路65Bへ突出している。言い換えると、回転アーム52Aは、下側ガイド82による記録用紙の支持面82Bから上方へ突出している。また、回転アーム52Bは、回転軸53から下側傾斜ガイド33へ向けて延出されて傾斜路67Aに対して垂直に交差している。この回転アーム52Bは、上側傾斜ガイド32に設けられた開口32Aから傾斜路67Aへ突出している。また、回転盤57の遮光部114はフォトインタラプタ51の発光素子51Aから受光素子51Bに至る光路に配置されており、この光路を通る光を遮断している。なお、遮光部114が上記光路に配置されたときの回転軸53の回転姿勢(図3(A)、図5(A)参照)、及び、後述するように遮光部116が上記光路に配置されたときの回転軸53の回転姿勢(図5(B)参照)が、本発明の第1回転姿勢である。
本実施形態では、回転軸53は、図示しないバネなどの付勢部材によって、当該付勢部材の付勢力以外の外力が加えられない限り上記第1回転姿勢を保持するように付勢されている。なお、かかる付勢力は、排紙路65Bや傾斜路67Aを搬送中の記録用紙が通過したときに記録用紙から回転アーム52A又は回転アーム52Bに付与される外力よりも小さく、また、スライドガイド34が移動したときにスライドガイド34から回転アーム55に付与される外力よりも小さい。したがって、回転軸53は、上記外力を受けたときに、上記付勢部材の付勢力に抗して上記外力を受けた向きに応じた方向へ回転する。なお、上記外力の付加が解除された場合は、回転軸53は上記付勢部材の付勢力によって再び上記第1回転姿勢に復帰する。
[検知機構50の動作]
図5(B)に示されるように、表面に画像が記録された記録用紙が排紙路65Bに搬送されると、記録用紙の先端が回転アーム52Aを搬送向き(図5の右向き)へ押すことにより、回転軸53とともに回転盤57が時計回転方向へ回転する。このとき、遮光部114、開口115,遮光部116がその順で上記光路を通過して、遮光部116が上記光路に配置された状態で回転盤57が止まる(図5(B)参照)。その後、記録用紙の後端が回転アーム52Aを通過すると、図5(C)に示されるように、回転盤57が図示しない付勢部材の付勢力によって反時計回転方向へ回転し、基の姿勢となる。つまり、遮光部114が上記光路に配置された状態で回転盤57が止まる(図5(C)参照)。
なお、記録用紙が排紙路65Bに進入してその後端が回転アーム52Aを通過する過程で受光素子51Bから出力される信号波形は、図9(A)に示す通りである。この波形図にはパルス波P1とパルス波P2が現れている。ここで、パルス波とは、微小時間の間に信号レベルがLOW→HIGH→LOW、或いはHIGH→LOW→HIGHと変化する波形のことである。図9(A)の信号波形において先に現れたパルス波P1は、記録用紙の先端が回転アーム52Aに当接して押し込んだときに発生するものであり、後に現れたパルス波P2は、記録用紙の後端が回転アーム52Aを通過したときに発生するものである。
表面に画像が記録された記録用紙の裏面に画像が記録される場合は、記録用紙は経路切換部41によってスイッチバックされる。また、スライドガイド34が初期位置から案内位置へ移動される。スライドガイド34の第1突起37は、スイッチバックされた記録用紙よりも先に回転アーム55に当接する。スライドガイド34の移動過程において、第1突起37は回転アーム55を揺動させる。つまり、図6(D)に示されるように、第1突起37が回転アーム55に当接して押すことにより、回転軸53とともに回転盤57が時計回転方向へ回転し、開口115が上記光路に配置される。そして、その直後に第1突起37が回転アーム55を通過すると、図6(E)に示されるように、回転軸53とともに回転盤57が反時計回転方向へ回転し、再び遮光部114が上記光路に配置された状態で回転盤57が止まる。その後、スイッチバックされて傾斜路67Aに搬送された記録用紙の先端が回転アーム52Bを搬送向きへ押すことにより、回転軸53とともに回転盤57が時計回転方向へ回転する。このとき、開口115が上記光路に配置された状態で回転盤57が止まる(図6(F)参照)。なお、開口115が上記光路に配置されたときの回転軸53の回転姿勢(図6(F)参照)が、本発明の第2回転姿勢である。
