JP2011050831A - 作業装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ワークを搬送機構を有する全自動型作業用装置としても、ワークを手動で着脱する半自動型装置(卓上型ロボット)としても使用することができ、生産量にフレキシブルに対応可能な作業装置の提供。
【解決手段】ワークを搬送する搬送ユニットが配設された架台と、架台に着脱自在に配設された卓上型作業装置ユニットとを備える全自動型作業装置であって、卓上型作業装置ユニットが、ワークを保持するワーク保持部と、作業ヘッドと、ワーク保持部と作業ヘッドとを相対移動する相対移動機構を備え、かつ、単独でワーク保持部が保持するワークに所望の作業をすることができること、および、ワーク保持部が、搬送ユニットと連絡する搬送位置と、搬送ユニットと離間してワークに所望の作業をする作業位置とを有することを特徴とする作業装置。
【選択図】図9

Description

本発明は、ワークに所望の作業を行う作業装置に関し、例えば、手動で投入されたワークに所望の作業をする卓上型ロボットを有する半自動型作業装置、および、当該半自動型作業装置を着脱自在に配置することができ、搬送ユニットを有する全自動型作業装置に関する。
本明細書で全自動型作業装置とは、作業場所へのワークの搬入、作業場所におけるワークへの作業、作業場所からのワークの搬出が全自動で行われる作業装置のことをいい、具体例としては、複数のワークが収納されたマガジンからワークを取り出し、前記ワークに所望の作業を行った後、マガジンに作業後のワークを収納する工程を自動で繰り返し行う装置、或いは、前工程の装置から搬入されてきたワークに対し所望の作業を行った後、次工程の装置へ搬出する工程を自動で繰り返し行う装置が開示される。
ワークとよばれる作業対象物の所望位置に、液体塗布、注油、ピン圧入、組立、半田付け、ネジ締め付け等の所望の作業を施すために作業装置が用いられる。
例えば、ワークに液材を塗布する作業を行う作業装置が特許文献1に開示される。
この作業装置は、ワークに液剤を塗布する塗布装置本体と、マガジンを載置するマガジンテーブルを上下に移動して、マガジンに収納されたワークを塗布装置本体へ供給するローダと、マガジンを載置するマガジンテーブルを上下に移動して、塗布装置本体より排出されるワークをマガジンへ収納するアンローダと、を有し、ローダ及びアンローダを、前記塗布装置本体の両側に配置し、かつ複数のマガジンテーブルに対し垂直方向に配設した液材塗布装置である。
特許文献1に開示される装置のように、ワークを収納したマガジンから自動でワークを取り出し、ワークがワークテーブルまで自動搬送された後にワークテーブルにセットされ、作業装置にてワークに対し所望の作業を行った後に、ワークがマガジンに搬送され収納される、といった一連の作業を自動にて連続的に行う装置は、全自動型とよばれる。
製造ラインに組み込まれた装置のように、前工程の装置からワークを搬入し、所望の作業を行った後に、作業済みのワークを次工程の装置に搬出するといった一連の作業を自動にて連続的に行う装置も全自動型装置である。
また、この種の液材塗布装置は、一般的には、床面に直接設置される床設置型作業装置である。
マイクロプレート上のウェルに液体材料を塗布(供給)する装置が特許文献2に開示される。
この作業装置は、ワーク(マイクロプレート)を載置するワークテーブルをY方向移動するY方向移動手段が設置されたベース台と、ベース台の両側後端部付近に設置された二の支柱に支持されワークテーブル上方を移動するX方向移動手段と、X方向移動手段に搭載されZ方向移動手段と、Z方向移動手段に設置されたシリンジホルダと、シリンジホルダに搭載された液体材料が貯留されたシリンジと、シリンジと連通するようシリンジの下側端部に取り付けられた液体材料を吐出するノズルと有して構成される液体供給装置であり、卓上型の作業ロボットである。
卓上型作業ロボットは、一般的には、テーブルや作業台の上に設置または載置して用いられる。
特許文献3には、卓上型作業装置の他の態様が開示される。
この作業装置は、基台上に支持コラムを介してガイド機構が支持され、このガイド機構に沿って工具取付台及びドライバーユニット等のロボット駆動部が横方向に移動するよう構成されている。
特許文献3においては、卓上ロボット装置が、特に、ネジ締め付け、半田付け、洗浄、組立、液体塗布、注油、ピン圧入等の支援のために用いられることが開示されており、例えばネジ締付け装置として、工具取付台の上部には、水平部が形成され、個々の作業工程で必要なものを保持する供給部としてネジ供給ストッカーが設けられており、ネジ供給ストッカーには小ネジが多数収容され、その小ネジが誘導管を経てドライバユニットの先端に供給され、所定のネジ締めが行われる装置が開示される。
