JP2010189092A - 画像記録装置 - Google Patents

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Tetsuo Asada
哲男 浅田
Satoru Nakakita
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Abstract

【課題】装置の薄型化を実現しつつ、被記録媒体が記録部へ戻される際に詰まりを生じさせることなく円滑に被記録媒体を搬送することが可能な画像記録装置を提供する。
【解決手段】プリンタ部11は、片面に画像が記録された記録用紙を湾曲路65Aへ戻すための反転搬送路67を有する。反転搬送路67は、記録部24の下流側から斜め下方に延びる傾斜路67Aと、傾斜路67Aの終端からほぼ水平方向へ延びる直線路67Bとを有する。直線路67Bは、メイントレイ20の上部でスライド可能なスライドガイド34が案内位置に配置されたときに形成される。スライドガイド34は、案内位置に配置された状態で、湾曲路65A側の端部34Bが前方側の端部34Cよりも下方位置に配置され、その上面34Aが後方斜め下方へ傾斜する。
【選択図】図6

Description

本発明は、トレイから給送された被記録媒体に対して画像を記録する記録部を備えた画像記録装置に関し、特に、片面に画像が記録された被記録媒体を記録部へ戻す機構を備えた画像記録装置に関する。
従来より、被記録媒体の両面に画像を記録することが可能な画像記録装置が公知である。例えば、特許文献1には、インクジェット記録方式の画像記録装置が開示されている。
特許文献1に記載の画像記録装置では、トレイから送り出された被記録媒体は湾曲状の搬送路(以下「湾曲路」という。)を通って記録部へ搬送されて、記録部において表面(第1面)に画像が記録される。記録部から排出された被記録媒体は、記録部よりも搬送方向下流側でスイッチバックされた後に、記録部の下方に設けられたガイド部材の上面によって案内されつつ再び上記湾曲路へ搬送される。そして、被記録媒体は、この湾曲路を通って裏面(第2面)を記録部に対向させるようにして搬送され、記録部においてその裏面に画像が記録される。
特開2008−247537号公報
しかしながら、特許文献1に記載の画像記録装置にように、記録用紙がガイド部材から湾曲路に合流するときに撓まされ、更に合流して直ぐに湾曲路によって撓まされる構成では、ガイド部材から湾曲路を経て記録部に至る経路において、被記録媒体が過剰に屈曲されつつ搬送されることになる。この場合、被記録媒体が湾曲路のガイド面に強く押し付けられながら搬送されるため、搬送抵抗が大きくなり、被記録媒体が円滑に搬送されないという問題が生じる。特に、葉書や光沢紙などの厚紙は、所謂普通紙と比べて剛性が大きいため、ガイド部材から湾曲路へ搬送されずに、ガイド部材と湾曲路との合流部で詰まるという問題が生じる。もちろん、湾曲路を高さ方向へ伸ばせばガイド部材から湾曲路への記録用紙の屈曲具合を緩めることができるが、装置の高さが大きくなり、装置の薄型化を実現することができなくなるため、好ましくない。
そこで、本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、装置の薄型化を実現しつつ、被記録媒体が記録部へ戻される際に詰まりを生じさせることなく円滑に被記録媒体を搬送することが可能な画像記録装置を提供することにある。
(1) 本発明は、シート状の被記録媒体を収容する第1トレイと、上記第1トレイの上方に設けられ、被記録媒体に対して画像を記録する記録部と、上記記録部と上記第1トレイとの間に設けられた回動可能なアーム、及び該アームの先端側に回転可能に支持された給送ローラを有し、上記給送ローラが上記第1トレイに収容された被記録媒体に当接して上記第1トレイから被記録媒体を給送可能な第1姿勢と、上記給送ローラが上記第1トレイから上方へ退避した第2姿勢との間で上記アームが姿勢変化可能に構成された給送手段と、上記第1トレイから上記記録部に渡って湾曲形状に形成された第1ガイド面を有し、上記給送ローラが当接した面の反対の面が上記記録部と対向するように被記録媒体を上記記録部へ案内する第1ガイド部材と、上記記録部よりも被記録媒体の搬送方向下流側に設けられ、上記記録部を通過した被記録媒体を上記記録部と上記第1トレイとの間を通って再度上記第1ガイド部材へ向けて搬送する搬送手段と、上記第1トレイの上方でスライド可能に支持され、上記給送手段による被記録媒体の給送向きの下流側端部が上記給送ローラよりも上記給送向き下流側に配置された第3姿勢と、上記給送ローラよりも上記給送向き上流側に配置された第4姿勢との間で姿勢変化可能に構成され、上記第3姿勢に配置された状態で、上記搬送手段によって搬送された被記録媒体を上記第1ガイド部材へ向けて案内する第2ガイド面を有する第2ガイド部材と、を具備する画像記録装置として構成されている。上記第2ガイド部材が上記第3姿勢に配置された状態で、上記下流側端部は、上記第2ガイド部材の上記給送向きの上流側端部よりも上記第1トレイに近い第1位置に配置されている。
被記録媒体が給送手段によって第1トレイから給送されると、その被記録媒体は第1ガイド部材の第1ガイド面によって湾曲されつつ、記録部へ案内される。記録部へ到達した被記録媒体は、その上面に記録部によって画像が記録される。例えば被記録媒体の両面に画像が記録される場合は、記録部を通過した被記録媒体は、 搬送手段によって、上記記録部と上記第1トレイとの間を通って上記第1ガイド部材へ向けて搬送される。搬送手段によって搬送された被記録媒体は、上記第3姿勢に配置された第2ガイド部材の第2ガイド面によって第1ガイド部材へ向けて案内される。本画像記録装置においては、第2ガイド部材は、上記第3姿勢に配置された状態で、その下流側端部が第2ガイド部材の上記給送向きの上流側端部よりも第1トレイに近い第1位置に配置される。
このように構成されているため、第2ガイド面上に沿って搬送された被記録媒体は、上記第1ガイド部材へ進入する手前で、被記録媒体の搬送方向下流側の端部が第1トレイ側へ落ち込むように下方へ退避してから第1ガイド部材に進入する。被記録媒体は、第1ガイド部材に進入するときに第1ガイド面に沿って撓まされるが、第1トレイ側へ落ち込むことによって、第2ガイド部材から搬送されてきた被記録媒体は緩やかに湾曲されながら記録部へ向けて搬送される。このため、被記録媒体と第1ガイド面との接触摩擦が軽減し、第2ガイド部材から第1ガイド部材へかけて、被記録媒体を円滑に搬送することが可能となる。
(2) 上記第2ガイド部材が上記第3姿勢に配置された状態で、上記第2ガイド面の少なくとも一部は、上記第1トレイに対して上記給送向き下方へ傾斜していることが好ましい。
これにより、被記録媒体は、第2ガイド面上を上記第1ガイド部材へ向けて円滑に搬送され得る。
(3) 上記第2ガイド面は、上記第1トレイに対して上記上流側端部から上記下流側端部に渡って上記給送向き下方へ傾斜していてもよい。
これにより、搬送手段による搬送向きと第2ガイド面とがなす角度変化が少なくなるため、搬送手段によって搬送された被記録媒体は、第2ガイド面上に容易に進入することができる。
(4) 本発明は、シート状の被記録媒体を収容可能に構成され、少なくとも被記録媒体を上記第1ガイド部材へ給送可能な給送位置に配置されるように上記第1トレイと上記第2ガイド部材との間でスライド可能に支持された第2トレイを更に備えた画像記録装置に適している。
第1トレイと第2ガイド部材との間に第2トレイが設けられると、第2ガイド部材の高さ位置がより高くなる。この構成では、第2ガイド部材から第1ガイド部材へ被記録媒体が搬送される際の被記録媒体の湾曲半径が小さくなり、きつく湾曲された状態で被記録媒体が搬送される。このような構成であっても、第2ガイド部材の下流側端部を上流側端部よりも第1トレイに近い第1位置に配置することで、上記湾曲半径を大きくすることができ、被記録媒体を緩く湾曲させながら搬送することが可能となる。
(5) 上記第2トレイの被記録媒体の収容面は、上記第1トレイに対して上記給送向き斜め下方へ傾斜しており、上記第2ガイド面は、上記第2トレイに対して上記給送向き斜め下方へ傾斜している。
これにより、第2トレイから被記録媒体が給送される場合でも、被記録媒体は第1ガイド部材の第1ガイド面に沿って、緩く湾曲されつつ記録部へ円滑に搬送される。
(6) 上記第2ガイド部材は、上記給送向きと同じ向きへスライド可能に支持されるガイド本体と、このガイド本体における上記給送向きの下流側に揺動可能に設けられたフラップと、を有するものであってもよい。この場合、上記フラップは、上記ガイド本体が上記第1ガイド部材に接近したときに下方へ回動して上記第1位置に配置される。
