JP2010235279A - 画像記録装置 - Google Patents

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Tetsuo Asada
哲男 浅田
Satoru Nakakita
覚 中北
Shingo Ito
慎悟 伊藤
Masatane Tanahashi
真種 棚橋
Shota Iijima
章太 飯島
Kyohei Ota
恭平 太田
Hirotaka Aoki
宏隆 青木
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Abstract

【課題】装置の薄型形状を保つために肉厚が薄いガイド部材が採用された場合であっても、画像記録済の被記録媒体を安定して搬送することが可能な画像記録装置を提供すること。
【解決手段】セカンドトレイ21は、メイントレイ20の上部においてスライド可能に支持されている。セカンドトレイ21には、スライドガイド34がスライド可能に支持されている。メイントレイ20に対してセカンドトレイ21が装置後方へ移動し、更にスライドガイド34がセカンドトレイ21上において装置後方へ移動することにより、反転搬送路67の一部がスライドガイド34の上面によって形成される。反転搬送路67が形成される際に、スライドガイド34はセカンドトレイ21によって支持されているため、スライドガイド34単体では記録用紙の再給紙に要する剛性が不足していても、下方で支持するセカンドトレイ21によって、その不足分の剛性が補完される。
【選択図】図6

Description

本発明は、シート状の被記録媒体に対して画像を記録する画像記録装置に関し、特に、画像記録部を通過した被記録媒体が別経路を通って再び画像記録部へ搬送されるように構成された画像記録装置に関する。
従来より、被記録媒体の両面に画像を記録することが可能な画像記録装置が公知である。例えば、特許文献1には、インクジェット記録方式の画像記録装置が開示されている。特許文献1に記載の画像記録装置では、メイントレイから送り出された被記録媒体は湾曲状の搬送路(以下「湾曲路」という。)を通って、メイントレイの上側に配置された記録部へ搬送される。そして、記録部において表面(第1面)に画像が記録される。片面画像記録が行われる場合は、被記録媒体は搬送方向下流側の配置トレイへ排出される。一方、両面画像記録が行われる場合は、記録部を通過して画像記録済の被記録媒体は、記録部よりも搬送方向下流側でスイッチバックされた後に、メイントレイの上側に設けられたガイド部材の上面によって案内されつつ再び上記湾曲路へ搬送される。そして、被記録媒体は、この湾曲路を通って裏面(第2面)を記録部に対向させるようにして搬送され、記録部においてその裏面に画像が記録される。
特開2008−247537号公報
しかしながら、特許文献1の画像記録装置のように、メイントレイの上側に記録部が配置された構成では、装置の薄型化を実現するために記録部とメイントレイとの余分なスペースが設けられていない。特に、メイントレイの上側にセカンドトレイが配置された構成では、セカンドトレイの配置スペースが殆ど存在しない。このような構成において薄型の画像記録装置を実現するためには、上記ガイド部材として肉厚の薄いプレート部材を採用せざるを得ない。この場合、薄いガイド部材では十分な剛性を有しないため、画像記録済の被記録媒体を安定的に案内することができないおそれがある。
そこで本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、装置の薄型形状を実現しつつ、肉厚が薄いガイド部材であっても、画像記録済の被記録媒体を安定して搬送することが可能な画像記録装置を提供することにある。
(1) 本発明は、シート状の被記録媒体に対して画像を記録する画像記録部と、上記画像記録部の下方に設けられ、被記録媒体が保持可能な第1トレイと、上記第1トレイから給送される被記録媒体を上記画像記録部へ案内する湾曲状の第1搬送路を形成する第1ガイド部材と、上記画像記録部と上記第1トレイとの間に設けられ、被記録媒体が保持可能に構成され、上記第1ガイド部材から離間した第1位置と該第1位置よりも上記第1ガイド部材側へ接近した第2位置との間で移動可能に支持された第2トレイと、上記第2トレイの移動方向と同方向へ移動可能に上記第2トレイの上部に支持され、画像記録済の被記録媒体を上記第1搬送路へ案内するための第2搬送路の少なくとも一部を形成する第2ガイド部材と、を具備する画像記録装置として構成されている。
本発明の画像記録装置では、第1トレイに対して第2トレイが移動可能に構成されている。また、第2ガイド部材は、第2トレイに移動可能に支持されている。したがって、第2ガイド部材は、第2搬送路に案内された被記録媒体を搬送するのに必要な剛性が不足していても、第2トレイによって支持されることにより、不足分の剛性が第2トレイから補完される。
(2) 本発明の画像記録装置は、上記画像記録部と上記第2搬送路との間に定められた支点を中心に回動可能なアーム、及び上記アームの先端側に回転可能に支持された給送ローラを有し、上記給送ローラが上記第1トレイに保持された被記録媒体に当接して上記第1トレイから上記第1搬送路へ被記録媒体を給送可能な第1姿勢と、上記給送ローラが上記第2トレイよりも上方に配置された第2姿勢との間で上記アームが姿勢変化可能に構成された給送手段を更に備える。この場合、上記第2ガイド部材は、上記第2搬送路から離間した第3位置と該第3位置よりも上記第1ガイド部材側へ接近して上記第2搬送路の少なくとも一部を形成する第4位置との間で移動可能である。
この構成では、第2トレイから被記録媒体を給送する場合に、給送手段のアームが第2姿勢となるように回動される。このとき、第2ガイド部材とアームとが干渉するおそれがある。したがって、第2トレイに対して第2ガイド部材が移動可能であれば、第2ガイド部材とアームとの干渉が回避可能となる。
(3) 上記第2ガイド部材は、上記第2トレイの上面の範囲内で移動可能に支持されていることが好ましい。
これにより、第2ガイド部材は、第3位置から第4位置に至るどの位置に配置されていても、被記録媒体を安定的に搬送可能な剛性が第2トレイから補完される。
(4) 上記給送ローラは、上記アームが上記第2姿勢に維持された状態で、上記第2ガイド部材に案内された被記録媒体に当接して、該被記録媒体を上記第1搬送路へ給送するものである。
これにより、上記第2ガイド部材に案内された被記録媒体を給送するための手段として給送手段を共通して利用できる。
(5) 上記アームは、上記第1位置から上記第2位置へ移動された上記第2トレイに当接されて、上記第1姿勢から上記第2姿勢へ姿勢変化されるものである。
(6) また、上記アームは、上記第3位置から上記第4位置へ移動された上記第2ガイド部材に当接されて、上記第1姿勢から上記第2姿勢へ姿勢変化されるものである。
これにより、別途ローラを設けることなく、第2搬送路の被記録媒体を第1搬送路へ送ることが可能となる。第2搬送路に案内された画像記録済の被記録媒体を画像記録部へ再送する場合、給送ローラは、アームが第2姿勢に維持された状態で回転駆動される。つまり、第1トレイや第2トレイから被記録媒体を給送する場合に比べてアームの傾斜角が小さい状態で給送ローラが回転駆動される。そのため、第2搬送路を搬送される被記録媒体に対する給送ローラの食い付きは、アームが第1姿勢にある状態、つまり、給送ローラが第1トレイや第2トレイ内の被記録媒体に当接した状態で回転駆動される場合に比べて弱い。このため、第2搬送路を搬送される被記録媒体の第1面(画像記録面)から第1ローラへインクやトナーなどの記録材が付着することが抑制される。
(7) 本発明の画像記録装置は、上記第1搬送路に案内された被記録媒体を上記画像記録部へ搬送する搬送手段と、上記搬送手段に被記録媒体が到達したかどうかを検知する第1検知手段と、上記第2搬送路における被記録媒体の有無を検知する第2検知手段と、上記第2搬送路における被記録媒体が上記第2検知手段によって検知されたこと、及び上記搬送手段に被記録媒体が到達したことが上記第1検知手段によって検知されたことを条件に、上記第4位置にある上記第2ガイド部材を上記第3位置側へ移動させる移動制御手段と、を更に備える。
移動制御手段は、第2搬送路に被記録媒体が案内されたことが第2検知手段によって検知され、更に、その被記録媒体が搬送手段に到達したことが第1検知手段によって検知された場合に、駆動力を付与する駆動源を制御して、上記第4位置にある上記第2ガイド部材を上記第3位置側へ移動させる。これにより、被記録媒体の後端側が第2ガイド部材で支持されなくなり、第2ガイド部材よりも下側の第2トレイによって支持される。これにより、第2ガイド部材から第1搬送路に至る経路よりも第2トレイから第1搬送路に至る経路のほうがカーブが緩いため、被記録用紙に湾曲したカーブ癖が付きにくくなる。