特許文献2および特許文献3に開示される装置のように、作業前にワークを収納ケースやパレット等から手動で取り出し、同じく手動で作業テーブルにワークをセットし、作業装置にてワークに対し所望の作業を行った後に、作業を施したワークを作業テーブルから手動で取り外す装置は、半自動型とよばれる。半自動型の作業装置は、ワークに対する作業は作業装置が行うが、ワークの作業テーブルへのセット/取り外しおよび作業装置の作業開始指示は作業者が行う必要があり、この点で全自動型とは異なる。
ワーク搬送機能を有しない卓上型作業ロボットは、半自動型として使用される。
上述したように、作業装置は、作業台やテーブル上に設置または載置されて使用される卓上型サイズの半自動型作業装置や、床に直接設置して使用される卓上型サイズよりも大きなサイズの全自動型作業装置があるが、全自動型作業装置を使用するか半自動型作業装置を使用するかを選択する基準の一つは生産量である。
全自動型作業装置は、作業者の手を介さずに自動的に生産を行うことができ、高品質な製品を製造することができる。一方で、その装置は大型となり設置に大きなスペースを必要とする。また、他品種を生産する場合には装置が大がかりとなるために段取り換えに時間および労力を要する。従って、全自動型作業装置は、単品種多量生産向きである。
半自動型作業装置は、卓上で使用できるコンパクトな装置とすることができ、生産のためのスペースを有効に活用することができ、品種切換時等の段取り換えも容易に行うことができる。一方で、作業者がワークのセットに介する必要があるため、ワーク取付位置の精度にばらつきを生じることがあり、全自動型作業装置で製造された製品品質とするためには作業者に熟練を要する。また、生産効率の点では全自動型作業装置には劣ばない。従って、半自動型作業装置は、他品種少量生産向きである。
特開2003−145022号公報 特開2005−061957号公報 特開平08−229478号公報
従来は、生産量に応じて、半自動型装置や全自動型装置が適宜選択して使用されており、その都度装置を購入する必要があった。また、それぞれの装置において製造条件の設定を行う必要があり、時間を要する作業が必要であった。しかし、近年、市場ニーズの多様化、製品ライフサイクルの短縮化などの影響を受け、生産現場においては、生産量の変化に対する対応や品種の多様化に対する対応などフレキシブルな対応が求められている。
そこで本発明は、上記課題を解決し、ワークを搬送機構を有する全自動型作業用装置としても、ワークを手動で着脱する半自動型装置(卓上型ロボット)としても使用することができ、生産量にフレキシブルに対応可能な作業装置を提供することを目的とする。
第1の発明は、ワークを搬送する搬送ユニットが配設された架台と、架台に着脱自在に配設された卓上型作業装置ユニットとを備える全自動型作業装置であって、卓上型作業装置ユニットが、ワークを保持するワーク保持部と、作業ヘッドと、ワーク保持部と作業ヘッドとを相対移動する相対移動機構を備え、かつ、単独でワーク保持部が保持するワークに所望の作業をすることができること、および、ワーク保持部が、搬送ユニットと連絡する搬送位置と、搬送ユニットと離間してワークに所望の作業をする作業位置とを有することを特徴とする作業装置である。
第2の発明は、ワークを保持するワーク保持部と、作業ヘッドと、ワーク保持部と作業ヘッドとを相対移動する相対移動機構を備え、かつ、卓上でワーク保持部が保持するワークに所望の作業をすることができる半自動型作業装置であって、当該装置を、架台と、架台上に配設されたワークを搬送する搬送ユニットを備える装置に着脱自在に配設し、ワーク保持部が、搬送ユニットと連絡する搬送位置と、搬送ユニットと離間してワークに所望の作業をする作業位置とを移動することにより全自動型作業装置を構成することができる作業装置である。
第3の発明は、ワークを搬送する搬送ユニットが配設された架台を備え、ワークを保持するワーク保持部と、作業ヘッドと、ワーク保持部と作業ヘッドとを相対移動する相対移動機構を備える卓上型作業装置ユニットを架台に着脱自在に配設することができ、ワーク保持部が、搬送ユニットと連絡する搬送位置と、搬送ユニットと離間してワークに所望の作業をする作業位置とを移動することにより全自動型作業装置を構成することができる作業装置である。
第4の発明は、第1ないし3のいずれかの発明において、前記搬送ユニットが、離間して配設された上流側搬送レールと、下流側配送レールとを備え、前記搬送位置で、前記ワーク保持部が上流側搬送レールと下流側配送レールとを連絡することを特徴とする。