この構成であっても、第2ガイド部材から第1ガイド部材へかけて、被記録媒体を緩く湾曲させながら円滑に搬送することが可能となる。
(7) また、上記第2ガイド部材は、上記第4姿勢から上記給送向きと略同じ向きへスライド可能に支持され、上記下流側端部が上記第1ガイド部材に近づくにつれて下方へ移動して上記第1位置に配置されるものであってもよい。
この構成でも、第2ガイド部材から第1ガイド部材へかけて、被記録媒体を緩く湾曲させながら円滑に搬送することが可能である。
(8) また、上記第2ガイド面は、上記給送向き上流側の第1平坦面と上記給送向き下流側の第2平坦面とを少なくとも有している。この場合、上記第1平坦面は、上記第2ガイド部材が上記第3姿勢に配置された状態で、上記第2平坦面よりも上記第1トレイに近い第1位置に配置されている。
この構成でも、第2ガイド部材から第1ガイド部材へかけて、被記録媒体を緩く湾曲させながら円滑に搬送することが可能である。
(9) 上記給送ローラは、上記アームが上記第2姿勢に維持された状態で、上記第2ガイド部材の上面を通る被記録媒体に当接して、該被記録媒体を上記第1ガイド部材へ送るものであることが好ましい。
(10) また、上記アームは、上記第4姿勢から上記第3姿勢へ向けてスライドされた上記第2ガイド部材に当接されることによって、上記第1姿勢から上記第2姿勢へ姿勢変化するものであることが好ましい。
(11) 上記搬送手段は、両面記録が行われる際に、上記記録部を通過した被記録媒体を上記第2ガイド部材へ向けてスイッチバック搬送するものであることが好ましい。
本発明の画像記録装置によれば、装置の薄型化を実現しつつ、被記録媒体が記録部へ戻される際に詰まりを生じさせることなく円滑に被記録媒体を搬送することが可能となる。
図1は、本発明の第1実施形態に係る複合機10の外観斜視図である。 図2は、プリンタ部11の構造を示す縦断面図である。 図3は、プリンタ部11の構造を示す縦断面図である。 図4は、排紙路65B付近の構成を示す部分拡大断面図である。 図5は、スライドガイド34が退避位置にあるときの給紙カセット78を模式的に示す斜視図である。 図6は、スライドガイド34が案内位置にあるときの給紙カセット78を模式的に示す斜視図である。 図7は、両面画像記録時における記録用紙Sの搬送状態を時系列順に示す模式断面図である。 図8は、両面画像記録時における記録用紙Sの搬送状態を時系列順に示す模式断面図である。 図9は、両面画像記録時における記録用紙Sの搬送状態を時系列順に示す模式断面図である。 図10は、両面画像記録時における記録用紙Sの搬送状態を時系列順に示す模式断面図である。 図11は、第1実施形態の変形例1の構成を示す模式側面図である。 図12は、第1実施形態の変形例2の構成を示す模式側面図である。 図13は、本発明の第2実施形態に係る複合機10のプリンタ部11の構造を示す縦断面図である。
以下、適宜図面を参照して、本発明の好ましい実施形態について説明する。なお、以下に説明される各実施形態は本発明の一例にすぎず、本発明の要旨を変更しない範囲で、本発明の実施形態を適宜変更できることは言うまでもない。
〈第1実施形態〉
[複合機10の概略]
図1は、本発明の一実施形態である複合機10の外観斜視図である。なお、以下の説明においては、複合機10が使用可能に設置された状態(図1の状態)を基準として上下方向7を定義し、操作パネル40が設けられている側を手前側(正面)として前後方向8を定義し、複合機10を手前側(正面)から見て左右方向9を定義する。
複合機10は、高さ(上下方向7の長さ)に対して横幅(左右方向9の長さ)及び奥行き(前後方向8の長さ)が大きい薄型の直方体に概ね形成されている。複合機10は、主に、下部に設けられたインクジェット記録方式のプリンタ部11と、上部に設けられたスキャナ部12と、正面上部に設けられた操作パネル40とを一体的に備えた多機能装置である。複合機10は、ファクシミリ機能、プリンタ機能、スキャナ機能、及び、コピー機能などの各種の機能を有している。プリンタ機能としては、記録用紙の表面(第1面)及び裏面(第2面)の両面に画像を記録する両面画像記録機能を有している。なお、プリンタ機能以外の機能は任意であり、例えば、スキャン機能やコピー機能、ファクシミリ機能を有しないプリンタ機能のみを有するプリンタとして本発明の画像記録装置が実施されてもよい。
プリンタ部11は、正面に開口13が形成されており、この開口13からプリンタ部11の内部に給紙カセット78が装着されている。この給紙カセット78は、開口13からプリンタ部11内に前後方向8に挿抜可能に構成されている。給紙カセット78は、各種サイズの記録用紙(本発明の被記録媒体の一例)を収容可能なメイントレイ20(本発明の第1トレイの一例)と、その上方で前後方向8へスライド可能なスライドガイド34(本発明の第2ガイド部材の一例)とを有する。なお、給紙カセット78の前方側の上側に、排出された画像記録済みの記録用紙が保持される排紙保持部79が設けられている。
[プリンタ部11の構成]
次に、図2及び図3を参照しながら、プリンタ部11の構成について説明する。図2及び図3は、プリンタ部11の内部構造を示す縦断面図である。図2には、スライドガイド34が退避姿勢に配置された状態が示されており、図3には、スライドガイド34が案内姿勢に配置された状態が示されている。なお、図2及び図3では、給紙カセット78の前方側(紙面右側)の図示が省略されている。
プリンタ部11は、上述した給紙カセット78に加えて、給紙カセット78から記録用紙をピックアップして給紙(給送)する給送部15(本発明の給送手段の一例)と、給送部15によって給紙された記録用紙にインク滴を吐出して記録用紙に画像を形成するインクジェット記録方式の記録部24(本発明の記録部の一例)と、裏面(第2面)に画像を記録するために表面(第1面)に画像が記録された記録用紙の搬送経路を切り換える経路切換部41とを備えている。なお、記録部24は、インクジェット方式に限られず、電子写真方式、或いは感熱記録方式など、種々の記録方式のものが適用可能である。
[搬送路65]
プリンタ部11の内部には、メイントレイ20の先端(後方側の端部)から記録部24を経て排紙保持部79に至る搬送路65が形成されている。搬送路65は、メイントレイ20の先端から記録部24に至る間に形成された湾曲路65Aと、記録部24から排紙保持部79に至る間に形成された排紙路65Bとに区分される。
図2に示されるように、湾曲路65Aは、メイントレイ20に設けられた分離傾斜板22の上端付近から記録部24に渡って延設された湾曲状の通路である。この湾曲路65Aは、所定間隔を隔てて互いに対向する外側ガイド部材18及び内側ガイド部材19(共に本発明の第1ガイド部材の一例)によって区画されている。外側ガイド部材18は、プリンタ部11の内部側を中心とする円弧形状に概ね形成されたガイド面18A(本発明の第1ガイド面に相当)を有しており、内側ガイド部材19は、同様に、プリンタ部11の内部側を中心とする円弧形状に概ね形成されたガイド面19A(本発明の第1ガイド面に相当)を有している。これらのガイド面18A,19Aによって区画された空間が湾曲路65Aである。なお、外側ガイド部材18及び内側ガイド部材19、更に、後述する上側ガイド部材82、下側ガイド部材83、上側傾斜ガイド部材32、下側傾斜ガイド部材33は、いずれも、図2の紙面垂直方向(図1の左右方向9)へ延出されている。
排紙路65Bは、記録部24よりも搬送方向の下流側(以下、単に「下流側」と略称する。)に設けられた下側ガイド部材82と上側ガイド部材83とによって区画されている。ここで、搬送方向とは、記録用紙が搬送路65及び後述する反転搬送路67を搬送される向き(図2及び図3において矢印付きの二点鎖線で示される向き)を指す。
図4は、排紙路65B付近の構成を示す部分拡大断面図である。図4に示されるように、下側ガイド部材82は、後述する第2搬送ローラ62及び拍車ローラ63のニップ位置から前方側(図4の紙面右側)へ水平に延出されている。排紙路65Bは、第2搬送ローラ62によって搬送された画像記録済の記録用紙の下面を支持しつつ、下流側へ案内する。下側ガイド部材82の下流側端部よりも下流側に分岐口36が形成されている。両面画像記録の際は、排紙路65Bを搬送された記録用紙は、分岐口36の下流側でスイッチバックされた後に、分岐口36から下方へ向けて搬送される。
