JP2011043084A - ロータリ圧縮機 - Google Patents

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Abstract

【課題】開閉弁の作動音の増大を抑制しつつ、圧縮効率の向上を図ることができるロータリ圧縮機を提供する。
【解決手段】吸入した冷媒を圧縮可能な作動室を画成する上・下端板に形成された吐出孔190Sを開閉する吐出弁を備えたロータリ圧縮機1において、吐出孔は、連通部230Sと、連通部の縁部に形成された弁座部231Sと、連通部に連なって圧縮冷媒の吐出方向へ向けて拡幅するように形成された拡幅部235と、を備え、弁座部の内側底部231Saから頂部231Sbへ至る内周側母線Laは傾斜する直線となっており、弁座部の頂部231Sbから外側底部231Scへ至る外周側母線Lbは円弧となっている。
【選択図】図5

Description

本発明は、空気調和機の冷凍サイクル等に使用されるロータリ圧縮機に関するものである。
従来、この種のロータリ圧縮機として、吸入した冷媒を圧縮するシリンダと、シリンダの上部に位置するフロントヘッド(上端版)と、を備えた密閉型圧縮機が知られている(例えば、特許文献1参照)。この密閉型圧縮機において、シリンダの内部には、シリンダ室(作動室)が形成され、また、フロントヘッドには、シリンダ室の隔壁の一部となるシート部と弁板とが設けられている。そして、シート部には、シリンダ室で圧縮された冷媒を吐出する吐出ポートが形成されており、弁板は、この吐出ポートを開閉可能に構成されている。このとき、シート部には、弁板が接触する接触部分(弁座部)が形成されており、その断面は湾曲形状となっている。
特開2008−101523号公報
ところで、従来の構成によれば、吐出ポートの弁座部の断面が湾曲形状となっており、特に、吐出ポートの弁座部の内周面が内側に凸となる湾曲形状となっている。このため、シリンダ室から供給された冷媒は、吐出ポートの弁座部の内周面の凸部を越えて、吐出ポートから吐出される。これにより、弁座部を通過する冷媒の流れは、凸部により阻害されることで不安定なものとなり、冷媒の吐出孔からの吐出を円滑なものとすることが困難であった。
そこで、本発明は、冷媒の吐出孔からの吐出を円滑に行うことができるロータリ圧縮機を提供することを課題とする。
本発明のロータリ圧縮機は、吸入した冷媒を圧縮可能な作動室と、作動室の内部と外部とを連通する吐出孔が形成されると共に作動室を画成する隔壁と、作動室の外部から吐出孔を開閉する開閉弁と、備えたロータリ圧縮機において、吐出孔は、中空円柱状に形成された連通部と、連通部の縁部に形成された開閉弁が座する環状の弁座部と、弁座部の内周側に形成されると共に連通部に連なり、圧縮冷媒の吐出方向へ向けて拡幅するように形成された拡幅部と、を備え、吐出孔を軸方向に切った断面において、弁座部の表面における母線は、弁座部の内側底部から頂部へ至る内周側母線が径方向内側から径方向外側へ傾斜する直線となっており、弁座部の頂部から外側底部へ至る外周側母線が円弧となっていることを特徴とする。
本発明にかかるロータリ圧縮機によれば、弁座部の内周側母線が径方向内側から径方向外側へ傾斜する直線となっている。このため、弁座部を通過する冷媒は、阻害されることなく、弁座部の内周面に沿いながら円滑に下流側へ流れることができる。これにより、吐出孔において冷媒を抵抗なく吐出することができ、吐出孔からの冷媒の吐出を最適なものとすることができる。
図1は、実施例1にかかるロータリ圧縮機を表した縦断面図である。 図2は、図1のB部拡大図である。 図3は、第1、第2の圧縮部の横断面図である。 図4は、図1のA−A線に沿う横断面図である。 図5は、第1吐出孔周りの縦断面図である。 図6は、第1吐出孔の拡幅部における拡幅角度によって変化する第1吐出孔の吐出効率のグラフである。 図7は、従来にかかる第1吐出孔周りの縦断面図である。 図8は、変形例1にかかる第1吐出孔周りの縦断面図である。 図9は、実施例2にかかるロータリ圧縮機の第1吐出孔周りの縦断面図である。