第5の発明は、第4の発明において、前記ワーク保持部が、連絡レールと、連絡レールにワークを係止する係止機構を備えることを特徴とする。
第6の発明は、第5の発明において、前記搬送ユニットが、前記上流側搬送レールから前記下流側配送レールまでワークを搬送する往復搬送部を備えることを特徴とする。
第7の発明は、第6の発明において、さらに、前記下流側配送レールの下流に配置されたアンローダー部を備え、前記往復搬送部の有する押部材によりアンローダ部にワークを収納することを特徴とする。
第8の発明は、第1ないし7のいずれかの発明において、前記搬送ユニットが、前記架台に着脱自在に配設されることを特徴とする。
本発明によれば、生産量や多品種少量/短品種多量といった生産形態に応じて複数の異なる装置を揃える必要がない。
また、卓上作業装置ユニットのみを架台から脱離させて使用することができるから、ワークに対する作業条件をそのまま使用することができ、調整時間、調整作業をほとんど必要としない。
さらに、破損や消耗が激しい作業ヘッドを備える卓上型作業ユニットのみを架台から取り外すことができるから、卓上型作業装置ユニットが故障した場合であっても、卓上型作業装置ユニットのみを交換することにより生産を継続することができるので、生産停止時間を短くすることができる。特に、製造ラインに組み込まれた作業装置である場合においては、隣接する他の装置と搬送ユニットの連結ないし接続を解除する必要がないので、修復作業に要する時間および労力を大幅に削減することができる。
本発明の実施例1に係る作業装置の全体図である。 図1の装置にかかる卓上型作業装置ユニットの概略図である。 図2の卓上型作業装置ユニットにかかる作業テーブルの概略図である。 図3の作業テーブルにかかるバックアップユニットの作動を説明する説明図である。 図1の装置にかかる搬送ユニットの概略図である。 図1の装置にかかるローダー部、アンローダー部および搬送レール等の概略図である。 図1の装置のワークの搬送の様態を説明する説明図(1/8)である。 図1の装置のワークの搬送の様態を説明する説明図(2/8)である。 図1の装置のワークの搬送の様態を説明する説明図(3/8)である。 図1の装置のワークの搬送の様態を説明する説明図(4/8)である。 図1の装置のワークの搬送の様態を説明する説明図(5/8)である。 図1の装置のワークの搬送の様態を説明する説明図(6/8)である。 図1の装置のワークの搬送の様態を説明する説明図(7/8)である。 図1の装置のワークの搬送の様態を説明する説明図(8/8)である。 図1の装置にかかる制御ブロック図である。 図1の装置から卓上型作業装置ユニットを分離したときの態様を説明する説明図である。 図1の装置から分離後の卓上型作業装置ユニットの使用例を説明する説明図である。 本体と卓上型作業装置ユニットとの接続態様を説明する説明図である。 本体と卓上型作業装置ユニットとを接続するブロックの概略斜視図である。 本体と卓上型作業装置ユニットとの他の接続態様を説明する説明図である。 位置調整ユニットの概略斜視図である。 ガイドと本体との接合の態様を説明する説明図である。
本発明を実施するための形態を、ワークであるリードフレームに液体材料を塗布する液体材料塗布装置の例で説明する。
本実施形態の作業装置は、搬送ユニット30が配設された本体10と、卓上型作業装置ユニット50とを主要な構成要素とする。
本体10の架台上にはワークを搬送する搬送ユニット30が設けられている。搬送ユニット30は、メンテナンス性や卓上型作業装置ユニット50の搬入出容易性等の観点から、架台に着脱自在に配設することが好ましい。
搬送ユニット30の最上流には、作業が未完了のワークが収納されるローダー部が配置され、搬送ユニット30の最下流には、作業が完了済みのワークが収納されるアンローダ部が配置される。搬送ユニット30の中流には、1以上の卓上型作業装置ユニット50が配置され、搬送ユニット30により卓上型作業装置ユニット50への作業前のワークの搬入および卓上型作業装置ユニット50からの作業後のワークの搬出が行われる。
卓上型作業装置ユニット50は、本体10から脱離して単体で使用することもできる。卓上型作業装置ユニット50を単体で使用する場合、ワークの着脱は手動で行うこととなる。すなわち、卓上型作業装置ユニット50は、作業ヘッドと、ワーク保持部と、XYZ方向移動機構を備えており、半自動型作業装置として単体で使用することができる。