下側ガイド部材82には、前後方向8に長い細幅の凹部85が形成されている。この凹部85は、下側ガイド部材82の下流側端部に形成されている。凹部85は、前後方向8に長い細幅形状に形成されおり、その下流側は分岐口36に開放されている。凹部85のサイズ及び位置は、後述する補助ローラ47が凹部85の内部に没入可能に設計されている。なお、補助ローラ47については後述する。
上側ガイド部材83は、下側ガイド部材82よりも上方に配置されている。上側ガイド部材83と下側ガイド部材82とは、記録用紙が通過可能な所定間隔を隔てて互いに対向するように配置されている。上側ガイド部材83は、分岐口36を超えて、排紙保持部79の上方まで延出されている。
[反転搬送路67]
図3に示されるように、プリンタ部11の内部には、反転搬送路67が形成されている。反転搬送路67は、分岐口36で排紙路65Bから分岐され、給紙カセット78とその上方に配置された記録部24との間を通って、記録部24よりも搬送方向の上流側(以下、単に「上流側」と略称する。)の合流部37に接続されている。なお、合流部37は、湾曲路65Aの始端(上流側の端部)と反転搬送路67の終端(下流側の端部)とが合流する部分である。
反転搬送路67は、傾斜路67Aと直線路67Bとに区分される。傾斜路67Aは、分岐口36から後方斜め下向きに傾斜する傾斜面を有する上側傾斜ガイド部材32と下側傾斜ガイド部材33とによって区画されている。上側傾斜ガイド部材32は、下側ガイド部材82と一体に形成されている。これらのガイド部材32,33は、記録用紙が通過可能な所定間隔を隔てて互いに対向するように配置されている。上側傾斜ガイド部材32は,下側傾斜ガイド部材33よりも上方に配置されている。これらのガイド部材32,33は、分岐口36から下方へ延出されており、より詳細には、後方斜め下向きへ延出されている。
直線路67Bは、傾斜路67Aの終端付近から後方へ向けて直線状に延びている。この直線部67Bは、図3に示される案内位置に配置されたスライドガイド34の上面34A(本発明の第2ガイド面に相当)によって区画されている。スライドガイド34は、メイントレイ20の上部で前後方向8にスライド可能に支持されており、上記案内位置から図2に示される退避位置との間でスライドする。なお、スライドガイド34については後述する。
このように搬送路65及び反転搬送路67が形成されているため、給送部15によってメイントレイ20から給紙された記録用紙は、湾曲路65Aを通って、記録部24へ搬送される。この搬送過程において、記録用紙は、外側ガイド部材18及び内側ガイド部材19によって、給送部15の給紙ローラ25が当接した面とは反対の面が記録部24と対向するように反転される。記録部24を通過した記録用紙は、排紙路65Bを通って排紙保持部79へ搬送されるか、或いは、経路切換部41により搬送経路が切り換えられて、反転搬送路67の傾斜路67A及び直線路67Bを通って再び記録部24へ搬送される。なお、経路切換部41については後述する。
[記録部24]
図2に示されるように、記録部24は、給紙カセット78の上方に配置されている。記録部24は、図2の紙面垂直方向(主走査方向)に延出されたガイドレール(不図示)に沿って往復動するように構成されている。記録部24の下方にプラテン42が設けられている。プラテン42は、記録部24によって画像記録が行われる際に、記録用紙を水平に支持するものである。記録部24は、主走査方向への往復移動過程において、図示しないインクカートリッジから供給されたインクをノズル39から微小なインク滴としてプラテン42上を搬送される記録用紙に吐出する。これにより、記録用紙に画像が記録される。
湾曲路65Aの終端と記録部24との間、つまり、湾曲路65Aにおける下流側の端部と記録部24との間には、第1搬送ローラ60及びピンチローラ61が設けられている。これらは対をなしている。ピンチローラ61は、第1搬送ローラ60の下方に配置されており、図示しないバネなどの弾性部材によって第1搬送ローラ60のローラ面に圧接されている。第1搬送ローラ60及びピンチローラ61は、湾曲路65Aを搬送してきた記録用紙を狭持してプラテン42上へ送る。
また、記録部24と排紙路65Bの始端との間、つまり、記録部24と排紙路65Bにおける上流側の端部との間には、第2搬送ローラ62及び拍車ローラ63が設けられている。これらは対をなしている。拍車ローラ63は、第2搬送ローラ62の上方に配置されており、自重若しくはバネなどによって第2搬送ローラ62のローラ面に圧接されている。第2搬送ローラ62及び拍車ローラ63は、記録済みの記録用紙を狭持してさらに下流側(排紙保持部79側)へ搬送する。
第1搬送ローラ60及び第2搬送ローラ62は、搬送用モータ(不図示)から駆動伝達機構を介して回転駆動力が伝達されて回転される。この駆動伝達機構は、遊星ギヤなどから構成されており、上記搬送用モータが正回転方向或いは逆回転方向のいずれに回転されても、記録用紙を一方向(図2の右側)へ搬送させるべく、第1搬送ローラ60及び第2搬送ローラ62を一回転方向へ回転させる。なお、第1搬送ローラ60及び第2搬送ローラ62は、画像記録時に間欠駆動される。そのため、画像用紙は、所定の改行幅で送られながら画像記録がなされる。
[給送部15]
給送部15は、給紙カセット78に収容された記録用紙を湾曲路65Aへ向けて搬送するためのものであり、給紙ローラ25(本発明の給送ローラの一例)と、給紙アーム26(本発明のアームの一例)と、駆動伝達機構27とを備えている。給紙ローラ25は、給紙カセット78の上側に配置されている。給紙ローラ25は、給紙カセット78のメイントレイ20に収容された記録用紙をピックアップして湾曲路65Aへ給紙するものであり、給紙アーム26の先端に回転自在に軸支されている。給紙ローラ25は、駆動源の一例である給紙用モータ(不図示)の回転力が駆動伝達機構27を介して伝達されると回転駆動される。なお、駆動伝達機構27は、給紙アーム26に軸支されており、概ね給紙アーム26の延出方向に沿って直線状に並ぶ複数のギヤで構成されている。
給紙カセット78の上方に形成された直線路67Bよりも更に上方であって、記録部24の下方に基軸28が設けられている。つまり、基軸28は、直線路67Bと記録部24との間に設けられている。給紙アーム26は、その基端部が基軸28に支持されており、基軸28を回動中心軸として回転可能に構成されている。このため、給紙アーム26は、メイントレイ20に対して接離可能に上下動することができる。また、給紙アーム26は、自重により又はバネ等の弾性部材による弾性力により、図2の矢印29の方向へ回動付勢されている。このため、給紙ローラ25は、給紙カセット78に収容された記録用紙の上面に圧接可能である。給紙アーム26は、給紙カセット78がプリンタ部11に対して挿入される際に、給紙カセット78の後端部(例えば、分離傾斜板22)に押圧されることによって、上方へ押し上げられるように構成されている。
[給紙カセット78]
給紙カセット78は、給送部15の下方に設けられている。給紙カセット78のメイントレイ20は、プリンタ部11の底側に配置されている。メイントレイ20は、Letterサイズ(216mm×274mm)、リーガルサイズ(216mm×356mm)、A4サイズ(210mm×297mm)、及びこれらのサイズよりも小さいサイズの記録用紙を収容可能である。本実施形態の複合機10では、主として、A4サイズ、B5サイズなどの記録用紙がメイントレイ20に収容される。
メイントレイ20は、記録用紙が載置される底板54と、底板54の左右方向9の両端部から立設された側板55,56(図4及び図5参照)と、底板54の後方側の端部に立設された分離傾斜板22とを有している。このメイントレイ20は、上面が開放された概ね矩形箱状に構成されている。分離傾斜板22は、記録用紙を円滑に給紙可能なように後方側へ傾倒している。分離傾斜板22の内面22Aには図示しない複数の歯が突出している。そのため、仮に複数の記録用紙が重なった状態で給紙されても、分離傾斜板22の内面22Aに記録用紙の先端が当接したときに上記歯によって最上位の記録用紙だけが分離されて湾曲路65Aへ給紙される。
給紙カセット78の前方側の上方に排紙保持部79が設けられている。排紙保持部79の上面に、排出された画像記録済みの記録用紙が保持される。排紙保持部79は、給紙カセット78と一体に構成されて、給紙カセット78とともにプリンタ部11に対して挿抜可能なものであってもよく、或いはプリンタ部11のフレームなどに固定されたものであってもよい。
[スライドガイド34]
次に、図5及び図6を参照しながら、スライドガイド34について説明する。ここに、図5は、給紙カセット78を模式的に示す斜視図である。図5には、スライドガイド34が退避位置に配置された状態が示されており、図6には、スライドガイド34が案内位置に配置された状態が示されている。