以下、添付した図面を参照して、本発明に係るロータリ圧縮機について説明する。なお、以下の実施例によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施例における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、或いは実質的に同一のものが含まれる。
図1は、本発明にかかるロータリ圧縮機の実施例1を示す縦断面図であり、図2は、図1のB部拡大図であり、図3は、第1、第2の圧縮部の横断面図であり、図4は、図1のA−A線に沿う横断面図である。
図1に示すように、実施例1のロータリ圧縮機1は、密閉された縦置き円筒状の圧縮機筐体10の下部に設置された圧縮部12と、圧縮機筐体10の上部に設置され、回転軸15を介して圧縮部12を駆動するモータ11と、を備えている。
モータ11のステータ111は、圧縮機筐体10の内周面に焼きばめされて固定されている。モータ11のロータ112は、ステータ111の中央部に配置され、モータ11と圧縮部12とを機械的に接続する回転軸15に焼きばめされて固定されている。
圧縮部12は、第1の圧縮部12Sと、第1の圧縮部12Sと並列に設置され第1の圧縮部12Sの上側に積層された第2の圧縮部12Tと、を備えている。第1、第2の圧縮部12S、12Tは、短円筒状の第1、第2シリンダ121S、121Tを備えている。
図3に示すように、第1、第2シリンダ121S、121Tには、モータ11と同心に、円形の第1、第2シリンダ内壁123S、123Tが形成されている。第1、第2シリンダ内壁123S、123T内には、シリンダ内径よりも小さい外径の環状の第1、第2環状ピストン125S、125Tが夫々配置され、第1、第2シリンダ内壁123S、123Tと、第1、第2環状ピストン125S、125Tとの間に、冷媒を吸入し圧縮して吐出する第1、第2作動室130S、130Tが形成される。
第1、第2シリンダ121S、121Tには、第1、第2シリンダ内壁123S、123Tから径方向に、シリンダ高さ全域に亘る第1、第2ベーン溝128S、128Tが形成され、第1、第2ベーン溝128S、128T内に、夫々平板状の第1、第2ベーン127S、127Tが嵌合されている。
図示しないが、第1、第2ベーン溝128S、128Tの奥部には、第1、第2スプリングが配置されている。常時は、この第1、第2スプリングの反発力により、第1、第2ベーン127S、127Tが、第1、第2ベーン溝128S、128T内から第1、第2作動室130S、130T内に突出し、その先端が、第1、第2環状ピストン125S、125Tの外周面に当接し、第1、第2ベーン127S、127Tにより、第1、第2作動室130S、130T(圧縮空間)が、第1、第2吸入室131S、131Tと、第1、第2圧縮室133S、133Tとに区画される。
また、第1、第2シリンダ121S、121Tには、第1、第2ベーン溝128S、128Tの奥部と圧縮機筐体10内とを連通して、第1、第2ベーン127S、127Tに、圧縮された冷媒の圧力により背圧をかける背圧導入路129S、129Tが形成されている。
第1、第2シリンダ121S、121Tには、第1、第2吸入室131S、131Tに外部から冷媒を吸入するために、第1、第2吸入室131S、131Tと外部とを連通させる第1、第2吸入孔135S、135Tが設けられている。
また、図1に示すように、第1シリンダ121Sと第2シリンダ121Tの間には、中間仕切板140が設置され、第1シリンダ121Sの第1作動室130Sと第2シリンダ121Tの第2作動室130Tとを区画している。第1シリンダ121Sの下端部には、下端板(隔壁)160Sが設置され、第1シリンダ121Sの第1作動室130Sを閉塞している。また、第2シリンダ121Tの上端部には、上端板(隔壁)160Tが設置され、第2シリンダ121Tの第2作動室130Tを閉塞している。