卓上型作業装置ユニット50には、搬送ユニット30と連動して搬送機構を構成するワーク保持部を設けることが好ましい。例えば、卓上型作業装置ユニット50の上流側に搬送レールA80を、下流側に搬送レールC82設け、卓上型作業装置ユニット50のワーク保持部をワーク係止機構を有する搬送レールB81により構成することが開示される。このような構成とすることにより、別途のワーク搬入出装置を設けることなく、搬送ユニット30および卓上型作業装置ユニット50間でのワークの受け渡しを行うことが可能となる。
以上に説明した本発明の装置によれば、少量生産時は卓上型作業装置ユニットにより生産し、生産量が増加したときには装置本体に卓上型作業装置ユニットを簡単に搭載させて生産する場合にも同様にワークに対する作業の条件調整時間、調整作業を最小とすることができる。
また、本実施の形態では、マガジンから排出したワークを塗布作業後にマガジンに収納するタイプの装置の構成例を説明したが、複数の装置が連設されて構成される製造ラインに組み込まれる装置構成として利用できることはもちろんである。
また、本実施の形態では、ワークに液体材料を塗布する塗布装置を例示したが、本発明が塗布装置に限定されるものではないことはいうまでもない。
加えて、搬送レールの配置パターンについても、任意の形態を採用することができる。例えば、ローダー、マガジンA、搬送レールA、搬送レールBで構成され、搬送レールC、アンローダおよびマガジンBを有していない装置にも本発明は利用可能である。すなわち、搬送レールBにて塗布作業されたワークAが、再び搬送レールAを戻ってローダーAのマガジンAに戻され、その後、次に塗布作業が施されるべきワークBがマガジンAから取り出され、搬送レールAを介して、搬送レールBに搬送される、のようにワークが搬送されるタイプの装置であっても、本発明を適用することができる。このとき、ワーク搬入位置とワーク排出位置が同じ位置であることはいうまでもない。
以下では、本発明の詳細を実施例により説明するが、本発明は何ら実施例により限定されるものではない。
[作業装置の概要]
実施例1は、ワークであるリードフレームに液体材料を塗布する液体材料塗布装置に関し、操作ボックス29および搬送ユニット30が配設された本体10と、卓上型作業装置ユニット50とを主要な構成要素とする。
本実施例のワークは、格子状に複数のデバイスが配置されたリードフレームであって、右上端部に孔が形成されている。
[本体10]
本体10は、ベース(架台)A11の前方に配設された搬送ユニット30および操作ボックス29、ならびに、ベースA11の後方の二の側板12に支持される板13上にタッチパネル14およびディスペンスコントローラ15により構成される。また、ベースA11の下方に制御部A90が配設される。ベースA11の中央には、卓上型作業装置ユニット50が配設される。
[卓上型作業装置ユニット50]
卓上型作業装置ユニット50は、ベースB51の上方に延出した支柱52により支持されるX方向移動機構53、X方向移動機構53によりX方向に移動可能なZ方向移動機構54、Z方向移動機構54によりZ方向に移動可能であって吐出ヘッド56、CCDカメラ57およびレーザー変位計58が配設されるプレート55、ベースB51中央に配置されたY方向移動機構59、Y方向移動機構59によりY方向に移動可能な作業テーブル60、ならびに、ベースB51の右側には操作スイッチ61、により構成される。
ベースB51内には図示しない制御部B91が配設される。
制御部B91は、塗布プログラムを記録することができ、操作スイッチ61の押下または図示しない塗布プログラムは、ワーク上の所望する位置に塗布を行うための動作シーケンスをプログラム化したものであり、X移動方向手段53、Y方向移動機構59およびZ方向移動機構54の動作、ディスペンスコントローラ15ならびに後述するバックアップユニット63の動作を制御することができる。
コネクタから信号を受け取ることにより、前記塗布プログラムを実行することができる。プログラムを実行すると、プログラムに記載された手順に従い、X方向移動機構53、Y方向移動機構59、Z方向移動機構54、ディスペンスコントローラ15、ならびに、前記バックアップユニット63が作動する。
また、制御部B91は、後述する制御部Aと接続されており、制御部Aと信号の送受信が可能である。
吐出ヘッド56は、液体材料を貯留するシリンジ16と連通するノズル17を有しており、チューブ18を介してディスペンスコントローラ15と連通する。ディスペンスコントローラ15により調圧されたエアーでシリンジ16内の液体材料を所望時間加圧することにより、ノズル17から液体材料が吐出されるよう構成される。
[作業テーブル60]