図5及び図6に示されるように、スライドガイド34は、メイントレイ20の上部でスライド可能に支持された板状の部材である。スライドガイド34は、図5に示される退避位置と、図6に示される案内位置との間で前後方向8へスライド可能に支持されている。
上記退避位置は、スライドガイド34の後方側の端部34B、つまり給紙ローラ25によって記録用紙が給送される給送向きの下流側の端部34B(本発明の給送向きの下流側端部に相当)が給紙ローラ25よりも前方側(給送向きの上流側)に配置された位置である。スライドガイド34が退避位置に配置された状態では、仮に反転搬送路67に記録用紙が搬送されても、直線路67Aが形成されないため、記録用紙を湾曲路65Aへ搬送できない。なお、この退避位置が本発明の第4姿勢に相当する。
また、上記案内位置は、スライドガイド34の端部34Bが給紙ローラ25よりも後方側(給送向きの下流側)に配置された位置である。本実施形態では、スライドガイド34が上記案内位置にあるときに、端部34Bが湾曲路65Aに近接する。スライドガイド34が案内位置に配置された状態で直線路67Bが形成される。したがって、この状態で反転搬送路67に記録用紙が搬送されると、スライドガイド34の上面34Aによってガイドされながら、記録用紙は湾曲路65Aへ搬送可能である。このスライドガイド34は、上記案内位置に到達すると、その先端部が分離傾斜板22に当接して支持される。これにより、スライドガイド34が上記案内位置で安定して支持される。また、給紙ローラ25がスライドガイド34上に配置されたときに付与される下方への押圧力に対して十分耐え得る剛性を確保することができる。なお、上記案内位置が本発明の第3姿勢に相当する。
スライドガイド34のスライド支持機構としては、メイントトレイ20の側板55,56の上端部付近に形成された前後方向8に長い細幅の溝71,72と、スライドガイド34の左右方向端部に設けられた突出片73,74とからなる摺動支持機構が採用されている。
溝71は側板55に形成されており、溝72は側板56に形成されている。これらの溝71,72は、側板55,56の前方端付近から後方端付近まで延びている。溝71,72は、前後方向8に延びる直線溝71A,72Aと、直線溝71A,72Aの後方端部から後方斜め下方へ向けて下り傾斜する傾斜溝71B、72Bとから構成されている。直線溝71A,72Aは、側板55,56の前方側に形成されており、傾斜溝71B,72Bは、側板55,56の後方側に形成されている。直線溝71A,72Aの長さと、傾斜溝71Bの長さは概ね一致している。
スライドガイド34の左端部に2つの円柱状の突出片73(73A,73B)が設けられている。突出片73は、スライドガイド34の左端部から左向きへ突出している。また、スライドガイド34の右端部に2つの円柱状の突出片74(74A,74B)が設けられている。突出片74は、スライドガイド34の右端部から右向きへ突出している。これら突出片73,74は、前後方向8に隔てられている。詳細には、突出片73A,74Aがスライドガイド34の前方側に設けられており、突出片73B,74Bがスライドガイド34の後方側に設けられている。各突出片73,74は、溝71,72に遊びをもって挿通可能なサイズに形成されている。
スライドガイド34は、突出片73が溝71に挿通され、突出片74が溝72に挿通されることにより、メイントレイ20の上部で4点で支持されている。このようにスライドガイド34が支持されるため、スライドガイド34に前後方向8の力が加えられると、突出片73,74が溝71,72に沿って摺動する。これにより、スライドガイド34が前後方向8へスライドする。
本実施形態では、スライドガイド34が上記退避位置(図5参照)に配置された状態では、突出片73A,73Bが直線溝71Aに挿通され、突出片74A,74Bが直線溝72Aに挿通される。そのため、スライドガイド34が上記退避位置に配置された状態では、スライド34の上面34Aは、水平に保たれる。スライドガイド34が上記退避位置から上記案内位置(図6参照)へスライドすると、そのスライド過程において、後方側の突出片73Bが直線溝71Aから傾斜溝71Bへ移行し、同じく後方側の突出片74Bが直線溝72Aから傾斜溝72Bへ移行する。この状態から、スライドガイド34が更に後方へスライドされると、突出片73B,74Bが傾斜溝71B,72Bによって徐々に下方へ案内される。換言すると、端部34Aが外側ガイド部材18及び内側ガイド部材19に近づくにつれて、端部34Aは下方へ移動する。そして、スライドガイド34が更に後方へスライドされて上記案内位置に配置された状態では、後方側の突出片73B,74Bは、傾斜溝71B,72Bの後方端に到達するが、前方側の突出片73A,74Aは直線溝71に挿通された状態を維持する。
このように、スライドガイド34のスライド支持機構が構成されているため、スライドガイド34が上記案内位置に配置された状態で、スライドガイド34Bの後方側の端部34Bは、前方側の端部34C(本発明の給送向きの上流側端部に相当)よりもメイントレイ20の底板54に近い位置(本発明の第1位置に相当)に配置される。このため、スライドガイド34が上記案内位置に配置された状態で、スライドガイド34の上面34Aは、後方へ向かって斜め下方へ傾斜する。なお、本実施形態では、当該位置は、メイントレイ20における許容積載高さの最上位置に定められている。
なお、スライドガイド34の端部34Bには、傾斜ガイド69が立設されている。傾斜ガイド69は、端部34Bから後方斜め上向きへ傾斜する傾斜面を有する。スライガイド34が上記案内位置にあるときに、傾斜ガイド69の傾斜面の延長面と湾曲路65Aとが連続している。そのため、反転搬送路67を搬送される記録用紙は、傾斜ガイド69によって、直線路67Bから湾曲路65Aへ円滑に案内される。
スライドガイド34が上記退避位置(図5参照)から上記案内位置(図6参照)までスライドされると、スライドガイド34の端部34Bが給送部15の給紙アーム26を後方へ押圧して、給紙アーム26を上方へ押し上げる。これにより、図3に示されるように、給紙ローラ25は、スライドガイド34の上面34Aに当接するようにスライドガイド34上に配置される。このときの給紙アーム26の姿勢が、本発明の第2姿勢に相当する。給紙ローラ25がスライドガイド34上に配置された状態で、スライドガイド34の上面34Aによって案内される記録用紙を湾曲路65Aへ向けて給紙することが可能となる。スライドガイド34には、給紙ローラ25と対向する位置にコロ58が回転自在に支持されている。コロ58は、上面34Aに露出されている。給紙ローラ25がスライドガイド34上に配置された状態で、給紙ローラ25のローラ面とコロ58とが接触する。スライドガイド34の上面34を通過する記録用紙は、給紙ローラ25及びコロ58によって搬送される。このため、記録用紙はスライドガイド34から大きな摩擦抵抗を受けることなく円滑に搬送される。
スライドガイド34が上記案内位置から上記退避位置までスライドされると、給紙ローラ25は、スライドガイド34から下方へ落ちてメイントレイ20に収容された記録用紙に当接するようにメイントレイ20上に配置される。このときの給紙アーム26の姿勢が、本発明の第1姿勢に相当する。この状態で、メイントレイ20に収容されている記録用紙を湾曲路65Aへ向けて給紙することが可能となる。
[経路切換部41]
次に、図4を参照しながら、経路切換部41について説明する。経路切換部41は、排紙路65Bにおける分岐口36、すなわち排紙路65Bと反転搬送路67との接続部分付近に配置されている。経路切換部41は、図4に示されるように、第3搬送ローラ45と、拍車ローラ46と、補助ローラ47及び補助ローラ48を有するフラップ49とにより構成されている。なお、第3搬送ローラ45及び拍車ローラ46は、本発明の搬送手段の一例である。
第3搬送ローラ45は、記録部24よりも下流側であって、下側ガイド部材82よりも更に下流側に設けられている。第3搬送ローラ45と下側ガイド部材82との間に分岐口36が形成されている。第3搬送ローラ45は、プリンタ部11のフレームなどに回転可能に支持されている。拍車ローラ46は、第3搬送ローラ45の上方に配置されており、自重若しくはバネなどによって第3搬送ローラ45のローラ面に圧接されている。この拍車ローラ46は、上側ガイド部材83の下流側端部に回転可能の支持されている。第3搬送ローラ45は、搬送用モータ(不図示)から正逆回転方向の駆動力が伝達されて、正回転方向又は逆回転方向に回転駆動される。例えば、片面記録が行われる場合は、第3搬送ローラ45は正回転方向へ回転される。これにより、記録用紙は第3搬送ローラ45及び拍車ローラ46に挟持されて下流側へ搬送され、排紙保持部79に排紙される。一方、両面記録が行われる場合は、第3搬送ローラ45及び拍車ローラ46が記録用紙の後端部を挟持した状態で、第3搬送ローラ45の回転方向が正回転方向から逆回転方向へ切り換えられる。なお、片面記録時及び両面記録時における経路切換部41及び記録用紙の動作については後述する。