(8) 本発明の画像記録装置は、上記第2トレイに移動方向の駆動力を伝達する第1駆動伝達機構と、上記第2ガイド部材に移動方向の駆動力を伝達する第2駆動伝達機構と、を更に備える。この場合、上記第2駆動伝達機構は、上記第1駆動伝達機構によって上記第2トレイが上記第2位置に配置されたときに上記第2ガイド部材と接続して、上記第2ガイド部材に移動方向の駆動力を伝達するものであることが好ましい。
本発明の画像記録装置によれば、装置の薄型形状を実現するために薄い肉厚のガイド部材が採用された場合でも、画像記録済の被記録媒体が上記ガイド部材によって安定して搬送される。
図1は、本発明の実施形態の一例である複合機10の外観斜視図である。 図2は、プリンタ部11の内部構造を模式的に示す縦断面図である。 図3は、排紙路65B付近の構成を示す部分拡大断面図である。 図4は、給紙カセット78の構成を示す斜視図である。 図5は、給紙カセット78の構成を示す平面図である。 図6は、給紙カセット78の分解斜視図である。 図7は、図6における要部VIIの部分拡大図であり、ラックピニオン機構200の構成が詳細に示されている。 図8は、図4における要部VIIIの部分拡大図であり、切換ギヤ機構250の構成が詳細に示されている。 図9は、切換ギヤ機構250による切り換え動作の状態を示す要部拡大図であり、(A)には切換ギヤ263が第1伝達ギヤ271に噛合された状態が示されており、(B)には切換ギヤ263が第2伝達ギヤ281に噛合された状態が示されている。 図10は、制御部130の構成を示すブロック図である。 図11は、制御部130によって行われる移動制御の手順の一例を示すフローチャートである。 図12は、制御部130によって行われる移動制御の手順の一例を示すフローチャートである。 図13は、セカンドトレイ21が第2位置に配置され、スライドガイド34が前方位置に配置された給紙カセット78の斜視図である。 図14は、セカンドトレイ21が第2位置に配置され、スライドガイド34が後方位置に配置された給紙カセット78の斜視図である。 図15は、セカンドトレイ21が第1位置に配置され、スライドガイド34が後方位置に配置された給紙カセット78の斜視図である。 図16は、本実施形態の変形例における再給紙動作の手順の一例を示すフローチャートである。
以下、適宜図面を参照して本発明の実施形態について説明する。なお、以下に説明される実施形態は本発明の一例にすぎず、本発明の要旨を変更しない範囲で、本発明の実施形態を適宜変更できることは言うまでもない。
図1は、本発明の実施形態に係る画像形成装置1の外観を示す斜視図である。以下の説明においては、複合機10が使用可能に設置された状態(図1の状態)を基準として上下方向7を定義し、開口13が設けられている側を手前側(正面)として前後方向8を定義し、複合機10を手前側(正面)から見て左右方向9を定義する。
複合機10は、高さ(上下方向7の長さ)に対して横幅(左右方向9の長さ)及び奥行き(前後方向8の長さ)が大きい薄型の直方体に概ね形成されている。複合機10の下部にインクジェット記録方式のプリンタ部11が設けられている。複合機10は、ファクシミリ機能、プリンタ機能、スキャナ機能、及び、コピー機能などの各種の機能を有している。プリンタ機能としては、記録用紙の表面(第1面)及び裏面(第2面)の両面に画像を記録する両面画像記録機能を有している。なお、プリンタ機能以外の機能は任意であり、例えば、スキャン機能やコピー機能、ファクシミリ機能を有しないプリンタ機能のみを有するプリンタとして本発明の画像記録装置が実施されてもよい。
プリンタ部11は、正面に開口13が形成されたケーシング(筐体)14を有する。ケーシング14内にプリンタ部11の各構成要素が配設されている。開口13からケーシング14の内部側へ連続するように収容室16が区画されている。この収容室16に給紙カセット78(図2参照)が装着されている。なお、図1では、給紙カセット78の図示が省略されている。給紙カセット78は、開口13からケーシング14内に前後方向8に挿抜可能に構成されている。給紙カセット78は、各種サイズの記録用紙(本発明の被記録媒体の一例)を保持可能なメイントレイ20(本発明の第1トレイの一例)と、その上方で前後方向8へスライド可能なセカンドトレイ21(本発明の第2トレイの一例)とを有する。なお、給紙カセット78の構成については後段で詳述する。
[プリンタ部11の構成]
次に、図2を参照しながら、プリンタ部11の構成について説明する。図2は、プリンタ部11の内部構造を示す縦断面図である。なお、図2では、給紙カセット78の前方側(紙面右側)の図示が省略されている。
プリンタ部11は、上述した給紙カセット78に加えて、給紙カセット78から記録用紙をピックアップして給紙(給送)する給送部15(本発明の給送手段の一例)と、給送部15によって給紙された記録用紙にインク滴を吐出して記録用紙に画像を形成するインクジェット記録方式の記録部24(本発明の画像記録部の一例)と、経路切換部41と、切換ギヤ機構250(図4参照、本発明の第1駆動伝達機構の一例)とを備えている。これらがケーシング14内に設けられている。なお、記録部24は、インクジェット方式に限られず、電子写真方式、或いは感熱記録方式など、種々の記録方式のものが適用可能である。
[搬送路65]
プリンタ部11の内部には、メイントレイ20の先端(後方側の端部)から記録部24を経て排紙保持部79に至る搬送路65が形成されている。搬送路65は、メイントレイ20の先端から記録部24に至る間に形成された湾曲路65A(本発明の第1搬送路の一例)と、記録部24から排紙保持部79に至る間に形成された排紙路65Bとに区分される。なお、排紙保持部79は、給紙カセット78と一体に構成されていてもよく、或いはプリンタ部11のフレームなどに固定されたものであってもよい。
図2に示されるように、湾曲路65Aは、メイントレイ20に設けられた分離傾斜板22の上端付近から記録部24に渡って延設された湾曲状の通路である。この湾曲路65Aは、所定間隔を隔てて互いに対向する外側ガイド部材18及び内側ガイド部材19(共に本発明の第1ガイド部材の一例)によって区画されている。外側ガイド部材18は、プリンタ部11の内部側を中心とする円弧形状に概ね形成されたガイド面18Aを有しており、内側ガイド部材19は、同様に、プリンタ部11の内部側を中心とする円弧形状に概ね形成されたガイド面19Aを有している。これらのガイド面18A,19Aによって区画された空間が湾曲路65Aである。なお、外側ガイド部材18及び内側ガイド部材19、更に、後述する上側ガイド部材82、下側ガイド部材83、上側傾斜ガイド部材32、下側傾斜ガイド部材33は、いずれも、図2の紙面垂直方向(図1の左右方向9)へ延びている。
排紙路65Bは、記録部24よりも搬送方向の下流側(以下、単に「下流側」と略称する。)に設けられた下側ガイド部材82と上側ガイド部材83とによって区画されている。ここで、搬送方向とは、記録用紙が搬送路65及び後述する反転搬送路67を搬送される向き(図2において矢印付きの二点鎖線で示される向き)を指す。
図3は、排紙路65B付近の構成を示す部分拡大断面図である。図3に示されるように、下側ガイド部材82は、後述する第2搬送ローラ62及び拍車ローラ63のニップ位置から前方側(図3の紙面右側)へ水平に延出されている。排紙路65Bは、第2搬送ローラ62によって搬送された画像記録済の記録用紙の下面を支持しつつ、下流側へ案内する。下側ガイド部材82の下流側端部よりも下流側に分岐口36が形成されている。両面画像記録の際は、排紙路65Bを搬送された記録用紙は、分岐口36の下流側でスイッチバックされた後に、分岐口36から下方へ向けて搬送される。
下側ガイド部材82には、前後方向8に長い細幅の凹部85が形成されている。この凹部85は、下側ガイド部材82の下流側端部に形成されている。凹部85は、前後方向8に長い細幅形状に形成されおり、その下流側は分岐口36に開放されている。凹部85のサイズ及び位置は、後述する補助ローラ47が凹部85の内部に没入可能に設計されている。
上側ガイド部材83は、下側ガイド部材82よりも上方に配置されている。上側ガイド部材83と下側ガイド部材82とは、記録用紙が通過可能な所定間隔を隔てて互いに対向するように配置されている。上側ガイド部材83は、分岐口36を超えて、排紙保持部79の上方まで延出されている。
[反転搬送路67]
図2に示されるように、プリンタ部11の内部には、反転搬送路67が形成されている。反転搬送路67は、分岐口36で排紙路65Bから分岐され、給紙カセット78とその上方に配置された記録部24との間を通って、記録部24よりも搬送方向の上流側(以下、単に「上流側」と略称する。)の合流部に接続されている。なお、合流部は、湾曲路65Aの始端(上流側の端部)と反転搬送路67の終端(下流側の端部)とが合流する部分である。