図3に示すように、作業テーブル60は、ステージ62と、ステージ62上に配設された支持具64と、支持具64により支持された連結具65と、連結具65によって二のレール部材が固定される搬送レールB81と、前記搬送レールB81の下方に位置しステージ62に配設されたバックアップユニット63と、により構成される。
搬送レールB81は、断面形状がコの字である二のレール部材のそれぞれの凹みが互い向かい合うよう配置され、かつ、ワークを搬送するために好適な間隔が保持されている。
バックアップユニット63は、上下に移動可能な固定プレート43を有する。図4に示すように、バックアップユニット63は、固定プレート43をワークA20の下面に当接させ、上昇させることによりワークA20を搬送レールB81と狭着して固定する。
[搬送ユニット30]
図5に示すように、搬送ユニット30は、ローダ部31、アンローダー部32、搬送レールA80および搬送レールC82ならびに往復搬送部33から構成される。
ローダ部31は、ワークであるリードフレームを20枚収納できるマガジンA34が設置可能で、マガジンA34を図示しない昇降手段(昇降機構)にて上下に移動させることにより、リードフレームを1枚ずつ順番に搬送レールA80へ送り出す。アンローダ部32は、ローダ部31と同様のマガジンB35が設置可能で、マガジンB35を上下に移動させる図示しない昇降手段にて、リードフレームを1枚ずつ順番に収納する。
搬送レールA80は、ローダー部31に固定され、アンローダ部32に固定された搬送レールC82とレール連結具41により連結される。レール連結具41は、搬送レールA80および搬送レールC82の外面側部に固定されている。
搬送レールA80と搬送レールC82とは、搬送レールB81の長さとほぼ同じ長さで離間して配置される。この搬送レールA80と搬送レールC82との間に、搬送レールB81が配置されることにより、ローダ部31からアンローダ部32までのワーク搬送が可能となる。
図6に示すように、往復搬送部33は、搬送駆動機構(搬送駆動手段)36によってX方向に移動する搬送板44、搬送板44に固定されたピン取付具39を介して上下方向に移動可能に取り付けられたピンA37およびピンB38からなる。
ピン取付具39には、ローダー部31側(マガジンA34側)にピンA37が、アンローダー部32側(マガジンB35側)にピンB38が取り付けられている。さらに、ピンB38が取り付けられるピン取付具39には、ピン取付具39のワーク送り出し方向前面に払出板(押部材)40が設けられている。
搬送ユニット30の制御は制御部A90が行う。制御部A90は、ローダ部31とアンローダ部32を上下方向に移動する各昇降手段の上下移動制御、および、搬送板44をX方向に移動する搬送駆動機構36のX方向移動制御するとともに、ピンA37およびピンB38の上下移動制御を行う。さらに、制御部A90は、卓上型作業装置ユニット50の制御部B91とワーク受け渡しにかかる信号を通信する(図8参照)。
[動作]
本装置の動作を、図7a〜7hを参照しながら説明する。なお、図7a〜7hでは、各搬送レールをさせる桁は図示省略している。
≪ローダ部〜搬送レールA〜搬送レールB≫
作業者は、予め、塗布前のワークを収納するマガジンA34をローダ部31に設置するとともに、塗布後のワークを回収する空のマガジンB35をアンローダー部32に設置する。この際、卓上型作業装置ユニット50の作業テーブル60は、ワーク搬入位置70にて待機している。作業テーブル60がこのワーク搬入位置70に位置することにより、作業テーブル60上の搬送レールB81が、搬送レールA80および搬送レールC82と連設され、搬送レールA80から搬送レールB81へのワークの搬送が可能となる。
作業者が、操作ボックス29から作業開始を指示することにより本装置は塗布作業を開始する。
図7bに示すように、まず、ローダ部31のマガジンA80がマガジンA80の最上部1段目のワークを排出する位置に移動し、続いてプッシャー42がワークA20を規定量だけ搬送レールA80に向かってX方向(右方向)に押し出す。続いて、前記ローダ部31から押し出されたワークA20に対しピンA37を上昇させることにより、ワークA20右端に設けられた孔21にピンA37が挿入される。
その後、図7cに示すように、搬送駆動機構36を作動させて、ピンA37が貫入されたワークA20を、搬送レールA80上をX方向(図の右方向)に滑動させ、搬送レールB81まで移動させる。ワークA20が搬送レールB81まで移動したら、搬送駆動機構36を停止してワークA20の移動を停止させる。
≪塗布プログラムの実行≫