記録用紙が傾斜路67Aを搬送される間に、スライドガイド34の第2突起38が回転アーム55に当接する。前述したように、第2突起38の突出長さは第1突起37よりも長い。そのため、第2突起38が回転アーム55に当接したときは、回転軸53及び回転盤57は、第1突起37が当接したときにくらべてより多く回転する。本実施形態では、第2突起38が回転アーム55に当接することにより、開口115が上記光路に配置された状態から、遮光部116が上記光路に配置される位置(図7(G)参照)まで更に時計回転方向へ回転する。そして、その直後に第2突起38が回転アーム55を通過すると、図7(H)に示されるように、回転軸53とともに回転盤57が反時計回転方向へ回転し、再び開口115が上記光路に配置された状態で回転盤57が止まる。その後、傾斜路67Aを搬送する記録用紙の後端が回転アーム52Bを通過すると、図7(I)に示されるように、回転軸53とともに回転盤57が反時計回転方向へ回転し、再び遮光部114が上記光路に配置された状態で回転盤57が止まる。
本実施形態では、第1突起37は、スライドガイド34の初期位置に対応する位置に設けられている。具体的には、スライドガイド34が案内位置から初期位置に到達する直前に回転アーム55を通過して回転アーム55を揺動させることが可能な位置に第1突起37が配置されている。また、第2突起38は、スライドガイド34の案内位置に対応する位置に設けられている。具体的には、スライドガイド34が初期位置から案内位置に到達する直前に回転アーム55を通過して回転アーム55を揺動させることが可能な位置に第2突起38が配置されている。
なお、スイッチバック動作時に受光素子51Bから出力される信号波形は、図9(B)に示す通りである。この波形図にはパルス波P3とパルス波P4が現れている。図9(B)の信号波形において先に現れたパルス波P3は、スライドガイド34の移動過程において第1突起37が回転アーム55に当接して押し込んだときに発生するものである。また、後に現れたパルス波P4は、スライドガイド34の移動過程において第2突起38が回転アーム55に当接して押し込んだときに発生するものである。また、パルス波P3の発生時点からパルス波P4の発生時点までのT1時点(図9(B)参照)での信号レベルの立ち上がりは、記録用紙の先端が回転アーム52Bを通過したときに発生するものであり、パルス波P4発生後のT2時点(図9(B)参照)での信号レベルの立ち下がりは、記録用紙の後端が回転アーム52Bを通過したときに発生するものである。
その後、更に記録用紙が搬送されて、裏面に画像が記録された後に再び記録用紙が排紙路65Bに搬送されると、記録用紙の先端が回転アーム52Aを搬送向き(図8の右向き)へ押すことにより、回転軸53とともに回転盤57が時計回転方向へ回転する。このとき、遮光部114、開口115,遮光部116がその順で上記光路を通過して、遮光部116が上記光路に配置された状態で回転盤57が止まる。その後、記録用紙の後端が回転アーム52Aを通過すると、図8(J)に示されるように、回転盤57が図示しない付勢部材の付勢力によって反時計回転方向へ回転し、基の姿勢となる。つまり、遮光部114が上記光路に配置された状態で回転盤57が止まる。
なお、両面に画像が記録された記録用紙が再び排紙路65Bに進入してその後端が回転アーム52Aを通過する過程で受光素子51Bから出力される信号波形は、図9(C)に示す通りである。これは、最初に排紙路65Bを記録用紙が搬送されたときと同じ波形であり、パルス波P5及びパルス波P6が現れている。両面に画像が記録された記録用紙は、排紙トレイ79へ排出される。
その後、スライドガイド34が案内位置から初期位置へ移動される。この移動過程において、第2突起38は回転アーム55を揺動させる。つまり、図8(K)に示されるように、第2突起38が回転アーム55に当接して押すことにより、回転軸53とともに回転盤57が反時計回転方向へ回転し、開口113が上記光路に配置される。そして、その直後に第2突起38が回転アーム55を通過すると、回転軸53とともに回転盤57が時計回転方向へ回転し、再び遮光部114が上記光路に配置された状態で回転盤57が止まる。