反転搬送路67は、分岐口36から後方斜め下向きに傾斜する傾斜面を有する上側傾斜ガイド部材32と、下側傾斜ガイド部材33とによって区画されている。本実施形態では、上側傾斜ガイド部材32と下側傾斜ガイド部材33とによって、反転搬送路67の一部、詳細には、分岐口36側の傾斜路67Aが区画されている。上側傾斜ガイド部材32と下側ガイド部材82とは、一体に形成されている。これらのガイド部材32,33は、記録用紙が通過可能な所定間隔を隔てて互いに対向するように配置されている。上側傾斜ガイド部材32は,下側傾斜ガイド部材33よりも上方に配置されている。これらのガイド部材32,33は、分岐口36から下方へ延出されており、より詳細には、後方斜め下向きへ延出されている。
また、反転搬送路67は、給紙カセット78に設けられた後述のスライドガイド34(本発明の第2ガイド部材の一例)によっても区画される。図2において破線で示される案内位置(本発明の第4位置に相当)に配置されたスライドガイド34の上面によって、反転搬送路67の一部、詳細には、湾曲路65A側の直線状の直線路67Bが区画されている。スライドガイド34は、セカンドトレイ21の上部で前後方向8へスライド可能に支持されている。スライドガイド34については後述する。
このように搬送路65及び反転搬送路67が形成されているため、給送部15によってメイントレイ20から給紙された記録用紙は、湾曲路65Aを通って、記録部24へ搬送される。この搬送過程において、記録用紙は、外側ガイド部材18及び内側ガイド部材19によって、給送部15の給紙ローラ25が当接した面とは反対の面が記録部24と対向するように反転される。記録部24を通過した記録用紙は、排紙路65Bを通って排紙保持部79へ搬送されるか、或いは、経路切換部41により搬送経路が切り換えられて、反転搬送路67を通って再び記録部24へ搬送される。なお、経路切換部41については後述する。
[記録部24]
図2に示されるように、記録部24は、給紙カセット78の上方に配置されている。記録部24は、図2の紙面垂直方向(主走査方向)に延出されたガイドレール(不図示)に沿って往復動するように構成されている。記録部24の下方にプラテン42が設けられている。プラテン42は、記録部24によって画像記録が行われる際に、記録用紙を水平に支持するものである。記録部24は、主走査方向への往復移動過程において、図示しないインクカートリッジから供給されたインクをノズル39から微小なインク滴としてプラテン42上を搬送される記録用紙に吐出する。これにより、記録用紙に画像が記録される。
湾曲路65Aの終端と記録部24との間、つまり、湾曲路65Aにおける下流側の端部と記録部24との間には、第1搬送ローラ60(本発明の搬送手段の一例)及びピンチローラ61が設けられている。これらは対をなしている。ピンチローラ61は、第1搬送ローラ60の下方に配置されており、図示しないバネなどの弾性部材によって第1搬送ローラ60のローラ面に圧接されている。第1搬送ローラ60及びピンチローラ61は、湾曲路65Aを搬送してきた記録用紙を狭持してプラテン42上へ送る。
また、記録部24と排紙路65Bの始端との間、つまり、記録部24と排紙路65Bにおける上流側の端部との間には、第2搬送ローラ62及び拍車ローラ63が設けられている。これらは対をなしている。拍車ローラ63は、第2搬送ローラ62の上方に配置されており、自重若しくはバネなどによって第2搬送ローラ62のローラ面に圧接されている。第2搬送ローラ62及び拍車ローラ63は、記録済みの記録用紙を狭持してさらに下流側(排紙保持部79側)へ搬送する。
第1搬送ローラ60及び第2搬送ローラ62は、搬送用モータ76(図10参照)から駆動伝達機構を介して回転駆動力が伝達されて回転される。この駆動伝達機構は、遊星ギヤなどから構成されており、搬送用モータ76が正回転方向或いは逆回転方向のいずれに回転されても、記録用紙を一方向(図2の右側)へ搬送させるべく、第1搬送ローラ60及び第2搬送ローラ62を一回転方向へ回転させる。なお、第1搬送ローラ60及び第2搬送ローラ62は、画像記録時に間欠駆動される。そのため、記録用紙は、所定の改行幅で送られながら画像記録がなされる。
[給送部15]
給送部15は、給紙カセット78に収容された記録用紙を湾曲路65Aへ向けて搬送するためのものであり、給紙ローラ25(本発明の給送ローラの一例)と、給紙アーム26(本発明のアームの一例)と、駆動伝達機構27とを備えている。給紙ローラ25は、給紙カセット78の上側に配置されている。給紙ローラ25は、給紙カセット78のメイントレイ20に収容された記録用紙をピックアップして湾曲路65Aへ給紙するものであり、給紙アーム26の先端に回転自在に軸支されている。給紙ローラ25は、駆動源の一例である給紙用モータ(不図示)の回転力が駆動伝達機構27を介して伝達されると回転駆動される。なお、駆動伝達機構27は、給紙アーム26に軸支されており、概ね給紙アーム26の延出方向に沿って直線状に並ぶ複数のギヤで構成されている。
給紙カセット78の上方に形成された直線路67Bよりも更に上方であって、記録部24の下方に基軸28が設けられている。つまり、基軸28は、直線路67Bと記録部24との間に設けられている。給紙アーム26は、その基端部が基軸28に支持されており、基軸28を回動中心軸として回転可能に構成されている。このため、給紙アーム26は、給紙カセット78に対して接離可能に上下動することができる。給紙アーム26は、自重により又はバネ等の弾性部材による弾性力により、図2の矢印29の方向へ回動付勢されている。このため、給紙ローラ25は、給紙カセット78に収容された記録用紙の上面に圧接可能である。
本実施形態では、給紙カセット78がプリンタ部11に対して挿入される際に、給紙アーム26は、給紙カセット78の後端部(例えば、分離傾斜板22)に押圧されることによって、上方へ押し上げられるように構成されている。この場合に、セカンドトレイ21が前方側に配置されているときは、メイントレイ20の記録用紙の上面に給紙ローラ25が接触して、給紙アーム26はメイントレイ20の記録用紙を湾曲路65Aへ給紙可能な第1姿勢となる。また、スライドガイド34が後方側の案内位置(図2の破線で示される位置)に配置されているときは、スライドガイド34の上面に給紙ローラ25が接触して、給紙アーム26は上面に案内された記録用紙を湾曲路65Aへ給紙可能な第2姿勢となる。
[経路切換部41]
図3を参照しながら、経路切換部41について説明する。経路切換部41は、排紙路65Bにおける分岐口36、すなわち排紙路65Bと反転搬送路67との接続部分付近に配置されている。経路切換部41は、図3に示されるように、第3搬送ローラ45と、拍車ローラ46と、補助ローラ47及び補助ローラ48を有するフラップ49とにより構成されている。
第3搬送ローラ45は、記録部24よりも下流側であって、下側ガイド部材82よりも更に下流側に設けられている。第3搬送ローラ45は、左右方向8に延びる支軸44に固定されている。第3搬送ローラ45と下側ガイド部材82との間に分岐口36が形成されている。第3搬送ローラ45は、プリンタ部11のフレームなどに回転可能に支持されている。拍車ローラ46は、第3搬送ローラ45の上方に配置されており、自重若しくはバネなどによって第3搬送ローラ45のローラ面に圧接されている。この拍車ローラ46は、上側ガイド部材83の下流側端部に回転可能の支持されている。第3搬送ローラ45は、搬送用モータ76(図10参照)から正逆回転方向の駆動力が伝達されて、正回転方向又は逆回転方向に回転駆動される。例えば、片面記録が行われる場合は、第3搬送ローラ45は正回転方向へ回転される。これにより、記録用紙は第3搬送ローラ45及び拍車ローラ46に挟持されて下流側へ搬送され、排紙保持部79に排紙される。一方、両面記録が行われる場合は、第3搬送ローラ45及び拍車ローラ46が記録用紙の後端部を挟持した状態で、第3搬送ローラ45の回転方向が正回転方向から逆回転方向へ切り換えられる。
第3搬送ローラ45及び拍車ローラ46は、第2搬送ローラ62及び拍車ローラ63から送られた記録用紙を狭持するものである。第3搬送ローラ45及び拍車ローラ46のニップ部に記録用紙が進入すると、記録用紙は第3搬送ローラ45及び拍車ローラ46によって挟持されつつ、第3搬送ローラ45の回転方向に対応する方向(排紙保持部79側、又は、反転搬送路67側)へ搬送される。つまり、第3搬送ローラ45及び拍車ローラ46は、記録用紙を排紙路65Bに沿ってさらに下流側(排紙保持部79側)へ搬送可能であるとともに、記録用紙を反転搬送路67(図2参照)へ搬送可能である。