第3搬送ローラ45及び拍車ローラ46は、第2搬送ローラ62及び拍車ローラ63から送られた記録用紙を狭持するものである。第3搬送ローラ45及び拍車ローラ46のニップ部に記録用紙が進入すると、記録用紙は第3搬送ローラ45及び拍車ローラ46によって挟持されつつ、第3搬送ローラ45の回転方向に対応する方向(排紙保持部79側、又は、傾斜路67A側)へ搬送される。つまり、第3搬送ローラ45及び拍車ローラ46は、記録用紙を排紙路65Bに沿ってさらに下流側(排紙保持部79側)へ搬送可能であるとともに、記録用紙を反転搬送路67の傾斜路67Aに搬送可能である。
上側ガイド部材83に、図4の紙面垂直方向(図1の左右方向9)へ延びる支軸87が設けられている。支軸87は、分岐口36よりも上流側に設けられている。フラップ49は、支軸87から概ね下流側へ延出されている。フラップ49における延出端部49Bは、分岐口36の上方、詳細には、分岐口36の中央部36Aを超えて第3搬送ローラ45に近接した位置に達している。このフラップ49は、支軸87に軸支されている。具体的には、フラップ49における上流側の基端部49Aが支軸87に回動可能に支持されている。支軸87は、例えば、上側ガイド部材83、或いはプリンタ部11のフレームなどに設けることが可能である。なお、フラップ49の基端部49Aを例えばL字状に屈曲させ、更に支軸87を下側ガイド部材83に設けることにより、基端部49Aを下側ガイド部材83側で回動可能に支持する構成としてもよい。
フラップ49の基端部49A側には、その延出方向に隔てられた補助ローラ47及び補助ローラ48が軸支されている。補助ローラ47は、フラップ49の基端部49A側に軸支されている。補助ローラ48は、フラップ49の延出端部49Bに軸支されている。これらの補助ローラ47,48のローラ面は、記録用紙の記録面に当接されるので、拍車ローラ63及び拍車ローラ46と同様に拍車状に形成されている。
フラップ49は、下側ガイド部材82よりも上方に位置する排出姿勢(図4(B)に示される姿勢)と、延出端部49Bが分岐口36よりも下方へ進入する反転姿勢(図4(A)に示される姿勢)との間で回動する。なお、本実施形態では、上側ガイド部材83には、フラップ49が没入可能な開口89が形成されており、フラップ49は、上記排出姿勢にあるときに開口89に没入して、排紙路65Bから退避する。また、上記反転姿勢にあるときは、フラップ49は開口89から露出されて、補助ローラ48が下側傾斜ガイド部材33に当接する。また、補助ローラ47が下側ガイド部材82の凹部85に没入されることにより、補助ローラ47が下側ガイド部材82の支持面82Bよりも下方に退避する。
[シートセンサ50]
第2搬送ローラ62よりも下流側には、下側ガイド部材82の支持面82Bにおける記録用紙の有無を検知するためのシートセンサ50が設けられている。シートセンサ50は、3つの検出子52A,52B,52Cを有する回転体52と、発光素子(例えば発光ダイオード)及びこの発光素子から発光された光を受光する受光素子(例えばフォトトランジスタ)を有するフォトインタラプタ51とにより構成されている。
図4に示されるように、回転体52は、プリンタ部11のフレームなどに設けられた支軸53を中心に回転可能に設けられている。支軸53は、下側ガイド部材82よりも下方であって、上側傾斜ガイド部材32よりも上方に配置されている。回転体52は、第1検出子52Aと、第2検出子52Bと、第3検出子52Cとを有する。
第1検出子52Aは、支軸53から上方へ延出されて排紙路65Bに対して垂直に交差するアーム状の部材である。この第1検出子52Aは、下側ガイド部材82に設けられた開口82Aから排紙路65Bへ突出している。言い換えると、第1検出子52Aは、下側ガイド部材82による記録用紙の支持面82Bから上方へ突出している。第2検出子52Bは、支軸53から下側傾斜ガイド部材33へ向けて延出されて傾斜路67Aに対して垂直に交差するアーム状の部材である。この第2検出子52Bは、上側傾斜ガイド部材32に設けられた開口32Aから傾斜路67Aへ突出している。更に、第2検出子52Bの先端は、下側傾斜ガイド部材33に設けられた開口33Aに挿通されている。言い換えると、第2検出子52Bは、上側傾斜ガイド部材32から下側傾斜ガイド部材30へ向けて突出している。
第3検出子52Cは、支軸53から概ね前方側へ延出されている。この第3検出子52Cは、第1検出子52A及び第2検出子52Bのなす角を概ね二分するように延出されている。下側ガイド部材82と上側傾斜ガイド部材32とに挟まれた空間にフォトインタラプタ51が設けられている。本実施形態では、回転体52に外力が加えられていない状態で、第3検出子52Cは、フォトインタラプタ51の発光素子から受光素子に至る光路に進入して、この光路を通る光を遮断している。
このように、回転体52は第1検出子52A及び第2検出子52Bを有するため、第1検出子52A又は第2検出子52Bに記録用紙が衝突するなどして外力が加えられると、図4(B)に示されるように、回転体52が記録用紙から押圧力を受けて支軸53を中心に時計回転方向(図4の右回転方向)へ回転する。また、第1検出子52A或いは第2検出子52Bの回転動作に伴って第3検出子52Cも回転する。これにより、第3検出子52Cは、フォトインタラプタ51の光路から退避するため、発光素子から発光された光は光路を通って受光素子で受光される。このとき、フォトインタラプタ51の受光素子から出力される出力信号が変動する。具体的には、出力信号の信号レベルがLOWからHIGHに変わる。この変動に基づいて、複合機10の制御部(不図示)は、排紙路65B又は傾斜路67Aを通る記録用紙の有無や、記録用紙の進行方向の先端又は後端の位置を検知する。
なお、回転体52が図4(B)に示される位置まで回転していたとしても、支軸53には、ネジリコイルバネなどの図示しない弾性部材が取り付けられているため、上記押圧力が解除されると、上記弾性部材による弾性力によって、回転体52は、図4(A)に示される元の状態に戻される。これにより、第3検出子52Cは、フォトインタラプタ51の光路に進入して、この光路を通る光を遮断する。このとき、フォトインタラプタ51の受光素子の出力信号の信号レベルがHIGHからLOWに変わる。この変動に基づいて、複合機10の制御部(不図示)は、排紙路65B又は傾斜路67Aを通る記録用紙の進行方向の後端の有無及び後端の位置を検知する。
[両面画像記録動作]
以下、図7乃至図10の模式断面図を参照して、プリンタ部11における両面画像記録動作について説明する。ここに、図7乃至図10は、両面画像記録時における記録用紙Sの搬送状態を時系列順に示す模式断面図である。
複合機10に対して両面画像記録の指示が入力されると、まず、給紙用モータが駆動され、給紙ローラ25によってメイントレイ20から記録用紙Sが後方(図7の紙面左側)へ給紙される。給紙された記録用紙Sは、外側ガイド部材18及び内側ガイド部材19によって案内されて、湾曲路65Aに沿って下方から上方へUターンするように記録部24に搬送される。このとき、記録用紙Sは、給紙ローラ25が当接した面とは反対の面(表面)が記録部24のノズル39と対向するように反転される。
記録用紙Sが第1搬送ローラ60及びピンチローラ61に到達すると、第1搬送ローラ60及びピンチローラ61によって記録用紙Sが記録部24とプラテン42との間に搬送される。そして、記録部24によってプラテン42上の記録用紙Sに対して画像記録が開始される。記録部24によって表面に画像が記録された記録用紙Sは、第2搬送ローラ62及び拍車ローラ63によって排紙路65Bに搬送される。なお、記録用紙Sが第1搬送ローラ60及びピンチローラ61に到達すると、給紙ローラ25の回転が停止され、記録用紙Sは、第1搬送ローラ60及びピンチローラ61によって搬送される。
記録用紙Sが排紙路65Bを搬送される際に、記録用紙Sの先端が第1検出子52Aに到達すると、回転体52が図7の時計回転方向へ回転する。このとき、回転体52の回転に伴って、同じ方向へ第3検出子52Cも回転し、図7(A)に示されるように、フォトインタラプタ51の光路から退避する。これにより、フォトインタラプタ51の出力信号はLOレベルからHIGHレベルに変化する。複合機10の制御部は、このときの信号レベルの変化を検出して、排紙路65Bにおける記録用紙Sの先端の位置を把握する。