下端板160Sには、下軸受部161Sが形成され、下軸受部161Sに、回転軸15の下軸受支持部151が回転自在に支持されている。上端板160Tには、上軸受部161Tが形成され、上軸受部161Tに、回転軸15の上軸受支持部153が回転自在に支持されている。また、図4に示すように、上端板160Tの外周部には、円弧長孔状の複数の外周貫通孔160TAが設けられている。外周貫通孔160TAは、圧縮部12で冷媒と混合されて圧縮機筐体10の上部に吹出された潤滑油が、冷媒と分離して圧縮機筐体10の下部に戻るための孔である。
回転軸15は、互いに180°位相をずらして偏心させた第1偏芯部152Sと第2偏芯部152Tとを備え、第1偏芯部152Sは、第1の圧縮部12Sの第1環状ピストン125Sを回転自在に保持し、第2偏芯部152Tは、第2の圧縮部12Tの第2環状ピストン125Tを回転自在に保持している。
回転軸15が回転すると、第1、第2環状ピストン125S、125Tが、第1、第2シリンダ内壁123S、123Tに沿って第1、第2シリンダ121S、121T内を図2の時計回りに公転し、これに追随して第1、第2ベーン127S、127Tが往復運動する。この第1、第2環状ピストン125S、125T及び第1、第2ベーン127S、127Tの運動により、第1、第2吸入室131S、131T及び第1、第2圧縮室133S、133Tの容積が連続的に変化し、圧縮部12は、連続的に冷媒を吸入し圧縮して吐出する。
図1に示すように、下端板160Sの下側には、下マフラーカバー170Sが設置され、下端板160Sとの間に下マフラー室180Sを形成している。そして、第1の圧縮部12Sは、下マフラー室180Sに開口している。すなわち、下端板160Sの第1ベーン127S近傍には、第1シリンダ121Sの第1圧縮室133Sと下マフラー室180Sとを連通する第1吐出孔190Sが設けられ、第1吐出孔190Sには、圧縮された冷媒の逆流を防止する第1吐出弁(開閉弁)200Sが設置されている。また、第1吐出弁200Sに重ねて、第1吐出弁200Sの撓み開弁量を制限するための第1吐出弁押さえ201Sが、第1吐出弁200Sとともにリベットにより固定されている。
図1及び図2に示すように、上端板160Tの上側には、上マフラーカバー170Tが設置され、上端板160Tとの間に上マフラー室180Tを形成している。上端板160Tの第2ベーン127T近傍には、第2シリンダ121Tの第2圧縮室133Tと上マフラー室180Tとを連通する第2吐出孔190Tが設けられ、第2吐出孔190Tには、圧縮された冷媒の逆流を防止する第2吐出弁(開閉弁)200Tが設置されている。また、第2吐出弁200Tに重ねて、第2吐出弁200Tの撓み開弁量を制限するための第2吐出弁押さえ201Tが、第2吐出弁200Tとともにリベットにより固定されている。
第1シリンダ121S、下端板160S、下マフラーカバー170S、第2シリンダ121T、上端板160T、上マフラーカバー170T及び中間仕切板140は、上ボルト175(図4参照)と図示しない下ボルトで一体に締結されている。ボルト175により一体に締結された圧縮部12のうち、上端板160Tの外周部が、圧縮機筐体10にスポット溶接により固着され、圧縮部12を圧縮機筐体10に固定している。
図示しないが、円筒状の圧縮機筐体10の外周壁には、軸方向に離間して下部から順に、第1、第2貫通孔が、第1、第2吸入管(図示せず)を通すために設けられている。また、圧縮機筐体10の外側部には、独立した円筒状の密閉容器からなるアキュムレータ25Tが、アキュムホルダー(図示せず)及びアキュムバンド253により保持されている。
アキュムレータ25Tの天部中心には、冷凍サイクルの低圧側と接続するシステム接続管255が接続され、アキュムレータ25Tの底部に設けられた底部貫通孔257、257には、一端がアキュムレータ25Tの内部上方まで延設され、他端が、第1、第2吸入管(図示せず)の他端に接続される第1、第2低圧連絡管31S、31Tが接続されている。
冷凍サイクルの低圧冷媒をアキュムレータ25Tを介して第1、第2の圧縮部12S、12Tに導く第1、第2低圧連絡管31S、31Tは、吸入部としての第1、第2吸入管を介して第1、第2シリンダ121S、121Tの第1、第2吸入孔135S、135T(図3参照)に接続されている。すなわち、第1、第2吸入孔135S、135Tは、冷凍サイクルの低圧側に並列に連通している。