上側ガイド部材83に、図3の紙面垂直方向(図1の左右方向9)へ延びる支軸87が設けられている。支軸87は、分岐口36よりも上流側に設けられている。フラップ49は、支軸87から概ね下流側へ延出されている。フラップ49における延出端部49Bは、分岐口36の上方、詳細には、分岐口36の中央部36Aを超えて第3搬送ローラ45に近接した位置に達している。このフラップ49は、支軸87に軸支されている。具体的には、フラップ49における上流側の基端部49Aが支軸87に回動可能に支持されている。支軸87は、例えば、上側ガイド部材83、或いはプリンタ部11のフレームなどに設けることが可能である。なお、フラップ49の基端部49Aを例えばL字状に屈曲させ、更に支軸87を下側ガイド部材83に設けることにより、基端部49Aを下側ガイド部材83側で回動可能に支持する構成としてもよい。
フラップ49の基端部49A側には、その延出方向に隔てられた補助ローラ47及び補助ローラ48が軸支されている。補助ローラ47は、フラップ49の基端部49A側に軸支されている。補助ローラ48は、フラップ49の延出端部49Bに軸支されている。これらの補助ローラ47,48のローラ面は、記録用紙の記録面に当接されるので、拍車ローラ63及び拍車ローラ46と同様に拍車状に形成されている。
フラップ49は、下側ガイド部材82よりも上方に位置する排出姿勢(図3(B)に示される姿勢)と、延出端部49Bが分岐口36よりも下方へ進入する反転姿勢(図3(A)に示される姿勢)との間で回動する。なお、本実施形態では、上側ガイド部材83には、フラップ49が没入可能な開口89が形成されており、フラップ49は、上記排出姿勢にあるときに開口89に没入して、排紙路65Bから退避する。また、上記反転姿勢にあるときは、フラップ49は開口89から露出されて、補助ローラ48が下側傾斜ガイド部材33に当接する。また、補助ローラ47が下側ガイド部材82の凹部85に没入されることにより、補助ローラ47が下側ガイド部材82の支持面82Bよりも下方に退避する。
[シートセンサ50]
第2搬送ローラ62よりも下流側には、下側ガイド部材82の支持面82Bにおける記録用紙の有無を検知するためのシートセンサ50(本発明の第2検知手段の一例)が設けられている。シートセンサ50は、3つの検出子52A,52B,52Cを有する回転体52と、発光素子(例えば発光ダイオード)及びこの発光素子から発光された光を受光する受光素子(例えばフォトトランジスタ)を有するフォトインタラプタ等の光センサ51とにより構成されている。
図3に示されるように、回転体52は、プリンタ部11のフレームなどに設けられた支軸53を中心に回転可能に設けられている。支軸53は、下側ガイド部材82よりも下方であって、上側傾斜ガイド部材32よりも上方に配置されている。回転体52は、検出子52Aと、検出子52Bと、検出子52Cとを有する。
検出子52Aは、支軸53から上方へ延出されて排紙路65Bに対して垂直に交差するアーム状の部材である。この検出子52Aは、下側ガイド部材82に設けられた開口82Aから排紙路65Bへ突出している。言い換えると、検出子52Aは、下側ガイド部材82による記録用紙の支持面82Bから上方へ突出している。検出子52Bは、支軸53から下側傾斜ガイド部材33へ向けて延出されて傾斜路67Aに対して垂直に交差するアーム状の部材である。この検出子52Bは、上側傾斜ガイド部材32に設けられた開口32Aから傾斜路67Aへ突出している。更に、検出子52Bの先端は、下側傾斜ガイド部材33に設けられた開口33Aに挿通されている。言い換えると、検出子52Bは、上側傾斜ガイド部材32から下側傾斜ガイド部材30へ向けて突出している。
検出子52Cは、支軸53から概ね前方側へ延出されている。この検出子52Cは、検出子52A及び検出子52Bのなす角を概ね二分するように延出されている。下側ガイド部材82と上側傾斜ガイド部材32とに挟まれた空間に光センサ51が設けられている。本実施形態では、回転体52に外力が加えられていない状態で、検出子52Cは、光センサ51の発光素子から受光素子に至る光路に進入して、この光路を通る光を遮断している。
このように、回転体52は検出子52A及び検出子52Bを有するため、検出子52A又は検出子52Bに記録用紙が衝突するなどして外力が加えられると、図3(B)に示されるように、回転体52が記録用紙から押圧力を受けて支軸53を中心に時計回転方向(図3の右回転方向)へ回転する。また、検出子52A或いは検出子52Bの回転動作に伴って検出子52Cも回転する。これにより、検出子52Cは、光センサ51の光路から退避するため、発光素子から発光された光は光路を通って受光素子で受光される。このとき、光センサ51の受光素子から出力される出力信号が変動する。具体的には、出力信号の信号レベルがLOWからHIGHに変わる。この変動に基づいて、複合機10の制御部130(図10参照)は、排紙路65B又は傾斜路67Aを通る記録用紙の有無や、記録用紙の進行方向の先端又は後端の位置を検知する。
なお、回転体52が図3(B)に示される位置まで回転していたとしても、支軸53には、ネジリコイルバネなどの図示しない弾性部材が取り付けられているため、上記押圧力が解除されると、上記弾性部材による弾性力によって、回転体52は、図3(A)に示される元の状態に戻される。これにより、検出子52Cは、光センサ51の光路に進入して、この光路を通る光を遮断する。このとき、光センサ51の受光素子の出力信号の信号レベルがHIGHからLOWに変わる。この変動に基づいて、複合機10の制御部130(図10参照)は、排紙路65B又は傾斜路67Aを通る記録用紙の進行方向の後端の有無及び後端の位置を検知する。
[シートセンサ110]
また、図2に示されるように、湾曲路65Aには、湾曲路65Aを搬送される記録用紙の先端位置を検知するためのシートセンサ110(本発明の第1検知手段の一例)が設けられている。このシートセンサ110は、検出子112A,112Bを有する回転体112と、発光素子(例えば発光ダイオード)及びこの発光素子から発光された光を受光する受光素子(例えばフォトトランジスタ)を有するフォトインタラプタ等の光センサ111とにより構成されている。回転体112は、支軸113を中心に回転可能に設けられている。検出子112Aは支軸113から外側ガイド部材18を超えて湾曲路65Aへ突出している。回転体112に外力が加えられていない状態で、検出子112BCは光センサ111の発光素子から受光素子に至る光路に進入して、この光路を通る光を遮断している。
[給紙カセット78]
以下、図4から図12を参照して、給紙カセット78の構成について詳細に説明する。
給紙カセット78は、給送部15の下方に設けられている。図4乃至図6に示されるように、給紙カセット78は、大別すると、メイントレイ20と、セカンドトレイ21と、スライドガイド34とを有する。
[メイントレイ20]
メイントレイ20は、Letterサイズ(216mm×274mm)、リーガルサイズ(216mm×356mm)、A4サイズ(210mm×297mm)、及びこれらのサイズよりも小さいサイズの記録用紙を収容可能である。本実施形態の複合機10では、主として、A4サイズ、B5サイズなどの記録用紙がメイントレイ20に収容される。
メイントレイ20は、記録用紙が載置される底板54と、底板54の左右方向9の両端部から立設された側板55,56と、底板54の後方側の端部に立設された分離傾斜板22とを有している。このメイントレイ20は、上面が開放された概ね矩形箱状に構成されている。分離傾斜板22は、記録用紙を円滑に給紙可能なように後方側へ傾倒している。分離傾斜板22の内面22Aには図示しない複数の歯が突出している。そのため、仮に複数の記録用紙が重なった状態で給紙されても、分離傾斜板22の内面22Aに記録用紙の先端が当接したときに上記歯によって最上位の記録用紙だけが分離されて湾曲路65Aへ給紙される。
[セカンドトレイ21]
セカンドトレイ21は、メイントレイ20の上部に設けられている。セカンドトレイ21は、左右方向9の寸法がメイントレイ20の左右方向9の寸法とほぼ同じであり、前後方向8の寸法がメイントレイ20の前後方向の寸法よりもやや短い平板矩形状の部材である。セカンドトレイ21の左右方向9の中央部に凹部122が形成されている。この凹部122に記録用紙が収容される。本実施形態では、最大で葉書サイズ(100×148mm)の記録用紙が凹部122に収容可能であり、主として、葉書サイズ、写真L版サイズの記録用紙(葉書、光沢紙など)が収容される。
凹部122の左右方向9の両端部には、前後方向に延びるレール118,119が設けられている。レール118,119は、スライドガイド34をセカンドトレイ21上において前後方向8へスライド可能に支持するためのものである。凹部122の底面からレール118,119の上端までの高さ寸法によって、凹部122に収容可能な記録用紙の枚数が決定される。