なお、スライドガイド34の初期位置への移動過程で受光素子51Bから出力される信号波形は、図9(D)に示す通りである。この波形図にはパルス波P7〜P9が現れている。連続して発生する連続パルス波P7,P8は、第2突起38が回転アーム52Aを通過したときに発生するものである。またパルス波P9は、第1突起37が回転アーム52Aを通過したときに発生するものである。
本実施形態の複合機10では、プリンタ部11にセットされたレーベルトレイ70のメディアのラベル面に画像を記録することが可能なように構成されている。排紙路65Bの前方側の終端から記録部24へ向けて真っ直ぐにレーベルトレイ70が挿入された状態でレーベル記録指示が入力されると、第3搬送ローラ45が逆回転方向へ駆動されて、レーベルトレイ70が記録部24の下方まで搬送される。このとき、図8(L)に示されるように、レーベルトレイ70の先端が回転アーム52Aを後方(図8の左向き)へ押すことにより、回転軸53とともに回転盤57が反時計回転方向へ回転する。このとき、開口113が上記光路に配置された状態で回転盤57が止まる(図8(L)参照)。その後、ラベル面への画像記録が終了してレーベルトレイ70が排出されると、回転軸53とともに回転盤57が時計回転方向へ回転して、遮光部114が上記光路に配置された状態で回転盤57が止まる。
なお、レーベル記録動作時に受光素子51Bから出力される信号波形は、図9(E)に示す通りである。この波形図で最初に現れるパルス波P10は、レーベルトレイ70の先端が回転アーム55に当接して押し込んだときに発生するものであり、次に現れるパルス波P11は、レーベルトレイ70が前方へ排出されてその先端が回転アーム55を通過したときに発生するものである。
また、本実施形態の複合機10では、電源が投入されたときに所謂初期動作が行われる。この初期動作として、スライドガイド34の動きや位置を確認するための動作が行われる。具体的には、残留している記録用紙を排紙させる排紙動作が終了した後に、初期位置に配置されたスライドガイド34を案内位置まで移動させて再び初期位置に戻す往復移動処理が行われる。この初期動作時に受光素子51Bから出力される信号波形は、図9(F)に示す通りである。この波形図にはパルス波P12〜P17が現れている。この信号波形において先に現れるパルス波P12と最後に現れたパルス波P17は、往復移動の際に第1突起37が回転アーム55を揺動させたときに発生するものである。また連続して現れる連続パルス波P13,P14と、連続パルス波P15,P16は、往復移動の際に第2突起38が回転アーム55を揺動させたときに発生するものである。
本実施形態では、上述したように各動作において出力される受光素子51Bからの出力信号のレベルやその変化に基づいて、排紙路65Bや傾斜路67Aにおける記録用紙の有無や、排紙路65Bにおけるレーベルトレイ70の有無、スライドガイド34の装着の有無、スライドガイド34の移動位置が制御部130によって判定可能である。以下、図10乃至図13の各図に示されるフローチャートを参照しながら、制御部130によって実行される各処理について手順を追って説明する。なお、図中のS1,S2,・・・は処理手順の番号を示す。
[初期動作]
まず、図10のフローチャートを参照して、複合機10に電源が投入されたときに実行される初期動作について説明する。複合機10に電源が投入されると、まず最初に、制御部130によってモータ等が制御されることによって、記録部24が待機位置に移動される(S10)。そして、記録部24が待機位置に到達したことが検知されると(S11)、第1搬送ローラ60及び第2搬送ローラ62、第3搬送ローラ45を正回転方向へ回転させて残留用紙を排紙するための排紙動作が行われる(S12)。この排紙動作が行われることによって、仮に搬送路65に記録用紙が残っていた場合でも、記録用紙が排紙トレイ79に排出される。その後、制御部130によるモータ制御によって、スライドガイド34を初期位置へ向けて移動させる処理が行われる(S13)。