ワークA20の停止後、ピンA37を下降させ、制御部A90から卓上型作業装置ユニット50にワーク移設完了信号を送信する。卓上型作業ユニット50の制御部B91が前記信号を受信すると、予め制御部B91に記憶されている所望の塗布プログラムを実行する。ここでは、まず、作業テーブル60のバックアップユニット63を作動させて固定プレート43を上昇させる。固定プレート43が上昇すると、ワークA20は、固定プレート43上面と搬送レールB81下面とに狭着され、固定プレート43および搬送レールB81に固定される(図3b参照)。
ワークA20が固定プレート43および搬送レールB81に対し固定された後、卓上型作業装置ユニット50は、ワークをパターン作製作業位置72へ移動し(図7e参照)、X方向移動機構53、Y方向移動機構59、Z方向移動機構54およびディスペンスコントローラ15を作動させてワークA20上に所望量の液体材料を所望パターンに塗布する。
前記塗布プログラムによる塗布が完了すると、卓上型作業装置ユニット50の制御部B91は作業テーブル60をワーク搬出位置71へ移動し、制御部A90へ塗布完了信号を送信する(図7f参照)。ここで、本実施例においては、ワーク搬入位置70とワーク搬出位置71は同一の位置であるが、ワーク搬入位置70とワーク搬出位置71が異なる位置でもよいことはいうまでもない。例えば、搬送レールAと搬送レールCとの離間距離が大きい場合においては、ワーク搬入位置は搬送レールBが搬送レールAと隣接するが搬送レールCとは離間する位置となり、ワーク搬出位置は搬送レールBが搬送レールCと隣接するが搬送レールAとは離間する位置となり、ワーク搬入位置とワーク搬出位置が異なることとなる。
《ワークB22の待機》
図7eおよび図7fに示すように、卓上型作業装置ユニット50がパターン作製作業を行っている間に、ローダー部31および往復搬送部33は、次にパターン作製作業が行われるワークB22を搬送レールA80まで移動させて、塗布作業が効率良く行われるための準備を行っている。すなわち、ローダー部31を作動させてワークB22が排出される位置にし、プッシャ−42を作動させてワークB12を規定量だけ搬送レールA80に送りだす。その後、搬送駆動機構36を作動させ、ピンA37をローダー部31の方向(左方向)に移動させ、ピンA37を上昇させ、ワークB22の孔B23にピンA37を貫挿させる。続いて、搬送駆動機構36をアンローダー方向(右方向)に移動させて、ピンB38がワーク搬出位置におけるワークA20の孔A21に貫挿可能な位置まで移動させ待機させる。ピンA37に貫挿されたワークB22は、搬送駆動機構36のアンローダー方向(右方向)の移動により搬送レールA上に送り出され、搬送レールA80上で待機する。このように搬送レールA80は、次に塗布されるワークの塗布待機ステーションとしての役割を担う。なお、待機時は、ピンB38は下降している。
≪搬送レールB〜搬送レールC〜アンローダ部≫
制御部Aは、制御部Bから塗布完了信号を受信すると、塗布されたワークA20をマガジンB35に回収する動作を開始する。ワーク搬出位置71において、バックアップユニット63の固定プレート43を下降させ、ワークA20に対する狭着固定を解除する。次いで、ピンB38を上昇させ、ピンB38をワークA20の孔21に貫挿させる。
図7gに示すように、搬送駆動機構36を作動してピンB38をアンローダ部32方向(図の右方向)に移動させることにより、ワークA20を搬送レールC82上を滑動させて搬送レールC82まで移送する。このとき、ワークB22は、ピンA37によって搬送レールB81まで移動される。搬送レールC82へ移送後、ピンB38を下降させる。
図7hに示すように、搬送駆動機構36を作動させて、払出板40がワークA20の後端(図の左端)よりもローダー側となる位置まで、払出板40をローダ部31方向(図の左方向)に移動させて、続いて、ワークA20の後端(図の左端)から、搬送駆動機構36により払出板40をアンローダー部32方向(図の右方向)に移動させることにより、払出板40がワークA20の後端を押出して、ワークA20をアンローダ部32のマガジンB35内に収納する。このとき、アンローダ部32のマガジンB35は、昇降手段によりワークを収納する位置に移動して待機している。また、払出板40は、ピンB38がワークの孔を貫挿したときにワークのアンローダー側先端(図の右端)と干渉しない位置に設けられている。
上記の作業と並行して、ワークB22は、ピンA37によって搬送レールB81まで移動されると、ピンA37を下降させバックアップユニット63の固定プレート43を上昇させて搬送レールB81に固定され、ワークA20と同様にパターン作製作業が行われる。すなわち、ワークA20をアンローダ32に収納する作業を行っている間に、卓上型作業装置ユニット50がワークB22に塗布作業を行うことができる。また、ワークB22にパターン作製作業を行っている間に、ワークA20をマガジンB35に収納し、ワークB22の次に塗布されるワークを搬送レールA80まで移動させる。