左側のレール118からセカンドトレイ21の左端部120に至る延出部121には、ラックピニオン機構200(本発明の第2駆動伝達機構の一例)が設けられている。ラックピニオン機構200は、搬送用モータ76からの回転駆動力を前後方向8の直線駆動力に変換してスライドガイド34に伝達するものである。ラックピニオン機構200からスライドガイド34に駆動力が伝達されると、スライドガイド34がセカンドトレイ21上において前後方向8へスライドする。なお、ラックピニオン機構200の構成については後述する。
セカンドトレイ21は、メイントレイ20の上部において前後方向8へスライド可能に支持されている。詳細には、セカンドトレイ21は、その後方側の後端21Aが分離傾斜板22に当接する第2位置(本発明の第2位置に相当、図13及び図14に示される位置)と、後端21Aが分離傾斜板22から所定距離だけ前方側へ離間した第1位置(本発明の第1位置に相当、図4及び図15に示される位置)との間でスライドする。
セカンドトレイ21の支持機構としては、例えば、前後方向8に延びる支持レール(不図示)がメイントレイ20の側板55,56それぞれの内側面に設けられ、セカンドトレイ21の左右方向9における両端部を上記支持レールに担持させる構成が採用可能である。もちろんこのような機構に限られず、メイントレイ20の上部において前後方向8へ移動可能に支持されていれば如何なる支持機構でも適用可能である。
セカンドトレイ21が上記第1位置に配置された状態では、メイントレイ20の後方側の上面が開けられる。このとき、給紙ローラ25がメイントレイ20の後方側の上面の開口116からメイントレイ20側へ下降して、メイントレイ20に収容された記録用紙に当接する。この状態で、給紙ローラ25が回転されると、メイントレイ20に収容された記録用紙が湾曲路65Aへ向けて給紙される。
一方、セカンドトレイ21が上記第1位置から上記第2位置へスライドされると、そのスライド過程においてセカンドトレイ21の後端21Aが給紙アーム26を押圧して、給紙アーム26を上方へ押し上げる。これにより、給紙ローラ25が、セカンドトレイ21上に配置される。給紙ローラ25がセカンドトレイ21上に配置されると、給紙ローラ25はセカンドトレイ21に収容された記録用紙の上面に当接する。この状態で、給紙ローラ25が回転されると、セカンドトレイ21に収容された記録用紙が湾曲路65Aへ向けて給紙される。
[スライドガイド34]
スライドガイド34は、セカンドトレイ21の上面にスライド可能に支持された板状の部材である。スライドガイド34は、セカンドトレイ21の移動方向と同じ方向、つまり、前後方向8へスライド可能に構成されている。
図7に示されるように、スライドガイド34の左端部143の裏面(セカンドトレイ21側の面)には、前後方向8へ延びる逆U字形状のレール溝141が形成されている。レール溝141の溝幅及び溝深さは、セカンドトレイ21に設けられたレール118が挿入可能な寸法に形成されている。レール溝141にレール118が挿入される。レール溝141にレール118が挿入された状態で、スライドガイド34の右端部144がレール119の上端に支持される。これにより、セカンドトレイ21上において、スライドガイド34がレール118,119によって前後方向8へスライド可能に支持される。もちろんこのような支持機構に限られず、セカンドトレイ21上において前後方向8へ移動可能に支持されていれば、如何なる支持機構でも適用可能である。
本実施形態では、スライドガイド34のスライド範囲は、セカンドトレイ21の上面からスライドガイド34が前後方向8へ飛び出さない範囲内である。つまり、スライドガイド34は、その後方側の後端34Aがセカンドトレイ21の後端21Aと概ね一致する後方位置(図15に示される位置)と、その前方側の前端34Bがセカンドトレイ21の前方側の前端21Bと概ね一致する前方位置(本発明の第3位置に相当、図14に示される位置)との間でスライドする。なお、セカンドトレイ21の位置にかかわらずスライドガイド34が前方位置に配置された状態では、反転搬送路67の直線路67Bは形成されない。スライドガイド34を上述の範囲内でスライドさせる手段としては、レール118,119にスライドガイド34の移動を止めるストッパー部材を設けて機械的に規制する方法や、スライドガイド34の移動量を電気的に制御する方法などが考えられる。
[ラックピニオン機構200]
図7に示されるように、ラックピニオン機構200は、ピニオンギヤ202と、ラックギヤ204と、中間ギヤ206,207,208とから構成されている。ラックギヤ204は、スライドガイド34の左端部に形成されている。ピニオンギヤ202は、延出部
121において延出部121に垂直な軸(不図示)を中心に回転可能に支持されている。ピニオンギヤ202の外周に形成された歯は、ラックギヤ204と噛合されている。
ピニオンギヤ202に中間ギヤ206,207,208が順次噛合されている。中間ギヤ206は、平歯車である。中間ギヤ207,208は笠歯車である。中間ギヤ208は、延出部121から垂直に立設された支持板210に軸支されている。詳細には、延出部121と平行であって、支持板210から左右方向9へ延びる軸(不図示)に中間ギヤ208が軸支されている。これにより、中間ギヤ208に回転駆動力が伝達されると、その回転駆動力が中間ギヤ208から中間ギヤ207、中間ギヤ206、ピニオンギヤ202を介してラックギヤ204に伝達される。この駆動力を受けて、スライドガイド34が中間ギヤ208に入力された回転駆動力の回転方向の応じた方向へスライドする。
[切換ギヤ機構250]
以下、図8及び図9を参照して、切換ギヤ機構250の構成について詳細に説明する。
切換ギヤ機構250は、支軸44の一端に設けられた入力ギヤ151から支軸44、そして支軸44に固定された伝達ギヤ153から伝達された搬送用モータ76の回転駆動力をセカンドトレイ21又はスライドガイド34に伝達するものである。この切換ギヤ機構250は、図4に示されるように、プリンタ部11の内部において、給紙カセット78の上方に配置されている。切換ギヤ機構250は、大別すると、駆動伝達を切り換えるための切換部260、切換部260からの駆動力をセカンドトレイ21に伝達する第1伝達機構270、切換部260からの駆動力をラックピニオン機構200に伝達する第2伝達機構280とを有する。
[切換部260]
図8に示されるように、切換部260は、支持部261によって左右方向9へスライド可能に支持された切換レバー262と、切換レバー262の切換位置(第1切換位置、第2切換位置)に応じて左右方向9へ移動可能に軸264で支持された切換ギヤ263と、を有する。切換ギヤ263に伝達ギヤ153が噛合されている。
切換レバー262は、左右方向9(軸264のスラスト方向)へ隔てられたニュートラル位置と、第1切換位置と、第2切換位置との間で移動可能である。切換レバー262が第1切換位置に配置されることで、切換ギヤ263がダブルギヤ252の第1伝達ギヤ271と噛合される。一方、切換レバー262が第2切換位置に配置されることで、切換ギヤ263がダブルギヤ252の第2伝達ギヤ281と噛合される。また、切換レバー262がニュートラル位置に配置された状態では、切換ギヤ263は第1伝達ギヤ271及び第2伝達ギヤ281のいずれにも噛合されない。
本実施形態では、切換レバー262は、記録部24の移動範囲、詳細には、非画像記録領域における移動範囲内に位置されている。したがって、記録部24が非画像記録領域に移動されると、記録部24が切換レバー262に当接される。これにより、切換レバー262が、第1切換位置又は第2切換位置に切り換えられる。なお、切換レバー262は、記録部24の移動による切り換えに限られず、例えば、図示しないアクチュエータが駆動されて切り換えれば262が任意の位置に切り換えられる構成が採用されてもよい。
[第1伝達機構270]
第1伝達機構270は、ダブルギヤ252の第1伝達ギヤ271と、中間ギヤ272と、中間ギヤ272と同軸上に設けられた中間ギヤ273と、ピニオンギヤ274と、セカンドトレイ21に設けられたラックギヤ275とにより構成されている。各ギヤ271〜274は、軸264と平行な軸を中心に回転可能に軸支されている。切換レバー262が第1切換位置に配置された状態では、搬送用モータ76の回転駆動力は、切換ギヤ263から第1伝達ギヤ271、中間ギヤ272、中間ギヤ273、ピニオンギヤ274、ラックギヤ275を介して直線運動に変換されてセカンドトレイ21に伝達される。
[第2伝達機構280]
第2伝達機構280は、ダブルギヤ252の第2伝達ギヤ281と、ダブルギヤ252と同軸上に設けられた中間ギヤ282と、中間ギヤ283と、中間ギヤ283と同軸上に設けられた伝達ギヤ284とにより構成されている。各ギヤ281〜284は、軸264と平行な軸を中心に回転可能に軸支されている。切換レバー262が第2切換位置に配置された状態では、搬送用モータ76の回転駆動力は、切換ギヤ263から第2伝達ギヤ281、中間ギヤ282、中間ギヤ283、伝達ギヤ284に順次伝達される。