圧縮機筐体10の天部には、冷凍サイクルの高圧側と接続し高圧冷媒を冷凍サイクルの高圧側に吐出する吐出部としての吐出管107が接続されている。すなわち、第1、第2吐出孔190S、190Tは、冷凍サイクルの高圧側に連通している。
圧縮機筐体10内には、およそ第2シリンダ121Tの高さまで潤滑油が封入されている。図1に示すように、回転軸15には、中心部を貫通する給油縦孔155が設けられるとともに、給油縦孔155と連通する給油横孔156が設けられている。給油横孔156は、夫々下軸受部161S、第1、第2環状ピストン125S、125T及び上軸受部161Tに対応させて複数設けられている。また、下軸受部161S及び上軸受部161T、又は、これに対応する回転軸15の部位には、給油横孔156に連通する油溝157を設けている。
給油縦穴155内には、羽根(図示せず)を挿入し、回転軸15の回転とともに回転する羽根により潤滑油に遠心力を与えて給油性能を向上させ、特に、潤滑油面より高い位置に位置する上軸受部161Tを確実に潤滑するようにしている。
以上説明した給油機構155Aにより、圧縮機筐体10の下部に貯留された潤滑油は、回転軸15の下端から汲み上げられ、下軸受部161S、第1、第2ピストン125S、125T及び上軸受部161Tを潤滑する。各部を潤滑した後の潤滑油は、第1、第2の圧縮部12S、12Tを区画する部品同士の微小隙間から第1、第2作動室130S、130Tに入って第1、第2作動室130S、130Tの摺動部分の潤滑と微小隙間の圧力シールを行うが、潤滑油の大半は、上軸受部161Tの油溝157上端と下軸受部161Sの油溝157下端から排出される。
ここで、上記の構成におけるロータリ圧縮機1の動作について説明する。ロータリ圧縮機1を作動させると、冷凍サイクルの低圧側からシステム接続管255を通ってアキュムレータ25T内に流入した冷媒は、液冷媒がアキュムレータ25Tの下部に、ガス冷媒がアキュムレータ25Tの上部に分離される。
第1、第2環状ピストン125S、125Tが、第1、第2シリンダ121S、121T内を時計回りに公転運動して第1、第2吸入室131S、131Tの容積が拡大すると、アキュムレータ25T内のガス冷媒は、第1、第2接続管31S、31T、第1、第2吸入管(図示せず)及び第1、第2吸入孔135S、135Tを通って第1、第2の圧縮部12S、12Tの第1、第2吸入室131S、131T内に吸入される。
第1、第2環状ピストン125S、125Tが1回公転すると、第1、第2吸入室131S、131Tは、第1、第2吸入孔135S、135Tと遮断され、第1、第2圧縮室133S、133Tに切替わり、ガス冷媒は圧縮される。
圧縮された第1、第2圧縮室133S、133T内の冷媒の圧力が、第1、第2吐出孔190S、190Tに設けられた第1、第2吐出弁200S、200Tの下流側の下、上マフラー室180S、180Tの圧力に達すると、第1、第2吐出弁200S、200Tが開弁し、冷媒が、第1、第2吐出孔190S、190Tを通って下、上マフラー室180S、180Tに吐出され、下、上マフラー室180S、180Tで騒音の原因となる圧力脈動を低減させた後、高圧冷媒となって圧縮機筐体10内に吐出される。
その後、高圧冷媒は、モータ11のステータ111の図示しないコア切欠きや、コアと巻線の隙間を通ってモータ11の上部に送られ、吐出管107を通って冷凍サイクルの高圧側に吐出される。
圧縮機筐体10の下部に貯留された潤滑油は、給油機構155Aにより、回転軸15の下端から汲み上げられ、下軸受部161S、第1、第2環状ピストン125S、125T及び上軸受部161Tを潤滑する。
各部を潤滑した後の潤滑油は、第1、第2の圧縮部12S、12Tを区画する部品同士の微小隙間から第1、第2作動室130S、130Tに入って第1、第2作動室130S、130Tの摺動部分の潤滑と微小隙間の圧力シールを行うが、潤滑油の大半は、排油となって上軸受部161Tの油溝157上端と下軸受部161Sの油溝157下端から排出される。上軸受部161Tの油溝157上端から排出された排油は、排油カバー部173により捕捉され、間隙176、排油パイプ177及び外周貫通孔160TAを通して圧縮機筐体10の下部に戻される。