スライドガイド34が初期位置にある状態では、回転軸53は遮光部114がフォトインタラプタ51の光路に配置された第1回転姿勢を保持している(図5(A)参照)。そのため、スライドガイド34が正常に初期位置に移動された場合は、受光素子51Bの出力信号はLOWレベルとなる。本実施形態では、スライドガイド34を初期位置へ移動させる処理が行われた後に、上記出力信号がLOWレベルであるかHIGHレベルであるかが、制御部130によって判定される(S14)。かかる判定は、上記出力信号の電気的レベルと所定の閾値とを比較することによって行われる。この判定処理によって上記出力信号がLOWレベルであると判定された場合は、スライドガイド34が正常に初期位置に移動したことを意味する。一方、傾斜路67Aに記録用紙が存在しているときは、上述したように開口115が上記光路に配置されて、上記出力信号はHIGHレベルとなる。したがって、上記判定処理によって上記出力信号がHIGHレベルであると判定された場合は、傾斜路67Aで用紙詰まりが発生していることを意味する。この場合は、エラー表示やアラームなどのエラー出力が制御部130によって行われる(S15)。
ステップS14の判定処理で上記出力信号がLOWレベルであると判定された場合は、次のステップS16において、スライドガイド34を初期位置から案内位置に移動させて再び初期位置に戻す往復移動処理が行われる。この移動過程において、上述したように、複数のパルス波P12〜P17(図9(F)参照)が発生する。ステップS17では、上記出力信号におけるパルス波P12〜P17の有無が制御部130によって判定される。ここで、上記出力信号にパルス波P12〜P17があると判定された場合は、スライドガイド34の移動が正常に行われたことを意味するので、処理は終了する。一方、出力信号にパルス波P12〜P17全てが無いと判定された場合、若しくはいずれか一つでも無いと判定された場合は、スライドガイド34の移動不良若しくはスライドガイド34が存在しないことを意味するので、エラー出力が行われ(S18)、その後、正常に初期動作が行われないまま処理が終了する。
[画像記録動作の概略]
次に、図11のフローチャートを参照して、画像記録動作の概略について説明する。複合機10に画像記録指示の信号が入力されると(S20)、続いて、受光素子51Bの出力信号がLOWレベルであるかHIGHレベルであるかが、制御部130によって判定される(S21)。この判定処理によって上記出力信号がLOWレベルであると判定された場合は、少なくとも傾斜路67Aには記録用紙が存在しない、つまり、傾斜路67Aで用紙詰まりは発生していないことを意味する。この場合は、次のステップS22において、画像記録指示の内容に応じた画像記録が実行される。一方、傾斜路67Aに記録用紙が存在しているときは、上述したように開口115が上記光路に配置されて、上記出力信号はHIGHレベルとなる。したがって、上記判定処理によって上記出力信号がHIGHレベルであると判定された場合は、傾斜路67Aで記録用紙が残っていることを意味する。この場合は、制御部130によって排紙動作が行われる(S23)。そして、排紙動作時に上記出力信号がHIGHレベルからLOWレベルに変化したかどうかが判定される(S24)。ここで、LOWレベルに変化したと判定された場合は、排紙トレイ79へ向けて正常に記録用紙が搬送されていることを意味する。この場合は、記録用紙の排出後に画像記録が実行される(S22)。一方、上記出力信号がHIGHレベルを維持している場合は、傾斜路67Aでの用紙詰まりが発生していることを意味するので、この場合は、エラー表示やアラームなどのエラー出力が制御部130によって行われる(S25)。
[両面記録動作]