[切換ギヤ機構250の動作]
第2伝達ギヤ281の伝達ギヤ284は、ラックピニオン機構200の中間ギヤ208と噛合可能な位置に配置されている。図4に示されるように、セカンドトレイ21が第1位置に配置され、スライドガイド34がセカンドトレイ21に対して前方位置に配置された状態では、伝達ギヤ284と中間ギヤ208とが前後方向8に隔てられているため、伝達ギヤ284と中間ギヤ208とが噛合することはない。この状態で、切換レバー262が第2切換位置に配置されて第2伝達機構280に駆動力が伝達されても、第2伝達機構280の各ギヤが空回りするだけで、搬送用モータ76の回転駆動力はラックピニオン機構200に伝達されない。一方、同様の状態において、図9(A)に示されるように、切換レバー262が第1切換位置に配置されると、搬送用モータ76の回転駆動力が第1伝達機構270を介してセカンドトレイ21に伝達される。これにより、搬送用モータ76の回転方向に応じて、セカンドトレイ21が前後方向8のいずれかの向きへ移動する。
セカンドトレイ21が第1位置から後方へ移動されて、図13に示されるように第2位置に配置されると、伝達ギヤ284と中間ギヤ208とが噛合する。この状態で、図9(B)に示されるように、切換レバー262が第2切換位置に配置されると、第2伝達機構280からラックピニオン機構200へ搬送用モータ76の回転駆動力が伝達可能となる。これにより、搬送用モータ76の回転駆動力がラックピニオン機構200に伝達されると、搬送用モータ76の回転方向に応じて、スライドガイド34がセカンドトレイ21に対して前後方向8のいずれかの向きへ移動する。
[制御部130]
以下、図10を参照して、制御部130の概略構成を説明する。ここに、図10は、制御部130の構成の概略を示すブロック図である。なお、この制御部130が後述するフローチャートにしたがって移動制御を行うことによって、本発明の移動制御手段が制御部130によって実現される。
制御部130は、複合機10の全体動作を制御するものである。制御部130は、図10に示されるように、CPU131、ROM132、RAM133、EEPROM134、ASIC135を主とするマイクロコンピュータとして構成されている。これらは内部バス137によって接続されている。
ROM132には、CPU131が複合機10の各種動作を制御するためのプログラムや、後述する状態判定処理を実行するためのプログラムなどが格納されている。RAM133は、CPU131が上記プログラムを実行する際に用いるデータや信号等を一時的に記録する記憶領域、或いはデータ処理の作業領域として使用される。EEPROM134には、電源オフ後も保持すべき設定やフラグ等が格納される。
ASIC135には、光センサ51、光センサ111、及び搬送用モータ76が接続されている。なお、図10には図示されていないが、給紙ローラ25に駆動力を付与する給紙用モータ(図2参照)や、複合機10に画像記録指示等を入力するための入力部、複合機10に関する情報を表示する表示部などもASIC135に接続されている。
ASIC135には、搬送用モータ76を制御する駆動回路が組み込まれている。CPU131から上記駆動回路に搬送用モータ76を回転させるための駆動信号が入力されると、駆動信号に応じた駆動電流が駆動回路から搬送用モータ76へ出力され、これにより、搬送用モータ76が所定の回転速度で正回転又は逆回転する。
光センサ51及び光センサ111は、受光素子で受けた光の強度に応じたアナログの電気信号(電圧信号又は電流信号)を出力する。出力された信号は、制御部130に入力されて、当該制御部130において、その電気的レベル(電圧値又は電流値)が所定の閾値以上であるかどうかが判断される。入力された信号が所定の閾値以上である場合にHIGHレベル信号と判定され、所定の閾値未満の場合にLOWレベル信号と判定される。本実施形態では、記録用紙が検出子52B,111Aに当接されることによって検出子52C,112Bが光センサ51,111から外れると、制御部130に入力される上記信号がLOWレベルからHIGHレベルとなる。制御部130は、上記信号がLOWレベルからHIGHレベルに変化したタイミングと、光センサ51,111の位置とによって、記録用紙の先端が検出子52B,111Aに到達したと判定する。また、制御部130は、上記タイミングと給紙用モータによる記録用紙の搬送量(例えばモータの回転量)とによって、記録用紙の先端の位置を判定することが可能である。
[移動制御]
上述の如く構成されたプリンタ部11においては、図11及び図12に示される手順にしたがって、セカンドトレイ21及びスライドガイド34をスライドさせる移動制御が制御部130によって行われる。以下、図13から図15を参照しながら、図11及び図12のフローチャートに基づいて、制御部130によって実行される移動制御の処理手順について説明する。なお、以下においては、説明の便宜上、搬送用モータ76が正回転された場合にセカンドトレイ21及びスライドガイド34を前方(分離傾斜板22から離反する向き)へ移動させる駆動力が伝達されるものとし、搬送用モータ76が正回転とは反対の逆回転された場合にセカンドトレイ21及びスライドガイド34を後方(分離傾斜板22に近づく向き)へ移動させる駆動力が伝達されるものとする。また、プリンタ部11が、画像記録指示を受けていない準備状態にあるときは、図4に示されるように、給紙カセット78に対してセカンドトレイ21が第1位置に配置され、セカンドトレイ21に対してスライドガイド34が前方位置に配置された初期状態にあるものとする。また、切換部260の切換レバー262がニュートラル位置に配置されているものとする。
まず、図11を参照して、メイントレイ20から給紙された記録用紙に画像を記録する際に行われる移動制御について説明する。
複合機10に画像記録指示が入力されると、制御部130によって給紙ローラ25が回転される。これにより、給紙ローラ25がメイントレイ20上の記録用紙に接触した状態で回転されるので、メイントレイ20上の記録用紙が湾曲路65Aへ向けて給紙される。この記録用紙が記録部24に到達されると、対向する面に画像が記録される(S10)。
次のステップS20では、両面画像記録の指示信号が入力されたかどうかが制御部130によって判断される。かかる判断は、複合機10に入力された画像記録指示に、両面画像記録を実行させるためのコマンド信号が含まれているかどうかによって判断される。
ステップS20において、両面画像記録の指示信号が入力されていないと判断されると(S20のNo側)、次のステップS30において、次の印字データがあるかどうかが判断される。ここで、次の印字データが画像記録指示とともに入力されている場合は(S30のYes側)、更に、当該画像記録指示がメイントレイ20の記録用紙に画像記録を行う指示であるかどうかが判断される(S40)。そして、上記画像記録指示がメイントレイ20の記録用紙に画像記録を行う指示であると判断された場合は(S40のYes)、再びステップS10以降の手順にしたがった処理が行われる。一方、ステップS40において、上記画像記録指示がセカンドトレイ21の記録用紙に画像記録を行う指示であると判断された場合は、図12におけるステップS210以降の手順にしたがった処理が実行される。なお、ステップS30において、次の印字データが無いと判断された場合は、一連の処理が終了する。
ステップS20において、両面画像記録の指示信号が入力されたと判断されると(S20のYes側)、次のステップS50において、セカンドトレイ21を後方へ移動させる処理が実行される。具体的には、記録用紙が経路切換部41の所定位置に到達したときに搬送用モータ76の回転方向が正回転から逆回転に切り換えられて、記録用紙をスイッチバックさせる。また、記録部24が非画像記録領域に移動されて、切換レバー262のポジションがニュートラル位置から第1切換位置に切り換えられる。これにより、搬送用モータ76の逆回転の駆動力が第1伝達機構270を介してセカンドトレイ21に伝達されて、セカンドトレイ21は前方側の第1位置から後方側の第2位置へ向けて移動される。なお、図13には、セカンドトレイ21が第2位置に配置され、スライドガイド34が前方位置に配置されたた状態が示されている。
次に、セカンドトレイ21が第2位置に到達したかどうかが制御部130によって判断される(S60)。かかる判断は、第1位置から第2位置までの距離や搬送用モータ76の回転量等に基づいてセカンドトレイ21がどの程度移動したかどうかを求めることによって判断できる。セカンドトレイ21が第2位置に到達すると、第2伝達機構280の伝達ギヤ284と、ラックピニオン機構200の中間ギヤ208とが噛合する(図9(B)参照)。なお、搬送用モータ76の回転量は、例えばモータ軸に設けられたロータリーエンコーダなどから得ることができるし、また、搬送用モータ76がステッピングモータである場合は、モータ出力信号のステップ数から求めることができる。