更に記録用紙Sが搬送されてその先端がフラップ49の下方に到達すると、記録用紙Sの先端が補助ローラ47に衝突する。このとき、フラップ49は、記録用紙からフラップ49を上方へ回動させる力を受ける。図7(A)に示されるように、この力を受けてフラップ49は、第2姿勢から第1姿勢に姿勢変化する。これにより、下側ガイド部材82から第3搬送ローラ45へ続く搬送経路が通じる。その後、記録用紙Sの先端が第3搬送ローラ45及び拍車ローラ46に到達すると、第3搬送ローラ45及び拍車ローラ46によって排紙保持部79側へ搬送される。
更に記録用紙Sが排紙保持部79側へ搬送されて、記録用紙Sの後端が第3検出子52Cを通過すると、第3検出子52Cは記録用紙Sによる力の作用が解除されるため、支軸53に設けられた図示しない弾性部材によって回転体52は図7(B)の反時計回転方向へ回転して、図7(B)に示される初期姿勢に戻る。このとき、第3検出子52Cはフォトインタラプタ51の光路に進入するため、フォトインタラプタ51の出力信号はHIGHレベルからLOレベルに変化する。複合機10の制御部は、このときの信号レベルの変化を検出して、排紙路65Bにおける記録用紙Sの後端の位置を検知する。
記録用紙Sの後端が第1検出子52Aを通過した直後は、図7(B)に示されるように、記録用紙Sは、その後端が下側ガイド部材82で支持された第1支持状態にある。つまり、記録用紙Sは、実質的に、下側ガイド部材82及び第3搬送ローラ45の両方で支持されている。本実施形態では、記録用紙Sは、フラップ49による第2姿勢側への付勢力に耐えて上記第1支持状態を維持することにより、フラップ49の回動姿勢は第1姿勢を維持する。なお、フラップ49による第2姿勢側への付勢力は、記録用紙Sが上記第1支持状態にあるときに記録用紙Sから受けるフラップ49を上方へ押し返す反力よりも小さく設定されている。これにより、上記第1支持状態においてフラップ49を第2姿勢に維持することが可能となる。また、記録用紙Sがフラップ49によって下方へ押し付けられても大きく撓まされることがない。
記録用紙Sの後端が第1検出子52Aを通過したことが検知されると、複合機10の制御部は、記録用紙Sを所定量だけ搬送させた後に第3搬送ローラ45の回転を停止させる。この所定量は、第1検出子52Aから分岐口36の中央部36Aまでの距離に相当する第3搬送ローラ45の回転量である。ここで、分岐口36の中央部36Aは、下側ガイド部材82の下流側端部とフラップ49の補助ローラ48との間に位置している。つまり、記録用紙Sの後端が下側ガイド部材82の下流側端部とフラップ49の補助ローラ48との間に位置するときに記録用紙Sの搬送が停止する。
記録用紙Sの後端が分岐口36の中央部36Aに到達したかどうかの判断は、フォトインタラプタ51の出力信号と、第3搬送ローラ45の軸に取り付けられたロータリーエンコーダ(不図示)から入力される回転量信号とに基づいて行われる。具体的には、制御部は、フォトインタラプタ51の出力信号に基づいて記録用紙Sの後端が第1検出子52Aを通過したことを検知すると、その後、上記ロータリーエンコーダから入力される回転量信号に基づいて、記録用紙Sの搬送量を随時求める。そして、この搬送量が上記所定量に達したときに、制御部は、記録用紙Sの後端が分岐口36の中央部36Aに到達したと判断し、その後、搬送用モータを停止させる。これにより、記録用紙Sの後端が分岐口36の中央部36Aに位置する第2支持状態で記録用紙Sが一時停止する(図8(C)参照)。
上記第2支持状態は、記録用紙Sの後端が分岐口36の中央部36Aに位置する状態である。言い換えると、記録用紙Sが下側ガイド部材82で支持されていない状態で、且つ、補助ローラ48が記録用紙Sに当接している状態である。本実施形態では、フラップ49による第2姿勢側への付勢力は、上記第2支持状態にある記録用紙Sから受けるフラップ49を上方へ押し返す反力よりも大きく設定されている。したがって、記録用紙Sが上記第2支持状態にある場合は、記録用紙Sは、フラップ49による下方への付勢力に耐えきれなくなり、フラップ49が第1姿勢から第2姿勢へ回動する(図8(D)参照)。このとき、記録用紙Sの後端は、フラップ49の補助ローラ48によって下側傾斜ガイド部材33側へ押し付けられて、その姿勢を維持する。つまり、フラップ49の回動姿勢が第2姿勢となり、記録用紙Sの上流側の端部(反転搬送路67へ向けられた端部)が分岐口36から反転搬送路67側に進入する。
続いて、搬送用モータが逆回転されることにより、記録用紙Sの上流側の端部が第3搬送ローラ45及び拍車ローラ46に挟持された状態で、第3搬送ローラ45の回転方向が逆回転する(図8(D)参照)。これにより、記録用紙Sは、分岐口36付近でスイッチバックされて、反転搬送路67に沿って搬送される。
第3搬送ローラ45の逆回転方向の駆動力は、図示しない中間ギヤやラック−ピニオンなどからなる駆動伝達機構を介してスライドガイド34に伝達される。このため、第3搬送ローラ45が逆回転すると、スライドガイド34が退避位置(図2参照)から案内位置(図3参照)へ向けて移動し始める(図9(E)参照)。
退避位置から案内位置へのスライド過程において、図5及び図6に示されるように、スライドガイド34の後方側の突出片73B,74Bが直線溝71A,72Aから傾斜溝71B,72Bへ進入する。このとき、傾斜溝71B,72Bによって、スライドガイド34の後方側の端部34Bが徐々に下方へ移動する。そして、突出片73B,74Bが傾斜溝71B,72Bの後端端部に到達すると、スライドガイド34が案内位置に配置される。このとき、端部34Bは、前方側の端部34Cよりも下方であって、メイントレイ20における許容積載高さの最上位置付近に到達する。この状態で、スライドガイド34の上面34Aは、図9(F)に示されるように、後方へ向かって斜め下方へ傾斜している。図9(F)には、スライドガイド34が退避位置から後方へ水平にスライドしたときの姿勢が二点鎖線で示されている。図9(F)を参照すると、スライドガイド34が、上記二点鎖線で示された姿勢よりも記案内位置に配置された姿勢にあるときのほうが、直線路67Bと湾曲路65Aとの合流部分に形成される余剰空間は大きい。直線路67Bから湾曲路65Aに搬送される記録用紙Sは、上記余剰空間全域を使って撓まされながら搬送される。そのため、上記余剰空間が大きいほど外側ガイド部材18や内側ガイド部材19などから受ける抵抗が小さくなるため、記録用紙Sは、直線路67Bから湾曲路65Aへ円滑に搬送される。
また、退避位置から案内位置へのスライド過程において、給紙アーム26がスライドガイド34によって上方へ押し上げられて、給紙ローラ25がスライドガイド34上に配置される。そして、スライドガイド34が案内位置に配置されると、図9(F)に示されるように、給紙ローラ25がスライドガイド34に軸支されたコロ58に当接する。
なお、記録用紙Sが反転搬送路67の傾斜路67Aを搬送される際に、記録用紙Sの先端(スイッチバック後の進行方向の端部)が第2検出子52Bに到達すると、回転体52が図9の時計回転方向へ回転する(図9(E)参照)。このとき、回転体52の回転に伴って、同じ方向へ第3検出子52Cも回転し、フォトインタラプタ51の光路から退避する。これにより、フォトインタラプタ51の出力信号はLOレベルからHIGHレベルに変化する。複合機10の制御部は、このときの信号レベルの変化を検出して、傾斜路67Aにおける記録用紙Sの先端の位置を判別する。
記録用紙Sの先端が第2検出子52Aを到達したことが検知されると、制御部は給紙ローラ25を再駆動させる。給紙ローラ25が回転すると、それに伴ってコロ58が従動する。これにより、反転搬送路67の記録用紙Sが給紙ローラ25及びコロ58によって挟持されつつ、直線路67Bから湾曲路65Aへ向けて再給紙される。そして、記録用紙Sが再び記録部24へ搬送されると、記録部24によって他方の面に画像が記録される。その後、両面に画像が記録された記録用紙Sは、下側ガイド部材82の支持面82Bで支持されつつ、フラップ49を第1姿勢に維持させた状態で、再び元の回転方向(正回転方向)へ回転された第3搬送ローラ45によって排紙保持部79へ排出される(図10(G)参照)。
[本実施形態の効果]