次に、図12のフローチャートを参照して、記録用紙の両面に画像を記録する両面記録動作について説明する。複合機10に両面記録指示の信号が入力されると、メイントレイ20から搬送された記録用紙の表面に対して画像が記録される(S30:片面記録)。続いて、ステップS31では、受光素子51Bの出力信号に2つのパルス波P1,P2(図9(A)参照)があるかどうかが判定される。例えば、画像記録指示が入力されたこと条件に、上記出力信号におけるパルス波の発生数のカウントを開始し、カウント値が「2」になった時点で、出力信号にパルス波P1,P2があると判定することができる。所定時間内にカウント値が「2」に達しなかった場合は、上記出力信号にパルス波P1,P2が無いと判定される。この場合は、記録用紙が搬送路65で詰まったこと意味する。したがって、その後、処理が中断されて、用紙詰まりを示すエラー出力が制御部130によって行われ(S32)、その後、処理は終了する。一方、パルス波P1,P2があると判定された場合は、記録用紙が回転アーム52Aを通過したことを意味する。この場合は、第3搬送ローラ45の回転を逆回転方向へ切り換えて、記録用紙をスイッチバックさせるとともに傾斜路67へ搬送する(S33)。
スイッチバック後に、スライドガイド34が初期位置から案内位置へ向けて移動される(S34)。この移動過程において、出力信号におけるパルス波P3(図9(B)参照)の有無が制御部130によって判定される(S35)。例えば、スイッチバックが開始されたことを条件に、上記出力信号におけるパルス波の発生数を再びカウントすることにより、上述したパルス波P1,P2と混同せずに、パルス波P3の有無を判定することができる。ここで、パルス波P3が無いと判定されると、スライドガイド34が動作していないことを意味する。この場合は、スライドガイド34の動作不良を示すエラー出力が制御部130によって行われ(S36)、その後、処理は終了する。一方、パルス波P3があると判定された場合は、スライドガイド34が正常に動作していることを意味する。この場合は、次のステップ36において、上記出力信号がLOWレベルからHIGHレベルに変化したかどうかが判定される。
ステップS37で所定時間経過後も上記出力信号がLOWレベルを維持していると判定された場合は、傾斜路67Aに記録用紙が搬送されなかったことを意味する。この場合は、処理が中断されるとともにステップS32のエラー出力が行われる。一方、上記出力信号がLOWレベルからHIGHレベルに変化したと判定された場合は、傾斜路67Aに記録用紙が正常に搬送されたことを意味する。この場合は、次のステップS38で上記出力信号におけるパルス波P4(図9(B)参照)の有無が判定される。
ステップS38において、パルス波P4が無いと判定された場合は、スライドガイド34が移動中に動作不良を起こしたことを意味する。この場合は、反転搬送路67における用紙詰まりを防止するために、搬送動作が停止されるとともに、ステップS36のエラー出力が行われる。一方、パルス波P4があると判定された場合は、スライドガイド34が案内位置に到達したことを意味する。この場合は、スライドガイド34の移動を停止させる(S39)。その後、記録用紙の搬送処理がなされて、裏面に対する画像記録が実行される(S40)。
両面への画像記録が行われると、続いて記録用紙が排紙トレイ79へ向けて排出される(S41)。この排出過程において、再び、上述したステップS31と同様にして、上記出力信号に2つのパルス波P5,P6(図9(C)参照)があるかどうかが判定される(S42)。つまり、正常に排紙路65Bを記録用紙が通過したかどうかが判定される。ここで、パルス波P5,P6が無いと判定された場合は、処理が中断されて、ステップS32のエラー出力が行われる。一方、パルス波P5,P6があると判定された場合は、スライドガイド34を案内位置から初期位置へ戻される(S43)。
スライドガイド34が案内位置から初期位置へ向けて移動される過程において、出力信号におけるパルス波P7〜P9(図9(D)参照)の有無が制御部130によって判定される(S44)。ここで、パルス波P7〜P9があると判定された場合は、スライドガイド34の移動が正常に行われたことを意味する。一方、出力信号にパルス波P7〜P9の全てが無いと判定された場合、若しくはいずれか一つでも無いと判定された場合は、スライドガイド34の移動不良を意味するので、移動が中断されるとともにステップS36のエラー出力が行われる。