ステップS60において、セカンドトレイ21が第2位置に到達したと判断されると(S60のYes側)、次のステップS70において、セカンドトレイ21上でスライドガイド34を後方へ移動させる処理が実行される。具体的には、記録部24が非画像記録領域に移動されて、切換レバー262のポジションが第1切換位置から第2切換位置に切り換えられる。かかる切換は、搬送用モータ76が逆回転されている状態で行われてもよく、或いは、搬送用モータ76が一時停止されたときに行われてもよい。これにより、搬送用モータ76の逆回転の駆動力が第2伝達機構270とラックピニオン機構200とを介してスライドガイド34に伝達されて、スライドガイド34は前方位置から後方位置へ向けて移動される。このように、セカンドトレイ21が第2位置に配置された状態で、スライドガイド34が後方へ移動することによって、スライドガイド34は反転搬送路67の直線路67Bを形成可能な位置に近づく。そして、スライドガイド34が後方位置に到達すると、スライドガイド34の上面によって反転搬送路67の直線路67Bが形成される。これにより、反転搬送路67を通る記録用紙を湾曲路65Aへ案内可能となる。このように、反転搬送路67の記録用紙を湾曲路65Aへ案内可能な案内位置、つまり、セカンドトレイ21が第2位置に配置された状態におけるスライドガイド34の後方位置が、本発明の第4位置に相当する。なお、図14には、セカンドトレイ21が第2位置に配置され、スライドガイド34が後方位置に配置された状態が示されている。
次に、スライドガイド34が後方位置に到達したかどうかが制御部130によって判断される(S80)。かかる判断は、前方位置から後方位置までの距離や搬送用モータ76の回転量等に基づいてスライドガイド34がどの程度移動したかどうかを求めることによって判断できる。
なお、経路切換部41によってスイッチバックされた記録用紙が反転搬送路67に進入すると、その先端が検出子52Bを回動させて検出子52Cを光センサ51から退出させる。これにより、記録用紙が反転搬送路67に進入したことが制御部130によって検知される。つまり、反転搬送路67における記録用紙の有無が制御部130によって検知される。反転搬送路67に進入した記録用紙は、スライドガイド34の上面によって支持される。スライドガイド34が後方位置へ移動する過程で、給紙アーム26が後端34Aによって後方へ押し付けられると、給紙アーム26が上方へ持ち上げられて、給紙ローラ25がスライドガイド34で支持された記録用紙に接触する。
スライドガイド34が後方位置に到達すると、ステップS10と同様にして、給紙ローラ25が回転される。このとき、スライドガイド34上の記録用紙に接触した状態で給紙ローラ25が回転されるので、スライドガイド34上の記録用紙が給紙ローラ25によって湾曲路65Aへ向けて給紙される。この記録用紙が記録部24に到達されると、対向する面に画像が記録される(S90)。なお、スライドガイド34が後方位置に到達したときに、記録部24が非画像記録領域に移動されて、切換レバー262のポジションが第2切換位置からニュートラル位置に切り換えられる。これにより、スライドガイド34が後方位置で停止する。また、記録部24を通過した記録用紙が経路切換部41に到達するまでに、搬送用モータ76が逆回転から正回転に切り換えられる。これにより、経路切換部41に到達した記録用紙が排紙保持部79へ向けて排出される。
そして、次のステップS100において、次の印字データがないと判断されると(S100のNo側)、セカンドトレイ21及びスライドガイド34を初期状態に戻す処理が行われる(S110)。具体的には、切換レバー262のポジションがニュートラル位置から第2切換位置に切り換えられて、スライドガイド34が前方位置に戻される。その後、切換レバー262のポジションが第2切換位置から第1切換位置に切り換えられて、セカンドトレイ21が第1位置に戻される。その後、一連の処理が終了する。
一方、ステップS100において、次の印字データがある判断されると(S100のYes側)、上述のステップS40と同じように、上記画像記録指示がメイントレイ20の記録用紙に画像を記録する指示であるかどうかが判断される(S120)。そして、上記画像記録指示がメイントレイ20の記録用紙に画像記録を行う指示であると判断された場合は(S120のYes側)、セカンドトレイ21を第1位置に戻す処理が行われる(S130)。具体的には、切換レバー262のポジションがニュートラル位置から第1切換位置に切り換えられて、スライドガイド34が後方位置に配置された状態で、セカンドトレイ21が第1位置に戻される。その後、ステップS10以降の手順にしたがった処理が行われる。なお、図15には、セカンドトレイ21が第1位置に配置され、スライドガイド34が後方位置に配置された状態が示されている。
また、ステップS120において、上記画像記録指示がメイントレイ20の記録用紙に画像記録を行う指示ではないと判断された場合は(S120のNo側)、スライドガイド34を前方位置に戻す処理が実行される(S140)。具体的には、切換レバー262のポジションがニュートラル位置から第2切換位置に切り換えられて、セカンドトレイ21が第2位置に配置された状態でスライドガイド34だけが第1位置に戻される。これにより、スライドガイド34上に配置されていた給紙ローラ25がセカンドトレイ21上の記録用紙に接触して、セカンドトレイ21から記録用紙を給紙可能な状態となる。その後、図12におけるステップS230以降の手順にしたがった処理が実行される。
続いて、図12を参照して、セカンドトレイ21から給紙された記録用紙に画像を記録する際に行われる移動制御について説明する。なお、図11に示される各手順と同じ手順については、その詳細な説明を省略する。
複合機10に画像記録指示が入力されると、セカンドトレイ21を後方へ移動させる処理が制御部130によって実行される(S210)。そして、ステップS220において、セカンドトレイ21が第2位置に到達したと判断されると(S220のYes側)、制御部130によって給紙ローラ25が回転される。このとき、セカンドトレイ21の後方への移動によって、給紙ローラ25はセカンドトレイ21の記録用紙と接触した状態にある。この状態で給紙ローラ25が回転されるので、セカンドトレイ21上の記録用紙が湾曲路65Aへ向けて給紙される。この記録用紙が記録部24に到達されると、対向する面に画像が記録される(S230)。
ステップS240において、両面画像記録の指示信号が入力されていないと判断されると(S240のNo側)、次のステップS250において、次の印字データがあるかどうかが判断される。ここで、次の印字データが画像記録指示とともに入力されている場合は(S250のYes側)、更に、当該画像記録指示がメイントレイ20の記録用紙に画像記録を行う指示であるかどうかが判断される(S260)。そして、上記画像記録指示がメイントレイ20の記録用紙に画像記録を行う指示であると判断された場合は(S260のYes)、ステップS270においてセカンドトレイ21を第1位置に戻す処理が行われた後に、図11におけるS10以降の手順にしたがった処理が実行される。一方、ステップS250において、上記画像記録指示がセカンドトレイ21の記録用紙に画像記録を行う指示であると判断された場合は、ステップS230以降の手順にしたがった処理が実行される。また、ステップS250において、次の印字データが無いと判断された場合は(S250のNo側)、セカンドトレイ21を第1位置に戻す処理が行われて(S280)、初期状態にされた後に、一連の処理が終了する。
一方、ステップS240において、両面画像記録の指示信号が入力されたと判断されると(S240のYes側)、次のステップS290において、セカンドトレイ21が第2位置に配置された状態で、スライドガイド34を後方へ移動させる処理が実行される。その後、ステップS300において、スライドガイド34が後方位置に到達したかどうかが制御部130によって判断される。
なお、経路切換部41によってスイッチバックされて反転搬送路67に進入した記録用紙は、スライドガイド34の上面によって支持される。スライドガイド34が後方位置へ移動する過程で、給紙アーム26が後端34Aによって後方へ押し付けられると、給紙アーム26が上方へ持ち上げられて、給紙ローラ25がスライドガイド34で支持された記録用紙に接触する。