以上の動作をローダ部31のマガジンA34に収納された全てのワークが終了するまで繰り返し、全てのワークがアンローダ32のマガジンB35に収納されて自動運転が終了する。
[着脱]
卓上型作業装置ユニット50は、本体10のベースA11上に固定された四のブロック85の穴86に、卓上型作業装置ユニット50底面に配設された四のピンを嵌挿することにより、本体10と連結し固定される(図11および図12参照)。
卓上型作業装置ユニット50を本体10から分離する際は、卓上型作業装置ユニット50を上方に持ち上げて、卓上型作業装置ユニット50底面のピンを本体10のブロック85から抜脱させる。
本実施例1では、卓上型作業装置ユニット50を本体10の背面側から側板12と天板13に囲まれた領域を通過して搬出することができる。天板13は、卓上型作業装置ユニット50を搬出する際に干渉しない高さに設けられていることはいうまでもない。なお、本体10のベースA11に搬出口を設けてもよい。
また、図13に示すように、卓上型作業装置ユニット50は、本体10に位置決め固定することもできる。すなわち、本体10のベースA11上に固定されたガイド68の近傍に卓上型作業装置ユニット50の角部側面が位置するように卓上型作業装置ユニット50を載置し、その後に、位置調整ユニット87により、卓上型作業装置ユニット50の角部側面をガイド68に押し当てて位置決めし、固定することもできる。ここで、位置調整ユニット87は、先端が太径であるネジ88がL字形状の板に貫通した構成であり、ネジ88先端の太径部分89の先端面が卓上型作業装置ユニット50の側面と当接する。太径部分89は、ゴムやプラスチック等の軟質性の材質であると卓上型作業装置ユニット50を傷つけることがなく好ましい。
なお、卓上型作業装置ユニット50の底面にキャスターを設けると、位置調整ユニット87を操作して卓上型作業装置ユニット50をガイド68に押し当てる際など、本体10のベースA11上における卓上型作業装置ユニット50の移動が容易となり好ましい。
また、位置調整ユニット87は、卓上型作業装置ユニット50をガイド68の近傍に載置した後に、取付孔67を介して本体10のベースA11に固定するのが好ましい。卓上型作業装置ユニット50を本体10を搬入するにあたり、本体10の背面側から側板12と天板13に囲まれた領域を通過して位置調整ユニット87近傍までの移動において、卓上型作業装置ユニット50を持ち上げる必要がないからである。
卓上型作業装置ユニット50を搬出する際は、予め、位置調整ユニット87をベースA11から取り外すことにより、搬入時同様に、卓上型作業装置ユニット50を持ち上げることなく本体10背面より卓上型作業装置ユニット50を搬出することができる。
本実施例の搬送ユニット30は、ベースA11上に直接配設されているが、ベースA11上に着脱自在に設けられたプレート等の部材を介して搬送ユニット30を配設してもよい。このような構成を採用することで、搬送ユニット30を一体的に本体10から容易に分離することができ、搬送ユニット30のメンテナンスが容易に行えることができるので好ましい。
また、このプレート等の部材を本体A11から取り外せば、卓上型作業装置ユニット50を本体前面から搬出入することもできる。
本実施例では、ワークに設けられた孔にピンを挿入し、ワークを搬送するタイプの搬送方式を例示したが、この搬送方式に限定されるものではないことはいうまでもない。
ワークに孔21,23が設けられていない場合に有効な搬送方式としては、例えば、(1)本実施例におけるピンの代わりにワークを挟むクリップ手段によりワークを挟んでワークを搬送する搬送方式、(2)回転するベルト上にワークを載せて搬送するベルト搬送方式、が開示される。
[半自動型装置としての利用]
本体10から脱離した卓上型作業装置ユニット50は、半自動型装置として作動させることができる。本体10から脱離した後の卓上型作業装置ユニット50の使用態様の例を図10に示す。
卓上型作業装置ユニット50を半自動型装置として作動する際は、ワークを作業テーブル60に作業者が手動でセットする。すなわち、作業者が作業テーブル60の搬送レールB81にワークをセットし、バックアップユニット63によりワークを固定し塗布作業を行う。ワークを作業テーブル60から取り外す場合も同様に手動で行う。