次に、実施例1にかかるロータリ圧縮機1の発明部分について説明する。図5に示すように、ロータリ圧縮機1の第1吐出孔190Sは、第1作動室130Sと下マフラー室180Sとを連通する連通部230Sと、連通部230Sの第1作動室130S側の縁部に形成された弁座部231Sとで構成されている。なお、第2吐出孔190Tは、第1吐出孔190Sとほぼ同様の構成であるため、説明を簡略化すべく、第1吐出孔190Sを例に説明する。
連通部230Sは、下端板160Sを貫通する断面円形のストレート孔であり、その直径を「φd」とする。一方、弁座部231Sは、下端板160Sの表面に一体に形成されており、連通部230Sの第1作動室130Sの外部側の縁部、すなわち、連通部230Sの下マフラー室180S側の縁部に形成されている。
弁座部231Sは、連通部230Sの開口縁部に沿って環状に形成されている。連通部230Sを軸方向に切った縦断面において、弁座部231Sの表面における母線Lは、その内側底部231Saから頂部231Sbへ至る内周側母線Laが吐出方向に広がる傾斜した直線状に形成され、その頂部231Sbから外側底部231Scへ至る外周側母線Lbが単一の所定半径で構成された円弧状に形成されている。つまり、弁座部231Sは、内側底部231Saから頂部231Sbへ至る内周部分が吐出方向に広がる拡幅部235となっており、頂部231Sbから外側底部231Scへ至る外周部分が曲線となっている。なお、弁座部231Sの頂部231Sbは、第1吐出弁200Sに対し円形状に線接触しており、弁座部231Sと第1吐出弁200Sとの接触部分における母線Lの半径を「R」とし、弁座部231Sの頂部231Sbにおける直径を「φD」とする。
このとき、連通部230Sの直径φdは、「φd<φD−2R」に形成されている。すなわち、連通部230Sの直径φdは、弁座部231Sの頂部231Sbの直径φDから、縦断面における弁座部231Sの両側の半径Rを引いた値よりも小さくなるように形成されている。
また、拡幅部235において、第1吐出孔190S(連通部230S)の径方向と拡幅部235の傾斜方向とが為す拡幅角度αが、30°≦α≦60°となるように形成されている。ここで、図6を参照して、拡幅角度αによって変化する第1吐出孔190Sからの吐出効率の変化について説明する。図6に示すグラフは、その横軸が拡幅角度となっており、その縦軸が冷凍サイクルのCOP(Coefficient Of Performance)となっている。なお、冷凍サイクルのCOPと第1吐出孔190Sの吐出効率とは関連性があり、冷凍サイクルのCOPの上昇が、第1吐出孔190Sからの吐出効率の上昇につながると共に、冷凍サイクルのCOPの下降が、第1吐出孔190Sからの吐出効率の下降につながる。
この図を見るに、拡幅角度αが0°から90°へ向けて変化する場合、0°から50°までは吐出効率が上昇する一方、略50°における吐出効率を頂点として、50°から90°までは吐出効率が下降する。このとき、所定の吐出効率を有する拡幅角度αは、30°≦α≦60°となる。つまり、30°>αの場合、拡幅角度αは小さくなり、拡幅部235の吐出方向における拡幅が広くなるため、デッドボリュームが増大し、これにより、圧縮効率が低下することで吐出効率が低下する。一方、α>60°の場合、拡幅角度αは大きくなり、拡幅部235の吐出方向における拡幅が狭くなるため、吐出流速が増大すると共に吐出抵抗が増大し、これにより、吐出効率が低下する。
ここで、上記のように構成された実施例1の第1吐出孔190Sと、図7に示す従来の吐出孔500とを比較する。従来の吐出孔500は、その連通部501がストレート孔となっており、連通部501の開口縁部に環状の弁座部502が形成されている。このとき、弁座部502は、その表面における母線Lが、連通部501を軸方向に切った縦断面において、所定の半径Rとなる半円状に形成されている。この場合、弁座部502の頂部502bにおける直径を「φD」とし、母線Lの半径を「R」とすると、連通部501の直径φdは、「φd=φD−2R」に形成される。すなわち、連通部501の直径φdは、弁座部502の頂部502bの直径φDから、縦断面における弁座部502の両側の半径Rを引いた値と等しくなるように形成される。