スライドガイド34が後方位置に到達すると(S300のYes側)、ステップS210と同様にして、給紙ローラ25が回転される。このとき、スライドガイド34上の記録用紙に接触した状態で給紙ローラ25が回転されるので、スライドガイド34上の記録用紙が給紙ローラ25によって湾曲路65Aへ向けて給紙される。この記録用紙が記録部24に到達されると、対向する面に画像が記録される(S310)。なお、スライドガイド34が後方位置に到達したときに、記録部24が非画像記録領域に移動されて、切換レバー262のポジションが第2切換位置からニュートラル位置に切り換えられる。これにより、スライドガイド34が後方位置で停止する。また、記録部24を通過した記録用紙が経路切換部41に到達するまでに、搬送用モータ76が逆回転から正回転に切り換えられる。これにより、経路切換部41に到達した記録用紙が排紙保持部79へ向けて排出される。
そして、次のステップS320において、次の印字データがないと判断されると(S320のNo側)、セカンドトレイ21及びスライドガイド34を初期状態に戻す処理が行われる(S330)。その後、一連の処理が終了する。
一方、ステップS320において、次の印字データがある判断されると(S320のYes側)、上述のステップS260と同じように、上記画像記録指示がメイントレイ20の記録用紙に画像を記録する指示であるかどうかが判断される(S340)。そして、上記画像記録指示がメイントレイ20の記録用紙に画像記録を行う指示であると判断された場合は(S340のYes側)、セカンドトレイ21及びスライドガイド34を初期状態に戻す処理が実行され(S360)、その後、図11のステップS10以降の手順にしたがった処理が実行される。
また、ステップS340において、上記画像記録指示がメイントレイ20の記録用紙に画像記録を行う指示ではないと判断された場合は(S340のNo側)、スライドガイド34を前方位置に戻す処理が実行される(S350)。つまり、セカンドトレイ21が第2位置に配置された状態でスライドガイド34だけが前方位置に戻される。これにより、スライドガイド34上に配置されていた給紙ローラ25がセカンドトレイ21上の記録用紙に接触して、セカンドトレイ21から記録用紙を給紙可能な状態となる。その後、ステップS230以降の手順にしたがった処理が実行される。
[実施形態の効果]
上述したように本実施形態が構成されているため、スライドガイド34によって反転搬送路67が形成されるときは、必ずスライドガイド34がセカンドトレイ21によって指示されている。そのため、スライドガイド34単体では、経路切換部41によってスイッチバックされた記録用紙を搬送するのに必要な剛性が不足していても、セカンドトレイ21によってその不足分の剛性が補完される。
また、スライドガイド34は、セカンドトレイ21の上面の範囲内で移動可能に支持されているので、スライドガイド34は、前方位置から後方位置に至るどの位置に配置されていても、記録用紙を安定的に搬送可能な剛性がセカンドトレイ21によって補完される。
[実施形態の変形例]
なお、上述の実施形態では、ステップS90において、スライドガイド34が後方位置に配置された状態で記録用紙を記録部24へ再給紙させることとしたが、例えば、再給紙中に、スライドガイド34を後方位置から前方位置へ戻す処理が行われてもよい。具体的には、図16のフローチャートに示されるように、ステップS91において、反転搬送路67に記録用紙が搬送されたかどうかが判断される。かかる判断は、上述したように光センサ51からの出力信号に基づいて判断される。その後、給紙ローラ25による再給紙が開始されると(S92)、再給紙された記録用紙が第1搬送ローラ60とピンチローラ61とのニップ部に到達したかどうかが判断される(S93)。記録用紙が湾曲路65Aに進入したことによって回転体112が回動されると、湾曲路65Aにおける記録用紙が光センサ110によって検知される。制御部130は、光センサ110からの出力信号を受けてから記録用紙がどの程度搬送されたかを給紙用モータ(不図示)の回転量から求め、この回転量に基づいて記録用紙が第1搬送ローラ60とピンチローラ61とのニップ部に到達したかどうかを判断する。第1搬送ローラ60とピンチローラ61とのニップ部に到達した記録用紙は、これら各ローラによって更に搬送され始める。この変形例では、記録用紙が上記ニップ部に到達したと判断されると(S93Yes側)、スライドガイド34を前方位置に戻す処理が実行される(S94)。その後、記録部24による画像記録が開始される(S95)。
このように、記録用紙の再給紙中に、スライドガイド34が後方位置から前方位置へ戻されることにより、記録用紙の後端側がスライドガイド34で支持されなくなり、スライドガイド34よりも下側のセカンドトレイ21によって支持される。これにより、スライドガイド34から湾曲路65Aに至る経路よりもセカンドトレイ21から湾曲路65Aに至る経路、特に、凹部122の底面から湾曲路65Aに至る経路のほうがカーブが緩いため、記録用紙にカーブ癖が付きにくくなる。その結果、画像記録中に記録部24が記録用紙に接触するなどして、記録用紙が損傷したり、画像の乱れが生じたりすることが防止される。
10・・・複合機
11・・・プリンタ部
20・・・メイントレイ
21・・・セカンドトレイ
24・・・記録部
34・・・スライドガイド
65・・・搬送路
67・・・反転搬送路
78・・・給紙カセット

Claims (8)

  1. シート状の被記録媒体に対して画像を記録する画像記録部と、
    上記画像記録部の下方に設けられ、被記録媒体が保持可能な第1トレイと、
    上記第1トレイから給送される被記録媒体を上記画像記録部へ案内する湾曲状の第1搬送路を形成する第1ガイド部材と、
    上記画像記録部と上記第1トレイとの間に設けられ、被記録媒体が保持可能に構成され、上記第1ガイド部材から離間した第1位置と該第1位置よりも上記第1ガイド部材側へ接近した第2位置との間で移動可能に支持された第2トレイと、
    上記第2トレイの移動方向と同方向へ移動可能に上記第2トレイの上部に支持され、画像記録済の被記録媒体を上記第1搬送路へ案内するための第2搬送路の少なくとも一部を形成する第2ガイド部材と、を具備する画像記録装置。
  2. 上記画像記録部と上記第2搬送路との間に定められた支点を中心に回動可能なアーム、及び上記アームの先端側に回転可能に支持された給送ローラを有し、上記給送ローラが上記第1トレイに保持された被記録媒体に当接して上記第1トレイから上記第1搬送路へ被記録媒体を給送可能な第1姿勢と、上記給送ローラが上記第2トレイよりも上方に配置された第2姿勢との間で上記アームが姿勢変化可能に構成された給送手段を更に備え、
    上記第2ガイド部材は、上記第2搬送路から離間した第3位置と該第3位置よりも上記第1ガイド部材側へ接近して上記第2搬送路の少なくとも一部を形成する第4位置との間で移動可能である請求項1に記載の画像記録装置。
  3. 上記第2ガイド部材は、上記第2トレイの上面の範囲内で移動可能に支持されている請求項1又は2に記載の画像記録装置。
  4. 上記給送ローラは、上記アームが上記第2姿勢に維持された状態で、上記第2ガイド部材に案内された被記録媒体に当接して、該被記録媒体を上記第1搬送路へ給送するものである請求項2又は3に記載の画像記録装置。
  5. 上記アームは、上記第1位置から上記第2位置へ移動された上記第2トレイに当接されて、上記第1姿勢から上記第2姿勢へ姿勢変化されるものである請求項2から4のいずれかに記載の画像記録装置。
  6. 上記アームは、上記第3位置から上記第4位置へ移動された上記第2ガイド部材に当接されて、上記第1姿勢から上記第2姿勢へ姿勢変化されるものである請求項2から4のいずれかに記載の画像記録装置。
  7. 上記第1搬送路に案内された被記録媒体を上記画像記録部へ搬送する搬送手段と、
    上記搬送手段に被記録媒体が到達したかどうかを検知する第1検知手段と、
    上記第2搬送路における被記録媒体の有無を検知する第2検知手段と、
    上記第2搬送路における被記録媒体が上記第2検知手段によって検知されたこと、及び上記搬送手段に被記録媒体が到達したことが上記第1検知手段によって検知されたことを条件に、上記第4位置にある上記第2ガイド部材を上記第3位置側へ移動させる移動制御手段と、を更に備える請求項2から6のいずれかに記載の画像記録装置。
  8. 上記第2トレイに移動方向の駆動力を伝達する第1駆動伝達機構と、
    上記第2ガイド部材に移動方向の駆動力を伝達する第2駆動伝達機構と、を更に備え、
    上記第2駆動伝達機構は、上記第1駆動伝達機構によって上記第2トレイが上記第2位置に配置されたときに上記第2ガイド部材と接続して、上記第2ガイド部材に移動方向の駆動力を伝達するものである請求項2から7のいずれかに記載の画像記録装置。
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