卓上型作業装置ユニット50の制御部B91に記憶(記録)されたプログラムは、図示しないコネクタを介して、PC等の外部入力手段により入力される。卓上ロボットユニット50が本体10に取り付けられ、制御部A90と接続されていれば、モニタ(タッチパネル)14から入力することもできる。
本発明では、吐出ヘッド、切削工具、洗浄デバイス、組立工具、ねじ締結用ドライバ、UV照射器、半田工具、注油、圧入工具など、から任意の作業ヘッドを選択して利用することができる。
10 本体
11 ベースA(架台)
12 側板
13 天板
14 モニタ(タッチパネル)
15 ディスペンスコントローラ
16 シリンジ
17 ノズル
18 チューブ
20 ワークA
21 孔A
22 ワークB
23 孔B
29 操作ボックス
30 搬送ユニット
31 ローダ部
32 アンローダ部
33 往復搬送部
34 マガジンA
35 マガジンB
36 搬送駆動機構(搬送駆動手段)
37 ピンA
38 ピンB
39 ピン取付具
40 払出板(押部材)
41 レール連結具
42 プッシャ
43 固定プレート
44 搬送板
50 卓上型作業装置ユニット(作業ロボットユニット)
51 ベースB
52 支柱
53 X方向移動機構(X方向移動手段)
54 Z方向移動機構(Z方向移動手段)
55 プレート
56 吐出ヘッド
57 CCDカメラ
58 レーザー変位計
59 Y方向移動機構(Y方向移動手段)
60 作業テーブル
61 操作スイッチ
62 ステージ
63 バックアップユニット
64 支持具
65 連結具
67 取付孔
68 ガイド
70 ワーク搬入位置
71 ワーク搬出位置
72 パターン作製作業位置
80 搬送レールA
81 搬送レールB
82 搬送レールC
85 ブロック
86 穴
87 位置調整ユニット
88 調整ネジ
89 太径部分
90 制御部A
91 制御部B

Claims (8)

  1. ワークを搬送する搬送ユニットが配設された架台と、架台に着脱自在に配設された卓上型作業装置ユニットとを備える全自動型作業装置であって、
    卓上型作業装置ユニットが、ワークを保持するワーク保持部と、作業ヘッドと、ワーク保持部と作業ヘッドとを相対移動する相対移動機構を備え、かつ、単独でワーク保持部が保持するワークに所望の作業をすることができること、および、
    ワーク保持部が、搬送ユニットと連絡する搬送位置と、搬送ユニットと離間してワークに所望の作業をする作業位置とを有することを特徴とする作業装置。
  2. ワークを保持するワーク保持部と、作業ヘッドと、ワーク保持部と作業ヘッドとを相対移動する相対移動機構を備え、かつ、卓上でワーク保持部が保持するワークに所望の作業をすることができる半自動型作業装置であって、
    当該装置を、架台と、架台上に配設されたワークを搬送する搬送ユニットを備える装置に着脱自在に配設し、ワーク保持部が、搬送ユニットと連絡する搬送位置と、搬送ユニットと離間してワークに所望の作業をする作業位置とを移動することにより全自動型作業装置を構成することができる作業装置。
  3. ワークを搬送する搬送ユニットが配設された架台を備え、
    ワークを保持するワーク保持部と、作業ヘッドと、ワーク保持部と作業ヘッドとを相対移動する相対移動機構を備える卓上型作業装置ユニットを架台に着脱自在に配設することができ、
    ワーク保持部が、搬送ユニットと連絡する搬送位置と、搬送ユニットと離間してワークに所望の作業をする作業位置とを移動することにより全自動型作業装置を構成することができる作業装置。
  4. 前記搬送ユニットが、離間して配設された上流側搬送レールと、下流側配送レールとを備え、
    前記搬送位置で、前記ワーク保持部が上流側搬送レールと下流側配送レールとを連絡することを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の作業装置。
  5. 前記ワーク保持部が、連絡レールと、連絡レールにワークを係止する係止機構を備えることを特徴とする請求項4記載の作業装置。
  6. 前記搬送ユニットが、前記上流側搬送レールから前記下流側配送レールまでワークを搬送する往復搬送部を備えることを特徴とする請求項5記載の作業装置。
  7. さらに、前記下流側配送レールの下流に配置されたアンローダー部を備え、
    前記往復搬送部の有する押部材によりアンローダ部にワークを収納することを特徴とする請求項6記載の作業装置。
  8. 前記搬送ユニットが、前記架台に着脱自在に配設されることを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載の作業装置。
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