[レーベル記録動作]
次に、図13のフローチャートを参照して、レーベル記録動作について説明する。複合機10にレーベル記録指示の信号が入力されると(S50)、続いて、受光素子51Bの出力信号がLOWレベルであるかHIGHレベルであるかが、制御部130によって判定される(S51)。この判定処理によって上記出力信号がLOWレベルであると判定された場合は、少なくとも傾斜路67Aには記録用紙が存在しない、つまり、傾斜路67Aで用紙詰まりは発生していないことを意味する。この場合は、次のステップS52において、レーベルトレイ70が記録部24へ向けて搬送される(S52)。このとき、上記出力信号におけるパルス波P10(図9(E)参照)の有無が判定される。パルス波P10があると判定された場合は、レーベルトレイ70が正常に搬送されたことを意味する。この場合は、ラベル面対する画像記録が行われる(S54)。パルス波P10が無いと判定された場合は、レーベルトレイ70の搬送不良を意味するため、処理が中断されるとともに搬送不良を示すエラー出力が行われる(S59)。なお、画像記録後は、上記出力信号におけるパルス波P11(図9(E)参照)の有無が判定される(S55)。ここで、パルス波P11があると判定された場合は、正常にレーベルトレイ70が排出されたことを意味し、その後、処理が終了する。一方、パルス波P11が無いと判定された場合は、レーベルトレイ70の搬送不良を意味するため、処理が中断されるとともに搬送不良を示すエラー出力が行われる(S59)。。
一方、ステップS51において、上記出力信号がHIGHレベルであると判定された場合は、傾斜路67Aで記録用紙が残っていることを意味する。この場合は、制御部130によって排紙動作が行われる(S56)。そして、排紙動作時に上記出力信号がHIGHレベルからLOWレベルに変化したかどうかが判定される(S57)。ここで、LOWレベルに変化したと判定された場合は、ステップS52以降の処理が行われる。一方、上記出力信号がHIGHレベルを維持している場合は、傾斜路67Aでの用紙詰まりが発生していることを意味するので、この場合は、処理が中断されるとともに用紙詰まりを示すエラー出力が制御部130によって行われる(S58)。
[実施形態の効果]
上述したように複合機10が構成されているため、スライドガイド34が初期位置から案内位置へ移動されると、回転アーム55が第1突起37,第2突起38によって押される。これにより、回転軸53とともに回転盤57が回転する。このときの受光素子51Bの出力信号に基づいて制御部130はスライドガイド34の有無や移動位置を判定できる。また、排紙路65Bや傾斜路67Aを記録用紙が搬送されると、回転盤57が回転し、その際の出力信号が変動する。このときの受光素子51Bの出力信号に基づいて、制御部130は、排紙路65Bや傾斜路67Aにおける記録用紙の有無を判定できる。このように、本実施形態では、排紙路65B又は傾斜路67Aにおける記録用紙の有無、スライドガイド34の有無、スライドガイド34の位置が一つのフォトインタラプタ51からの出力信号に基づいて区別して判定されるので、センサの数を減らすことによるコストダウンと、センサの配置スペースを減らすことによる装置の小型化を実現することができる。
[実施形態の変形例]
なお、上述の実施形態では、回転体52が回転アーム52A及び回転アーム52Bを有する構成としたが、例えば、回転体52は、排紙路65Bに交差可能な回転アーム52Aのみを有する構成であってもよい。この場合は、制御部130は、プリンタ部11における排紙トレイ79の有無と、排紙路65Bにおける記録用紙の有無を判定することが可能であり、更に、排紙路65Bにおけるレーベルトレイ70の有無も判定することが可能である。また、回転体52が傾斜路67Aに交差可能な回転アーム52Bのみを有する構成であってもよい。この場合は、制御部130は、プリンタ部11における排紙トレイ79の有無と、傾斜路67Aにおける記録用紙の有無を判定することが可能である。