上述したように、本実施形態では、スライドガイド34が案内位置にあるときに、後方側の端部34Bが下方へ降下してメイントレイ20における許容積載高さの最上位置に配置される。このため、直線路67Bと湾曲路65Aとの合流部分に記録用紙Sを緩やかに湾曲させ得る十分な大きさの余剰空間が形成される。これにより、スライドガイド34の上面34Aに案内されつつ直線路67Bを搬送されてきた記録用紙Sは、緩やかに湾曲されながら湾曲路65Aを通って記録部24へ搬送される。このため、外側ガイド部材18や内側ガイド部材19などの各ガイド部材から受ける接触摩擦が軽減し、直線路67Bから湾曲路65Aへ記録用紙Sを円滑に搬送することが可能となる。
また、スライドガイド34が案内位置にあるときに、上面34Aが後方へ向かって斜め下方に傾斜しているため、傾斜路67Aと上面34A(又は直線路67B)とのなす角度が緩やかになる。そのため、傾斜路67Aからスライドガイド34へ向けて搬送された記録用紙Sが上面34Aに接触したときの衝撃や接触抵抗が軽減され、記録用紙Sが円滑に案内される。
[第1実施形態1の変形例1]
以下、図11を参照しながら、本発明の第1実施形態の変形例1について説明する。ここに、図11は、変形例1の構成を示す模式側面図である。なお、第1実施形態の各構成と共通する構成については、第1実施形態で使用した符号と同じ番号の符号を付すことにより、その説明を省略する。
図11に示されるように、変形例1のスライドガイド34は、ガイド本体92(本発明のガイド本体の一例)と、フラップ91(本発明のフラップの一例)とにより構成されている。ガイド本体92は、メイントレイ20の上部でスライド可能に支持された板状の部材である。このガイド本体92は、メイントレイ20の左右方向9(紙面垂直方向)の幅と略同じサイズに形成されており、前後方向8に長い平板形状を呈する。ガイド本体92の左右方向9の両端部のそれぞれには、円柱状の突出片96A,96Bが設けられている。これらの突出片96A,96Bは、前後方向8に隔てられている。詳細には、突出片96Aがガイド本体92の前方側に設けられており、突出片96Bがガイド本体92の後方側に設けられている。コロ58は、ガイド本体92に回転自在に軸支されている。
フラップ91は、ガイド本体92の後方側(給紙向きの下流側)の端部92Aに取り付けられている。詳細には、フラップ91は、端部92Aにヒンジ93によって揺動可能に端部92Aに取り付けられている。もちろん、ヒンジ93に限られず、ゴムなどのように自由に屈曲可能な弾性部材で取り付けられていてもよい。これにより、フラップ91は、水平方向に維持された姿勢(図11(A)参照)と、この姿勢からフラップ91の後方側の端部91Bがメイントレイ20の最上位の記録用紙に当接する姿勢(図11(C)参照)との間で揺動可能となる。
メイントレイ20の側板55,56には、溝94が形成されている。溝94は、前後方向8に水平に延びる細幅の直線溝94Aと、直線溝94Aの後方側に連続して形成された開口部94Bとを有する。開口部94Bは、直線溝94Aの後方端部から後方斜め下方へ湾曲状に傾斜する傾斜ガイド98が形成されている。
本変形例1においては、各突出片96A,96B,97が溝94に挿通されることによって、スライドガイド34がメイントレイ20の上部で支持されている。このようにスライドガイド34が支持されるため、スライドガイド34に前後方向8の力が加えられると、突出片96A,96B,97が溝94に沿って摺動する。つまり、スライドガイド34がメイントレイ20の上部でスライド可能となる。
この変形例1では、スライドガイド34は、図11(A)に示される退避位置と、図11(C)に示される案内位置との間で前後方向8へスライド可能である。図11(A)に示される退避位置は、フラップ91の後方側の端部91Aが給紙ローラ25よりも前方側(給送向きの上流側)に配置された位置である。スライドガイド34がこの退避位置に配置された状態では、記録用紙を湾曲路65Aへ搬送できない。この退避位置が本発明の第4姿勢に相当する。また、上記案内位置は、端部91Aが給紙ローラ25よりも後方側に配置された位置である。スライドガイド34が上記案内位置にあるときに、端部91Aが湾曲路65Aに近接する。スライドガイド34が案内位置に配置された状態で直線路67Bが形成される。したがって、この状態で反転搬送路67に記録用紙が搬送されると、スライドガイド34の上面34Aによってガイドされながら、記録用紙は湾曲路65Aへ搬送可能である。なお、この案内位置が本発明の第3姿勢に相当する。
退避位置から案内位置へのスライド過程において、図11(B)に示されるように、フラップ11の突出片97が直線溝94Aから開口部94Bに進入すると、突出片97は、傾斜ガイド98に沿って案内されるとともに、フラップ91が図11の反時計回転方向(左回転方向)へ回動しはじめる。そして、更にスライドガイド34が後方へスライドされて案内位置に到達すると、フラップ91の端部91Aは、メイントレイ20に収容された最上位の記録用紙の上面(図11における二点鎖線の位置)に当接する。このとき、ガイド本体92は、直線溝94によって水平に支持されている。このように、案内位置にあるときにフラップ91が下方へ回動されて、メイントレイ20内の記録用紙の上面まだ降下するため、直線路67Bと湾曲路65Aとの合流部分に比較的大きな余剰空間が形成される。これにより、直線路67Bから湾曲路65Aに搬送される記録用紙Sは、上記余剰空間全域を使って緩やかに撓まされながら搬送されため、直線路67Bから湾曲路65Aへの搬送が円滑となる。
[第1実施形態の変形例2]
以下、図12を参照しながら、本発明の第1実施形態の変形例2について説明する。ここに、図12は、第1実施形態の変形例2の構成を示す模式側面図である。なお、第1実施形態及び変形例1の各構成と共通する構成については、第1実施形態及び変形例1で使用した符号と同じ番号の符号を付すことにより、その説明を省略する。
図12に示されるように、変形例2のスライドガイド34は、水平面102A(本発明の第1平坦面に相当)を有する前方側(給送向き上流側)の水平ガイド部102と、水平面103A(本発明の第2平坦面に相当)を有する後方側(給送向き下流側)の水平ガイド部103と、これらを連続するようにつなぐ傾斜ガイド部104とを有する。水平面103Aは、水平面102Aよりもメイントレイ20の底板54側に配置されている。
水平ガイド部102の左右方向9の両端部には、円柱状の複数の突出片105が前後方向8へ隔てられて設けられている。また、メイントレイ20の側板55,56の上部には、前後方向8に水平に延びる細幅の溝101が形成されている。
本変形例2においては、各突出片105が溝101に挿通されることによって、スライドガイド34がメイントレイ20の上部で支持されている。このようにスライドガイド34が支持されるため、スライドガイド34に前後方向8の力が加えられると、突出片105が溝101に沿って摺動する。つまり、スライドガイド34がメイントレイ20の上部で前後方向8へスライド可能となる。
この変形例2では、スライドガイド34は、図12(A)に示される退避位置と、図12(B)に示される案内位置との間で前後方向8へスライド可能である。図12(A)に示される退避位置は、水平ガイド103の後方側の端部103Bが給紙ローラ25よりも前方側(給送向きの上流側)に配置された位置である。スライドガイド34がこの退避位置に配置された状態では、記録用紙を湾曲路65Aへ搬送できない。この退避位置が本発明の第4姿勢に相当する。上記案内位置は、端部103Bが給紙ローラ25よりも後方側に配置された位置である。スライドガイド34が上記案内位置にあるときに、端部103Bが湾曲路65Aに近接する。スライドガイド34が案内位置に配置された状態で直線路67Bが形成される。したがって、この状態で反転搬送路67に記録用紙が搬送されると、スライドガイド34の水平面102A及び水平面103Aによってガイドされながら、記録用紙は湾曲路65Aへ搬送可能である。なお、この案内位置が本発明の第3姿勢に相当する。
退避位置から後方へスライドされて、スライドガイド34が案内位置に配置されると、図12(B)にしめされるように、水平面103Aは、水平面102Aよりもメイントレイ20の底板54側に位置している。そのため、直線路67Bと湾曲路65Aとの合流部分に比較的大きな余剰空間が形成される。これにより、直線路67Bから湾曲路65Aに搬送される記録用紙Sは、上記余剰空間全域を使って緩やかに撓まされながら搬送されため、直線路67Bから湾曲路65Aへの搬送が円滑となる。
〈第2実施形態〉
以下、図13を参照しながら、本発明の第2実施形態について説明する。ここに、図13は、本発明の第2実施形態に係る複合機10のプリンタ部11の構造を示す縦断面図である。なお、第1実施形態の各構成と共通する構成については、第1実施形態で使用した符号と同じ番号の符号を付すことにより、その説明を省略する。