これにより、実施例1の連通部230Sの直径φdおよび従来の連通部501の直径φdを同一とした場合、実施例1の弁座部231Sの頂部231Sbの直径φDは、従来の吐出孔500における弁座部502の頂部502bの直径φDに比して大きくなる。
以上の構成によれば、弁座部502の内周側母線Laが径方向内側から径方向外側へ傾斜する直線とすることができるため、弁座部502を通過する冷媒は、阻害されることなく、弁座部502の内周面に沿いながら円滑に下流側へ流れることができる。これにより、第1、第2吐出孔190S,190Tにおいて冷媒を抵抗なく吐出することができ、第1、第2吐出孔190S,190Tからの冷媒の吐出を最適なものとすることができる。
また、連通部230Sの直径φdを「φd<φD−2R」に形成することで、従来に比して、実施例1の弁座部231Sの頂部231Sbの直径φDを大きくすることができる。このため、吐出抵抗を減少させることができると共に、吐出流速を抑制することができるため、第1、第2吐出孔190S,190Tの吐出性能を向上させることができる。加えて、吐出流速を抑制することにより、ロータリ圧縮機1の作動時において、第1、第2吐出弁200S,200Tの開閉による作動音も低減することができる。
また、拡幅角度αを30°≦α≦60°とすることで、拡幅部235の形状を最適なものとすることができ、これにより、デットボリュームの増大を抑制すると共に、吐出抵抗および吐出流速の増大を抑制することができる。このため、第1、第2吐出孔190S,190Tの吐出性能を最適なものとすることができる。
なお、実施例1では、拡幅部235が弁座部231Sの内側底部231Saから頂部231Sbにかけて形成されていたが、これに限らず、例えば、図8に示す変形例1のように、連通部230Sと連通部230Sに連なる拡幅部235との間の境界部240が、上、下端板160S、160Tの表面(すなわち、弁座部231Sの底部)よりも第1、第2作動室130S,130T側に位置するように、拡幅部235を形成しても良い。
次に、図9を参照して、実施例2にかかるロータリ圧縮機250について説明する。なお、重複した記載を避けるべく、異なる部分についてのみ説明する。実施例1にかかるロータリ圧縮機1において、外周側母線Lbは、単一の半径で構成された円弧となっていたが、実施例2にかかるロータリ圧縮機250において、外周側母線Lbは、複数の異なる半径の円弧を連ねて構成されている。
つまり、実施例2にかかる第1吐出孔260Sは、その弁座部262Sが、連通部261Sの開口縁部に沿って環状に形成され、連通部261Sを軸方向に切った縦断面において、弁座部262Sの表面における母線Lは、その内側底部262Saから頂部262Sbに至る内周側母線Laが吐出方向に広がる傾斜した直線状に形成され、その頂部262Sbから外側底部262Scに至る外周側母線Lbが複数の異なる半径の円弧を連ねた曲線状に形成されている。つまり、外周側母線Lbは、例えば、最も内側が半径R1の円弧となっており、半径R1の円弧の外側が半径R2の円弧となっている。また、弁座部262Sは、内側底部262Saから頂部262Sbへ至る部分が吐出方向に広がる拡幅部270となっており、頂部262Sbから外側底部262Scへ至る部分が外周部271となっている。このとき、拡幅部270は、連通部261Sと連通部261Sに連なる拡幅部270との間の境界部280が、上、下端板160S、160Tの表面よりも第1、第2作動室130S,130T側に位置するように形成される。