また、上述の実施形態では、プリンタ部11に給紙カセット78が装着された状態で、回転軸53が第1回転姿勢となっており、このときに、回転アーム52Aは排紙路65Bに対して交差し、回転アーム52Bは傾斜路67Aに対して交差する構成となっているが、例えば、回転軸53が第2回転姿勢にあるときに、回転アーム52Aが排紙路65Bに対して交差し、回転アーム52Bが傾斜路67Aに対して交差する構成を採用することも可能である。
10・・・複合機 11・・・プリンタ部 20・・・メイントレイ 24・・・記録部 34・・・スライドガイド 37・・・第1突起 38・・・第2突起 51・・・フォトインタラプタ 52・・・回転体 53・・・回転軸 55・・・回転アーム 57・・・回転盤 65・・・搬送路 65B・・・排紙路 67・・・反転搬送路 67A・・・傾斜路 78・・・給紙カセット 130・・・制御部

Claims (5)

  1. シート状の被記録媒体が収容されるトレイと、
    上記トレイよりも搬送向き下流側の第1搬送路を通って搬送された被記録媒体に画像を記録する画像記録部と、
    上記画像記録部よりも搬送向き下流側の第2搬送路を通って搬送された被記録媒体をスイッチバックさせて上記第2搬送路から上記画像記録部の搬送向き上流側まで延びる第3搬送路へ搬送するスイッチバック部と、
    上記第1搬送路から離間した第1位置と該第1位置よりも上記第1搬送路側へ接近した第2位置との間で移動可能なように上記トレイの上側で支持され、上記第2位置に移動したときに上記第3搬送路の少なくとも一部を形成するガイド部材と、
    光を出射する発光素子と該発光素子からの光を受光可能な受光素子とを有する光学センサと、
    装置本体に回転自在に支持された回転軸と、
    上記回転軸が所定の第1回転姿勢にあるときに上記発光素子から上記受光素子への光を遮断し、上記回転軸が所定の第2回転姿勢にあるときに上記発光素子から上記受光素子へ光を導く検出体と、
    上記回転軸と連動可能に設けられ、上記回転軸が上記第1回転姿勢にあるときに上記第2搬送路又は上記第3搬送路の少なくともいずれか一方に対して交差又は退避し、上記回転軸が上記第2回転姿勢にあるときに上記第2搬送路又は上記第3搬送路の少なくともいずれか一方に対して退避又は交差する第1アームと、
    上記回転軸と連動可能に設けられ、上記ガイド部材側へ延びる第2アームと、
    上記ガイド部材に設けられ、上記ガイド部材の移動時に上記第2アームに当接して上記回転軸を回転させる当接部と、
    上記ガイド部材の移動時に変動する上記光学センサの出力信号に基づいて上記ガイド部材の位置を判定し、被記録用紙が上記第2搬送路又は上記第3搬送路を通過したときに変動する上記光学センサの出力信号に基づいて各搬送路における被記録用紙の有無を判定する判定制御部と、を具備する画像記録装置。
  2. 上記当接部は、上記ガイド部材の移動時に上記第2アームを揺動させることにより、上記回転軸を上記第1回転姿勢から上記第2回転姿勢に回転させた後に再び上記第1回転姿勢に変化させるもの、或いは、上記回転軸を上記第2回転姿勢から上記第1回転姿勢に回転させた後に再び上記第2回転姿勢に変化させるものである請求項1に記載の画像記録装置。
  3. 複数の上記当接部は、上記ガイド部材の移動方向へ所定間隔を隔てて上記ガイド部材に設けられている請求項2に記載の画像記録装置。
  4. 上記ガイド部材が上記第1位置及び上記第2位置の双方もしくはいずれか一方に配置されていることを上記判定制御部が判定可能なように、上記当接部は、上記第1位置及び上記第2位置の双方もしくはいずれか一方に対応する位置に設けられている請求項1又は2に記載の画像記録装置。
  5. 搬送中の被記録媒体が上記第1アームに当接したときに被記録媒体から受ける押圧力よりも弱い付勢力で上記回転軸を上記第1回転姿勢又は上記第2回転姿勢に保持する付勢部材を更に備える請求項1から4のいずれかに記載の画像記録装置。
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