本実施形態は、給紙カセット78にセカンドトレイ21が設けられている点で、上述の第1実施形態とは異なる。図13に示されるように、給紙カセット78は、下段にメイントレイ20が配置され、上段にセカンドトレイ21が配置されている。つまり、メイントレイ20及びセカンドトレイ21は、上下2段に設けられている。なお、排紙保持部79は、セカンドトレイ21の前方側の上側に設けられている。
セカンドトレイ21には、最大で葉書サイズ(100×148mm)の記録用紙が収容可能であり、主として、葉書サイズ、写真L版サイズの記録用紙(葉書、光沢紙など)が収容される。なお、セカンドトレイ21は、葉書サイズ以上の記録用紙、例えばメイントレイ20と同様にA4サイズの記録用紙等を収容可能なものであってもよい。
セカンドトレイ21は、メイントレイ20の上部において前後方向8へスライド可能に支持されている。詳細には、セカンドトレイ21は、その後方側の端部21Bが分離傾斜板22に当接する後方位置(図13に示される位置)と、端部21Bが分離傾斜板22から所定距離だけ前方側へ離間した前方位置との間でスライドする。本実施形態では、セカンドトレイ21が上記後方位置に配置された状態で、セカンドトレイ21は、後方斜め下方に緩やかに傾斜している。このため、セカンドトレイ21における記録用紙の収容面21A、及びセカンドトレイ21に収容された記録用紙は、メイントレイ21の底板54に対して、後方斜め下方に緩やかに傾斜している。これにより、セカンドトレイ21から記録用紙が円滑に給紙される。
セカンドトレイ21が上記前方位置に配置された状態では、メイントレイ20の後方側の上面が開けられる。このとき、給紙ローラ25がメイントレイ20の後方側の上面の開口からメイントレイ20側へ下降して、メイントレイ20に収容された記録用紙に当接する。この状態で、給紙ローラ25が回転されると、メイントレイ20に収容された記録用紙が湾曲路65Aへ向けて給紙される。
一方、セカンドトレイ21が上記前方位置から上記後方位置へスライドされると、セカンドトレイ21の端部21Bが給紙アーム26を押圧して、給紙アーム26を上方へ押し上げる。これにより、給紙ローラ25が、セカンドトレイ21上に配置される。給紙ローラ25がセカンドトレイ21上に配置されると、給紙ローラ25はセカンドトレイ21に収容された記録用紙の上面に当接する。この状態で、給紙ローラ25が回転されると、セカンドトレイ21に収容された記録用紙が湾曲路65Aへ向けて給紙される。
セカンドトレイ21のスライド支持機構としては、例えば、メイントレイ20の上部に設けられたレール(不図示)と、セカンドトレイ21の下面に設けられた摺動溝(不図示)とからなる摺動支持機構や、その他の周知の支持機構が採用可能である。また、セカンドトレイ21は、手動で動作可能なものであってもよく、或いは、周知の伝達機構(例えばラック−ピニオン機構)を介して図示しないモータなどの電動機から動力を受けて動作可能なものであってもよい。
このようなセカンドトレイ21が設けられた構成において、本実施形態では、図13に示されるように、スライドガイド34が上記案内位置に配置された状態で、スライドガイド34の上面34Aはセカンドトレイ21の支持面21Aに対して後方斜め下方へ傾斜している。これにより、セカンドトレイ21から記録用紙が給紙される場合でも、記録用紙は、搬送路65Aに沿って緩く湾曲されつつ記録部24へ円滑に搬送される。なお、上述した第1実施形態の変形例1及び変形例2は、第2実施形態に対しても適用可能である。
10・・・複合機
11・・・プリンタ部
15・・・給送部
18・・・外側ガイド部材
18A・・・ガイド面
19・・・内側ガイド部材
19A・・・ガイド面
20・・・メイントレイ
21・・・セカンドトレイ
24・・・記録部
34・・・スライドガイド
34A・・・上面
45・・・第3搬送ローラ
47・・・補助ローラ
48・・・補助ローラ
65・・・搬送路
65A・・・湾曲路
65B・・・排紙路
67・・・反転搬送路
67A・・・傾斜路
67B・・・直線路
69・・・傾斜ガイド
82・・・下側ガイド部材
83・・・上側ガイド部材
91・・・フラップ
92・・・ガイド本体
93・・・ヒンジ
102・・・水平ガイド部
103・・・水平ガイド部
104・・・傾斜ガイド

Claims (11)

  1. シート状の被記録媒体を収容する第1トレイと、
    上記第1トレイの上方に設けられ、被記録媒体に対して画像を記録する記録部と、
    上記記録部と上記第1トレイとの間に設けられた回動可能なアーム、及び該アームの先端側に回転可能に支持された給送ローラを有し、上記給送ローラが上記第1トレイに収容された被記録媒体に当接して上記第1トレイから被記録媒体を給送可能な第1姿勢と、上記給送ローラが上記第1トレイから上方へ退避した第2姿勢との間で上記アームが姿勢変化可能に構成された給送手段と、
    上記第1トレイから上記記録部に渡って湾曲形状に形成された第1ガイド面を有し、上記給送ローラが当接した面の反対の面が上記記録部と対向するように被記録媒体を上記記録部へ案内する第1ガイド部材と、
    上記記録部よりも被記録媒体の搬送方向下流側に設けられ、上記記録部を通過した被記録媒体を上記記録部と上記第1トレイとの間を通って再度上記第1ガイド部材へ向けて搬送する搬送手段と、
    上記第1トレイの上方でスライド可能に支持され、上記給送手段による被記録媒体の給送向きの下流側端部が上記給送ローラよりも上記給送向き下流側に配置された第3姿勢と、上記給送ローラよりも上記給送向き上流側に配置された第4姿勢との間で姿勢変化可能に構成され、上記第3姿勢に配置された状態で、上記搬送手段によって搬送された被記録媒体を上記第1ガイド部材へ向けて案内する第2ガイド面を有する第2ガイド部材と、を具備し、
    上記第2ガイド部材が上記第3姿勢に配置された状態で、上記下流側端部は、上記第2ガイド部材の上記給送向きの上流側端部よりも上記第1トレイに近い第1位置に配置されている画像記録装置。
  2. 上記第2ガイド部材が上記第3姿勢に配置された状態で、上記第2ガイド面の少なくとも一部は、上記第1トレイに対して上記給送向き下方へ傾斜している請求項1に記載の画像記録装置。
  3. 上記第2ガイド面は、上記第1トレイに対して上記上流側端部から上記下流側端部に渡って上記給送向き下方へ傾斜している請求項2に記載の画像記録装置。
  4. シート状の被記録媒体を収容可能に構成され、少なくとも被記録媒体を上記第1ガイド部材へ給送可能な給送位置に配置されるように上記第1トレイと上記第2ガイド部材との間でスライド可能に支持された第2トレイを更に備える請求項1から3のいずれかに記載の画像記録装置。
  5. 上記第2トレイの被記録媒体の収容面は、上記第1トレイに対して上記給送向き斜め下方へ傾斜しており、上記第2ガイド面は、上記第2トレイに対して上記給送向き斜め下方へ傾斜している請求項4に記載の画像記録装置。
  6. 上記第2ガイド部材は、上記給送向きと同じ向きへスライド可能に支持されるガイド本体と、このガイド本体における上記給送向きの下流側に揺動可能に設けられたフラップと、を有し、
    上記フラップは、上記ガイド本体が上記第1ガイド部材に接近したときに下方へ回動して上記第1位置に配置される請求項2に記載の画像記録装置。
  7. 上記第2ガイド部材は、上記第4姿勢から上記給送向きと略同じ向きへスライド可能に支持され、上記下流側端部が上記第1ガイド部材に近づくにつれて下方へ移動して上記第1位置に配置される請求項3に記載の画像記録装置。
  8. 上記第2ガイド面は、上記給送向き上流側の第1平坦面と上記給送向き下流側の第2平坦面とを少なくとも有し、
    上記第1平坦面は、上記第2ガイド部材が上記第3姿勢に配置された状態で、上記第2平坦面よりも上記第1トレイに近い第1位置に配置されている請求項1に記載の画像記録装置。
  9. 上記給送ローラは、上記アームが上記第2姿勢に維持された状態で、上記第2ガイド部材の上面を通る被記録媒体に当接して、該被記録媒体を上記第1ガイド部材へ送るものである請求項1から8のいずれかに記載の画像記録装置。
  10. 上記アームは、上記第4姿勢から上記第3姿勢へ向けてスライドされた上記第2ガイド部材に当接されることによって、上記第1姿勢から上記第2姿勢へ姿勢変化するものである請求項9に記載の画像記録装置。
  11. 上記搬送手段は、両面記録が行われる際に、上記記録部を通過した被記録媒体を上記第2ガイド部材へ向けてスイッチバック搬送するものである請求項1から10のいずれかに記載の画像記録装置。
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