ここで、縦断面において、外周側母線Lbが、複数の異なる半径の円弧で構成された場合、第1吐出孔260Sは、弁座部262Sと第1吐出弁200Sとの接触部分における母線Lの半径Rに基づいて構成される。すなわち、第1吐出孔260Sは、最も内側の半径R1に基づいて、連通部261Sの直径φdが形成される。よって、連通部261Sの直径φdは、「φd<φD−2R」に「R=R1」を代入し、「φd<φD−2R1」となるように形成される。つまり、連通部261Sの直径φdは、弁座部262Sの頂部262Sbの直径φDから、縦断面における弁座部262Sの両内側の半径R1を引いた値よりも小さくなるように形成される。
以上の構成においても、弁座部502の内周側母線Laが径方向内側から径方向外側へ傾斜する直線とすることができるため、第1、第2吐出孔260S,260Tにおいて冷媒を抵抗なく吐出することができ、第1、第2吐出孔260S,260Tからの冷媒の吐出を最適なものとすることができる。また、従来の弁座部502の頂部502bの直径φDに比して、実施例2の弁座部262Sの頂部262Sbの直径φDを大きくすることができる。このため、吐出抵抗を減少させることができると共に、吐出流速を抑制することができるため、第1、第2吐出孔260S,260Tの吐出性能を向上させることができる。
以上のように、本発明にかかるロータリ圧縮機は、所定吐出圧をしきい値として開閉可能な吐出弁を有するものに有用であり、特に、空気調和機に使用されるものに適している。
1 ロータリ圧縮機
10 圧縮機筐体
11 モータ
12 圧縮部
15 回転軸
25T アキュムレータ
130S 第1作動室
130T 第2作動室
140 中間仕切板
155A 給油機構
160S 下端板
160T 上端板
180S 下マフラー室
180T 上マフラー室
190S 第1吐出孔
190T 第2吐出孔
200S 第1吐出弁
200T 第2吐出弁
230S 連通部
231S 弁座部
231Sa 内側底部
231Sb 頂部
231Sc 外側底部
235 拡幅部
240 境界部(変形例1)
250 ロータリ圧縮機(実施例2)
260S 吐出孔(実施例2)
261S 連通部(実施例2)
262S 弁座部(実施例2)
262Sa 内側底部(実施例2)
262Sb 頂部(実施例2)
262Sc 外側底部(実施例2)
270 拡幅部(実施例2)
271 外周部(実施例2)
280 境界部(実施例2)
500 吐出孔(従来)
501 連通部(従来)
502 弁座部(従来)
502b 頂部(従来)
L 母線
La 内周側母線
Lb 外周側母線

Claims (5)

  1. 吸入した冷媒を圧縮可能な作動室と、前記作動室の内部と外部とを連通する吐出孔が形成されると共に前記作動室を画成する隔壁と、前記作動室の外部から前記吐出孔を開閉する開閉弁と、備えたロータリ圧縮機において、
    前記吐出孔は、
    中空円柱状に形成された連通部と、
    前記連通部の縁部に形成された前記開閉弁が座する環状の弁座部と、
    前記弁座部の内周側に形成されると共に前記連通部に連なり、前記圧縮冷媒の吐出方向へ向けて拡幅するように形成された拡幅部と、を備え、
    前記吐出孔を軸方向に切った断面において、前記弁座部の表面における母線は、前記弁座部の内側底部から頂部へ至る内周側母線が径方向内側から径方向外側へ傾斜する直線となっており、前記弁座部の頂部から外側底部へ至る外周側母線が円弧となっていることを特徴とするロータリ圧縮機。
  2. 前記外周側母線は、単一の半径で構成された円弧となっていることを特徴とする請求項1に記載のロータリ圧縮機。
  3. 前記外周側母線は、複数の異なる半径の円弧を連ねて構成されていることを特徴とする請求項1に記載のロータリ圧縮機。
  4. 前記連通部の径方向と前記拡幅部の傾斜方向とが為す拡幅角度αは、30°≦α≦60°となっていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載のロータリ圧縮機。
  5. 前記連通部と前記連通部に連なる前記拡幅部との間の境界部は、前記弁座部の底部よりも前記作動室の内部側に位置していることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載のロータリ圧縮機。
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